JP4410137B2 - 路盤埋設ヒータ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、寒冷地等における屋外駐車場や住宅建物の玄関周りあるいは道路などのコンクリート舗装面やアスファルト舗装面等の路盤を加温して融雪や凍結防止を行うために、路盤に埋設される路盤埋設ヒータに関するものである。
従来、長尺状の発熱体を使用して路盤を加温する路盤埋設ヒータの発熱体は、その一端部において発熱体に電力を供給するための電源コードとコネクタ部を介して接続され、その他端部は発熱体の端末を覆って封止する封止部を備えている。
特開2001−234508号公報
図10にヒータをコンクリート路盤Sに埋設した状態を概念的に示している。図10のように、発熱体3と電源コード1との接続部であるコネクタ部2の断面積は発熱体3のそれよりも大きいために、コネクタ部2の発熱体3側には段差部20が生じるが、その段差部20の発熱体3側(図中の右側)にもコンクリート路盤Sが存在している。従って、冬季に路盤Sの温度の低下に伴って発熱体3が収縮すると、発熱体3の収縮量が路盤Sのそれよりも大きいために、段差部20を介してコネクタ部2には路盤Sより発熱体3から離れる方向(図中左側方向)の力を受けることとなり、発熱体3がコネクタ部2から抜けたりするなど、発熱体3の端部の損傷が生じるおそれがある。かかる問題は、コネクタ部2のみならず、反対側における封止部においても同様であり、何れにしても発熱体3の端部に断面積の大きい端末部が設けられている場合において生じうる。
それゆえに本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされ、埋設後の温度低下に伴う発熱体の端部の損傷を防止することのできる路盤埋設ヒータを提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る路盤埋設ヒータは、長尺状の発熱体の端部に該発熱体よりも断面積の大きい端末部が取り付けられ、路盤に埋設される路盤埋設ヒータにおいて、埋設後に発熱体が長手方向に収縮したときに端末部が発熱体の収縮に合わせて移動できるように、埋設時において端末部と発熱体との間に形成された段差部と該段差部よりも発熱体側の路盤との間に所定の空間を確保すべく、前記端末部に被せられるカバー体を備えると共に、埋設時に該カバー体と段差部との間の所定の内部空間を維持する位置にカバー体を保持し且つ、発熱体の収縮時にはその保持を解除することによって前記内部空間を利用した端末部のカバー体に対する相対移動を可能とする保持手段を備えていることを特徴とする。
該構成の路盤埋設ヒータにあっては、カバー体を備えているので、埋設時において
は、このカバー体によって段差部と該段差部よりも発熱体側の路盤との間に所定の空間が確保される。そして、冬季等のように埋設後において路盤が冷えたときに発熱体が収縮すると、その確保された空間によって端末部が発熱体の収縮に合わせて発熱体と共に移動する。
このようにカバー体を設けることにより、埋設時において段差部との間に所定の内部空間を容易に形成することができ、保持手段によって容易にその内部空間が維持される。そして、発熱体の収縮時には、保持手段がその保持を解除するのでその内部空間を利用して端末部がカバー体に対して相対的に移動することができ、それによって端末部が発熱体と共に移動することができる。
また、本発明に係る別の路盤埋設ヒータは、長尺状の発熱体の端部に該発熱体よりも断面積の大きい端末部が取り付けられ、路盤に埋設される路盤埋設ヒータにおいて、埋設後に発熱体が長手方向に収縮したときに端末部が発熱体の収縮に合わせて移動できるように、埋設時において、端末部と発熱体との間に形成された段差部と該段差部よりも発熱体側の路盤との間に所定の空間を確保すべく、前記端末部に被せられるカバー体を備え、該カバー体は、発熱体に対して近い側の大筒部と遠い側の小筒部とを有し、発熱体の収縮時に、カバー体が大筒部と小筒部との間で分断されて小筒部が端末部と共に大筒部内に進入することによってカバー体と段差部との間の所定の内部空間を利用した端末部の移動を可能としたことを特徴とする。
この場合にあってもカバー体を設けているので、埋設時において段差部との間に所定の内部空間を容易に形成することができる。そして、発熱体の収縮時には、カバー体が大筒部と小筒部との間で分断し、内部空間を利用して小筒部が端末部と共に大筒部内に進入し、それによって端末部は発熱体と共に移動することができる。
尚、端末部としては、電源コードと発熱体とのコネクタ部であったり、発熱体の端末を覆って封止する封止部であったりする。
以上のように本発明の路盤埋設ヒータにあっては、カバー体によって段差部と該段差部よりも発熱体側の路盤との間に所定の空間が確保され、それによって発熱体の収縮時に発熱体と共に端末部が移動することができるので、段差部を介して路盤から端末部に作用する発熱体から抜ける方向の力が働きにくくなり、ひいては、発熱体と端末部との間に局所的に大きな応力がかからず、発熱体の端部の損傷を確実に防止することができる。
以下、本発明に係る路盤埋設ヒータの一実施形態について図1乃至図7を参酌しつつ説明する。
図1に本実施形態における路盤埋設ヒータの全体構造を平面的に示している。該ヒータは、長尺状の発熱体3と、該発熱体3に電力を供給するための電源コード1とを有している。発熱体3の一端部は電源コード1に接続されているが、その接続部分には発熱体3の断面積よりも大きい断面積を有するコネクタ部2が一体的に取り付けられている。また、発熱体3の他端部は発熱体3の端末を覆って封止するための封止部4が一体的に設けられているが、該封止部4の断面積も発熱体3のそれよりも大きいものである。以下、詳細に説明する。
まず、使用している発熱体3について概説すると、該発熱体3は、面状ではなく線状であって、具体的には図2及び図3に示すように、偏平の断面形状を有するテープ状のものである。より詳細には、図3にその横断面を示しているようにトラック状の断面を有している。即ち、円弧状の両側面3c(幅方向の両端部)と平坦な上面3d、下面3eとを有する長円形断面である。寸法の一例を挙げれば、幅(長辺の長さ)が22.5mmで、厚み(短辺の長さ)が11mmである。
ここで、発熱体3の構造について説明すると、該発熱体3は、いわゆる自己温度制御型のヒータである。詳細には、正温度特性(PTC(Positive Temperature Coefficient)特性)を有する複数個の正特性サーミスタ素子31を備えている。該正特性サーミスタ素子31は、例えば、チタン酸バリウムを主成分とするほぼ直方体形状のセラミックス半導体であり、室温からキュリー温度(抵抗急変温度)までは低抵抗であるが、キュリー温度を超えると急に抵抗値が増大する特性を有する感熱素子である。この特性により、正特性サーミスタ素子31は、キュリー温度を下回る温度下において電圧が印加されると、最初は低温であるために抵抗値が小さいので大電流が流れ、正特性サーミスタ素子31の温度が急激に上昇する。そして、正特性サーミスタ素子31の温度がキュリー温度を超えると、抵抗値が急に増大するために電流量が減少し、その結果、正特性サーミスタ素子31の発熱量は減少する。そのため、正特性サーミスタ素子31は、一定温度以上に温度が上がることがなく、一定温度で安定して熱平衡状態を保つ。即ち、正特性サーミスタ素子31は、自己温度制御機能を有している。従って、発熱量制御のための温度制御回路や過熱防止回路を別途設ける必要がない。
尚、正特性サーミスタ素子31のキュリー温度は、例えば、正特性サーミスタ素子31の材料組成や焼成条件(焼成温度、焼成時間など)を変更することによって、適当な範囲内で任意に変更することが可能であり、例えば、70℃に設定される。また、正特性サーミスタ素子31は、例えば、幅6mm×長さ8.3mm×厚み1.7mmの直方体形状に形成されていて、その長さ方向の両端部が金属端子33に保持されている。これらの金属端子33の外方にはそれぞれ上下一対の突片38が設けられ、該上下一対の突片38間にそれぞれ給電線32a,32bが挟み込まれるようにして固定され、これにより、正特性サーミスタ素子31は給電線32a,32b間に跨った状態に接続されている。尚、正特性サーミスタ素子31の表面の金属端子33が当接する部分(例えば、幅6mm×長さ2mmの部分)には、オーム性を有する電極34が形成されていて、正特性サーミスタ素子31と電極34とはオーム性接続をなしている。
以上の発熱構造物の製法を概説すると、まず、正特性サーミスタ素子31の長辺の両側に金属端子33を圧入する。この金属端子33の表面には半田合金が鍍金されており、この金属端子33を圧入した素子31を熱処理することで端子33の表面の半田層が溶融して電極34に接着する。これにより、正特性サーミスタ素子31と金属端子33との電気的接触が確実なものとなる。次に、二本の給電線32a,32b(錫めっき銅線)を50mm送って一旦停止させる機構にて流し、その停止したタイミングで上記の金属端子33付きの素子31を給電線32a,32b間に挿入する。このとき、各給電線32a,32bは、金属端子33の両側の上下一対の突片38の間に配置されるようにする。次いで上下一対の突片38を給電線32a,32bの形状(円形)に沿わせて湾曲させるように上下に圧縮し、これによって二本の給電線32a,32bが端子33に圧着され、両者の電気的接触が確保される。
以上の工程により、複数個の正特性サーミスタ素子31が50mmの間隔をあけて配置された、複数個の正特性サーミスタ素子31及び一対の給電線32a,32bからなる全体として梯子状の発熱構造物が得られる。この梯子状の構造物は、電気絶縁性を有する柔軟な合成樹脂(例えば、塩化ビニル樹脂)からなる内被覆部材35によって被覆されている。内被覆部材35は、正特性サーミスタ素子31及び給電線32a,32bからなる梯子状の構造物を上下から挟み込むようにして押出成形されて、この梯子状の構造物を絶縁封止している。内被覆部材35の表面は、複数本の金属細線を編んで形成された金属編組カバー36で被覆されている。金属編組カバー36は、例えば、直径0.12mmの金属細線(錫めっき銅線)を7本束ねてなる集合線を24本作成し、この24本の集合線を格子状に編み上げることによって筒状に形成されており、内被覆部材35の表面に50%の被覆率(内被覆部材35の全表面積に対する金属編組カバー36で被覆されている部分の面積の割合)で密着している。この金属編組カバー36で被覆されてなる内部構造物は、さらに、電気絶縁性を有する柔軟な合成樹脂(例えば、塩化ビニル樹脂)からなる外被覆部材37によって被覆されている。外被覆部材37は、内部構造物を上下から挟み込むように押出成形されて、その内部構造物を絶縁封止している。
この構成により、正特性サーミスタ素子31からの発熱は、内被覆部材35を介して金属編組カバー36に与えられ、この金属編組カバー36を伝導して、金属編組カバー36のほぼ全域から外被覆部材37に与えられる。よって、発熱体3は、ほぼ均一な表面温度特性を発揮することができ、外被覆部材37の表面において、正特性サーミスタ素子31に対向する部分と互いに隣接する正特性サーミスタ素子31の間に対向する部分とでほぼ同じ発熱温度を得ることができる。また、金属編組カバー36及び外被覆部材37が設けられていることにより、外部からの損傷(傷付き)や折曲に対する強度が増す。ゆえに、この発熱体3が蛇行状に配線されても、その折り返し湾曲部で給電線32a,32bの断線などを生じるおそれがなく、また、発熱体3を用いた加温構造が屋外駐車場の地面を加温するための構造として適用されても、温度変化に伴う伸縮による給電線32a,32bの断線を生じたり、自動車や人の往来による応力が加わることによる給電線32a,32bの断線や金属端子33からの正特性サーミスタ素子31の脱落を生じたりするおそれがなく、さらに、優れた防水性と絶縁性を発揮する。金属編組カバー36は、極細の金属細線を用いて構成されたものであるから、この金属編組カバー36を設けたことにより、発熱体3の柔軟性が損なわれることはない。しかも、正特性サーミスタ素子31の幅に対して互いに隣り合う正特性サーミスタ素子31間の間隔が十分に長いから、発熱体3は良好な柔軟性を発揮し、その施工時に楽に蛇行状に引き回すことができる。また、正特性サーミスタ素子31は一定温度以上には発熱しないので、正特性サーミスタ素子31の異常発熱によって地面が異常加熱されるといったおそれがない。尚、正特性サーミスタ素子31としてチタン酸バリウムを主成分とするセラミックス半導体を用いる代わりに、樹脂中にカーボンまたは金属粉末を練り込んだ樹脂製のものを用いてもよい。但し、強度、耐久性の観点から、セラミックス半導体が好ましい。また、金属編組カバー36を構成する集合線の本数、1本の集合線を構成する金属細線の本数、金属細線の直径、金属編組カバー36による内被覆部材35の表面の被覆率など、上述した具体的数値は単なる一例であって、良好な表面温度分布特性が得られるように、それぞれが適当な範囲内の数値に設定される。例えば、金属編組カバー36を構成する集合線の本数は、12乃至24本の範囲内で設定され、金属細線の直径は0.1乃至0.15mmの範囲内で設定され、金属編組カバー36による内被覆部材35の被覆率は50乃至90%の範囲内で設定されることが好ましい。
発熱体3は以上のような構造であるが、実際の施工に際しては所定長さ、例えば、25mに切断して使用される。即ち、所定長さに切断された発熱体3の一端部に電源コード1を電気的に接続し、その接続部分を絶縁封止すべく、電気絶縁性を有する柔軟な合成樹脂(例えば、塩化ビニル樹脂等)から成形等によって接続部分を覆うようにコネクタ部2を形成する。また、発熱体3の他端部の処理は、以下のようになされる。例えば、発熱体3の延設方向に所定の間隔をおいて配置されている正特性サーミスタ素子31がない部分で発熱体3を切断し、その切断面に露出した二本の給電線32a,32b及び金属編組カバー36が互いに接触しないように切り口を処理する。このように処理した切り口を、発熱体3の断面形状に対応した凹部を有する合成樹脂製の封止部4の前記凹部に挿入する。その際、凹部内に防水性の接着剤等を流し込む等することで防水性、絶縁封止性を向上させることができる。このようにして発熱体3の他端部に封止部4が形成される。つまり、発熱体3の一端部における端末部はコネクタ部2として処理され、他端部における端末部は封止部4として処理される。
そして、コネクタ部2は、図4に示すように、全体としては直方体であって、合成樹脂から形成されて僅かに弾性変形可能に形成されている。該コネクタ部2の長手方向の一端面の略中央に発熱体3が位置し、他端面に電源コード1が位置している。コネクタ部2は、発熱体3の幅WTよりも大きい幅Wを有し、発熱体3の高さHT(厚さ)よりも大きい高さHを有している。尚、コネクタ部2は、幅が高さよりも大きい。このように、コネクタ部2は発熱体3よりも幅、高さ共に大きく、従って、その断面積は発熱体3のそれよりも大きいこととなり、その断面積の差に伴って、コネクタ部2の一端面側には発熱体3との間に段差部20が生じる。また、コネクタ部2の両側面21にはそれぞれ矩形状の係止用突起22が形成されている。該係止用突起22の発熱体3側は突出量が小さくなるようにテーパ状に形成されている。尚、コネクタ部2の上面23と下面24には、それぞれ丸形の凹部25が四つずつ上下対称に形成されている。
そして、該コネクタ部2に空間確保部材としてのカバー体50が被せられている。該カバー体50は、例えば、ポリフェニレンオキシド樹脂等の合成樹脂からなり、全体としてコネクタ部2の外形に合わせた角型の筒状であって、一端部にはその中央に発熱体3が挿通可能な貫通孔を有する壁面51が形成される一方、他端部は開放されている。該カバー体50はコネクタ部2の上面23、下面24及び両側面21に対して僅かな隙間を有するように覆っており、発熱体3の長手方向、即ちコネクタ部2の長手方向(カバー体50の軸線方向)に沿って相対的に移動できる程度の隙間を有して覆っている。そして、その相対移動は通常は停止されている。即ち、カバー体50の側面52には矩形状の係止孔53が左右一対設けられ、該係止孔53にコネクタ部2の係止用突起22がそれぞれ係止することにより、カバー体50とコネクタ部2との相対位置は一定の位置に保持されている。本実施形態において係止用突起22と係止孔53が保持手段を構成している。そして、図4のように通常位置にカバー体50が位置するとき、コネクタ部2の長手方向の一端面26とカバー体50の壁面51との間には所定の内部空間Vが形成され、係止用突起22が係止孔53から外れるとコネクタ部2はカバー体50に対して内部空間Vの分だけ図中右側(発熱体3側)に相対移動できる。尚、このカバー体50は、コネクタ部2を形成する前に予め発熱体3に挿通されており、電源コード1を接続した上でコネクタ部2を形成した後に発熱体3側から電源コード1側へと移動させてコネクタ部2に被せ、係止用突起22を係止孔53に係合させることで通常位置に保持させる。
一方、発熱体3の他端部における封止部4は、図5に示すように、直方体に形成された主部41と、該主部の先端に一体的に形成されたヘラ状部42とからなる。該封止部4の主部41の上面43と下面44とにはそれぞれ丸形の凹部49が設けられると共に、両側面45にはそれぞれ矩形状の係止用突起46が形成されている。該封止部4の主部41の一端面47に発熱体3が位置するが、発熱体3の幅よりも主部41の幅の方が大きく、また、発熱体3の高さ(厚さ)よりも主部41の高さの方が大きい。従って、封止部4の主部41の一端面47の略中央に発熱体3が位置し、その発熱体3の断面積よりも封止部4の主部41の断面積は大きく、それによって封止部4の主部41の一端面47と発熱体3との間には段差部40が形成される。尚、図5のように封止部4の主部41の一端面側の所定領域には傾斜面48が設けられているが、該傾斜面48も一端面47と共に段差部40を構成する。従って、段差部40は傾斜面のみから構成されていてもよい。
そして、かかる封止部4の主部41にも空間確保部材としてのカバー体50が設けられている。該カバー体50は、例えば、ポリフェニレンオキシド樹脂等の合成樹脂からなり、前記コネクタ部2のカバー体50と略同様のものであって、全体として角型の筒状であり、封止部4の主部41との間に発熱体3の長手方向に沿って相対移動できるような隙間を有して主部41に被せられている。該カバー体50の一端側には発熱体3が挿通する貫通孔を有する壁面51が設けられている一方、カバー体50の他端側は開放されており、発熱体3に予め挿入されていて主部41へと被せられている。そして、カバー体50の側面52には矩形状の係止孔53が左右一対形成され、該係止孔53に主部41の係止用突起46がそれぞれ係止することにより、カバー体50は通常位置で保持される。該通常位置においては、カバー体50の壁面51と封止部4の主部41の一端面47(段差部40)との間に所定の内部空間Vが形成される。本実施形態において係止用突起46と係止孔53とで保持手段が構成されており、係止孔53から係止用突起46が外れると、カバー体50に対して封止部4が発熱体3側に向けて内部空間Vの分だけ相対移動できる。
尚、コネクタ部2と封止部4は共に僅かに弾性変形可能な合成樹脂から構成されており、従って、その保有弾性によって係止用突起22,46がコネクタ部2や封止部4と共に内方に変形して係止孔53から外れることができるようになっている。
また、カバー体50の樹脂材料としては、上記ポリフェニレンオキシド樹脂以外に、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
以上のように構成された路盤埋設ヒータは、例えば、図6に示すようなコンクリート路盤Sに埋設される。埋設時期は、例えば、春から秋にかけての比較的気温が高い時期が多い。そして、そこから冬季に入ると、発熱体3は収縮するが、その量はコンクリート路盤Sの収縮よりも大きいため、コネクタ部2と封止部4は発熱体3の収縮に合わせて共に発熱体3側に接近しようとする。そして一定温度以下になると、図7のように、コネクタ部2の係止用突起22と封止部4の係止用突起46がそれぞれカバー体50の係止孔53から外れ、コネクタ部2と封止部4が共に発熱体3側に向けて移動する。該移動量は発熱体3の収縮量に応じて変わるが、少なくとも予め形成している内部空間Vの分以下である。換言すれば、予め内部空間Vに余裕を持たせておく。このようにコネクタ部2と封止部4が、発熱体3の収縮に合わせて内部空間Vを利用してそれぞれ移動するので、発熱体3とコネクタ部2との境界、及び、発熱体3と封止部4との境界に無理な引き抜きの力が働かず、従って、発熱体3の端部における損傷を防止することができる。
特に、埋設時に予めカバー体50によって内部空間Vを確保しておき、発熱体3の収縮時にその内部空間Vを利用してコネクタ部2や封止部4が発熱体3と共に収縮方向に移動できるようにしているので、カバー体50のサイズを種々用意しておくことで内部空間Vを現場の環境に応じて任意に設定することができる。しかも、カバー体50は全体として筒状であるので、製作も容易であって低コストでもあり、寸法精度も確保しやすい。
また、係止用突起22,46と係止孔53によってカバー体50を埋設時には通常位置に保持すると共に発熱体3の収縮時にはその保持を解除して相対移動を可能としているので、保持手段としての構成が簡素にでき、しかも、係止用突起22,46が係止孔53に係合することによって容易に通常位置を作業者が把握できてその位置にカバー体50をセットすることができる。
しかも、係止用突起22の発熱体3側をテーパ状に形成しているので、発熱体3の収縮時において容易に係止用突起22,46が係止孔53から外れてスムーズに相対移動することができる。
尚、カバー体50に係止孔53を形成したが、係止孔53に代えて、係止用突起22,46と係合する係合凹部を内面に形成してもよい。但し、係止孔53とすることによりカバー体50を成形によって形成することが容易である。何れにしても、カバー体50を埋設時にコネクタ部2や封止部4に係止し、発熱体3の収縮時にその係止状態が解除される構成であればよい。
また、空間確保部材としてのカバー体の構成は種々の設計変更が可能である。例えば、図8のように、コネクタ部2に内部空間Vを形成するように装着するカバー体60を発熱体3に対して近い側の大筒部61と発熱体3から遠い側の小筒部62とから構成してもよい。この場合、大筒部61と小筒部62との間の環状の連結部63は、図8(ハ)に示すように、他の部分に比して薄肉とする。例えば、他の部分の略半分の厚さとする。そして、その連結部63にノッチ64を破断部として全周に亘って形成しておき、埋設後に発熱体3が収縮した際に、連結部63がノッチ64の部分で破断することによって、図8(ロ)のようにコネクタ部2と小筒部62とが大筒部61内に進入するように構成する。尚、カバー体60の小筒部62には内側に向かって突出する係止用突起65が形成されており、該係止用突起65がコネクタ部2の上面23と下面24にそれぞれ形成された凹部25に係合することにより、コネクタ部2にカバー体60が装着されて内部空間Vを確保している。尚、図8において、符号70は電源コード1等を収納するための保護管である。
尚、上記実施形態において、カバー体50,60に、コンクリートなどの路盤材料は入らないものの水等の液体を排出可能な小孔を設けてもよい。この場合、内部空間Vに水等の液体がたまって漏電が生じるというおそれがなくなる。
また、空間確保部材としてカバー体50,60を設けた構成について説明したが、空間確保部材はカバー体に限られず、弾性部材であってもよい。例えば、図9に示すように、コネクタ部2や封止部4の発熱体3側に弾性部材80を設ける。具体的には、コネクタ部2や封止部4の段差部20,40の発熱体3側に、弾性部材80として発泡体等を装着する。その弾性部材80は発熱体3の周囲に装着しておき、埋設後に発熱体3が収縮したときにはその弾性部材80自体が圧縮変形することによってコネクタ部2や封止部4が発熱体3側に移動できるようにする。尚、弾性部材80には、ゴム材料が使用でき、そのゴム材料としては、例えば、天然ゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フッ素樹脂ゴムを挙げることができる。
本発明の一実施形態に係る路盤埋設ヒータを示す平面図。 同ヒータに使用されている発熱体の要部を示す一部破断線を含む平面図。 図2のP−P断面図。 同ヒータの要部を示し、(イ)は一部断面を含む平面図、(ロ)は正面図、(ハ)は側面図。 同ヒータの要部を示し、(イ)は一部断面を含む平面図、(ロ)は正面図、(ハ)は側面図。 同ヒータの埋設状態を示す平面図。 同ヒータの平面図であって、図6の状態から発熱体が収縮した状態を示す図。 本発明の他の実施形態における路盤埋設ヒータの埋設状態を示し、(イ)は埋設時の状態を示す要部平面図、(ロ)は(イ)の状態から発熱体が収縮した状態を示す要部平面図、(ハ)は(イ)のA部拡大図。 本発明の他の実施形態における路盤埋設ヒータの平面図。 従来の路盤埋設ヒータの埋設状態を示す正面図。
符号の説明
1…電源コード、2…コネクタ部、3…発熱体、4…封止部、20…段差部、22…係止用突起(保持手段)、25…凹部、31…正特性サーミスタ素子、32a,32b…給電線、33…金属端子、34…電極、35…内被覆部材、36…金属編組カバー、37…外被覆部材、38…突片、40…段差部、41…主部、46…係止用突起(保持手段)、49…凹部、50…カバー体(空間確保部材)、51…壁面、53…係止孔(保持手段)、60…カバー体(空間確保部材)、61…大筒部、62…小筒部、63…連結部、64…ノッチ、65…係止用突起、70、保護管、80…弾性部材(空間確保部材)、V…内部空間、S…路盤

Claims (2)

  1. 長尺状の発熱体の端部に該発熱体よりも断面積の大きい端末部が取り付けられ、路盤に埋設される路盤埋設ヒータにおいて、
    埋設後に発熱体が長手方向に収縮したときに端末部が発熱体の収縮に合わせて移動できるように、埋設時において端末部と発熱体との間に形成された段差部と該段差部よりも発熱体側の路盤との間に所定の空間を確保すべく、前記端末部に被せられるカバー体を備えると共に、埋設時に該カバー体と段差部との間の所定の内部空間を維持する位置にカバー体を保持し且つ、発熱体の収縮時にはその保持を解除することによって前記内部空間を利用した端末部のカバー体に対する相対移動を可能とする保持手段を備えていることを特徴とする路盤埋設ヒータ。
  2. 長尺状の発熱体の端部に該発熱体よりも断面積の大きい端末部が取り付けられ、路盤に埋設される路盤埋設ヒータにおいて、
    埋設後に発熱体が長手方向に収縮したときに端末部が発熱体の収縮に合わせて移動できるように、埋設時において、端末部と発熱体との間に形成された段差部と該段差部よりも発熱体側の路盤との間に所定の空間を確保すべく、前記端末部に被せられるカバー体を備え、該カバー体は、発熱体に対して近い側の大筒部と遠い側の小筒部とを有し、発熱体の収縮時に、カバー体が大筒部と小筒部との間で分断されて小筒部が端末部と共に大筒部内に進入することによってカバー体と段差部との間の所定の内部空間を利用した端末部の移動を可能としたことを特徴とする路盤埋設ヒータ。
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