JP4412120B2 - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、吸気制御弁の開閉状態を変化させることで種々の強度のガス流動を得ることを可能にすると共に、吸気制御弁の開閉状態を変化させた場合においても、安定したガス流動を確保することを目的とする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る内燃機関の吸気装置の全体構成を示す図である。
複数個(例えば4個)設けられた各シリンダ1(1個のみ図示)内にピストン2が移動可能に配置されている。ピストン2の冠面2aと、シリンダ1の上側に配設されたシリンダヘッド3とにより燃焼室4が画成されている。燃焼室4の上部のシリンダヘッド3には、点火プラグ5が配設されている。
更に各燃焼室4には、二股の吸気ポート10および排気ポート11が互いに対向して設けられている(各1個のみ図示)。これら各吸気ポート10には、吸気マニホールド12が接続されて吸気通路13を構成している。各排気ポート11には、排気マニホールド(図示せず)が接続されて排気通路15を構成する。
スロットルバルブ16の下流側には、コレクタ18が配置されており、このコレクタ18に接続された吸気マニホールド12を介して各シリンダ1に吸入空気を分配する。
吸気制御弁20(本実施形態では、タンブル制御弁)は、図2(ロ)に示すように、格納部21の所定位置にて回動可能な弁軸22に長方形板状の弁体23の一端部23aが固着されて弁軸22の軸回りを回動するフラップ弁として構成されている。吸気制御弁20の弁体23の他端部23bは、吸気通路13の上壁と平行に形成されており、弁体23の回動位置に応じてガス流動を制御する。
リンク部材25は、吸気制御弁20の弁体23の回動に伴って他端部25bを支点として揺動する。この時、仕切り板24は、吸入空気の流れ方向(吸気通路13の上壁)に平行な状態で吸入空気の流れ方向に略沿った状態で移動される。リンク部材25の他端部25bは、図2(イ)に示すように、格納部21に形成された段差21aに当接している。
図2(イ)に示すように、リンク部材25は、吸気制御弁20を半開きの状態にした場合おいて、吸気制御弁20の弁体23と平行に形成されている。吸気制御弁20の弁軸22からリンク部材25の他端部25bまでの長さaは、吸気制御弁20と仕切り板24との連結部23bから仕切り板24とリンク部材25との連結部25aまでの長さbと等しく形成されている(a=b)。そして、吸気制御弁20(弁軸22から連結部23bまで)の長さdとリンク部材25(一端部25aから他端部25bまで)の長さcとが等しく形成されている(c=d)。
例えば、図2に示すように、吸気制御弁20が半開きの状態の場合には、吸気通路13の上壁と、吸気制御弁20の弁体23の他端部23bとの間の開口部から吸入空気がシリンダ1内へ導入され、タンブル流を生成する。
吸気制御弁20の下流側の吸気通路13(吸気ポート10)には、燃料噴射弁28がシリンダ1に向けて配設されている。
これらのセンサ29,30からの出力信号がECU31に入力され、各種演算・制御を行う。ECU31は、点火プラグ5の点火時期制御、スロットルバルブ16の開度制御、アクチュエータ27の制御(弁体23の回動位置制御)、燃料噴射弁28からの燃料噴射制御などを行う。
内燃機関が低回転低負荷から中回転中負荷の間にある時には、吸気制御弁20を半開きにする。この時の吸気制御弁20の開度は、回転数および負荷の程度に応じて決定する。この時、仕切り板24は、吸気制御弁20の開度に応じて吸気通路13(吸気ポート10)の上壁と平行に上下移動をする。すなわち、吸気制御弁20の開度は、運転条件に応じて連続的に決定されるため、仕切り板24が運転状態に応じた位置に配置されて吸入空気を整流し、適切な排気、燃費および出力を両立させる。特に、低回転低負荷域においてタンブル流の強化を図ることができる。
なお、吸気制御弁20の開度は、機関冷却水の温度に応じて決定してもよい。この場合、冷却水温度が低い時(冷間時)には、吸気制御弁20を閉じて強いタンブル流を生成させる一方、冷却水温が高い時(暖機時)には、吸気制御弁20を開くことで格納部21に格納させる。
また本実施形態によれば、吸気制御弁20の弁軸22からリンク部材25の他端部25bまでの長さaは、吸気制御弁20と仕切り板24との連結部23bから仕切り板24とリンク部材25との連結部25aまでの長さと等しい(a=b)。このため、安定したリンク機構を実現できる。
次に、本発明の第2の実施形態について図3を用いて説明する。
本実施形態では、リンク部材25(一端部25aから他端部25bまで)の長さcと、吸気制御弁20の弁軸22からリンク部材25の他端部25bまでの長さaとの和(a+c)は、吸気制御弁20の長さdと、吸気制御弁20と仕切り板24との連結部23bから仕切り板24とリンク部材25との連結部25aまでの長さbとの和(b+d)とが近似している場合(a+c≒b+d)について示している。
そして、リンク部材25の長さcと、吸気制御弁20の弁軸22からリンク部材25の他端部25bまでの長さaとの和(a+c)は、吸気制御弁20の長さdと、吸気制御弁20と仕切り板24との連結部23bから仕切り板24とリンク部材25との連結部25aまでの長さbとの和(b+d)より小さなっている(a+c<b+d)。
なお、図示しないが、リンク部材25の長さcと、吸気制御弁20の弁軸22からリンク部材25の他端部25bまでの長さaとの和(a+c)は、吸気制御弁20の長さdと、吸気制御弁20と仕切り板24との連結部23bから仕切り板24とリンク部材25との連結部25aまでの長さbとの和(b+d)より大きくしてもよい(a+c>b+d)。
次に、本発明の第3の実施形態について図4を用いて説明する。
内燃機関が低回転低負荷にある時には、吸気制御弁20を全閉(吸気制御弁20を最大傾斜角度)にする。この時、吸気制御弁20のスワール発生用切り欠き23cが形成されていない他端側の前縁23dは、吸気通路13の上壁に当接する。そして、吸気制御弁20のスワール発生用切り欠き23cを通過した吸入空気は、仕切り板24によりガス流動が乱されることなくシリンダ1内に供給されるため、強いスワール流を形成する。
内燃機関が高回転高負荷にある時には、吸気制御弁20を全閉にする。この時、吸気通路13の底壁に形成された格納部21に吸気制御弁20(弁体23)が格納され、吸入空気の流動抵抗を減少させる。
この場合、仕切り板24は、吸気制御弁20の開時に吸気通路13(吸気ポート10)から遠ざかるようにリンク機構が形成される。特に、吸気通路13の底壁がより曲線形状であるエンジンでは、吸気制御弁20の開時に仕切り板24を吸気通路13に沿わせて段差を無くすことできるため有効である。
次に、本発明の第4の実施形態について図6を用いて説明する。
また、図7は、リンク部材25の長さcと、吸気制御弁20の弁軸22からリンク部材25の他端部25bまでの長さaとの和(a+c)は、吸気制御弁20の長さdと、吸気制御弁20と仕切り板24との連結部23bから仕切り板24とリンク部材25との連結部25aまでの長さbとの和(b+d)とが近似する場合(a+c≒b+d)において、吸気制御弁20の弁軸22からリンク部材25の他端部25bまでの長さaを、吸気制御弁20と仕切り板24との連結部23aから仕切り板24とリンク部材25との連結部25aまでの長さbより短い場合(a<b)について示している。
この場合、仕切り板24は、吸気制御弁20の開時に吸気通路13(吸気ポート10)から遠ざかるようにリンク機構が形成される。特に、吸気通路13の底壁がより曲線形状であるエンジンでは、吸気制御弁20の開時に仕切り板24を吸気通路13に沿わせて段差を無くすことできるため有効である。
12 吸気マニホールド
13 吸気通路
16 スロットルバルブ
20 吸気制御弁
21 格納部
22 弁軸
23 弁体
23a 弁体の一端部
23b 弁体の他端部(連結部)
23c スワール発生用切り欠き
23e スワール発生用切り欠きにより形成される底部
23f スワール発生用切り欠きにより形成される側部
24 仕切り板
25 リンク部材
25a リンク部材の一端部(連結部)
26 縦板状部材
28 燃料噴射弁
31 ECU
Claims (7)
- 吸気通路の通路壁近傍位置に配設された弁軸と、該弁軸の軸回りを回動する弁体とを有し、該弁体の回動位置に応じてガス流動を制御する吸気制御弁と、
前記吸気制御弁の弁体の他端側に一端部を揺動自在に連結し、吸入空気の流れ方向に延在する仕切り板と、
前記仕切り板に一端部を揺動自在に連結し、前記吸気制御弁の弁体の回動に伴って他端部を支点として揺動し、前記仕切り板を吸入空気の流れ方向に略沿った状態で移動させるリンク部材と、
を有し、
前記吸気制御弁は、前記弁体の他端側の幅方向のいずれか一方に底部と側部とを有するようスワール発生用切り欠きが形成され、前記側部から吸入空気の流れ方向下流側に延びる縦板状部材を有するスワール制御弁であり、
前記吸気通路壁の一部を切り欠いて、前記吸気制御弁を格納する格納部を形成すると共に、この格納部に前記縦板状部材に対応した形状の溝を形成した
ことを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 前記リンク部材は、前記吸気制御弁の弁体と平行に配置されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の吸気装置。
- 前記吸気制御弁の弁軸から前記リンク部材の他端部までの長さaは、前記吸気制御弁と前記仕切り板との連結部から前記仕切り板と前記リンク部材との連結部までの長さbと等しいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の内燃機関の吸気装置。
- 前記吸気制御弁の長さdと前記リンク部材の長さcとが等しいことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の吸気装置。
- 前記吸気制御弁の弁軸から前記リンク部材の他端部までの長さaは、前記吸気制御弁と前記仕切り板との連結部から前記仕切り板と前記リンク部材との連結部までの長さbより短いことを特徴とする請求項1または請求項2記載の内燃機関の吸気装置。
- 前記リンク部材の長さcと、前記吸気制御弁の弁軸から前記リンク部材の他端部までの長さaとの和a+cは、前記吸気制御弁の長さdと、前記吸気制御弁と前記仕切り板との連結部から前記仕切り板と前記リンク部材との連結部までの長さbとの和b+dより小さいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の内燃機関の吸気装置。
- 前記リンク部材の長さcと、前記吸気制御弁の弁軸から前記リンク部材の他端部までの長さaとの和a+cは、前記吸気制御弁の長さdと、前記吸気制御弁と前記仕切り板との連結部から前記仕切り板と前記リンク部材との連結部までの長さbとの和b+dより大きいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の内燃機関の吸気装置。
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