JP4406955B2 - デカヒドロナフタレン誘導体 - Google Patents
デカヒドロナフタレン誘導体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4406955B2 JP4406955B2 JP16445799A JP16445799A JP4406955B2 JP 4406955 B2 JP4406955 B2 JP 4406955B2 JP 16445799 A JP16445799 A JP 16445799A JP 16445799 A JP16445799 A JP 16445799A JP 4406955 B2 JP4406955 B2 JP 4406955B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- trans
- transdecahydronaphthalene
- liquid crystal
- carbon atoms
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 0 Cc1cc(I)c(C)c(**)c1 Chemical compound Cc1cc(I)c(C)c(**)c1 0.000 description 3
- ALFLDQIYGBNZCO-UHFFFAOYSA-N C=CC(CC1)CCC1C(CC1)CCC1c(cc1)cc(F)c1F Chemical compound C=CC(CC1)CCC1C(CC1)CCC1c(cc1)cc(F)c1F ALFLDQIYGBNZCO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- UMULWEQZNFZORL-UHFFFAOYSA-N C=CCCC(CC1)CCC1C(CC1)CCC1c(cc1)cc(F)c1F Chemical compound C=CCCC(CC1)CCC1C(CC1)CCC1c(cc1)cc(F)c1F UMULWEQZNFZORL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Liquid Crystal Substances (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規液晶性化合物である、デカヒドロナフタレン誘導体とそれを含有する液晶組成物に関するものである。これらは電気光学的液晶表示用、特に温度範囲が広いネマチック液晶材料として有用である。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子は、時計、電卓をはじめとして、各種測定機器、自動車用パネル、ワードプロセッサー、電子手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いられるようになっている。液晶表示方式としては、その代表的なものにTN(捩れネマチック)型、STN(超捩れネマチック)型、DS(動的光散乱)型、GH(ゲスト・ホスト)型あるいはFLC(強誘電性液晶)等があり、また駆動方式としても従来のスタティック駆動からマルチプレックス駆動が一般的になり、さらに単純マトリックス方式、最近ではアクティブマトリックス方式が実用化されている。
【0003】
これらの表示方式や駆動方式に応じて、液晶材料としても種々の特性が要求されている。中でも温度範囲が広いことはほとんどの場合に共通して非常に重要であるが、これにはネマチック相上限温度(TN-I)が充分高いことと、融点(TC -N)あるいはスメクチック−ネマチック転移温度(TS-N)が充分低いことを含んでいる。
【0004】
また、他の液晶化合物や汎用液晶組成物に対する相溶性も重要である。この相溶性が不良の場合には、析出や相分離の危険を避けるために非常に多数の液晶化合物を混合させる必要が生じ、組成物の調製には非常な手間がかかり、高コスト化が避けられなかった。
【0005】
また、駆動電圧が充分低いことも多くの場合に共通して重要な特性であり、そのためには閾値電圧(Vth)が低い必要がある。
【0006】
また、応答が高速であることも同様に重要な特性であり、そのために液晶の粘性はできるだけ小さいことが要求されている。
【0007】
また、屈折率異方性(Δn)も重要な特性であり、その表示方法に応じてさまざまな値が要求されるが、製造の容易なセル厚の大きい液晶素子の場合には小さい値が要求されることが多い。
【0008】
こうした要求を満たすべく、これまでにも非常に数多くの液晶化合物が合成されてきているが、問題が全て解決されたわけではなく、上記の各々の要求に対しさらに優れた特性を有する液晶化合物が求められているのが現状である。
【0009】
一般に液晶化合物は構造的に中心骨格(コア)部分と側方基(側鎖及び極性基)から形成されている。コア部分を構成する環構造としては、1,4−フェニレン基(フッ素置換されていてもよい)やトランス−1,4−シクロヘキシレン基をはじめとして、ピリジン−2,5−ジイル基やピリミジン−2,5−ジイル基等の複素芳香環、ジオキサン−トランス−1,4−ジイル基やピペリジン−1,4−ジイル基等の飽和複素環等、既に多くのものが知られている。しかしながら、通常は1,4−フェニレン基(フッ素置換されていてもよい)とトランス−1,4−シクロヘキシレン基および少数の複素芳香環にほぼ限定されており、これらの環構造から構成された液晶化合物のみでは年々高度化する液晶組成物に対する要求特性には充分応えきれなくなってきているのが実情である。
【0010】
ところでこのトランス−1,4−シクロヘキシレン基をトランス−2,6−トランスデカヒドロナフチレン基に変換することにより液晶性が向上することは知られている。しかもトランス−2,6−トランスデカヒドロナフチレン基は酸素原子や窒素原子といったヘテロ原子を含まない飽和環であるため、優れた安定性が期待できる。しかしながら、これまでに報告されたトランス−2,6−トランスデカヒドロナフタレン誘導体の例は少なく、特にその特性についてはほとんど知られていなかった。
【0011】
最近、本発明者らは2−(3,5−ジフルオロ−4−シアノフェニル)−トランス−2,6−トランスデカヒドロナフタレン誘導体である(A)
【0012】
【化2】
【0013】
あるいは2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−トランス−2,6−トランスデカヒドロナフタレン誘導体である(B)
【0014】
【化3】
【0015】
等の新規フェニルデカヒドロナフタレン誘導体を開発し、これらが優れた液晶性を示し、閾値電圧(Vth)の低減や、屈折率異方性(Δn)の低減、ネマチック相温度範囲の拡大等に優れた効果を有し、さらに他の液晶化合物や汎用液晶組成物に対する相溶性にも優れており、(A)は主にSTN表示用に、(B)は主にTFT用として有用であることを報告した。
【0016】
また、液晶化合物において、側鎖としてアルキル基に換えてアルケニル基を導入することにより、液晶性の向上や粘性の低下、急峻性(γ)の向上等の優れた効果を示すことが知られている。
本発明者らは、(A)や(B)等のフェニルデカヒドロナフタレン誘導体について、側鎖としてアルキル基に換えてアルケニル基を導入した2−(3,5−ジフルオロ−4−シアノフェニル)−トランス−2,6−トランスデカヒドロナフタレン誘導体である(C)
【0017】
【化4】
【0018】
あるいは2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−トランス−2,6−トランスデカヒドロナフタレン誘導体である(D)
【0019】
【化5】
【0020】
等のフェニルデカヒドロナフタレン誘導体を合成し、これらは(A)や(B)と比較して、さらに液晶性が向上することを報告した。
【0021】
一方、液晶性を向上させつつ、その粘性を低下させ、Δnを低減させるためには、デカヒドロナフタレン骨格に加えて、さらにトランス−1,4−シクロヘキシレン基を導入することが効果的であろうと想像できる。しかしながら、そのような骨格で、側鎖としてアルケニル基を有するような液晶化合物はその製造方法を含めてこれまでほとんど知られていない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、アルケニル基を少なくとも1個側鎖として有するデカヒドロナフタレン誘導体である新規液晶性化合物を提供し、さらにこれらの化合物を用いて、広いネマチック相温度範囲を有し、屈折率異方性が小さく、さらに低電圧駆動や高速応答も可能であって、STNあるいはTFT駆動用としても好適な液晶組成物を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、
1.一般式(I)
【0024】
【化6】
【0025】
(式中、RおよびR’は、それぞれ独立的に、フッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、アルコキシル基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニル基、あるいはシアノ基、シアナト基、水酸基、カルボキシル基を表すが、少なくとも一方はフッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよいアルケニル基を表し、LおよびL’は、それぞれ独立的に、−CH2CH2−、−CH(CH3)CH2−、−CH2CH(CH3)−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−O(CH2)3−、−(CH2)3O−、−(CH2)4−または単結合を表し、mおよびnは、それぞれ独立的に、0、1または2の整数を表し、デカヒドロナフタレン環はトランス形であり、その2,6−位はトランス配置であり、シクロヘキサン環の1,4−位はトランス配置である。)で表されるデカヒドロナフタレン誘導体。
2.一般式(I)において、LおよびL’がそれぞれ独立的に、−CH2CH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CF=CF−または単結合を表すところの上記1記載のデカヒドロナフタレン誘導体。
3.一般式(I)において、RおよびR’がそれぞれ独立的に、フッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、アルコキシル基、アルケニル基、アルケニルオキシ基を表し、少なくとも一方はフッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよいアルケニル基を表すところの上記1記載のデカヒドロナフタレン誘導体。
4.一般式(I)において、LおよびL’が単結合を表すところの上記1記載のデカヒドロナフタレン誘導体。
5.一般式(I)において、m+nが0、1または2を表すところの上記1記載のデカヒドロナフタレン誘導体。
6.上記1〜5記載の一般式(I)で表される化合物を含有する液晶組成物。
7.上記6記載の液晶組成物を構成要素とする液晶素子。
を前記課題を解決するための手段として見出した。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一例について説明する。
【0027】
本発明は、上記課題を解決するために、一般式(I)
【0028】
【化7】
【0029】
で表されるデカヒドロナフタレン誘導体を提供する。
【0030】
式中、RおよびR’はそれぞれ独立的にフッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、アルコキシル基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニル基、あるいはシアノ基、シアナト基、水酸基、カルボキシル基を表し、少なくとも一方はフッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよいアルケニル基を表すが、フッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、アルコキシル基、アルケニル基またはアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基、炭素原子数1〜6の直鎖状アルコキシル基あるいはビニル基、トランス−1−プロペニル基、3−ブテニル基、トランス−3−ペンテニル基、トランス−2−プロペニルオキシ基、トランス−2−ブテニルオキシ基、トランス−4−ペンテニルオキシ基、トランス−4−ヘキセニルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、2−フルオロエテニル基、2,2−ジフルオロエテニル基、メトキシエチル基またはメトキシエトキシ基がさらに好ましく、炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基、あるいはビニル基、トランス−1−プロペニル基、3−ブテニル基、トランス−3−ペンテニル基、2−フルオロエテニル基または2,2−ジフルオロエテニル基が最も好ましい。LおよびL’はそれぞれ独立的に−CH2CH2−、−CH(CH3)CH2−、−CH2CH(CH3)−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−O(CH2)3−、−(CH2)3O−、−(CH2)4−または単結合を表すが、−CH2CH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CF=CF−または単結合が好ましく、単結合が特に好ましい。mおよびnはそれぞれ独立的に0〜2の整数を表すが、m+nは0〜2が好ましく、0または1であることがさらに好ましく、1が最も好ましい。デカヒドロナフタレン環はトランス形であり、その2,6−位はトランス配置であり、シクロヘキサン環の1,4−位はトランス配置である。一般式(I)においては、そのR、R’、L、L’、mおよびnの選択によって多種の化合物群を包含するけれども、それらの中では一般式(Ia)〜(Iz)
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】
で示される化合物が好ましく、一般式(Ia)〜(If)の化合物がさらに好ましく、一般式(Ia)および(If)の化合物が最も好ましい。式中、RaおよびRbはそれぞれ独立的にフッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、アルコキシル基、アルケニル基またはアルケニルオキシ基を表し、少なくとも一方はフッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよいアルケニル基を表すが、炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基、炭素原子数1〜6の直鎖状アルコキシル基あるいはビニル基、トランス−1−プロペニル基、トランス−3−ブテニル基、トランス−3−ペンテニル基、トランス−2−プロペニルオキシ基、トランス−2−ブテニルオキシ基、トランス−4−ペンテニルオキシ基、トランス−4−ヘキセニルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、2−フルオロエテニル基、2,2−ジフルオロエテニル基、2−メトキシエチル基または2−メトキシエトキシ基がさらに好ましく、炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基、あるいはビニル基、トランス−1−プロペニル基、3−ブテニル基、トランス−3−ペンテニル基、2−フルオロエテニル基または2,2−ジフルオロエテニル基が最も好ましい。
【0036】
一般式(I)の化合物は、一般式(IIa)
【0037】
【化12】
【0038】
(式中、R、Lおよびmは一般式(I)におけるとおなじ意味を表す。)で表されるデカヒドロナフタレン誘導体からそれぞれ製造することができる。
【0039】
例えばL’が−CH2CH2−、nが1の場合、一般式(IIa)
【0040】
【化13】
【0041】
(式中、R、Lおよびmは一般式(I)におけるとおなじ意味を表す。)で表される化合物を
【0042】
【化14】
【0043】
で表されるウィッティッヒ反応剤と反応させ、ついで酸で加水分解し、得られたシス/トランスの混合物を必要に応じて塩基で異性化することにより
【0044】
【化15】
【0045】
(式中、R、Lおよびmは一般式(I)におけるとおなじ意味を表す。)を得ることができる。さらにウィッティッヒ反応剤との反応を繰り返すことにより
【0046】
【化16】
【0047】
(式中、R、Lおよびmは一般式(I)におけるとおなじ意味を表す。)を得ることができる。得られた一般式(IIc)で表される化合物を還元し、アルコール体を得て、これをハロゲン化チオニル、ハロゲン化リンなどのハロゲン化剤によりハロゲン化することにより
【0048】
【化17】
【0049】
(式中、Xはハロゲン基を表し、R、Lおよびmは一般式(I)におけるとおなじ意味を表す。)を得ることができる。得られた一般式(IId)で表される化合物から
【0050】
【化18】
【0051】
(式中、MはMgCl、MgBr、MgI、Li、Cu、CuLiなどの金属もしくは金属塩を表し、R、Lおよびmは一般式(I)におけるとおなじ意味を表す。)で表される有機金属反応剤を調製し、
【0052】
【化19】
【0053】
と反応させ、脱水、再アセタール化、水素添加、脱アセタール化することにより
【0054】
【化20】
【0055】
(式中、R、Lおよびmは一般式(I)におけるとおなじ意味を表す。)を得ることができる。得られた一般式(IIf)で表される化合物を
【0056】
【化21】
【0057】
あるいは
【0058】
【化22】
【0059】
(式中、R’’はフッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよいアルキル基を表す。)で表されるウィッティッヒ反応剤と数回反応させ、必要に応じて酸で加水分解し、得られたシス/トランスの混合物を必要に応じて異性化することにより
【0060】
【化23】
【0061】
(式中、R、R’、Lおよびmは一般式(I)におけるとおなじ意味を表す。)を得ることができる。
【0062】
斯くして製造される本発明の化合物(I)の代表的な例を、その相転移温度とともに第2表に示す。
【0063】
【表1】
(表中、Crは結晶相を、Nはネマチック相を、Iは等方性液体相をそれぞれ示す。)
一般式(I)の化合物を液晶組成物中に添加することにより得られる優れた効果は以下のとおりである。
【0064】
第1表に示された化合物(I−4)
【0065】
【化24】
【0066】
をネマチック相温度範囲が広く、低粘性でアクティブマトリックス駆動にも使用可能なホスト液晶組成物(H)
【0067】
【化25】
【0068】
に20重量%添加して液晶組成物(H−4)を調製した。そのネマチック相上限温度(TN-I)は116.4℃であった。この(H−4)を−20℃で4週間放置したが結晶の析出や相分離は観察されなかった。また、−60℃に冷却して結晶化させ、その融点(TC-N)を測定したところ−3℃であった。
【0069】
次に、(H−4)をセル厚6.0μmのTNセルに充填して液晶素子を作成し、20℃でその電気光学特性を測定したところ、以下のとおりであった。
閾値電圧(Vth) 2.31V
応答時間(τ) 27.4m秒
急峻性(γ)1.29
誘電率異方性(Δε) 3.2
屈折率異方性(Δn) 0.081
一方、(H)単独での電気光学特性は以下のとおりである。
ネマチック相上限温度(TN-I)116.7℃
融点(TC-N) 11℃
閾値電圧(Vth) 2.14V
応答時間(τ) 25.3m秒
急峻性(γ)1.23
誘電率異方性(Δε) 4.8
屈折率異方性(Δn) 0.090
従って、(I−4)を20重量%添加することにより、Δnを大幅に低減させることができた。またTN-Iの降下は2℃程であり、Vth、γもほとんど変化がなく、さらにそのτも2m秒程の増加に抑えることができた。また、冷却して結晶化させ測定したそのTC-Nは−3℃であり、(H)よりも大幅に降下させることができ、(I−4)がホスト液晶によく溶解していることがわかる。
【0070】
また、この素子の室温および80℃における電圧保持率を測定したが、いずれも極めて良好でアクティブマトリックス駆動用としても充分使用可能であった。
【0071】
次に、類似の構造を有するが、コア部分を構成する環構造がトランス−1,4−シクロヘキシレン基である化合物(R)
【0072】
【化26】
【0073】
を(H)に同量(20重量%)添加してネマチック液晶組成物(H−R)を調製した。同様にして液晶素子を作成し、その電気光学特性を測定したところ、以下のとおりであった。
ネマチック相上限温度(TN-I)102.8℃
融点(TC-N) ―
閾値電圧(Vth) 2.29V
応答時間(τ) 22.4m秒
急峻性(γ)1.21
誘電率異方性(Δε) 3.6
屈折率異方性(Δn) 0.089
(H−R)は応答が(H−4)と比較して改善されているが、TN-Iは(H−4)と比較して低下していることがわかる。また、(H−R)のΔnは(H)と比較してほとんど同じで、低減されなかった。
【0074】
従って、本発明の化合物(I−4)は、ネマチック相温度範囲を改善し、Δnが低い液晶組成物を調製する上において、従来の化合物(R)より優れた効果を有していることがわかる。
【0075】
以上、一般式(I)の化合物は、(イ)ネマチック相温度範囲を改善し、且つ、(ロ)Δnが低い液晶組成物を調製する上において非常に有用である。
【0076】
以上から、一般式(I)の化合物は、他のネマチック液晶化合物との混合物の状態で、TN型あるいはSTN型等の電界効果型表示セル用として好適に使用することができる。本発明はこのように一般式(I)で表される化合物の少なくとも1種類をその構成成分として含有する液晶組成物ならびにこれを構成要素とする液晶素子をも提供するものである。
【0077】
また、化合物(I−4)は分子内に強い極性基を持たず、大きい比抵抗と高い電圧保持率を得ることが容易であり、アクティブマトリックス駆動用液晶材料の構成成分として使用することも可能である。
【0078】
本発明は、このように一般式(I)で表される化合物の少なくとも1種類をその構成成分として含有する液晶組成物をも提供するものである。
【0079】
本発明の提供する組成物においては、その第一成分として一般式(I)で表される化合物を少なくとも1種含有するが、その他の成分として特に以下の第二〜第四成分から少なくとも1種含有することが好ましい。
【0080】
即ち、第二成分はいわゆるフッ素系(ハロゲン系)のp型液晶化合物であって、以下の一般式(A1)〜(A3)で示される化合物からなるものである。
【0081】
【化27】
【0082】
上式中、Rbは炭素原子数1〜12のアルキル基を表し、これらは直鎖状であってもメチルまたはエチル分岐を有していてもよく、3〜6員環の環状構造を有していてもよく、基内に存在する任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CF=CF−または−C≡C−により交換されていてもよく、基内に存在する任意の水素原子はフッ素原子またはトリフルオロメトキシ基により置換されていてもよいが、炭素原子数2〜7の直鎖状アルキル基、炭素原子数2〜7の直鎖状1−アルケニル基、炭素原子数4〜7の直鎖状3−アルケニル基、末端が炭素原子数1〜3のアルコキシル基により置換された炭素原子数1〜5のアルキル基が好ましい。また、分岐により不斉炭素が生じる場合には、化合物として光学活性であってもラセミ体であってもよい。
【0083】
環A、環Bおよび環Cはそれぞれ独立的にトランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレン基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、フッ素原子により置換されていてもよい1,4−シクロヘキセニレン基、1,3−ジオキサン−トランス−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基またはピリジン−2,5−ジイル基を表すが、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、フッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基または1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレン基が好ましい。特に環Bがトランス−1,4−シクロヘキシレン基またはトランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基である場合に、環Aはトランス−1,4−シクロヘキシレン基であることが好ましく、環Cがトランス−1,4−シクロヘキシレン基またはトランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基である場合に環Bおよび環Aはトランス−1,4−シクロヘキシレン基であることが好ましい。また、(A3)において環Aはトランス−1,4−シクロヘキシレン基であることが好ましい。
【0084】
La、LbおよびLcは連結基であって、それぞれ独立的に単結合、エチレン基(−CH2CH2−)、1,2−プロピレン基(−CH(CH3)CH2−および−CH2CH(CH3)−)、1,4−ブチレン基、−COO−、−OCO−、−OCF2−、−CF2O−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CF=CF−、−C≡C−または−CH=NN=CH−を表すが、単結合、エチレン基、1,4−ブチレン基、−COO−、−OCF2−、−CF2O−、−CF=CF−または−C≡C−が好ましく、単結合またはエチレン基が特に好ましい。また、(A2)においてはその少なくとも1個が、(A3)においてはその少なくとも2個が単結合を表すことが好ましい。
【0085】
環Zは芳香環であり以下の一般式(IXa)〜(IXc)で表すことができる。
【0086】
【化28】
【0087】
式中、Ya〜Yjはそれぞれ独立的に水素原子あるいはフッ素原子を表すが、(IXa)において、YaおよびYbの少なくとも1個はフッ素原子であることが好ましく、(IXb)において、Yd〜Yfの少なくとも1個はフッ素原子であることが好ましく、特にYdはフッ素原子であることがさらに好ましい。
【0088】
末端基Paはフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基またはジフルオロメチル基あるいは2個以上のフッ素原子により置換された炭素原子数2または3のアルコキシル基、アルキル基、アルケニル基またはアルケニルオキシ基を表すが、フッ素原子、トリフルオロメトキシ基またはジフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子が特に好ましい。
【0089】
また、(A2)においては本発明の一般式(I)の化合物は除く。
【0090】
第三成分はいわゆるシアノ系のp型液晶化合物であって、以下の一般式(B1)〜(B3)で示される化合物からなるものである。
【0091】
【化29】
【0092】
上式中、Rcは炭素原子数1〜12のアルキル基を表し、これらは直鎖状であってもメチルまたはエチル分岐を有していてもよく、3〜6員環の環状構造を有していてもよく、基内に存在する任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CF=CF−または−C≡C−により交換されていてもよく、基内に存在する任意の水素原子はフッ素原子またはトリフルオロメトキシ基により置換されていてもよいが、炭素原子数2〜7の直鎖状アルキル基、炭素原子数2〜7の直鎖状1−アルケニル基、炭素原子数4〜7の直鎖状3−アルケニル基、末端が炭素原子数1〜3のアルコキシル基により置換された炭素原子数1〜5のアルキル基が好ましい。また、分岐により不斉炭素が生じる場合には、化合物として光学活性であってもラセミ体であってもよい。
【0093】
環D、環Eおよび環Fはそれぞれ独立的にトランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレン基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、フッ素原子により置換されていてもよい1,4−シクロヘキセニレン基、1,3−ジオキサン−トランス−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基またはピリジン−2,5−ジイル基を表すが、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、フッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基または1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレン基が好ましい。特に環Eがトランス−1,4−シクロヘキシレン基またはトランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基である場合に、環Dはトランス−1,4−シクロヘキシレン基であることが好ましく、環Fがトランス−1,4−シクロヘキシレン基またはトランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基である場合に環Dおよび環Eはトランス−1,4−シクロヘキシレン基であることが好ましい。また、(B3)において環Dはトランス−1,4−シクロヘキシレン基であることが好ましい。
【0094】
Ld、LeおよびLfは連結基であって、それぞれ独立的に単結合、エチレン基(−CH2CH2−)、1,2−プロピレン基(−CH(CH3)CH2−および−CH2CH(CH3)−)、1,4−ブチレン基、−COO−、−OCO−、−OCF2−、−CF2O−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−OCH2−、−CH2O−、または−CH=NN=CH−を表すが、単結合、エチレン基、−COO−、−OCF2−、−CF2O−、−CF=CF−または−C≡C−が好ましく、単結合、エチレン基または−COO−が特に好ましい。また、(B2)においてはその少なくとも1個が、(B3)においてはその少なくとも2個が単結合を表すことが好ましい。
【0095】
環Yは芳香環であり以下の一般式(IXd)〜(IXf)で表すことができる。
【0096】
【化30】
【0097】
式中、Yh〜Ynはそれぞれ独立的に水素原子あるいはフッ素原子を表すが、(IXe)において、YnおよびYoは水素原子であることが好ましい。
末端基Paはシアノ基(−CN)、シアナト基(−OCN)または−C≡CCNを表すが、シアノ基が好ましい。
【0098】
また、(B2)においては本発明の一般式(I)の化合物は除く。
【0099】
第四成分は誘電率異方性が0程度である、いわゆるn型液晶であり、以下の一般式(C1)〜(C3)で示される化合物からなるものである。
【0100】
【化31】
【0101】
上式中、RdおよびReはそれぞれ独立的に炭素原子数1〜12のアルキル基を表し、これらは直鎖状であってもメチルまたはエチル分岐を有していてもよく、3〜6員環の環状構造を有していてもよく、基内に存在する任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CF=CF−または−C≡C−により交換されていてもよく、基内に存在する任意の水素原子はフッ素原子またはトリフルオロメトキシ基により置換されていてもよいが、炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基、炭素原子数2〜7の直鎖状1−アルケニル基、炭素原子数4〜7の直鎖状3−アルケニル基、炭素原子数1〜3の直鎖状アルコキシル基または末端が炭素原子数1〜3アルコキシル基により置換された炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基が好ましく、さらに少なくとも一方は炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基、炭素原子数2〜7の直鎖状1−アルケニル基または炭素原子数4〜7の直鎖状3−アルケニル基であることが特に好ましい。
【0102】
環G、環H、環Iおよび環Jはそれぞれ独立的に、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子あるいはメチル基により置換されていてもよい1,4−フェニレン基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよい1,4−シクロヘキセニレン基、1,3−ジオキサン−トランス−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基またはピリジン−2,5−ジイル基を表すが、各化合物において、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、フッ素原子により置換されていてもよい1,4−シクロヘキセニレン基、1,3−ジオキサン−トランス−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基またはピリジン−2,5−ジイル基は1個以内であることが好ましく、他の環はトランス−1,4−シクロヘキシレン基あるいは1〜2個のフッ素原子またはメチル基により置換されていてもよい1,4−フェニレン基であることが好ましい。
【0103】
Lg、LhおよびLiは連結基であって、それぞれ独立的に単結合、エチレン基(−CH2CH2−)、1,2−プロピレン基(−CH(CH3)CH2−および−CH2CH(CH3)−)、1,4−ブチレン基、−COO−、−OCO−、−OCF2−、−CF2O−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CF=CF−、−C≡C−または−CH=NN=CH−を表すが、単結合、エチレン基、1,4−ブチレン基、−COO−、−OCO−、−OCF2−、−CF2O−、−CF=CF−、−C≡C−または−CH=NN=CH−が好ましく、(C2)においてはその少なくとも1個が、(C3)においてはその少なくとも2個が単結合を表すことが好ましい。
【0104】
また、(C2)においては本発明の一般式(I)の化合物は除く。
【0105】
(C1)におけるより好ましい形態は以下の一般式(C1a)〜(C1h)で表すことができる。
【0106】
【化32】
【0107】
上記各式中、RfおよびRgはそれぞれ独立的に炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基、炭素原子数2〜7の直鎖状1−アルケニル基、炭素原子数4〜7の直鎖状3−アルケニル基、炭素原子数1〜3の直鎖状アルコキシル基または末端が炭素原子数1〜3のアルコキシル基により置換された炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基を表すが、少なくとも一方は炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基、炭素原子数2〜7の直鎖状1−アルケニル基または炭素原子数4〜7の直鎖状3−アルケニル基を表す。ただし、環G1〜環G8が芳香環の場合、対応するRfは1−アルケニル基およびアルコキシル基を除き、環H1〜環H8が芳香環の場合、対応するRgは1−アルケニル基およびアルコキシル基を除く。
【0108】
環G1および環H1はそれぞれ独立的にトランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子あるいはメチル基により置換されていてもよい1,4−フェニレン基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよい1,4−シクロヘキセニレン基、1,3−ジオキサン−トランス−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基またはピリジン−2,5−ジイル基を表すが、各化合物において、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、フッ素原子により置換されていてもよい1,4−シクロヘキセニレン基、1,3−ジオキサン−トランス−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基またはピリジン−2,5−ジイル基は1個以内であることが好ましく、その場合の他方の環はトランス−1,4−シクロヘキシレン基あるいは1〜2個のフッ素原子またはメチル基により置換されていてもよい1,4−フェニレン基である。環G2および環H2はそれぞれ独立的にトランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子あるいはメチル基により置換されていてもよい1,4−フェニレン基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、各化合物において、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基は1個以内であることが好ましく、その場合の他方の環はトランス−1,4−シクロヘキシレン基あるいは1〜2個のフッ素原子またはメチル基により置換されていてもよい1,4−フェニレン基である。環G3および環H3はそれぞれ独立的に1〜2個のフッ素原子あるいはメチル基により置換されていてもよい1,4−フェニレン基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、各化合物において1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基は1個以内であることが好ましい。
【0109】
(C2)におけるより好ましい形態は以下の一般式(C2a)〜(C2m)で表すことができる。
【0110】
【化33】
【0111】
上式中、環G1、環G2、環G3、環H1、環H2および環H3は前述の意味を表し、環I1は環G1と、環I2は環G2と、環I3は環G3とそれぞれおなじ意味を表す。また、上記各化合物において、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、フッ素原子により置換されていてもよい1,4−シクロヘキセニレン基、1,3−ジオキサン−トランス−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基またはピリジン−2,5−ジイル基は1個以内であることが好ましく、その場合の他方の環はトランス−1,4−シクロヘキシレン基あるいは1〜2個のフッ素原子またはメチル基により置換されていてもよい1,4−フェニレン基である。
【0112】
次に(C3)におけるより好ましい形態は以下の一般式(C3a)〜(C3f)で表すことができる。
【0113】
【化34】
【0114】
上式中、環G1、環G2、環H1、環H2、環I1および環I2は前述の意味を表し、環J1は環G1また環J2は環G2とそれぞれおなじ意味を表す。また、上記各化合物において、トランスデカヒドロナフタレン−トランス−2,6−ジイル基、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基、1〜2個のフッ素原子により置換されていてもよいテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、フッ素原子により置換されていてもよい1,4−シクロヘキセニレン基、1,3−ジオキサン−トランス−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基またはピリジン−2,5−ジイル基は1個以内であることが好ましく、その場合の他方の環はトランス−1,4−シクロヘキシレン基あるいは1〜2個のフッ素原子またはメチル基により置換されていてもよい1,4−フェニレン基である。
【0115】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示し、本発明をさらに説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)2,6−ジ(3−ブテニル)トランスデカヒドロナフタレン(I−1)の合成
【0116】
【化35】
【0117】
(1−a)トランスデカヒドロナフタレン−2,6−ジオンの合成
トランスデカヒドロナフタレン−2,6−ジオンモノエチレンアセタール21gをトルエン110mLに溶解し、ギ酸50mLを加え、室温で1時間攪拌した。水を加え、有機層を分離し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を溜去し、トランスデカヒドロナフタレン−2,6−ジオンの淡黄色固体16gを得た。
(1−b)トランスデカヒドロナフタレン−2,6−ジカルバルデヒドの合成
(1−a)で得られたトランスデカヒドロナフタレン−2,6−ジオン16gのテトラヒドロフラン(THF)80mL溶液を、塩化メトキシメチルトリフェニルホスホニウム72g、t−ブトキシカリウム26gからTHF290mL中で調製したウィッティッヒ反応剤中に、10℃以下に冷却しながら滴下した。室温に戻して4時間撹拌後、水とヘキサンを加え、有機層を分離し、水で洗滌し、溶媒を溜去した。得られた淡黄色油状物をTHF90mLに溶解し、10%塩酸90mLを加えて、3時間加熱還流した。室温に戻し、有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗滌し、溶媒を溜去した。得られた淡黄色固体をメタノール85mLに溶解し、10℃以下に冷却しながら、10%水酸化ナトリウム水溶液10mLを加えた。2.5時間攪拌後室温に戻し、溶媒を溜去し、得られた淡黄色固体を水で洗滌し、ヘキサンから再結晶し、トランスデカヒドロナフタレン−2,6−ジカルバルデヒドの白色固体16gを得た。
(1−c)2,6−ジ(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレンの合成
(1−b)で得られたトランスデカヒドロナフタレン−2,6−ジカルバルデヒド16gを(1−b)と同様のウィッティッヒ反応剤との反応をさらに2回繰り返して、2,6−ジ(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレンの淡黄色固体15gを得た。
(1−d)2,6−ジ(3−ブテニル)トランスデカヒドロナフタレンの合成
(1−c)で得られた2,6−ジ(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレン15gのTHF85mL溶液を、ヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム60gおよびt−ブトキシカリウム18gからTHF300mL溶液中で調製したウィッティッヒ反応剤中に、10℃以下に冷却しながら滴下した。室温に戻して4時間撹拌後、水とヘキサンを加え、有機層を分離し、水で洗滌し、溶媒を溜去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製して、2,6−ジ(3−ブテニル)トランスデカヒドロナフタレン(I−1)の無色油状物6gを得た。
(実施例2)2−(2−メトキシ)エトキシ−6−ビニルトランスデカヒドロナフタレン(I−2)の合成
【0118】
【化36】
【0119】
(2−a)6−ヒドロキシトランスデカヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタールの合成
トランスデカヒドロナフタレン−2,6−ジオンモノエチレンアセタール21gをメタノール110mLに溶解し、10℃以下に冷却しながら、水素化ホウ素ナトリウム4gを少量ずつ加え、室温で1時間攪拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水の順で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を溜去し、6−ヒドロキシトランスデカヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタールの淡黄色油状物19gを得た。
(2−b)6−(2−メトキシエトキシ)トランスデカヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタールの合成
(2−a)で得られた6−ヒドロキシトランスデカヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタール19gのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)95mL溶液を、DMF185mL中に60%水素化ナトリウム37gを懸濁した中に、10℃以下に冷却しながら滴下した。室温に戻して30分間撹拌後、10℃以下に冷却しながらヨウ化2−メトキシエチル33gのDMF70mL溶液を滴下した。50℃で8時間加熱攪拌後、水と酢酸エチルを加え、有機層を分離し、水、飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を溜去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、6−(2−メトキシエトキシ)トランスデカヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタールの淡黄色油状物11gを得た。
(2−c)6−(2−メトキシエトキシ)トランスデカヒドロナフタレン−2−オンの合成
(2−b)で得られた6−(2−メトキシエトキシ)トランスデカヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタール11gを(1−a)と同様に脱アセタール化して、6−(2−メトキシエトキシ)トランスデカヒドロナフタレン−2−オンの白色固体9gを得た。
(2−d)6−(2−メトキシエトキシ)トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒドの合成
(2−c)で得られた6−(2−メトキシエトキシ)トランスデカヒドロナフタレン−2−オン9gを(1−b)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応して、6−(2−メトキシエトキシ)トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒドの白色固体8gを得た。
(2−e)2−(2−メトキシ)エトキシ−6−ビニルトランスデカヒドロナフタレンの合成
(2−d)で得られた6−(2−メトキシエトキシ)トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒド8gを(1−d)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応して、2−(2−メトキシ)エトキシ−6−ビニルトランスデカヒドロナフタレン(I−2)の無色油状物3gを得た。
(実施例3)2−(2−メトキシエチル)−6−(トランス−3−ペンテニル)トランスデカヒドロナフタレン(I−3)の合成
【0120】
【化37】
【0121】
(3−a)6−(2−メトキシエチル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタールの合成
金属マグネシウム3gをTHF15mL中で懸濁している中に、ヨウ化2−メトキシエチル26gのTHF110mL溶液を滴下し、グリニヤール反応剤を調製した。溶液を10℃以下に冷却しながらトランスデカヒドロナフタレン−2,6−ジオンモノエチレンアセタール20gのTHF60mL溶液を滴下し、室温に戻して1時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後に、有機層を分離して、飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を溜去した。得られた油状物をトルエン120mLに溶解し、p−トルエンスルホン酸一水和物3gを加え、水分離器を取り付けた装置で、溜出水がなくなるまで4時間加熱還流した後、エチレングリコール6mLを加え、さらに溜出水がなくなるまで4時間加熱還流した。室温まで冷却して水を加え、有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を溜去し、6−(2−メトキシエチル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタールの淡黄色油状物9gを得た。
(3−b)6−(2−メトキシエチル)トランスデカヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタールの合成
(3−a)で得られた6−(2−メトキシエチル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタール9gを酢酸エチル50mLに溶解し、5%パラジウム−炭素1gを加えて、室温で6時間水素添加した。触媒をセライト濾過し、溶媒を溜去して、6−(2−メトキシエチル)トランスデカヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタールの淡黄色油状物9gを得た。
(3−c)6−(2−メトキシエチル)トランスデカヒドロナフタレン−2−オンの合成
(3−b)で得られた6−(2−メトキシエチル)トランスデカヒドロナフタレン−2−オンエチレンアセタール9gを(1−a)と同様に脱アセタール化して、6−(2−メトキシエチル)トランスデカヒドロナフタレン−2−オンの白色固体8gを得た。
(3−d)6−(2−メトキシエチル)トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒドの合成
(3−c)で得られた6−(2−メトキシエチル)トランスデカヒドロナフタレン−2−オン8gを(1−b)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応して、6−(2−メトキシエチル)トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒドの白色固体8gを得た。
(3−e)2−(2−メトキシエチル)−6−(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレンの合成
(3−d)で得られた6−(2−メトキシエチル)トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒド8gを(1−b)と同様のウィッティッヒ反応剤との反応をさらに2回繰り返して、2−(2−メトキシエチル)−6−(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレンの淡黄色固体9gを得た。
(3−f)2−(2−メトキシエチル)−6−(トランス−3−ペンテニル)トランスデカヒドロナフタレンの合成
(3−e)で得られた2−(2−メトキシエチル)−6−(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレン9gのTHF100mL溶液を、臭化エチルトリフェニルホスホニウム18gとt−ブトキシカリウム6gからTHF90mL中で調製したウィッティッヒ反応剤中に、10℃以下に冷却しながら滴下した。室温に戻して4時間撹拌後、水とヘキサンを加え、有機層を分離し、水で洗滌し、溶媒を溜去した。得られた淡黄色固体をトルエン90mL中に溶解し、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム一水和物8g、10%塩酸15mLを加えて、20時間加熱還流した。有機層を分離し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を溜去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、−70℃以下でエタノールから再結晶して、2−(2−メトキシエチル)−6−(トランス−3−ペンテニル)トランスデカヒドロナフタレン(I−3)の無色油状物3gを得た。
(実施例4)2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−ビニルトランスデカヒドロナフタレン(I−4)の合成
【0122】
【化38】
【0123】
(4−a)6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒドの合成
6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスデカヒドロナフタレン−2−オン28gを(1−b)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応して、6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒドの白色固体28gを得た。
(4−b)2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−ビニルトランスデカヒドロナフタレンの合成
(4−a)で得られた6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒド28gを(1−d)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応して、2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−ビニルトランスデカヒドロナフタレン(I−4)白色固体10gを得た。
(実施例5)2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(トランス−1−プロペニル)トランスデカヒドロナフタレン(I−5)の合成
【0124】
【化39】
【0125】
(4−a)で得られた6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒド12gを(3−f)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応し、ベンゼンスルフィン酸処理して、2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(トランス−1−プロペニル)トランスデカヒドロナフタレン(I−5)の白色固体4gを得た。
(実施例6)2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(2,2−ジフルオロエテニル)トランスデカヒドロナフタレン(I−6)の合成
【0126】
【化40】
【0127】
(4−a)で得られた6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)デカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒド8.0g、トリフェニルホスフィン8.7gをジエチレングリコールジメチルエーテル(Diglyme)10mL中で160℃で加熱攪拌している溶液に、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム7.1gのDiglyme20mL溶液を30分間で滴下した。そのまま2時間加熱を続けた後、室温まで放冷し、水とヘキサンを加え、有機層を分離し、10%塩酸、飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を溜去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、10℃以下でエタノールから再結晶して、2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(2,2−ジフルオロエテニル)トランスデカヒドロナフタレン(I−6)0.6gを得た。
(実施例7)2−(3−ブテニル)−6−[ジフルオロ−(トランス−4−プロピルシクロヘキシルオキシ)メチル]トランスデカヒドロナフタレン(I−7)の合成
【0128】
【化41】
【0129】
(7−a)6−[ジフルオロ−(トランス−4−プロピルシクロヘキシルオキシ)メチル]トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒドの合成
6−[ジフルオロ−(トランス−4−プロピルシクロヘキシルオキシ)メチル]トランスデカヒドロナフタレン−2−オン11gを(1−b)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応して、6−[ジフルオロ−(トランス−4−プロピルシクロヘキシルオキシ)メチル]トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒドの白色固体11gを得た。
(7−b)2−[ジフルオロ−(トランス−4−プロピルシクロヘキシルオキシ)メチル]−6−(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレンの合成
(7−a)で得られた6−[ジフルオロ−(トランス−4−プロピルシクロヘキシルオキシ)メチル]トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒド11gを(1−b)と同様のウィッティッヒ反応剤との反応をさらに2回繰り返して、2−[ジフルオロ−(トランス−4−プロピルシクロヘキシルオキシ)メチル]−6−(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレンの白色固体10gを得た。
(7−c)2−(3−ブテニル)−6−[ジフルオロ−(トランス−4−プロピルシクロヘキシルオキシ)メチル]トランスデカヒドロナフタレンの合成
(7−b)で得られた2−[ジフルオロ−(トランス−4−プロピルシクロヘキシルオキシ)メチル]−6−(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレン10gを(1−d)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応して、2−(3−ブテニル)−6−[ジフルオロ−(トランス−4−プロピルシクロヘキシルオキシ)メチル]トランスデカヒドロナフタレン(I−7)の白色固体5gを得た。
(実施例8)2−(トランス−3−ペンテニル)−6−[ジフルオロ−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)メトキシ]トランスデカヒドロナフタレン(I−8)の合成
【0130】
【化42】
【0131】
(8−a)6−[ジフルオロ−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)メトキシ]トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒドの合成
6−[ジフルオロ−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)メトキシ]トランスデカヒドロナフタレン−2−オン9gを(1−b)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応して、6−[ジフルオロ−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)メトキシ]トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒドの白色固体9gを得た。
(8−b)2−[ジフルオロ−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)メトキシ]トランスデカヒドロナフタレン−6−(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレンの合成
(8−a)で得られた6−[ジフルオロ−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)メトキシ]トランスデカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒド9gを(1−b)と同様のウィッティッヒ反応剤との反応をさらに2回繰り返して、2−[ジフルオロ−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)メトキシ]トランスデカヒドロナフタレン−6−(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレンの白色固体6gを得た。
(8−c)2−(トランス−3−ペンテニル)−6−[ジフルオロ−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)メトキシ]トランスデカヒドロナフタレンの合成
(8−b)で得られた2−[ジフルオロ−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)メトキシ]トランスデカヒドロナフタレン−6−(3−オキソプロピル)トランスデカヒドロナフタレン6gを(3−f)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応し、ベンゼンスルフィン酸処理して、2−(トランス−3−ペンテニル)−6−[ジフルオロ−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)メトキシ]トランスデカヒドロナフタレン(I−8)の白色固体3gを得た。
(実施例9)2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−[2−(トランス−4−ビニルシクロヘキシル)エチル]トランスデカヒドロナフタレン(I−9)の合成
【0132】
【化43】
【0133】
(9−a)2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(2−オキソエチル)トランスデカヒドロナフタレンの合成
(4−a)で得られた6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)デカヒドロナフタレン−2−カルバルデヒド16gを(1−b)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応して、2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(2−オキソエチル)トランスデカヒドロナフタレンの白色固体16gを得た。
(9−b)2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(2−ヒドロキシエチル)トランスデカヒドロナフタレンの合成
(9−a)で得られた2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(2−オキソエチル)トランスデカヒドロナフタレン16gを(2−a)と同様に還元して、2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(2−ヒドロキシエチル)トランスデカヒドロナフタレンの白色固体14gを得た。
(9−c)2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(2−ブロモエチル)トランスデカヒドロナフタレンの合成
(9−a)で得られた2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(2−オキソエチル)トランスデカヒドロナフタレン14gを塩化メチレン80mL中で0℃に冷却している溶液に、三臭化リン2gの塩化メチレン20mL溶液を滴下した。室温で3時間攪拌した後、水を加え、有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を溜去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製して、2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(2−ブロモエチル)トランスデカヒドロナフタレンの淡黄色油状物10gを得た。
(9−d)1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]−1−シクロヘキセン−4−オンエチレンアセタールの合成
(9−c)で得られた2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−(2−ブロモエチル)トランスデカヒドロナフタレン10gから(3−a)と同様にグリニヤール反応剤を調製して反応させ、脱水、アセタール化することにより、1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]−1−シクロヘキセン−4−オンエチレンアセタールの淡黄色固体6gを得た。
(9−e)1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]シクロヘキサン−4−オンエチレンアセタールの合成
(9−d)で得られた1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]−1−シクロヘキセン−4−オンエチレンアセタール6gを(3−b)と同様に水素添加することにより、1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]シクロヘキサン−4−オンエチレンアセタールの白色固体5gを得た。
(9−f)1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]シクロヘキサン−4−オンの合成
(9−e)で得られた1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]シクロヘキサン−4−オンエチレンアセタール5gを(1−a)と同様に脱アセタール化して、1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]シクロヘキサン−4−オンの白色固体4gを得た。
(9−g)1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]シクロヘキサン−4−カルバルデヒドの合成
(9−f)で得られた1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]シクロヘキサン−4−オン4gを(1−b)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応して、1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]シクロヘキサン−4−カルバルデヒドの白色固体4gを得た。
(9−h)2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−[2−(トランス−4−ビニルシクロヘキシル)エチル]トランスデカヒドロナフタレンの合成
(9−g)で得られた1−[2−[6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)トランスオクタヒドロナフタレン−2−イル]エチル]シクロヘキサン−4−カルバルデヒド4gを(1−d)と同様のウィッティッヒ反応剤と反応して、2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−[2−(トランス−4−ビニルシクロヘキシル)エチル]トランスデカヒドロナフタレン(I−9)の白色固体1gを得た。
(実施例10)液晶組成物の調製(1)
汎用のp型ホスト液晶組成物(H)
【0134】
【化44】
【0135】
を調製した。この(H)は116.7℃以下でネマチック相を示し、その融点は11℃である。(H)をセル厚6.0μmのTNセルに充填して液晶素子を作成し、20℃での電気光学特性は以下のとおりであった。
閾値電圧(Vth) 2.14V
応答時間(τ) 25.3m秒
急峻性(γ)1.23
誘電率異方性(Δε) 4.8
屈折率異方性(Δn) 0.090
次に、この(H)の80重量%と実施例4で得られた本発明の化合物(I−4)
【0136】
【化45】
【0137】
の20重量%からなる液晶組成物(H−4)を調製した。この組成物のTN-Iは116.4℃であった。この(H−4)を−20℃で4週間放置したが結晶の析出や相分離は観察されなかった。また、−60℃に冷却して放置し結晶化させて、そのTC-Nを測定したところ−3℃であり、(H)よりも大幅に降下させることができ、(I−4)がホスト液晶によく溶解していることがわかる。
【0138】
次に、(H−4)をセル厚6.0μmのTNセルに充填して液晶素子を作成し、20℃でその電気光学特性を測定したところ、以下のとおりであった。
閾値電圧(Vth) 2.31V
応答時間(τ) 27.4m秒
急峻性(γ)1.29
誘電率異方性(Δε) 3.2
屈折率異方性(Δn) 0.081
(H)は(I−4)を20重量%添加することにより、TN-Iの降下を4℃に抑えながら、そのΔnを低減させることができた。またVth、γもほとんど変化がなく、さらにそのτも5m秒程の増加に抑えることができた。
【0139】
また、この素子の室温および80℃における電圧保持率を測定したが、いずれも極めて良好でアクティブマトリックス駆動用としても充分使用可能であることがわかった。
(比較例)
実施例10において、(I−4)に換えて、類似の構造を有するが、コア部分を構成する環構造がトランス−1,4−シクロヘキシレン基である化合物(R)
【0140】
【化46】
【0141】
を(H)に同量(20重量%)添加してネマチック液晶組成物(H−R)を調製した。同様にして液晶素子を作成し、その電気光学特性を測定したところ、以下のとおりであった。
ネマチック相上限温度(TN-I)102.8℃
融点(TC-N) ―
閾値電圧(Vth) 2.29V
応答時間(τ) 22.4m秒
急峻性(γ)1.21
誘電率異方性(Δε) 3.6
屈折率異方性(Δn) 0.089
(H−R)はTN-Iが(H−4)より低く、ネマチック相温度範囲が縮小している。(H−R)のΔnは(H−4)と比較して大きく、Δε、Vthおよびγは(H−4)と比較してほとんど変わらず、応答が(H−4)と比較して優れている。
【0142】
以上のように、一般式(I)の化合物は、(イ)ネマチック相温度範囲を改善し、且つ、(ロ)Δnが低い液晶組成物を調製する上において非常に有用である。
【0143】
また、一般式(I)の化合物は分子内に強い極性基を持たず、大きい比抵抗と高い電圧保持率を得ることが容易であり、アクティブマトリックス駆動用液晶材料の構成成分として使用することも可能である。
(実施例11)液晶組成物の調製(2)
以下の組成からなる液晶組成物(M)を調製した。
【0144】
4重量%の4−エトキシ−1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン
3重量%のトランス−4−ペンチルシクロヘキサンカルボン酸4−メチルフェニル
3重量%のトランス−4−プロピルシクロヘキサンカルボン酸4−エトキシフェニル
3重量%のトランス−4−(4−メチルフェニル)−トランス−4’−ビニルビシクロヘキサン
3重量%のトランス−4−ブチル−トランス−4’−プロピルビシクロヘキサン
4重量%のトランス−4−ペンチル−トランス−4’−ビニルビシクロヘキサン
3重量%の4,4’−ビス(3−ブテニル)ビシクロヘキサン
4重量%の1−(4−プロピルフェニル)−2−(4−メチルフェニル)エチン
3重量%の1−(4−エトキシフェニル)−2−(4−ペンチルフェニル)エチン
3重量%の1,2−ビス[4−(3−ブテニル)フェニル]エチン
4重量%の1−(4−エチルフェニル)エチニル−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン
3重量%の4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)−4’−エチルビフェニル
3重量%の4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−1−シアノベンゼン
4重量%の4−[トランス−4−(トランス−1−プロペニル)シクロヘキシル]−1−シアノベンゼン
3重量%の4−[トランス−4−(3−ブテニル)シクロヘキシル]−1−シアノベンゼン
3重量%の4’−ペンチル−4−シアノビフェニル
4重量%の2−(4−シアノフェニル)−5−ペンチルピリミジン
3重量%の4−エチル安息香酸4−シアノフェニル
3重量%のトランス−4−ペンチルシクロヘキサンカルボン酸3,4−ジフルオロフェニル
4重量%の4−ブチル安息香酸3−フルオロ−4−シアノフェニル
3重量%の4−(トランス−3−ペンテン−1−イル)安息香酸3,5−ジフルオロ−4−シアノフェニル
3重量%のトランス−4−(3−フルオロ−4−シアノフェニル)−トランス−4’−(3−メトキシプロピル)ビシクロヘキサン
3重量%のトランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−トランス−4’−エチルビシクロヘキサン
4重量%のトランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−トランス−4’−ビニルビシクロヘキサン
4重量%のトランス−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−トランス−4’−プロピルビシクロヘキサン
3重量%のトランス−4−[2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]−トランス−4’−プロピルビシクロヘキサン
3重量%の4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−4’−シアノビフェニル
4重量%の4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)安息香酸3−フルオロ−4−シアノフェニル
3重量%の4’−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−3,4,5−トリフルオロビフェニル
3重量%の1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチニル−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン
この(M)のTN-Iは75.0℃であり、Δnは0.142であった。この(M)の90%と実施例1で得られた(I−4)
【0145】
【化47】
【0146】
の10%からなる液晶組成物(M−4)を調製した。この(M−4)のTN-Iは111.0℃であり、Δnは0.055であった。
【0147】
【発明の効果】
本発明の新規化合物であるアルケニル基を含有するデカヒドロナフタレン誘導体は、現在汎用の液晶化合物あるいは組成物との相溶性に優れ、特にネマチック液晶性に優れる。また、その添加により、ネマチック相温度範囲を改善し、Δnが低い液晶組成物を得ることができる。従って、これを含有する液晶組成物は実用的液晶として、特にネマチック液晶温度範囲が広く、Δnが低い液晶表示材料を必要とする液晶表示用として極めて有用である。
Claims (7)
- 一般式(I)
- 一般式(I)において、LおよびL’がそれぞれ独立的に、−CH2CH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CF=CF−または単結合を表すところの請求項1記載のデカヒドロナフタレン誘導体。
- 一般式(I)において、RおよびR’がそれぞれ独立的に、フッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、アルコキシル基、アルケニル基、アルケニルオキシ基を表し、少なくとも一方はフッ素原子または炭素原子数1〜7のアルコキシル基により置換されていてもよいアルケニル基を表すところの請求項1記載のデカヒドロナフタレン誘導体。
- 一般式(I)において、LおよびL’が単結合を表すところの請求項1記載のデカヒドロナフタレン誘導体。
- 一般式(I)において、m+nが1であるところの請求項1記載のデカヒドロナフタレン誘導体。
- 請求項1〜5記載の一般式(I)で表される化合物を含有する液晶組成物。
- 請求項6記載の液晶組成物を構成要素とする液晶素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16445799A JP4406955B2 (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-10 | デカヒドロナフタレン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16445799A JP4406955B2 (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-10 | デカヒドロナフタレン誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000355557A JP2000355557A (ja) | 2000-12-26 |
JP4406955B2 true JP4406955B2 (ja) | 2010-02-03 |
Family
ID=15793550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16445799A Expired - Fee Related JP4406955B2 (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-10 | デカヒドロナフタレン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4406955B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001055575A (ja) * | 1999-08-19 | 2001-02-27 | Dainippon Ink & Chem Inc | 液晶媒体及び該液晶媒体を含有する液晶表示素子 |
JP2001055574A (ja) * | 1999-08-19 | 2001-02-27 | Dainippon Ink & Chem Inc | 液晶表示素子 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4815671B2 (ja) * | 2001-01-16 | 2011-11-16 | Dic株式会社 | 液晶組成物 |
DE10117559A1 (de) * | 2001-04-07 | 2002-10-10 | Merck Patent Gmbh | 2,4'-substituierte 6-Cyclohexyl-trans-Dekaline |
-
1999
- 1999-06-10 JP JP16445799A patent/JP4406955B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001055575A (ja) * | 1999-08-19 | 2001-02-27 | Dainippon Ink & Chem Inc | 液晶媒体及び該液晶媒体を含有する液晶表示素子 |
JP2001055574A (ja) * | 1999-08-19 | 2001-02-27 | Dainippon Ink & Chem Inc | 液晶表示素子 |
JP4639408B2 (ja) * | 1999-08-19 | 2011-02-23 | Dic株式会社 | 液晶表示素子 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000355557A (ja) | 2000-12-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4044618B2 (ja) | フッ素置換ベンゼン誘導体、液晶組成物および液晶表示素子 | |
JP4044617B2 (ja) | 負の誘電率異方性値を有する液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子 | |
JP4547732B2 (ja) | 6−フルオロナフタレン誘導体である新規液晶性化合物とそれを含有する液晶組成物 | |
JP5062472B2 (ja) | 1−(トリフルオロメチル)ナフタレン誘導体 | |
JP5152947B2 (ja) | 2−フルオロナフタレン誘導体である新規液晶性化合物とそれを含有する液晶組成物 | |
EP0747336B1 (en) | Alkenyl cyclohexane derivatives and liquid crystal compositions | |
JP4258038B2 (ja) | フッ素置換−2−フェニルナフタレン誘導体 | |
JP4577537B2 (ja) | ナフタレン誘導体である新規液晶性化合物とそれを含有する液晶組成物 | |
JP4406955B2 (ja) | デカヒドロナフタレン誘導体 | |
JP5139607B2 (ja) | デカヒドロナフタレン誘導体 | |
US5641432A (en) | Dicyclohexylethylene derivative | |
JP4478842B2 (ja) | デカヒドロナフタレン誘導体 | |
JP4385202B2 (ja) | フェニルデカヒドロナフタレン誘導体 | |
JP5093828B2 (ja) | フェニルデカヒドロナフタレン誘導体 | |
WO1996037451A1 (en) | Liquid crystalline compounds having exo-methylene site and liquid crystal compositions comprising the same | |
JP4423693B2 (ja) | デカヒドロナフタレン誘導体 | |
JP5382405B2 (ja) | 1−(トリフルオロメトキシ)ナフタレン誘導体 | |
JP4595142B2 (ja) | テトラヒドロナフタレン誘導体、およびそれを含有する液晶組成物 | |
JP4042029B2 (ja) | ジヒドロナフタレン誘導体、及びそれを含有する液晶組成物及び液晶表示素子 | |
JP2001039903A (ja) | デカヒドロナフタレン誘導体 | |
JP4304571B2 (ja) | ジヒドロナフタレン誘導体、およびそれを含有する液晶組成物および液晶表示素子 | |
JP4759949B2 (ja) | 2−ナフチル−1,3−ジオキサン誘導体 | |
JP4096395B2 (ja) | (トリフルオロメトキシ)アルキル基を含有する化合物とそれを含有する液晶組成物及びその製造方法 | |
JP4048411B2 (ja) | ジヒドロナフタレン誘導体、及びそれを含有する液晶組成物及び液晶表示素子 | |
JP2012255011A (ja) | 2−フルオロナフタレン誘導体である新規液晶性化合物とそれを含有する液晶組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050721 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060524 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090415 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090507 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090706 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091020 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091102 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131120 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |