JP4403307B2 - ６員環ラクトン骨格を有する化合物を含有する液晶組成物 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学的液晶液晶表示材料として有用な、誘電率異方性が負のネマチック液晶組成物およびそれを用いた液晶表示素子に関する。
【０００２】
【従来の技術】
液晶表示素子は、時計、電卓をはじめとして、家庭用各種電気機器、測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いられるようになっている。液晶表示方式としては、その代表的なものに、TN(捩れネマチック)方式やSTN(超捩れネマチック)方式、DS(動的光散乱)方式、GH(ゲスト・ホスト)方式、IPS(インプレインスイッチング)方式、OCB(光学補償複屈折)方式、ECB(電圧制御複屈折)方式、VA(垂直配向)方式、FLC(強誘電性液晶)等を挙げることができる。また、駆動方式としても従来のスタティック駆動からマルチプレックス駆動が一般的になり、単純マトリックス方式、最近では、TFT(薄膜トランジスタ)やMIMにより駆動されるAM(アクティブマトリックス)方式が主流になっている。
【０００３】
これらの表示方式において、IPS方式、ECB(電圧制御複屈折)方式やVA(垂直配向)方式は、現在汎用のTN方式やSTN方式と異なり、誘電率異方性が負の液晶材料を用いる特徴を有する。これらの中で、VA方式は高速で広視野角の要求される表示素子として、特にテレビ等への応用が現在も友期待されている。
【０００４】
これまで、液晶材料はその方式に応じて、非常に多くの化合物が設計・合成されてきたが、VA方式に必要は誘電率異方性が負の液晶材料についてはそれほど多くの化合物が知られているわけではない。実際には2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン基を有する化合物(特許文献1参照)に限られているのが実情である。そのため、Δεの絶対値が十分に大きくないことから低電圧駆動等の特性に問題があった。
【０００５】
一方、6員環ラクトン構造を有する液晶化合物は大きな分極率を有し、また光学活性体が合成できることから、FLC方式への応用を目指し多くの化合物が合成されてきたが、VA方式用の誘電率異方性が負の液晶材料として検討されたことはなかった(特許文献2及び3参照)。
【０００６】
【特許文献１】
特開昭57-114532号公報 (2頁)
【特許文献２】
特開平1-199959号公報 (2頁)
【特許文献３】
特開平6-25210号公報 (2頁)
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、誘電率異方性が負であって絶対値の大きい液晶組成物を提供し、さらにそれを用いたVA方式用の液晶表示素子を提供することにある。
【０００８】
【発明を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、分子内に6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物を少なくとも1種含有し、その誘電率異方性が負であることを特徴とするネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子を提供する。
【０００９】
本発明の液晶組成物は、分子内に6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物を含有するため、分子内に6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物が有する負の誘電率を効率的に用いてVA等の表示方式に使用したときに低電圧駆動を可能とする。
【００１０】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明における液晶組成物は、分子内に6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物を少なくとも1種含有するが、一般式(I)〜(V)
【００１１】
【化５】
【００１２】
で表される6員環ラクトン骨格を分子内に含む液晶性化合物を少なくとも1種含有することが好ましい。
【００１３】
さらに、分子内に6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物が一般式(Ia)
【００１４】
【化６】
【００１５】
で表される化合物であることがさらに好ましい。
ここで、6員環ラクトン骨格(Lact)は先に示した一般式(I)〜(V)であるが、中でも(I)が好ましい。(I)の骨格では2つの不斉炭素を有しており、光学活性体となりうるが、ラセミ体が好ましい、また、(I)の骨格ではシス体とトランス体があるが、どちらか又は混合物でも構わないが、トランス体が好ましい。
R1及びR2は各々独立して炭素数1〜10の飽和又は不飽和のアルキル基、アルコキシル基、アルカノイルオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表すが、炭素数1〜10の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルコキシル基が好ましい。
La〜Ldは各々独立して単結合、-CH2CH2-、-CH2O-、-OCH2-、-COO-、-OCO-又は-C≡C-を表すが、単結合、-CH2CH2-、-CH2O-、-OCH2−が好ましい。
A〜Dは各々独立してトランス-1,4-シクロヘキシレン基、トランス-デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、トランス-1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又は1個から3個のフッ素原子で置換されてもよいナフタレン-2,6-ジイル基を表すが、トランス-1,4-シクロヘキシレン基、トランス-デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基が好ましく、トランス-1,4-シクロヘキシレン基、1又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基が特に好ましい。
n1〜n4は各々独立して0又は1を表すが、少なくとも一つは1を表すことが好ましい。
6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物の含有量は、液晶性が低下しない範囲でどのような含有率で含んでもよいが、1〜30質量%の範囲が好ましく、1〜20質量%であることがより好ましい。
【００１６】
6員環ラクトン骨格を有する化合物以外の第2成分として、一般式(VI)
【００１７】
【化７】
【００１８】
で表される化合物を少なくとも1種類含有することができる。
ここで、式中、R3及びR4は各々独立して炭素数1〜10の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルコキシル基を表す。
Y1及びY2は各々独立して単結合、-CH2CH2-又は-CH2O-を表す。
E及びFはトランス-1,4-シクロヘキシレン基、トランス-デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基を表し、トランス-1,4-シクロヘキシレン基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基が好ましい。
mは0〜2の整数を表す。
【００１９】
6員環ラクトン骨格を有する化合物以外の第2成分として、一般式(VII)
【００２０】
【化８】
【００２１】
で表される化合物を少なくとも1種類含有することができる。
ここで、式中、R5及びR6は各々独立して水素原子、炭素数1〜10の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルコキシル基を表すが、炭素数1〜10の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルコキシル基が好ましい、
Y3は単結合、-CH2CH2-又は-CH2O-を表す。
G及びHは各々独立してトランス-1,4-シクロヘキシレン基、トランス-デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基を表すが、トランス-1,4-シクロヘキシレン基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基が好ましい。
Lは1〜3の整数を表すが、1又は2が好ましい。
【００２２】
本願発明の液晶組成物は、一般式(Ia)で表される化合物及び一般式(VI)で表される化合物を含有することが好ましく、一般式(Ia)で表される化合物及び一般式(VII)で表される化合物を含有することが好ましく、一般式(Ia)で表される化合物、一般式(VI)で表される化合物及び一般式(VII)で表される化合物を含有することがより好ましい。
上記の化合物を含有する液晶組成物は、負の誘電率異方性を示すが、-2より小さいことが好ましく、また、上限温度70℃以上であり、下限温度が-20℃以下であることが好ましい。
【００２３】
本発明はさらに本発明の液晶組成物を使用した表示素子を提供するが、アクティブマトリックス用に使用することが好ましく、VA方式に使用することがより好ましい。
【００２４】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。セル厚3.5μmのVA-LCD用表示セルを作製し、液晶組成物をこのセルに注入して液晶表示装置を構成した。
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
【００２５】
TN-I ：ネマチック相−等方性液体相転移温度 (℃)
Δε ：誘電異方性 (25℃及び1kHz)
Δn ：複屈折 (20℃及び589nm)
η ：粘度 (mPa・s) (20℃)
Vth ：しきい値電圧 (V) (25℃)
【００２６】
(実施例1、2、3及び比較例) 液晶組成物の調整
以下の液晶組成物(M-1)を作成した。
【００２７】
【化９】
【００２８】
実施例1の液晶組成物として、(M-1)の97.5%と(Iα)
【００２９】
【化１０】
【００３０】
で表される化合物2.5%からなる液晶組成物(M-2)を調整した。又、実施例2の液晶組成物として、
組成物(M-1)の95%と(Iβ)
【００３１】
【化１１】
【００３２】
で表される化合物5%からなる液晶組成物(M-3)を調整した。
さらに、(M-1)の92%と(Iα)3%及び(Iβ)5%からなる液晶組成物(M-4)を調整した。
【００３３】
比較例として(M-1)を含めたこれらの液晶組成物の物性を測定しその結果を表1に示す。
【００３４】
【表１】
【００３５】
表1より、実施例1、2及び3は大きい負の誘電率異方性の絶対値を有することがわかる。
本発明の液晶組成物により、優れた表示品位のVA型液晶表示素子を作成することができた。
【００３６】
【発明の効果】
本発明により、大きい負の誘電率異方性の絶対値を有する液晶組成物を提供することが可能となった。又、本願発明の液晶組成物はVA型の液晶表示素子の低電圧化に効果的である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学的液晶液晶表示材料として有用な、誘電率異方性が負のネマチック液晶組成物およびそれを用いた液晶表示素子に関する。
【０００２】
【従来の技術】
液晶表示素子は、時計、電卓をはじめとして、家庭用各種電気機器、測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いられるようになっている。液晶表示方式としては、その代表的なものに、TN(捩れネマチック)方式やSTN(超捩れネマチック)方式、DS(動的光散乱)方式、GH(ゲスト・ホスト)方式、IPS(インプレインスイッチング)方式、OCB(光学補償複屈折)方式、ECB(電圧制御複屈折)方式、VA(垂直配向)方式、FLC(強誘電性液晶)等を挙げることができる。また、駆動方式としても従来のスタティック駆動からマルチプレックス駆動が一般的になり、単純マトリックス方式、最近では、TFT(薄膜トランジスタ)やMIMにより駆動されるAM(アクティブマトリックス)方式が主流になっている。
【０００３】
これらの表示方式において、IPS方式、ECB(電圧制御複屈折)方式やVA(垂直配向)方式は、現在汎用のTN方式やSTN方式と異なり、誘電率異方性が負の液晶材料を用いる特徴を有する。これらの中で、VA方式は高速で広視野角の要求される表示素子として、特にテレビ等への応用が現在も友期待されている。
【０００４】
これまで、液晶材料はその方式に応じて、非常に多くの化合物が設計・合成されてきたが、VA方式に必要は誘電率異方性が負の液晶材料についてはそれほど多くの化合物が知られているわけではない。実際には2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン基を有する化合物(特許文献1参照)に限られているのが実情である。そのため、Δεの絶対値が十分に大きくないことから低電圧駆動等の特性に問題があった。
【０００５】
一方、6員環ラクトン構造を有する液晶化合物は大きな分極率を有し、また光学活性体が合成できることから、FLC方式への応用を目指し多くの化合物が合成されてきたが、VA方式用の誘電率異方性が負の液晶材料として検討されたことはなかった(特許文献2及び3参照)。
【０００６】
【特許文献１】
特開昭57-114532号公報 (2頁)
【特許文献２】
特開平1-199959号公報 (2頁)
【特許文献３】
特開平6-25210号公報 (2頁)
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、誘電率異方性が負であって絶対値の大きい液晶組成物を提供し、さらにそれを用いたVA方式用の液晶表示素子を提供することにある。
【０００８】
【発明を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、分子内に6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物を少なくとも1種含有し、その誘電率異方性が負であることを特徴とするネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子を提供する。
【０００９】
本発明の液晶組成物は、分子内に6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物を含有するため、分子内に6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物が有する負の誘電率を効率的に用いてVA等の表示方式に使用したときに低電圧駆動を可能とする。
【００１０】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明における液晶組成物は、分子内に6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物を少なくとも1種含有するが、一般式(I)〜(V)
【００１１】
【化５】
で表される6員環ラクトン骨格を分子内に含む液晶性化合物を少なくとも1種含有することが好ましい。
【００１３】
さらに、分子内に6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物が一般式(Ia)
【００１４】
【化６】
で表される化合物であることがさらに好ましい。
ここで、6員環ラクトン骨格(Lact)は先に示した一般式(I)〜(V)であるが、中でも(I)が好ましい。(I)の骨格では2つの不斉炭素を有しており、光学活性体となりうるが、ラセミ体が好ましい、また、(I)の骨格ではシス体とトランス体があるが、どちらか又は混合物でも構わないが、トランス体が好ましい。
R1及びR2は各々独立して炭素数1〜10の飽和又は不飽和のアルキル基、アルコキシル基、アルカノイルオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表すが、炭素数1〜10の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルコキシル基が好ましい。
La〜Ldは各々独立して単結合、-CH2CH2-、-CH2O-、-OCH2-、-COO-、-OCO-又は-C≡C-を表すが、単結合、-CH2CH2-、-CH2O-、-OCH2−が好ましい。
A〜Dは各々独立してトランス-1,4-シクロヘキシレン基、トランス-デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、トランス-1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又は1個から3個のフッ素原子で置換されてもよいナフタレン-2,6-ジイル基を表すが、トランス-1,4-シクロヘキシレン基、トランス-デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基が好ましく、トランス-1,4-シクロヘキシレン基、1又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基が特に好ましい。
n1〜n4は各々独立して0又は1を表すが、少なくとも一つは1を表すことが好ましい。
6員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物の含有量は、液晶性が低下しない範囲でどのような含有率で含んでもよいが、1〜30質量%の範囲が好ましく、1〜20質量%であることがより好ましい。
【００１６】
6員環ラクトン骨格を有する化合物以外の第2成分として、一般式(VI)
【００１７】
【化７】
で表される化合物を少なくとも1種類含有することができる。
ここで、式中、R3及びR4は各々独立して炭素数1〜10の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルコキシル基を表す。
Y1及びY2は各々独立して単結合、-CH2CH2-又は-CH2O-を表す。
E及びFはトランス-1,4-シクロヘキシレン基、トランス-デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基を表し、トランス-1,4-シクロヘキシレン基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基が好ましい。
mは0〜2の整数を表す。
【００１９】
6員環ラクトン骨格を有する化合物以外の第2成分として、一般式(VII)
【００２０】
【化８】
で表される化合物を少なくとも1種類含有することができる。
ここで、式中、R5及びR6は各々独立して水素原子、炭素数1〜10の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルコキシル基を表すが、炭素数1〜10の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルコキシル基が好ましい、
Y3は単結合、-CH2CH2-又は-CH2O-を表す。
G及びHは各々独立してトランス-1,4-シクロヘキシレン基、トランス-デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基を表すが、トランス-1,4-シクロヘキシレン基、1個又は2個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基が好ましい。
Lは1〜3の整数を表すが、1又は2が好ましい。
【００２２】
本願発明の液晶組成物は、一般式(Ia)で表される化合物及び一般式(VI)で表される化合物を含有することが好ましく、一般式(Ia)で表される化合物及び一般式(VII)で表される化合物を含有することが好ましく、一般式(Ia)で表される化合物、一般式(VI)で表される化合物及び一般式(VII)で表される化合物を含有することがより好ましい。
上記の化合物を含有する液晶組成物は、負の誘電率異方性を示すが、-2より小さいことが好ましく、また、上限温度70℃以上であり、下限温度が-20℃以下であることが好ましい。
【００２３】
本発明はさらに本発明の液晶組成物を使用した表示素子を提供するが、アクティブマトリックス用に使用することが好ましく、VA方式に使用することがより好ましい。
【００２４】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。セル厚3.5μmのVA-LCD用表示セルを作製し、液晶組成物をこのセルに注入して液晶表示装置を構成した。
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
【００２５】
TN-I ：ネマチック相−等方性液体相転移温度 (℃)
Δε ：誘電異方性 (25℃及び1kHz)
Δn ：複屈折 (20℃及び589nm)
η ：粘度 (mPa・s) (20℃)
Vth ：しきい値電圧 (V) (25℃)
【００２６】
(実施例1、2、3及び比較例) 液晶組成物の調整
以下の液晶組成物(M-1)を作成した。
【００２７】
【化９】
実施例1の液晶組成物として、(M-1)の97.5%と(Iα)
【００２９】
【化１０】
で表される化合物2.5%からなる液晶組成物(M-2)を調整した。又、実施例2の液晶組成物として、
組成物(M-1)の95%と(Iβ)
【００３１】
【化１１】
で表される化合物5%からなる液晶組成物(M-3)を調整した。
さらに、(M-1)の92%と(Iα)3%及び(Iβ)5%からなる液晶組成物(M-4)を調整した。
【００３３】
比較例として(M-1)を含めたこれらの液晶組成物の物性を測定しその結果を表1に示す。
【００３４】
【表１】
表1より、実施例1、2及び3は大きい負の誘電率異方性の絶対値を有することがわかる。
本発明の液晶組成物により、優れた表示品位のVA型液晶表示素子を作成することができた。
【００３６】
【発明の効果】
本発明により、大きい負の誘電率異方性の絶対値を有する液晶組成物を提供することが可能となった。又、本願発明の液晶組成物はVA型の液晶表示素子の低電圧化に効果的である。
Claims (15)
- 分子内に６員環ラクトン骨格を含む一般式（Ia）
- La〜Ldがおのおの独立して単結合、-CH2CH2-、-CH2O-、-OCH2-または-C≡C-である請求項１記載の液晶組成物。
- A〜Dがおのおの独立してトランス-1,4-シクロヘキシレン基、トランス-デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、１個または２個のフッ素原子で置換されてもよい1,4-フェニレン基である請求項１又は２記載の液晶組成物。
- R1およびR2がおのおの独立して炭素数１〜１０の飽和または不飽和のアルキル基またはアルコキシル基である請求項１、２又は３記載の液晶組成物。
- Lactが（I）である請求項１〜４の何れかに記載の液晶組成物。
- Lactが（II）である請求項１〜４の何れかに記載の液晶組成物。
- Lactが（III）である請求項１〜４の何れかに記載の液晶組成物。
- Lactが（IV）である請求項１〜４の何れかに記載の液晶組成物。
- Lactが（V）である請求項１〜４の何れかに記載の液晶組成物。
- ネマチック液晶相の上限温度７０℃以上であり、下限温度が−２０℃以下であり、誘電率異方性が-2より小さい請求項１〜９の何れかに記載の液晶組成物。
- 一般式（VI）
- 一般式（VII）
- 分子内に６員環ラクトン骨格を含む液晶性化合物の含有率が１〜３０質量％の範囲である請求項１〜１２の何れかに記載の液晶組成物。
- 請求項１〜１３記載の液晶組成物を使用した液晶表示素子。
- ＶＡモードで表示される請求項１４記載の液晶表示素子。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2003090852A JP4403307B2 (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | ６員環ラクトン骨格を有する化合物を含有する液晶組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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| JP2004292774A JP2004292774A (ja) | 2004-10-21 |
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