JP4412753B2 - 遊技機 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板を被覆支持する透明合成樹脂製の取付主体と、該取付主体に対して前記回路基板を被覆するように取り付けられる透明合成樹脂製の蓋体とからなる基板収容ボックスを備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機、例えば、パチンコ玉を弾発して遊技を行う弾球遊技機においては、遊技動作を制御する主基板(回路基板)を収容する主基板ボックス(基板収容ボックス)を、主基板を被覆支持する透明合成樹脂製のボックス状主体(取付主体)と透明合成樹脂製のカバー体(蓋体)とから構成したものが数多く提案されている。そして、このような主基板ボックスの多くは、コネクタ実装領域が外部に露出して被覆された構成となっているが、近年、この外部に露出したコネクタ実装領域の基板上の配線パターンに不正改造した回路基板の配線を接続するという不正行為が散見されるようになってきたため、コネクタ実装領域も被覆することが要望されている。しかして、コネクタ実装領域を被覆するためには、ボックス状主体とカバー体とで形成される空間内にコネクタ実装領域を完全に入れ、その入れたコネクタに予め配線を接続し、その配線を主基板ボックスから導き出す構造にするか、あるいは、コネクタが貫通する開口が形成された覆板をボックス状主体とカバー体とは別体に設け、ボックス状主体とカバー体とを組み付ける際にその覆板を外部に露出したコネクタ実装領域を覆うように一緒に組み付けることが考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の構造では、メンテナンス時に主基板から配線を取り外すことができないので、作業が面倒であるという欠点があり、また、後者の場合には、ボックス状主体とカバー体との組付け以外に覆板の組付け作業が必要となり、組付け作業が面倒であるという欠点がある。本発明は、上記した欠点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、コネクタの脱着が自由で且つ組付け作業が容易な基板収容ボックスを備えた遊技機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1の発明においては、回路基板の裏面を被覆し且つ該回路基板を支持する透明合成樹脂製の取付主体と、該取付主体に対して前記回路基板の表面を被覆するように取り付けられる透明合成樹脂製の蓋体とからなる基板収容ボックスを備えた遊技機において、前記蓋体には、前記回路基板の表面に実装されるコネクタ実装領域を覆い且つコネクタに対応する部分にコネクタを貫通させる開口を形成した覆板を一体形成し、前記取付主体と前記蓋体には、前記覆板の開口が前記コネクタの上方位置を保持した状態で前記蓋体を前記取付主体に対して横方向にスライドさせた後、前記コネクタが前記開口を貫通するように前記蓋体を前記取付主体に近接するように移動させることにより係合するようになる係合部を相互に形成すると共に、その係合させた状態で一部を破壊しない限り係合状態を解除できない固着手段で前記取付主体と前記蓋体とを固着する固着部を形成したことを特徴とするものである。このように構成することにより、取付主体と蓋体とを組み付けるだけでコネクタ実装領域の配線パターン部分が蓋体に一体形成される覆板によって被覆されて不正な配線接続を防止し、しかも取付主体と蓋体との組付けは、予め係合部で係合させているので、最終的に固着部に固着される固着手段だけで組み付けれるため、組付け作業が容易であり、更に、コネクタが覆板の開口から外部に露出しているので、回路基板に対する配線の接続・取り外しを極めて簡単に行うことができる。また、一部を破壊しない限り係合状態を解除できない固着手段で取付主体と蓋体とを固着する固着部を形成したので、不正な配線接続等の不正行為を行うには、基板収容ボックスの一部を破壊しなければならないが、破壊したときには、その痕跡が残るため、簡単に係合状態を解除することはできず、この点から見ても不正行為を確実に防止することができる。
【0005】
また、係合部は、覆板の開口が前記コネクタの上方位置を保持した状態で蓋を取付主体に対して横方向にスライドさせた後、コネクタが開口を貫通するように蓋を取付主体に近接するように移動させることにより係合するようになる構造とすることにより、コネクタの外形形状に合致した開口をコネクタに貫通させながら取付主体と蓋体とを係合させることができ、開口とコネクタとの間の隙間から不正な配線を接続することができない。
【0007】
更に、請求項の発明においては、前記取付主体と前記蓋体とで前記回路基板を被覆した状態においては、全外周の側面から見て前記取付主体の外周側壁と前記蓋体の外周側壁とが重畳するようになっていることにより、内部に収容される回路基板と平行方向から取付主体と蓋体との隙間に異物を挿入することができないため、不正行為を防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
(1)弾球遊技機の概略説明
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、図1及び図2を参照して弾球遊技機1の全体の概略構成について説明する。図1は、実施形態に係る弾球遊技機1の正面図であり、図2は、弾球遊技機1の背面図である。
【0009】
弾球遊技機1は、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支され且つ弾球遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる前面枠3と、該前面枠3の前面上部に開閉自在に設けられるガラス板保持枠4とから構成されている。また、前面枠3に設けられる主要構成部としては、上記したガラス板保持枠4、遊技盤60、上皿19、灰皿29を含む下皿27、操作ハンドル30、機構板110、打球発射装置42がある。また、図示の実施形態では、弾球遊技機1の側方に遊技者に遊技玉を貸し出すためのカードユニット装置31が付設されている。
【0010】
ガラス板保持枠4には、後述する遊技盤60の遊技領域61をほぼ透視し得る円形透視窓5が開設され、該円形透視窓5の裏面からガラス板が装着されている。また、ガラス板保持枠4には、円形透視窓5の外周に沿って、装飾ランプ6〜8が設けられ、中央の装飾ランプ7の上部に装飾LED11が設けられている。この装飾ランプ6〜8及び装飾LED11は、遊技状態に応じて点灯又は点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時や継続時を遊技者に報知すると共に遊技の雰囲気を盛り上げるものである。また、ガラス板保持枠4の軸支側上部には、払い出すべく賞球が不足したこと(後述する球切れスイッチ126が作動したとき)を報知する玉切れランプ9(なお、球切れスイッチ116が作動したときも玉切れランプ9により報知する)や、入賞玉の発生に基づいて所定個数の賞球が払い出されたことを報知する賞球ランプ10が設けられ、更に、ガラス板保持枠4の上部左右に遊技の進行に応じた効果音を発生するスピーカ12a,12bが設けられている。また、スピーカ12a,12bの周囲には、装飾LED13,14が設けられている。
【0011】
上記した装飾ランプ6〜8、玉切れランプ9、賞球ランプ10、装飾LED11,13,14は、後に詳述する図5に示すように、それぞれプリント配線基板で構成されるランプ基板6a,7a,8a,9a,10aやLED基板11a,13a,14aに実装されて前面枠3の前面側やガラス板保持枠4の裏面側に取り付けられている。そして、各ランプ基板6a,7a,8a,9a,10aが電飾中継基板15(図5において電飾中継基板Bと表示)に接続され、各LED基板11a,13a,14aが電飾中継基板16(図5において電飾中継基板Cと表示)に接続されている。電飾中継基板15,16は、前面枠3の裏面下部に取り付けられる中継基板取付台49に止着される電飾中継基板50(図5において、電飾中継基板Aと表示)に接続された後、後述する電飾制御基板101に接続されている。電飾制御基板101は、後述する遊技制御基板としての主基板181からの情報信号の種類に応じて上記した装飾ランプ6〜8、玉切れランプ9、賞球ランプ10、装飾LED11,13,14を表示制御するものである。なお、電飾中継基板15は、前面枠3の前面側に取り付けられ(これに対応してランプ基板も前面枠3の前面側に取り付けられている)、電飾中継基板16は、ガラス板保持枠4の裏面側に取り付けられている(これに対応してLED基板もガラス板保持枠4の裏面側に取り付けられている)。そして、電飾中継基板15及び電飾中継基板16と電飾中継基板50に接続される配線は、前面枠3の開放側上下に形成される配線通し開口(図示しない)を貫通させて前面枠3の裏面側に導かれて接続されるものである。
【0012】
なお、図示しないが、ガラス板保持枠4を開放したことを検出するためにドアスイッチが設けられることがあるが、この場合には、ドアスイッチの配線は、後述するサンパック中継基板142に一旦接続された後、主基板181に入力され、主基板181からの情報信号に基づいて電飾制御基板101によって一部又は全部のランプ6〜8、9、10を点灯制御されることによりガラス板保持枠4が開放されたことを報知するようになっている。
【0013】
また、前記スピーカ12a,12bから延びる配線は、ガラス板保持枠4の上方左右裏面に取り付けられる効果音中継基板17a,17b(図5において、効果音中継基板B,Cと表示)に一旦接続され、その後、前面枠3の裏面下部に取り付けられる中継基板取付台49に止着される効果音中継基板51(図5において、効果音中継基板Aと表示)に接続された後、後述する効果音制御基板103に接続されている。効果音制御基板103は、主基板181からの情報信号の種類に応じてスピーカ12a,12bを駆動制御するものである。
【0014】
次に、ガラス板保持枠4の下部で開閉自在に取り付けられる上皿19の構成について説明すると、上皿19は、合成樹脂製の上皿開閉板18の表面に複数の合成樹脂製部材を組合せた皿部材を固着することにより構成されている。上皿開閉板18には、その開放側の上端に玉抜き操作レバー21が設けられている。この玉抜き操作レバー21は、左右方向に移動可能に設けられ、図示しないスプリングの付勢力に抗して一方向に移動させることにより、上皿19に貯留されていた玉を上皿開閉板18の裏面に形成される玉抜き路(図示しない)を流下させて下皿27に誘導するものである。また、上皿19には、その内部に圧電ブザー22が内蔵されている。この圧電ブザー22は、遊技玉の貸出異常が生じたとき(例えば、ピッ、ピッ、ピッという連続音)、あるいは遊技玉の貸出時(例えば、100円相当の遊技玉が払い出される毎にピーという音)に、その旨を報知する報知音が発生されるものである。なお、圧電ブザー22は、図6に示すように圧電ブザー基板22aを介して後述する払出制御基板151に接続されている。
【0015】
上記した上皿19について、さらに詳細に説明すると、上皿19は、その上流側に形成される賞球払出口20から払い出された賞球を一旦貯留した後、図示しない発射位置に玉を供給するものである。また、上皿19には、弾球遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置31を介して遊技玉を借り受ける際に操作する操作部が設けられている。操作部として図1に図示しないが、図6に示すように、球貸スイッチ24と返却スイッチ25と残高表示器が実装される残高表示基板23が上皿19の上面に臨むように設けられている。
【0016】
球貸スイッチ24は、カードユニット装置31によって遊技玉を借り受ける際に操作するものであり、返却スイッチ25は、遊技終了の際にカードユニット装置31のカード挿入口34に差し込まれたカードを返却するためのものである。また、残高表示器は、カードユニット装置31のカード挿入口34に差し込まれたカードの残額が表示されるものである。なお、上皿19に設けられる上記した球貸スイッチ24、返却スイッチ25、残高表示器が実装される残高表示基板23から延びる上皿配線は、前面枠3の軸支側の下部に形成される配線通し開口(図示しない)から前面枠3の裏側に引き出されて後述する払出制御基板151に接続されている。
【0017】
更に、上皿開閉板18の開放側上部には、前記ガラス板保持枠4を前面枠3に対して施錠し且つ前記前面枠3を外枠に対して施錠する施錠装置39(図2参照)を操作するためのシリンダー錠26が臨んでいる。
【0018】
また、前面枠3の下部に取り付けられる下皿27は、前記上皿19から溢れた賞球であって後述する機構板110に形成される余剰球通路(図示しない)を介して下皿用開口47(図2参照)から排出される余剰の賞球を貯留するものであり、その下皿27の前面壁には、玉抜き操作レバー28がスライド可能に取付けられるようになっている。この玉抜き操作レバー28を操作することにより、下皿27に貯留されていた賞球を下方に玉抜きして持ち運び可能な玉箱に移し替えることができる。また、下皿27の左側には、灰皿29が設けられ、右側には、操作ハンドル30が設けられている。操作ハンドル30は、図2に示す打球発射装置42の発射装置電動機43(モータ)の駆動を開始せしめる単発発射スイッチ45及びタッチセンサ46(共に図6に符号だけ表示した)を内蔵していると共に、弾発力を調節するものである。
【0019】
弾球遊技機1の正面構造は、概ね上記した通りであるが、図示の実施形態では、弾球遊技機1にカードユニット装置31が隣接されている。このカードユニット装置31は、前記上皿19の上面に設けられる前述した球貸スイッチ24や返却スイッチ25等の操作部を操作することにより作動されるものである。しかして、カードユニット装置31は、使用可能状態であるか否かを表示する使用可能表示器32と、当該カードユニット装置31がいずれの側の弾球遊技機1に対応しているか否かを表示する連結台方向表示器33と、記録媒体としての磁気カードを挿入するカード挿入口34とが設けられている。そして、このように構成されるカードユニット装置31は、独自の制御回路によって制御されるものであるが、後述する払出制御基板151とカードユニット配線35を介して接続されている。なお、カードユニット装置31を弾球遊技機1に内蔵しても良い。また、本実施形態においては、遊技者に遊技玉を貸し出すためのユニット装置としてカードユニット装置31を例示したが、例えば、紙幣等を挿入し得るユニット装置であっても良い。また、カードユニット装置31には、弾球遊技機1の電源コード120とは別の独立した電源コード31a(図6参照)によって電源が供給されている。
【0020】
一方、弾球遊技機1の背面には、図2に示すように、入賞玉の発生に基づいて所定個数の賞球を払い出すための各種の機構を装備した機構板110が設けられると共に、前記操作ハンドル30に対応する裏面には、発射装置電動機43及び打球槌(図示しない)を有する打球発射装置42が固着され、その打球発射装置42の側方には、機構板110の余剰球通路を流下する賞球を前記下皿27に誘導する接続樋(図示しない)が固着される下皿用開口47が開設され、更に、接続樋の側方に中継基板取付台49が取り付けられ、外枠2に対する前面枠3の開放側裏面に外枠2の掛止片40に対する前面枠3の施錠及び前面枠3に対するガラス板保持枠4の施錠を行う施錠装置39が設けられている。
【0021】
上記した構成のうち、打球発射装置42には、発射制御基板44が付設されており、この発射制御基板44によって打球発射装置42が駆動制御されるようになっている。なお、発射制御基板44は、図示しない発射制御基板カバーによって被覆されており、この発射制御基板カバーから外部に露出している位置に設けられるコネクタを介して図6に示すように後述する払出制御基板151と接続されており、所定の状態となったときに払出制御基板151から停止信号をうけて打玉の発射を行えないようになっている。また、下皿27の後方に対応する下皿用開口47に上記した図示しない接続樋が固着されるが、接続樋を固着する際には、アース用導電線48が外枠2に対する前面枠3の開閉金具との間に敷設されるように取り付けられている。また、中継基板取付台49には、電飾中継基板50と効果音中継基板51と発射制御信号中継基板52と発生制御電源中継基板53とが所定の位置に取り付けられている。この中継基板取付台49については、配線図に係る説明の欄で詳述する。
【0022】
以上で、弾球遊技機1の全体の概略構成を説明したが、以下、弾球遊技機1を構成する要素のうち、遊技盤60と、機構板110の詳細な構成について順次説明する。
【0023】
(2)遊技盤の説明
まず、図1乃至図3を参照して遊技盤60について説明する。図1及び図2は、前述した通りであり、図3は、遊技盤60の拡大正面図である。まず、主として図3を参照して遊技盤60の正面構造について説明する。遊技盤60は、前面枠3の裏面側に一体的に形成される遊技盤収納枠36(図2参照)に収納固定されるべく、ほぼ正方形状の合板により形成され、その表面には、円形うず巻き状に誘導レール62が取り付けられ、該誘導レール62の内側が遊技領域61とされて発射された打玉が落下するものである。遊技領域61には、図示の場合、特別可変表示装置64、特別可変入賞球装置68、普通可変入賞球装置78、普通可変表示装置81等が設けられると共に、単に打玉を入賞とする入賞口、打玉の流下方向,速度を変化せしめる風車又は多数の障害釘が設けられ、また、遊技領域61の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない打玉が取り込まれるアウト口89が設けられている。なお、誘導レール62の終端には、一旦遊技領域61に打ち出された打玉が誘導レール62に逆流しないように逆流防止部材63が取り付けられている。
【0024】
遊技領域61の構成をその遊技動作に従ってより詳細に説明すると、遊技領域61の中央よりやや左側に設けられる普通可変表示装置81は、遊技領域61を落下する打玉の通過を検出する通過玉検出器82と、該通過玉検出器82の検出信号に基づいて可変表示して表示結果を導出する普通図柄表示器83と、普通図柄表示器83の可変表示中に通過玉検出器82を通過した打玉数を記憶表示する普通図柄始動記憶LED84(最高4個まで記憶表示する)とが設けられている。しかして、普通図柄表示器83の表示結果が予め定められた当り図柄(0〜9までの数字の可変表示において、7が表示された場合)である場合に、普通可変入賞球装置78が所定時間開放される。なお、普通図柄表示器83の可変時間は、通常確率モードのときに相対的に長く(例えば、30秒)、確率変動モードのときに相対的に短く(例えば、3〜5秒)設定されている。
【0025】
普通可変入賞球装置78は、遊技領域61のほぼ中央に配置される特別可変表示装置64と遊技領域61の前記アウト口89の上部に配置される特別可変入賞球装置68との間に配置され、ソレノイド79によって開閉駆動される電動チューリップタイプの可変入賞球装置である。そして、普通可変入賞球装置78には、始動玉検出器80が内蔵され、開放中又は閉成中に受け入れた入賞玉を検出するようになっている。しかして、打玉が始動玉検出器80によって検出されると特別可変表示装置64が可変表示を開始する。なお、普通可変入賞球装置78の開放時間は、通常確率モードのときに相対的に短く(例えば、0.5秒)、確率変動モードのときに相対的に長く(例えば、2秒)設定されている。また、普通可変入賞球装置78が開放していない場合でも打玉を受け入れるようになっている。
【0026】
特別可変表示装置64は、遊技領域61のほぼ中央に配置され、複数列の可変表示部が可変表示するような画像を表示するLCD表示器92(図2参照)から構成されている。各可変表示部には、複数の図柄が順次可変表示されるようになっており、停止時における図柄の組合せが予め定めた大当り図柄の組合せ(例えば、同一の図柄が当りラインのいずれかに揃った場合)である場合に、大当り遊技状態となって特別可変入賞球装置68を次に説明する所定の態様で開閉駆動するものである。ただし、大当り図柄の組合せの一部は、確率変動図柄として設定され、この確率変動図柄で大当り遊技状態となったときには、その大当り遊技状態終了後における前記普通図柄表示器83における当り図柄の出現確率や特別可変表示装置64における大当り図柄の出現確率が高くなる確率変動モードとなるように設定されている。なお、特別可変表示装置64は、遊技盤60の表面側に取り付けられる飾り基板(符号なし)と遊技盤60の裏面側に取り付けられるLCD表示器92とから構成されており、そのうち飾り基板の上部に入賞玉検出器67aを内蔵する通常入賞口67が形成され、その通常入賞口67の下部及び飾り基板の周囲を囲むように飾りLED65が取り付けられ、更に、下部中央に特別可変表示装置64の可変動作中に前記始動玉検出器80によって検出された玉数を記憶表示する特別図柄始動記憶LED66(最高4個まで記憶表示する)が取り付けられ、更に、符号を付与しないが飾りランプ等も設けられている。
【0027】
大当り遊技状態となったときに駆動制御される特別可変入賞球装置68は、ソレノイド70によって開閉駆動される開閉板69を有し、その開閉板69に受け入れられた打玉を検出する特定玉検出器71及び入賞個数検出器72が設けられている。なお、開閉板69に受け入れられた打玉は、特定玉検出器71及び入賞個数検出器72のいずれかで1回だけ検出されるようになっている。また、開閉板69の下方には、大当り遊技状態となったときの開閉板69の開放回数と開閉板69の1回の開放中に受け入れられた入賞玉数とを表示する回数個数表示器73とが設けられている。しかして、大当り遊技状態となった場合には、一定時間(例えば、28秒)が経過するまで又はその一定時間内に所定個数(例えば、10個)の入賞玉が入賞するまで開閉板69を開放(以下、この開放を開放サイクルという)し、その開放サイクル中に受け入れられた打玉が特定玉検出器71によって検出されたときに継続権が成立して、再度上記した開放サイクルが実行され、各開放サイクルにおいて継続権が成立していることを条件に最高16回の開放サイクルを繰り返すことができるようになっている。なお、回数個数表示器73は、開放サイクルと開放サイクルとの間のインターバル時間中に開閉板69の開放回数を表示し、開放サイクル中に開閉板69によって受け入れられた入賞玉を表示するようになっている。更に、特別可変入賞球装置68には、入賞玉検出器75a,75bを内蔵する通常入賞口74a,74bや開閉板69が開放していることを表示するアタッカーランプ76や継続権が成立していることを表示する飾りランプ、及び大当り遊技状態である旨を報知する飾りランプや飾りLED77が設けられている。
【0028】
遊技領域61には、上記した構成以外に、特別可変表示装置64の斜めやや下方左右に飾りランプ85b及び入賞玉検出器85aを内蔵する入賞口85が配置され、更に、特別可変表示装置64の上部左右に飾りランプ86a付き風車86、特別可変表示装置64の側方右側に通常の風車88、遊技領域61の左右両側にサイド飾りランプ87aを内蔵するサイド飾り87が設けられている。
【0029】
以上説明した本実施形態において、打球が入賞する入賞口及び入賞装置には、入賞玉を検出するための信号が導出される入賞玉検出器67a,71,72,75a,75b,80,85aがすべて設けられている。これは、これらの検出信号に基づいて所定個数の賞球を払い出すために使用されるものである。しかして、これらの入賞玉検出器67a,71,72,75a,75b,85aは、図5に示すように、次に説明する中継基板95を介して主基板181に接続され、主基板181では、これらの検出器からの検出信号を記憶すると共に順次払出制御基板151に賞球個数信号を導出して入賞に対応する賞球を払い出すように後述する球払出装置130を駆動制御するようになっている。なお、特定玉検出器71は、継続権の成立を検出する機能を兼用しており、入賞個数検出器72は、開閉板69の開放を規制するための計数機能を兼用している。
【0030】
また、始動玉検出器80は、図5に示すように、中継基板95を介することなく直接主基板181と接続されて始動信号と入賞信号(ただし、他の入賞玉検出器67a,71,72,75a,75b,85aによって導出される賞球個数情報は、相対的に多い個数、例えば、13個や15個であるのに対し、始動玉検出器80に基づく賞球個数情報は、相対的に少ない個数、例えば、5個や7個である)を入力している。これは、始動玉検出器80からの配線を直接主基板181に接続することにより、その途中に不正な回路基板を組み込んだ配線(ぶら下がり基板等と称されている)が接続されているか否かの発見を容易にするためである。また、始動玉検出器80と主基板181とを直接接続する配線は、他の配線の色と明らかに異なる色(本実施形態の場合には、蛍光ピンクと黄色)としたので、この点からも始動玉検出器80からの配線に不正が行われているか否かを見分け易い。
【0031】
遊技盤60の遊技領域61には、上記したようにスイッチやソレノイド、あるいは飾りランプや飾りLED等の電気的部品が多数設けられるが、これらは、次に説明する第1入賞玉集合カバー体90の裏面に取り付けられる中継基板94,95を介して主基板181や電飾制御基板101に接続されるようになっている。即ち、図5に示すように、遊技盤面に設けられる各スイッチ67a,71,72,75a,75b,82,85a、各ソレノイド70,79、普通図柄表示器83は、中継基板94(中継基板Aと表示)を介して主基板181に接続され、遊技盤面に設けられる飾りランプを実装している飾りランプ基板76,86a,87a、遊技盤面に設けられる飾りLEDを実装している飾りLED基板65,77、記憶表示LED66,84、及び回数個数表示器73は、中継基板95を介して電飾制御基板101に接続されている。
【0032】
次に、図2を参照して遊技盤60の裏面側の構成について説明する。遊技盤60の裏面には、前記特別可変表示装置64を構成するLCD表示器92が図示しないLCD取付枠を介して遊技盤60の裏面に取り付けられ、その内部に表示制御基板93(図4参照)が収容支持されている。この表示制御基板93は、特別可変表示装置64としてのLCD表示器92の可変表示動作を主基板181からの情報信号の種類に応じて駆動制御するものである。
【0033】
上記したLCD表示器92の周囲には、特別可変表示装置64の上方に位置する入賞口(本実施形態では、入賞口67)に入賞した入賞玉を誘導する入賞玉誘導路(図示しない)がその前面に形成される第1入賞玉集合カバー体90が取り付けられ、この第1入賞玉集合カバー体90に連通するようにその下部に第2入賞玉集合カバー体91が取り付けられている。そして、第1入賞玉集合カバー体90の一側後面に中継基板94,95が、第2入賞玉集合カバー体91の一側後面に情報端子基板96がそれぞれ取り付けられている。第1入賞玉集合カバー体90に取り付けられる中継基板94,95は、前述したように遊技盤60の遊技領域61に設けられるスイッチ、ランプ、ソレノイド、LED等の電気部品と主基板181又は電飾制御基板101との接続を中継するものであり、第2入賞玉集合カバー体91に取り付けられる情報端子基板96は、図5に示すように、弾球遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(例えば、払い出された賞球個数情報、大当り遊技状態中である旨を報知する大当り1情報、確率変動図柄で大当り遊技状態となり、その大当り状態中及びその大当りによる確率変動中である旨を報知する大当り2情報(大当り中と確率変動中に出力され続ける信号)、確率変動図柄による大当り状態終了後の確率変動中である旨を報知する確率変動情報、始動玉検出器80をONした打玉の数を報知する始動口情報、特別可変表示装置64の可変動作回数を報知する図柄確定回数1情報、普通可変表示装置81の可変動作回数を報知する図柄確定回数2情報、及び普通可変入賞球装置78の開閉回数を報知する役物回数2情報等)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子を有し、これらの情報が主基板181から与えられるようになっている。更に、どの図柄で大当りしたか、どの図柄で停止したか等の情報を出力するようにしてもよい。なお、この情報端子基板96は、遊技盤60の裏面ではなく、後述する機構板110に取り付けても良い。例えば、後述する情報端子基板118と並べて機構板110の背面上部に纏めて設けても良い(この場合、1つの基板上に形成しても良いし、別々の基板を並列配置しても良い)。このように情報端子群を一箇所に纏めて配置することにより、メンテナンスが行い易く且つ各接続の確認が行い易いというメリットがある。なお、中継基板94,95及び情報端子基板96の取付位置や並び順は、特に図示のように限定されるものではないが、遊技機裏面から視認し易い位置が作業性にも優れ、更には、不正改造されても発見し易いという利点がある。また、中継基板94,95及び情報端子基板96には、各端子(コネクタ)への誤配線を防止するために、それぞれの基板に機能を示す記号や情報を付すようにしても良い。
【0034】
上記した情報端子基板96が取り付けられる第2入賞玉集合カバー体91には、その前面側に遊技盤60に設けられる各入賞口67,74a,74b,78,85に入賞した入賞玉を誘導するための入賞玉誘導路(図示しない)が形成されると共に、その背面側にその内部に電飾制御基板101を収容する電飾制御基板ボックス100、及びその内部に効果音制御基板103を収容する効果音制御基板ボックス102が取付台105を介して着脱自在に取り付けられている。電飾制御基板ボックス100と効果音制御基板ボックス102とは、重畳することなく取付台105に並列状に着脱自在に取り付けられている。電飾制御基板101は、図5に示すように、遊技盤60の遊技領域61(必ずしも遊技領域61の内部に設けられなくてもよく、遊技盤60に設けられていれば良い)に設けられる飾りランプや飾りLED、及び前面枠3やガラス板保持枠4に設けられる飾りランプや飾りLED等を主基板181からの情報信号に応じて一括して駆動制御するものである。また、効果音制御基板103は、前記スピーカ12a,12bを駆動制御するものであり、主基板181からの情報信号に応じて遊技内容に対応した効果音を発生させるものである。また、効果音制御基板103には、音量を切り替える音量切替スイッチ104が設けられている。なお、取付台105の第2入賞玉集合カバー体91への取付構造及び取付台105への電飾制御基板ボックス100及び効果音制御基板ボックス102の取付構造は、後述する主基板ボックス180の取付台250の機構板110への取付構造とほぼ同じである。そして、電飾制御基板ボックス100及び効果音制御基板ボックス102が取り付けられた取付台105は、係止レバー106を反時計方向に回動させることにより、第2入賞玉集合カバー体91の裏面に係止固定されるものである。
【0035】
なお、上記した電飾制御基板ボックス100及び効果音制御基板ボックス102には、ボックスの種別と取付・取外要領を記すことが望ましい。例えば、電飾制御基板ボックス100には、「ラ」(ランプという意味)という文字を丸で囲った記号を記し、効果音制御基板ボックスには、「音」という文字を丸で囲った記号を記して種別を表示し、「取り外し方;レバーを右回転させて取付台を右にスライドさせ上方に抜き取ります。ボックスを左にスライドさせて上方に持ち上げて下方を手前に引いて外します。取り付け方;まず、ボックスの上方を引っ掛けてから下側を引っ掛けて左にスライドさせる。ボックスを取付台に取り付けてから、取付台を上方から引っ掛けて左にスライドさせ、レバーを左に回転する。」というような説明文を記す。この場合、シールに種別と説明文を印刷して貼付しても良いし、あるいは、ボックスの成形時にそれらの記号又は文字を一体成形しても良いし、他の方法で記しても良い。また、同様に、種別及び説明文を後述する払出制御基板ボックス150(例えば、「払」という文字を丸で囲った記号で種別を表す)、電源ユニットボックス168(例えば、「電」という文字を丸で囲った記号で種別を表す)、主基板ボックス180(例えば、「主」という文字を丸で囲った記号で種別を表す)等に記すことも望ましい。
【0036】
以上、遊技盤60の構成について詳細に説明してきたが、上記のように構成される遊技盤60は、前面枠3の裏面側に形成される遊技盤収納枠36に収納固定されるようになっている。遊技盤収納枠36は、周知のように、ほぼ正方形状に構成される遊技盤60を収納するように前面枠3の裏面に段差状に形成され、収納した遊技盤60の裏面を押圧固定するための遊技盤係止レバー41が遊技盤収納枠36の適宜箇所に取り付けられている。また、遊技盤収納枠36の下方部は、平板状の支持板となって遊技盤60の下辺を載置するようになっており、その支持板のほぼ中央にアウト玉を誘導する前記アウト玉連絡通路が形成されている。また、遊技盤60を遊技盤係止レバー41によって収納固定した状態においては、その裏面から機構板110が被覆されることとなるが、その機構板110は、遊技盤収納枠36の一側側面に固定される軸受金具37の上下に突設される軸ピン38に機構板110の一側に固定される軸支金具の掛止穴を係止することにより、開閉自在に軸支され、また、遊技盤収納枠36の適宜位置に植立される係止ピン(図示しない)と機構板110に設けられる機構板係止レバー148とを係合させることにより、機構板110を閉じた状態で保持することができるようになっている。
【0037】
以上、本実施形態に係る遊技盤60の構成について説明してきたが、本実施形態においては、遊技動作に応じた効果音を発生制御する効果音制御基板103を収容する効果音制御基板ボックス102と、弾球遊技機1を電気的に装飾する電飾部品を表示制御する電飾制御基板101を収容する電飾制御基板ボックス100と、を備えた弾球遊技機1において、前記効果音制御基板ボックス102と電飾制御基板ボックス100とを相互に分離可能な状態で1つの取付台105(取付部材)に着脱自在に取り付けると共に、その取付台105(取付部材)を遊技盤60の裏面に着脱自在に取り付けたことにより、組立時において2つの基板ボックス102,100を遊技盤60の裏面に一括して同時に取り付けることができるため、その作業性が容易となり、また、基板103,101の交換時においても、2つの基板ボックス102,100を一括して同時に取り外し再度一括して同時に取り付けることができるので、その作業性が容易となる。また、効果音制御基板ボックス102と電飾制御基板ボックス100とを遊技盤60の裏面に一括して同時に取り付けるように構成しているので、遊技盤60を交換する際に、2つの基板ボックス102,100を遊技盤60から外さなくても基板ボックス102,100を遊技盤60に付けたままで遊技盤60を交換すれば良く、2つの基板ボックス102,100を機構板110から別々に外す場合に比べて遊技盤60の交換作業が容易となる。そして、交換して回収された遊技盤60から効果音制御基板ボックス102と電飾制御基板ボックス100とが分離されてリサイクルされることとなる。
【0038】
(3)機構板の説明
次に、弾球遊技機1の背面に設けられる機構板110の構成について図2及び図7を参照して説明する。図2は、前述した通りであり、図7は、機構板110の下部構成部の背面から見て左側部分に取り付けられる電源ユニットボックス168及び主基板ボックス180の取付状態を示す斜視図である。
【0039】
図2において、機構板110は、主として賞球を貯留する玉供給部としての賞球タンク113と該賞球タンク113に貯留された賞球を下流側に整列しながら誘導する玉整列レール部材115及びカーブレール部材122とが設けられる上部構成部と、カーブレール部材122からの玉を誘導する玉通路部材123と入賞に基づく賞球を払い出す球払出装置130とが設けられる中間構成部と、主として遊技盤60に打ち込まれた入賞玉を含む打玉を処理するための構成及び賞球を上皿19及び下皿27に導くための構成が設けられる下部構成部と、が開口窓111を構成するように板状の機構板110上に一体的に取り付けられている。なお、図示の実施形態の場合には、機構板110の強度を高めるために開口窓111の開放側に上部構成部と下部構成部を連結する補強連結部材112が取り付けられている。
【0040】
そこで、以下、機構板110の構成について、各構成部毎に説明する。まず、上部構成部には、多量の賞球を貯留する賞球タンク113と、該賞球タンク113から供給される賞球を仕切壁(図示しない)によって複数列(本実施形態の場合、3列)に整列して流下させる玉整列レール部材115と、該玉整列レール部材115によって誘導された賞球を後述する球払出装置130に向けて方向転換するカーブレール部材122と、該カーブレール部材122の上方に設けられた情報端子基板118がそれぞれ所定の位置に設けられている。
【0041】
賞球タンク113の下流側底面には、玉切れ情報検知レバー(図示しない)が設けられ、該玉切れ情報検知レバーの下方に、玉切れ情報スイッチ114が固定されている。この玉切れ情報スイッチ114は、図6に示すように、後述する情報端子基板118に接続されて賞球タンク113内に賞球が不足したときに図示しない管理コンピュータに玉切れ信号を出力するようになっている。賞球タンク113の下流側に配置される玉整列レール部材115は、上部構成部の一端から他端に向けて傾斜状に取り付けられ、その内部中央に2条の仕切壁(図示しない)が立設されている。この仕切壁によって区画された3列のレール部のうちの奥側1列を球貸用レール部とし、手前側2列を賞球用レール部としている。奥側の球貸用レール部の下流側には、球貸用レール部を流下する玉の有無を検出するための球切れ検知レバーが揺動自在に軸支されており、この球切れ検知レバーには、機構板110の裏面側にマイクロスイッチ形式の球切れスイッチ116が関連して設けられており、球貸用レール部を流下する玉が存在する場合には、球切れスイッチ116をOFF状態に保持する一方、玉詰まり又は玉切れによって球貸用レール部を流下する玉が存在しない場合には、球切れスイッチ116をON状態に保持する。球切れスイッチ116のON・OFF信号は、図6及び図5に示すように、後述する払出ユニット中継基板140及びサンパック中継基板142を介して主基板181に入力されるようになっている。この点については、後に詳述する。なお、球切れスイッチ116は、球払出装置130から1列の玉貸用玉通路内の27〜30個目の玉を検出する位置に取り付けられている。これは、1回の貸球分を確保するためで、貸球途中に玉切れしても、当該1回分を払い出すことができるようにするためである。また、球切れスイッチ116としてマイクロスイッチ形式のものではなく、近接スイッチ、フォトスイッチ等の他の形式のスイッチを使用しても良く、例えば、賞球が通過する通過穴を球貸用レール部に臨ませた近接スイッチ、あるいは球貸用レール部の裏面に取り付けたフラット近接スイッチを使用すれば、球切れ検知レバー等の部材が不要となり、検出部の構造を簡略化することができる。
【0042】
また、玉整列レール部材115の下流側上部には、図2に示すように、球ならし部材117が支軸を支点として揺動自在に垂下され、玉整列レール部材115上を上下2段となって流下する賞球を球ならし部材117に埋設される重錘(符号なし)の作用によって1段とするようになっている。なお、玉整列レール部材115の下流側には、カーブレール部材122が接続されるが、このカーブレール部材122は、上部構成部と中間構成部とに跨がって構成されるので、次の中間構成部の説明箇所で詳細に説明する。
【0043】
上記した玉整列レール部材115の下流側上部には、情報端子基板118が取り付けられている。この情報端子基板118には、前記玉切れ情報スイッチ114が接続される端子(コネクタ)や、外部(例えば、管理コンピュータ)と弾球遊技機1との間の信号線を接続する球切れ情報出力端子や球貸情報出力端子(この2つの端子が外部接続端子を構成する)や、後述する払出制御基板151と接続するための端子を有して構成されている。また、情報端子基板118の側方には、後述する電源コード120を機構板110の前面側に導くための配線通し開口119が開設されている。
【0044】
上部構成部には、上記した構成以外に、その開放端部及び情報端子基板118の上部に対応する位置に機構板係止レバー148が一端を支持されて回動自在に設けられている。機構板係止レバー148には、前記遊技盤収納枠36の所定の位置に植立固定される係止ピン(図示しない)の先端部と係合する溝が形成されており、この溝と係止ピンとの係合を解除するように回動させることにより、機構板110の遊技盤収納枠36への固定状態を解除することができる。なお、機構板係止レバー148は、図2に示すように、上部構成部の開放端部及び下部構成部の開放端部に設けられているため、機構板110の遊技盤収納枠36への固定状態を堅固に安定化させることができるようになっている。
【0045】
次に、中間構成部の構成について図2を参照して説明する。中間構成部の上部には、上記した玉整列レール部材115の下流側に接続される逆「く」字状のカーブレール部材122が配置されている。このカーブレール部材122は、玉整列レール部材115によって前後方向(機構板110の背面から見て)3列に流下される玉を左右方向(同じく機構板110の背面から見て)3列に流下するように方向転換するものである。そして、このカーブレール部材122は、詳細に図示しないが、玉整列レール部材115の球貸用レール部に連通する球貸用カーブレール部と賞球用レール部に連通する賞球用カーブレール部とに区画されている。また、カーブレール部材122の屈曲部には、図示しない玉抜き弁が開閉自在に設けられ、弾球遊技機1の正面側からの操作によって玉抜き弁を開放操作したときには、その屈曲部より上流側の玉整列レール部材115及び賞球タンク113に待機する玉を玉抜き通路121を介して弾球遊技機1の外側(弾球遊技機を設置する島の回収樋)に導くようになっている。なお、玉抜き通路121は、カーブレール部材122の屈曲部から機構板110の一側側方に沿って形成され、最終的に機構板110の下部ほぼ中央部分にその排出口が臨むようになっている。
【0046】
上記したカーブレール部材122の下流側には、玉通路部材123と球払出装置130とが取り付けられている。玉通路部材123は、前記カーブレール部材122によって流下方向を左右に変換された3列で玉を流下させるものであり、球貸用カーブレール部に連通される球貸用通路部124と賞球用カーブレール部に連通される2列の賞球用通路部125とが区画されて並列状に形成されている。賞球用通路部125の上流側には、一対の球切れスイッチ126がそれぞれの賞球用通路部125に臨むように着脱自在に装着されている。一対の球切れスイッチ126は、直列に接続され、その球切れスイッチ126のスイッチ配線は、後に説明する払出ユニット中継基板140のコネクタ140aに接続されるようになっている(図4参照)。
【0047】
しかして、球切れスイッチ126は、図6及び図5に示すように、払出ユニット中継基板140及びサンパック中継基板142を介して主基板181に入力され、いずれか一方の球切れスイッチ126が賞球を検出しなくなったときには、後に説明する球払出装置130の賞球モータ132の作動を停止して賞球の払出を不能動化させるようになっている。なお、球切れスイッチ126は、球払出装置130から2列の賞球用通路部125内に17〜18個目の賞球を検出する位置に着脱自在に取り付けられている。これは、1回の賞球分を確保するためで、賞球途中に玉切れしても、当該1回分を払い出すことができるようにするためである。
【0048】
上記した玉通路部材123の下方の中間構成部に取着される球払出装置130は、透明な合成樹脂で成形される直方体状のケースの内部に収納されて機構板110の背面側に着脱自在に取り付けられるようになっている。球払出装置130の構造について、ここで簡単に説明しておくと、ケース内は、玉通路部材123の前記球貸用通路部124に連通する1条の球貸通路と前記賞球用通路部125に連通する2条の賞球通路とに区画され、1条の球貸通路に球貸モータ131(図6に符号だけ表示;ステッピングモータが使用されているが、ソレノイド等の駆動源でもよい)によって駆動される玉払出部材(図示しないが、スクリューやスプロケット等のモータによって駆動される回転部材、あるいは玉の流下を阻止したり許容したりするソレノイドによって駆動されるストッパー部材)が臨み、また、2条の賞球通路に賞球モータ132(図6に符号だけを表示;ステッピングモータが使用されている)によって駆動される玉払出部材(図示しない)が臨むようになっている。そして、各モータ131,132を回転せしめることにより、玉を1個単位で払い出すようにしている。なお、2条の賞球通路からは、交互に玉が払い出されるようになっているので、その払出速度が貸球の払出速度に比べて高くなっている。このような構造の球払出装置130は、球貸払出動作と賞球払出動作とを独立して行える構造であり、例えば、同時に球貸払出動作及び賞球払出動作ができるし、一方が球切れしても他方が球切れしていなければ、その他方の球切れしていない方の払出動作を行わしめることができるという利点がある。
【0049】
また、払い出された玉を検出するために各通路部には、カウントスイッチ133,134(図6に符号だけ表示;近接スイッチが使用されている)が臨んでおり、更に、払出動作を確実に行うために各モータ131,132の位置(正確には、玉払出部材の位置)を検出するモータ位置センサ135,136(図6に符号だけ表示;フォトセンサが使用されている)が設けられている。なお、カウントスイッチ133,134を設ける方が望ましいが、位置センサ135,136だけの検出信号又は該検出信号とステッピングモータのステップ信号とで払出の制御を行うようにしても良く、更に、カウントスイッチ133,134も実際の玉を検出する近接スイッチに限らず、例えば、玉の通過により作動する可動板を設け、その可動板の動きを検出するフォトセンサ等でもよい。つまり、払出数を検出する払出玉数検出手段は、払い出された玉を検出する構造及び手段であれば、どのようなものでも良い。
【0050】
また、ケースには、上記したモータ131,132、球貸カウントスイッチ133、モータ位置センサ135,136が接続される払出ユニット中継基板139と、賞球カウントスイッチ134及び前記球切れスイッチ126,116が接続される払出ユニット中継基板140と、が付設されている。この2つの払出ユニット中継基板139,140は、図5及び図6に示すように、払出制御基板151にだけ接続される電気部品を纏めた払出ユニット中継基板139と、サンパック中継基板142を介して主基板181にだけ接続される電気部品を纏めた払出ユニット中継基板140とに分けてケース内に設けたものである。なお、2つの払出ユニット中継基板139,140は、ケースの外側側壁に着脱自在に取り付けられると共に、該ケースに着脱自在に取り付けられる基板被覆カバー(図示しない)によって被覆されており、その基板被覆カバーに各払出ユニット中継基板139,140と配線とを接続するためのコネクタ接続開口(図示しない)が形成されている。
【0051】
以上で、機構板110の中間構成部についての説明を終了し、次に、機構板110の下部構成部について図2を参照して詳細に説明すると、下部構成部は、図2に示すように、背面から見てその右側部分に払出制御基板151を収容する払出制御基板ボックス150が取り付けられ、背面から見てその左側部分に電源ユニット基板169を収容する電源ユニットボックス168と主基板181を収容する主基板ボックス180とが重畳的に取り付けられている。払出制御基板ボックス150が取り付けられる下部構成部の前面側(機構板110の遊技盤60と対面する内側)には、入賞玉を誘導する入賞玉誘導通路とアウト玉を誘導するアウト玉通路とが形成され、下部構成部の背面側(機構板110の外側)には、賞球通路、連絡通路、余剰球通路と玉抜き通路の下流部とが形成され、前記払出制御基板ボックス150は、賞球通路、連絡通路、余剰球通路と玉抜き通路の下流部の後面側に取り付けられるものである。
【0052】
なお、機構板110の下部構成部の背面から見て右側部分(以下、右側下部構成部という)の詳細な構成についての説明は、省略するが、賞球通路の末端には、前記上皿19と連通する上皿連通口143が開設され、また、余剰球通路の下部には、払い出された賞球が所定量に達したことを検出する満タンスイッチ141が設けられている。この満タンスイッチ141がONされると、球払出装置130のモータ131,132の駆動を停止して賞球及び貸球の払出動作を不能動化するものである。また、上皿連通口143の下部の連絡通路、余剰球通路、玉抜き通路で囲まれる範囲の一部には、機構板110の前面から背面側に配線を引き出す配線通し開口144が形成されている。更に、余剰球通路の背面側には、サンパック中継基板142(図7参照)が取り付けられ、その上部に電源中継基板145が取り付けられている。このうち、電源中継基板145は、後に説明する横架突出板160部分に取り付けられている。また、配線通し開口144は、主として払出制御基板151に接続される配線であって機構板110の前面側に敷設される配線を機構板110の背面側に導き出すためのものである。更に、サンパック中継基板142には、前記満タンスイッチ141からの配線が接続されるコネクタ142aと、後述する主基板181のコネクタ181hと接続するためのコネクタ142cと前記払出ユニット中継基板140のコネクタ140cと接続するためのコネクタ142bとが設けられている(図7参照)。
【0053】
上記した右側下部構成部の背面側に取り付けられる払出制御基板151を収容する払出制御基板ボックス150について簡単に説明すると、払出制御基板ボックス150は、払出制御基板151をビス止め支持する透明合成樹脂製の主体と払出制御基板151を被覆する透明合成樹脂製のカバー体とからなり、主体とカバー体とは、図示しない係合爪と係合穴とにより簡単に着脱できるようになっている。なお、主体とカバー体との被覆状態を堅固にするために取付穴にビスを螺着しても良い。この場合、ビスとして、通常のビスを使用しても良いが、例えば、ワンウェイネジ等を使用して基板ボックス150の一部を破壊しない限り基板ボックス150を開放できないように螺着して不正改造を行うことができないようにしても良い。また、内部に収容される払出制御基板151は、後述する主基板181からの情報信号に基づいて賞球の払出動作を行うと共に球貸要求信号に基づいて貸球の払出動作を行うものである。その他、貸球に係る制御は、主基板181に拘束されることなく払出制御基板151で独自に実行するようになっている。
【0054】
なお、払出制御基板151には、払出制御基板に接続される電気部品の異常を異常の種類に応じて数字で表示するエラー表示器152と、異常状態を解消した後に操作するリセットスイッチ153(共に図4参照のこと)とが設けられていると共に、複数のコネクタ151a〜151gが外部に臨むように設けられている。但し、エラー表示器152は透明なカバー体で覆われて保護されているが、リセットスイッチ153は操作し易いようにカバー体の外に露出している。また、複数のコネクタ151a〜151gは、そのコネクタだけが露出するようにカバー体に形成された開口から突出し、コネクタパターン面をカバー体で完全に被覆した状態となっている。これによって不正改造を防止している。
【0055】
一方、下部構成部のうち、上記した余剰球通路より背面から見て左側部分(以下、左側下部構成部という)には、その前面側に前述した入賞玉誘導通路やアウト玉通路等の通路が形成されているわけではないので、自由に利用できるスペースとなっている。そして、本実施形態の場合には、電源ユニットボックス168を取り付けるための空間として利用されている。より具体的に説明すると、図7に示すように、電源ユニットボックス168を取り付ける領域は、やや前面側に向かって凹状に形成されている。即ち、電源ユニットボックス168の取付空間の側壁を構成する透明側壁板178は、図7に示す右側下部構成部の機構板110よりもやや前面側に奥まった位置(遊技盤60に近づく位置)となっており、その透明側壁板178の上部左右に一対の取付穴175を有する取付ボスが形成され、透明側壁板178の下辺左右に一対の係合穴167が形成されている。この係合穴167は、透明側壁板178から直角状に背面に向かって突設されるL字状突出板165との隅角部に形成されるものである。L字状突出板165の先端には、主基板ボックス180を取り付けるための取付台250の下部を着脱自在に装着するための挿入溝166が形成されている。この挿入溝166については、後に詳述する。なお、透明側壁板178の裏面には、取付空間を補強するために補強リブ177が長方形状に突設されている。
【0056】
しかして、上記のように構成される取付空間に電源ユニットボックス168を取り付けるには、電源ユニットボックス168の下部両側に突設される係合突起173を係合穴167に差し込んだ後に、電源ユニットボックス168の上部両側に突設される取付片174の取付穴を前記取付穴175に対応させてビス176を止着することにより簡単に取り付けることができる。そして、この場合、電源ユニットボックス168が右側下部構成部の機構板110よりも前面側(遊技盤60に近い側)に奥まって取り付けられているので、電源ユニットボックス168の背面側への突出量を抑制することができる。特に、電源ユニット基板169は、他の制御基板と比べて高さ(厚み)を有するヒートシンクや大型のコンデンサが実装されるので、その電源ユニット基板169を収容する電源ユニットボックス168も厚みがあるが、このような厚みのある基板ボックス168を取り付けても背面側の突出量を抑制することができるものである。
【0057】
ところで、電源ユニットボックス168は、内部に複数の電圧の異なる電源を生成する電源ユニット基板169を収容するものであり、透明な合成樹脂によって形成されている。電源ユニット基板169は、電源コード120が接続される電源コネクタ170と電源スイッチ172と電源中継基板145と接続するためのコネクタ171とが実装されている。電源コネクタ170に接続される電源コード120は、前記情報端子基板118の側方に形成される配線通し開口118から機構板110の裏面側に形成される配線処理溝(図示しない)に沿って機構板110の下部まで引き通され、前記配線通し開口144から機構板110の表側に引き出されて電源コネクタ170に接続される。また、電源コード120によって供給される電圧は、AC24Vの電圧であり、電源ユニット基板169で生成される複数の電圧としては、後に詳述する図5及び図6に示されている。更に、本実施形態においては、電源スイッチ172をONすることにより、電源ユニット基板169で複数の電源が生成されて各制御基板に供給されるようになっているが、必ずしも電源スイッチ172は必要ではなく、電源コード120を差し込んだときに複数の電源が生成されるようにしても良い。また、電源スイッチ172を電源中継基板145に設けても良いし、主基板181の電源だけをON・OFFする機能だけとしても良い。また、コネクタ171は、生成された複数の電源の電源配線を纏めて1つの集合配線として接続されるものである。なお、電源スイッチ172、電源コネクタ170及びコネクタ171は、図2に示すように、後に詳述する重畳的に配置される主基板ボックス180の両側方から飛び出して外部に臨むように配置することが望ましい。この場合、電源スイッチ172は、操作し易いように電源ユニット基板169と直角であって電源ユニットボックス168の側面に臨むように電源ユニットボックス168から突出して設けられている。
【0058】
上記した電源ユニットボックス168の背面側には、遊技動作を制御する主基板181を収容する主基板ボックス180が着脱自在に取り付けられるようになっている。その取付は、図7に示すように、機構板110の開口窓111の下辺よりやや上部にブリッジ状に掛け渡される横架突出板160に取り付けられるものである。横架突出板160は、主基板ボックス180を取り付けたときに、主基板ボックス180の裏面が前記電源ユニットボックス168及び前記遊技盤60の裏面側に取り付けられる電飾制御基板ボックス100と効果音制御基板ボックス102とが当接しないように重畳的に設けられる高さに設定されており、前記したL字状突出板165の高さとほぼ同じ高さとなっている。しかして、この横架突出板160には、主基板ボックス180を取り付ける取付台250の後述する係合片255が挿入係合される挿入溝162と、取付台250の左方向のスライド動作を規制する規制突起163と、取付台250を右方向にスライドさせたときに取付台250の側面と係合する係合爪164とが形成されている。また、横架突出板160の右側には、前記電源ユニットボックス168で生成された複数の電源を各制御基板に分岐する電源中継基板145を止着するための中継基板取付台(図示しない)が形成されている。なお、横架突出板160の両側側壁には、図7に示すように横架突出板160を補強する補強リブ161が突設されている。
【0059】
横架突出板160には、上記したように主基板ボックス180と電源中継基板145とが取り付けられるが、まず、電源中継基板145について説明し、その後、主基板ボックス180の構造及びその取付構造について説明する。電源中継基板145は、ほぼ正方形状に形成されたプリント配線基板で形成され、前記横架突出板160に形成される中継基板取付台に嵌め込まれてその四隅をビス(符号なし)で止着することにより、機構板110の背面側に取り付けられる。また、電源中継基板145には、そのほぼ中央に過電流防止用の複数のヒューズ146が取り付けられ、そのヒューズ146の外側周辺部である上下に複数のコネクタ145a〜145fが実装されている。ヒューズ146は、電源中継基板145に実装されるヒューズソケットに着脱自在に装着されるものである。また、電源中継基板145を横架突出板160の中継基板取付台に固定した状態で、ヒューズ146を被覆するように底面が開放したボックス状に形成されるヒューズカバー147が中継基板取付台に着脱自在に取り付けられる。この取付は、ヒューズカバー147に形成される係止爪(図示しない)を中継基板取付台に形成される係止穴(図示しない)に係止することにより行われる。なお、ヒューズカバー147は、透明な合成樹脂によって形成されているため、内部のヒューズ146が切れているか否かを容易に外部から判断することができる。また、ヒューズ146がどのような種類のヒューズであるかを理解できるように電源中継基板145にシルク印刷したり、ヒューズカバー147に刻印をしても良い。
【0060】
上記のように、横架突出板160の図示右側に取り付けられる電源中継基板145は、図4に示すように、弾球遊技機1の背面から見た場合にそのほぼ中央に配置されている。このことは、電源中継基板145から電源の供給を受ける各制御基板181,101,103,151,44が電源中継基板145を取り囲むように配置されている状態を示している。そして、このように電源中継基板145を弾球遊技機1の背面のほぼ中央に配置することにより、電源中継基板145と各制御基板181,101,103,151,44との電源配線の長さを短くすることができ、配線処理の簡略化を図ることができる。
【0061】
また、電源中継基板145に設けられるコネクタ145a〜145fのうち、主基板181用のコネクタ145aと電飾制御基板101用のコネクタ145bと効果音制御基板103用のコネクタ145cとは、ヒューズ146よりも上方に実装され、発射制御基板44用のコネクタ145eと払出制御基板151用のコネクタ145dと電源ユニット基板169用のコネクタ145fとは、ヒューズ146よりも下方に実装されている。これは、主基板181の電源用コネクタ181eと電飾制御基板101の電源用コネクタ141dと効果音制御基板103の電源用コネクタ103bが電源中継基板145よりやや上方又はほぼ同じ位置にあり、発射制御基板44の電源用コネクタ53a(発射制御電源中継基板53のコネクタ53a)と払出制御基板151の電源用コネクタ151aと電源ユニット基板169のコネクタ171が電源中継基板145より下方の位置にあるため、各制御基板181,101,103,151,44と電源中継基板145とを接続したときに、相互の電源配線が交差することがなく整然と接続させるためである。また、上部の3つのコネクタ145a〜145cの左から右への配置順序及び下部の3つのコネクタ145d〜145fの右から左への配置順序も、各制御基板181,101,103及び制御基板44(53),151,169の配置順序を考慮して設けたものであり、これによっても相互の電源配線が交差することはない。なお、各コネクタ及びヒューズの配置は、上記の例に限らず、例えば、ヒューズ146を側方に集めたり、ヒューズを別基板に設けたり、あるいはコネクタ145f以外のコネクタ145a〜145eをヒューズ146の上方に配置し、コネクタ145a〜145eに接続される配線を上部で纏められるように配線押え片を設けたりしても良い。
【0062】
(4)配線構造の説明
以上、弾球遊技機1の構成、遊技盤60の詳細構成、及び機構板110の詳細構成について説明してきたが、機構板110や遊技盤60に設けられる各種の制御基板の相互の関係、及び各種制御基板と機構板110,遊技盤60,前面枠3及びガラス板保持枠4に設けられる電気的部品との関係について図4乃至図6を参照して詳細に説明する。図4は、弾球遊技機1における各制御基板と中継基板との接続関係を示す配線図であり、図5は、主基板181と各種制御基板及び電気部品との関係を示すブロック図であり、図6は、払出制御基板151と各種制御基板及び電気部品との関係を示すブロック図である。
【0063】
図4において、第1入賞玉集合カバー体90の上部に取り付けられる中継基板94のコネクタ94aと電飾制御基板101のコネクタ101aとが接続されている。中継基板94には、図5に示すように、遊技盤60に設けられるアタッカーランプ76、風車ランプ86a、サイドランプ87a等の飾りランプ基板と、飾りLED65、77等の飾りLED基板と、記憶表示LED66,84及び回数個数表示器73と、からの配線が接続されている。
【0064】
第1入賞玉集合カバー体90の中間部に取り付けられる中継基板95のコネクタ95aと主基板181のコネクタ181dとが接続されている。中継基板95には、図5に示すように、遊技盤60に設けられる各スイッチ67a,71,72,75a,75b,82,85aと、ソレノイド70,79と、普通図柄表示器83と、からの配線が接続されている。
【0065】
第2入賞玉集合カバー体91の下部に取り付けられる情報端子基板96のコネクタ96aと主基板181のコネクタ181cとが接続されている。情報端子基板96には、図5に示すように、大当り情報等の各種の情報を外部の管理コンピュータに導出する外部接続端子が設けられている。
【0066】
機構板110の電源ユニットボックス168と払出制御基板ボックス150とに挟まれる位置に取り付けられるサンパック中継基板142には、満タンスイッチ141からの配線と主基板181のコネクタ181hに接続される配線と払出ユニット中継基板140のコネクタ140cに接続される配線とを接続する3つのコネクタ140a〜140cが実装されている。
【0067】
また、前面枠3の裏面下部に取り付けられる中継基板取付台49には、電飾中継基板50と効果音中継基板51と発射制御信号中継基板52と発射制御電源中継基板53とが着脱自在に取り付けられている。中継基板取付台49の四隅には、その裏面に取付ボス(図示しない)が突設され、該取付ボスにビスを止着することにより中継基板取付台49を前面枠3の裏面にビス止めしている。また、中継基板取付台49には、各中継基板50〜53を取り付けるための位置決め突起と取付ボス(共に図示しない)がその表面側に突設されている。位置決め突起は、各中継基板50〜53を対角線上の角部で位置決めするように突設され、取付ボスも交差する対角線上の角部にビスで止着できるように突設されるものである。
【0068】
しかして、中継基板取付台49の下部に止着される電飾中継基板50には、電飾制御基板101のコネクタ101bと配線接続するためのコネクタ50aと電飾中継基板15,16と配線接続するためのコネクタ50b,50cが実装されている。また、中継基板取付台49の上部一側に止着される効果音中継基板51には、効果音制御基板103のコネクタ103cと配線接続するためのコネクタ51bと効果音中継基板17a,17bと配線接続するためのコネクタ51aが実装されている。また、中継基板取付台49の上部中央に止着される発射制御信号中継基板52には、払出制御基板151のコネクタ151cと配線接続するためのコネクタ52aと発射制御基板44のコネクタ44aと配線接続するためのコネクタ52bとが実装されている。更に、中継基板取付台49の上部他側に止着される発射制御電源中継基板53には、電源中継基板145のコネクタ145eと配線接続するためのコネクタ53aと発射制御基板44のコネクタ44cと配線接続するためのコネクタ53bとが実装されている。このように、遊技盤60以外の前面枠3又はガラス板保持枠4に取り付けられる電飾部品、スピーカ12a,12b、及び打球発射装置42に係る電気部品からの配線を中継する中継基板50,51,52,53を中継基板取付台49という一箇所に纏めて設けたので接続の確認が行い易く、結果的に接続作業が行い易いという利点がある。
【0069】
また、球払出装置130のケースに設けられる払出ユニット中継基板140には、球切れスイッチ116と配線接続するためのコネクタ140bと球切れスイッチ126と配線接続するためのコネクタ140aとサンパック中継基板142のコネクタと配線接続するためのコネクタ140cとが実装され、もう一つの払出ユニット中継基板139に払出制御基板151のコネクタ151dと配線接続するためのコネクタ139aが実装されている。
【0070】
また、各制御基板のうち、表示制御基板93には、主基板181のコネクタ181bと配線接続するためのコネクタ93aが設けられている。
【0071】
また、主基板181には、9つのコネクタ181a〜181iが実装され、コネクタ181aには、始動玉検出器80が単独で接続され、コネクタ181bには、表示制御基板93が接続され、コネクタ181cには、情報端子基板96が接続され、コネクタ181dには、中継基板95が接続され、コネクタ181eには、電源中継基板145が接続され、コネクタ181fには、効果音制御基板103が接続され、コネクタ181gには、電飾制御基板101が接続され、コネクタ181hには、サンパック中継基板142が接続され、コネクタ181iには、払出制御基板151が接続されるものである。
【0072】
また、電飾制御基板101には、4つのコネクタ101a〜101dが実装され、コネクタ101aには、中継基板94が接続され、コネクタ101bには、電飾中継基板50が接続され、コネクタ101cには、主基板181が接続され、コネクタ101dは、電源中継基板145が接続されるものである。
【0073】
また、効果音制御基板103には、3つのコネクタ103a〜103cが実装され、コネクタ103aには、主基板181が接続され、コネクタ103bには、電源中継基板145が接続され,コネクタ103cには、効果音中継基板51が接続されるものである。
【0074】
更に、払出制御基板151には、7つのコネクタ151a〜151gが実装され、コネクタ151aには、電源中継基板145が接続され、コネクタ151bには、主基板181が接続され、コネクタ151cには、発射制御信号中継基板52が接続され、コネクタ151dには、情報端子基板118が接続され、コネクタ151eには、払出ユニット中継基板139が接続され、コネクタ151fには、残高表示基板23及びブザー基板22aが接続され、コネクタ151gには、カードユニット装置31からのカードユニット配線35が接続されるものである。
【0075】
しかして、上記のように配線接続される回路構成においては、図5に示すように、主基板181には、遊技盤60に設けられる各スイッチ67a,71,72,75a,75b,82,85aからの信号が中継基板95を介して入力されると共に始動玉検出器80からの信号も入力され、また、満タンスイッチ141からの信号がサンパック中継基板142を介して入力される。更に、主基板181には、上記したサンパック中継基板142を介して球切れスイッチ116,126及び賞球カウントスイッチ134からの信号が入力されるものである。
【0076】
上記した入力信号のうち、遊技盤60に設けられる各スイッチ71,72,80,82からの入力信号に基づいて主基板181は、遊技盤60に設けられるソレノイド70,79、普通図柄表示器83を駆動制御すると共に、遊技状態に応じた電飾信号を電飾制御基板101に出力し、遊技状態に応じた効果音信号を効果音制御基板103に出力し、更に、大当り表示制御信号あるいはリーチ表示制御信号又は外れ表示制御信号を表示制御基板93に出力し、情報端子基板96に各種の遊技情報を出力する。電飾制御基板101は、主基板181から入力される電飾信号の種類に応じて、遊技効果ランプ6〜10、遊技効果LED11,13,14、飾りランプ76,86a,87a、飾りLED65,77、及び記憶表示LED66,84、回数個数表示器73を表示駆動制御し、効果音制御基板103は、主基板181から入力される効果音信号の種類に応じてスピーカ12a,12bを駆動制御する。また、表示制御基板93は、主基板181から入力される表示制御信号の種類に応じて特別図柄表示器64(LCD表示器95)の表示結果を導出したり、LCD表示器95の画像表示をするように制御したりする。なお、特別図柄表示器64としてLCD表示器95に限らず、CRT表示器、さらにはドラム表示器のように機械的なものであってもよい。
【0077】
また、満タンスイッチ141からの入力信号に基づいて主基板181は、払出制御基板151に賞球禁止信号、玉貸禁止信号、打球禁止信号を出力し、その信号に基づいて賞球モータ132、球貸モータ131の駆動を停止したり、発射装置電動機43の駆動を停止したりする。なお、満タンスイッチ141からの入力信号があったときには、電飾制御基板101に満タン信号を出力して所定のランプ又はLEDを表示駆動してその旨を報知するようにしてもよい。また、満タン信号として払出制御基板151に出力して、例えば、該基板151上のエラー表示器152等でその旨を報知するようにしてもよい。
【0078】
また、遊技盤60に設けられる通過玉検出器82を除く入賞玉検出器である各スイッチ67a,71,72,75a,75b,85aからの入力信号に基づいて主基板181は、払出制御基板151に賞球個数信号を出力し、払出制御基板151は、その賞球個数信号及び賞球可能信号の入力に基づいて賞球モータ132を駆動して所定個数の賞球を払い出す。また、賞球カウントスイッチ134からの入力信号に基づいて主基板181は、情報端子基板96(図5参照)に賞球個数信号を出力し、この信号を情報端子基板96から外部の管理コンピュータの出力する。更に、各スイッチ67a,71,72,75a,75b,85aからの入力信号に基づいて主基板181は、電飾制御基板101(及び効果音制御基板103)に賞球信号を出力し、賞球ランプ10(又はスピーカ12a,12b)を表示駆動してその旨を報知する。
【0079】
更に、主基板181は、球切れスイッチ126からの入力信号に基づいて、払出制御基板151に賞球禁止信号を出力するようにしたり、球切れスイッチ116からの入力信号に基づいて払出制御基板151に玉貸禁止信号を出力するようにしたりする。さらには、電飾制御基板101に球切れ信号を出力して玉切れランプ9を所定の態様で表示駆動する。なお、玉切れランプ9又は別途設けられる球切れランプを主基板181又は払出制御基板151で制御するのではなく、玉切れランプ9又は別途設けられる球切れランプに電源を供給し、球切れスイッチ116,126のON・OFFによって単純に点灯・消滅するようにしてもよい。
【0080】
上記したように、主基板181には、遊技動作を制御するためのスイッチ入力、賞球の払出動作を制御するためのスイッチ入力、及び飾りランプ、飾りLED、スピーカ12a,12bを駆動制御するためのスイッチ入力しか入力されず、主基板181と他の制御基板151,101,103,93,44との関係においては、主基板181から他の制御基板151,101,103,93,44に向かって一方向の通信関係となる。このため、他の制御基板151,101,103,93,44に不法な処理プログラムを組み込んで主基板181で不正な処理を施そうとしても実行することができないという利点があり、また、主基板181の制御の一部を他の制御基板151,101,103,93,44で担当しているので、主基板181の負担が軽減されると共に、監督官庁による主基板181の検査の容易化を図ることも可能である。
【0081】
次に、図6において、払出制御基板151には、モータ位置センサ135,136、球貸カウントスイッチ133からの信号が払出ユニット中継基板139を介して入力され、残高表示基板23の球貸スイッチ24、返却スイッチ25からの信号が入力され、カードユニット装置31から各種の情報が入力されている。更に、主基板181から前述したように、賞球個数信号、賞球禁止信号、球貸禁止信号、打球禁止信号が入力されるものである。
【0082】
上記した入力信号のうち、モータ位置センサ135,136からの入力信号は、位置センサ基板137,138を介して入力され、その入力された信号に基づいて払出制御基板151は、貸玉及び賞球の払出動作においてモータ131,132の停止位置、即ち回転部材の停止位置を正確に制御すると共に回転部材が回転しているか否かを検出できる。
【0083】
また、カウントスイッチ133からの入力信号に基づいて払出制御基板151は、貸玉の正確な払出数を払い出すようにモータ131を駆動制御すると共に、情報端子基板118に貸玉数情報を出力する。なお、カウントスイッチ133を設けずに、位置センサ135のみで賞球と同様に制御しても良い。
【0084】
また、球切れスイッチ116,126がONしたときに主基板181からの指令に基づいて払出制御基板151は、モータ131,132の駆動を停止して貸玉動作又は賞球動作を行えないように制御する。ただし、貸玉動作又は賞球動作の途中に球切れスイッチ116,126からの信号が入力されたときには、当該払出動作が終了してから次の払出動作を行わないように制御するようになっている。
【0085】
また、球貸スイッチ24からの入力信号に基づいて、カードユニット装置31は、残額情報があるときに貸玉要求信号を払出制御基板151に出力し、その信号を受けて払出制御基板151は、球貸モータ131を駆動する。また、球貸スイッチ24の入力信号及び返却スイッチ25からの入力信号は、払出制御基板151を介してカードユニット装置31に送られる。
【0086】
また、カードユニット装置31は、各種の情報入力に基づいて払出制御基板151を介して残高表示基板23の残高表示器に残高情報を出力する。また、ブザー基板22aは、払出制御基板151のブザー音出力信号によりブザー音を出力する。
【0087】
更に、主基板181からの賞球個数信号、発射禁止信号等に基づいて払出制御基板151は、前述したように払出ユニット中継基板139を介して賞球の払出動作を実行せしめたり、発射制御基板44に発射装置電動機43の停止信号を出力したりする。
【0088】
なお、情報端子基板118に接続される球切れ情報スイッチ114からの入力信号は、払出制御基板151に入力されることはなく、そのまま球切れ情報として外部の管理コンピュータ等に出力される。
【0089】
以上、説明した各種の制御基板181,151,101,103,44には、電源ユニット基板169からの電源配線を中継する電源中継基板145から所望の電源が入力されるように接続されている。ただし、表示制御基板93への電源の供給は、電源中継基板145ではなく主基板181を介して供給されるようになっている。これは、特別可変表示装置として使用されるものが本実施形態のようにLCD表示器92である場合と機械的な可変表示部材(ドラム式等)とでは、使用する電源電圧が異なるため、遊技盤60の交換に伴って電源中継基板145の電源端子の種類又は数を変更する必要があるところ、遊技盤60の交換に伴って変更される主基板181から電源配線を分岐して表示制御基板93に入力した場合には、電源中継基板145の電源端子の種類又は数をそのままにして主基板181の電源端子を必要な電圧の配線だけを接続するようにすれば、電源中継基板145の電源端子の種類又は数を変更する必要がないからである。なお、電源中継基板145を可変表示部材の種類に対応して別々に構成してもよい。
【0090】
(5)第一実施形態に係る主基板ボックスの構造
次に、本実施形態の要部を構成する主基板ボックス180の詳細な構造について図7乃至図11を参照して説明する。図7は、前述した通りであり、図8は、第一実施形態にかかる主基板ボックス180の分解斜視図であり、図9は、主基板ボックス180を構成するボックス状主体190とカバー体210との係合を説明するための断面図であり、図10は、主基板ボックス180を構成するボックス状主体190とカバー体210とを止着する構造を示す平面図(A,B,D)と断面図(C)であり、図11は、(A,B)は、ワンウェイネジの構造を説明するための説明図であり、(C,D)は、ワンウェイネジを締着するための特殊マイナスドライバーの構造を説明するための説明図である。
【0091】
主基板ボックス180は、導電性の取付台250に取り付けられ、その取付台250の底面に形成される係合片255を前記横架突出板160に形成される挿入溝162とL字状突出板165の挿入溝166に係合させることにより、簡単に行うことができる。即ち、取付台250の係合片255を挿入溝162,166の挿入部162a,166aに挿入して落とし入れる。そして、取付台250の全体を図示左方向にスライドさせて係合片255の基部を係止溝部162b,166bに嵌め込む。このとき、係合爪164が取付台250の一側側面に当接係合した状態となって取付台250を逆方向にスライドできないようにしている。これによって、主基板ボックス180が機構板110の背面に取り付けられた状態となる。一方、取付台250を取り外すには、係合爪164を押圧した状態で取付台250を図示左側にスライドさせて取付台250が規制突起163に当接するまで移動させ、その後、全体を上方に引き抜くことによって取り外すことができる。なお、主基板ボックス180の構造及び該主基板ボックス180の取付台250への取付構造については、次に詳述するが、主基板ボックス180は取付台250に対して簡単に脱着できるようになっている。
【0092】
図8において、主基板ボックス180は、複数の被覆部材を組み付けることにより構成されており、その複数の被覆部材として、回路基板としての主基板181の裏面を被覆し且つ該主基板181を支持する取付主体としてのボックス状主体190と、該ボックス状主体190に被覆支持される主基板181の電子部品実装領域(表面)を少なくとも被覆する蓋体としてのカバー体210と、から構成されている。そして、ボックス状主体190とカバー体210は、すべて内部が視認し得る非導電性の透明合成樹脂で形成されている。以下、主基板ボックス180を構成する各被覆部材(ボックス状主体190,カバー体210)と主基板181について詳細に説明する。
【0093】
まず、ボックス状主体190について図8を参照して詳細に説明する。図8において、ボックス状主体190は、上面が開放した直方体状に形成され、その底面板191の内側(上面)の四隅のやや内側には、主基板181を止着支持するための位置決め突起192と取付ボス193が突設されている。位置決め突起192は、底面板191の一方の対角線端部に突設され、取付ボス193は、他方の対角線端部に突設され、その中心に取付穴が形成されている。しかして、位置決め突起192には、主基板181の一方の対角隅角部に形成される位置決め穴240が嵌合され、取付ボス193には、主基板181の他方の対角隅角部に形成される取付穴241が対応せしめられて後述する基板取付用導電ネジ242によって止着されるようになっている。ただし、主基板181を上記のようにして止着したときには、ボックス状主体190の側壁内周に主基板181の裏面(ハンダ面)を支持する支持突起194が適宜間隔を置いて複数形成されている。
【0094】
また、ボックス状主体190の上部側壁両側及び下部側壁両側には、カバー体210の係合突片217と嵌合する係合段差溝195が形成されている。この係合段差溝195は、係合部を構成するもので第1段差溝195aと第2段差溝195bとがクランク状に形成され、カバー体210の係合突片217を、まず、第1段差溝195aに落し入れた後に、側方(図8で右側)に向かってスライドさせて第2段差溝195bに係合突片217を落し入れることにより、ボックス状主体190とカバー体210とを係合させる。このように2段階落し入れ構造を採用したのは、後述するパターン被覆板212のコネクタ貫通穴213に主基板181に実装されるコネクタ181a〜181iをスムーズに挿入し且つボックス状主体190とカバー体210とを係合させるためである。なお、係合段差溝195が形成される隅角部は、両横側壁よりも上下に膨出した膨出突部となっている。なお、係合突片217と係合段差溝195との係合については、後に詳述する。
【0095】
更に、ボックス状主体190の横方向両側壁の外側に固着部としての複数の取付片部196a,196b〜199a,199bが突設形成されている。この取付片部196a,196b〜199a,199bは、カバー体210と分離できないように後述するワンウェイネジ227で止着するための止着穴200を有するもので、詳細には、図10(B)の右側の図に示すように、ボックス状主体190の側壁から突設される細角状の切断リブ202の先端に止着穴200と予備ネジ挿通穴201とが形成される瓢箪状の部材が一体的に形成されたものである。切断リブ202の延長線状に形成される止着穴200は、ボックス状主体190とカバー体210とを固着する固着手段としてのワンウェイネジ227を螺着するための穴であり、その止着穴200の側方に位置する予備ネジ挿通穴201は、予備のワンウェイネジ227を挿通保持するための穴である。なお、止着穴200と予備ネジ挿通穴201との間には、成形時における引けを防止するための引け防止穴203が形成されている。また、予備ネジ挿通穴201の上端は、テーパー部201aとなっており、該挿通穴201に挿通されている予備のワンウェイネジ227を取り出し易くしている。また、切断リブ202の両側上部のうち、止着穴200と予備ネジ挿通穴201とを結ぶ面は、傾斜面204となっており、その反対側の面は、円弧状となっているため、図10(A)に示すように、切断リブ202,226の両サイド上部が開けているので、切断リブ202,226をニッパ等の工具で切断する作業が行い易い。
【0096】
なお、止着穴200と予備ネジ挿通穴201とが形成される取付片部は、4つのうち、3つの取付片部197a,197b〜199a,199bであり、1つの取付片部196a,196bには、止着穴200だけが形成されている。したがって、取付片部196a,196bの切断リブ202の先端には、止着穴200が形成される円形部材だけが一体的に形成されていることになる。また、ボックス状主体190の上部側壁の外側に突設される取付片部は、図示右から左に向かって196a,197a,198a,199aとなっているが、下部側壁の外側に突設される取付片部は、図示左から右に向かって196b,197b,198b,199bとなっている。更に、図10(B)の右側に示す図は、上部の取付片部197a〜199aであり、この場合には、止着穴200の右側に予備ネジ挿通穴201が形成されているが、下部の取付片部197b〜199bにおいては、止着穴200の左側に予備ネジ挿通穴201が形成されている。つまり、図10(B)の右側に示す図を180度回転した状態となる。同様に、後述する固定片部219a,219b〜221a,221bも上部と下部では、180度回転した回転対称の形状となる。
【0097】
更に、ボックス状主体190の縦方向の両方の側壁下部上下には、係合突起205が外側に向かって突設され、縦方向の他方の側壁のほぼ中央に側壁と平行となるように係止レバー206が形成されている。係合突起205は、後述する取付台250に形成される係合穴257に係合されるものであり、係止レバー206は、取付台250の係止穴259に係止されるものである。そのため、係止レバー206の下端には、係止爪207が形成されている。つまり、係合突起205及び係止レバー206は、主基板ボックス180を取付台250に着脱自在に取り付けるための部材である。
【0098】
上記のように構成されるボックス状主体190に装着される主基板181は、図8に示すように、長方形状のプリント配線基板によって構成されており、その上面の大部分はRAM及びROMを内蔵してワンチップ化した所謂ワンチップマイクロコンピュータであるCPU243(CPU、RAM、ROMはそれぞれ別体にチップ化されていても良いし、ワンチップマイコンでも良い)、トランジスタ、抵抗等の電子部品を実装する電子部品実装領域として形成される一方、縦方向の両側の領域が複数のコネクタ181a〜181iを実装するコネクタ実装領域として形成されている。また、主基板181には、その四隅に位置決め穴240と取付穴241が形成され、前述したようにボックス状主体190の底面板191の内側四隅に突設される位置決め突起192と取付ボス193に係合又は導電ネジ242で止着されるようになっている。なお、取付穴241は、主基板181のグランドラインがプリントされる部分に形成されており、導電ネジ242を止着したときには、そのグランドラインと導電ネジ242とが導通するようになっている。この導電ネジ242は、その先端が平面状の先端当接面となっており、しかも、主基板181を取付穴241に止着したときにその先端が底面板191の裏面側に露出した状態となっているため、後に詳述するように主基板ボックス180を取付台250に装着したときには、取付台250の弾性当接片261と押圧当接するようになっている。
【0099】
次に、上記のようにボックス状主体190に支持された主基板181の実装面側を覆う蓋体としてのカバー体210について図8を参照して説明する。カバー体210は、下方が開放したボックス状に形成され、図示縦方向の両方の側壁板211及び上面板の上下に放熱穴214が形成されている。また、両方の側壁板211の下端(主基板181と当接する側)には、開口としてのコネクタ貫通穴213が形成された覆板としてのパターン被覆板212が外側に向かって突設されている。コネクタ貫通穴213は、主基板181に実装されるコネクタ181a〜181iのそれぞれの大きさとほぼ同じ大きさでそれぞれ形成されているため、コネクタ貫通穴213からはコネクタ181a〜181iのみが貫通してコネクタ181a〜181i周辺は、パターン被覆板212により被覆される。これにより、コネクタ181a〜181i周辺の配線パターンを完全に覆った状態となり、このため、コネクタ181a〜181i周辺の配線パターンに不正な配線のハンダ付け等を行うことを防止することができると共に、主基板181とカバー体210との間から配線を含む異物を挿入することができず、いずれにしても主基板181に対する不正な行為が行えないようになっている。また、カバー体210の上面板には、上記したように上下に放熱穴214が形成されると共に、その間に機種名シールを貼付する機種名シール貼付部215と主基板181を検査した際に書き込む「検査者」「検査日」の各項目を記した履歴シールを貼付する履歴シール貼付部216が形成されている。
【0100】
一方、カバー体210の図示横方向の上下の側壁板の両端には、係合部としてのL字状の係合突片217が外側に向かって突設され、この係合突片217がボックス状主体190の前記係合段差溝195に落し入れられるようになっている。より具体的に説明すると、図9(A)に示すように、係合突片217は、カバー体210の上下部の側壁の縦巾方向の垂直片217bと横巾方向の水平片217aとによってL字状となっている。また、前記係合段差溝195の第1段差溝195aは、その入口の横巾寸法が上記水平片217aよりも若干大きくなっており、その深さ方向の寸法は、第1段差溝195aの底面に水平片217aを当接させたときにパターン被覆板212がコネクタ181a〜181iの上端部よりも高い位置で且つ係合段差溝195を構成するボックス状主体190の部材に邪魔されることなく横方向にスライドできる寸法である。また、第2段差溝195bは、その横巾寸法が水平片217aとほぼ同じであり、また、高さ方向の寸法は、パターン被覆板212の裏面が主基板181の上面に当接した状態で垂直片217bの上端が第1段差溝195aの上端から突出しない高さ寸法である。なお、図9(A)に示す第2段差溝195bにおいては、主基板181のやや上部に切欠195cが形成されているが、必ずしもこの切欠195cは必要ではない。
【0101】
しかして、図9(B)に示すように、係合突片217の水平片217aを係合段差溝195の第1段差溝195aに落し入れて第1段差部195aの底面に当接させる。この当接させた状態では、パターン被覆板212を主基板181のコネクタ181a〜181iの上方位置に止めた状態となっている。その後、図9(C)に示すように、水平片217aを右横方向にスライドさせることにより、水平片217aが第2段差溝195bに落とし入れられると同時にパターン被覆板212のコネクタ貫通穴213がコネクタ181a〜181iの真上から貫通するように落とし入れられる。これによって、カバー体210をボックス状主体190に取り付けることができる。また、このとき、係合突片217の垂直片217bが第1段差部195aと第2段差部195bとの連通部を閉塞した状態となっているので、係合段差溝195から異物を内部に侵入させることはできない。逆に、取り外す場合には、カバー体210を上方に持ち上げた後に左方向にスライドさせ、さらに持ち上げることにより、簡単に取り外すことができる。ただし、カバー体210をボックス状主体190から分離できる前提として後述する固定片部218a,218b〜221a,221bと前記取付片部196a,196b〜199a,199bとの間のワンウェイネジ227による止着状態が解除(言い換えれば、切断リブ202,226が切断されていること)されていることが必要である。なお、ワンウェイネジ227で止着されない側の係合突片217(図8の左上及び右下の係合突片)をカバー体210を変形させながら無理やり持ち上げて隙間を作り不正改造しようとしても、水平片217aが第2段差部195bの上面内側に当接し、その当接させた状態で側面から異物を挿入しようとしても側壁板211によって主基板ボックス180の側方から挿入することができないので、結局不正行為を確実に防止することができるものである。また、上記のような係合突片217と係合段差溝195とによる係合部を設けることで、最終的に止着する止着部を少なくすることができるため、コストダウンを図ることができると共に組付け作業が容易となるものである。
【0102】
また、カバー体210の上記した係合突片217の間には、固着部としての複数(4つ)の固定片部218a,218b〜221a,221bが突設形成されている。この固定片部218a,218b〜221a,221bは、ボックス状主体190と分離できないように後述するワンウェイネジ227を挿通するための挿通穴223を有するもので、その挿通穴223がボックス状主体190の前記取付片部196a,196b〜199a,199bの止着穴200に対応するものである。より詳細には、図10(B)の左側の図に示すようにカバー体210の側壁から突設される細角状の切断リブ226の先端に挿通穴223と予備ネジ覆板部225とが形成されるL字状の部材が一体的に形成されたものである。切断リブ226の延長線状に形成される挿通穴223は、ボックス状主体190とカバー体210とを固着する固着手段としてのワンウェイネジ227を挿通するための穴であり、ワンウェイネジ227を挿通したときにその頭部が突出しないように挿通穴223の上端部分が凹部222となっている。また、凹部222の上端縁は、テーパー部224となってワンウェイネジ227を挿入し易いようになっている。また、挿通穴223の側方に位置する予備ネジ覆板部225は、前記予備ネジ挿通穴201に挿通されている予備のワンウェイネジ227の上部を覆うための板である。また、切断リブ226の両側上部の面は、円弧状となっているため、図10(A)に示すように、切断リブ202,226の両サイド上部が開けているので、切断リブ202,226をニッパ等の工具で切断する作業が行い易い。
【0103】
なお、挿通穴223と予備ネジ覆板部225とが形成される固定片部は、4つのうち、3つの固定片部218a,218b〜220a,220bであり、1つの固定片部221a,221bには、挿通穴223だけが形成されている。したがって、固定片部221a,221bの切断リブ226の先端には、挿通穴223が形成される円形部材だけが一体的に形成されていることになる。また、カバー体210の上部側壁の外側に突設される固定片部は、図示右から左に向かって218a,219a,220a,221aとなっているが、下部側壁の外側に突設される固定片部は、図示左から右に向かって218b,219b,220b,221bとなっている。更に、図10(B)の左側に示す図は、上部の固定片部218a〜220aであり、この場合には、挿通穴223の左側に予備ネジ覆板部225が形成されているが、下部の固定片部218b〜220bにおいては、挿通穴223の右側に予備ネジ覆板部225が形成されている。つまり、図10(B)の左側に示す図を180度回転した状態となる。また、カバー体210の上面板部には、固定片部218a,218bの切断リブ226の近傍に「1」という刻印228が形成され、固定片部219a,219bの切断リブ226の近傍に「2」という刻印228が形成され、固定片部220a,220bの切断リブ226の近傍に「3」という刻印228が形成され、固定片部221a,221bの切断リブ226の近傍に「4」という刻印228が形成されている。
【0104】
上記のように構成されるカバー体210の固定片部218a,218b〜221a,221bとボックス状主体190の取付片部196a,196b〜199a,199bとの作用について説明する。まず、弾球遊技機1の出荷段階においては、固定片部218a,218bにワンウェイネジ227を挿入して取付片部196a,196bの止着穴200に螺着することにより、カバー体210をボックス状主体190に固定する作業を終了している(図10(A)に示す状態)。
【0105】
なお、ワンウェイネジ227は、ネジ締め方向にしか回らない特殊なネジであり、一旦締め付けるとネジを破壊しない限り取り外すことができないものである。具体的には、図11(A)(B)に示すように、その頭部229に形成されたネジ溝が当接面部230と凹部231と中心穴部232とから構成されている。そして、図11(C)(D)に示す特殊マイナスドライバー233でネジ締めを行う場合には、ドライバー233の中心軸部234を中心穴部232に差し込み、この状態からドライバー233の当接片部235を当接面部230に当接させて一方向(図11(A)の時計回り方向)に頭部229を回転させることでネジ締めを行う。一方、ドライバー233で頭部229を他方向(図11(A)の反時計回り方向)に回転させてネジ227を取り外そうとした場合には、ドライバー233が凹部231に入り込んで滑ってしまい頭部229を回転させることができずにネジ227の取り外しが行えない。なお、通常のマイナスドライバーでも頭部229を一方向に回転させてネジ締めすることは可能であるが、特殊マイナスドライバー233のように、中心軸部234をワンウェイネジ227の中心穴部232に差し込んでワンウェイネジ227との位置決めを行った方が締め付け作業が容易に行える。更に、出荷段階においては、紫外線硬化樹脂によりワンウェイネジ227の頭部を被覆して硬化しておくことにより、ワンウェイネジ227の頭部を切断するような不正改造を防止する効果を高めるようにしても良い。
【0106】
次に、遊技場等で主基板ボックス180を主基板181の検査(出荷納入後にROMが正規のものか否かを検査する)のために開放し、その後再度閉塞状態に復元する手順を説明する。先ず、主基板ボックス180の閉塞状態において、刻印「1」の目印の切断リブ226,202をニッパー等の切断工具で切断する。これにより、固定片部218a,218b及び取付片部196a,196bは、カバー体210及びボックス状主体190から完全に分離された状態となる(図10(D)に示す状態)。このため、前述したようにカバー体210の係合突片217とボックス状主体190の係合段差溝195との係合を解除することにより、主基板ボックス180が開放され、主基板181の検査を行うことができる。また、このようなカバー体210の取り外し(切断リブ226,202の切断)によって、各予備ネジ挿通穴201に挿通されたワンウェイネジ227は、取り出し可能な状態となり、このうち取付片部197a,197bの予備ネジ挿通穴201に挿通された予備のワンウェイネジ227を主基板ボックス180の復元用に取り出す。その後、主基板ボックス180を前述したよう手順に従って閉塞した後に、次に取り出したワンウェイネジ227を刻印「2」を目印に固定片部219a,219bの挿通穴223に挿通して取付片部197a,197bの止着穴200に螺着することにより、主基板ボックス180が再度閉塞状態に復元される。以下、同様にして複数回(本実施形態の場合には、4回だが、4回目は、ワンウェイネジ227で止めることができないので、実質的には3回)の再検査を行うことができるものである。
【0107】
ところで、上記した主基板ボックス180の閉塞状態においては、主基板ボックス180の所定の部位(本実施形態の場合には切断リブ226,202)を切断しない限り、主基板ボックス180が開放できないようになっている。従って、主基板181の検査以外で切断リブ226,202が切断されるような場合は、この切断により主基板181に不正が行われたことが即座に且つ確実に判別できるため、主基板ボックス180の防犯効果を高めることができる。
【0108】
なお、上方が開放されたボックス状主体190と下方が開放されたカバー体210を上記したように閉塞した状態においては、ボックス状主体190の全周側壁とカバー体210の全周側壁とが側方から見て重畳するようになっている。このことは、側方から見てボックス状主体190とカバー体210との間に隙間が形成されていないということを意味し、ボックス状主体190とカバー体210との間に隙間が生じるのは、カバー体210の背面側から見たとき(図8の右から左方向に見たとき)であり、この場合、主基板181に対して垂直方向となるため、仮にボックス状主体190とカバー体210との隙間から細い針金状の異物を挿入しようとしても、その異物を直角に折り曲げなければ主基板181の内部に実装される電子部品に到達することができないので、本実施形態のような主基板ボックス180は、不正行為を行い難いという利点がある。
【0109】
上記のように構成される主基板ボックス180が着脱自在に取り付けられる取付台250について図8を参照して説明する。取付台250は、ほぼ長方形状の導電性金属板(導電性合成樹脂でも良い)によってほぼ長方形状に形成され、その周辺が折り曲げられて補強片251〜254となっている。図示縦方向の補強片252,254の上下にボックス状主体190の前記係合突起205が挿入される係合穴257が穿設されている。また、他方の補強片254のほぼ中央は、折り曲げられることなくそのまま外側に向かって延設された係止片部258となっており、その係止片部258にボックス状主体190の前記係止レバー206の係止爪207が係止される係止穴259が形成されている。なお、係止片部258を補強するために係止片部258の上下には、ビード加工部260が形成されている。なお、上辺の補強片251だけは、外側に向かって折り曲げられており、機構板110の横架突出板160に取付台250が取り付けられたときに補強片251が横架突出板160の上辺部と当接するようになっている。
【0110】
更に、取付台250の上下左右の底面の4箇所に係合片255が打ち抜き形成されていると共に、取付台250の図示左下底面及び右上底面に弾性当接片261が打ち抜き形成されている。このため、係合片255及び弾性当接片261が形成される底面には、打ち抜き開口256,262がそれぞれ形成されている。係合片255は、前記横架突出板160に形成される挿入溝162及びL字状突出板165に形成される挿入溝166に挿入されるものである。ところで、この弾性当接片261が形成される位置は、主基板ボックス180を取付台250に取り付けたときに、ボックス状主体190に主基板181を止着する導電ネジ242の下端が当接する位置となっている。そして、弾性当接片261は、いずれも取付台250の端部に向けて上り勾配となるように形成されている。
【0111】
上記のように構成される取付台250に主基板ボックス180を装着するには、主基板ボックス180の左側を斜め下方にして取付台250に当接した後、図示左方向にスライドさせて係合突起205を係合穴257に差し込む。このとき、主基板ボックス180の左下部分が左下の弾性当接片261を下方に押し込み、しかも当該弾性当接片261がスライド方向に対して上り勾配となっているので、係合突起205の係合穴257への差し込み作業に支障を来すことはない。係合突起205を係合穴257に差し込んだ後に主基板ボックス180の右側を取付台250に当接させ、その後、主基板ボックス180を右側にスライドさせて係合突起205を係合穴257に係合させると共に係止レバー206の係止爪207を係止穴259に係合させる。これによって主基板ボックス180を取付台250に完全に装着した状態となる。なお、主基板ボックス180を右方向にスライドさせる作業の場合にも右上の弾性当接片261がスライド方向に対して上り勾配となっているので、係合突起205と係合穴257とを係合させると共に係止レバー206の係止爪207を係止穴259に係合させる作業に支障を来すことはない。
【0112】
上記のようにして主基板ボックス180を取付台250に取り付けた状態においては、導電ネジ242の先端当接面が導電性の金属板で形成される取付台250の弾性当接片261に当接した状態となっている。しかして、導電ネジ242は、主基板181のグランドラインに接触しているので、主基板181に侵入したノイズを導電ネジ242及び弾性当接片261、更に機構板110を介して外部に放電することができる。このため、従来、主基板ボックスを透明化したことにより導電部材を使用し難くノイズに弱い基板ボックスとなっていたが、本実施形態のように構成すれば、ノイズに対して十分に対処し得るものである。また、従来の基板ボックスにおいてアース線を接続したものに比べてもアース構造が主基板ボックス180を単に取付台250に装着するだけで実現できるので、極めて簡単である。
【0113】
なお、主基板ボックス180を取付台250から取り外す場合には、係止レバー206を主基板ボックス180の内側に向かって押さえ付けながら、全体を左方向にスライドさせて図示右側の係合突起205と係合穴257との係合を解除し、主基板ボックス180の右側を持ち上げて右側にスライドさせることにより、図示左側の係合突起205と係合穴257との係合を解除させ、これによって主基板ボックス180を取付台250から簡単に取り外すことができる。また、上記した主基板ボックス180の取付台250への取付は、取付台250を機構板110に取り付けたままの状態であっても行うことができる。
【0114】
以上、第一実施形態に係る主基板ボックス180について詳細に説明してきたが、本実施形態によれば、主基板181(回路基板)の裏面を被覆し且つ該主基板181(回路基板)を支持する透明合成樹脂製のボックス状主体190(取付主体)と、該ボックス状主体190(取付主体)に対して前記主基板181(回路基板)の表面を被覆するように取り付けられる透明合成樹脂製のカバー体210(蓋体)とからなる主基板ボックス180(基板収容ボックス)を備えた弾球遊技機1(遊技機)において、前記カバー体210(蓋体)には、前記主基板181(回路基板)の表面に実装されるコネクタ実装領域を覆い且つコネクタ181a〜181iに対応する部分にコネクタ181a〜181iを貫通させるコネクタ貫通穴213(開口)を形成したパターン被覆板212(覆板)を一体形成し、前記ボックス状主体190(取付主体)と前記カバー体210(蓋体)には、横方向にスライドさせることにより前記コネクタ貫通穴213(開口)にコネクタ181a〜181iを貫通させ得る状態で係合するようになる係合段差溝195、係合突片217(係合部)を相互に形成すると共に、その係合させた状態で一部を破壊しない限り係合状態を解除できないワンウェイネジ227(固着手段)で前記ボックス状主体190(取付主体)と前記カバー体210(蓋体)とを固着する取付片部196a,196b〜199a,199b、固定片部218a,218b〜221a,221b(固着部)を形成したことにより、ボックス状主体190(取付主体)とカバー体210(蓋体)とを組み付けるだけでコネクタ実装領域の配線パターン部分がカバー体210(蓋体)に一体形成されるパターン被覆板212(覆板)によって被覆されて不正な配線接続を防止し、しかもボックス状主体190(取付主体)とカバー体210(蓋体)との組付けは、予め係合段差溝195、係合突片217(係合部)で係合させているので、最終的に取付片部196a,196b〜199a,199b、固定片部218a,218b〜221a,221b(固着部)に固着されるワンウェイネジ227(固着手段)だけで組み付けれるため、組付け作業が容易であり、更に、コネクタ181a〜181iがパターン被覆板212(覆板)のコネクタ貫通穴213(開口)から外部に露出しているので、主基板181(回路基板)に対する配線の接続・取り外しを極めて簡単に行うことができる。また、一部を破壊しない限り係合状態を解除できないワンウェイネジ227(固着手段)でボックス状主体190(取付主体)とカバー体210(蓋体)とを固着する取付片部196a,196b〜199a,199b、固定片部218a,218b〜221a,221b(固着部)を形成したので、不正な配線接続等の不正行為を行うには、主基板ボックス180(基板収容ボックス)の一部を破壊しなければならないが、破壊したときには、その痕跡が残るため、簡単に係合状態を解除することはできず、この点から見ても不正行為を確実に防止することができる。
【0115】
また、第一実施形態においては、前記係合段差溝195、係合突片217(係合部)は、前記パターン被覆板212(覆板)のコネクタ貫通穴213(開口)が前記コネクタ181a〜181iの上方位置を保持した状態で前記カバー体210(蓋体)を前記ボックス状主体(取付主体)に対して横方向にスライドさせた後、前記コネクタ181a〜181iが前記コネクタ貫通穴213(開口)を貫通するように前記カバー体210(蓋体)を前記ボックス状主体190(取付主体)に近接するように移動させることにより係合するようになる構造とすることにより、コネクタ181a〜181iの外形形状に合致したコネクタ貫通穴213(開口)をコネクタ181a〜181iに貫通させながらボックス状主体190(取付主体)とカバー体210(蓋体)とを係合させることができ、コネクタ貫通穴213(開口)とコネクタ181a〜181iとの間の隙間から不正な配線を接続することができない。
【0116】
更に、第一実施形態においては、前記ボックス状主体190(取付主体)と前記カバー体210(蓋体)とで前記主基板181(回路基板)を被覆した状態においては、全外周の側面から見て前記ボックス状主体190(取付主体)の外周側壁と前記カバー体210(蓋体)の外周側壁とが重畳するようになっていることにより、内部に収容される主基板181(回路基板)と平行方向からボックス状主体190(取付主体)とカバー体210(蓋体)との隙間に異物を挿入することができないため、不正行為を防止することができる。
【0117】
(6)第二実施形態に係る主基板ボックスの構造
上記した第一実施形態に係る主基板ボックス180は、ボックス状主体190にカバー体210をスライドさせて係合させてから、パターン被覆板212の開口213をコネクタ181a〜181iの真上から落とし入れて組み付ける形式の係合部を有するものを示したが、必ずしもこのような構造に限定されるものではない。そこで、上記した第一実施形態と異なる係合部の構造を有する第二実施形態に係る主基板ボックス320の詳細な構造について図12乃至図15を参照して説明する。図12は、第二実施形態に係る主基板ボックス320を弾球遊技機1の裏面に取り付けられる取付台300に係合する状態を示す斜視図であり、図13は、第二実施形態にかかる主基板ボックス320の分解斜視図であり、図14は、主基板ボックス320を構成するボックス状主体330とカバー体350との係合を説明するための断面図であり、図15は、主基板ボックス320を構成するボックス状主体330とカバー体350との係合を説明するための側面図である。
【0118】
主基板ボックス320は、弾球遊技機1の背面側(例えば、機構板110)にビス等で止着される取付台300に着脱自在に取り付けられる。この取付台300に装着するために、主基板ボックス320は、予め取付中間部材310に着脱自在に係合されるものである。そこで、まず、図12を参照して取付台300と取付中間部材310について説明する。取付台300は、導電性の合成樹脂(金属でもよい)によって形成された長方形板からなり、その基板中央には断面逆L字状をなす一対の係合レール301が所定間隔を置いて条設されている。なお、係合レール301の条設方向は、取付台300の長辺部に沿った左右方向となっている。取付台300の各長辺部には、基板面に対して直交するガイド片302が突設されている。取付台300の右側端部には、弾性変形する解除レバー303が形成されており、該解除レバー303の基部には、取付中間部材310の係合凹部313と係合する係合突起304が突設されている。また、取付台300の基板面には、機構板110側の取付ボス(図示しない)に取付台300をビス止めするための止め穴305が穿設されている。しかして、上記した取付台300は、止め穴305を介して機構板110にビス止めされることで機構板110上の所定部位に固定される。
【0119】
また、取付中間部材310は、導電性の合成樹脂によって形成された長方形板からなり、その裏面の周囲に補強リブ311が周設されている。補強リブ311は、周囲だけではなくやや内側寄りにも長手方向に沿って一対突設形成されており、その一部から取付台300の前記係合レール301に係合する係合片312が一体的に形成されている。また、取付中間部材310の一側短辺のほぼ中央には、取付台300の前記係合突起304と係合する係合凹部313が形成されている。更に、取付中間部材310には、主基板ボックス320を取り付けるための係合突片314、L字状係合片315、嵌合凹部316が形成されている。係合突片314は、取付中間部材310の長辺下部に一対形成され、主基板ボックス320の後述する係合穴346に挿入されるものであり、L字状係合片315は、取付中間部材310の両短辺側上下に形成され、主基板ボックス320の後述する係合突片347に係合されるもので、嵌合凹部316は、取付中間部材310の長辺上部中央に形成されるものであり、主基板ボックス320の後述する嵌合凸部348が嵌合されるものである。しかして、主基板ボックス320を取付中間部材310に取り付けるには、主基板ボックス320に対して取付中間部材310を上方から係合突片314が係合穴346に係合し且つL字状係合片315が係合突片347に係合するように擦り合わせ、係合凸部348が取付中間部材310の上部長辺中央に当接したときに更に強く取付中間部材310を下方に押し付けることにより、取付中間部材310のほぼ中央部分が湾曲変形して嵌合凸部348が嵌合凹部316に嵌合させる(嵌合するまで取付中間部材310が嵌合凸部348を中心に湾曲変形している状態で組み付ける)。これによって主基板ボックス320を取付中間部材310に装着することができる。逆に、取り外す場合には、取付中間部材310の上部中央部分を後方に押し広げて湾曲させて嵌合凸部348と嵌合凹部316との嵌合を解除した状態で主基板ボックス320を取付中間部材310に対して下方に引き下げることにより簡単に取り外すことができる。
【0120】
しかして、上記のように主基板ボックス320を取り付けた取付中間部材310を機構板110の裏面に止着固定される取付台300に取り付けるときには、取付台300に対して主基板ボックス320を左側方からスライド装着させる。このとき、取付台300側の係合レール301は、主基板ボックス320側の係合片312と係合した状態にあり、ガイド片302は、主基板ボックス320のスライド移動を案内する。そして、このような主基板ボックス320のスライド移動によって取付台300側の解除レバー303が下方に弾性変形し、遂には、主基板ボックス320側の係合凹部313が取付台300側の係合突起304と係合して主基板ボックス320の装着が完了する。一方、主基板ボックス320を取付台300から取り外すときには、解除レバー303を下方に押して係合凹部313と係合突起304との係合を解除し、この状態から主基板ボックス320を左側方にスライドさせることで簡単に取り外すことができる。即ち、主基板ボックス320は、機構板110にビス止め固定された取付台300に対して着脱自在な構成となっている。
【0121】
ところで、取付中間部材310を介して取付台300に装着される主基板ボックス320は、図13に示すように、複数の被覆部材を組み付けることにより構成されており、その複数の被覆部材として、回路基板としての主基板321の裏面を被覆し且つ主基板321を支持する取付主体としてのボックス状主体330と、該ボックス状主体330に被覆支持される主基板321の電子部品実装領域(表面)を少なくとも被覆する蓋体としてのカバー体350と、から構成されている。そして、ボックス状主体330とカバー体350は、すべて内部が視認し得る非導電性の透明合成樹脂で形成されている。以下、主基板ボックス320を構成する各被覆部材(ボックス状主体330,カバー体350)と主基板321について詳細に説明する。
【0122】
まず、ボックス状主体330について図13を参照して詳細に説明する。図13において、ボックス状主体330は、上面が開放した横長直方体状に形成され、その底面板331の内側(上面)の下部左隅角部を除く三隅のやや内側には、主基板321を止着支持するための位置決め突起332と取付ボス333が突設されている。位置決め突起332は、底面板331の一方の対角線端部の右上隅角部に1つ突設され、取付ボス333は、他方の対角線端部に2つ突設され、その中心に取付穴が形成されている。しかして、位置決め突起332には、主基板321の一方の対角隅角部に形成される位置決め長穴380が嵌合され、取付ボス333には、主基板321の他方の対角隅角部に形成される取付長穴382が対応せしめられて後述するようにワッシャ383を介してビス384によって止着されるようになっている。ただし、主基板321を上記のようにして止着したときには、ボックス状主体330の側壁内周に主基板321の裏面(ハンダ面)を支持する支持突起334が適宜間隔を置いて複数形成されている。
【0123】
また、ボックス状主体330の短辺両側壁の上部に固着部としての取付片部335が形成され、その取付片部335に複数の止着穴336a,336b〜339a,339bと予備ネジ挿通穴340a,340b〜342a,342bが交互に形成されている。この取付片部335の止着穴336a,336b〜339a,339bは、カバー体350と分離できないように後述するワンウェイネジ364で止着するためのものであり、予備ネジ挿通穴340a,340b〜342a,342bは、予備のワンウェイネジ364を挿通保持するための穴である。更に、取付片部335の上下には、係合部としての上部挿通係止穴345と第1下部挿通係止穴343とが形成され、第1下部挿通係止穴343に連続するボックス状主体330の下側側壁にも第2下部挿通係止穴344が形成されている。上部挿通係止穴345は、ほぼ正方形状の開口であるが、第1下部挿通係止穴343及び第2下部連通係止穴344は、開口形状がL字状となっている。なお、上部挿通係止穴345と第1下部挿通係止穴343及び第2下部連通係止穴344は、カバー体350を横方向にスライドさせ係合するようにするためのものである。また、ボックス状主体330は、その下側側壁が底面板331よりも外側に突設され、その突設片に取付中間部材310の前記係合突片314と係合する係合穴346が形成され、底面板331裏面の上部長辺ほぼ中央に前記嵌合凹部316と嵌合する嵌合凸部348が後方に向かって突設され、両短辺側壁の上下外側に前記L字状係合片315と係合する係合突片347が突設形成されている。係合突片347は、L字状係合片315が短辺側壁との間に挿入されるように係合突片347と短辺側壁との間に挿入溝347aが形成されるように突設されている。
【0124】
上記のように構成されるボックス状主体330に装着される主基板321は、図13に示すように、横長な長方形状のプリント配線基板によって構成されており、その上面の大部分はROM385やCPU386、トランジスタ、抵抗等の電子部品を実装する電子部品実装領域として形成される一方、上部長手方向の領域が複数のコネクタ321aを実装するコネクタ実装領域として形成されている。また、主基板321には、その左下隅角部を除く三隅に位置決め長穴380と取付長穴382が形成され、前述したようにボックス状主体330の底面板331の内側三隅に突設される位置決め突起332と取付ボス333に係合又はビス384でスライドできるように止着されるようになっている。また、主基板321の左下隅角部には、係合穴381が穿設され、カバー体350の後述する挿通突起368の先端が係合されるものである。この係合穴381と挿通突起368との作用については、後に詳述する。
【0125】
次に、上記のようにボックス状主体330に支持された主基板321の実装面側を覆う蓋体としてのカバー体350について図13を参照して説明する。カバー体350は、下方が開放した横長ボックス状に形成され、図示横方向の上壁板351及び上面板に放熱穴354が形成されている。また、上壁板351には、開口としてのコネクタ貫通穴353が形成された覆板としてのパターン被覆板352が上方に向かって突設されている。コネクタ貫通穴353は、主基板321に実装される複数のコネクタ321aのそれぞれの大きさとほぼ同じ大きさでそれぞれ形成されているため、コネクタ貫通穴353からは複数のコネクタ321aのみが貫通して複数のコネクタ321a周辺は、パターン被覆板352により被覆される。これにより、複数のコネクタ321a周辺の配線パターンを完全に覆った状態となり、このため、複数のコネクタ321a周辺の配線パターンに不正な配線のハンダ付け等を行うことを防止することができると共に、主基板321とカバー体350との間から配線を含む異物を挿入することができず、いずれにしても主基板321に対する不正な行為が行えないようになっている。また、カバー体350の上面板には、上記したように上下に放熱穴354が形成されると共に、その間に機種名シールを貼付する機種名シール貼付部355と主基板321を検査した際に書き込む「検査者」「検査日」の各項目を記した履歴シールを貼付する履歴シール貼付部356が形成されている。
【0126】
一方、カバー体350の図示縦方向の左右の側壁板の上下端には、上部L字状係止片366と下部L字状係止片365とが下方に向かって突設されている。上部L字状係止片366は、その下端の折曲方向が図13において右側に曲折されているだけであり、下部L字状係止片365は、その下端の折曲方向が図13において下方向に曲折されていると共に、図14及び図15に示すように、垂下片の一側端面に側板部365bが一体的に形成され、その側板部365bのほぼ中程に下端の折曲部365aと平行状となるように当接部365cが一体的に突設されている。そして、この上部L字状係止片366と下部L字状係止片365とは、ボックス状主体330の前記上部挿通係止穴345と第1下部挿通係止穴343及び第2下部挿通係止穴344と係合するものである。なお、左側の下部L字状係止片365の近傍には、主基板321の前記係合穴381に係合する挿通突起368と主基板321の上面に当接する補強押えボス367とが下方に向かって突設されている。
【0127】
しかして、上部L字状係止片366と下部L字状係止片365と上部挿通係止穴345と第1下部挿通係止穴343及び第2株挿通係止穴344との係合手順について図14及び図15を参照して説明すると、図14(A)に示すように、カバー体350を垂直状に立てた状態で下部L字状係止片365の折曲部365aを第1下部挿通係止穴343に挿入し、その状態で図14(B)に示すようにカバー体350を反時計方向に回動する。すると、図14(C)に示すように、折曲部365aが下部側壁に形成される第2下部挿通係止穴344に挿入されながら回動されることとなり、パターン被覆板352のコネクタ貫通穴353がコネクタ321aの上端に対応する位置になる。そして、更に、そのまま反時計方向に回動しながら90度回転した状態で落とし込むと、図示しないが上部L字状係止片366が上部挿通係止穴345に挿通されると共に、図14(D)に示すように、コネクタ貫通穴353にコネクタ321aが貫通してパターン被覆板352が主基板321の上面に当接した状態となる。
【0128】
この状態では、図15(A)に示すように、ボックス状主体330とカバー体350とは、ずれた状態、即ち、カバー体350がボックス状主体330に対して左方向に突出した状態となっている。また、この突出した状態においては、カバー体350の裏面に突設される挿通突起368の先端が係合穴381に係合した状態となり、且つ補強押えボス367が主基板321の上面に当接した状態となっている。このような状態から図15(B)に示すように、カバー体350を右方向にスライドさせると、下部L字状係止片365の垂下部が第1挿通係止溝343の溝巾の狭い部分に入り込み且つ折曲片365aが第2挿通係止穴344の溝巾の狭い部分に入り込み更に当接部365cが第1下部挿通係止穴343の内側直角部裏面に当接した状態となる。このとき、挿通突起368が主基板321の係合穴381に係合しているので、主基板321も同一方向にスライド移動する。逆にカバー体350をボックス状主体330から取り外す場合には、カバー体350をまず左方向にスライドさせた後、カバー体350のパターン被覆板352側を上方に持ち上げて時計方向に回動させ、さらに持ち上げることにより、簡単に取り外すことができる。ただし、カバー体350をボックス状主体330から分離できる前提として後述する固定筒部357a,357b〜360a,360bと前記取付片部335の止着穴336a,336b〜339a,339bとの間のワンウェイネジ364による止着状態が解除(言い換えれば、コ字状切断部361が切断されていること)されていることが必要である。
【0129】
また、カバー体350の上記した上部L字状係止片366と下部L字状係止片365との間には、固着部としての複数(4つ)の固定筒部357a,357b〜360a,360bが突設形成されている。この固定筒部357a,357b〜360a,360bは、ボックス状主体330と分離できないように後述するワンウェイネジ364を挿通するための挿通穴362を有するもので、その挿通穴362がボックス状主体330の前記取付片部335の止着穴336a,336b〜339a〜339bに対応するものである。より詳細には、図13に示すようにカバー体350の上面から突設されるブリッジ状のコ字状切断部361の先端に挿通穴362と予備ネジ覆板部363とが形成されるL字状の部材が一体的に形成されたものである。コ字状切断部361の延長線状に形成される挿通穴362は、ボックス状主体330とカバー体350とを固着する固着手段としてのワンウェイネジ364を挿通するための穴であり、ワンウェイネジ364を挿通したときにその頭部が突出しないように挿通穴362の上端部分が凹部となっている。また、挿通穴362の側方に位置する予備ネジ覆板部363は、前記予備ネジ挿通穴340a,340b〜342a,342bに挿通されている予備のワンウェイネジ364の上部を覆うための板である。
【0130】
なお、挿通穴362と予備ネジ覆板部363とが形成される固定筒部は、4つのうち、下3つの固定筒部358a,358b〜360a,360bであり、最上部の1つの固定片部357a,357bには、挿通穴362だけが形成されている。したがって、固定片部357a,357bのコ字状切断部361の先端には、挿通穴362が形成される筒状部材だけが一体的に形成されていることになる。また、カバー体350の上面板部には、固定筒部357a,357bのコ字状切断部361の近傍に「1」という刻印(図示しない)が形成され、固定筒部358a,358bのコ字状切断部361の近傍に「2」という刻印が形成され、固定筒部359a,359bのコ字状切断部361の近傍に「3」という刻印が形成され、固定筒部360a,360bのコ字状切断部361の近傍に「4」という刻印が形成されている。
【0131】
上記のように構成されるカバー体350の固定筒部357a,357b〜360a,360bとボックス状主体330の取付片部335の止着穴336a〜336b〜339a,339bとの作用について説明する。まず、弾球遊技機1の出荷段階においては、固定筒部357a,357bにワンウェイネジ364を挿入して取付片部335の止着穴336a,336bに螺着することにより、カバー体350をボックス状主体330に固定する作業を終了している。なお、出荷時には、紫外線硬化樹脂によってワンウェイネジ364の頭部を覆うようにして出荷しても良い。
【0132】
次に、遊技場等で主基板ボックス320を主基板321の検査(出荷納入後にROMが正規のものか否かを検査する)のために開放し、その後再度閉塞状態に復元する手順を説明する。先ず、主基板ボックス320の閉塞状態において、刻印「1」の目印のコ字状切断部361をニッパー等の切断工具で切断する。これにより、固定筒部357a,357bは、カバー体350から完全に分離された状態となる。このため、前述したようにカバー体350の上部L字状係止片366及び下部L字状係止片365とボックス状主体330の上部挿通係止穴345及び下部挿通係止穴343,344との係合を解除することにより、主基板ボックス320が開放され、主基板321の検査を行うことができる。また、このようなカバー体350の取り外し(コ字状切断部361の切断)によって、各予備ネジ挿通穴340a,340b〜342a〜342bに挿通されたワンウェイネジ364は、取り出し可能な状態となり、このうち取付片部335の予備ネジ挿通穴340a,340bに挿通された予備のワンウェイネジ364を主基板ボックス320の復元用に取り出す。その後、主基板ボックス320を前述したよう手順に従って閉塞した後に、取り出したワンウェイネジ364を刻印「2」を目印に固定筒部358a,358bの挿通穴362に挿通して取付片部335の止着穴337a,337bに螺着することにより、主基板ボックス320が再度閉塞状態に復元される。以下、同様にして複数回(本実施形態の場合には、4回だが、4回目は、ワンウェイネジ364で止めることができないので、実質的には3回)の再検査を行うことができるものである。
【0133】
ところで、上記した主基板ボックス320の閉塞状態においては、主基板ボックス320の所定の部位(本実施形態の場合にはコ字状切断部361)を切断しない限り、主基板ボックス320が開放できないようになっている。従って、主基板321の検査以外でコ字状切断部361が切断されるような場合は、この切断により主基板321に不正が行われたことが即座に且つ確実に判別できるため、主基板ボックス320の防犯効果を高めることができる。
【0134】
なお、上方が開放されたボックス状主体330と下方が開放されたカバー体350を上記したように閉塞した状態においては、ボックス状主体330の全周側壁とカバー体350の全周側壁とが側方から見て重畳するように、カバー体350の内側には、上壁板351側を除いて防犯リブ369が下方に向かって突設され、更に長辺下部端辺側に外周リブ370が突設されている。なお、パターン被覆板352側においても図14(D)に示すように、側方から見てボックス状主体330と上壁板351とが重畳するようになっている。このことは、側方から見てボックス状主体330とカバー体350との間に隙間が形成されていないということを意味し、ボックス状主体330とカバー体350との間に隙間が生じるのは、カバー体350の背面側から見たとき(図13の右から左方向に見たとき)であり、この場合、主基板321に対して垂直方向となるため、仮にボックス状主体330とカバー体350との隙間から細い針金状の異物を挿入しようとしても、その異物を直角に折り曲げなければ主基板321の内部に実装される電子部品に到達することができないので、本実施形態のような主基板ボックス320は、不正行為を行い難いという利点がある。
【0135】
以上、第二実施形態に係る主基板ボックス320について詳細に説明してきたが、本実施形態によれば、主基板321(回路基板)の裏面を被覆し且つ該主基板321(回路基板)を支持する透明合成樹脂製のボックス状主体330(取付主体)と、該ボックス状主体330(取付主体)に対して前記主基板321(回路基板)の表面を被覆するように取り付けられる透明合成樹脂製のカバー体350(蓋体)とからなる主基板ボックス320(基板収容ボックス)を備えた弾球遊技機1(遊技機)において、前記カバー体350(蓋体)には、前記主基板321(回路基板)の表面に実装されるコネクタ実装領域を覆い且つ複数のコネクタ321aに対応する部分に複数のコネクタ321aを貫通させるコネクタ貫通穴353(開口)を形成したパターン被覆板352(覆板)を一体形成し、前記ボックス状主体330(取付主体)と前記カバー体350(蓋体)には、横方向にスライドさせることにより前記コネクタ貫通穴353(開口)に複数のコネクタ321aを貫通させ得る状態で係合するようになる下部挿通係止穴343,344及び上部挿通係止穴345、下部L字状係止片365及び上部L字状係止片366(係合部)を相互に形成すると共に、その係合させた状態で一部を破壊しない限り係合状態を解除できないワンウェイネジ364(固着手段)で前記ボックス状主体330(取付主体)と前記カバー体350(蓋体)とを固着する止着穴336a,336b〜339a,339b、固定筒部357a,357b〜360a,360b(固着部)を形成したことにより、ボックス状主体330(取付主体)とカバー体350(蓋体)とを組み付けるだけでコネクタ実装領域の配線パターン部分がカバー体350(蓋体)に一体形成されるパターン被覆板352(覆板)によって被覆されて不正な配線接続を防止し、しかもボックス状主体330(取付主体)とカバー体350(蓋体)との組付けは、予め下部挿通係止穴343,344及び上部挿通係止穴345、下部L字状係止片365及び上部L字状係止片366(係合部)で係合させているので、最終的に止着穴336a,336b〜339a,339b、固定筒部357a,357b〜360a,360b(固着部)に固着されるワンウェイネジ364(固着手段)だけで組み付けれるため、組付け作業が容易であり、更に、複数のコネクタ321aがパターン被覆板352(覆板)のコネクタ貫通穴353(開口)から外部に露出しているので、主基板321(回路基板)に対する配線の接続・取り外しを極めて簡単に行うことができる。また、一部を破壊しない限り係合状態を解除できないワンウェイネジ364(固着手段)でボックス状主体330(取付主体)とカバー体350(蓋体)とを固着する止着穴336a,336b〜339a,339b、固定筒部357a,357b〜360a,360b(固着部)を形成したので、不正な配線接続等の不正行為を行うには、主基板ボックス320(基板収容ボックス)の一部を破壊しなければならないが、破壊したときには、その痕跡が残るため、簡単に係合状態を解除することはできず、この点から見ても不正行為を確実に防止することができる。
【0136】
また、第二実施形態においては、前記下部挿通係止穴343,344及び上部挿通係止穴345、下部L字状係止片365及び上部L字状係止片366(係合部)は、前記パターン被覆板352(覆板)のコネクタ貫通穴353(開口)に前記コネクタ321aが貫通している状態で前記カバー体350(蓋体)を前記ボックス状主体330(取付主体)に対して横方向にスライドさせたときに前記主基板321(回路基板)も同一方向にスライドして係合するようになる構造とすることにより、コネクタ321aの外形形状に合致したコネクタ貫通穴353(開口)をコネクタ321aに貫通させた状態でボックス状主体330(取付主体)とカバー体350(蓋体)とを係合させることができ、コネクタ貫通穴353(開口)とコネクタ321aとの間の隙間から不正な配線を接続することができない。なお、主基板321全体がスライド移動しなくてもコネクタ321aだけがカバー体350のスライドに対応して移動するようにしても良い。この場合には、主基板321をボックス状主体330に支持固定しその固定した主基板321とコネクタ321aとをフレキシブルな配線で接続しておけば良い。
【0137】
更に、第二実施形態においては、前記ボックス状主体330(取付主体)と前記カバー体350(蓋体)とで前記主基板321(回路基板)を被覆した状態においては、全外周の側面から見て前記ボックス状主体330(取付主体)の外周側壁と前記カバー体350(蓋体)の外周側壁とが重畳するようになっていることにより、内部に収容される主基板321(回路基板)と平行方向からボックス状主体330(取付主体)とカバー体350(蓋体)との隙間に異物を挿入することができないため、不正行為を防止することができる。
【0138】
以上、本発明の2つの実施形態に係る主基板ボックス180,320について説明してきたが、上記した2つの実施形態においては、基板収容ボックスとして、遊技動作を制御する主基板181,321を収容するものを示したが、他の制御基板、例えば、電飾制御基板ボックス100、効果音制御基板ボックス102、払出制御基板ボックス150、電源ユニットボックス168等に本発明の構成を適用しても良い。また、基板収容ボックスは、取付主体と蓋体とでコネクタ以外の回路基板の全域(例えば、電子部品の実装面、ハンダ面、コネクタのパターン面)を覆うものであれば良く、例えば、コネクタ貫通穴のクリアランスや放熱穴との極めて小さな開口が形成されていても良い。したがって、コネクタ以外のグランドラインの一部やパターンが形成されていない基板の一部が多少ボックスから外部に露出していても、肝心のデータ線のパターンや実装部品が露出していなければ良い。なお、基板収容ボックスに収容される回路基板に設けられるコネクタの数も単数でも複数でも良い。また、上記実施形態においては、固着手段としてワンウェイネジを例示して説明したが、その他の固着手段、例えば、リベット締め、破断ネジ、溶着、接着等でも良い。また、係合部や固着部の数も実施形態に限定されるものではなく、単数でも複数でも良い。ただし、係合部をなるべく複数設け、固着部を少なくした方が組付け作業の簡略化を図ることができる上で望ましい。特に、本実施形態のように、基板収容ボックスが四角形状の場合には、係合部を四隅に設けた方が不正行為を防止するという目的から見て望ましい。また、固着部は、少ない程望ましいものの、1か所よりも2か所設けた方がセキュリティが高くなるという利点がある。更に、上記した実施形態においては、検査のために1回開放しても複数回固着できるものを例示して説明したが、1回だけ固着するものでも良い。本発明が適用される遊技機として弾球遊技機1を例示したが、他の遊技機、例えば、スロットマシン、テレビゲーム機等の他の遊技機であっても良い。
【0139】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、請求項1の発明においては、回路基板の裏面を被覆し且つ該回路基板を支持する透明合成樹脂製の取付主体と、該取付主体に対して前記回路基板の表面を被覆するように取り付けられる透明合成樹脂製の蓋体とからなる基板収容ボックスを備えた遊技機において、前記蓋体には、前記回路基板の表面に実装されるコネクタ実装領域を覆い且つコネクタに対応する部分にコネクタを貫通させる開口を形成した覆板を一体形成し、前記取付主体と前記蓋体には、前記覆板の開口が前記コネクタの上方位置を保持した状態で前記蓋体を前記取付主体に対して横方向にスライドさせた後、前記コネクタが前記開口を貫通するように前記蓋体を前記取付主体に近接するように移動させることにより係合するようになる係合部を相互に形成すると共に、その係合させた状態で一部を破壊しない限り係合状態を解除できない固着手段で前記取付主体と前記蓋体とを固着する固着部を形成したことを特徴とするものである。このように構成することにより、取付主体と蓋体とを組み付けるだけでコネクタ実装領域の配線パターン部分が蓋体に一体形成される覆板によって被覆されて不正な配線接続を防止し、しかも取付主体と蓋体との組付けは、予め係合部で係合させているので、最終的に固着部に固着される固着手段だけで組み付けれるため、組付け作業が容易であり、更に、コネクタが覆板の開口から外部に露出しているので、回路基板に対する配線の接続・取り外しを極めて簡単に行うことができる。また、一部を破壊しない限り係合状態を解除できない固着手段で取付主体と蓋体とを固着する固着部を形成したので、不正な配線接続等の不正行為を行うには、基板収容ボックスの一部を破壊しなければならないが、破壊したときには、その痕跡が残るため、簡単に係合状態を解除することはできず、この点から見ても不正行為を確実に防止することができる。
【0140】
また、係合部は、覆板の開口がコネクタの上方位置を保持した状態で蓋を取付主体に対して横方向にスライドさせた後、コネクタが開口を貫通するように蓋体を取付主体に近接するように移動させることにより係合するようになる構造とすることにより、コネクタの外形形状に合致した開口をコネクタに貫通させながら取付主体と蓋体とを係合させることができ、開口とコネクタとの間の隙間から不正な配線を接続することができない。
【0142】
更に、請求項の発明においては、前記取付主体と前記蓋体とで前記回路基板を被覆した状態においては、全外周の側面から見て前記取付主体の外周側壁と前記蓋体の外周側壁とが重畳するようになっていることにより、内部に収容される回路基板と平行方向から取付主体と蓋体との隙間に異物を挿入することができないため、不正行為を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る遊技機の一例としての弾球遊技機の正面図である。
【図2】弾球遊技機の背面図である。
【図3】遊技盤の拡大正面図である。
【図4】弾球遊技機における各制御基板と中継基板との接続関係を示す配線図である。
【図5】主基板と各種制御基板及び電気部品との関係を示すブロック図である。
【図6】払出制御基板と各種制御基板及び電気部品との関係を示すブロック図である。
【図7】機構板の下部構成部の背面から見て左側部分に取り付けられる電源ユニット及び主基板ボックスの取付状態を示す斜視図である。
【図8】第一実施形態にかかる主基板ボックスの分解斜視図である。
【図9】主基板ボックスを構成するボックス状主体とカバー体との係合を説明するための断面図である。
【図10】主基板ボックスを構成するボックス状主体とカバー体とを止着する構造を示す平面図(A,B,D)と断面図(C)である。
【図11】(A,B)は、ワンウェイネジの構造を説明するための説明図であり、(C,D)は、ワンウェイネジを締着するための特殊マイナスドライバーの構造を説明するための説明図である。
【図12】第二実施形態に係る主基板ボックスを弾球遊技機の裏面に取り付けられる取付台に係合する状態を示す斜視図である。
【図13】第二実施形態にかかる主基板ボックスの分解斜視図である。
【図14】主基板ボックスを構成するボックス状主体とカバー体との係合を説明するための断面図である。
【図15】主基板ボックスを構成するボックス状主体とカバー体との係合を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1 弾球遊技機(遊技機)
180 主基板ボックス(基板収容ボックス)
181 主基板(回路基板)
190 ボックス状主体(取付主体)
195 係合段差溝(係合部)
195a 第1段差溝
195b 第2段差溝
196a,196b〜199a,199b 取付片部(固着部)
202 切断リブ
210 カバー体(蓋体)
212 パターン被覆板(覆板)
213 コネクタ貫通穴(開口)
217 係合突片(係合部)
217a 水平片
217b 垂直片
218a,218b〜221a,221b 固定片部(固着部)
226 切断リブ
227 ワンウェイネジ(固着手段)
250 取付台
300 取付台
310 取付中間部材
320 主基板ボックス(基板収容ボックス)
321 主基板(回路基板)
330 ボックス状主体(取付主体)
335 取付片部
336a,336b〜339a,339b 止着穴(固着部)
343 第1下部挿通係止穴(係合部)
344 第2下部挿通係止穴(係合部)
345 上部挿通係止穴(係合部)
350 カバー体(蓋体)
352 パターン被覆板(覆板)
353 コネクタ貫通穴(開口)
357a,357b〜360a,360b 固定筒部(固着部)
361 コ字状切断部
364 ワンウェイネジ(固着手段)
365 下部L字状係止片(係合部)
365a 折曲部
365b 側板部
365c 当接部
366 上部L字状係止片(係合部)

Claims (2)

  1. 回路基板の裏面を被覆し且つ該回路基板を支持する透明合成樹脂製の取付主体と、該取付主体に対して前記回路基板の表面を被覆するように取り付けられる透明合成樹脂製の蓋体とからなる基板収容ボックスを備えた遊技機において、
    前記蓋体には、前記回路基板の表面に実装されるコネクタ実装領域を覆い且つコネクタに対応する部分にコネクタを貫通させる開口を形成した覆板を一体形成し、
    前記取付主体と前記蓋体には、前記覆板の開口が前記コネクタの上方位置を保持した状態で前記蓋体を前記取付主体に対して横方向にスライドさせた後、前記コネクタが前記開口を貫通するように前記蓋体を前記取付主体に近接するように移動させることにより係合するようになる係合部を相互に形成すると共に、その係合させた状態で一部を破壊しない限り係合状態を解除できない固着手段で前記取付主体と前記蓋体とを固着する固着部を形成したことを特徴とする遊技機。
  2. 前記取付主体と前記蓋体とで前記回路基板を被覆した状態においては、全外周の側面から見て前記取付主体の外周側壁と前記蓋体の外周側壁とが重畳するようになっていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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