JP4407038B2 - 圧力センサ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力検出用の検出手段が形成されたダイヤフラムを有するステムを圧力導入可能なハウジングにネジ結合してなる圧力センサに関し、特に、200MPa程度の高圧を検出するものに用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
この種の圧力センサとして、本出願人は、先に特願平11−82180号に記載されているようなものを提案している。この先願に基づいて本発明者が試作した圧力センサの概略断面を図5に示す。このものは、例えば、自動車の燃料噴射系(例えばコモンレ−ル)における燃料パイプ内の高い圧力(燃料圧)を検出する高圧検出用のセンサに適用可能なものである。
【0003】
図5において、J1は、軸一端側に閉塞部としての薄肉状のダイヤフラムJ2を有し軸他端側に開口部J3を有する中空筒状の金属ステムである。このステムJ1は、ダイヤフラムJ2上にガラス接合された圧力検出用のセンサチップ(検出手段)J4を有し、開口部J3がハウジングJ5の圧力導入孔(圧力導入通路)J6と連通するように、ネジ部材J7によってハウジングJ5に固定されている。それにより、ステムJ1の開口部J3端は圧力導入孔J6の開口縁部に押圧されてシールされ、高い圧力が導入されても気密が保たれるようになっている。
【0004】
ここで、検出手段としてのセンサチップJ4は、圧力導入孔J6から導入された圧力によるダイヤフラムJ2の変形に応じた抵抗値変化を電気信号に変換するためのブリッジ回路(図示せず)を有するもので、ハウジングJ5内におけるチップJ4の周囲に配設された回路基板J8に対して、Al(アルミニウム)等のボンディングワイヤJ9により結線され、電気的に接続されている。
【0005】
このセンサにおいては、圧力導入孔J6から導入された圧力によってダイヤフラムJ2が変形し、その歪みをチップJ4にて電気信号に変換し、この信号をワイヤJ9、回路基板J8、ピンJ10、さらにコネクタターミナルJ11を介して、外部回路(自動車のECU等)へ出力され、圧力検出を行うようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記試作品のように、高圧に対する気密性を維持するためにステムJ1と圧力導入孔J6とをシールする手段としてのネジ部材J7を用いて、ステムJ1をハウジングJ5にネジ結合する構造においては、以下のような問題が生じる。
【0007】
この構造においては、ハウジングJ5の外形に合わせてワイヤボンディングしたり、ハウジングJ5に組み付けられたセンサチップJ4の向きを基準にして、プローブによるチップ特性の検査や回路基板J8の組み付けを行ったり、それ以降も、回路基板J8を基準にターミナルJ11等の部品を組み付ける。
【0008】
しかし、この構造においては、ステムJ1におけるネジ結合の回転軸と直交する面であるダイヤフラムJ2に、センサチップJ4が設けられているため、ステムJ1をハウジングJ5にネジ締めする際に、センサチップJ4がネジ結合の回転軸回りに回転して正規の位置からずれてしまう場合がある。その場合、それ以降のワイヤボンディングや回路基板J8の組付等を、位置ずれしたチップJ4に合わせて修正して行わなければならないため、作業性が悪くなる。
【0009】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、圧力検出用の検出手段が設けられたダイヤフラムを有するステムを、圧力導入可能なハウジングにネジ結合してなる圧力センサにおいて、検出手段がネジ結合の回転軸回りに回転して位置ずれした場合でも、後の組付の作業性に影響を与えないようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1及び請求項2記載の発明は、圧力導入可能なハウジング(30)と、このハウジングに対してネジ結合されるとともに、該ネジ結合の回転軸と直交する面がダイヤフラム(11)として構成されたステム(10)と、このダイヤフラム上にて該ダイヤフラムの変形に応じた抵抗値変化を電気信号に変換するためのブリッジ回路(41)を有する圧力検出用の検出手段(40)と、該ハウジング内における該検出手段の周囲に配設された回路基板(60)と、該検出手段に形成されたパッド(P1〜P4)と該回路基板とを結線するボンディングワイヤ(64)と、を備え、ネジ部材(20)を用いて該ステムを該ハウジングに固定するようにした圧力センサについてなされたものである。
【0011】
そして、本発明では、検出手段(40)に形成されたパッドを、ブリッジ回路(41)の電源端子用パッド(P1、P3)及び出力端子用パッド(P2、P4)が、前記ネジ結合の回転軸回りに所定の順序にて繰り返し配置されたものとし、該検出手段が該ネジ結合の回転軸まわりに回転して位置ずれした場合に、該検出手段が正規の位置にあるときと同様の回路特性を維持するようにボンディングワイヤ(64)を結線可能としたことを特徴としている。
【0012】
つまり、本発明では、検出手段のブリッジ回路に対応した電源端子用パッド、接地端子用パッド及び出力端子用パッドを所定の順序に並べて1組とし、この1組を、検出手段においてネジ結合の回転軸回りに複数組連続して配置したものとすることができる。
【0013】
例えば、本発明において、時計回りに電源端子用パッド、接地端子用パッド、出力端子用パッドの順に並べたものを1組として、検出手段が正規の位置に在るとき、ある1組(第1組)における各パッドがワイヤボンディングされている場合を考える。この場合、検出手段が例えば時計回りに回転して、第1組の出力端子用パッドがワイヤボンディング不可能な位置にずれても、第1組の次の第2組の出力端子用パッドがワイヤボンディング可能な位置に来る。
【0014】
よって、本発明によれば、検出手段がネジ結合の回転軸回りに回転して位置ずれした場合でも、検出手段が正規の位置にあるときと同様の回路特性を維持するようにボンディングワイヤが結線可能となっており、回路基板の位置を変える必要が無いため、回路基板を基準とした組付の作業性に影響を与えない。
【0015】
ここで、請求項2の発明のように、検出手段(40)を一般的な矩形板状とした場合(例えば矩形板状のチップ等)、この検出手段の周辺部に、各辺につきそれぞれ、電源端子用パッド(P1、P3)及び出力端子用パッド(P2、P4)からなるパッドの組を1組ずつ配置し、パッドの各組におけるパッドの順序をネジ結合の回転軸回りに同一の順序とした構成とすることができる。
【0016】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の実施形態に係る圧力センサ100の全体断面構成を示す。圧力センサ100は、自動車の燃料噴射系(例えばコモンレ−ル)における燃料パイプ(図示せず)に取り付けられ、この燃料パイプ内の圧力媒体としての液体または気液混合気の圧力を検出するものである。また、図2は、図1中の丸で囲んだA部の概略(センサチップと金属ステムの断面)を拡大して示す斜視図である。
【0018】
10は中空円筒形状を成す金属ステムであり、ネジ部材20により、ハウジング30にネジ結合され固定されている。金属ステム10は、一端側に閉塞部としての薄肉状のダイヤフラム11を有し、他端側に開口部12を有する。ここで、ダイヤフラム11は、ステム10における上記ネジ結合の回転軸と直交する面を構成している。また、金属ステム10の他端側(開口部12側)には、一端側(ダイヤフラム11側)に比べて外周径が大きい段付部13が形成されている。
【0019】
金属ステム10のダイヤフラム11の外面には、図2に示す様に、単結晶Si(シリコン)からなるセンサチップ40(本発明でいう検出手段)が、低融点ガラス50により接合固定されている。このセンサチップ40は、開口部12から金属ステム10内部に導入された圧力媒体の圧力によってダイヤフラム11が変形したときに発生する歪みを検出する検出部(歪みゲージ)として機能し、ダイヤフラム11の変形に応じた抵抗値変化を電気信号に変換するためのブリッジ回路(図3参照)を有するものである。なお、ブリッジ回路自体は公知のものを採用できる。そして、これらダイヤフラム11及びセンサチップ40が、センサの基本性能を左右する。
【0020】
金属ステム10の材料には、超高圧を受けることから高強度であること、及び、Siからなるセンサチップ40をガラス50により接合するため低熱膨張係数であること、が求められ、具体的には、Fe、Ni、CoまたはFe、Niを主体とし、析出強化材料としてTi、Nb、Alまたは、Ti、Nbが加えられた材料を選定し、プレス、切削や冷間鍛造等により形成できる。
【0021】
ハウジング30は、被取付体としての上記燃料パイプに直接取り付けられるもので、外周面に該取付用のネジ31が形成されている。また、ハウジング30の内部には、金属ステム10の開口部12と連通する圧力導入通路32が形成されている。この圧力導入通路32は、ハウジング30が上記燃料パイプに取り付けられた状態で上記燃料パイプ内と連通し、金属ステム10内へ圧力媒体を導入するようになっている。
【0022】
ネジ部材(スクリュウ)20は、金属ステム10の外周を覆う円筒形状を有し、その外周面に雄ネジ部21が形成され、一方、ハウジング30における雄ネジ部21と対応する部位には、雄ネジ部21に対応した形状の雌ネジ部33が形成されている。
【0023】
そして、これら両ネジ部21、33のネジ結合により、金属ステム10において、ネジ部材20からの押圧力が段付部13に印加されるため、金属ステム10はハウジング30に押圧固定され、さらに、この押圧力によって、開口部12と圧力導入通路32との連通部、即ち、金属ステム10の開口部12側とハウジング30の圧力導入通路32側との境界部Kがシールされている。
【0024】
このように、ハウジング30は、上記燃料パイプ(燃料配管)への固定(超高圧シール及び機械的保持)、及び、金属ステム10のネジ部材20を利用しての固定(超高圧シール及び機械的保持)、という機能、更には、後述のコネクタケース80の固定(シール及び機械的保持)という機能を有する。そのため、ハウジング30の要求品質としては、圧力媒体及び実車環境からの耐食性、また上記境界部Kにて高いシール面圧を発生させる軸力を維持するためのネジ強度、が挙げられる。
【0025】
そして、これらの要求品質から、ハウジング30の材質としては、耐食性と高強度を合わせもつ炭素鋼(例えばS15C等)に耐食性を上げるZnめっきを施したものや、耐食性を有するXM7、SUS430、SUS304、SUS630等を採用することができる。
【0026】
また、ネジ部材20は、金属ステム10をハウジング30に固定し、高いシール面圧を発生させる軸力を維持するために高強度が求められるが、ハウジング30とコネクタケース80により構成されるパッケージの内部に収納されることから、ハウジング30と違い耐食性は必要なく、炭素鋼等を採用できる。
【0027】
60は回路基板としてのセラミック基板であり、ネジ部材20に接着され固定されることにより、ハウジング30内におけるセンサチップ40の周囲に配設されている。該基板60には、センサチップ40の出力を増幅するアンプ(Amp)ICチップ62及び特性調整ICチップ62が接着剤にて固定されている。
【0028】
ここで、セラミック基板60とセンサチップ40とは、超音波ワイヤボンディングにより形成されたアルミニウム(Al)等の細線であるボンディングワイヤ64によって結線され、電気的に接続されている。この基板60とチップ40とのワイヤ64による接続の詳細については、後述する。また、コネクタターミナル70へ電気的接続するためのピン66が、銀ろうにてセラミック基板60に接合されている。
【0029】
コネクタターミナル70は、ターミナル72が樹脂74にインサート成形により構成されたアッシー(ASSY)である。ターミナル72とセラミック基板60とはピン66にレーザ溶接により接合されている。これによって、センサチップ40からの出力は、ボンディングワイヤ64からピン66を介してターミナル72へ伝達可能となっている。また、コネクタターミナル70は、接着剤76により、コネクタケース80に固定保持され、ターミナル72は自動車のECU等へ配線部材を介して電気的に接続可能となっている。
【0030】
コネクタケース80は、コネクタターミナル70の外形を成すもので、Oリング90を介して組付けられたハウジング30と一体化してパッケージを構成し、該パッケージ内部のセンサチップ40、各種IC、電気的接続部を湿気・機械的外力より保護するものである。コネクタケース80の材質は、加水分解性の高いPPS(ポリフェニレンサルファイド)等を採用できる。
【0031】
かかる構成を有する圧力センサ100の組付方法について、述べる。まず、センサチップ40がガラス50で接合されたステム10を、ネジ部材20を介してハウジング30にネジ結合し、ステム10をハウジング30に固定する。次に、ネジ部材20にセラミック基板60を接着し、セラミック基板60とセンサチップ40とをワイヤボンディングにより結線、電気的に接続する。
【0032】
次に、コネクタターミナル70とピン66とをレーザ溶接(YAGレーザ溶接等)にて接合する。次に、Oリング90を介して、コネクタケース80をハウジング30の溝部に組み付け、該溝部をかしめることにより、コネクタケース80とハウジング30とを固定する。こうして、図1に示す圧力センサ100が完成する。
【0033】
かかる圧力センサ100は、ハウジング30のネジ31を上記図示しない燃料パイプに形成されたネジ部に直接結合し取り付けることによって、該燃料パイプに接続固定される。
【0034】
そして、燃料パイプ内の燃料圧(圧力媒体)が、圧力導入通路32を通じて、金属ステム10の開口部12から金属ステム10の内部(中空部)へ導入されたときに、その圧力によってダイヤフラム11が変形し、この変形をセンサチップ40により電気信号に変換し、この信号をセンサの処理回路部を構成するセラミック基板60等にて処理し、圧力検出を行う。そして、検出された圧力(燃料圧)に基づいて、上記ECU等により燃料噴射制御がなされるのである。
【0035】
ところで、本実施形態では、高圧に対する気密性を維持するためにネジ部材20を用いてステム10をハウジング30にネジ結合する構造であるため、上述したように、ステム10をハウジング30にネジ締めする際に、センサチップ40が、ステム10のネジ締めにおける回転軸(以下、ネジ回転軸という)回りに回転して正規の位置からずれてしまう場合がある。本実施形態では、このチップの位置ずれによる組付作業性の悪化を防止すべく、基板60とチップ40との接続構成において、次のような独自の構成を採用している。
【0036】
図3は、本実施形態におけるセラミック基板60とセンサチップ40とのワイヤ64による接続構成の一例を示す模式図(ネジ回転軸方向から見た図)である。図3において、(a)はチップ40が正規の位置にある場合、(b)チップ40が正規の位置から反時計回りに22.5°回転した場合、(c)はチップ40が正規の位置から反時計回りに45°回転した場合である。
【0037】
図3に示す様に、センサチップ40には、ワイヤボンディング用のパッドP1〜P4がAl(アルミ)等の蒸着等により形成されている。なお、図3では、各パッドP1、P2、P3、P4を各々、▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼で示してある。そして、本例では、4個のパッドP1〜P4をパッドの1組として、矩形板状であるチップ40の周辺部に、各組におけるパッドの順序がネジ回転軸に対して反時計回りにP1、P2、P3、P4の順となるように、上記パッドの組が1組ずつ配置されている。
【0038】
ここで、各組における各パッドP1、P2、P3、P4は、それぞれ、チップ40のブリッジ回路41の電源端子用パッド、出力(−)端子用パッド、電源端子用パッド、出力(+)端子用パッドに相当する。そして、これら電源端子用パッドP1、出力(−)端子用パッドP2、電源端子用パッドP3、出力(+)端子用パッドP4は、図3(a)に示す正規の位置にてそれぞれ、基板60の電源端子T1、出力(−)端子T2、電源端子T3、及び出力(+)端子T4に対し、ワイヤ64で結線され、チップ40のブリッジ回路41は図示のような結線状態となっている。
【0039】
図3(b)に示す程度の位置ずれ状態では、上記正規の位置にて結線されたパッドP1〜P4の組(第1組)を用いて、正規の位置における結線状態を維持可能にワイヤボンディングできる。ところが、図3(c)に示す状態では、位置ずれが大きいため、もし、上記第1組のみで結線しようとすると、第1組のパッドP1及びP2においてはワイヤが長すぎてしまう。そのため、ワイヤボンディング時の共振によるワイヤの断線や接合性の悪化といった問題が生じ、実質的に結線不可能である。
【0040】
しかし、本実施形態によれば、図3(c)に示す位置ずれの大きい状態であっても、センサチップ40において、上記第1組と隣接するパッドP1〜P4の組(第2組)におけるパッドP1とP2が、セラミック基板60の各端子T1、T2とワイヤボンディング可能な位置にある。
【0041】
そして、図3(c)に示す様に、セラミック基板60の各端子T1〜T4とセンサチップ40の各パッドP1〜P4とをワイヤボンディングすれば、ブリッジ回路41の対称性を利用して、正規の位置でワイヤボンディングしたときの回路特性を維持することができる。つまり、図3(a)〜(c)の全てのブリッジ回路41において、T1とT4間の抵抗変化方向及びT2とT3間の抵抗変化方向が共に増加方向となり、同等の回路特性が維持されている。
【0042】
また、図3には示さないが、センサチップ40が正規の位置から反時計回りに90°回転した場合には、第2組のパッドP1〜P4が、第1組のものに置き換わることで、正規の位置における回路特性を維持するように、セラミック基板60の各端子T1〜T4とのワイヤボンディングが可能である。また、センサチップ40がネジ回転軸に対し時計回りに位置ずれした場合も、反時計回りの場合と同様に効果があることは勿論である。
【0043】
ちなみに、図4は、比較例として、従来の一般的なセンサチップJ4におけるボンディングワイヤJ9の接続構成を模式的に示す図である。従来では、矩形のセンサチップJ4における四隅に1個ずつ、チップJ4のブリッジ回路の各端子用パッドP1、P2、P3、P4が形成され、図示のようにワイヤJ9にて結線されている。
【0044】
このようなパッド配置では、チップJ4が、図4に示す正規の位置からステムJ1の回転軸(ネジ回転軸)回りに回転して位置ずれした場合、チップJ4の向きにより、或るパッドがセラミック基板側のボンディング位置から遠くなりすぎて、ワイヤJ9が互いに交差したり、長すぎてしまう。そのため、短絡の発生や、ワイヤボンディング時の共振によるワイヤの断線や接合性の悪化といった問題が生じるため、ボンディングが不可能になったり、正規の位置におけるブリッジ回路の回路特性を維持するようにボンディングできなくなったりする。
【0045】
なお、図3に示す例では、矩形板状のチップ40の各辺における周辺部に、1辺につき1組の電源端子用パッドP1及びP3、及び出力端子用パッドP2及びP4を配置し、各組におけるパッドP1〜P4の順序を、ネジ回転軸回りに同一の順序とした構成であるが、チップ40の各辺に1組ずつ配置した構成でなくても良い。
【0046】
例えば、該各辺に2組以上、あるいは、1組と半分(例えば、P1、P2、P3、P4、P1、P2といった6個のパッド)といった形で配置しても良い。また、パッドの組内の順序は、図示例に限定されるものではなく、また、チップ40は矩形板状でなくても良い。
【0047】
要するに、本実施形態では、チップ40が正規の位置にある場合のチップ40におけるブリッジ回路41の電源端子用パッドP1及びP3、及び出力端子用パッドP2及びP4を、ステムにおけるネジ結合の回転軸(ネジ回転軸)回りに所定の順序にて繰り返し配置されたものとすれば、チップ40が正規の位置にあるときと同様の回路特性を維持するようにボンディングワイヤ64を結線することができる。
【0048】
よって、本実施形態によれば、チップ40のネジ回転軸回りの位置ずれが起こっても、ワイヤボンディングを容易に実行でき、セラミック基板60の位置を補正することがない。そのため、センサの組付の際、セラミック基板60を基準に組み付ける工程において、チップ40の位置ずれが、これらの組付工程の作業性に影響を与えるのを防止できる。
【0049】
なお、ダイヤフラム上に設けられ、該ダイヤフラムの変形に応じた電気信号を出力する検出手段としては、上記センサチップに限定されるものではなく、歪みゲージをダイヤフラムに直接蒸着し、この歪みゲージを検出手段として用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る圧力センサの全体構成を示す概略断面図である。
【図2】図1中の丸で囲んだA部を拡大して示す説明図である。
【図3】セラミック基板とセンサチップとの接続の詳細を説明する模式図である。
【図4】従来の一般的なセンサチップにおけるボンディングワイヤの接続構成の模式図である。
【図5】本発明者の試作品としての圧力センサを示す概略断面図である。
【符号の説明】
10…ステム、11…ダイヤフラム、30…ハウジング、
40…センサチップ、41…ブリッジ回路、60…セラミック基板、
64…ボンディングワイヤ、P1〜P4…センサチップのパッド。

Claims (2)

  1. 圧力導入可能なハウジング(30)と、
    このハウジングに対してネジ結合されるとともに、前記ネジ結合の回転軸と直交する面が、前記ハウジングに導入された圧力によって変形可能なダイヤフラム(11)として構成されたステム(10)と、
    このステムの前記ダイヤフラム上にて、前記ダイヤフラムの変形に応じた抵抗値変化を電気信号に変換するためのブリッジ回路(41)を有する圧力検出用の検出手段(40)と、
    前記ハウジング内における前記検出手段の周囲に配設された回路基板(60)と、
    前記検出手段に形成されたパッド(P1〜P4)と前記回路基板とを結線するボンディングワイヤ(64)と、を備え
    ネジ部材(20)を用いて前記ステムを前記ハウジングに固定するようにした圧力センサであって、
    前記パッドは、前記ブリッジ回路の電源端子用パッド(P1、P3)及び出力端子用パッド(P2、P4)が、前記ネジ結合の回転軸回りに所定の順序にて繰り返し配置されたものとなっており、
    前記検出手段が前記ネジ結合の回転軸まわりに回転して位置ずれした場合に、前記検出手段が正規の位置にあるときと同様の回路特性を維持するように前記ボンディングワイヤが結線可能となっていることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記検出手段(40)は矩形板状であり、
    この検出手段の周辺部には、各辺につきそれぞれ、前記電源端子用パッド(P1、P3)及び前記出力端子用パッド(P2、P4)からなるパッドの組が1組ずつ配置されており、
    これらパッドの各組におけるパッドの順序が前記ネジ結合の回転軸回りに同一の順序となっていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
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