JP4403915B2 - ディーゼルエンジンの排気後処理装置 - Google Patents

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本発明はディーゼルエンジンの排気パティキュレートを処理する排気後処理装置に関する。
排気中に含まれるパティキュートを捕集して堆積させるため排気通路にフィルタが設けられるが、このフィルタの前端面にはパティキュートが堆積しやすいので、このパティキュレートの堆積による圧力損失の上昇を防止するためフィルタの前端面の目封じ部に突起を設けたものがある(特許文献1参照)。
特開2000−309922公報
ところで、フィルタは全体としてほぼ円柱状に形成され、この円柱状のフィルタの軸心を排気流れに一致させて排気を流す構成であるため、フィルタの再生処理を開始して排気温度を上昇させると、だいたいフィルタ前端面より少し下流側にはいった当たりで火種が生じ下流側へと燃焼が拡がってゆく。このため、フィルタの再生処理によりフィルタの下流側に堆積しているパティキュレートはよく燃えるものの、フィルタ前端面の近くに堆積しているパティキュレートは、特にフィルタの再生処理に十分な時間がとれないときに燃え残りがちとなる。それでも、フィルタが高温に保たれフィルタの再生処理に十分な時間がとれれば最終的にはフィルタ前端面の近くに堆積しているパティキュレートも燃焼し、従ってフィルタに堆積しているパティキュレートの全てをくまなく燃焼できることとなり、このようなフィルタの再生を完全再生という。
しかしながら、実際にはフィルタを一定の時間高温に保ちつづけるような運転が行われることはあまりなく、低負荷運転が繰り返されるようなときには、フィルタの再生処理を開始しても、フィルタを高温に保ち続けることができず、この結果、フィルタ前端面付近に堆積しているパティキュレートが燃え残る。このようなフィルタの再生を上記の完全再生に対して部分再生という。
フィルタ前端面付近にパティキュレートが燃え残ったままフィルタの再生処理を終了してしまうと、差圧センサにより検出される次回のフィルタの再生処理中の圧力損失が、完全再生されているときと異なり、実際のパティキュレート残存量に対する圧力損失より高い圧力を示すことが実験により判明している。
これを図9により説明すると、図9は部分再生を繰り返し行ってみたときのフィルタの圧力の変化を示し、部分再生が繰り返されるときには再生処理中のフィルタの圧力損失が徐々に大きくなっていることがわかる。
従って、差圧センサにより検出されるフィルタの圧力損失からフィルタの再生処理中のパテキュレート残存量やパティキュレート再生量を推定しその推定値と所定値との比較によりフィルタの再生が終了したか否かを判定している場合に、フィルタの前端面付近の燃え残りに起因する分だけ圧力損失が大きくなっているときにも、そのときの圧力損失からフィルタの再生処理中のパテキュレート残存量やパティキュレート再生量を推定したのでは、実際のパテキュレート残存量より多く推定したり、実際のパテキュレート再生量より少なく推定したりしてしまうこととなり、再生終了と判定するタイミングが遅れ、フィルタの昇温のためにポスト噴射を行っているようなときには燃費が悪化する。
そこで本発明は、第一にフィルタ前端面付近に燃え残り、つまりフィルタ前端面詰まりが生じているか否かを診断し得る装置を、第二にその診断結果を用いてフィルタ前端面詰まりが生じているときにはそのフィルタ前端面付近に燃え残っているパティキュレートを燃焼させ得る装置を提供することを目的とする。
本発明は、排気通路にパティキュレートを捕集して堆積させるフィルタを備え、フィルタの再生時期になると排気温度を上昇させてフィルタの再生処理を行うディーゼルエンジンの排気浄化装置において、前記フィルタの今回の再生処理中に前記フィルタの圧力損失を検出し、第1パティキュレート残存・再生量推定手段によりこの検出されるフィルタの圧力損失に基づいて今回の再生処理中に前記フィルタに残存するパティキュレート残存量または今回の再生処理中に前記フィルタより消失するパティキュレート再生量を推定し、またこれとは別に、第2パティキュレート残存・再生量推定手段により前記フィルタの圧力損失以外のパラメータに基づいて今回の再生処理中に前記フィルタに残存するパティキュレート残存量または今回の再生処理中に前記フィルタより消失するパティキュレート再生量を推定し、これら2種類のパティキュレート残存量または2種類のパティキュレート再生量を比較して今回の再生処理中に前記フィルタの前端面詰まりが生じているか否かを判定するように構成する。
また、本発明は、この判定結果より前記フィルタの前端面詰まりが生じているときには今回の再生処理中に前記フィルタの再生処理時間を延長する。
前回の再生処理の終了のタイミングでフィルタ前端面詰まりが生じているとき今回の再生処理中に第1パティキュレート残存・再生量推定手段の推定するパティキュレート残存量は第2パティキュレート残存・再生量推定手段の推定するパティキュレート残存量より多くなり、または前回の再生処理の終了のタイミングでフィルタ前端面詰まりが生じているとき今回の再生処理中に第1パティキュレート残存・再生量推定手段の推定するパティキュレート再生量は第2パティキュレート残存・再生量推定手段の推定するパティキュレート再生量より少なくなることから、本発明によれば、今回の再生処理中にこれら2種類のパティキュレート残存量またはパティキュレート再生量を比較してフィルタ前端面詰まりが生じているか否かを判定することが可能となった。
また、本発明によれば、今回の再生処理中にフィルタ前端面詰まりが生じていると判定したときには今回の再生処理中にフィルタの再生処理時間を延長するので、今回の再生処理によってフィルタ前端面に残存しているパティキュレートを燃焼させてフィルタを完全再生することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、1はディーゼルエンジンで、2は吸気通路、3は排気通路を示している。排気通路3には排気中のパティキュレートを捕集するフィルタ4を備える。フィルタ4のパティキュレートの捕集量(堆積量)が所定値に達すると、排気温度を上昇させてパティキュレートを燃焼除去する。
フィルタ4の圧力損失(フィルタ4の上流と下流の圧力差)を検出するためにフィルタ4をバイパスする差圧検出通路に差圧センサ12(圧力損失検出手段)が設けられる。
この差圧センサ12により検出されるフィルタ4の圧力損失は、エンジン回転速度センサ13からの回転速度、アクセルセンサ14からのアクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)、エアフローメータ15からの吸入空気流量と共にエンジンコントローラ11に送られ、主にマイクロプロセッサで構成されるエンジンコントローラ11では、これらに基づいて燃料噴射制御とフィルタ4の再生処理を行う。
燃料噴射制御では、全負荷付近で多く発生するスモークを防止するため、エアフローメータ15の出力から算出されるシリンダ吸入空気量とエンジン回転速度に応じて最大噴射量を定めており、アクセル開度に応じた基本燃料噴射量をこの最大噴射量で制限し、この制限後の燃料噴射量を最適な時期に燃料噴射装置(例えばサプライポンプ5、コモンレール6、インジェクタ7からなるコモンレール式噴射装置)を用いて噴射する。
フィルタ4の再生処理では、フィルタ4へのパティキュレートの堆積量を算出(推定)して、これを規定値と比較し、パティキュレート堆積量が規定値以上となったとき、フィルタ4の再生処理を開始する。すなわち、燃料噴射装置から噴射される燃料の噴射時期を通常よりも遅らせたり、あるいは通常の噴射後にさらに1回噴射(ポスト噴射)することなどにより、排気温度を上昇させることで開始する。
上記のフィルタ4は、例えば全体としてほぼ円柱状に形成され、この円柱状のフィルタ4の軸心を排気流れに一致させている。フィルタ4の再生処理を開始して排気温度を上昇させると、だいたいフィルタ前端面より下流側に少しはいった当たりで火種が生じ排気下流側へと燃焼が拡がってゆく。このため、フィルタ4の再生処理によりフィルタ4の下流側に堆積しているパティキュレートはよく燃えるものの、フィルタ前端面の近くに堆積しているパティキュレートは、特にフィルタ4の再生処理に十分な時間がとれないときに燃え残りがちとなる。それでも、フィルタ4が高温に保たれフィルタ4の再生処理に十分な時間がとれれば最終的にはフィルタ前端面の近くに堆積しているパティキュレートも燃焼し、従ってフィルタ4に堆積しているパティキュレートの全てをくまなく燃焼できる(完全再生)。
しかしながら、実際にはフィルタ4を一定の時間高温に保ちつづけるような運転が行われることはあまりなく、低負荷運転が繰り返されるようなときには、フィルタ4の再生処理を開始しても、フィルタ4を高温に保ち続けることができず、この結果、フィルタ前端面付近に堆積しているパティキュレートが燃え残る(部分再生)。
フィルタ前端面付近にパティキュレートが燃え残ったままフィルタ4の再生処理を終了してしまうと、差圧センサ12により検出される次回のフィルタの再生処理中の圧力損失が、完全再生されているときと異なり、実際のパティキュレート残存量に対する圧力損失より高い圧力を示すことが実験により判明している。
従って、差圧センサ12により検出されるフィルタ4の圧力損失からフィルタ4の再生処理中のパテキュレート残存量を推定しその推定値と所定値との比較によりフィルタ4の再生が終了したか否かを判定している場合に、フィルタ前端面付近の燃え残りに起因する分だけ圧力損失が大きくなっているときにも、そのとき圧力損失からフィルタ4の再生処理中のパテキュレート残存量を推定したのでは、実際のパテキュレート残存量より多く推定してしまうことなり、再生終了と判定するタイミングが遅れ、フィルタ4の昇温のためにポスト噴射を行っているようなときには燃費が悪化することが考えら得る。
このため、エンジンコントローラ11では、差圧センサ12により検出されるフィルタ4の圧力損失に基づいて今回の再生処理中にフィルタ4に残存するパティキュレート残存量を算出(推定)し、またこれとは別にフィルタ4の圧力損失以外のパラメータであるフィルタ4の有効再生時間に基づいて今回の再生処理中にフィルタ4に残存するパティキュレート残存量を算出(推定)し、これら2種類のパティキュレート残存量を比較して今回の再生処理中にフィルタ前端面詰まりが生じているか否かを判定する。
また、フィルタ4に前端面詰まりが生じていないときに、フィルタ4に規定値まで堆積したパティキュレートが全て燃え尽きるのに要する時間を基本再生処理時間t0として予め定めておき、フィルタの再処理開始からの時間を計測し、この計測値と基本再生処理時間t0との比較により再生処理を終了するか否かを判定させる。そして、前記判定結果よりフィルタ前端面詰まりが生じているときには今回の再生処理中におけるフィルタ4の再生処理時間を上記の基本再生処理時間t0よりも延長させる。
エンジンコントローラ11により実行されるこの制御を以下のフローチャートにより詳述する。
図2は再生処理フラグを設定するためのもので、一定時間毎(例えば10ms)に実行する。ステップ1ではパティキュレート堆積量を算出する。このパティキュレート堆積量の算出には周知のものを用いる。例えば、フィルタ4の圧力損失に基づいてパティキュレート堆積量を算出してもよいし、車両の走行履歴に基づいてパティキュレート堆積量を算出してもよい。
ステップ2では再生処理終了フラグをみる。再生処理終了フラグ=1であるときにはまだ再生処理を終了していないので、そのまま今回の処理を終了する。
再生処理終了フラグ=0であるときにはステップ2よりステップ3に進みパティキュレート堆積量と規定値を比較する。パティキュレート堆積量が規定値以上になるとステップ4に進んでフィルタ4の再生処理を開始するため再生処理フラグ=1とする。パティキュレート堆積量が規定値に満たない場合はステップ3よりステップ5に進んで再生処理フラグ=0とする。
上記再生処理フラグ=1により図示しないフローにおいてフィルタ4の再生処理が開始される。
図3は再生処理終了フラグを設定するためのもので、一定時間毎(例えば10ms)に実行する。ステップ11、12では今回の再生処理フラグと前回の再生処理フラグをみる。今回に再生処理フラグ=0であるときにはそのまま今回の処理を終了する。
今回に再生処理フラグ=1でありかつ前回に再生処理フラグ=0であった、つまり今回初めて再生処理フラグ=1となったときにはステップ11、12よりステップ13に進んでタイマを起動する(タイマ値t=0)。このタイマは、フィルタ4の再生処理を開始してからの時間(つまり再生処理時間)を計測するためのものである。
今回に再生処理フラグ=1でありかつ前回に再生処理フラグ=1であった、つまり再生処理フラグ=1を継続しているときにはステップ11、12よりステップ14に進みタイマ値tをインクリメントする。
ステップ15ではタイマ値tと再生処理時間tgenを比較する。ここで、フィルタ4の再生処理時間tgenはフィルタ4に規定値まで堆積しているパティキュレートの全てが完全に燃焼しきるまでの時間である。この再生処理時間tgenは基本再生処理時間t0を基準とし、後述するようにフィルタ前端面詰まりが生じていると判定されたときには基本再生処理時間t0に延長時間tenが加算される。タイマ値tが再生処理時間tgenに満たないときにはまだフィルタ4の再生は終了していないと判断しステップ16に進んで再生処理終了フラグ=0とし、タイマ値tが再生時間tgen以上になるとフィルタ4の再生が終了したと判断しステップ15より17に進んで再生処理終了フラグ=1とする。
図4はフィルタ4の前端面詰まりが生じたか否かを判定するためのもので、一定時間毎(例えば10ms)に実行する。ステップ21では再生処理フラグをみる。再生処理フラグ=1であるときにステップ22に進みフィルタ4の有効再生時間teを算出する。フィルタ4に堆積しているパティキュレートは再生処理を開始した後にフィルタ4のベッド温度が所定値T1以上になって初めて燃焼する。温度センサ17により検出される実際のベッド温度Tbedが図5に示したように変化するとすれば、実際のベッド温度Tbedが所定値T1を超えている時間te1、te2、・・・を計測しこれらを積算して有効再生時間teを算出する。
ステップ23ではフィルタ4のこの有効再生時間teから図6を内容とするテーブルを検索することにより今回の再生処理中におけるフィルタ4のパティキュレート残存量PMeを求める。図6のように今回の再生処理中におけるパティキュレート残存量PMeは有効再生時間teが長くなるほど小さくなる値である。
ステップ24では有効再生時間teにより算出したパティキュレート残存量PMeと所定値αを比較する。ここで、所定値αはある程度、フィルタ4の再生が進んだときの今回の再生処理中におけるパティキュレート残存量で、予め適合しておく。パティキュレート残存量PMeが所定値α以上である間はステップ29に進んで延長時間te=0とし、ステップ30で基本再生処理時間t0を再生処理時間tgenとする。
今回の再生処理中におけるパティキュレート残存量PMeが所定値α未満になると、ある程度、フィルタ4の再生が進んだと判断してステップ25に進み、差圧センサ12により検出される圧力損失ΔPから図7の実線を内容とするテーブルを検索することにより今回の再生処理中におけるフィルタ4のパティキュレート残存量PMdを求める。図7の実線のようにパティキュレート残存量PMdはフィルタ4の圧力損失が大きくなるほど大きくなる値である。
ステップ26では差圧センサ12に基づく今回の再生処理中におけるパティキュレート残存量PMdと、有効再生時間に基づく今回の再生処理中におけるパティキュレート残存量PMeの差を残存量差ΔPMとして計算し、この残存量差ΔPMと所定値βをステップ27で比較する。差ΔPMが所定値βを超えるときには、フィルタ4に前端面詰まりが生じていると判断してステップ28に進み、残存量差ΔPMが所定値β以下であるときにはフィルタ4に前端面詰まりは生じていないと判断してステップ29に進む。
これについて説明すると、図7において実線で示した特性は、フィルタ4に前端面詰まりがないとしたときの、また破線はフィルタ4に前端面詰まりが生じたときの圧力損失に対するパティキュレート残存量の特性である。フィルタ4に前端面詰まりが生じたときにはフィルタ4に前端面詰まりが生じていないときよりフィルタ4の圧力損失が大きくなるため、このときには特性が図7において破線で示した特性へと移行するとみなすことができる。このため、フィルタ4に前端面詰まりがなければ、フィルタ4の圧力損失がΔP1であるときのパティキュレート残存量はPMd1であるが、フィルタ4に前端面詰まりが生じると、圧力損失がΔP1であるときのパティキュレート残存量はPMd2となり、その差PMd2−PMd1の分だけ実際のパティキュレート残存量よりも多く見積もられてしまう。すなわち、フィルタ4に前端面詰まりがなければ差圧センサ12に基づくパティキュレート残存量PMdと、有効再生時間に基づくパティキュレート残存量PMeの差である残存量差ΔPMは、本来、許容範囲に収まるはずであるが、残存量差ΔPMが許容範囲の境界を定める所定値βを超えていれば、フィルタ4に前端面詰まりが生じているとみなすことができる。
フィルタ前端面詰まりが生じていると判断したときには、ステップ28で残存量差ΔPMから図8を内容とするテーブルを検索して再生処理時間の延長時間tenを求め、この延長時間tenをステップ30において基本再生処理時間t0に加算して再生処理時間tgenを算出する。フィルタ前端面詰まりが生じているときに再生処理時間を延長するのは、フィルタ4の前端面に燃え残って詰まりの原因となっているパティキュレートを燃焼させるためである。すなわち、再生処理時間を延長する目的はフィルタ4の完全再生にあるので、再生処理時間の延長に代えて、フィルタ4のベッド温度が上昇するような補正を行ってもよい。
上記の基本再生処理時間t0は、フィルタ4に前端面詰まりが生じていないときに、フィルタ4に規定値まで堆積したパティキュレートが全て燃え尽きるのに要する時間で、予め適合しておく。
一方、フィルタ前端面詰まりが生じていないと判断したときには、ステップ29で延長時間ten=0とした後にステップ30の操作を実行する。
このようにして算出した再生処理時間tgenは図3のステップ14で用いられる。このため、図4のフローは図3のフローに先だって実行する。
ここで、本実施形態の作用を説明する。
フィルタ4の前回の再生処理終了のタイミングでフィルタ前端面詰まりが生じているときには、差圧センサ12に基づく今回の再生処理中におけるパティキュレート残存量PMd(第1パティキュレート残存・再生量推定手段の推定するパティキュレート残存量)は有効再生時間teに基づく今回の再生処理中におけるパティキュレート残存量PMe(第2パティキュレート残存・再生量推定手段の推定するパティキュレート残存量)より多くなることから、本実施形態(請求項1、5に記載の発明)によれば、これら2種類のパティキュレート残存量PMd、PMeを比較して今回の再生処理中にフィルタ前端面詰まりが生じているか否かを判定することが可能となった。
また、本実施形態(請求項5に記載の発明)によれば、今回の再生処理中にフィルタ前端面詰まりが生じていると判定したときに今回の再生処理中におけるフィルタの再生処理時間を延長するので、今回の再生処理によってフィルタ前端面に残存しているパティキュレートを燃焼させてフィルタ4を完全再生することができる。
今回の再生処理中にフィルタ4の再生がある程度は進まないと、2種類のパティキュレート残存量PMd、PMeの差が出ないので、差が出ないときにまでフィルタ前端面詰まりが生じているか否かの判定を行ったのでは判定精度が悪くなるが、本実施形態(請求項3、7に記載の発明)によれば、有効再生時間に基づく今回の再生処理中におけるパティキュレート残存量PMe(第2パティキュレート残存・再生量推定手段の推定するパティキュレート残存量)が所定値α未満となるまではフィルタ前端面詰まりが生じているか否かの判定を行わないようにしているので、判定精度の低下を防止できる。
本実施形態(請求項4、8に記載の発明)によれば、フィルタ4の圧力損失以外のパラメータとしてフィルタ4の再生処理中の有効再生時間teを採用しているので、フィルタ4の前回の再生処理終了のタイミングでフィルタ前端面付近に燃え残りによる詰まりが生じていても、今回の再生処理中に実際のパティキュレート残存量(または実際のパティキュレート再生量)を精度良く推定できる。
実施形態では、フィルタ4の圧力損失をパラメータとする第1パティキュレート残存量推定手段により、またフィルタ4の圧力損失以外をパラメータとする第2パティキュレート残存量推定手段によりそれぞれ今回の再生処理中におけるパティキュレート残存量を推定し、これら2種類のパティキュレート残存量を比較して今回の再生処理中にフィルタ4の前端面詰まりが生じたか否かを判定する場合で説明したが、これに限られるものでない。例えば、フィルタ4の圧力損失をパラメータとする第1パティキュレート再生量推定手段により、またフィルタ4の圧力損失以外をパラメータとする第2パティキュレート再生量推定手段によりそれぞれ今回の再生処理中におけるパティキュレート再生量を推定し、これら2種類のパティキュレート再生量を比較して今回の再生処理中にフィルタ4の前端面詰まりが生じたか否かを判定するようしてもかまわない。
実施形態では、第2パティキュレート残存量推定手段の推定するパティキュレート残存量が所定値α未満となるまでは前端面詰まり判定手段による判定を行わない場合で説明したが、第2パティキュレート再生量推定手段の推定するパティキュレート再生量が所定値以上となるまでは前端面詰まり判定手段による判定を行わないようにしてもかまわない。
実施形態では、2種類のパティキュレート残存量の差に基づきその差が大きくなるほど再生処理時間の延長時間を長くする場合で説明したが、2種類のパティキュレート再生量の差に基づきその差が大きくなるほど再生処理時間の延長時間を長くするようにしてもかまわない。
請求項1、5に記載の第1パティキュレート残存・再生量推定手段の機能は図4のステップ25により、第2パティキュレート残存・再生量推定手段の機能は図4のステップ22、23により、前端面詰まり判定手段の機能は図4のステップ26、27により、請求項5に記載の再生処理時間延長手段の機能は図4のステップ28、30によりそれぞれ果たされている。
本発明の一実施形態を示す概略構成図。 再生処理フラグの設定を説明するためのフローチャート。 再生処理終了フラグの設定を説明するためのフローチャート。 前端面詰まりが生じているか否かの判定を説明するためのフローチャート。 有効再生時間を説明するための波形図。 有効再生時間に対するパティキュレート残存量の特性図。 圧力損失に対するパティキュレート残存量の特性図。 残存量差に対する延長時間の特性図。 フィルタ前端面詰まりを説明するための波形図。
符号の説明
1 エンジン
3 排気通路
4 フィルタ
11 エンジンコントローラ
12 差圧センサ(圧力損失検出手段)
17 温度センサ

Claims (9)

  1. 排気通路にパティキュレートを捕集して堆積させるフィルタを備え、
    フィルタの再生時期になると排気温度を上昇させてフィルタの再生処理を行うディーゼルエンジンの排気浄化装置において、
    前記フィルタの今回の再生処理中に前記フィルタの圧力損失を検出する圧力損失検出手段と、
    この検出されるフィルタの圧力損失に基づいて今回の再生処理中に前記フィルタに残存するパティキュレート残存量または今回の再生処理中に前記フィルタより消失するパティキュレート再生量を推定する第1パティキュレート残存・再生量推定手段と、
    前記フィルタの圧力損失以外のパラメータに基づいて今回の再生処理中に前記フィルタに残存するパティキュレート残存量または今回の再生処理中に前記フィルタより消失するパティキュレート再生量を推定する第2パティキュレート残存・再生量推定手段と、
    これら2種類のパティキュレート残存量または2種類のパティキュレート再生量を比較して今回の再生処理中に前記フィルタの前端面詰まりが生じているか否かを判定する前端面詰まり判定手段と
    を備えることを特徴とするディーゼルエンジンの排気後処理装置。
  2. 前記前端面詰まり判定手段は、前記2種類のパティキュレート残存量または2種類のパティキュレート再生量の差が許容範囲の境界を超えたときに前記フィルタの前端面詰まりが生じていると判定することを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの排気後処理装置。
  3. 前記第2パティキュレート残存・再生量推定手段の推定するパティキュレート残存量が所定値未満となるまでまたは前記第2パティキュレート残存・再生量推定手段の推定するパティキュレート再生量が所定値以上となるまでは前記前端面詰まり判定手段による判定を行わないことを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの排気後処理装置。
  4. 前記フィルタの圧力損失以外のパラメータは前記フィルタの再生処理中の有効再生時間であることを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの排気後処理装置。
  5. 排気通路にパティキュレートを捕集して堆積させるフィルタを備え、
    フィルタの再生時期になると排気温度を上昇させてフィルタの再生処理を行うディーゼルエンジンの排気浄化装置において、
    前記フィルタの今回の再生処理中に前記フィルタの圧力損失を検出する圧力損失検出手段と、
    この検出されるフィルタの圧力損失に基づいて今回の再生処理中に前記フィルタに残存するパティキュレート残存量または今回の再生処理中に前記フィルタより消失するパティキュレート再生量を推定する第1パティキュレート残存・再生量推定手段と、
    前記フィルタの圧力損失以外のパラメータに基づいて今回の再生処理中に前記フィルタに残存するパティキュレート残存量または今回の再生処理中に前記フィルタより消失するパティキュレート再生量を推定する第2パティキュレート残存・再生量推定手段と、
    これら2種類のパティキュレート残存量またはパティキュレート再生量を比較して今回の再生処理中に前記フィルタの前端面詰まりが生じているか否かを判定する前端面詰まり判定手段と、
    この判定結果より前記フィルタの前端面詰まりが生じているときには今回の再生処理中に前記フィルタの再生処理時間を延長する再生処理時間延長手段と
    を備えることを特徴とするディーゼルエンジンの排気後処理装置。
  6. 前記前端面詰まり判定手段は、前記2種類のパティキュレート残存量または2種類のパティキュレート再生量の差が許容範囲の境界を超えたときに前記フィルタの前端面詰まりが生じていると判定することを特徴とする請求項5に記載のディーゼルエンジンの排気後処理装置。
  7. 前記第2パティキュレート残存・再生量推定手段の推定するパティキュレート残存量が所定値未満となるまでまたは前記第2パティキュレート残存・再生量推定手段の推定するパティキュレート再生量が所定値以上となるまでは前記前端面詰まり判定手段による判定を行わないことを特徴とする請求項5に記載のディーゼルエンジンの排気後処理装置。
  8. 前記フィルタの圧力損失以外のパラメータは前記フィルタの再生処理中の有効再生時間であることを特徴とする請求項5に記載のディーゼルエンジンの排気後処理装置。
  9. 前記再生処理時間延長手段は前記2種類のパティキュレート残存量または前記2種類のパティキュレート再生量の差に基づきその差が大きくなるほど前記延長する時間を長くすることを特徴とする請求項6に記載のディーゼルエンジンの排気後処理装置。
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