JP4400034B2 - 超薄型ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型で縦置きしたとき厚みを超薄型にすることができる超薄型ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の小型コンピュータは著しく高速化し、発熱を効果的に冷却する冷却装置も高性能の装置が必要になってきている。冷却装置は従来ヒートシンクによる空中への放熱が主流であったが、発熱量の大きい最近の小型コンピュータに対しては冷媒を循環させて冷却する冷媒循環システムでなければ対応しきれないと言われ始めている。(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ところでこの小型コンピュータのための冷媒冷却システムは、搭載するスペースに多くの制約が課せられ、中でもポンプは大きさから配置に困るものあった。そこで、本出願人は(特願2001−400154号)で、以下のような小型、薄型のポンプを提案した。
【0004】
図4は従来の超薄型ポンプの断面図である。図4に示すようにこのポンプは渦流ポンプであり、羽根車3Aにはリング状に配列された多数の羽根が羽根間の凹部を挟んで所定ピッチで設けられている。モータは、ステータコア1の外周をマグネットロータ3が回転するアウターロータタイプのDCブラシレスモータとなっている。磁極位置センサ4の出力信号を受け、一定方向に回転トルクが効率よく発生させるために、ステータ巻線2に流す電流を制御するドライブIC5が基板6上に設けられる。
【0005】
羽根車3Aを収容するポンプ室を構成するポンプケーシング7、このポンプ室とモータステータとの間にポンプケーシング7の円筒部7Aが設けられている。円筒部7Aはマグネットロータ3を軸支するとともにモータステータとポンプ室を仕切って、液とモータを分離している。このポンプはモータの軸シール材がなく、このように円筒部7Aでシールするシールレスポンプであり、これによって長寿命のポンプになるものである。
【0006】
しかしながら、この超薄型ポンプを横置き、すなわち回転軸を重力方向に向けて縦置きすると、羽根車3Aの下面(ポンプの置き方によっては上面)が、ポンプケーシング7の内側の面と機械的に接触しながら回転すると、摩擦によって効率も、寿命も低下してしまうものであった。
【0007】
そこで本出願人は、回転軸を縦置きして使用する場合、ステータコアのセンタ位置8とマグネットロータのセンタ位置9との関係を、センタ位置9を基準としてマグネットロータ3に作用する重力の反対方向にセンタ位置8をずらすことを提案した。これによりマグネットセンタ力(2つのセンタ位置を合わせようとするずれによる磁気力)が発生するため、羽根車の自重に対し、羽根車の液内の浮力とともにこのマグネットセンタ力が合力となって作用し、羽根車の重量と合力とを釣合わせ、機械的に非接触で羽根車を回転させることができる。これによって、シールレスポンプの本来の特徴である長寿命を実現するとともに、機械損失を低減した高効率のポンプを提供できるものである。
【0008】
【特許文献1】
特開平07−142886号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように本出願人が提案した従来の超薄型ポンプは、高性能、長寿命、低騒音を達成でき、従来のポンプより1オーダ小型で薄型になる点で、一線を画すものであった。しかし、ステータコアのセンタ位置8とマグネットロータのセンタ位置9を軸方向にそれぞれずらすことによってマグネットセンタ力を発生させるために、そのずれた分だけ、ポンプの全体厚みが増すという問題があった。
【0010】
通常の大きさのポンプであればマグネットセンタ力を発生するためのセンタ位置8,9のずれは無視できることであるが、従来では考えられない数ミリオーダの厚さの超薄型ポンプにおいては、このセンタ位置8,9の微小なずれが全体の厚さに影響を及ぼしてしまう。また、この僅かなずれが重量やその他の諸事項にも影響するため、小型で超薄型、高効率のポンプをさらに一歩進めるためにはこの対策は避けては通れない課題であった。
【0011】
そこで本発明は、小型で、縦置きしたとき厚みを超薄型にすることができ、高効率、長寿命、低騒音の超薄型ポンプを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の超薄型ポンプは、円筒部でマグネットロータを回転自在に軸支し、その回転軸は縦置きを基本とされる超薄型ポンプであって、マグネットロータの外周に、マグネットロータの外径が下方で広がるように傾斜した傾斜面が形成されたことを特徴とする。
【0013】
また、超薄型ポンプは、マグネットロータの内周に、マグネットロータの内径が下方で小さくなるように傾斜した傾斜面が形成されると共に、ステータコアの外周面とマグネットロータの内周面との間の上端エアギャップを下端エアギャップよりも大きく形成されたものであってもよい。
【0014】
なお、本発明の縦置きとは、回転軸が垂直方向(反重力方向)に置かれることである。そして、縦置きを基本とされるが、他の方向に置かれることを排除するものではない。
【0015】
これにより、小型で、縦置きしたとき厚みを超薄型にすることができ、高効率、長寿命、低騒音にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載された発明は、外周に多数の羽根が形成されたリング状の羽根車と、リング状の羽根車の内周に設けられたマグネットロータと、マグネットロータの内周側に配設され、ステータコアを積層したモータステータと、モータステータとマグネットロータの間に配設される円筒部を有し、羽根車とマグネットロータを内部に収容することができるポンプケーシングとを備え、円筒部でマグネットロータを回転自在に軸支し、その回転軸は縦置きを基本とされる超薄型ポンプであって、マグネットロータの外周に、マグネットロータの外径が下方で広がるように傾斜した傾斜面が形成されたことを特徴とする超薄型ポンプであり、マグネットロータに対してマグネットセンタ力を作用させ、浮上状態で回転させることができる。磁気中心位置を軸方向に変位させ、自由に設定することがきる。最小の薄さで最大の性能を引き出すことができる。
【0017】
本発明の請求項2に記載された発明は、外周に多数の羽根が形成されたリング状の羽根車と、リング状の羽根車の内周に設けられたマグネットロータと、マグネットロータの内周側に配設され、ステータコアを積層したモータステータと、モータステータとマグネットロータの間に配設される円筒部を有し、羽根車とマグネットロータを内部に収容することができるポンプケーシングとを備え、円筒部でマグネットロータを回転自在に軸支し、その回転軸は縦置きを基本とされる超薄型ポンプであって、マグネットロータの内周に、マグネットロータの内径が下方で小さくなるように傾斜した傾斜面が形成されると共に、ステータコアの外周面とマグネットロータの内周面との間の上端エアギャップを下端エアギャップよりも大きく形成されたことを特徴とする超薄型ポンプであり、マグネットロータに対してマグネットセンタ力を作用させ、浮上状態で回転させることができる。磁気中心位置を軸方向に変位させ、自由に設定することがきる。最小の薄さで最大の性能を引き出すことができる。
【0018】
本発明の請求項3に記載された発明は、マグネットロータの外周に傾斜面が形成されたことを特徴とする請求項2記載の超薄型ポンプであり、マグネットロータに対して上方にマグネットセンタ力を作用させ、浮上状態で回転させることができる。磁気中心位置を軸方向に変位させ、自由に設定することがきる。最小の薄さで最大の性能を引き出すことができる。
【0019】
本発明の請求項4に記載された発明は、円筒部には抜き勾配の傾斜面が形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超薄型ポンプであり、円筒部に抜き勾配をつけざるを得ない場合にも、ポンプケーシングと接触することなく、マグネットロータと羽根車を常に浮上して回転させることができる。
【0020】
本発明の請求項5に記載された発明は、羽根車とマグネットロータが一体に構成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超薄型ポンプであり、羽根車とマグネットロータの作成がきわめて容易になる。
【0021】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1の超薄型ポンプについて説明する。実施の形態1の超薄型ポンプはリング状のマグネットロータの外周を傾斜させて円錐状面としたものである。図1は本発明の実施の形態1における超薄型ポンプの断面図、図2は本発明の実施の形態1におけるマグネットロータの回転軸方向に沿う磁束密度を示すグラフである。なお、実施の形態1の超薄型ポンプは基本的構成において従来の超薄型ポンプと同一であり、同一の構成には同一の符号を用いて説明する。
【0022】
図1において、1はステータコアで、2はステータコア1に施されたステータ巻線、3はリング状のマグネットロータ、3Aはマグネットロータ3が内周側で一体化されたリング状の羽根車、3Bはマグネットロータ3の外周の傾斜面である。傾斜面3Bは円錐状面を構成し、羽根車3Aの内周はこの傾斜面3Bと嵌合するようにすり鉢状の傾斜面となっている。そして、ステータ巻線2に電流を流すことにより形成される電磁石とマグネットロータ3との吸引、反発により、一定方向への回転トルクが発生する。この回転トルクが負荷トルクと釣合った位置でマグネットロータ3、すなわち羽根車3Aが回転する。羽根車3Aとマグネットロータ3をマグネット(例えばプラスチックマグネット)で一体に構成すると、羽根車3Aとマグネットロータ3の作成がきわめて容易になる。なお、羽根車3Aとマグネットロータ3とは一体化されているため、以下これを全体として羽根車部という。
【0023】
7はポンプケーシング、7Aはポンプケーシング7の円筒部、7Bはポンプケーシング7と対となってポンプ室を構成する第2のポンプケーシングである。ポンプケーシング7と円筒部7Aは実施の形態1においてはPPSガラス30%入りを採用している。
【0024】
なお、本実施の形態1のポンプ7は回転軸方向の厚さが5〜10mm、半径方向の代表寸法が40〜50mm、回転数は1200rpm、流量が0.08〜0.12L/分、ヘッドが0.35〜0.45m程度のポンプである。そして、本発明のポンプの諸元は、本実施の形態1の値を含んで、厚さ3〜15mm、半径方向代表寸法10〜70mm、流量が0.01〜0.5L/分、ヘッド0.1〜2m程度のものとなる。これは比速度でいうと、24〜28(単位:m、m3/分、rpm)程度のポンプであって、従来のポンプとはまったく隔絶した大きさの小型薄型のポンプである。
【0025】
ここで、従来の超薄型ポンプと同様に、第2のポンプケーシング7Bと接触せずに回転できる羽根車部浮力Fb,羽根車部自重Fg,マグネットセンタ力Fの釣り合いを考えると、図1に示すように、羽根車部浮力Fbとマグネットセンタ力Fの和が羽根車部自重Fgと釣り合った状態になれば、第2のポンプケーシング7Bに非接触でマグネットロータ3を回転させることができる。これによって、長寿命で、機械損失を低減した高効率のポンプにすることができる。
【0026】
マグネットセンタ力Fは、(数1)で与えられる。
【0027】
【数1】
Figure 0004400034
【0028】
ここで、Bはマグネット表面の磁束密度(T)、Hは磁界で、H=B/μ0の関係がある。但しμ0はその場所での透磁率である。またMは磁化特性であり、Hの関数であってM=f(H)の関係がある。これは引き付けられる物質特有の特性を表し、物質により異なるものである。実施の形態1においては珪素鋼板の磁化特性である。zは磁界と直交する軸方向の位置である。
【0029】
ステータコア1とマグネットロータ3の軸方向中心を一致させて、マグネットセンタ力Fを上方に作用させるためには、(数1)に従ってマグネットロータ3の磁気中心を下方にずらす必要がある。そこで実施の形態1の超薄型ポンプは、リング状のマグネットロータ3の外周を傾斜させて、マグネットロータ3の外径が下方で広がる円錐状面としている。この場合、マグネットロータ3の半径方向幅が下方になるほど増加するため、磁束密度の最大となる位置が中央から下方にシフトする。
【0030】
すなわち、厳密に言えば端部では磁束密度は落ちるが、マグネットロータ3の半径方向幅が大きいところほど磁束密度は大きくなる。そして(数1)によると、磁束密度Bから磁界Hが算出され、ステータコア1の材料の磁化特性Mが分かっていれば、磁界Hからマグネットセンタ力Fが算出される。この結果磁気的な中心位置は半径方向幅の広い方に偏ってしまう。このようにマグネットロータ3の半径方向幅を変化させることによって、マグネットロータ3の磁気的中心位置を自由に変えることができる。なお、実施の形態1においては円錐状面は円錐面となっているが、適宜の形状に変化させることができる。
【0031】
図2に示すように、マグネットロータ3の軸方向中央の位置をz=0としたとき、z=−0.5mmの位置が磁束密度Bの磁気的な中心位置となっている。従ってマグネットセンタ力Fは、この磁束密度Bの磁気的な中心位置が存在する下側を空間的な中央位置に向けて押し上げるように作用する。このため、マグネットロータ3の中心位置はz=0でありながら、マグネットロータ3をずらしたと同様にマグネットセンタ力Fが作用し、マグネットセンタ力F,羽根車部自重Fg,羽根車部浮力Fbが釣り合い、F+Fb=Fgを充たすことができる。言い換えれば、マグネットロータ3とステータコア1の空間的な軸方向中央位置を一致させながら、マグネットロータ3と羽根車3Aは常に浮上状態となり、第2のポンプケーシング7Bに非接触でマグネットロータ3を回転させることができることになる。
【0032】
このように実施の形態1の超薄型ポンプは、マグネットロータ3に対して上方にマグネットセンタ力Fを作用させ、ステータコア1とマグネットロータ3の軸方向の空間的な中心を一致させながら、浮上状態で回転させることができる。これにより、実施の形態1の超薄型ポンプは最小の薄さで最大の性能を引き出すことができる。
【0033】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の超薄型ポンプについて説明する。実施の形態2の超薄型ポンプはリング状のマグネットロータの内周を傾斜させて円錐状面としたものである。図3は本発明の実施の形態2における超薄型ポンプの断面図である。実施の形態2の超薄型ポンプは基本的構成において実施の形態1の超薄型ポンプと同一であり、同一の構成には同一の符号を用いて説明する。但し、その説明は省略する。
【0034】
図3において、3Cはマグネットロータ3の内周の傾斜面、7Cはポンプケーシング7の抜き勾配(下方向に半径が小さくなる傾斜)が設けられた円筒部である。G1はマグネットロータ3の下端エアギャップ、G2はマグネットロータ3の上端エアギャップである。
【0035】
超薄型ポンプのポンプケーシングを樹脂で形成する場合、図3に示すようにステータコア1とマグネットロータ3を隔てる円筒部7Cには成形工程に必要な抜き勾配が不可避的に形成される。実施の形態2の超薄型ポンプはこの抜き勾配に配慮したものである。すなわち、ステータコア1とマグネットロータ3のエアギャップを小さくするためにマグネットロータ3の内周面に円筒部7Cと同じ勾配の傾斜面3Cを設けたものである。
【0036】
実施の形態1のマグネットロータ3の外周面は傾斜面であったが、実施の形態2においては、外周面は垂直もしくは下側へ狭まる傾斜面である。以下このマグネットロータ3の外周面が垂直、すなわち円筒面として説明を開始する。この場合、磁気中心は実施の形態1と同様に下方へ移動する。
【0037】
マグネットロータ3の内周面には傾斜面3Cが形成されているため、上端エアギャップG2と下端エアギャップG1とは異なった値をもつ。このとき上端エアギャップG2>下端エアギャップG1となる。この下端エアギャップG1,上端エアギャップG2間におけるギャップの差により、ステータコア1の外周面での軸方向に沿った磁束密度Bが変化する。これはエアギャップが大きい方が漏れ磁束も大きく、磁束密度Bが小さくなるからである。すなわちステータコア1外周面において、軸方向中心より下側の磁界Hが強くなる。従って、ステータ外周面上では、みかけ上マグネットロータ3の磁気中心は下方へ移動し、マグネットセンタ力Fが作用することになる。そして、マグネットロータ3と羽根車3Aは常に浮上させるためには、マグネットロータ3の内周の傾斜面3Cと外周の傾斜面、エアギャップの上下の差によって磁気的な中心位置の移動を補正する必要がある。
【0038】
この補正方法を説明すると、例えば、ポンプケーシング7の抜き勾配が決定された場合、まずマグネットロータ3に対してこの抜き勾配と同一の傾斜面3C、垂直の外周面の形状を与える。この状態でマグネットロータ3のマグネットセンタ力F,羽根車部浮力Fb,羽根車部自重Fgの釣り合いをみる。マグネットセンタ力Fを調整してF+Fb=Fgを充たすことができるように、ステータコア1とマグネットロータ3の軸方向中心位置を合わせながら、マグネットロータ3の外周に適切な勾配の傾斜面を形成する。このように外周の傾斜面の形状はこの釣り合いの関係によって具体的に決定される。
【0039】
実施の形態2の一例としての実寸法、実測値を示すと、円筒部7Cの抜き勾配は5°である。通常、抜き勾配は0.5°〜2°程度であるが、円筒部7Cに流体軸受の溝が形成されているため大きい値となっている。上端エアギャップG2は1.5mm、下端エアギャップG1は1.25mm、ステータ高さが2mm(巻き線込みで3mm)、マグネットロータ3の高さが3mmであって、マグネットロータ3内側勾配が5°、マグネットロータ3の外周側傾斜面の勾配が3°である。この場合、実測するとマグネットセンタ力Fは4g発生する。このマグネットセンタ力Fのために、ポンプ厚み6mmに対して0.6mmだけ厚みを減少させることができた。
【0040】
以上説明したように樹脂等でポンプケーシング7を形成したときには抜き勾配をつけざるをえないが、実施の形態2の超薄型ポンプは、このような場合もポンプケーシング7と接触することなく、マグネットロータ3と羽根車3Aを常に浮上して回転させることができる。なお、以上抜き勾配があることを前提に説明したが、抜き勾配がない場合も、マグネットロータ3の内周を傾斜させて円錐状面とすることでステータコア1とマグネットロータ3の軸方向中心位置をずらさずにマグネットセンタ力Fを調整して釣り合わすことができるのはいうまでもないことである。
【0041】
【発明の効果】
本発明の超薄型ポンプによれば、マグネットロータに対してマグネットセンタ力を作用させ、浮上状態で回転させることができる。磁気中心位置を軸方向に変位させ、自由に設定することがきる。最小の薄さで最大の性能を引き出すことができる。
【0042】
円筒部に抜き勾配をつけざるを得ない場合にも、ポンプケーシングと接触することなく、マグネットロータと羽根車を常に浮上して回転させることができる。羽根車とマグネットロータが一体に構成されるため、羽根車とマグネットロータの作成がきわめて容易になる。マグネットロータの設計が容易であり、最小の薄さで最大の性能を引き出すことができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における超薄型ポンプの断面図
【図2】本発明の実施の形態1におけるマグネットロータの回転軸方向に沿う磁束密度を示すグラフ
【図3】本発明の実施の形態2における超薄型ポンプの断面図
【図4】従来の超薄型ポンプの断面図
【符号の説明】
1 ステータコア
1A,3B,3C 傾斜面
1B 突部
2 ステータ巻線
3 マグネットロータ
3A 羽根車
4 磁極位置センサ
5 ドライブIC
6 基板
7 ポンプケーシング
7A,7C 円筒部
7B 第2のポンプケーシング
8,9 センタ位置

Claims (5)

  1. 外周に多数の羽根が形成されたリング状の羽根車と、
    前記リング状の羽根車の内周に設けられたマグネットロータと、
    前記マグネットロータの内周側に配設され、ステータコアを積層したモータステータと、
    前記モータステータと前記マグネットロータの間に配設される円筒部を有し、前記羽根車と前記マグネットロータを内部に収容することができるポンプケーシングとを備え、
    前記円筒部で前記マグネットロータを回転自在に軸支し、その回転軸は縦置きを基本とされる超薄型ポンプであって、
    前記マグネットロータの外周に、マグネットロータの外径が下方で広がるように傾斜した傾斜面が形成されたことを特徴とする超薄型ポンプ。
  2. 外周に多数の羽根が形成されたリング状の羽根車と、
    前記リング状の羽根車の内周に設けられたマグネットロータと、
    前記マグネットロータの内周側に配設され、ステータコアを積層したモータステータと、
    前記モータステータと前記マグネットロータの間に配設される円筒部を有し、前記羽根車と前記マグネットロータを内部に収容することができるポンプケーシングとを備え、
    前記円筒部で前記マグネットロータを回転自在に軸支し、その回転軸は縦置きを基本とされる超薄型ポンプであって、
    前記マグネットロータの内周に、マグネットロータの内径が下方で小さくなるように傾斜した傾斜面が形成されると共に、ステータコアの外周面とマグネットロータの内周面との間の上端エアギャップを下端エアギャップよりも大きく形成されたことを特徴とする超薄型ポンプ。
  3. 前記マグネットロータの外周に傾斜面が形成されたことを特徴とする請求項2記載の超薄型ポンプ。
  4. 前記円筒部には抜き勾配の傾斜面が形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超薄型ポンプ。
  5. 前記羽根車と前記マグネットロータが一体に構成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超薄型ポンプ
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