JP4412008B2 - 光学活性な銅錯体およびそれを用いる光学活性なシクロプロパン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
で示される光学活性なサリチリデンアミノアルコールと、
(B)一価または二価の銅化合物と、
(C)リチウム化合物またはルイス酸とを作用させることにより得られる光学活性な銅錯体;
および上記光学活性な銅錯体の存在下に、式(2)
で示されるプロキラルなオレフィンと式(3)
で示されるジアゾ酢酸エステルとを反応させることを特徴とする式(4)
で示される光学活性なシクロプロパン化合物の製造方法を提供するものである。
(B)一価または二価の銅化合物と、
(C)リチウム化合物またはルイス酸とを作用せしめてなる光学活性な銅錯体(以下、光学活性な銅錯体と略記する。)について説明する。
シフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(5−フルオロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、
で示されるプロキラルなオレフィン(以下、オレフィン(2)と略記する。)と式(3)
で示されるジアゾ酢酸エステル(以下、ジアゾ酢酸エステル(3)と略記する。)とを反応させて、式(4)
で示される光学活性なシクロプロパン化合物(以下、光学活性なシクロプロパン化合物(4)と略記する。)を製造する方法について、説明する。
窒素置換した50mLシュレンク管に、(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール8.73mg、酢酸銅(II)一水和物4.0mgおよび酢酸エチル5mLを加え、内温50℃で30分間混合攪拌した。この溶液に、テトライソプロポキチタン5.68mgを加え、さらに室温で10分攪拌、反応させ、光学活性な銅錯体を調製した。この光学活性な銅錯体を含む溶液に、フェニルヒドラジン4mgを添加後、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン7.8gを加えて、内温20℃に調整した。同温度で、ジアゾ酢酸エチル1.14gを含む酢酸エチル溶液5mLを2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに同温度で30分攪拌、反応させ、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを含む反応液を得た。光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルの収率は、85%(ジアゾ酢酸エチル基準)、トランス体/シス体比=58/42、ジアゾ酢酸エチルの残存率は、0.1%であった。また、トランス体の光学純度は76%e.e.、シス体の光学純度は70%e.e.であった。
実施例1において、テトライソプロポキチタンを用いない以外は、実施例1と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率58%、トランス体/シス体比=58/42で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、20%であった。また、トランス体の光学純度は75%e.e.、シス体の光学純度は70%e.e.であった。
実施例1において、ジアゾ酢酸エチルの滴下温度を0℃とした以外は、実施例1と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率61%、トランス体/シス体比=57/43で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、3%であった。トランス体の光学純度は、84%e.e.、シス体の光学純度は、78%e.e.であった。
実施例2において、テトライソプロポキチタンを用いない以外は、実施例2と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率35%、トランス体/シス体比=57/43で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、47%であった。トランス体の光学純度は、83%e.e.、シス体の光学純度は、78%e.e.であった。
実施例1において、テトライソプロポキチタン5.68mgに代えてトリエトキシアルミニウム3.57mgを用いた以外は実施例1と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率92%、トランス体/シス体比=58/42で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、0.1%であった。トランス体の光学純度は、77%e.e.、シス体の光学純度は、71%e.e.であった。
実施例3において、ジアゾ酢酸エチルの滴下温度を0℃とした以外は、実施例3と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率70%、トランス体/シス体比=57/43で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、5%であった。トランス体の光学純度は、84%e.e.、シス体の光学純度は、78%e.e.であった。
実施例1において、テトライソプロポキチタン5.68mgに代えて四塩化ジルコニウム・テトラヒドロフラン錯体7.55mgを用いた以外は実施例1と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率65%、トランス体/シス体比=58/42で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、0.1%であった。トランス体の光学純度は、71%e.e.、シス体の光学純度は、61%e.e.であった。
実施例1において、テトライソプロポキチタン5.68mgに代えて四塩化ハフニウム・テトラヒドロフラン錯体9.29mgを用いた以外は実施例1と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率84%、トランス体/シス体比=58/42で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、0.1%であった。トランス体の光学純度は、76%e.e.、シス体の光学純度は、71%e.e.であった。
実施例1において、テトライソプロポキチタン5.68mgに代えてトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン10.24mgを用いた以外は実施例1と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率96%、トランス体/シス体比=58/42で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、0.1%であった。トランス体の光学純度は、77%e.e.、シス体の光学純度は、71%e.e.であった。
200mLフラスコに、(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール87.3mg、酢酸銅(II)一水和物40mgおよび酢酸エチル50mLを加え、内温50℃で30分間混合攪拌した。室温まで冷却後、28重量%ナトリウムメチラート/メタノール溶液84.8mgを加え、さらに10分攪拌、保持した。この反応液に、水50mLを加え、攪拌、静置後、油層を分離し、無水硫酸ナトリウムで脱水処理した後、硫酸ナトリウムを濾別し、濃縮処理し、[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体の粉末99.4mgを得た。収率:100%。
窒素置換した50mLシュレンク管に、参考例1で得られた[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体9.94mg、トリエトキシアルミニウム3.57mgおよび酢酸エチル5mLを加え、室温で10分攪拌、反応させ、光学活性な銅錯体を含む溶液を得た。該光学活性な銅錯体を含む溶液に、フェニルヒドラジン4mgを添加後、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン7.8gを加えて、内温0℃まで冷却した。同温度で、ジアゾ酢酸エチル1.14gを含む酢酸エチル溶液5mLを2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに同温度で30分攪拌、反応させ、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを含む反応液を得た。光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルの収率は、86%、トランス体/シス体比=57/43であった。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、0.1%であった。トランス体の光学純度は、84%e.e.、シス体の光学純度は79%e.e.であった。
窒素置換した50mLシュレンク管に、参考例1で得られた[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体9.94mg、トリエトキシアルミニウム3.57mgおよび酢酸エチル5mLを加え、室温で10分攪拌し、光学活性な銅錯体を含む溶液を得た。該光学活性な銅錯体を含む溶液に、フェニルヒドラジン4mgを添加後、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン7.8gを加えて、内温20℃まで冷却した。同温度で、ジアゾ酢酸tert−ブチル1.41gを含む酢酸エチル溶液5mLを2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに同温度で30分攪拌、反応させ、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸tert−ブチルを含む反応液を得た。光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸tert−ブチルの収率は、90%、トランス体/シス体比=77/23であった。ジアゾ酢酸tert−ブチルの残存率は、0.1%であった。トランス体の光学純度は、91%e.e.、シス体の光学純度は、62%e.e.であった。
実施例9において、トリエトキシアルミニウムを用いない以外は、実施例9と同様にして反応を実施し、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸tert−ブチルを、収率27%、トランス体/シス体比=79/21で得た。ジアゾ酢酸tert−ブチルの残存率は、48%であった。トランス体の光学純度は、91%e.e.、シス体の光学純度は、62%e.e.であった。
200mLフラスコに、(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−n−ブトキシフェニル)−1−プロパノール127mg、酢酸銅(II)一水和物40mgおよび酢酸エチル50mLを加え、内温50℃で30分間混合攪拌した。室温まで冷却後、28重量%ナトリウムメチラート/メタノール溶液84.8mgを加え、さらに10分攪拌した。この反応液に水50mLを加え、攪拌、静置後、油層を分離し、無水硫酸ナトリウムで脱水処理し、硫酸ナトリウムを濾別後、濃縮処理し、[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−n−ブトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体の粉末139mgを得た。収率:100%。
窒素置換した50mLシュレンク管に、参考例2で得られた[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−n−ブトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体6.94mg、トリエトキシアルミニウム1.78mgおよび酢酸エチル5mLを加え、室温で10分攪拌、反応させ、光学活性な銅錯体を含む溶液を得た。得られた光学活性な銅錯体を含む溶液に、フェニルヒドラジン2mgを添加後、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン7.7gを加えて、内温0℃まで冷却した。同温度で、ジアゾ酢酸エチル1.14gを含む酢酸エチル溶液5mLを2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに同温度で30分攪拌、反応させ、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを含む反応液を得た。光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルの収率は、83%、トランス体/シス体比=49/51であった。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、0.1%であった。トランス体の光学純度は、83%e.e.、シス体の光学純度は、68%e.e.であった。
実施例10において、トリエトキシアルミニウムを用いない以外は実施例10と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率56%、トランス体/シス体比=50/50で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、6%であった。トランス体の光学純度は、82%e.e.、シス体の光学純度は、67%e.e.であった。
200mLフラスコに、(R)−N−(5−メトキシカルボニルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール89.9mg、酢酸銅(II)一水和物40mgおよび酢酸エチル50mLを加え、内温50℃で30分間混合攪拌した。室温まで冷却後、28重量%ナトリウムメチラート/メタノール溶液84.8mgを加え、さらに10分攪拌した。この反応液に水50mLを加え、攪拌、静置後、油層を分離し、無水硫酸ナトリウムで脱水処理し、硫酸ナトリウムを濾別後、濃縮処理し、[(R)−N−(5−メトキシカルボニルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体の粉末102mgを得た。収率:100%。
実施例10において、参考例2で得られた[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−n−ブトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体6.94mgに代えて、参考例3で得られた[(R)−N−(5−メトキシカルボニルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体10.2mgを用いた以外は実施例10と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率72%、トランス体/シス体比=57/43で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、11%であった。トランス体の光学純度は、85%e.e.、シス体の光学純度は、80%e.e.であった。
実施例11において、トリエトキシアルミニウムを用いない以外は実施例11と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率35%、トランス体/シス体比=58/42で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、45%であった。トランス体の光学純度は、84%e.e.、シス体の光学純度は、79%e.e.であった。
参考例3において、(R)−N−(5−メトキシカルボニルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール89.9mgに代えて、(R)−N−(5−シアノサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール83.3mgを用いた以外は、参考例3と同様に実施して、[(R)−N−(5−シアノサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体の粉末95.6mgを得た。収率:100%。
実施例10において、参考例2で得られた[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−n−ブトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体6.94mgに代えて、参考例4で得られた[(R)−N−(5−シアノサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体9.56mgを用いた以外は、実施例10と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率52%、トランス体/シス体比=57/43で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、26%であった。トランス体の光学純度は、85%e.e.、シス体の光学純度は、80%e.e.であった。
実施例12において、トリエトキシアルミニウムを用いない以外は、実施例12と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率29%、トランス体/シス体比=58/42で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、59%であった。トランス体の光学純度は、84%e.e.、シス体の光学純度は、79%e.e.であった。
実施例10において、参考例2で得られた[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−n−ブトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体6.94mgに代えて、[(R)−N−サリチリデン−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体22.65mgを用いた以外は実施例10と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率6%、トランス体/シス体比=59/41で得た。二量化副生物の副生率は、6%、ジアゾ酢酸エチルの残存率は、84%であった。トランス体の光学純度は、50%e.e.、シス体の光学純度は、49%e.e.であった。
比較例7において、トリエトキシアルミニウムを用いない以外は、比較例7と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率5%、トランス体/シス体比=59/41で得た。二量化副生物の副生率は、10%、ジアゾ酢酸エチルの残存率は、84%であった。トランス体の光学純度は、48%e.e.、シス体の光学純度は、47%e.e.であった。
実施例8において、トリエトキシアルミニウム3.57mgに代えてメトキシリチウム0.84mgを用いた以外は実施例8と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率85%、トランス体/シス体比=57/43で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、0.1%であった。トランス体の光学純度は、85%e.e.、シス体の光学純度は、78%e.e.であった。
実施例8において、トリエトキシアルミニウム3.57mgに代えて水酸化リチウム0.53mgを用いた以外は実施例8と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率86%、トランス体/シス体比=58/42で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、0.1%であった。トランス体の光学純度は、81%e.e.、シス体の光学純度は、75%e.e.であった。
実施例8において、トリエトキシアルミニウム3.57mgに代えてフッ化リチウム0.57mgを用いた以外は実施例8と同様に実施して、光学活性な2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチルを、収率82%、トランス体/シス体比=58/42で得た。ジアゾ酢酸エチルの残存率は、0.1%であった。トランス体の光学純度は、81%e.e.、シス体の光学純度は、76%e.e.であった。
Claims (8)
- (A)式(1)
で示される光学活性なサリチリデンアミノアルコールと、
(B)一価または二価の銅化合物と、
(C)アルミニウム化合物、チタン化合物、ホウ素化合物、ジルコニウム化合物及びハフニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のルイス酸と、又は、リチウム化合物と
を作用させることにより得られる光学活性な銅錯体。 - 請求項1に記載の(A)(B)(C)の三成分を有機溶媒中で作用させることにより得られる光学活性な銅錯体あるいはその溶液または懸濁液。
- ルイス酸が、アルミニウム化合物、チタン化合物またはホウ素化合物である請求項1に記載の光学活性な銅錯体。
- ルイス酸が、アルミニウム化合物、チタン化合物またはホウ素化合物である請求項2に記載の光学活性な銅錯体あるいはその溶液または懸濁液。
- リチウム化合物またはルイス酸の使用量が、銅化合物に対して、0.3〜5モル倍である請求項1に記載の光学活性な銅錯体。
- リチウム化合物またはルイス酸の使用量が、銅化合物に対して、0.3〜5モル倍である請求項2に記載の光学活性な銅錯体あるいはその溶液または懸濁液。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の光学活性な銅錯体の存在下に、式(2)
で示されるプロキラルなオレフィンと式(3)
で示されるジアゾ酢酸エステルとを反応させることを特徴とする式(4)
で示される光学活性なシクロプロパン化合物の製造方法。 - 式(2)で示されるプロキラルなオレフィンが、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエンである請求項7に記載の光学活性なシクロプロパン化合物の製造方法。
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