JP4408035B2 - 作業時間実績収集方法および装置とその作業時間特定システム - Google Patents

作業時間実績収集方法および装置とその作業時間特定システム Download PDF

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Description

本願発明は、生産現場における作業時間を把握することにより、生産計画等の立案や原価計算に寄与することができる作業時間実績収集方法と、その装置と、その作業を特定する作業時間特定システムに関するものである。
従来より、生産現場において作業に必要な時間データは、生産計画を立案する上での基本データとなっている。例えば、ある製品を製作するために要する時間の配分や、そのための作業者の配置等、作業時間によって種々の生産計画が立案されるため、作業時間の把握は不可欠な要素となる。しかし、例えば、大きな工場では、1人の作業者が複数台の機械を操作して加工作業等を同時に進める場合があり、作業者がどの作業にどれだけの時間を要したのか、正確な作業時間を把握するのは難しい。
一方、このような作業時間の把握は、製品の原価計算や、利益率の計算においても重要な要素となる。例えば、製品Aを製作するために、何人の作業者が、何時間を要したか、によって利益率が異なるため、作業時間は重要である。
また、このような原価計算は、作業者の人件費によっても異なり、仮に、2人が、同一の作業を同一の時間で完成させたとしても、各々の人件費が異なれば利益率も異なる。そのため、どの作業者がどの作業に何時間を要したか、という作業時間の把握も生産計画において重要な要素となる。
このようなことから、作業時間を把握するための努力は従来より種々の方法によって行われている。この作業時間を把握する方法としては、ある作業者がある製品を製作した時間を作業者の傍で他の作業者が目視にて確認しながらストップウオッチ等で計測する方法や、あるいは作業者の動作をビデオで記録した後、そのビデオを解析して計測する方法などが従来から行われている。
しかし、一人の作業者が単一の作業で製品を完成させることができるような場合は少ない。例えば、機械製品であれば、研削作業や、溶接作業、塗装作業等、種々の作業を経て製品が完成する。しかも、一般的に、これらの作業は一人の作業者が全てを行うのではなく、複数の作業者がそれぞれの作業を行うことにより共同して製品を完成させている。
このように複数の作業を複数の作業者が行う場合、前記した方法で各作業に要した時間や、各作業者が作業した時間を正確に把握するのは非常に困難である。仮に、このような作業に要する時間を正確に把握しようとすると、その時間の導出に手間を要するとともに時間を要してしまう。しかも、作業時間が長い場合、更に困難になる。
そこで、従来は、全体としての作業時間を算出し、作業者が行った全体の作業時間を製作した数の製品に均等に要したこととして算出することがある。例えば、1人の作業者が5台の機械を使って、5つの製品の加工を平行して行った場合、それぞれの機械に製品を取付けたり取り外したりする作業を行いながら加工する全体の作業時間が5時間であったとすれば、それぞれの製品に1時間づつかかったものとしている。
なお、人体や物体の行動を把握しようとする技術として、例えば、部屋の出入り口付近にRFID(Radio Frequency Identification)用のアンテナおよび移動方向検出手段を設置し、IDタグを取り付けた人体や物体が室外から室内に移動すると移動方向検出手段がその移動を検知して入室したことを把握し、室内での人体や物体の位置も特定しようとした行動情報特定装置およびシステムがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−074855公報(第3頁、図2)
しかしながら、前記したように、全体の作業時間を製作した製品の数で均等に除算して算出する方法では、どの製品にどれだけの時間を要したかを掴むことができない。そのため、作業時間が大きく異なる作業を同一時間として処理する場合もあり、作業によっては、算出した製作費用以上の費用を要した製品や、逆に算出した製作費用よりも大幅に少ない費用で製作された製品が混在することとなり、原価計算に誤差を生じてしまう。
一方、機械等を操作する現場で作業する作業者が、それぞれの作業を行う前後で時間と作業内容を記録する方法も考えられるが、実作業前の準備作業(段取り作業)や実作業があり、それぞれの時間を記録するには煩雑な作業を現場で行うこととなり非常に困難である。しかも、そのような記録を作業者が個々の作業に対して行うのは非常に繁雑な作業となるため、現場の作業者が行うのは難しい。
なお、前記した特許文献1は、出入り口を有する室内での人体や物体の行動を把握するものであり、出入り口を有しないオープンな空間での作業者の行動や作業時間を収集できるものではない。
そのため、何時、何処で、誰が、何をしたか、ということについて、作業時間を簡単に収集できるような方法や装置、システムが望まれている。
そこで、前記課題を解決するために、本願発明の作業時間実績収集方法は、作業者にIDタグを携帯させ、該IDタグが作業ステーションにおいて受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を検出し、作業者に携帯させたIDタグが受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を作業者の作業時間として収集するとともに、前記作業ステーションに設けた作業道具の作動時間を収集し、該作業道具の作動時間と前記作業者の作業時間とから作業者の作業道具操作時間を収集するようにしている。IDタグとしては、RFID(Radio Frequency Identification)や、PHS、発光式等で電波式、電磁波式、光式等の様々な位置把握デバイスが、それぞれの特性に応じて選択的に用いられる。被作業物とは、機械加工される製品や塗装される製品をいい、作業が行われる対象物を総称したものをいう。受信部材としては、IDタグの形式に応じたものが用いられ、IDタグの所定の領域内への入出を検出できるものが用いられる。このようにすれば、IDタグを携帯した作業者が受信部材の所定領域内に入っていた時間から、その作業者の作業時間を容易に収集することができる。また、被作業物の作業に要した時間も容易に収集することができる。さらに、作業者が作業したより細かな作業内容毎の時間を収集することができる。しかも、その作業時間を自動的に収集することもできる。そのため、生産計画や作業管理を安定して行うことができる。
また、この作業時間実績収集方法において、前記IDタグを複数の作業者に携帯させるとともに被作業物に設け、該IDタグが作業ステーションにおいて受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を前記複数の作業者毎の作業時間として収集し、被作業物に設けたIDタグが受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を被作業物の作業時間として収集してもよい。被作業物とは、機械加工される製品や塗装される製品をいい、作業が行われる対象物を総称したものをいう。
さらに、この作業時間実績収集方法において、複数の作業ステーションで前記IDタグ毎に作業時間を集計し、各々の作業ステーションにおける作業者毎の作業時間と被作業物毎の作業時間とを収集するようにしてもよい。
さらに、作業者にIDタグを携帯させ、作業場所が移動する被作業物に受信部材を設け、前記IDタグが被作業物に設けた受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を検出し、該時間を被作業物の作業に要した時間として収集するようにすれば、被作業物の作業場所が移動しても、作業者がその被作業物に対して行った作業時間を容易に収集することができる。これによれば、被作業物が連続的に移動する流れ作業のような場合の作業時間を容易に収集することができる。
また、前記いずれかの作業時間実績収集方法において、前記受信部材の受信可能領域を複数の受信エリアで切替えて、前記IDタグを受信した受信エリアからIDタグの位置を特定するようにしてもよい。
一方、本願発明の作業時間実績収集装置は、作業者に携帯させるIDタグと、作業ステーションに設けて該IDタグの受信可能領域内への入出を検出する受信部材と、該受信部材で検出した前記作業者のIDタグが受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を作業者の作業時間として収集するとともに、前記作業ステーションに設けた作業道具の作動時間を収集し、該作業道具の作動時間と前記作業者の作業時間とから作業者の作業道具操作時間を収集する制御機とを設けてもよい。このIDタグも、RFIDや、PHS、発光式等で、電波式、電磁波式、光式等の様々な位置把握デバイスが、それぞれの特性に応じて選択的に用いられる。受信部材もIDタグの形式に応じたものが用いられ、IDタグの所定の領域内への入出を検出できるものが用いられる。このようにすれば、IDタグを携帯した作業者が受信部材の受信可能領域内に入ったことを検出して、その作業者の作業時間を容易に収集することができる。しかも、作業者が作業したより細かな作業内容毎の時間を収集することができる。
また、この作業時間実績収集装置において、複数の作業ステーションに受信部材を設け、前記IDタグを複数の作業者に携帯させるとともに被作業物に設け、該IDタグが各々の作業ステーションにおける受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を前記複数の作業者が各々の作業ステーションで作業した時間として収集するとともに、前記被作業物を各々の作業ステーションで作業した作業時間として収集する機能を前記制御機に具備させてもよい。
さらに、この作業時間実績収集装置において、前記IDタグ毎に各々の作業ステーションで作業に要した時間を集計し、各々の作業ステーションにおける作業者毎の作業時間と被作業物毎の作業時間とを収集する機能を前記制御機に具備させてもよい。
また、前記いずれかの作業時間実績収集装置において、前記受信部材を受信可能領域が複数の受信エリアに切替え可能なように構成し、該受信部材の受信可能領域を切替えて前記IDタグを検出した受信エリアからIDタグの位置を特定する機能を前記制御機に具備させることにより、受信可能領域の切替えによるIDタグの検出位置から、受信可能領域内のどの受信エリアで作業者が作業をしているかを特定できるようにしてもよい。受信可能領域の切換えとしては、利得(ゲイン)調整等で行うことができる。
また、本願発明の作業時間特定システムは、予め、作業者が携帯するIDタグの情報と、該作業者が作業する作業ステーションの情報と、該作業ステーションで作業者が操作する作業道具の作業開始判定と作業終了判定との情報と、該作業道具での作業内容の情報とを用いて作業特定テーブルを作成して制御機に記録し、前記作業者にIDタグを携帯させ、前記作業ステーションに該IDタグの受信可能領域内への入出を検出する受信部材を設け、前記作業道具に作業開始判定と作業終了判定とを行う検出手段を設け、前記IDタグが受信可能領域内に入っていることを検出した受信部材の作業ステーションと、前記作業道具の作業開始判定と作業終了判定との時間とを前記作業特定テーブルの作業に当てはめて作業者の作業時間を特定する機能を前記制御機に具備させている。これにより、どの作業者が、どの作業ステーションで、どの作業道具を使用して、どれだけの時間、作業をしたかを容易に特定(収集)することができる。しかも、その作業時間を自動的に特定することもできる。
本願発明は、以上説明したような手段により、作業者が作業した時間を容易に収集することができるので、その収集した作業時間から正確な生産計画や作業管理を行うことが可能となる。
以下、本願発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本願発明の第1実施形態に係る作業時間実績収集装置を示す模式図であり、図2は図1の作業時間実績収集装置において作業時間の実績を収集する流れを示すフローチャート、図3は図1の作業ステーションにおいて作業時間の実績を収集した一例を示すタイムチャートである。なお、以下の実施形態では、IDタグとしてRFIDを例に説明するが、IDタグとしては、RFID以外に、PHS、発光式等で電波式、電磁波式、光式等の様々な位置把握デバイスを、それぞれの特性に応じて用いることができる。また、このRFIDに、電池を搭載して自ら電波を飛ばすアクティブタグを使用すれば検出距離が長くなり、受信部材となるアンテナでの受信可能領域を広げて多くの分野に適用できる。さらに、この第1実施形態は、ある作業ステーションで、ある被作業物を、決まった作業者が作業する場合や、複数の被作業物が複数の作業ステーションを順次渡り歩き、各作業ステーションにて、複数の作業者が被作業物に対して同時に作業を行うような場合(ジョブショップ型生産ライン)を例にしている。
図1に示すように、この第1実施形態は、6個所の作業ステーション1,2,3,4,5,6において、6人の作業者A,B,C,D,E,Fが、3個の被作業物11,12,13に対して作業を行う例を示している。図示する状態では、作業ステーション1で作業者Aが、作業ステーション3で作業者C,D,Fの3人が、作業ステーション5で作業者B,Eの2人がそれぞれ作業している。各作業ステーション1〜6には、それぞれ作業道具(機械含む)が設けられている。
前記作業者A,B,C,D,E,Fは、IDタグ31,32,33,34,35,36をそれぞれ携帯している。これらのIDタグ31〜36には、作業者の氏名や番号等、作業者を認識できる情報が記録されている。
また、この実施形態では、前記被作業物11,12,13にもIDタグ41,42,43が設けられている。これらのIDタグ41〜43には、被作業物11〜13の種類や作業内容等が記録されている。
さらに、前記各作業ステーション1,2,3,4,5,6には、受信部材となるアンテナ51,52,53,54,55,56を備えた受信機21,22,23,24,25,26が、それぞれ設けられている。これらのアンテナ51〜56は、所定の受信可能領域を持っており、前記IDタグ31〜36とIDタグ41〜43との、受信可能領域内への入出を検出することができる。この例では、受信機21〜26のそれぞれの受信可能領域が、作業ステーション1〜6のそれぞれの範囲内(四角形内)となるように利得(ゲイン)や方向性が調整されている。また、IDタグ31〜36にRFIDを用いているので、受信機21〜26にRFIDコントローラが用いられている。この受信機21〜26としては、通信距離が数十mと長く、複数のIDタグを同時に読み取ることが可能で、そのIDタグを監視する機能や、アンテナ51〜56の利得を段階的に調整できるような機能を備えたものが好ましい。
これら各受信機21〜26は、配線61によって制御機62(以下「実績収集制御機」という。)に接続されている。この実績収集制御機62は、各受信機21〜26から送られる信号から、作業者A〜Fの作業時間の実績を収集する計算機としての機能を具備している。この実績収集制御機2は、例えば、パーソナルコンピュータ等で構成される。
前記受信機21〜26によってIDタグ31〜36,41〜43が受信可能領域内に入っている時間を検出する流れとしては、図2に示すように、受信機21〜26のスイッチを入れて開始をすると(S1)、この受信機21〜26の受信可能領域内のIDタグ31〜36,41〜43が検出される。そして、IDタグ31〜36,41〜43を検出した場合には(S2)、時間計測を開始する(S3)。その後、所定時間毎に受信可能領域内のIDタグ31〜36,41〜43の検出を行い、IDタグ31〜36,41〜43を検出している間は時間計測を続ける(S3)。そして、IDタグ31〜36,41〜43が受信可能領域内から出て検出できなくなったら、時間計測を中止する(S4)。このようにして、受信機21〜26で受信可能領域内へのIDタグ31〜36,41〜43の入出が検出される。この検出としては、IDタグが31〜36が入った時間と出た時間とを検出することによって行なわれる。そして、この実績収集制御機62によって、作業者A〜FのIDタグ31〜36、被作業物11〜13のIDタグ41〜43が受信可能領域内に入っていた時間が算出される。
したがって、IDタグ31〜36を携帯する作業者A〜F、およびIDタグ41〜43を設けた被作業物11〜13が受信機21〜26に設けたアンテナ51〜56の受信可能領域内に入っているか否かを検出した時間から、各作業ステーション1〜6において作業者A〜Fが作業した時間、および被作業物11〜13が作業された時間を容易に収集することができる。
図3に基づいて、このように構成された作業時間実績収集装置63によって収集する作業実績を説明する。この実施形態では、各作業ステーション1〜6にそれぞれ受信機21〜26を設置し、被作業物11〜13にIDタグ41〜43を設置し、作業者A〜FはそれぞれIDタグ31〜36を携帯して作業を行う。以下の説明では、図1に示す作業ステーション1〜6の中から、作業ステーション5を例に説明する。作業ステーション5では、被作業物11に対して2人の作業者B,Eが作業している。
図の横方向は時間であり、図の上部には、各IDタグ32,35,41が受信機25で検出された時間が示されている。IDタグ41を設けた被作業物11は、11時に受信機25の受信可能領域内に入り、17時に受信可能領域から出ている。IDタグ35を携帯した作業者Eは、10時に受信機25の受信可能領域内に入り、11時30分に出て、14時に再度入り、16時30分に出ている。IDタグ32を携帯した作業者Bは、9時に受信機25の受信可能領域内に入り、10時30分に出て、14時30分に再度入り、16時に出ている。これらのデータは、受信機25と配線61で接続されている制御機62に記録される。
このように、受信機25の受信可能領域内へのIDタグの入出を検出することにより、どの作業者が、どの被作業物に、いつからいつまで作業したか、という実績収集ができる。そして、この作業時間を集計することにより、どの被作業物が、どの作業ステーションで、どの作業に何時間を要したか、という作業実績も分る。また、予め、作業者毎の作業内容を把握しておくことにより、作業内容毎の作業時間として収集することができる。この例では作業者Eは溶接作業を行い、作業者Bは塗装作業を行うことが決まっているので、図の下部に示すように、被作業物11が作業ステーション5に持ち込まれてから作業者E,Bの入出を検出した時間が、それぞれの作業に要する作業時間の実績として収集される。この例では、溶接に3時間、塗装に1.5時間を要したことが収集される。しかも、被作業物11が作業ステーション5に持ち込まれる前に作業者E,Bが作業ステーション5に入っている作業者Eの30分、作業者Bの1時間30分を、実際の作業を行う前の段取りに要した時間として収集することができる。このような作業時間と作業内容の収集は、作業ステーション5に設けられた受信機25から制御機62に送られた信号に基づいて、制御機62内で処理される。なお、この収集された時間はIDタグが検出された時間であるため、その時間に経験等による実作業率をかけてもよい。
なお、このような作業時間の収集は、他の作業ステーション1,3に設けられた受信機21,23によっても行われており、制御機62で他の作業ステーション1,2,3,4,6における時間の管理も行われている。
図4は本願発明の第2実施形態に係る作業時間実績収集装置を示す模式図であり、図5は図4の作業ステーションにおいて作業時間の実績を収集した一例を示すタイムチャートである。この第2実施形態は、1人の作業者が、複数の作業ステーションに移動して、複数の被作業物に対して作業を行うような場合(ジョブショップ型生産ライン)の例である。なお、上述した第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図4に示すように、この第2実施形態は、6個所の作業ステーション1,2,3,4,5,6の内の作業ステーション1,3,5において、1人の作業者Aが、3個の被作業物11,12,13に対して作業を行う例を示している。図示する状態では、作業ステーション1で被作業物12に、作業ステーション3で被作業物13に、作業ステーション5で被作業物11に対して作業を行なっている。各作業ステーション1〜6には、それぞれ作業道具(機械含む)が設けられている。
前記作業者Aは、IDタグ31を携帯している。また、前記被作業物11,12,13にも、IDタグ41,42,43が設けられている。さらに、前記各作業ステーション1,2,3,4,5,6には、アンテナ51〜56を備えた受信機21,22,23,24,25,26がそれぞれ設けられている。これらの受信機21〜26は、前記IDタグ31〜36とIDタグ41〜43との、受信可能領域内への入出を検出することができる。これら各受信機21〜26は、配線61によって実績収集制御機62に接続されている。
なお、受信機21〜26によってIDタグ31〜36,41〜43が受信可能領域内に入っている時間を検出する流れとしては、上述した図2に示す流れと同一であるため、詳細な説明は省略する。
また、この実施形態によっても、IDタグ31を携帯する作業者A、およびIDタグ41〜43を設けた被作業物11〜13が受信機21〜26に設けたアンテナ51〜56の受信可能領域内に入っているか否かを検出した時間から、各作業ステーション1〜6において作業者Aが作業した時間、および被作業物11〜13が作業された時間を計測することができる。
図5に基づいて、このように構成された作業時間実績収集装置64によって収集する作業実績を説明する。この実施形態では、各作業ステーション1〜6にそれぞれ受信機21〜26を設置し、被作業物11〜13にIDタグ41〜43を設置し、作業者AはIDタグ31を保持して作業を行う。この実施形態では、複数の作業ステーション1,3,5で、複数の被作業物11,12,13に対して1人の作業者Aが移動して作業している。
図の横方向は時間であり、図の上部には、各作業ステーション1,3,5においてIDタグ31,41,42,43が受信機21,23,25で検出された時間が示されている。作業ステーション1では、IDタグ42を設けた被作業物12は、11時に受信可能領域内に入り、17時に受信可能領域から出ている。IDタグ31を携帯した作業者Aは、10時に受信可能領域内に入り、11時30分に出て、13時45分に再度入り、16時45分に受信可能領域から出ている。作業ステーション5では、IDタグ41を設けた被作業物11は、11時に受信可能領域内に入り、14時に受信可能領域から出ている。IDタグ31を携帯した作業者Aは、11時に受信可能領域内に入り、12時に受信可能領域から出ている。作業ステーション3では、IDタグ43を設けた被作業物13は、12時30分に受信可能領域内に入り、16時30分に受信可能領域から出ている。IDタグ31を携帯した作業者Aは、13時に受信可能領域内に入り、13時30分に出て、14時に再度入り、14時30分に受信可能領域から出ている。これらのデータは、受信機21,23,25と配線61で接続されている制御機62に記録される。
このように、受信機21,23,25の受信可能領域内へのIDタグ31,41,42,43の出入りを検出することにより、作業者Aが、どの被作業物11〜13に対して、どの作業ステーション1,3,5で、どれだけの作業時間を要したか、という作業実績の収集ができる。これにより、各被作業物毎の作業時間を自動的に算出することもできる。
そして、この作業時間を収集することにより、どの被作業物が、どの作業ステーションで、どれだけの作業時間を要したか、が分る。また、この実施形態でも、予め、作業ステーション1,3,5毎の作業内容を把握しておくことにより、作業内容毎の作業時間として収集することができる。つまり、IDタグ31を携帯した作業者Aが複数の作業ステーション1,3,5に移動して作業を行うような場合でも、各々の作業ステーション1,3,5で作業者Aが作業した時間を容易に収集することができるので、1人の作業者が多台持ちを行う場合でも、作業者Aが各機械(作業ステーション1,3,5)で行なう作業に、どのような時間配分で作業したかを把握することが可能となる。
なお、このような作業時間の収集は、他の作業ステーション2,4,6で作業を行なう場合でも同様に行い、制御機62で集計される。
図6は本願発明の第3実施形態に係る作業時間実績収集装置を示す模式図であり、図7は図6の作業ステーションにおいて作業時間の実績を収集した一例を示すタイムチャートである。この第3実施形態は、コンベア等で複数の被作業物を搬送し、この搬送する複数の被作業物に対して複数の作業者が作業を行なうような場合(フロー型生産ライン)の例である。なお、上述した第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図6に示すように、この第3実施形態は、コンベア7に沿って3個の被作業物11,12,13を搬送し、これらの被作業物11,12,13に対して複数の作業者A,B,C,D,E,Fが作業を行う例を示している。図示する状態では、被作業物11に対して作業者A,Bが、被作業物12に対して作業者Cが、被作業物13に対して作業者D,E,Fが作業を行なっている。
前記作業者A,B,C,D,E,Fは、IDタグ31,32,33,34,35,36をそれぞれ携帯している。また、被作業物11,12,13には、アンテナ51〜56を備えた受信機21,22,23がそれぞれ設けられており、受信機21〜23が被作業物11〜13とともに移動可能なように構成されている。これらの受信機21〜23は、前記IDタグ31〜36の受信可能領域内への入出を検出することができる。これら各受信機21〜23は、被作業物11〜13またはその近傍に設けられて被作業物11〜13とともに移動するので、実績収集制御機62と無線で送受信可能なように構成されている。
なお、受信機21〜23によってIDタグ31〜36が受信可能領域内に入っている時間を検出する流れとしては、上述した図2に示す流れと同一であるため、詳細な説明は省略する。
また、この実施形態によれば、作業対象である被作業物11〜13に受信機21〜23を設けているので、IDタグ31を携帯する作業者A〜Fが受信機21〜23に設けたアンテナ51〜56の受信可能領域内に入っているか否かを検出した時間から、各被作業物11〜13に対して作業者A〜Fが作業した時間を直接的に計測することができる。
図7に基づいて、このように構成された作業時間実績収集装置65による作用を説明する。この実施形態では、コンベア7によって移動させる各被作業物11〜13にそれぞれ受信機21〜23を設置し、作業者A〜FはそれぞれIDタグ31〜36を保持して作業を行う。以下の説明では、被作業物11に対して2人の作業者A,Bが作業している部分を例に説明する。
図の横方向は時間であり、図の上部には、被作業物11に設けられた受信機21でIDタグ31,32が検出された時間が示されている。IDタグ31を携帯する作業者Aは、10時に受信可能領域内に入り、11時30分に出て、14時に再度入り、16時30分に受信可能領域から出ている。IDタグ32を携帯した作業者Bは、9時に受信可能領域内に入り、10時30分に出て、14時30分に再度入り、16時に受信可能領域から出ている。これらのデータは、受信機21から無線で制御機62に送信されて記録される。
このように、被作業物11に直接、または近傍にアンテナ51または受信機21を設置するとともに、これらをともに移動させることにより、アンテナ51または受信機21の受信可能領域内へのIDタグの出入りを検出すれば、どの被作業物に対して、どの作業者がいつからいつまで作業したか、ということを直接的に把握することができる。そして、この作業時間を収集することにより、どの被作業物に対して、どの作業者が、どれだけの時間を要したか、という作業実績が分る。つまり、被作業物11を移動させながら作業を行なう場合でも、その被作業物11に対する作業者の作業時間を容易に収集することができる。また、予め、作業者毎の作業内容を把握しておくことにより、作業内容毎の作業時間として収集することができる。この例では作業者Aは溶接作業を行い、作業者Bは塗装作業を行うことが決まっているので、図の下部に示すように、被作業物11がコンベア7で移動させられる間に作業者A,Bの入出を検出した時間が、それぞれの作業時間の実績として収集される。この例では、溶接に4時間、塗装に3時間を要したことを制御機62で自動的に収集することができる。
図8(a),(b),(c)は、本願発明におけるアンテナと受信機と制御機との組合わせの例を示す構成図であり、(a) は第1例、(b) は第2例、(c) は第3例である。これらの図において、同一の構成には同一符号を付して説明する。
図8(a) に示す第1例は、有線LAN接続の構成例であり、アンテナ51,52が設けられた受信機21,22からの信号が配線70で信号変換器71に送信され、この信号変換器71によってLANケーブル72で送信可能なデータに変換されて、ハブ73を介してパーソナルコンピュータ74(実績収集制御機62)に送信されるように構成されている。この構成の場合、ハブ73を増設することにより、多くの受信機を設けることができる。
図8(b) に示す第2例は、無線LAN接続の構成であり、アンテナ51,52が設けられた受信機21,22からの信号が配線70で信号変換器71に送信され、この信号変換器71によって無線LANモデム75で送信可能なデータに変換され、他方の無線LANモデム75を介してパーソナルコンピュータ74(実績収集制御機62)に送信されるように構成されている。この構成の場合、受信機21,22と無線LANモデム75をセットにして比較的自由に配置することができる。
図8(c) に示す第3例は、アンテナ切替接続の構成であり、独立的に設けたアンテナ51,52で受信した信号がそれぞれ混合器76,77を介して配線78で同軸切換器79に送信され、この同軸切換器79から配線78とRFIDコントローラ80を介して、配線70で通信信号としてパーソナルコンピュータ74(実績収集制御機62)に送信されるように構成されている。なお、同軸切換器79を操作(切換)するために、同軸切換器79とパーソナルコンピュータ74とはデジタルアウトプットの信号線81にて接続されている。
なお、これらは一例であり、図示する以外に、受信機から無線変換器に信号を送り、パーソナルコンピュータに接続された無線変換器に無線で送信するようにしてもよい。また、図示しないが、マルチプレクサを用いたマルチプレクサ接続や、パーソナルコンピュータ74(実績収集制御機62)に設けられたマルチポート(コンピュータ内蔵)に直接送信するマルチポート接続で構成してもよい。さらに、他の構成や、これらの構成を組合わせることも可能であり、使用条件等に応じて好ましい接続形態を決定すればよい。
図9は本願発明における受信機の利得切替を示す概念図であり、図10は図9に示す受信機の利得切替を行う場合のフローチャートである。この実施形態は、受信機の利得を複数の受信エリアに切替えることができるようにし、この受信機の利得を切替えて受信エリアからIDタグの位置を特定できるようにしたものである。これらの図の説明では、受信機21を例に説明する。
図9に示すように、この実施形態では、アンテナ51の受信可能領域を半径が異なる複数の受信エリアa1〜a4で切替えることができるように構成されている。これらの受信エリアa1〜a4は、受信機でアンテナ51の利得を変更することにより、その範囲を変更することが可能なように構成されている。その利得変更によってIDタグの位置特定を行う場合の流れを以下に説明する。
図10に示すように、スタートすると(S11)、受信機切替(S12)によって受信機21の受信利得が初期値に設定される(S13)。そして、その受信利得の受信エリアa1内にIDタグがあるかが検出される(S14)。この受信エリアa1内にIDタグがない場合、受信機切替(S12)に戻って、受信利得が1レベル上げられる。このようにして利得が上げられ、例えば、受信エリアa3内にIDタグがあると検出されると(S14)、受信利得が1レベル下げられる(S15)。この状態で、その受信エリアa2内にIDタグがあるかが検出される(S16)。この検出でIDタグが検出された場合、受信利得がもう1レベル下げられる(S15)。一方、この検出でIDタグが検出されなかった場合、IDタグのある受信エリアa1を1レベル上の利得の受信エリアa3として決定される(S17)。その後、受信機切替(S12)に戻り、このような利得変更が繰り返され、IDタグのある受信エリアa1〜a4の特定が繰り返される。このようにして、IDタグの位置を特定するようにすれば、受信機21の受信可能領域内での作業者や被作業物の位置を特定することもできる。
この例では、IDタグを電波式又は電磁波式とし、アンテナ51の利得を変更してIDタグから電波又は電磁波を受信した受信エリアからIDタグの位置を特定するようにしているが、利得の変更以外に、例えば、1つの作業ステーションに複数のアンテナを設け、それらのアンテナを切替えてIDタグを検出することにより、検出されたアンテナの位置でIDタグの位置を特定するようにしてもよい。なお、受信部材である受信機21の受信可能領域を複数の受信エリアで切換えて、IDタグを検出した受信エリアからIDタグのより詳細な位置を特定することができれば、他の構成であってもよい。
図11は本願発明における作業スケジュールの一例を示す構成図であり、図12は図11の作業スケジュールに基づいたIDシステム検出結果を示すタイムチャート、図13は図11の作業スケジュールに基づいた作業特定結果を示す作業結果リストである。これらの図の説明でも、受信機21を例に説明する。
図11に示すように、作業スケジュールは、作業者A,B,Cの3人が、受信機21の受信可能領域内に複数回出入りして作業する場合の作業手順が示されている。この作業スケジュールは、被作業物によって予め決まる手順であり、例えば、作業者Aの場合、「段取り」「取付」「調整」「取付」「計測・検査」「搬出」と作業手順が決まっており、作業者Bの場合、「研磨」「調整」「組立」「検査」と作業手順が決まっており、作業者Cの場合、「段取り」「取付」「組立」「検査」「搬出」と作業手順が決まっている。
図12に示すように、前記作業者A,B,Cは、それぞれIDタグを携帯し、受信機21の受信可能領域内に出入りする。このIDタグの検出(入った時)と、非検出(出た時)との時間が検出される。図示するように、作業者Aの場合、9時30分〜10時、11時〜12時、13時30分〜15時、16時〜16時30分、17時〜19時30分、20時〜20時30分の6回の出入りが検出されている。同様に作業者Bの場合、10時30分〜12時、13時30分〜14時30分、18時30分〜19時、19時30分〜20時30分の4回の出入りが検出され、作業者Cの場合、9時30分〜10時、13時30分〜14時30分、15時30分〜16時30分、17時〜18時、19時〜20時30分の5回の出入りが検出されている。
図13に示すように、図12で検出された受信機25の受信可能領域内への作業者A,B,Cの出入り時間と、図11に示す作業スケジュールの内容とから、それぞれの作業者A,B,Cが作業した時間の作業内容を容易に特定することができる。例えば、作業者Aの場合、前記したように作業手順が「段取り」「取付」「調整」「取付」「計測・検査」「搬出」と決まっているので、この作業手順を作業者Aの出入りに当てはめると、「段取り」が9時30分〜10時の30分、「取付」が11時〜12時の60分、「調整」が13時30分〜15時の90分、「取付」が16時〜16時30分の30分、「計測・検査」が17時〜19時30分の150分、「搬出」が20時〜20時30分の30分、となる。作業者Bの場合も同様に、「研磨」が10時30分〜12時の90分、「調整」が13時30分〜14時30分の60分、「組立」が18時30分〜19時の30分、「検査」が19時30分〜20時30分の60分、となり、作業者Cの場合も同様に、「段取り」が9時30分〜10時の30分、「取付」が13時30分〜14時30分の60分、「組立」が15時30分〜16時30分の60分、「検査」が17時〜18時の60分、「搬出」が19時〜20時30分の90分、となる。このように、予め決まっている作業者の作業手順と、IDタグが検出された入出時間とから、それぞれの作業者がどの作業にどれだけの時間を要したかを収集することができる。
つまり、予め定めた作業スケジュールを利用することにより、これとIDタグの検出順番とを照合して作業の内容と開始終了時刻および作業時間を容易に特定することができる。しかも、自動化も容易に可能である。このことを機械毎や作業ステーション1〜6毎に行なうことにより、作業者毎にどの機械や作業ステーション1〜6で、どれだけの作業を行なったかを収集することができる。
ところで、前記実施形態では、作業者A〜Fが所持するIDタグ31〜36で場所を特定できたとしても、それだけではどのような作業を行っているかを特定するのは困難な場合がある。そこで、より具体的な作業内容に関する情報を収集したい場合には、作業者A〜Fが所持するIDタグ31〜36以外にも、道具類などにIDタグを取り付けたり、機械や道具類の作動に関する情報などを取り込み、これと予め用意した作業を特定するテーブル「作業特定テーブル」とを照合して作業を特定するようにしてもよい。
図14は本願発明における作業の一例を示す作業特定テーブルである。この作業特定テーブルでは、受信機の設置単位を、NC旋盤、フライス盤、5面加工機、溶接電源、組立エリア等とし、それらの補助装置として、マットスイッチ、リミットスイッチ、トーチ、トルクレンチ、天井クレーン、治具、置台、部品台、フォーク、グラインダ等とし、それらの補助装置の電源入り/切り信号、あるいは作業者による作業開始/終了に関する直接の入力情報(例えば、音声入力、完了釦の押下など)による作業開始判定と作業終了判定と、その作業内容を特定できるようにしている。
例えば、フライス盤の場合、マットスイッチ上に10秒以上乗れば作業開始と判定し、IDタグが受信可能領域外にでれば作業終了と判定するようにしている。また、組立エリア1に設けられたトルクレンチの場合、そのトルクレンチに備わった電気的スイッチが使用開始を検知したら作業開始判定を行ない、所定のトルクで締付けてトルクレンチに設けられた接点が入ったら作業終了判定を行なうようにしている。さらに、組立エリア4に設けられた治具1の場合、治具のリミットスイッチオンを作業開始判定とし、治具のリミットスイッチオフを作業終了判定としている。これらの作業開始判定と作業終了判定は、その作業道具に応じて決定される。
こうして各々の作業道具から得られた補助データを、予め作成した作業特定テーブルと照合することにより、詳細な作業内容を把握することができる。つまり、このような作業特定テーブルを併用することにより、作業者A〜Fが、どこで、何の作業を、何時間行なったか、というより詳細な作業時間の実績を収集することができる。
さらに、これらの作業道具にIDタグを付けた上で作業を実施し、受信機21〜26でそれらのIDタグからの位置情報を受信するようにすれば、作業者A〜Fの位置情報と、作業道具の位置情報とから、どの作業者が何処で、何を使用して作業を行なっているのか、という詳細な作業時間と内容の実績を容易に収集することができる。
以上のように、作業者A〜FにIDタグ31〜36を所持させるだけで、適所に配置した複数のアンテナにより作業者の受信エリアヘの入出時刻と滞在時間や各受信エリア間の移動履歴を計測することができるので、作業時間の実績を収集することが困難な生産現場等のあらゆる分野において、容易かつ安価に作業者の作業時間や内容を把握することができる。
その上、複数の作業者による共同の作業でも明確に各作業者の作業時間を把握でき、対象の被作業物11〜13が広い範囲を移動する作業や長時間におよぶ作業に対しても適用できる。
しかも、道具類などにもIDタグを取付け、その位置情報(入出情報)を取込むとともに、これら道具類の稼働情報(ON/OFFなど)も併せて取込み、これと予め用意した作業特定テーブルの情報とを照合することにより、より詳細な作業者の作業内容を把握できる。
したがって、生産管理上必要な、作業時間を正確に把握することができるので、原価計算や作業工程管理を正確に行うことが可能となる。
なお、上述した実施の形態では、IDタグとしてRFIDを使用しているが、RFIDの他にもPHSや発光式のIDタグなと様々な位置把握デバイスをそれぞれの特性に応じて選択することにより、最適なシステムを構築することができる。このIDタグが他の構成となった場合、受信部材もそのIDタグを認識できる構成となり、例えば、光式のIDタグであればその光を受光して認識できるような構成となる。
また、上述したいずれかの実施形態を組合わせることは可能であり、作業ステーション1〜6の構成や被作業物11〜13への作業内容、作業者の人数や技量等に応じて決定すればよい。
さらに、上述した実施形態は一実施形態であり、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本願発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
以上のように、本願発明に係る作業時間実績収集方法や装置によれば、作業者が移動しながら作業する場合や、複数の作業者が被作業物に対して作業する場合の作業時間を収集するのに好適である。
本願発明の第1実施形態に係る作業時間実績収集装置を示す模式図である。 図1の作業時間実績収集装置において作業時間の実績を収集する流れを示すフローチャートである。 図1の作業ステーションにおいて作業時間の実績を収集した一例を示すタイムチャートである。 本願発明の第2実施形態に係る作業時間実績収集装置を示す模式図である。 図4の作業ステーションにおいて作業時間の実績を収集した一例を示すタイムチャートである。 本願発明の第3実施形態に係る作業時間実績収集装置を示す模式図である。 図6の作業ステーションにおいて作業時間の実績を収集した一例を示すタイムチャートである。 本願発明におけるアンテナと受信機と制御機との組合わせの例を示す構成図であり、(a) は第1例、(b) は第2例、(c) は第3例である。 本願発明における受信機の利得切替を示す概念図である。 図16に示す受信機の利得切替を行う場合のフローチャートである。 本願発明における作業スケジュールの一例を示す構成図である。 図11の作業スケジュールに基づいたIDシステム検出結果を示すタイムチャートである。 図11の作業スケジュールに基づいた作業特定結果を示す作業結果リストである。 本願発明における作業の一例を示す作業特定テーブルである。
符号の説明
1〜6…作業ステーション
7…コンベア
11〜13…被作業物
21〜26…受信機
31〜36…IDタグ
41〜43…IDタグ
51〜56…アンテナ
61…配線
62…実績収集制御機
63〜65…作業時間実績収集装置
70…配線
71…信号変換器
72…LANケーブル
73…ハブ
74…パーソナルコンピュータ
75…無線LANモデム
76,77…混合器
78…配線
79…同軸切換器
80…RFIDコントローラ
81…信号線
a1〜a4…受信エリア

Claims (10)

  1. 作業者にIDタグを携帯させ、該IDタグが作業ステーションにおいて受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を検出し、作業者に携帯させたIDタグが受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を作業者の作業時間として収集するとともに、前記作業ステーションに設けた作業道具の作動時間を収集し、該作業道具の作動時間と前記作業者の作業時間とから作業者の作業道具操作時間を収集するようにした作業時間実績収集方法。
  2. 請求項1記載の作業時間実績収集方法において、
    前記IDタグを複数の作業者に携帯させるとともに被作業物に設け、該IDタグが作業ステーションにおいて受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を前記複数の作業者毎の作業時間として収集し、被作業物に設けたIDタグが受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を被作業物の作業時間として収集する作業時間実績収集方法。
  3. 請求項2記載の作業時間実績収集方法において、
    複数の作業ステーションで前記IDタグ毎に作業時間を集計し、各々の作業ステーションにおける作業者毎の作業時間と被作業物毎の作業時間とを収集する作業時間実績収集方法。
  4. 作業者にIDタグを携帯させ、作業場所が移動する被作業物に受信部材を設け、前記IDタグが被作業物に設けた受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を検出し、該時間を被作業物の作業に要した時間として収集する作業時間実績収集方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の作業時間実績収集方法において、
    前記受信部材の受信可能領域を複数の受信エリアで切替えて、前記IDタグを受信した受信エリアからIDタグの位置を特定する作業時間実績収集方法。
  6. 作業者に携帯させるIDタグと、作業ステーションに設けて該IDタグの受信可能領域内への入出を検出する受信部材と、該受信部材で検出した前記作業者のIDタグが受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を作業者の作業時間として収集するとともに、前記作業ステーションに設けた作業道具の作動時間を収集し、該作業道具の作動時間と前記作業者の作業時間とから作業者の作業道具操作時間を収集する制御機とを設けた作業時間実績収集装置。
  7. 請求項記載の作業時間実績収集装置において、
    複数の作業ステーションに受信部材を設け、前記IDタグを複数の作業者に携帯させるとともに被作業物に設け、該IDタグが各々の作業ステーションにおける受信部材の受信可能領域内に入っていた時間を前記複数の作業者が各々の作業ステーションで作業した時間として収集するとともに、前記被作業物を各々の作業ステーションで作業した作業時間として収集する機能を前記制御機に具備させた作業時間実績収集装置。
  8. 請求項記載の作業時間実績収集装置において、
    前記IDタグ毎に各々の作業ステーションで作業に要した時間を集計し、各々の作業ステーションにおける作業者毎の作業時間と被作業物毎の作業時間とを収集する機能を前記制御機に具備させた作業時間実績収集装置。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の作業時間実績収集装置において、
    前記受信部材を受信可能領域が複数の受信エリアに切替え可能なように構成し、該受信部材の受信可能領域を切替えて前記IDタグを検出した受信エリアからIDタグの位置を特定する機能を前記制御機に具備させた作業時間実績収集装置。
  10. 予め、作業者が携帯するIDタグの情報と、該作業者が作業する作業ステーションの情報と、該作業ステーションで作業者が操作する作業道具の作業開始判定と作業終了判定との情報と、該作業道具での作業内容の情報とを用いて作業特定テーブルを作成して制御機に記録し、前記作業者にIDタグを携帯させ、前記作業ステーションに該IDタグの受信可能領域内への入出を検出する受信部材を設け、前記作業道具に作業開始判定と作業終了判定とを行う検出手段を設け、前記IDタグが受信可能領域内に入っていることを検出した受信部材の作業ステーションと、前記作業道具の作業開始判定と作業終了判定との時間とを前記作業特定テーブルの作業に当てはめて作業者の作業時間を特定する機能を前記制御機に具備させた作業時間特定システム。
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