JP4403792B2 - 液滴吐出装置 - Google Patents
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しかし、多数の記録ヘッドを記録媒体の記録幅に配列したラインヘッド記録装置などにおいては、記録ヘッドの移動距離が長くなることにより、装置の大型化や回復に要する時間が長くなるなどにより適用するのが難しかった。
そこで、本発明は、搬送手段の確実なクリーニングを行うことにより、記録ヘッドのノズルの目詰まりの回復を可能にした液滴吐出装置を提供することを目的とする。
以下、図1〜図3に基づいて本発明の液滴吐出装置の実施形態を説明する。なお、本実施形態では、本発明の液滴吐出装置の一例として、機能液としてのインクを記録媒体としての用紙に吐出して、画像を印刷するインクジェット記録装置を用いて説明する。
図1は、本発明の液滴吐出装置としてのインクジェット記録装置の印刷及び搬送部の概略構造を示す模式図。図2は、図1における液体が入った洗浄槽が、下降した状態を示す説明図。図3は、濃度検出センサの検出方法を模式的に示す回路図である。
搬送ベルト10は、フッ素樹脂の例えばFEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)で構成されている。駆動ローラ11は、制御部7により駆動制御されるモータ13により駆動する。
給水ポンプ22及び排水ポンプ23は、制御部7の制御信号により駆動する。給水ポンプ22は、給水タンク21に貯水された新たな液体(水)Lを洗浄槽20に供給し、排水ポンプ23は、洗浄槽20に貯水した液体Lを排水タンク24に排水する。
この濃度検出センサ25の構成及び濃度検出方法を、図3に基づいて説明する。
濃度検出センサ25は、発光素子としての発光ダイオード27aを内蔵する発光部27と、受光素子としてのフォトトランジスタ28aを内蔵する受光部28とで構成されている。
制御部7は、出力されたデジタル信号に基づいてインク濃度を判定し、インク濃度が所定値を上回っている場合に、その旨を報知部8に出力する。なお、発光ダイオード27aに印加される電圧値は所定電圧値に固定されている。
インクジェット記録装置1に電源が投入されると、制御部7のCPUにおいて、今回の電源投入以前の電源切断からの経過時間を計算して、経過時間が所定の時間を経過している場合に、制御部7がドライバを介してヘッドユニット2に所定の時間、駆動信号を出力し、ヘッドユニット2の各ラインヘッドのインク吐出ノズルからインク滴を、搬送ベルト10の表面に空吐出する。
そして、洗浄槽20の液体L中を移動しながら通過した搬送ベルト10の空吐出された部位は、用紙Pの搬入部5に戻る。
印刷領域に搬送された用紙Pは、搬送ベルト10に搬送移動されながら、ヘッドユニット2のノズルからインク滴が吐出されて印刷データに基づく印刷が行われる。
洗浄槽20に貯水された液体L(水)中に配置された濃度検出センサ25は、液体Lが搬送ベルト10をクリーニングする以前の初期段階では、発光ダイオード27aからの光の多くがフォトトランジスタ28aに到達することができる。表面にインク滴を吐出する空吐出を多数回行われた搬送ベルト10をクリーニングした以降の段階では、発光ダイオード27aから発せられた光の多くは、液体L(水)中に洗浄されたインクによって吸収されて、フォトトランジスタ28aに到達する光量はわずかとなる。
報知部8の点燈表示により、洗浄槽20内の液体Lの濃度が所定値に達した場合には、必要に応じ、排水ポンプ23及び給水ポンプ22を稼動して、洗浄槽20内の液体Lを排水タンク24に排水し、給水タンク21から新たな液体(水)を、洗浄槽20内に給水する。
第2の実施形態は、搬送部の搬送ベルトを清掃するためのクリーニング部の下流側に、クリーニング部において清掃された搬送ベルトに残留した液体を除去する除去手段を備えた液滴吐出装置である。
搬送ベルト10Bは、フッ素樹脂の例えばFEPで構成されている。駆動ローラ11Bは、制御部7により駆動制御されるモータ13により駆動する。
ガイドローラ48は、ローラ内部に搬送ベルト10Bに残留した液体Lを乾燥して除去するためのヒータ49を内蔵している。このヒータ49を内蔵したガイドローラ48が除去手段である。ヒータ49は、制御部7の駆動信号により作動する。ヒータ49は、ヒータの設定温度が調整できる構成を有するのが望ましい。
インクジェット記録装置が、長期間の休止などにより、ヘッドユニット2のノズル内のインクが乾燥ないしは蒸発によって発生した目詰まりを回復させるために、ヘッドユニット2の各ラインヘッドのインク吐出ノズルからインク滴を、搬送ベルト10Bの表面に空吐出をする。
用紙Pの搬入部5に戻る(第1の実施形態参照)。搬送ベルト10Bは、ガイドローラ48を通過時に、ガイドローラ48に内蔵されたヒータ49により、搬送ベルト10Bに残留した液体Lを、乾燥することにより除去をすることができる。
(1)清掃後の搬送ベルト10Bの液体(洗浄液)残りを確実に除去することができ、記録媒体の汚れを防止すると共に、記録媒体の濡れによる印刷画像の滲み、あるいは濡れによる表面形状の歪み発生(コックリング)などによる、印刷不良や印刷不能を防止することができる。
図5は、別の除去手段を説明する搬送部の部分模式図であり、図5(a)は、除去手段として、Web紙を用いた実施形態、図5(b)は、除去手段として、エアー吐出装置を用いた実施形態、図5(c)は、除去手段として、ワイパーを用いた実施形態である。なお、図5(a)〜図5(c)に示す実施形態は、除去手段以外の構成及び動作について図4に示す実施形態と同様であり、これを省略する。
図5(a)において、除去手段は、液体の吸湿性を有する多孔質からなるロール状のWeb紙52と、Web紙52を供給するセットローラ51と、Web紙52を巻上げする回収ローラ50とで構成されている。回収ローラ50は、必要に応じ、制御部7から出力する駆動信号によりモータ53を駆動することにより回転をする。
Web紙52は、セットローラ51にセットされ、セットローラ51からガイドローラ48Bに案内されて回収ローラ50に保持されている。搬送ベルト10Bは、ガイドローラ48Bとの間にWeb紙52を挟むように案内されている。
図5(b)において、除去手段は、例えば、ガイドローラ48Cと洗浄槽20Bの間の搬送ベルト10Bの近傍に、エアー吐出装置54を配置して、搬送ベルト10Bにエアーを吐出することにより、搬送ベルト10Bに残留した液体Lを、脱水及び乾燥することにより除去をすることができる。エアー吐出装置54は、制御部7の駆動信号により作動する。エアー吐出装置54は、吐出するエアーの設定温度が調整できる構成を有するのが望ましい。
図5(c)において、除去手段は、弾性を有するゴムなどからなるワイパー55が、液体Lの入った洗浄槽20の液体の給水されない位置(液体液面の搬送ベルト搬送方向下流側)の内面側壁に、洗浄槽20Bにおいて洗浄された搬送ベルト10Bの表面に弾圧して接触するように固着されている。搬送ベルト10Bの表面が、ワイパー55により拭かれる(脱水される)ことにより、搬送ベルト10Bに残留した液体Lを除去することができる。ワイパー55を配置する位置は、洗浄槽20Bの搬送ベルト搬送方向下流側に配置する、どんな構成であっても良い。
(1)請求項7において、前記洗浄槽の前記搬送手段の搬送方向下流側に前記搬送手段を案内するローラを備え、前記除去手段は、前記ローラ内にヒータを配置したことを特徴とする液滴吐出装置。
(2)請求項7において、前記洗浄槽の前記搬送手段の搬送方向下流側に前記搬送手段を案内するローラを備え、前記除去手段は、前記搬送手段と前記ローラ間にWeb紙が配置され、該Web紙は前記ローラに案内されることを特徴とする液滴吐出装置。
(3)請求項7において、前記除去手段は、エアー吐出装置であることを特徴とする液滴吐出装置。
(4)請求項7において、前記除去手段は、弾性を有するワイパー手段であることを特徴とする液滴吐出装置。
Claims (3)
- 記録媒体に機能液を吐出して画像を記録するための記録ヘッド部と、該記録ヘッド部に前記記録媒体を搬送する搬送手段と、該搬送手段の表面を清掃するための液体の入った洗浄槽を備えた液滴吐出装置において、
前記洗浄槽を移動する移動手段を備え、前記洗浄槽が、前記搬送手段が前記液体中を通過可能な第1位置と、前記搬送手段が前記液体と離れた第2の位置とのうちの、どちらか一方を選択可能であり、
前記洗浄槽に前記液体の濃度検出手段を備え、前記液体の濃度が所定値に達した時に報知する報知手段を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項1に記載の液滴吐出装置において、
前記液体の濃度が所定値に達した時に、前記洗浄槽内の液体の交換を行うことを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項1乃至2の何れか一項に記載の液滴吐出装置において、
前記液体を脱水及び乾燥のうちの少なくとも一方の方法で除去する除去手段を、前記洗浄槽の前記搬送手段の搬送方向下流側に備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
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