JP4399120B2 - インクジェット用記録材料及びそれを用いた画像記録体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット方式により、画像を印刷し、基材側からその画像を観察した場合に、優れた光沢、高い画像濃度を示し、かつ良好な耐水性及び耐光性をもつ記録材料及びその記録材料を用いてインクジェット方式で画像を印刷した記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、インクジェット方式による印刷が騒音の少ない高速印字や多色印字可能な記録方法として注目されている。
このインクジェット方式による記録方法は、例えば静電吸引により、圧電素子を用いてインクに機械的振動又は変位を与えることにより、あるいはインクを加熱、発泡させ、その際生じる圧力を利用することにより、インクの小滴を発生させて、それを記録材料に吹き付け、その表面に付着させることにより行われる。
【0003】
そして、インクジェット記録用のインクとしては、主として水を主成分とする顔料インクや耐水性染料インクなどが用いられているが、この水性染料インクは屋内外に配置する看板や装飾又は電飾用記録体の画像形成に際し、良好な発色状態を示すものの耐光性を欠くため、この場合は、主として耐光性の良好な水系顔料インクが用いられている。したがってインクジェット用記録材料としては、当然水系顔料インクに適合した物性をもつものが要望されている。
【0004】
ところで、このインクジェット用記録材料に対する要求特性としては、インクが速やかに受容されること、インク液滴が付着して形成されるインクドットの形状が真円に近く、フェザリングしたり、重複時に滲みを生じないこと、インクドットの光学濃度が高いことなどが挙げられ、また多色インクジェット方式により、カラー写真に匹敵する高解像度の記録画質を得るには、さらにインクの着色成分の発色性がよいこと、インク定着性がよいこと、表面光沢性を有すること、白色度が高いことが要求される。
【0005】
このような要求特性に対するインクジェット用記録材料としては、これまで透光性基材上に、成膜性の水溶性ないし親水性ポリマーを主体としてなる非孔質インク保持層と半透明ないし不透明の多孔質インク輸送層とを順次積層した構造を有し、インクジェット方式により水系インクでインク輸送層側から印刷した場合、基材側から測定される画像濃度Aとインク輸送層側から測定される画像濃度Bとの比A/Bを1.2以上にしうるものが提案されている(特公平5−73586号公報)。
【0006】
しかしながら、このような記録材料は、インク保持層が水溶性ないし親水性ポリマーを主体とするものであるため、インク透過層形成時にクラックを生じ、視認性のよい画像を得ることができない上に、水系顔料インクを用いた場合には、記録画像に滲みを生じるという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、インクジェット方式により水系染料インク、水系顔料インクのいずれを用いて印刷した場合においても、基材面側から観察して、優れた光沢、高い画像濃度を示し、しかも耐水性、耐光性に優れた記録材料を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、インクジェット用記録材料、特に屋内外に配置する看板や装飾用又は電飾用の多色プリント記録体を形成させるためのインクジェット用記録材料について種々研究を重ねた結果、基材上に積層するインク保持層を疎水性樹脂50質量%以上含有する樹脂で形成するとともに、充てん剤として無機顔料、有機顔料を含み、かつ結合剤を含むインク透過層を用いることにより、耐水性、耐光性が優れ、しかも高い光沢と高い画像濃度を有する多色バックプリント記録体を与えるインクジェット用記録材料が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、透明基材上に、疎水性樹脂50質量%以上と、50質量%を超えない範囲の水溶性樹脂又は親水性樹脂とを含有する非孔質インク保持層及び充てん剤としての無機顔料および有機顔料と結合剤とを含むインク透過層を順次積層してなるインクジェット用記録材料、及び透明基材上に、疎水性樹脂50質量%以上と、50質量%を超えない範囲の水溶性樹脂又は親水性樹脂とを含有する非孔質インク保持層及び充てん剤としての無機顔料と有機顔料と結合剤とを含むインク透過層を順次積層してなる記録材料において、インク透過層側からインクジェット方式により画像形成のために施した水系顔料インク中の顔料が、主としてインク透過層とインク保持層の界面に保持されていることを特徴とする画像記録体を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明記録材料で用いる透明基材としては特に制限はなく、従来インクジェット用記録材料において基材として慣用されている合成樹脂のフィルムの中から任意に選んで使用することができる。
このような合成樹脂フィルムの例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートのようなポリエステル樹脂やポリオレフィン、ポリプロピレンのようなオレフィン系樹脂や、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂などの合成樹脂フィルムを挙げることができ、中でもポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリイミド、セルロースアセテート、セルロースジアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの透明性が高い合成樹脂フィルムを用いるのが好ましい。
また、これらの合成樹脂フィルムは、インク保持層との密着性をよくするために、易接着処理したものを用いることもできる。
【0011】
次に、本発明の記録材料のインク保持層には、インク透過層にクラックを生じにくくするとともに、インク吸収性と水系顔料インクの定着性とをよくするために疎水性樹脂を含有させることが必要である。
ここで、疎水性樹脂とは、水溶性でも親水性でもない樹脂のことであり、このような樹脂の例としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、スチレン−アクリル酸エステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムなどの中で疎水性を有するものが挙げられるが、特に好ましいのは非水溶性アクリル樹脂である。
【0012】
これらの疎水性樹脂は、インク保持層中に、その全質量に基づき50質量%以上、好ましくは60〜90質量%の割合で含有されることが必要である。この量が50質量%よりも少ないと、インク保持層の上に、密着した状態でインク透過層を形成させることができないため、画像記録面にクラックを生じる。また、この量が90質量%よりも多くなるとインク吸収力が低下する傾向があり、画像形成に際し、インクの滲みを生じる場合がある。
【0013】
このインク保持層中には、疎水性樹脂とともに、50質量%を超えない範囲で水溶性樹脂又は親水性樹脂、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリ酢酸ビニル、水溶性ポリエステル、ポリエチレンオキシドなどやデンプン、カゼイン、ゼラチン、多糖類などの天然高分子を含有させる。これらのものは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0014】
また、インク保持層には、所望に応じ触媒や前記水溶性樹脂の架橋剤として、例えば、尿素樹脂、メラミン樹脂、ジメチロールグリオキザールモノウレイン、炭酸アンモニウムジルコニウム、グリセロールポリグリシジルエーテル、グリオキザールなどを含有させることもできる。
本発明記録材料におけるインク保持層は、非孔質層に形成され、その厚さとしては1〜30μmの範囲が好ましい。
【0015】
次に、本発明記録材料において、前記インク保持層の上に積層されるインク透過層は、充てん剤として無機顔料と有機顔料とを含有することが必要である。無機顔料は、水系インクの溶媒を吸収し、インク中の顔料を捕捉し、さらにインク透過層中に水系インクを滞留させる役割を果たすもので、例えば天然シリカ、合成シリカ、炭酸カルシウム、タルクなどが用いられる。この中で特に好ましいのは、天然シリカ、合成シリカである。
この無機顔料としては、平均粒径0.1〜20μm、好ましくは1〜6μm、特に好ましくは2〜3μmの粉末が用いられる。
【0016】
一方、有機顔料は、インク透過層からインク保持層へのインクの透過を容易にし、特に水系顔料インクを透過し、透過したインク中の顔料を前記透過層と保持層との界面に滞留させる役割を果たすもので、例えばポリメタクリル酸メチル、ベンゾグアナミン、ポリアクリロニトリルなどの粉末が用いられる。この粉末の平均粒径としては、0.1〜20μm、好ましくは1〜6μm、特に好ましくは2〜3μmの範囲が選ばれる。
インク透過層中の無機顔料と有機顔料との含有割合としては、質量比で2:8ないし8:2、好ましくは3:7ないし7:3の範囲内で選ばれる。
この際、無機顔料の割合がこれよりも多くなるとインク透過層のインク吸収量及び水系顔料インク中の顔料の捕捉量が多くなり、インク保持層へのインク透過量が少なくなる結果、基材側から見たときの画像濃度が低くなる。また、無機顔料の割合がこれよりも少なくなるとインク透過量のインク吸収量及び水系顔料インク中の顔料の捕捉量が少なくなる結果、滲みを生じるようになる。
これらの無機及び有機顔料としては無色透明、有色透明、有色不透明のものが用いられるが、特に無色透明、白色透明、白色不透明のものが好ましい。
【0017】
このインク透過層における無機顔料と有機顔料との配合量は、無機顔料と有機顔料との合計量が、インク透過層の質量に対して45〜85質量%、好ましくは60〜80質量%の範囲内になるように選ばれる。この配合量が45質量%より少ないと、インク透過層のインク吸収能が低くなり、記録画像に滲みを生じる上に、記録体の白色度が低下し、画像の視認性が悪くなる。一方、85質量%より多くなると、インク透過層のインク吸収能が高くなり、画像記録時にインクが前記透過層中に吸収され、インク保持層へ到達せず、基材面側から記録画像が視認できなくなる上に、塗膜の剥離を生じやすくなる。
【0018】
本発明のインク透過層中に含有される結合剤としては特に制限はなく、通常結合剤として用いられている物質の中から任意に選んで用いることができる。このような物質としては、例えば、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、スチレン−アクリル酸エステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリ酢酸ビニル、水溶性ポリエステル、ポリエチレンオキシド、デンプン、カゼイン、ゼラチン、多糖類などが挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、また2種以上混合して用いてもよい。そして、前記のインク透過層には、インク保持層に含ませた疎水性の樹脂と同じ疎水性の樹脂を含有させるのが好ましい。
【0019】
本発明記録材料におけるインク透過層の厚さは1〜100μm、好ましくは5〜50μmの範囲内である。
【0020】
次に添付図面により本発明記録材料の作用を説明する。図1は、本発明記録材料に水系顔料インクを使用してインクジェット方式により画像を形成したものの略解断面図である。
本発明の記録材料に、水系顔料インクを用いてインクジェット方式により画像を形成すると、インク透過層側から吹き付けられた水系顔料インクのうち、溶剤成分4は、インク透過層1とインク保持層2とに拡散する。ただし、水系顔料インクの顔料成分5は、主にインク透過層1とインク保持層2との界面に滞留し、ここで画像を形成する。
したがって、基材3の側から観察したとき非常に鮮明で光沢のある安定な画像が得られる。
この場合、基材側から測定される画像濃度Aとインク透過層側から測定される画像濃度Bとの比A/Bが0.9以上、好ましくは1.2以上になるように各層の組成及び厚さを調整するのがよい。
そして、このようにして得られる記録体は、耐水性、耐光性を有するので、屋外に暴露される看板や電飾板として長期間にわたって使用するのに好適である。
【0021】
【発明の効果】
本発明のインクジェット用記録材料は、高い光沢を有し、インク保持層に疎水性樹脂を含有するため、記録面にクラックのない、画像濃度の高い画像を形成する。また、耐水性、耐光性に優れた、基材側から観察したとき、鮮明な記録画像を与える。
【0022】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0023】
なお、各例におけるインクジェット用記録材料の物性は以下のようにして評価したものである。
(1)クラッキング性
インクジェット用記録材料のクラックの有無を目視観察し、以下の基準に従って評価した。
○:きれいな塗膜が形成され、クラックが生じていない
×:塗膜にクラックが生じている
(2)画像濃度
インクジェット用記録材料についてヒューレットパッカード社製のインクジェットプリンタDesignJet2500CPにより水系顔料インクを用いてブラック及びマゼンタの各色でベタ印字出力を行い、マクベス社製の反射濃度計RD−918によりベタ印字部の反射濃度を測定した。透明基材側からの測定値を画像濃度A、インク透過層側からの測定値を画像濃度Bとした。
(3)画像滲み
インクジェット用記録材料についてヒューレットパッカード社製のインクジェットプリンタDesignJet2500CPにより水系顔料インクを用いて画像出力を行い、出力画像の滲みを目視観察し、以下の基準に従って評価した。
○:滲みがない
×:滲みがある
(4)画像視認性
インクジェット用記録材料についてヒューレットパッカード社製のインクジェットプリンタDesignJet2500CPにより水系顔料インクを用いて画像出力を行い、反射光及び透過光により画像視認性を目視観察し、以下の基準に従って評価した。
○:出力画像が良好
×:出力画像が不良
【0024】
(5)水系インクの移行性
本発明のインクジェット用記録材料(実施例2)に、顔料インク出力機としてヒューレットパッカード社製のインクジェットプリンタDesignJet2500CPを、染料インク出力機としてエプソン社製のインクジェットプリンタPM−750Cを用いて、ブラック及びマゼンタの各色でベタ印字出力を行い、インク乾燥後、マクベス社製の反射濃度計RD−918により、基材面側からベタ印字部の反射濃度Cを測定した。次に、ベタ印字出力したもののインク透過層を除去し、基材面側からベタ印字部の反射濃度Dを測定し、Cに対しDの値が小さいほど水系インクの移行性が少ないとした。
【0025】
実施例1
あらかじめ易接着処理された厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、バーコーター法で塗工液Aを乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布し、130℃で3分間乾燥させて厚さ20μmのインク保持層を形成した。
次に、塗工液Bを、乾燥後の膜厚が20μmとなるように、前記のインク保持層上にバーコーター法で塗布し、130℃で2分間乾燥させて厚さ20μmのインク透過層を形成し、インクジェット用記録材料を得た。
塗工液A、Bの組成を次に示す。
【0026】
このようにして得たインクジェット用記録材料の物性を表2に示す。
【0027】
実施例2
実施例1と同様の方法でインクジェット用記録材料を得た。
塗工液A、Bの組成を次に示す。
塗工液Bの組成:実施例1の塗工液Bの組成と同じ。
このようにして得たインクジェット用記録材料の水系インクの移行性は、表1に示すようになり、顔料インク出力機で印字出力したものは、インク透過層とインク保持層との界面に水系顔料インク中の顔料が滞留している状態で、また染料インク出力機で印字出力したものは、インク透過層とインク保持層との界面にインクが滞留していない状態であった。また、インクジェット用記録材料の他の物性を表2に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
比較例1
あらかじめ易接着処理された厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、カチオン変性ポリビニルアルコール(水溶性樹脂、重合度1800、けん化度85モル%)10質量部及び水90質量部を、バーコーター法により乾燥後の膜厚が3μmとなるように塗布し、100℃で10分間乾燥させて厚さ3μmのインク保持層を形成した。
次に、下記組成の塗工液を、乾燥後の膜厚が20μmとなるように、インク保持層上にバーコーター法で塗布し、80℃で2分間乾燥させて厚さ20μmのインク透過層を形成し、インクジェット用記録材料を得た。
塗工液組成:
ポリビニルアルコール(重合度1700、けん化度98.5モル%) 10質量部
ポリメタクリレート樹脂(有機顔料、平均粒子径8〜10μm) 100質量部
ポリオキシエチレン誘導体(界面活性剤) 0.05質量部
水 290質量部
このようにして得たインクジェット用記録材料の物性を表2に示す。
【0030】
比較例2
実施例1と同様の方法でインクジェット用記録材料を得た。
塗工液A、Bの組成を次に示す。
このようにして得たインクジェット用記録材料の物性を表2に示す。
【0031】
比較例3
実施例1と同様の方法でインクジェット用記録材料を得た。
塗工液A、Bの組成を次に示す。
このようにして得たインクジェット用記録材料の物性を表2に示す。
【0032】
比較例4
実施例1と同様の方法でインクジェット用記録材料を得た。
塗工液A、Bの組成を次に示す。
塗工液Bの組成:実施例1の塗工液Bの組成と同じ。
このようにして得たインクジェット用記録材料の物性を表2に示す。
【0033】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明記録材料に水系顔料インクを使用してインクジェット方式により画像を形成したものの略解断面図。
【符号の説明】
1 インク透過層
2 インク保持層
3 透明基材
4 水系顔料インクの溶剤成分
5 水系顔料インクの顔料成分
Claims (5)
- 透明基材上に、疎水性樹脂50質量%以上と、50質量%を超えない範囲の水溶性樹脂又は親水性樹脂とを含有する非孔質インク保持層及び充てん剤としての無機顔料および有機顔料と結合剤とを含むインク透過層を順次積層してなるインクジェット用記録材料。
- 疎水性樹脂が非水溶性アクリル樹脂である請求項1記載のインクジェット用記録材料。
- インク透過層が充てん剤として無機顔料と有機顔料とを質量比2:8ないし8:2の範囲の割合で含有し、かつこれらの顔料の合計量がインク透過層の全質量に基づき45〜85質量%の範囲にある請求項1又は2記載のインクジェット用記録材料。
- インクジェット方式で記録した画像において、透明基材面側から測定される画像濃度Aとインク透過層側から測定される画像濃度Bとの比A/Bが0.9以上である請求項1、2又は3記載のインクジェット用記録材料。
- 透明基材上に、疎水性樹脂50質量%以上と、50質量%を超えない範囲の水溶性樹脂又は親水性樹脂とを含有する非孔質インク保持層及び充てん剤としての無機顔料および有機顔料と結合剤とを含むインク透過層を順次積層してなる記録材料において、インク透過層側からインクジェット方式により画像形成のために施した水系顔料インク中の顔料が、主としてインク透過層とインク保持層の界面に滞留していることを特徴とする画像記録体。
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