JP4408447B2 - 減圧乾燥機 - Google Patents

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Description

本発明は、減圧雰囲気で処理物を加熱乾燥させる減圧乾燥機の構造に関する。
従来、処理槽としての真空処理槽に処理物を投入し、処理槽内を真空又は減圧環境とし、処理物を加熱することで処理物を脱水・乾燥させる真空(減圧)乾燥技術が公知である。例えば、家庭用や業務用の食品廃棄物の乾燥や、業務用のメッキ・プリント基板・塗装・化学工場・有機・金属加工工場等から排出される濃厚廃液の乾燥や、汚泥処理時に発生する汚泥の乾燥等に利用される。
特許文献1や特許文献2において、処理物を真空処理槽に投入し、処理槽内を真空又は減圧雰囲気としながら、処理物を加熱するとともに、処理槽内に縦又は横方向に設けられた軸を中心として回転する撹拌翼によって処理物を撹拌する構造の、乾燥機が提案される。これらの乾燥機では、真空又は減圧環境とすることで、処理物に含有される水分の沸点を低温とし、低温加熱による加熱コストの低減が図られ、効率の良い乾燥を行うことができる。
また、特許文献1に記載の乾燥機では、真空ポンプとして水エジェクタを採用して、処理物に含有される水分を蒸発させたうえで、水エジェクタの吸引用水に取り込む方式が採用され、蒸発した水分を強制的に吸引することにより、より効果的な乾燥を行うことができる。
特開昭51−84452号公報 特開2001−259566号公報
従来の乾燥機では、処理物を処理槽に投入し乾燥を行うに際して、温風乾燥や処理槽内壁による壁面伝導加熱が行われるが、処理物が撹拌されていても、処理槽壁面に処理物が固着したり、撹拌の十分に行き届かないところで処理物が固まったりして、乾燥度の不均等や熱伝導率の低下により処理効率が低下するという不具合があった。
また、処理物を投入した処理槽の真空引きを行う際に、アスピレータや真空モータ等の真空ポンプによって、処理槽に形成された排気口より、処理槽内の気体を外部へ吸引して強制的に排気させるが、このとき、処理槽内を減圧又は真空の状態を保持するためにはある一定以上の吸引力を持って吸引しなければならないが、この吸引力のために、処理槽を飛散する飛散物まで吸引してしまうことがあり、この飛散物が真空ポンプや熱交換器等に滞留してしまう。これにより、真空ポンプや熱交換器等が汚れて頻繁なメンテナンスが必要となったり、真空ポンプや熱交換器等の故障や吸引能力の低下の原因となったりしている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、強制排気による減圧雰囲気の処理槽内で、前記処理槽内に設けられた攪拌翼によって、該処理槽の内壁に固着しようとする処理物を掻き出しながら、または該処理槽内の処理物を撹拌しながら加熱する減圧乾燥機において、前記攪拌翼は、前記処理槽内に設けられる回転軸と、該回転軸に固設された翼体と、を具備し、前記翼体は、その基部が前記回転軸に固設された脚部と、前記脚部の端部に着脱可能に設けられた翼部と、で構成され、前記翼部は、板体の両端側が処理槽の内壁に向けて末広がりで門状に折り曲がって形成され、該板体の両端側が折り曲がったそれぞれの起立面が前記回転軸の回転方向の上流側と下流側とのそれぞれに位置するように配置されるものである。
請求項2においては、強制排気による減圧雰囲気の処理槽内で、前記処理槽内に設けられた攪拌翼によって、該処理槽の内壁に固着しようとする処理物を掻き出しながら、または該処理槽内の処理物を撹拌しながら加熱する減圧乾燥機において、前記攪拌翼は、前記処理槽内に設けられる回転軸と、該回転軸に固設された翼体と、を具備し、前記翼体は、その基部が前記回転軸に固設される脚部と、前記脚部の端部に着脱可能に設けられる翼部と、で構成され、前記翼部は、板状に形成され、その両側面には該側面より突出する板状のリブが形成され、前記回転軸に対して傾斜を有して前記脚部の端部に設けられるものである。
請求項3においては、前記翼体の脚部は、複数本の脚から成るものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、処理物に応じて撹拌翼の形状を選択することができる。また、処理槽内壁と攪拌翼との離間距離の調整が容易である。
また、回転軸の回転方向の上流側と下流側とに位置するそれぞれの翼部における起立面にて処理槽の内壁側に集まる処理物を押し出し、撹拌することができる。
請求項2においては、処理物に応じて撹拌翼の形状を選択することができる。また、処理槽内壁と攪拌翼との離間距離の調整が容易である。
また、翼体における翼部の補強と、翼体による撹拌・破砕効率させることができる。
請求項3においては、脚部と回転軸との接続部の剛性の向上が図られるため、翼体減圧乾燥機の用途を広げ、また、耐久性を高めることができる。
本発明の第一実施例に係る減圧乾燥機を示す正面図。 同じく側面図。 同じく平面図。 減圧乾燥機の処理槽の内部構造を示す正面図。 排出弁の開閉状態を示す図。 撹拌翼とスクレーパを示す処理槽の側面図。 撹拌翼と飛散防止用プレートを示す処理槽の側面図。 撹拌翼の構成を示す正面図。 撹拌翼の第一の別形態を示す正面図。 同じく側面図。 撹拌翼の第二の別形態を示す正面図。 同じく側面図。 排気口及びフィルタユニットを示す断面図。 フィルタユニットの構成を示す断面図。 フィルタユニットの機能を示す断面図。 廃液処理システムの構成を示す図。 廃液処理システムにおける減圧乾燥機のシステムを示すブロック図。 廃液処理システムにおける減圧乾燥機のシステムの別形態を示すブロック図。 エアシリンダの作動機構を示すブロック図。 廃液供給弁の作動を示す流れ図。 本発明の第二実施例に係る減圧乾燥機の構造を示すブロック図。 減圧乾燥機を示す正面図。 減圧乾燥機を示す背面図。 本発明の第三実施例に係る減圧乾燥機を示した正面図。 同じく平面図。 減圧乾燥機の内部構成を示す平面図。 減圧乾燥機の内部構成を示す左側面図。 減圧乾燥機の内部構成を示す右側面図。 減圧乾燥機における真空ポンプの構成を説明する図。 ヒータによる熱媒の加熱構成を示す図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第一実施例に係る減圧乾燥機を示す正面図、図2は同じく側面図、図3は同じく平面図である。図4は減圧乾燥機の処理槽の内部構造を示す正面図、図5は排出弁の開閉状態を示す図である。
図6は撹拌翼とスクレーパを示す処理槽の側面図、図7は撹拌翼と飛散防止用プレートを示す処理槽の側面図、図8は撹拌翼の構成を示す正面図である。
図9は撹拌翼の第一の別形態を示す正面図、図10は同じく側面図である。
図11は撹拌翼の第二の別形態を示す正面図、図12は同じく側面図である。
図13は排気口及びフィルタユニットを示す断面図、図14はフィルタユニットの構成を示す断面図、図15はフィルタユニットの機能を示す断面図である。
図16は廃液処理システムの構成を示す図、図17は廃液処理システムにおける減圧乾燥機のシステムを示すブロック図、図18は廃液処理システムにおける減圧乾燥機のシステムの別形態を示すブロック図である。
図19はエアシリンダの作動機構を示すブロック図、図20は廃液供給弁の作動を示す流れ図である。
図1は本発明の第一実施例に係る減圧乾燥機を示す正面図、図2は同じく側面図、図3は同じく平面図である。図4は減圧乾燥機の処理槽の内部構造を示す正面図、図5は排出弁の開閉状態を示す図である。
図6は撹拌翼とスクレーパを示す処理槽の側面図、図7は撹拌翼と飛散防止用プレートを示す処理槽の側面図、図8は撹拌翼の構成を示す正面図である。
図9は撹拌翼の第一の別形態を示す正面図、図10は同じく側面図である。
図11は撹拌翼の第二の別形態を示す正面図、図12は同じく側面図である。
図13は排気口及びフィルタユニットを示す断面図、図14はフィルタユニットの構成を示す断面図、図15はフィルタユニットの機能を示す断面図である。
図16は廃液処理システムの構成を示す図、図17は廃液処理システムにおける減圧乾燥機のシステムを示すブロック図、図18は廃液処理システムにおける減圧乾燥機のシステムの別形態を示すブロック図である。
図19はエアシリンダの作動機構を示すブロック図、図20は廃液供給弁の作動を示す流れ図である。
まず、第一実施例に係る減圧乾燥機10の全体構成から説明する。
図1乃至図4に示す如く、減圧乾燥機10の筐体11には、処理槽12が内装される。該処理槽12内には、略水平方向に貫設された回転軸19及び該回転軸19に固設された翼体20・20・・・等から成る攪拌翼21が設けられる。前記回転軸19は、攪拌翼駆動手段としてのモータ16の駆動を受けて回転する。
[処理槽12]
次に、前記処理槽12の構造について詳細に説明する。
処理槽12は、真空容器であって、一側端部が閉塞された円筒状の胴部13と、一側端部が閉塞された短尺円筒状の蓋部14とを、シール部材を介して連結することによって、両端閉塞の円筒状に形成される。該処理槽12の下部に固設された脚12g・12gにより、処理槽12が支持される。
処理槽12の胴部13及び蓋部14の筒周部には、ジャケット13a・14aが形成されており、該ジャケット13a・14aに流入・貯溜される熱媒の熱が、処理槽12の全内壁面から処理物に伝導されることによって処理物が加熱される、壁面伝導加熱方式が採用される。
これにより、処理物は効率よく加熱され、エネルギーコストの低減が図られている。なお、熱媒としては、蒸気、温水、油等を利用することができる。
また、処理槽12の内壁は、ほぼすべて曲面で形成される。処理槽12の筒周面と閉塞面との接続部は面取り形状とされ、また、閉塞面は球面状に形成される。さらに、処理槽12の内壁は処理物固着の防止のためにフッ素樹脂加工が施される。
このように、処理槽12内に角を形成しないことで、処理物の堆積し易い形状部分が無くなり、処理物が処理槽内に均一に分散されることによる加熱ムラの低減が図られている。また、処理槽12内に角を形成しないことで、攪拌翼21による攪拌作用が届きにくい場所を無くすことができ、処理物は良好に撹拌されることこととなる。
前記処理槽12の胴部13の上部には、排気口12cが開口される。該排気口12cは、フィルタユニット22と吸引管23等を介して真空ポンプ56に連結される。
また、前記処理槽12の胴部13と蓋部14には、それぞれに攪拌翼21を回動可能に支承する支承部12d・12eが形成される。
前記処理槽12の蓋部14には、上下略中央より上部に配置された覗き窓12jと、上下略中央より下部に配置された処理物の供給口12a及び残渣物の排出口12bとが設けられる。供給口12a及び排出口12bは、減圧乾燥機10の運転状態において、液面より下方に位置している。
また、図5にも示す如く、排出口12bには排出弁12hが備えられ、該排出弁12hには開閉用のアクチュエータとしてのシリンダ15が備えられる。該シリンダ15は電磁弁によりその駆動を制御され、オペレータによるボタン操作により、或いは、自動制御により排出弁12hが開閉動作されて、乾燥処理後の残渣物が排出口12bより排出される。なお、排出弁12hが閉鎖されるときには、該排出弁12hと排出口12bとの間に介装されたシール部材によって、排出口12bが密閉される。
[攪拌翼21]
次に、前記攪拌翼21の構造について詳細に説明する。
攪拌翼21は、前記処理槽12に形成された支承部12d・12eに支承され、略水平方向に配置された回転軸19と、該回転軸19に固設された翼体20・20・・・と、スクレーパ17・17と、飛散防止用プレート18・18・・・とで構成される。翼体20、スクレーパ17、及び飛散防止用プレート18は、処理物の固着防止のために、表面にフッ素樹脂加工が施される。
本実施例においては、五組の翼体20・20・・・が回転軸19上に互いに異なる位相(側面視で所定角度ずつずれて配置される)で取り付けられる。但し、処理槽12の形状や処理物に応じて、翼体20・20・・・の数や大きさ等を適宜変更することが好ましい。
前記スクレーパ17・17は、図6にも示す如く、処理槽12内における回転軸19の両端部にそれぞれ固設された板状体である。スクレーパ17・17の形状は曲面状に形成された処理槽12の閉塞面に合わせてその周縁部が曲線状とされており、処理槽12の内壁との間に殆ど間隙のできないように配設される。
このスクレーパ17・17と、翼体20・20・・・とが一体的に回転することによって、処理槽12内の閉塞面に固着しようとする処理物が撹拌・破砕される。
前記飛散防止用プレート18・18・・・は、図7にも示す如く、処理槽12内における回転軸19のスクレーパ17・17間に配置される。本実施例では、翼体20・20・・・の数に合わせて五枚のプレートが、回転軸19を中心として放射状に配置され、該回転軸19に固設される。
この飛散防止用プレート18・18・・・によって、翼体20・20・・・による攪拌作用により飛散する処理物が低減される。
前記翼体20は、図8にも示す如く、回転軸19に略直交するようにその基部が固設された二本の脚31・31から成る脚部29と、該脚部29の端部に固設された翼部30とで構成される。
前記二本脚の脚部29は、一本脚の構造と比較して、抵抗を抑制しながらも、剛性が大きい。また、脚31・31は回転軸19に貫設されることによって、脚31・31と回転軸19との接続部の剛性の向上が図られている。
水分を多く含有する処理物は比較的重量物であるため、攪拌時に翼体20に掛かる負荷は大きい。このため、翼体20の剛性を高めることは減圧乾燥機10の用途を広げ、また、耐久性を高めるという点において望ましい。
前記翼体20の翼部30を形成するプレート32は、回転軸19に対して傾斜を有して配置される。該プレート32の両側面には、該側面より略直交する方向に突出する板状のリブ33・33・・・が該複数形成される。このリブ33により、プレート32の補強と、翼体20による撹拌・破砕効率の向上が図られている。
また、前記プレート32の、処理槽12の内壁と面する周縁部は、内壁との間隙が殆どないように該内壁に合わせて形成され、内壁に固着しようとする処理物を効率よく掻き出すことが可能である。これに加え、前述の如く、処理槽12内壁が、角のない形状とされることによって、より効果的に処理槽12内壁への処理物の固着を防止することができる。処理槽12の内壁への処理物の付着を防止することで、付着による熱伝導ロスの低減や、焦げ付きの防止や、壁面への処理物の接触熱効率の向上を図ることができる。
なお、前記プレート32と、処理槽12の内壁とは、当接しない程度に離間され、処理槽12内壁のフッ素樹脂被覆の剥離が防止されている。
そして、翼体20の翼部30は、脚部29より着脱可能とされる。翼体20の脚部29を構成する脚31・31の一側端部には、翼部30の固定プレート31aが設けられ、該固定プレート31aに翼部30が、螺着される。
上述のように、翼部30を着脱可能とすることによって、処理物に応じて適した形状の翼部30に取り替えることができ、また、翼部30と処理槽内壁との離間距離の調整が容易となる。
なお、図9及び図10に示す如く、前記翼体20の翼部30として、板体の両側部を処理槽12の内壁に向けて折り曲げて起立面を形成した略門状の部材を採用することもできる。図9及び図10に示す実施例においては、板体の両端側を略30度処理槽12の内壁に向けて折り曲げて翼部30が形成される。
前記翼部30は、翼体20の回転方向上流側と下流側とのそれぞれに、起立面が存在するように配置されて、ボルト等の締結部材にて脚31に固定される。
上記構成の翼体20では、翼部30の回転方向上流側と下流側との双方の起立面にて処理槽12の内壁側に集まる処理物を押し出し、撹拌することができる。
また、翼体20の翼部30が常に処理槽12の内壁に当接するように付勢されたものを採用できる。但し、この場合には、処理槽12の内壁面はフッ素樹脂加工されないものとする。
図11及び図12に示す如く、撹拌翼の脚31・31に固設された固定プレート31aには、該固定プレート31aに対して着脱可能に交換用翼部34が取り付けられる。交換用翼部34は、内周側フレーム34hと、該内周側フレーム34hよりも外周側に位置する外周側フレーム34bと、内周側フレーム34h及び外周側フレーム34b間を近接可能に連結するリンク34cと、外周側フレーム34bに固定されたスクレーパ34aとで構成される。外周側フレーム34bに固設されたバネ受け34eと、固定プレート31aに挿入されたバネ受けボルト34fとの間に、付勢バネ34gが配設されており、該付勢バネ34gにより外周側フレーム34bが外周側に付勢される。なお、バネ受けボルト34fによって該付勢バネ34gの付勢力を調整することができる。
このようにして、外周側フレーム34bが外周側へ付勢されることにより、外周側フレーム34bより少なくとも一部が外周側に位置するスクレーパ34aは、処理槽12の内壁12fの凹凸に追従し、翼体20が回転しても、常に処理槽12の内壁12fに当接した状態を保持する。これにより、翼体20を構成する交換用翼部34により処理槽12の内壁12fに固着しようとする処理物を強力に掻き取ることができる。
[フィルタユニット22]
次に、前記処理槽12の排気口12cと、該排気口12cに接続する吸引管23との間に、着脱可能に介挿されたフィルタユニット22の構造について詳細に説明する。
図13にも示す如く、処理槽12の胴部13の上部に開口された排気口12cは、筒状に上方に突出し、該突出部の端部にはフランジ12kが形成される。該フランジ12kは、フィルタユニット22に設けられたフランジ24bと連結することができ、排気口12cには該フィルタユニット22を介して真空ポンプ56に連結された吸引管23が連結される。
前記フィルタユニット22は、図14に示す如く、上下にフランジ24a・24bを形成した筒体であるフィルタケース24と、該フィルタケース24内に着脱可能に設けられたフィルタ本体25とで構成される。
前記フィルタケース24は、処理槽12の排気口12cに形成されたフランジ12kに固定するためのフランジ24bと、吸引管23に形成されたフランジ23aに固定するためのフランジ24aとが、筒体から成る胴部24cに固設されて成る。そして、前記胴部24cには、フィルタ本体25を挿入できる開口部が設けられ、フランジ24a・24bにはフィルタ本体25を固定するための固定部24dが設けられる。
一方、前記フィルタ本体25は、筒状の枠体25cと、該枠体25cに固定されたフィルタケース24の固定部24dに固定するための固定部25bと、枠体25cに固定された飛散物返し27・27・・・及びフィルタ26とで構成される。
前記フィルタ26は、ステンレスウール又はグラスファイバー等で成り、フィルタ本体25ごとフィルタケース24から取り出して、フィルタ26を取り替えることができる。
また、飛散物返し27・27・・・はステンレス等の反応しにくい材料から成る山型板状体であって、複数の飛散物返し27・27・・・は排気方向に複数段に互い違いに並べて配置される。該飛散物返し27・27・・・・は、前後または左右平行に枠体25cに横架して一層とし、断面視V字の開放側を下方に向けて上下二層配置し、上下の飛散物返し27と飛散物返し27は前後または左右で交互に配置し、平面視で一部重複するように配置される。但し、三層以上配置することも可能である。
なお、飛散物返し27・27・・・にフッ素樹脂加工を施して、飛散物返し27・27・・・への飛散物の付着を防止することもできる。
飛散物返し27・27・・・は、図15に示す如く、処理槽12内部から排気口12cへ飛散してきた飛散物P・P・・・を処理槽12内部側へはね返すことができ、また、排気口12cから真空ポンプ56によって吸引される気体の経路を阻害することがない。この飛散物返し27・27・・・を処理槽12の排気口12cに設けることにより、吸引管23を通過するのは気体のみとなり、吸引管23や、該吸引管23に連結された熱交換器37や、真空ポンプ56等の、汚染及び機能低下を防止することができる。これにより吸引管23や熱交換器37、真空ポンプ56等のメンテナンスが容易となり、また、これらの耐久性を向上させることができる。さらに、処理槽12より吸引された気体に含まれる
不純物の量が低減され、分離能率を向上させることができる。
なお、図13に示す如く、前記フィルタ26及び飛散物返し27を洗浄するための洗浄水を吐出するノズル45が吸引管23に設けられる。減圧乾燥機の運転前やメンテナンス時に、ノズル45より洗浄水を吐出することによって、フィルタ26及び飛散物返し27に付着している飛散物等を取り除くことができる。これにより、フィルタユニット22を取り外すこと無く、該フィルタユニット22の簡易なメンテナンスを行うことができる。
[減圧乾燥機を採用した廃液処理システム]
次に、前記減圧乾燥機10を採用した廃液処理システムの一例について説明する。
廃液処理システムは、メッキ・プリント基板・塗装・化学工場・有機・金属加工工場等から排出される濃厚廃液を、化学的に前処理したのち、減圧乾燥機10で急速乾燥するシステムである。この廃液処理システムを利用することにより、処理時間が短縮され、また、従来と比較して設備をコンパクトにすることができるため、産業処理コストを大幅に削減することができる。さらに、廃液処理システムにより発生する処理水は再利用水として利用することができ、また、残渣物は、再生に付すことができるため、資源の有効利用を図ることができる。
図16に示す如く、廃液処理システムには、廃液を流入させる反応槽39と、減圧乾燥機10と、処理水槽40と、減圧乾燥機10の処理槽12内の処理物を加熱する加熱手段としての加熱システム35と、処理槽12より吸引された気体を冷却して液体とする冷却手段としての熱交換器37及び冷却システム36が備えられる。
この廃液処理システムで処理される廃液には、金属や有機物等が含有されており、このシステムによれば、廃液中の含有物を沈殿物(固体)としたのち、固体と液体とに分離し
て、液体を再利用水として、固体を残渣物として取り出すことができる。残渣物は、再利用や再生等に付すことができる。
反応槽39に投入された廃液は、該反応槽39内において酸化・還元・pH調整等の化学反応により廃液の含有物を沈殿物(固体)とされ、pHが調整された後、減圧乾燥機10の処理槽12内の減圧を利用して、減圧乾燥機10へ圧送される。
減圧乾燥機10では、処理物の乾燥が行われ、処理物に含有されていた水分は気化して減圧乾燥機10より排出されて処理水槽40へ移送され、この間に、熱交換器37において液化される。また、減圧乾燥機10に残った乾燥処理後の残渣物は取り出されて再生・再利用に付される。
なお、上記反応槽39として、加圧式反応槽39を採用することもできる。加圧式反応槽39は、反応槽39内の廃液をポンプ38にて減圧乾燥機10へ圧送する移送管内において、加圧雰囲気で薬品の添加を行うことによって、移送管内で反応させるものである。加圧雰囲気では、高温状態での化学反応と同様に反応速度が高まるため、省スペースを実現しながらも、短時間で反応を行うことができる。
次に、前記減圧乾燥機10と加熱システム35と冷却システム36のシステム構成について詳細に説明する。
図17に示す如く、減圧乾燥機10の処理槽12に形成されたジャケット13a・14aには、加熱システム35より熱媒を供給する移送管70と、加熱システム35へ使用後の熱媒を返送する移送管71が連結されており、該加熱システム35により温度調整が為された熱媒が処理槽12のジャケット13a・14a内に供給され、また、加熱に利用され温度が低下した熱媒は再び加熱システム35に返送されて加熱される。
前記減圧乾燥機10の処理槽12に設けられた供給口12aには、反応槽39から減圧乾燥機10へ廃液を移送する移送管が連結されており、該移送管には廃液供給弁47が備えられている。該廃液供給弁47は、後述する制御装置110の制御を受けて開閉される。
また、前記減圧乾燥機10の処理槽12に形成された排出口12bには開閉式の排出弁12hが備えられており、該排出弁12hは制御装置110の制御を受けて開閉し、処理槽12内の残渣物が排出口12bより排出される。
前記減圧乾燥機10の処理槽12に設けられた排気口12cには、フィルタユニット22を介して吸引管23が連結されており、該吸引管23にはプレート式熱交換器37が接続される。
前記吸引管23には、逃がし弁46が備えられる。該逃がし弁46は、制御装置110の制御を受けて開閉される。
また、吸引管23にはフィルタユニット22を洗浄するための洗浄水を供給するノズル45が備えられており、該ノズル45からは洗浄水がフィルタユニット22に向かって散水される。
前記熱交換器37には、減圧乾燥機10の処理槽12の排気が吸引管23を通して送られ、該熱交換器37において冷却されて液化される。
また、熱交換器37には移送管72が接続されており、熱交換器37において液化された処理槽12の排気は該移送管72を通って分離タンク53まで送られる。さらに、液化された排気は分離タンク53より排水ポンプ54によって、排水口55を通って処理水槽40まで送られる。
なお、処理槽12の気体排出のためにモータ式の真空ポンプ56を備える代わりに、図18に示す如く、水エジェクタ式の真空ポンプ56を備えることができる。
この場合、前記分離タンク53に、真空ポンプ56が連結される。従って、減圧乾燥機10の処理槽12、吸引管23、移送管72の内部は、真空ポンプ56によって吸引されて減圧雰囲気となっている。この真空ポンプ56によって、処理槽12内で処理物より発生した蒸気が吸気口12cより排気され、熱交換器37で液化されたのち分離タンク53まで送られる。
また、水エジェクタ式の真空ポンプ56の流水ルートを利用して、前記熱交換器37の冷却水を循環させることができる。
図18に示す如く、熱交換器37では、冷却システム36より供給される冷媒によって処理物より発生した蒸気の冷却が行われる。冷却システム36では、冷却塔50とポンプ52とを具備する冷媒の循環回路73が構成される。
また、冷媒の循環回路73には、水エジェクタ式の真空ポンプ56に利用される吸引用水の循環回路74が連結される。吸引用水の循環回路74には、真空ポンプ56と環水ポンプ58とが設けられており、環水ポンプ58によって冷媒が吸引用水の循環回路74を循環する。そして、真空ポンプ56ではこの冷媒の流れを利用して真空吸引している。
[廃液処理システムの自動制御]
続いて、廃液処理システムの制御構成について説明する。
図19に示す如く、廃液供給弁47に供給弁開閉駆動手段47aが、逃がし弁46に逃がし弁開閉駆動手段46aが、排出弁12hに排出弁開閉駆動手段15aが、それぞれ設けられる。各開閉駆動手段は、本実施例においてはエアシリンダである。
前記、供給弁開閉駆動手段47a、逃がし弁開閉駆動手段46a、及び排出弁開閉駆動手段15aは、制御装置110に接続され、該制御装置110の制御を受けて動作する。
前記制御装置110には、減圧乾燥機10へ供給される廃液の残渣物濃度を検出する濃度センサ111が接続される。
また、前記制御装置110には、真空ポンプ56及び攪拌翼駆動手段としてのモータ16が接続され、これらは制御装置110の制御を受けて動作する。
廃液処理システムの運転は、減圧乾燥機10への処理物を投入と、残渣物の排出とを、オペレータが操作する手動操作式や、これらの動作を制御装置110によって制御し行う自動運転式とすることができる。
減圧乾燥機10を自動運転式とするときは、廃液供給弁47を定期的に開閉し、処理槽12内の残渣物が所定量となれば、排出弁12hを開放して、残渣物を排出するように制御される。
図20の流れ図に示す如く、まず、濃度センサ111にて検出された減圧乾燥機10に供給される廃液の残渣物濃度が制御装置110において取得されると(S20)、これに基づいて、廃液供給弁47の設定開閉回数Nが算出される(S21)。
残渣物濃度は、所定単位量の廃液から得られる残渣物の量である。また、一回の廃液供給弁47の開放によって処理槽12内に流入する廃液の量は減圧乾燥機10により略一定であるとする。よって、廃液供給弁47が設定開閉回数Nだけ開閉操作が行われ、この間に処理槽12に流入した廃液を減圧乾燥機10にて乾燥処理することによって、所定の排出時残渣物量が得られることになる。本実施例では、処理槽12の約1/3の内容量を排出時残渣物量とし、この排出時残渣物量と、残渣物濃度と、一回の廃液供給弁47の開放によって処理槽12内に流入する廃液の量とに基づいて設定開閉回数Nが算出される。
続いて、制御装置110では、処理槽12内の強制排気を開始するように真空ポンプ56に制御信号が送信される(S22)。そして、開閉回数がゼロにリセットされたうえで(S23)、廃液供給弁47の一連の開閉動作を行うように、供給弁開閉駆動手段47aに制御信号が送信される(S24)。
廃液供給弁47が一連の開閉動作を行うことによって、一回分の廃液が処理槽12内に流入して、処理槽12での乾燥処理が開始され、時間計測が開始される(S25)。
制御装置には予め試験的に求められた一回の乾燥処理に要する時間である乾燥処理単位時間tが入力されており、乾燥処理の開始から乾燥処理単位時間tが経過すれば(S26)、一回の乾燥処理が終了したものと判断され、時間計測が終了されるとともに、条件分岐S27に移行される。
条件分岐S27では、今回の乾燥処理に係る廃液供給弁47の開閉回数nが設定開閉回数Nであるかどうかが判断され、設定開閉回数Nよりも少なければ、開閉回数nを一つ増やして(S34)、次の廃液供給弁47の開閉操作に移行する。また、条件分岐S27において、今回の乾燥処理に係る廃液供給弁47の開閉回数nが設定開閉回数Nであれば、残渣物の排出を開始する。
残渣物の排出を開始すれば、制御装置110では、処理槽12の強制排気を停止するように真空ポンプ56に制御信号が送信され(S28)、逃がし弁46を開放して処理槽12を常圧とするために逃がし弁開閉駆動手段46aに制御信号が送信される(S29)。
そして、排出弁12hを開放するとともに、残渣物が排出口12b側へ押し出される方向に攪拌翼21を回転駆動させるように、排出弁開閉駆動手段15a及びモータ16に制御信号が送信される(S30・S31)。
残渣物の排出が終了すれば、制御装置110では、排出弁12h及び逃がし弁46を閉鎖するように排出弁開閉駆動手段15a及び逃がし弁開閉駆動手段46aに制御信号が送信され(S32・S33)、一連の乾燥処理が終了する。
なお、乾燥処理単位時間tを計測するのではなく、処理槽12内の水分濃度を検出するセンサを設け、該センサからの信号に基づいて、一回の乾燥処理の終了を判断するように構成することもできる。
ここで、減圧乾燥機に係る第二実施例について説明する。
図21は本発明の第二実施例に係る減圧乾燥機の構造を示すブロック図、図22は減圧乾燥機を示す正面図、図23は減圧乾燥機を示す背面図である。
図21乃至図23に示す如く、本実施例に係る減圧乾燥機120は、おから等の水分を含む食品を乾燥させるための減圧乾燥機である。
減圧乾燥機120では、処理槽121内にて、処理物に対して減圧加熱を行うことによる乾燥処理が行われる。処理槽121は、略垂直方向に伸延する筒体であって、上部に処理物の投入口122が開口されており、下部に乾燥後の処理物の排出口124が開口される。排出口124には、開閉式のシャッタ125が設けられており、該シャッタ125が制御装置の制御を受けて開閉することによって、乾燥後の処理物を排出口124より取り出すことができる。
また、処理槽121の底部には撹拌翼123が設けられる。撹拌翼123は処理槽121の下方に配設された駆動モータ128により回転駆動され、乾燥処理時に撹拌翼123を回転駆動することによって、処理物の処理槽121内壁への固着を防止するともに、処理物の処理槽121内壁への積極的な接触を促すことによって乾燥が促進される。
前記処理槽121内部、撹拌翼123の表面及び撹拌翼123の回転軸等の、処理槽121内部において処理物と接触する部分は、全てフッ素樹脂加工が施される。これは、処理物の固着を防止するとともに、本減圧乾燥機120の使用目的が食品の乾燥であることから、乾燥処理毎に処理槽121内の洗浄を行う必要があるが、この洗浄作業において、エアで付着物を吹き飛ばすことができ、また、付着物をこすり落とすこと無く簡易に水洗浄することができるようにするためである。
前記処理槽121の外周には、ジャケット135が形成されており、蒸気入口126より蒸気をジャケット135内へ導入し、蒸気出口127よりジャケット内の蒸気が排出される。ジャケット135内の蒸気にて、処理槽121の壁が熱され、該処理槽121内壁に接触している処理物が伝導加熱される。
そして、乾燥処理時には前記処理槽121内部の気体は断続的に外部へ強制排出されて、処理槽121内部は減圧状態とされる。処理槽121に設けられた排気口134より、処理物から蒸発した水分が排出される。該排気口134とウォータセパレータ131との間は、排気管136で接続され、該排気管136には熱交換器129が備えられて、該排気管136を通過する水分が冷却されて気体から液体に状態変化してウォータセパレータ131に到達する。ウォータセパレータ131内の気体は、真空ブロワ132にて強制的に排出され、ウォータセパレータ131内は減圧状態とされており、これにより、処理槽121内部の空気が強制的に排出されて減圧状態とされる。
また、ウォータセパレータ131には、水タンク130が接続されており、ウォータセパレータ131を通過した液体は水タンク130に流入する。従って、水タンク130に流入し貯溜される液体は処理槽121内にて処理物より蒸発した水分である。
上述の構成の減圧乾燥機120において、投入口122より処理槽121内に投入された処理物は、蒸気ジャケット126により加熱されるとともに、真空ブロワ132によって減圧された処理槽121の雰囲気のなかで、撹拌翼123にて撹拌される。これにより、処理物の水分が蒸発し、水分は排気口134より処理槽121の外部へ排出される。処理槽121より排出された水分は、熱交換器129によって気体から液体に状態変化して水タンク130に貯溜される。水タンク130では、所定のレベルまで水が溜まれば排水ポンプ133が駆動されて排水される。
ここで、減圧乾燥機に係る第三実施例について説明する。
図24は本発明の第三実施例に係る減圧乾燥機を示した正面図、図25は同じく平面図、図26は減圧乾燥機の内部構成を示す平面図、図27は減圧乾燥機の内部構成を示す左側面図、図28は減圧乾燥機の内部構成を示す右側面図、図29は減圧乾燥機における真空ポンプの構成を説明する図、図30はヒータによる熱媒の加熱構成を示す図である。
本第三実施例に係る減圧乾燥機は、処理槽の加熱システムや真空ポンプ等を一体化した、小型の減圧乾燥機であって、主に、一般家庭や飲食店等において用いることを目的としたものである。このような、一体型の減圧乾燥機においても、前記第一実施例における減圧乾燥機に設けたものと同様の機能を有する、撹拌翼や飛散防止プレート、フィルタユニット等を設けることができる。
図24乃至図28に示す如く、減圧乾燥機80では、箱形の筐体81に処理槽85、エジェクタ96、ヒータ87、モータ95等が内装され、該筐体81の上面後部には上方へ突出したコントロール部81aが形成され、該コントロール部81aに熱媒供給扉83、運転モニタ84等が備えられる。筐体81の下面には、キャスター91・91・・・が備えられ容易に移動できる。
処理槽85は筒状であって、その上部に投入口85dと排気口82cが設けられ、また、その一側端部は閉塞されており、他側端部には排出口85aが形成される。排出口85aは減圧乾燥機80の一側面に向けて開口されており、排出口85aは開閉可能な排出弁90によって閉塞される。
そして、処理槽85の筒周面と閉塞面との接続部は面取り形状とされ、また、閉塞面は球面状に形成されて、処理槽85の内壁は曲面で形成される。
また、前記処理槽85の筒周面には、ジャケット85bが形成される。このジャケット85bは、熱媒を貯溜するためのものであり、該熱媒によって処理槽85が加熱される。処理槽85は壁面伝導加熱式として、処理槽85に投入される処理物を処理槽85の壁面全体から効率的に伝導加熱できる。
なお、図30にも示す如く、処理槽85に形成されたジャケット85bの下部に挿入された状態でヒータ87が配設され、該ヒータ87によって熱媒が加熱される。
前記処理槽85の上部に設けられた投入口85dは、筐体81の上部に向けて開口され、該投入口85dには開閉可能な供給弁82が備えられる。供給弁82は、アクチュエータとしてのシリンダ93によって開閉操作されるものとし、処理物投入時に、オペレータの両手を処理物投入のために使用することができるように考慮されている。また、供給弁82には処理槽85内部を目視するための覗き窓82aが設けられる。
また、前記処理槽85に設けられた排気口82cには、層状に配設されたフィルタ100及び飛散物返し101が着脱可能に取り付けられ、該排気口82cに吸引管92が連結されており、該吸引管92はエジェクタ96に連結される。
そして、前記処理槽85には、略水平方向に配置された回転軸89が貫設され、該回転軸89には撹拌翼88・88・・・が固設される。回転軸89は、処理槽85側方に配置されたモータ95によって回転駆動され、これにより、処理槽85内の処理物は、加熱されるとともに、回転する撹拌翼88・88・・・によって撹拌・破砕される。
なお、前記撹拌翼88・88・・・は、処理槽85の内壁との間の間隙がなるべく小さくなるように形成されて、処理槽85内壁への処理物の固着による熱伝導効率の低下を防止するものとしている。また、処理槽85の閉塞側の側部に位置する撹拌翼88は、該撹拌翼88を形成するプレートの形状が、処理槽85の丸く成形された閉塞側側部に沿うように、その周縁部が曲線状に形成されて、円曲面により形成される処理槽85の閉塞側側部にある処理物も残すこと無く撹拌できる。
そして、前記撹拌翼88は脚部88aと翼部88bとで構成され、回転軸89に固設された脚部88aに対して、翼部88bが着脱可能に螺結される。
また、回転軸89には、その周囲から放射状に複数の板状部材が突出した状態に固設されて、飛散防止プレート102とされる。さらに、処理槽12の奥部に位置する場所には該処理槽12の奥部形状に合致したスクレーパ103が回転軸89に固設されて、処理槽12の奥部まで処理物が固着しないように撹拌することができるようにしている。
また、前記処理槽85には、処理時に処理槽85の内部を減圧雰囲気とするための真空ポンプとしてのエジェクタ96が備えられており、吸引用水を貯蓄する水タンク86が処理槽85側方に配設される。
図29にも示す如く、給水口97から流入された吸引用水は、自動給水弁98が備えられた水タンク86に貯溜される。そして、減圧乾燥機80の運転時には、水タンク86上部に配置されたポンプ94によって、水タンク86内の吸引用水が、エジェクタ96へ圧送され、再び水タンク86内へ戻される間に、処理槽85内の気体が吸引用水に取り込まれて吸引され、処理槽85内が減圧状態となる。
なお、水タンク86には、気泡分離板が備えられており、エジェクタ96によって吸引用水内に取り込まれた処理槽85内の気体は、該気泡分離板によって分離され、水タンク86内からポンプ94によって吸い上げられる吸引用水には気泡が混入しないようにされ
る。
上述の減圧乾燥機80では、まず、供給弁82を開放して投入口85dより処理物を投入し、供給弁82を閉じたのち、減圧乾燥機80の運転を開始する。運転中は、撹拌翼88・88・・・の回転による処理物の撹拌・破砕と、エジェクタ96による処理槽85内部の真空引きと、ジャケット85bへの熱媒の流入による処理物の壁面伝導加熱とが行われて、処理物が減圧雰囲気で撹拌されながら加熱され、乾燥される。
乾燥した処理物は、減圧乾燥機80の筐体81側面に位置する排出弁90を開放して、処理槽85の排出口85aより処理槽85の外へ排出する。このとき、撹拌翼88・88・・・は回転駆動されており、撹拌翼88・88・・・の回転により処理槽85内の処理物が排出口85a側へ搬送される。
10 減圧乾燥機
12 処理槽
12c 排気口
17 スクレーパ
18 飛散防止用プレート
19 回転軸
20 撹拌翼
21 回転体
22 フィルタユニット
26 フィルタ
27 飛散物返し
37 熱交換器

Claims (3)

  1. 強制排気による減圧雰囲気の処理槽内で、前記処理槽内に設けられた攪拌翼によって、該処理槽の内壁に固着しようとする処理物を掻き出しながら、または該処理槽内の処理物を撹拌しながら加熱する減圧乾燥機において、
    前記攪拌翼は、前記処理槽内に設けられる回転軸と、該回転軸に固設された翼体と、を具備し、
    前記翼体は、その基部が前記回転軸に固設された脚部と、前記脚部の端部に着脱可能に設けられた翼部と、で構成され、
    前記翼部は、板体の両端側が処理槽の内壁に向けて末広がりで門状に折り曲がって形成され、該板体の両端側が折り曲がったそれぞれの起立面が前記回転軸の回転方向の上流側と下流側とのそれぞれに位置するように配置される、
    減圧乾燥機。
  2. 強制排気による減圧雰囲気の処理槽内で、前記処理槽内に設けられた攪拌翼によって、該処理槽の内壁に固着しようとする処理物を掻き出しながら、または該処理槽内の処理物を撹拌しながら加熱する減圧乾燥機において、
    前記攪拌翼は、前記処理槽内に設けられる回転軸と、該回転軸に固設された翼体と、を具備し、
    前記翼体は、その基部が前記回転軸に固設される脚部と、前記脚部の端部に着脱可能に設けられる翼部と、で構成され、
    前記翼部は、板状に形成され、その両側面には該側面より突出する板状のリブが形成され、前記回転軸に対して傾斜を有して前記脚部の端部に設けられる、
    減圧乾燥機。
  3. 前記翼体の脚部は、複数本の脚から成ることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の減圧乾燥機。
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