JP4402845B2 - 浸漬管 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は溶融金属精錬設備に用いる浸漬管に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶融金属の精錬には、管状の部位を溶融金属に浸漬し、その内部で精錬処理を行ったり、あるいは溶融金属の輸送に使用する場合がある。鉄鋼精錬におけるRH脱ガス設備、DH脱ガス設備、CAS、CABの浸漬管(浸漬槽などとも呼ばれる)はその例である。代表的なRH脱ガス設備の浸漬管は脱ガス槽の下端に2本ある。浸漬管は溶鋼取鍋中の溶鋼に浸漬され、槽内を減圧して溶鋼を吸い上げるための上昇管と,槽内に吸い上げられた溶鋼が溶鋼取鍋に環流する下降管として機能する。浸漬管はその上の部分とフランジで締結されるか、もしくは溶接で接合されるのが普通である。
浸漬管は通常は芯金または鉄芯と呼ばれる鉄管と、その内周、外周、下端に設置された耐火物からなる。内周の耐火物はマグネシア−クロム(マグクロ)質,マグネシア−カーボン質などのれんが、あるいはアルミナを主成分とする流し込み耐火物(キャスタブル)で構成され、外周と下端はキャスタブルで構成されることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
RH脱ガス設備等に用いられる浸漬管は溶鋼に浸漬されている間は高温の溶鋼により加熱され、また処理終了後は大気によって急速に冷却され、大きな熱衝撃を被る。このため耐火物、特に外周と下端のキャスタブルに亀裂が生じやすい。亀裂が生じると、亀裂を通じて真空の槽内に大気が侵入する。すると大気中の窒素が溶鋼に溶け込む現象(窒素ピックアップ)が起こる。これは鋼材の品質不良につながる大きな問題である。
窒素ピクアップ対策として、従来たとえば特開平6−212240号公報にあるような、浸漬管を二重構造にしてさらにポーラス耐火物を介して不活性ガスを吐出させることで大気の侵入を防止した浸漬管などが提案されてきているが、耐火物の亀裂防止を有効に防止するものではないので効果は充分とは言えない。
また、外周や下端の耐火物の脱落もしばしば発生し、これが浸漬管の寿命を決定している場合も多い。
【0004】
本発明は、耐火物の亀裂防止を有効に防止し、大気流入による溶鋼の窒素ピックアップを効果的に抑制すると共に、浸漬管寿命が延長でき、鉄鋼製造コストの削減と安定操業に寄与することができる浸漬管を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
これらの問題を解決すべく研究と工夫を重ねた結果、本発明を得た。すなわち、(1) 円筒状の芯金と前記芯金の周囲に施工された耐火物を有する浸漬管であって、前記芯金は芯金下端から芯金全長の1/2以下の外周に上向きに連続した凸部を少なくとも一段以上有することを特徴とする浸漬管、
(2) 前記上向きの連続した少なくとも一段の凸部の上方に、前記芯金の外周に下向きの連続した凸部を一段以上有することを特徴とする(1)記載の浸漬管である。
【0006】
尚、芯金下端から芯金全長の1/2以下とは、凸部の接合部の位置と芯金下端との距離が芯金全長の1/2であると定義する。
【0007】
【発明の実施の形態】
使用後の浸漬管を調査すると、外周と下端のキャスタブルには無数に亀裂が生じ、場合によっては芯金と外周のキャスタブルの間が緩み、空隙が生じかかっている場合もある。この緩みを通じて大気が槽内に侵入するものと考えられた。一方、芯金は下端で直径が大きく、すなわち垂直な断面で八の字形に変形していた。浸漬管の耐火物は芯金を含めた金物により支持されており、金物の構造が耐火物に生じる亀裂の状態や耐火物の脱落に大きく影響する。
そこで芯金の構造と、特にキャスタブルに生じる亀裂の関係を調査するために、浸漬管の小型模型を製作して溶鉄に浸漬−放冷を繰り返し、亀裂の発生を調査した。
垂直断面で単純なストレート形状である厚さ1mmで直径152mm,長さ85mmの普通鋼製の鉄管からなる芯金と、図1,2に示すように、同じ大きさの鉄管の外周の下端から5mmの所に高さ14mmで上向きの凸部4を設け、また外周の下端から80mmの所には高さ14mmで下向きの連続した傘形の鋼製の厚さ1mmの普通鋼製の凸部3を設けた芯金2を準備し、内外周に25mmと下端に15mmの厚みでアルミナ−スピネル質キャスタブルを施工し、外形200mm、高さ100mm、内径100mmの小型浸漬管を作成した。なお亀裂の発生を際だたせるため、芯金には最低限のスタッドしか設けなかった。110℃で乾燥した後に1600℃の溶銑に下端から65mmまで浸漬した。浸漬と放冷を20回繰り返し、冷却後に着色した樹脂に埋め込んでから切断し、亀裂の発生状況を観察した。その結果、通常のストレートの場合は多くの亀裂が発生し、また外周のキャスタブルと芯金との間に空隙が生じていたのに対し、芯金の外周の上下にそれぞれ下向きと上向きに開いた傘形の凸部3,4を取り付けた芯金の場合は亀裂の発生数が少なく、外周のキャスタブルと芯金との間に空隙が見られなかった。
傘形の凸部の効果は以下のように考えられる。すなわち、芯金は下端が広がるように、すなわち片側の垂直断面で見ると内周が凸、外周が凹となるように変形する。すると外周に設けられた凸部は外周のキャスタブルを挟み込むように動く。このため外周のキャスタブルは芯金と傘形の凸部3,4により強固に保持され、芯金と外周キャスタブルとの間の空隙や亀裂の発生が抑制されると考えられる。また連続した傘形の凸部は管状の芯金(本体)の補強材としても作用し、芯金(本体)の下端が広がるのを抑制することでも、キャスタブルの亀裂を抑制したものと考えられる。
キャスタブルの亀裂と、芯金−外周キャスタブル間の空隙が発生しない本発明の構造は、窒素ピックアップを効果的に抑制すると共に、耐火物を強力に支持しその脱落を抑制することで浸漬管の寿命延長にも有効である。凸部のうちの上向きに連続した凸部4が芯金下端から芯金全長の1/2より上方に位置すると上記した効果は得られないので、芯金の外周に上向きに連続して設ける凸部の位置は芯金下端から芯金全長の1/2以下に限定される。
【0008】
図1には、芯金の下方には上に開いた傘形の凸部、また芯金の上方には下に開いた一対の傘形の凸部を有する芯金の場合を説明したが、本発明で本質的に重要なのは芯金の下方に設けられた上向きの連続した傘形の凸部であり、これは必要不可欠である。RH脱ガス設備の多くの場合、浸漬管は脱ガス槽本体である下部槽に接続するためのフランジ1を上端に有しており、このフランジが芯金上方の下向きの連続した凸部の役割を果たすため、図3(a)に示すように芯金の上方に下向きの凸部は必ずしも必要ではない。またRH脱ガス槽だけでなくDH,CAS,CAB等の浸漬管においてフランジがなくとも、芯金外周に通常は設置されているスタッドが拘束部材としての役割をある程度果たすので、フランジも,芯金の上方の凸部も必ずしも必要ではない。
【0009】
芯金の下方に設けられた上向きの傘形の凸部4は二段以上でもよい。むしろ一段だと溶損されて効果がなくなる恐れがある。芯金の上方の下向きの傘形の凸部3も二段以上とすることができる。なお上下の凸部の数が同じである必要はない。また上向きと下向きの凸部3,4を設ける場合のそれらの配置は、図3(b)〜(d)に示すように一番下段は上向き、一番上段は下向きであることを原則とし、それら以外の段については制限はない。一番下段の上向きの凸部は、熱衝撃による耐火物の亀裂、剥離を防止するため、溶融金属への浸漬時のメニスカスより下に設けることが望ましい。
【0010】
傘形の凸部は連続した板状であることが望ましいが、キャスタブルの施工方法によっては管状の芯金本体との間にキャスタブルが充填しにくい場合がある。その場合は部材の強度に大きな影響を与えない範囲で図1に例を示すような穴を穿っておいてもよい。またキャスタブルの部材への食いつきを良くし、脱落を抑制するためにも、穴は有効である。具体的には穴の大きさは部材の幅の90%以下、望ましくは50%以下である。周方向に不連続になると凸部の強度は大幅に低下するので、傘形の凸部の最外周は連続させることが望ましい。
凸部の高さ、すなわち管状の芯金(本体)の外面から凸部材の先端までの垂直距離は、外周のキャスタブルの厚み未満とし、望ましくは外周のキャスタブルの厚みの10〜90%、さらに望ましくは30〜50%である。なお効果が発現する最低高さは10mmである。凸部の厚みは3〜20mm、望ましくは5〜15mmである。凸部の材質は芯金本体と同じであることが好ましい。すなわち鉄、ステンレス、耐熱鋼などである。
【0011】
芯金に対する傘形の凸部の取付角度は30〜80゜が好ましく、望ましくは40〜60゜である。
【0012】
傘形の凸部の接合には、溶接、ボルト止め、かん合構造など、一般的な方法を用いてよい。
【0013】
【実施例】
下部槽への締結用フランジを有する内径600mm長さ800mmのRH脱ガス設備の浸漬管に本発明を適用した。芯金本体は厚み9mmの普通鋼、下端から100mmの所に厚み9mmの普通鋼で高さ50mmの上向きの連続した傘形の凸部4を、また厚さ90mmのフランジの下から100mm(芯金の下端から450mm)のところに厚み9mmの普通鋼で高さ50mmの下向きの連続した傘形の凸部3を溶接した。取付角度は45度とした。芯金の外周と下端に100mm間隔で千鳥に高さ70mmでY字型のスタッドを溶接した。各々の傘形の凸部の幅方向の中央には直径30mmの穴5を約100mm間隔で開けた。
下端内周にマグクロれんがをセットしてから内周の一部と外周と下端にアルミナ−スピネル質のキャスタブルを流し込み施工した。施工厚みは内外周下端ともに150mmとした。
この浸漬管を試用したところ、傘形の凸部を取り付けない以外は同様に製作した通常の浸漬管と比較して稼働中の亀裂本数は目視で3分の1程度に減少した。また通常の浸漬管の寿命が150〜170チャージであるのに対して220チャージまで使用できた。また窒素ピックアップは、通常品では100チャージ過ぎから出始め(ピックアップN量=10ppm未満)、130チャージ過ぎからは顕著になる(ピックアップN量=10ppm以上)のに対して、本発明品は150チャージ過ぎからやや出始め、200チャージ以降で顕著になった。
この結果から、本発明は非常に有効であると結論できる。
【0014】
【発明の効果】
本発明により浸漬管からの大気流入による溶鋼の窒素ピックアップを効果的に抑制すると共に、浸漬管寿命が延長でき、鉄鋼製造コストの削減と安定操業に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】芯金下方の外周に、上向き傘形の凸部、上方に下向き傘形の凸部を、それぞれ連続して有する浸漬管の芯金を示した斜視図。
【図2】図1の芯金の断面図。
【図3】凸部の配置例を縦断面の片側の断面として示した図であり、(a)は上向き凸部のみを有した例の図、(b)〜(d)は下向き凸部を併せて有する場合を示した図。
【符号の説明】
1 フランジ
2 芯金(本体)
3 下向きの連続した凸部
4 上向きの連続した凸部
5 穴

Claims (2)

  1. 円筒状の芯金と前記芯金の周囲に施工された耐火物を有する浸漬管であって、前記芯金は芯金下端から芯金全長の1/2以下の外周に上向きに連続した凸部を少なくとも一段以上有することを特徴とする浸漬管。
  2. 前記上向きの連続した少なくとも一段の凸部の上方に、前記芯金の外周に下向きの連続した凸部を一段以上有することを特徴とする請求項1記載の浸漬管。
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