JP4399660B2 - 温水焚吸収式冷凍機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水焚吸収式冷凍機に係り、特に、温水を加熱源とする再生器を備えた熱媒駆動型の温水焚吸収式冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジン、燃料電池、工業排熱、地熱、温泉などの様々な排熱源からの排熱を利用する熱媒駆動型の吸収式冷凍機は、再生器、凝縮器、蒸発器、そして吸収器などで構成されている。再生器では加熱された熱媒の熱により稀溶液を加熱し、冷媒蒸気と濃溶液とを生成する。そして、冷媒蒸気は凝縮器へ、濃溶液は吸収器へそれぞれ導かれる。凝縮器に流入した冷媒蒸気は、冷却されて液化する。凝縮器で液化した冷媒蒸気は、蒸発器に導かれる。蒸発器に導かれた冷媒液は、2次冷媒と熱交換を行い、蒸発して2次冷媒を冷却する。冷却された2次冷媒は、例えば空調用の室内器などに供給され、冷房などに用いられる。蒸発器で生じた冷媒蒸気は吸収器へ導かれる。吸収器に導かれた冷媒蒸気は、再生器から吸収器に導かれた濃溶液に吸収されて稀溶液を生成する。このとき、濃溶液に冷媒蒸気が吸収されることで発生する熱は吸収器内に設けられた冷却用熱交換器内を通流する冷却水により除去される。また、吸収器で生成された稀溶液は、再生器に供給される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような熱媒駆動型の吸収式冷凍機では、所定の温度の熱媒が再生器に供給されることによって、2次冷媒を所望の温度に冷却することができる。ところが、吸収式冷凍機の運転を開始したとき、すなわち吸収式冷凍機の立ち上がり時には、再生器に流入する稀溶液などの温度が、定常運転時の温度に比べて低いため、再生器では濃溶液の加熱に定常運転時よりも多くの熱量を必要とする。
【0004】
一方、排熱源からの排熱の熱量は、排熱源の運転状態にもよるが、ほぼ一定である。したがって、吸収式冷凍機の立ち上がり時には、再生器が、定常運転時よりも多くの熱量を消費するため、熱媒の温度が所定の温度よりも低下してしまう。このため、熱媒の温度が所定の温度になるまで、つまり、吸収式冷凍機が定常運転を行える状態になるまでの立ち上がり時間が必要である。冷房運転を開始したときに、できるだけ速く定常運転に移行するため、この立ち上がり時間の短縮が望まれている。
【0005】
ところで、吸収式冷凍機には、2次冷媒の凍結防止などの目的で、濃溶液管路を通流する濃溶液を吸収器の底部に通流させるバイパス管路と、このバイパス管路に設けられた弁とを備える構成のものがある。
【0006】
そこで、本願の発明者らは、上記課題を解決するため、吸収式冷凍機の立ち上がり時に、このバイパス管路の弁を開き、濃溶液が吸収器内に設けられた冷却用熱交換器に接触することなく吸収器の底部に流入させることで、濃溶液の冷却用熱交換器による冷却を防いで、濃溶液の昇温効率を高め、立ち上がり時間を短縮する方法を考えている。しかし、濃溶液が吸収器内の冷却用吸熱交換器に接触しなくても、冷却された吸収器内に流入した濃溶液は、吸収器内で冷却されてしまう。このため、このような方法を用いても、立ち上がり時間を十分に短縮することはできない。
【0007】
本発明の課題は、温水を加熱源とする再生器を備えた温水焚吸収式冷凍機の冷房時の立ち上がり時間を短縮することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、排熱源との間で循環される温水で稀溶液を加熱して、冷媒蒸気と濃溶液を生成する再生器と、該再生器で生成した冷媒蒸気を冷却して液化する凝縮器と、該凝縮器で液化した冷媒液と2次冷媒との熱交換により前記2次冷媒を冷却し、かつ、前記冷媒液を蒸発させて冷媒蒸気を生成する蒸発器と、該蒸発器で生成した冷媒蒸気を、前記濃溶液に吸収させて稀溶液を生成する吸収器と、該吸収器で生成した稀溶液を前記再生器に導く稀溶液管路と、該希溶液管路に介装されて前記吸収器で生成した稀溶液を加圧して前記再生器に導くポンプと、前記再生器で生成した濃溶液を前記吸収器に導く濃溶液管路とを有する温水焚吸収式冷凍機において、冷凍機起動時、再生器に循環供給される前記温水の入口温度が予め設定された第1の温度よりも高くなったとき前記ポンプを運転し、再生器に循環供給される前記温水の入口温度が前記第1の温度よりも低く設定された第2の温度以下に低下した場合、前記ポンプを停止させる制御手段を設けたことを特徴とする。
【0012】
このような構成とすれば、冷凍機起動時、再生器に循環供給される温水の入口温度が予め設定された第1の温度よりも高くなるまで吸収器の希溶液が再生器に送られないので、再生器内の溶液が吸収器から流入する希溶液で冷却されることがなく、再生器内の溶液の温水による昇温の速度が速まる。再生器内の溶液の温度上昇が速やかに行なわれることで、起動時間が短縮される。
【0013】
また、前記制御手段は、ポンプの運転開始後であっても、再生器に循環供給される温水の入口温度が前記予め設定された第1の温度よりも低く定められた第2の温度よりも低下した場合、ポンプを停止する。すなわち、再生器と排熱源との間で循環される温水の再生器の入口温度が第1の温度よりも低下すると、排温水温度が回復するまで時間がかかり、冷凍能力の発揮が遅れることになるが、第2の温度よりも低下した場合にはポンプを停止するようにしているから、起動時間を短縮できるとともに、制御の安定を図ることができる。この場合、温水の再生器の入口温度が前記予め設定された第1の温度を越えてから再びポンプを起動するように構成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、温水焚吸収式冷凍機の参考例について図1を参照して説明する。図1は、温水焚吸収式冷凍機の概要構成と動作を示すブロック図である。なお、本参考例では、吸収式冷凍機を室内などの冷房を行うための空調装置として用いる場合を例として説明する。したがって、本参考例の吸収式冷凍機は、室内機に供給される2次冷媒を冷却する。
【0016】
本参考例の吸収式冷凍機は、図1に示すように、再生器3、凝縮器5、蒸発器7、吸収器9、などで構成されている。
【0017】
再生器3は、図示していない排熱源から排熱を回収した熱媒が通流する加熱用熱交換器11を内部に備えている。加熱用熱交換器11には、熱媒が加熱用熱交換器11と排熱源との間を循環できるように熱媒管路13が連通している。加熱用熱交換器11の上方には、滴下部12が設けられており、滴下部12には吸収器9で生成された稀溶液が通流する稀溶液管路15の一端が連結されている。再生器3の底部には濃溶液を吸収器9に導く濃溶液管路17の一端が連結されている。また、再生器3は、再生器3で発生した冷媒蒸気が通流できるように凝縮器5と連結されている。
【0018】
凝縮器5は、図示していないクーリングタワーで冷却された冷却水が通流する冷却用熱交換器19aを内部に備えている。冷却用熱交換器19aには、冷却水が冷却用熱交換器19aとクーリングタワーとの間を循環できるように冷却水管路21が連通している。また、凝縮器5の底部には冷媒液管路23の一端が連結されている。冷媒液管路23の他端は、蒸発器7内に設けられた滴下部25に連結されている。
【0019】
蒸発器7は、図示していない室内機に供給する2次冷媒、例えば水が通流する蒸発用熱交換器27が設けられており、蒸発用熱交換器27の上方には滴下部25が設けられている。蒸発用熱交換器27には、2次冷媒が蒸発用熱交換器27と室内機との間を循環できるように2次冷媒管路29が連通している。また、蒸発機7は、蒸発器7で発生した冷媒蒸気が通流できるように吸収器9と連結されている。
【0020】
吸収器9は、図示していないクーリングタワーで冷却された冷却水が通流する冷却用熱交換器19bを内部に備えている。冷却用熱交換器19bには、冷却水が冷却用熱交換器19bとクーリングタワーとの間を循環できるように冷却水管路21が連通している。冷却用熱交換器19bの上方には滴下部31が設けられており、滴下部31には濃溶液管路17の一端が連結されている。また、吸収器9の底部には稀溶液管路15の一端が連結されている。稀溶液管路15にはポンプ33が設けられ、吸収器9の底部に貯まった稀溶液を再生器3に送っている。また、冷却用熱交換器19aと冷却用熱交換器19bは冷却水管路21を介して連通しており、クーリングタワーで冷却された冷却水は、冷却用熱交換器19bと冷却用熱交換器19aとを順次通流して、循環する。
【0021】
稀溶液管路15に設けられたポンプ33と再生器3との間には、稀溶液管路15内の稀溶液と、濃溶液管路17内の濃溶液との熱交換をするための熱交換器35が設けられている。また、熱交換器35と吸収器9との間の濃溶液管路17には、稀溶液管路15と濃溶液管路17とを連絡するようにバイパス管路37が設けられており、バイパス管路37には弁39が設けられている。
【0022】
温度計測器41は、濃溶液管路17に設けられており、バイパス管路37が連通する位置と熱交換器35との間に配設されている。温度計測器43は、熱媒管路13の再生器3への入口側に設けられている。温度計測器41、43は、図示していない制御手段に電気的に接続されている。
【0023】
このような構成の吸収式冷凍機の動作と本発明の特徴部について説明する。定常運転時では、従来の吸収式冷凍機と同様の動作を行う。まず、吸収器9内の稀溶液は、ポンプ33によって加圧され、稀溶液管路15を通流し再生器3内に設けられた滴下部12に供給される。滴下部12に供給された稀溶液は、加熱用熱交換器11に滴下され、加熱用熱交換器11の表面を流下し、加熱用熱交換器11内を通流する排熱源からの排熱を回収した熱媒によって加熱され、冷媒蒸気と濃溶液とに分離される。分離された冷媒蒸気は凝縮器5に導かれる。凝縮器5に導かれた冷媒蒸気は、冷却用熱交換器19a内に通流する冷却水と熱交換し、凝縮熱を放熱する。これにより、冷媒蒸気が凝縮液化して冷媒液となり、冷却用熱交換器19a表面を流下する。凝縮器5で液化した冷媒液は、凝縮器5の底部に連通している冷媒液管路23を通って蒸発器7内に設けられた滴下部25に導かれる。滴下部25に導かれた冷媒液は、滴下部25から蒸発用熱交換器27に滴下され、蒸発用熱交換器27内を通流する2次冷媒と熱交換を行う。すなわち2次冷媒から蒸発熱を奪うことで、2次冷媒を冷却する。ここで、熱を奪った冷媒液は蒸発し、再び冷媒蒸気となる。
【0024】
また、再生器で分離した濃溶液は濃溶液管路17を通り、吸収器9内の滴下部31に導かれる。滴下部31に導かれた濃溶液は、冷却用熱交換器19bに滴下されて冷却される。冷却された濃溶液は、冷却熱交換器19bの表面を流下しながら冷媒蒸気を吸収する。冷媒蒸気を吸収した濃溶液は、稀溶液となりポンプ33によって再生器3に設けられた滴下部12に供給される。
【0025】
運転立ち上げ時において制御手段は以下に説明する動作のうちいずれかを行う。弁39の制御を運転開始からの経過時間に基づいて行う場合には、まず、制御手段がバイパス管路37に設けられた弁39を開く信号を発信し、バイパス管路37に濃溶液を通流させる。これにより、濃溶液は、稀溶液管に流入し、ポンプ33に加圧され再生器3に導かれる。この循環によって、濃溶液は、吸収器9で冷却されることなく再生器3で加熱昇温される。そして、運転開始から所定の時間が経過した後、制御手段は、弁39を閉じる信号を発信し、弁39を閉じ、バイパス管路37へ濃溶液が通流しないようにする。これにより、濃溶液は吸収器9内に設けられた滴下部31に導かれ、定常運転を開始する。
【0026】
また、弁39の制御を運転開始からの経過時間に加えて、濃溶液の温度、もしくは排熱を回収した熱媒の温度に基づいて行う場合には、排熱源からの排熱を回収した熱媒の温度を計測する温度計測器43、もしくは、濃溶液管路17内を通流する濃溶液の温度を計測する温度計測器41の少なくとも一方から発信される信号を、図示していない制御手段が受信する。制御手段が受信した信号が所定の値に達している場合、つまり、熱媒もしくは濃溶液の温度が所定の温度以上である場合には、制御手段は弁39を閉じる信号を発信し、弁39を閉じ、濃溶液がバイパス管路37に通流しないようにする。
【0027】
これにより、濃溶液は、吸収器9内に設けられた滴下部31に流入し、定常運転が開始される。また、制御手段が受信した信号が所定の値に達していない場合、つまり、熱媒もしくは濃溶液の温度が、所定の温度以上でない場合には、制御手段は弁39を開く信号を発信し、弁39を開き、濃溶液がバイパス管路37に通流するようにする。これにより、再生器3から流出した濃溶液は、濃溶液管路17からバイパス管路37、そして稀溶液管路15を通り、再生器3に流入する。この循環によって、濃溶液は、吸収器9内で冷却されることなく加熱昇温される。
【0028】
また、制御手段は、所定時間が経過する前に、熱媒や濃溶液の温度が所定の温度に達した場合には、受信した信号にしたがって弁39を閉じる信号を発信する。また、熱媒や濃溶液の温度が所定の温度に達していたが、再び所定の温度を下回った場合には、受信した信号にしたがって、弁39を開く信号を発信する。なお、所定時間の経過後は、受信した信号が所定の温度以上でない場合であっても、弁39を開く信号を発信しない。
【0029】
このように、本参考例では、吸収式冷凍機の運転開始時に、一端が稀溶液管路15に、他端が濃溶液管路17に連結されているバイパス管路37を備え、バイパス管路37に設けられた弁39を開くことにより、再生器3で加熱された濃溶液を吸収器9内に通流させることなく循環できる。したがって、濃溶液が吸収器9内を通流した場合に行われる放熱などによる濃溶液の冷却を避け、濃溶液の昇温効率を上げることができる。これにより、運転の立ち上がり時間の短縮ができる。
【0030】
さらに、本参考例では、運転開始からの経過時間に基づいてバイパス管路37に設けられた弁39の開閉を制御する制御手段を設けたことにより、自動的に立ち上がり時の弁の開閉を制御することができる。さらに、制御手段が、運転開始からの経過時間に加えて、濃溶液の温度、もしくは熱媒の温度の少なくとも一方の温度に基づいてバイパス管路37に設けられた弁39の開閉を制御するとし、所定時間が経過する前に、熱媒や濃溶液の温度が所定の温度に達した場合には、受信した信号にしたがって弁39を閉じる信号を発信するとしたことで、所定の時間が経過しなくても、熱媒、もしくは、濃溶液の温度が定常運転可能な状態になれば、直ちに定常運転を開始することができ、立ち上がり時間をさらに短縮できる。加えて、所定時間の経過後は、受信した信号が所定の値以上でない場合であっても、弁39を開く信号を発信しないとしたことで、熱媒、もしくは、濃溶液の温度が低下した場合でも、弁39は開かないので、定常運転時の停止を防ぐことができる。
【0031】
また、本参考例では、温度計測器41、43が、所定の温度を感知し、制御手段に信号を送る構成であったが、温度計測手段と制御手段とは、定常運転を開始する所定の温度に達した場合に弁39の開閉を制御できればよく、温度計測手段が、温度を感知して制御手段に常時信号を送り、この信号から制御手段が所定の温度になったことを検出して弁39の開閉を制御する構成にすることもできる。
【0033】
次に、本発明を適用してなる吸収式冷凍機の一実施形態について図2を参照して説明する。図2に示す実施の形態が前記図1に示す参考例と異なる点は、バイパス管路37及び弁39が設けられておらず、ポンプ33の起動停止を制御する図示されていない制御手段が、冷凍機起動時、再生器3に供給される熱媒温度が予め設定された温度よりも高くなるまで、前記ポンプ33を停止させておくように構成されている点である。他の構成は前記図1に示す参考例と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0034】
本実施形態においては、冷凍機運転立ち上げ時、前記図示されていない制御手段は以下に説明するように動作する。まず、図示していない前記制御手段は、排熱源からの排熱を回収した熱媒の温度を計測する温度計測器43から発信される排温水温度(熱媒温度)Tを示す信号を所定の時間間隔で受信する。排温水温度Tを示す信号を受信した制御手段は、図3に示す判断を行なう。すなわち、制御手段が受信した排温水温度Tが所定の値Toに達していない場合、つまり、熱媒の温度が所定の温度To以下である場合には、制御手段はポンプ33を停止する信号を発信し、ポンプ33は運転されない。これにより、吸収器9の希溶液は再生器に流入せず、再生器3内の稀溶液は流入する希溶液で冷却されることなく、循環する熱媒(排温水)で加熱昇温される。
【0035】
前記図3に示す判断は所定の時間間隔で継続的に実行され、排温水温度TがToを越えたとき、制御手段はポンプ33の運転を開始する。これにより、吸収器9の希溶液は熱交換器35を経て再生器3へ導かれる。排温水の計画温度が例えばTA℃であれば、前記ToをTA℃より低い温度に設定する。排温水温度TがTo℃を越え、かつ2次冷媒管路29を出てゆく冷水の温度が予め設定されたTB℃以下となったとき、立ち上がりが終了して定常運転が開始される。
【0036】
なお、前記制御手段には、前記Toよりも低いTC℃が設定され、ポンプ33の運転開始後、何かの理由で排温水温度が前記Toよりも低下した場合、排温水温度Tが前記TC℃以上であればそのまま、ポンプ33の運転を継続し、TC℃を下廻ったときに、ポンプ33を停止するようになっている。この場合、制御手段は、排温水温度が前記Toよりも高くなったら、再びポンプ33の運転を開始する。
【0037】
このような制御手段の動作により、冷凍機起動時、再生器3に供給される熱媒温度Tが予め設定された温度Toよりも高くなるまで吸収器9の希溶液が再生器3に送られないので、再生器3内の溶液が吸収器から流入する希溶液で冷却されることがなく、再生器内の溶液の熱媒による昇温の速度が速まる。再生器3内の溶液の温度上昇が速やかに行なわれることで、起動時間が短縮される。排熱源から排出される熱量は排熱源の運転状態によって変動するが、運転状態が一定であれば、再生器3と排熱源の間を循環する排温水に与えられる熱量はほぼ一定と考えてよい。この場合、再生器3と排熱源を経て再び再生器3に流入する排温水の温度は、再生器3内の溶液の温度が高くなるにつれて上昇する。したがって、前記温度Toを再生器3内の溶液温度の所望の値に対応する値に設定しておくことにより、ポンプ33の運転を適切なタイミングで開始することができる。
【0038】
なお、制御手段が、ポンプ33の運転開始後、排温水温度が前記TC℃を下廻ったときに、ポンプ33を停止するようになっているのは、次の理由による。すなわち、排熱源から発生する排熱量は無限大ではなく、通常、排熱量に見合った容量の冷凍機が設置される。このため、冷凍運転立ち上がり時には、定格以上の排熱が再生器3に入熱され、当初、前記Toよりも高温であった排温水温度がポンプ33運転開始後に、前記Toよりも低下する場合がある。このような状態でポンプ33の運転を継続すると、排温水温度が回復するまで、時間がかかり、冷凍能力の発揮が遅れることになる。上記構成はこのような状態に対応して制御の安定を図るとともに、起動時間を短縮するものである。
【0039】
また、上記実施の形態では、制御手段が受信した排温水温度Tが所定の値Toを越えたときにポンプ33を起動し、排温水温度が前記TC℃を下廻ったときに、ポンプ33を停止するようになっているが、制御の条件としては、排温水温度が前記TC℃を下廻ったときに、ポンプ33を停止することだけでも、起動時間を短縮する効果が得られる。
【0040】
本実施形態によれば、装置に余分な要素を付加することなく、制御手段の構成を変えるのみで、安価で簡便、確実に立ち上げ時間を短縮できる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、吸収式冷凍機の立ち上げ時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 温水焚吸収式冷凍機の参考例の概略構成と動作を示すブロック図である。
【図2】 本発明を適用してなる吸収式冷凍機の一実施形態の概略構成と動作を示すブロック図である。
【図3】 図2に示す実施形態の制御動作を説明する概念図である。
【符号の説明】
1 吸収式冷凍機
3 再生器
5 凝縮器
7 蒸発器
9 吸収器
11 加熱用熱交換器
15 稀溶液管路
17 濃溶液管路
19a 冷却用熱交換器
19b 冷却用熱交換器
27 蒸発用熱交換器
33 ポンプ
Claims (1)
- 排熱源との間で循環される温水で稀溶液を加熱して、冷媒蒸気と濃溶液を生成する再生器と、該再生器で生成した冷媒蒸気を冷却して液化する凝縮器と、該凝縮器で液化した冷媒液と2次冷媒との熱交換により前記2次冷媒を冷却し、かつ、前記冷媒液を蒸発させて冷媒蒸気を生成する蒸発器と、該蒸発器で生成した冷媒蒸気を、前記濃溶液に吸収させて稀溶液を生成する吸収器と、該吸収器で生成した稀溶液を前記再生器に導く稀溶液管路と、該希溶液管路に介装されて前記吸収器で生成した稀溶液を加圧して前記再生器に導くポンプと、前記再生器で生成した濃溶液を前記吸収器に導く濃溶液管路とを有する温水焚吸収式冷凍機において、冷凍機起動時、再生器に循環供給される前記温水の入口温度が予め設定された第1の温度よりも高くなったとき前記ポンプを運転し、再生器に循環供給される前記温水の入口温度が前記第1の温度よりも低く設定された第2の温度以下に低下した場合、前記ポンプを停止させる制御手段を設けたことを特徴とする温水焚吸収式冷凍機。
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