JP4409660B2 - 主軸装置のクランプ・アンクランプ検出機構 - Google Patents

主軸装置のクランプ・アンクランプ検出機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工具主軸に装着された工具のクランプ又はアンクランプを検出する主軸装置のクランプ・アンクランプ検出機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械の主軸装置では、工具主軸に装着された工具をドローバーでクランプ方向に付勢することによりクランプし、また上記ドローバーをシリンダ機構等によりアンクランプ方向に移動させることにより上記クランプを解除するように構成されている。そしてこの種の主軸装置は、工具のクランプ又はアンクランプを検出するクランプ・アンクランプ検出機構を備えている。
【0003】
このようなクランプ・アンクランプ検出機構として、従来、図10及び図11に示すように、工具をクランプ・アンクランプするドローバー200の後端部に凸フランジ状のドッグ200aを形成し、該ドッグ200aに2つの近接センサ210A,210Bを対向させて、かつ軸線方向に0.5〜1mm程度の間隔をあけて配置し、該各近接センサ210A,210Bを主軸台にブラケット等を介して取付け固定した構造のものがある。このクランプ・アンクランプ検出機構では、図11に示すように、近接センサ210Bがオンし、かつ近接センサ210Aがオフである時クランプ又はアンクランプ状態と判断するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の検出機構では、2つの近接センサを両者の間隔を微妙に調整しながら取付け固定するという作業が必要であるから、調整に時間がかかり、作業性が低いという問題がある。
【0005】
また2つの近接センサを狭い工具主軸台内に配置する場合、スペースを確保するために工具主軸台全体が大型化するという懸念がある。
【0006】
本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたもので、調整を簡単にできるとともに、配置スペースを縮小できる主軸装置のクランプ・アンクランプ検出機構を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、工具主軸台により回転自在に支持された工具主軸の軸穴に工具をクランプ方向に付勢するドローバーを軸方向に移動可能に挿入配置し、該ドローバーをアンクランプ方向に移動させることにより上記クランプを解除するようにした主軸装置の、上記工具がクランプ又はアンクランプされたことを検出するクランプ・アンクランプ検出機構において、上記ドローバーの後端部に被検出部を軸方向前方及び後方,もしくは前方又は後方にテーパをなすように形成し、該被検出部までの対向距離の変化に応じた電圧を出力する変位センサを該被検出部に対向させて配置したことを特徴としている。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1において、上記変位センサは、円筒状のケース内に該ケースの軸線から偏位した位置に検出素子を収容してなり、該ケースの上記軸線を中心とする取付回転角度を変化させることにより、上記検出素子の上記ドローバーの軸方向における取付位置が可変となっていることを特徴としている。
【0009】
【発明の作用効果】
本発明に係るクランプ・アンクランプ検出機構によれば、ドローバーの後端部に軸方向前方及び後方,もしくは前方又は後方にテーパをなす被検出部を形成し、該被検出部までの対向距離の変化に応じた電圧を出力する変位センサを該被検出部に対向させて配置したので、上記電圧出力値から工具のクランプ又はアンクランプを検出でき、1つの変位センサを被検出部に対向させて取り付けるだけで済み、従来の2つの近接センサを両者の間隔を調整しながら取付ける場合に比べて調整が簡単であり、作業性を向上できる。
【0010】
また1つの変位センサを配置するだけであるので、配置スペースを縮小でき、工具主軸台の大型化を回避できるとともに、センサの個数を削減できる。
【0011】
請求項2の発明では、被検出部を軸方向前方及び後方にテーパをなす形状、つまり中央部が最大径となる形状とし、ケースの取付回転角度の調整で検出素子のドローバー軸方向位置を可変としたので、ケースの回転角度の調整により検出素子を上記最大径部分に対向させることができ、変位センサ取付け位置の調整作業をさらに簡単にかつ精度よく行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図7は、本発明の一実施形態による主軸装置のクランプ・アンクランプ検出機構を説明するための図であり、図1は複合加工旋盤の右側面図、図2は主軸装置の側面図、図3は主軸装置のアンクランプシリンダ機構の断面側面図、図4は主軸装置のクランプ・アンクランプ検出機構の断面側面図、図5は主軸装置のロータリユニオンの断面側面図、図6,図7は変位センサの構成図,検出特性図である。
【0013】
図において、1は旋削加工と回転工具加工の両方を行うことができる複合加工旋盤(工作機械)である。この複合加工旋盤1は、固定ベッド2の上面の、正面から見て左側端部に主軸台7を配置固定し、側面から見て右側に2本のリニアガイドレール3aを介してサドル4を主軸台7の軸線と平行のZ軸方向(紙面垂直方向)に移動可能に配置し、該サドル4の上面に2本のリニアガイドレール3bを介してコラム5を水平面内でかつ上記主軸台7の軸線と直角方向に移動可能に配置するとともに、該コラム5に工具Tが挿着された刃物台(主軸装置)6を上記コラム5の傾斜面5aに沿ってかつ上記主軸台7の軸線と直角のX軸方向に移動可能に配置した概略構造のものである。
【0014】
上記固定ベッド2上に固定された主軸台7にはワークを把持するチャック8を備えた主軸が設けられ、該主軸は主軸モータ(図示せず)により回転駆動される。なお、1aは不図示のカバーに形成された作業開口を開閉するドアである。
【0015】
上記刃物台6は、上記コラム5の前下がり傾斜面5a(傾斜角度60度)上に支持ベース9をX軸方向に摺動可能に配置し、該支持ベース9上に回転割り出し装置10を介して刃物台本体(工具主軸台)11を旋回軸線Aを中心に回転割り出し及びクランプ可能に支持した概略構造を有している。
【0016】
上記回転割り出し装置10は、上記刃物台本体11にボルト締め固定された回転台16と、該回転台16内にこれと同軸をなすように配置され、上記支持ベース9にボルト締め固定された固定台17と、上記回転台16を所定の割り出し角度位置に回転駆動する回転駆動機構18と、上記回転台16を固定台17の上記割り出し角度位置に固定するカップリング機構19とを備えている。
【0017】
上記複合加工旋盤1の固定ベッド2の後端壁2aには自動工具交換装置12が取り付けられている。この自動工具交換装置12は、多数(60〜180本)の工具を備え、次工程の工具T1を受け取り位置P1に搬送割り出し位置決めする工具マガジン13と、受け取り位置P1に割り出された次工程工具T1を受け渡し位置P2に搬送旋回する搬送旋回機構15と、該受け渡し位置P2に搬送された次工程工具T1を工具交換位置P3に移送する移送アーム14a及び駆動シリンダ14bを備えた工具移送機構14と、工具交換位置P3に移送された次工程工具T1と上記刃物台6に装着された加工終了工具T0とを不図示の交換アーム及び交換軸で180度旋回させて(図1の→印参照)交換する工具交換機構とから構成されている。なお、加工終了工具T0は工具交換時には上記回転割り出し装置10により刃物台本体11を旋回軸線Aを中心に図1紙面垂直方向に旋回させることにより交換位置に位置決めされる。
【0018】
上記刃物台本体11は略円筒状のものであり、該刃物台本体11の前端面には前フランジ23が、後端面には後フランジ24がそれぞれボルト締め固定されており、該前フランジ23の前端面には蓋部材25がボルト締め固定されている。上記刃物台本体11内には同軸をなすように工具主軸20が挿入配置されており、該工具主軸20は前端部が一対の玉軸受21,21により、後端部がころ軸受22により上記前,後フランジ23,24に回転自在に支持されている。
【0019】
上記刃物台本体11内には主軸モータ26が組み込まれている。この主軸モータ26は、上記刃物台本体11の内周面にスリーブ27を介してステータ28を挿入固定し、該ステータ28と対向するようにロータ29を上記工具主軸20の外周面に固定した構造のものである。また上記スリーブ27には冷却液流路27aが形成され、該冷却液流路27aには冷却装置(不図示)により冷却液が供給され、ステータ28を外周側から冷却する。
【0020】
上記工具主軸20には、旋削工具加工のときには該工具主軸20を刃物台本体11に固定し、回転工具加工のときには工具主軸20の固定を解除して回転を許容するカップリング機構(不図示)が設けられている。
【0021】
上記工具主軸20の前端部には工具取付け用テーパ孔20aが形成されており、該テーパ孔20aには工具Tのホルダ30が脱着可能にテーパ嵌合している。また上記工具主軸20の軸心には上記テーパ孔20aを主軸後端面に導出する軸孔20bが形成されており、この軸孔20b内にはドローバー31が軸方向に移動可能に挿入配置されている。このドローバー31と工具主軸20との間には該ドローバー31をクランプ方向(後方)に付勢する多数の皿ばね32が装着されており、上記工具Tは該ドローバー31を皿ばね32で後方に付勢することにより工具主軸20にクランプされている。
【0022】
上記刃物台本体11の後方にはアンクランプシリンダ機構35が配設されている。このアンクランプシリンダ機構35は上記後フランジ24の後端壁24aに取り外し可能に装着されたシリンダカバー36により覆われている。ここで、図3,図4において、アンクランプシリンダ機構35の軸線Bより上側部分はアンクランプ状態を、下側部分はクランプ状態をそれぞれ示している。
【0023】
上記アンクランプシリンダ機構35は、上記後フランジ24より少し小径の大略碗状に形成されたシリンダブロック37のシリンダ凹部37a内に大略リング形状のピストン38を軸方向に進退可能に挿入し、上記シリンダ凹部37aの前端開口縁にストッパ板39を固定した概略構造のものである。上記ピストン38とストッパ板39との間には該ピストン38を後退方向に付勢するスプリング40が介設されている。なお、43は上記シリンダブロック37とピストン38とで形成された油室41から油圧が漏れるのを防止するシール部材である。
【0024】
上記シリンダブロック37には上記油室41に油圧を供給する油圧通路42が形成されている。この油室41に作動油が所定の油圧でもって供給されると、上記ピストン38が前進してドローバー31をアンクランプ方向(軸方向前方)に移動させ、これにより工具Tのクランプが解除される。上記油圧通路42が開放されると、上記スプリング40によりピストン38が後退するとともに、油室41内の作動油が排出され、ドローバー31が皿ばね32によりクランプ方向に移動する。
【0025】
上記シリンダブロック37の外周部には段状のフランジ部37bが形成されており、該フランジ部37bには8つのボルト孔37cが貫通形成されている。この8つのボルト孔37cのうち軸方向後方から見て左側以外の7つのボルト孔37cには通常のボルト45が、左側の1つのボルト孔37cには中継油路49が形成された特殊な固定ボルト46が挿着され、各ボルト45,46によりシリンダブロック37は後フランジ24に締め付け固定されている。ここで上記7本のボルト45には各々カラー47が装着されており、該カラー47は後フランジ24とシリンダブロック37との間に位置し、両者24,37の間に所定の隙間を形成している。
【0026】
上記1本の固定ボルト46は上記後フランジ24に螺挿され、該固定ボルト46に一体形成された段部46aの前端面が後フランジ24の後端壁24aに当接しており、該段部46aの後半部はシリンダブロック37の凹部37d内に挿入されている。この固定ボルト46の頭部側には緩衝部材51を介在させてナット46bが螺着されており、このナット46bを締め付けることによりシリンダブロック37が後フランジ24に固定される。なお、43a,43bは上記中継油路49から油圧が洩れるのを防止するシール部材である。
【0027】
そして上記シリンダカバー36を取り外し、上記ナット46bを少し緩めるとともに、上記7本のボルト45を取り外すことにより、上記シリンダブロック37は固定ボルト46を中心として上記固定位置から、工具主軸20を軸方向に投影した場合の投影面の下側外方の退避位置に回動可能となっている。これにより工具主軸関係の部品を取り外すためのスペースが確保される。
【0028】
上記中継油路49は固定ボルト46の軸方向に延びるように形成されており、該中継油路49の両端部は軸直角方向に屈曲し、後側,前側の開口49a,49bにより外部に開口している。この中継油路49の後側の開口49aには上記油室41に連通する油圧通路42の下流口42aが連通している。また前側の開口49bには後フランジ24に形成された油圧通路24bに連通しており、該油圧通路24bは刃物台本体11に形成された主油圧通路52に連通している。この主油圧通路52の上流端には油圧供給源(不図示)が連通接続されており、これにより作動油は主油圧通路52,油圧通路24bから固定ボルト46の中継油路49を通って油圧通路42,油室41に供給される。
【0029】
次に上記刃物台(主軸装置)6のクランプ・アンクランプ検出機構を説明する。
図4に示すように、上記ドローバー31の後端部には工具主軸20の軸孔20bの内周面に摺接するボス部31aが形成されており、該ボス部31aと工具主軸20との間にはシール部材55が介設されている。このボス部31aの後端部には被検出部31bが周方向に突出するように形成されており、上記ボス部31aの後端面は上記シリンダブロック37のシリンダ凹部37a内に位置するピストン38の前端面に当接可能に対向している。
【0030】
上記被検出部31bはボス部31aより大径に、かつその軸方向中央部31cが最大径をなし、ここから軸方向前後方向にテーパをなすように形成されている。従って被検出部31bの外周面は上記軸方向中央部31cが最も径方向外側に位置している。
【0031】
上記被検出部31bには1つの変位センサ56が所定隙間をあけて対向している。この変位センサ56は円筒状のケース57内に検出素子58を挿入配置した構造のものであり、該ケース57は上記ドローバー31の軸線Bと直角方向に向けて配置され、上記ストッパ板39に固定されている。
【0032】
図6に示すように、上記検出素子58は、上記ケース57内にこれの軸線CからC1だけ偏位した位置に配置固定されており、該ケース57は軸線Cを中心にその取付回転角度を可変に上記ストッパ板39に取り付けられている。該ケース57のストッパ板39への取付回転角度を変化させることにより検出素子58の上記被検出部31bに対する軸線B方向における位置を調節可能となっている。このようにして検出素子58の検出中心がクランプ位置に位置している被検出部31bの中央部31cに一致するように調整可能となっている。
【0033】
図7に示すように、上記検出素子58は被検出部31bとの対向距離の変化に応じた電圧値を出力するものであり、上記中央部31cが検出素子58と一致したとき、電圧出力値が上,下しきい値間の電圧となり、これによりクランプ位置を検出するように構成されている。なお、上記電圧出力値が上記上,下しきい値間の電圧でないときには、工具がアンクランプされていると判断される。また、59aは工具主軸20の回転数を検出する回転数センサであり、該センサ59aは工具主軸20の後端部に装着されたロックナット59bの外周に形成されたロータに対向している(図3,図4参照)。
【0034】
次に上記刃物台(主軸装置)6のクーラント装置を説明する。
このクーラント装置60は、不図示のクーラントタンク内のクーラントをポンプにより加圧して工具Tによる加工部に供給するものである。
図4に示すように、上記ドローバー31の軸心には工具Tにクーラントを供給するクーラント孔31dが形成されており、該クーラント孔31dの後端部には該クーラント孔31dに連通する軸孔64aが形成されたキャップ64が装着されている。
【0035】
そして上記シリンダブロック37のシリンダ凹部37aの底壁にはバルブ機構65が配置固定されている。このバルブ機構65は、シリンダ凹部37aに支持部材68を介してシリンダ66を固定し、該シリンダ66に形成されたシリンダ孔66aを開閉するバルブピストン67を軸方向に移動可能に挿入し、該バルブピストン67の軸心に上記シリンダ孔66aに連通するクーラント通路67aを形成した概略構造のものである。上記シリンダ孔66aにはシリンダブロック37に形成されたクーラント供給通路69が連通しており、該供給通路69の上流端は配管を介して上記クーラントタンクに連通接続されている。
【0036】
上記バルブ機構65では、ドローバー31がクランプ位置に後方移動して上記キャップ64が後退端に位置している状態で、クーラント供給通路69の開閉バルブが開かれると、バルブピストン67が前進してクーラント通路67aとシリンダ孔66aとが連通するとともに、クーラント通路67aと軸孔64aとが接続される。なお、上記ドローバー31がアンクランプ位置に前方移動している状態では上記開閉バルブが閉じられる。
【0037】
上記刃物台本体11にはクーラント通路61,62,63が形成されており、各クーラント通路61〜63の上流端口61a,62a,63aは刃物台本体11の上壁11aに導出されている(図3,図5参照)。
【0038】
上記刃物台本体11の上壁11aにはロータリユニオン70が配設されており、該ロータリユニオン70は上記上壁11aに配設された箱状のカバー部材71内に収納されている。このロータリユニオン70は円筒状の第1ユニオン部材72内に円柱状の第2ユニオン部材73を相対回転可能に挿入して構成されている。このロータリユニオン70はこれの軸線が上記刃物台本体11の旋回軸線Aと同一直線をなすよう配置されている(図2参照)。
【0039】
上記第1ユニオン部材72は筒本体72aの下縁にフランジ部72bを一体形成した構造のものであり、該フランジ部72bは上記上壁11aにボルト締め固定されている。また上記第2ユニオン部材73は上記第1ユニオン部材72内に挿入された軸部73aの上端に第1ユニオン部材72と略同径をなす頭部73bを一体形成した構造のものである。
【0040】
上記第2ユニオン部材73の軸部73aには軸方向に延びる3つの流路74a,74b,74cが形成されている。また上記第1ユニオン部材72の筒本体72aには上記各流路74a〜74cに連通する流路75a,75b,75cが形成されている。この各流路75a〜75cの流出口はそれぞれ上記各クーラント通路61〜63の上流端口61a,62a,63aに連通接続されている。
【0041】
上記各流路74a,75a同士、74b,75b同士、及び74c,75c同士は筒本体72aと軸部73aとの摺動面に形成された周方向に延びる環状の周溝76c,76b,76aにより連通している。これにより刃物台本体11の回転割り出し動作時にも常時各流路は連通している。また上記各周溝76a,76b,76cの両側にはそれぞれシール部材77が介設されている。
【0042】
上記第2ユニオン部材73の頭部73bには上記各流路74a,74b,74cに連通する流入口78a,78b,78cが形成されている。この各流入口78a〜78cは軸部73aの軸線と直角方向に向けて、かつ周方向に所定の角度間隔をあけて形成されている。また上記各流入口78a〜78cにはそれぞれ継手80を介してクーラントホース79が接続されており、各クーラントホース79の上流端部は不図示の開閉バルブ,ポンプを介してクーラントタンクに接続されている。
【0043】
次に本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の刃物台(主軸装置)6において、メンテナンス等により工具主軸20を取り外すには、工具Tを工具主軸20の前端部から取り外した後、シリンダカバー36を取り外し、クーラント供給通路69に接続された配管を外すとともに、7本のボルト45を緩めて取り外し、残り1本の固定ボルト46のナット46bを少し緩める。この状態で固定ボルト46を中心にシリンダブロック37を退避位置に回動させる。これによりアンクランプシリンダ機構35全体が固定ボルト46により支持されたままで工具主軸20の後端面が後方に露出することとなる。この状態でロックナット59b等の主軸関係部品を取外し、工具主軸20,ドローバー31を前方に引き抜く。またアンクランプシリンダ機構35を再度取り付けるには、シリンダブロック37を固定ボルト46を中心に元の固定位置に回動させ、ナット46bを締め付けるとともに、取り外した各ボルト45によりシリンダブロック37を後フランジ24に締め付けて固定する。この後、クーラント供給通路69に配管を接続し、シリンダカバー36を取り付ける。
【0044】
このように本実施形態によれば、シリンダブロック37を固定する8本のボルトのうちの左側の1本の固定ボルト46に中継油路49を形成し、刃物台本体11の主油圧通路52からの作動油を該中継油路49を介して油圧通路42,油室41に供給するように構成し、上記固定ボルト46により上記シリンダブロック37を固定位置と退避位置との間で回動可能に支持したので、刃物台本体11とシリンダブロック37との油圧通路52,42同士を連通させた状態で、かつシリンダブロック37を支持した状態で工具主軸20の取り外し作業を行うことができる。その結果、シリンダブロック37を固定位置に再度取り付ける際のエア抜き作業を不要にできるとともに、従来のようにアンクランプシリンダ機構全体を脱着する場合に比べて作業者の労力を軽減でき、メンテナンスを行う際の作業性を向上できる。
【0045】
またシリンダブロック固定用の固定ボルト46に中継油路49を形成し、該中継油路49を介して刃物台本体11側の主油圧通路52とシリンダブロック37側の油圧通路42とを連通したので、従来の油圧配管による接続を不要にでき、部品点数を削減できるとともに、配索構造を簡素化できる。
【0046】
本実施形態のクランプ・アンクランプ検出機構によれば、ドローバー31の後端部にテーパ状の前後斜面を有する被検出部31bを形成し、対向距離の変化に応じた電圧を出力する1つの変位センサ56を上記被検出部31bの中央部31cに対向させて配置したので、1つの変位センサ56をクランプ位置にある被検出部31bの中央部31cに一致するように取付けるだけの調整作業で済み、従来の2つの近接センサを両者の間隔を調整しながら取付ける場合に比べて調整が簡単であり、作業性を向上できる。
【0047】
また上記検出素子58を円筒状のケース57の軸線CからC1だけ偏位した位置に配置固定し、ケース57をストッパ板39にその取付回転角度位置を調整して取り付けるようにしたので、ケース57の取付角度を変えることにより検出素子58の被検出部31bに対する軸線B方向における位置を容易に調整でき、調整作業をさらに簡単に行うことができる。
【0048】
なお、上記実施形態では、ドローバー31の被検出部31bを軸方向中央に最大径の頂部が位置するように前後にテーパをなす形状としたが、本発明は、例えば図8に示すように、1つのテーパ面を有する被検出部31b´を形成し、該被検出部31b´に変位センサ56の検出素子58を対向させてもよい。この場合には、検出素子58を上述のような最大径部に一致させるといった作業が必要ないので、調整作業をさらに簡単に行うことができる。なお、この場合には、図9に示すように出力電圧値が所定のしきい値間の値となったときクランプ又はアンクランプと判断される。
【0049】
本実施形態のクーラント装置60によれば、ロータリユニオン70の第2ユニオン部材73の頭部73bに流入口78a,78b,78cを軸直角方向に向け、かつ周方向に所定の角度間隔をあけて形成し、該各流入口78a〜78cにクーラントホース79を接続したので、ユニオン本体の軸方向に間隔をあけて流入口を形成する従来構造に比べてロータリユニオン70の高さ寸法hを小さくすることができ、ロータリユニオン70全体を小型化できる。
【0050】
また上記ロータリユニオン70の高さ寸法hを小さくできた分だけ刃物台本体11に配設されたカバー部材71のY軸方向の突出量を小さくすることができる。その結果、作業用ドア1aを刃物台本体11に近づけることが可能となり、ひいては機械全体をコンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるクランプ・アンクランプ検出機構を備えた複合加工旋盤の側面図である。
【図2】上記実施形態の刃物台の側面図である。
【図3】上記刃物台のアンクランプシリンダ機構の断面側面図である。
【図4】上記刃物台のクランプ・アンクランプ検出機構の断面側面図である。
【図5】上記刃物台のロータリユニオン部分の断面側面図である。
【図6】上記クランプ・アンクランプ検出機構の変位センサの構成図である。
【図7】上記変位センサの検出特性図である。
【図8】上記実施形態の被検出部の変形例を示す図である。
【図9】上記変形例の変位センサの検出特性を示す図である。
【図10】従来の検出機構を示す概略斜視図である。
【図11】従来の検出特性を示す図である。
【符号の説明】
11 刃物台本体(工具主軸台)
20 工具主軸
20b 軸穴
31 ドローバー
31b,31b´ 被検出部
56 変位センサ
57 ケース
58 検出素子
C ケース中心
C1 偏位距離
T 工具

Claims (2)

  1. 工具主軸台により回転自在に支持された工具主軸の軸穴に工具をクランプ方向に付勢するドローバーを軸方向に移動可能に挿入配置し、該ドローバーをアンクランプ方向に移動させることにより上記クランプを解除するようにした主軸装置の、上記工具がクランプ又はアンクランプされたことを検出するクランプ・アンクランプ検出機構において、上記ドローバーの後端部に被検出部を軸方向前方及び後方,もしくは前方又は後方にテーパをなすように形成し、該被検出部までの対向距離の変化に応じた電圧を出力する変位センサを該被検出部に対向させて配置したことを特徴とする主軸装置のクランプ・アンクランプ検出機構。
  2. 請求項1において、上記変位センサは、円筒状のケース内に該ケースの軸線から偏位した位置に検出素子を収容してなり、該ケースの上記軸線を中心とする取付回転角度を変化させることにより、上記検出素子の上記ドローバーの軸方向における取付位置が可変となっていることを特徴とする主軸装置のクランプ・アンクランプ検出機構。
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