JP4409113B2 - 容器の中栓 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、目薬等の薬液を充てんする容器に適用して好適な中栓に関し、該中栓に工夫を加えることによって点眼時などにおいてしばしばみられる、バキューム作用に起因した容器内への異物の混入を確実に防止しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
目薬等の薬液を充てんする容器は、その口部に、薬液を1回につき1滴乃至は数滴滴下できるように軸芯に沿って滴下経路を形成した中栓が組み込まれている。
【0003】
通常、この種の容器を目薬容器として使用する場合は、点眼に際して容器の中栓部分を目から一定の距離だけ離した状態で薬液を滴下させるのが一般的であるが、使用者によっては、容器の中栓の先端を目(目尻、目頭、上下の瞼あるいは眼球等)に直接つけて点眼する場合もあって、とくに、このような点眼の仕方をすると薬液の排出後に外気が中栓の滴下経路を通って容器内に吸引される、いわゆる容器のバキューム作用(容器本体をスクイズした場合に大きい)が起きた際に、中栓の先端に付着した目ヤニ等の異物とともに容器内に流れ込んで薬液を汚染することがあり、これが、もともと内容物中に混入していた異物であるとする使用者からの苦情にもつながることにもなりかねないため、その解決が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、中栓を滴下対象物に直接接触させることがあっても容器内への異物の混入を確実に回避できる新規な中栓構造について提案するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、容器の口部に適合して該口部からの内容物の滴下を可能とする中栓であって、この中栓は、容器の口部に嵌合、保持され容器の内部に通じる貫通口を有するベース部材と、このベース部材の貫通口に先端部分を露出させたままでスライド可能に抜け止め保持されベース部材との相互間で内容物の流通経路及び注出口を形成するスライダーとからなり、
該スライダーの先端面に、キャッピング時にキャップの内面に設けられた凸部と係合する凹部を設けたことを特徴とする容器の中栓である。
【0006】
また本発明は、容器の口部に適合して該口部からの内容物の滴下を可能とする中栓であって、この中栓は、容器の口部に嵌合、保持され容器の内部に通じる貫通口を有するベース部材と、このベース部材の貫通口に先端部分を露出させたままでスライド可能に抜け止め保持されベース部材との相互間で内容物の流通経路及び注出口を形成するスライダーとからなり、
該スライダーの先端面に、組み込み治具を挿入してスライダーそのものの保持を可能とする凹部を設けたことを特徴とする容器の中栓である。
【0007】
上記の構成になる中栓において、流通経路は、ベース部材及びスライダーの少なくとも一方に数本のリブを設け、このリブによって区画された空間とするのが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
図1は容器の中栓を目薬容器に適用した場合の構成を示したものである。図において1は薬液を充てんする容器である。この容器1は容器内に通じる口部1aを備える。
【0009】
また、2は容器1の口部1aに嵌合、保持されるベース部材である。このベース部材2は容器1の内部に通じる貫通口2aを有するとともにその内側には環状凸部2bと、間隔をおいて複数本のガイド用リブ2cが設けられている。
【0010】
また、番号3はスライダーであり、このスライダー3はその先端部分3aをベース部材2から露出させたままでリブ状の係止片3b(スライダー3の周りに数本設けることができる。)にてベース部材2にスライド可能に抜け止め保持されていて、ベース部材2との相互間で薬液を注出させるための流通経路Pと注出口P1を形成するものであり、上記ベース部材2とスライダー3とにて中栓を構成する。
【0011】
上掲図1は使用前(点眼前)における構成部材の配置状況を示してあり、仮想線で示した如きキャップを装着しておくことにより、中栓の流通経路P及び注出口P1は、ベース部材2とスライダー3との2箇所における環状の相互接触により遮断された状態となる。
【0012】
図2は図1に示した中栓を反転した場合における構成部材の配置状況を示したものである。容器を下向きにすると、中栓のスライダー3は係止片3bが環状凸部2bに当接するまでスライドすることになり、容器内の薬液は、図中の矢印に従い流通経路Pを通り、注出口P1を経てスライダー3の先端部分3aへと流れ出ることになり、このとき、図3に示すように中栓の先端を直接目に接触させるような点眼を行っても薬液の注出口P1は目から一定の距離だけ離れているので、容器のバキューム作用によって外気が容器内に流入してもそれとともに異物が容器内に入ることはない。
【0013】
中栓を有する容器は、図4に示すように、スライダー3の先端部分3aを目から一定の距離をおいて薬液の滴下を行う一般的な点眼形式を適用しても何ら問題はない。
【0014】
図5は上掲図1に示した中栓において、スライダー3の先端面に凹部4を設けた本発明に従う中栓の例を示したものである。この種の部材はサイズ的には非常に小さく、スライダー3をベース部材2に圧入する組み込み作業に際しては手掛かり部分が少なく、作業が困難なことも想定されるが、このような凹部4を設け、ここに組み込み治具を挿入してスライダー3を保持することにより組み込み作業の簡便化を図ることができる。さらに、このタイプの中栓は、キャップ5の内面に凸部5aを設けておき、キャッピングの際、該凸部5aを凹部4に挿入、係合させることでキャップ5の取り外しと同時にスライダー3が引き上げることができ、これによりただちに滴下可能な状態とすることができる利点がある。
【0015】
図6(a)(b)は、スライダー3の先端部分3aを球体とした中栓の他の構成例を示したものである。スライダー3の先端部分3aを球体とすることにより流通経路P、注出口P1を経た薬液はその先端までスムーズかつ、均等に流下していき、効率的な点眼が可能になり、この場合も、薬液の注出口P1は中栓のサイドに存在するので図7に示す如く、スライダー3を直接目に接触させて点眼を行ってもその先端に付着した異物が容器内に流れ込むことはない。
【0016】
図8(a)〜(c)はスライダー3の外周に3つのリブ状部材3cを設け、このスライダー3とベース部材2との組合せにて区画される空間を流通経路P、注出口P1とする本発明に従う中栓の他の構成例を示したものである。
【0017】
図8(a)〜(c)に示した構成になる中栓は、中栓の先端を目に接触させて点眼を行う図9に示すような点眼形式を採用しても、上掲図1、図6に示したものと同様、薬液の注出口P1が中栓のサイドにあるので中栓の先端に異物が付着していたとしも容器内に流入することはない。
【0018】
かかる構造になる中栓は、リブ状部材3cの先端が、キャップCのねじ込みに際してその内側に設けた環状リブC1の先端に当接するようにしておくことにより、容器の姿勢にかかわりなく、内容物を確実にシールすることができる。
【0019】
上掲図6、図8に示した例の中栓については、図10、図11にそれぞれ示すように、目から一定の距離をおいて点眼する一般的な点眼形式が適用できるのはいうまでもない。
【0020】
中栓は、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂(軟質のもの)、ポリブチレンテレフタレート樹脂あるいは、内容物を容器の先端までスムーズに流下させるためにナイロン等の撥水性のある樹脂等にて構成することができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、中栓の先端を直接対象物に接触させるような使用の仕方をしても容器のバキューム作用によって異物が吸引されることがなく、容器内の内容物の品質を長期にわたって維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 中栓の構成説明図である。
【図2】 図1に示した中栓を反転した状態を示した図である。
【図3】 図1に示した中栓の使用状態を示した図である。
【図4】 一般的な点眼形式を示した図である。
【図5】 本発明に従う中栓の例を示した図である。
【図6】 (a)(b)は中栓の他の例を示した図である。
【図7】 図6に示した中栓の使用状態を示した図である。
【図8】 (a)〜(c)は中栓の他の例を示した図である。
【図9】 図8に示した中栓の使用状態を示した図である。
【図10】 図6に示した中栓を使用して一般的な点眼を行っている状態を示した図である。
【図11】 図8に示した中栓を使用して一般的な点眼を行っている状態を示した図である。
【符号の説明】
1 容器
1a 口部
2 ベース部材
2a 貫通口
2b 環状凸部
3 スライダー
3a 先端部分
3b リブ状の係止片
3c リブ状部材
4 凹部
5 キャップ
5a 凸部
P 流通経路
P1 注出口
C キャップ
C1 環状リブ
Claims (3)
- 容器の口部に適合して該口部からの内容物の滴下を可能とする中栓であって、この中栓は、容器の口部に嵌合、保持され容器の内部に通じる貫通口を有するベース部材と、このベース部材の貫通口に先端部分を露出させたままでスライド可能に抜け止め保持されベース部材との相互間で内容物の流通経路及び注出口を形成するスライダーとからなり、
該スライダーの先端面に、キャッピング時にキャップの内面に設けられた凸部と係合する凹部を設けたことを特徴とする容器の中栓。 - 容器の口部に適合して該口部からの内容物の滴下を可能とする中栓であって、この中栓は、容器の口部に嵌合、保持され容器の内部に通じる貫通口を有するベース部材と、このベース部材の貫通口に先端部分を露出させたままでスライド可能に抜け止め保持されベース部材との相互間で内容物の流通経路及び注出口を形成するスライダーとからなり、
該スライダーの先端面に、組み込み治具を挿入してスライダーそのものの保持を可能とする凹部を設けたことを特徴とする容器の中栓。 - 流通経路が、ベース部材及びスライダーの少なくとも一方に設けられたリブによって区画されたものである請求項1又は2に記載の中栓。
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