JP4398860B2 - Uv処理膜 - Google Patents

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Description

関連特許出願の相互参照
[0002]本特許出願は、2002年7月11日に出願された米国仮出願第60/394,865号明細書の利益を享受するものとし、当該米国仮出願の明細書の内容は参照することで本明細書に援用される。
発明の分野
[0004]本発明は、UV処理された膜、特に、UV非コヒーレント光放射線に曝露した微孔性フルオロポリマー膜に関する。
発明の背景
[0006]ある種の耐薬品性ポリマー膜、例えばフルオロポリマー膜は、腐食性の液体又は化学的に活性な液体などの問題のある流体の処理に使用される。このような流体の処理には、化学的分解に耐える膜が必要である。
[0007]しかし、水性であるこれらの流体の多くは、一般に低表面エネルギーである膜表面を十分に濡らさない。この不十分な濡れ(wetting)のために、膜通過時の大きな圧力低下及び/又は低い流体透過性が生じる。この現象は、気泡の核形成及び成長が起こりやすい部位が出現するためと一般に説明されている。親水性コーティングを提供することによって濡れを改善しようとする試みが実施されている。しかし、これらの試みの多くは、例えばこのような膜の液体透過性が依然として低いか、わずかしか改善が見られないかであるため、満足できるものではない。
[0008]更に、問題のある液体の一部として、高純度水、オゾン処理水、有機溶媒、並びに高濃度の酸及び塩基などの腐食性液体が挙げられる。これらの液体の一部は、更に、過酸化物、例えば過酸化水素などを含有する場合がある。これらの液体は、膜による処理中にガスが発生しやすい。
[0009]液体からガスが発生するとき、これらのガスによって液体が膜孔から置換されると考えられている。この置換現象は「ディウェッティング(dewetting:膜の乾き)」と呼ばれ、これによって有効膜濾過領域が減少し、その結果、全体の濾過効率が低下する。したがって、ディウェッティングによって、透過処理量の減少及び/又は圧力低下の増大が起こりうる。
[0010]ディウェッティングの問題を軽減するための提案が行われている。例えば、ディウェッティングが生した膜を再度濡らすための膜処理が、例えば、界面活性剤の使用、又はイソプロパノールなどの低表面張力液体を使用する繰返し処理によって実施されている。このような方法は、溶媒を完全に除去するために追加の費用及び工程段階を伴うため、満足できるものではない。
[0011]したがって、ガスを発生する液体に曝露した場合のディウェッティングに抗する濡れ性の膜が必要とされている。更に、膜から抽出物が、処理された流体中に放出されるのが最小限になる、又はなくなるよう、問題のある液体による分解に耐えることができる膜も必要とされている。また、高い液体透過性を有する耐薬品性の膜も必要である。
[0012]本発明は、従来技術の問題点の少なくとも一部を改善することができる。本発明のこれら及びその他の利点は、以下の説明より明らかとなるであろう。
発明の概要
[0014]本発明は、ディウェッティングに抗する多孔性ハロポリマー膜、好ましくは微孔性膜を提供する。
[0015]本発明の一実施形態によると、多孔性ハロポリマー膜であって、第1の表面及び第2の表面と、前記第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、膜の前記厚さ全体において少なくとも26dyn/cmの臨界濡れ表面張力(CWST)と、2以上のサイクルにおいて少なくとも約0.7の濡れ/ディウェッティング比とを有し、少なくとも1つの表面が約1.2以上のフッ素/炭素(F/C)比を有する、多孔性ハロポリマー膜が提供される。
[0016]別の実施形態においては、多孔性ハロポリマー膜は、第1の表面及び第2の表面と、第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、膜の厚さ全体において少なくとも26dyn/cmのCWSTと、少なくとも約33psiの水バブルポイントとを有し、少なくとも1つの表面が約1.2以上のF/C比を有する。
[0017]好ましくは、前記膜は、抽出物、特に金属残留物を実質的に含有しない。
[0018]より好ましい実施形態においては、前記多孔性ハロポリマー膜を備えるフィルターが提供される。
[0019]本発明の膜の実施形態による多孔性ハロポリマー膜の製造方法は、多孔性ハロポリマー膜を非コヒーレントUV放射線に曝露することを含み、もって、第1の表面及び第2の表面と、前記第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え多孔性ハロポリマー膜であって、膜の前記厚さ全体において少なくとも26dyn/cmのCWSTと、少なくとも約33psiの水バブルポイントと、2以上のサイクルにおいて少なくとも約0.7の濡れ/ディウェッティング比とを有し、且つ、少なくとも1つの表面が約1.2以上のF/C比を有するをもの製造することとしている。
[0020]別の実施形態においては、多孔性ハロポリマー膜を液体と接触させて、液体処理された膜を得ることと、前記液体処理された膜を非コヒーレントUV放射線に曝露することとを備える、多孔性ハロポリマー膜の製造方法が提供される。
本発明の詳細な説明
[0022]本発明の一実施形態による多孔性ハロポリマー膜は、第1の表面及び第2の表面と、第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、膜の厚さ全体において少なくとも26dyn/cmのCWSTと、2以上のサイクルにおいて少なくとも約0.7の濡れ/ディウェッティング比とを有し、少なくとも1つの表面が約1.2以上のF/C比を有する。
[0023]本発明の別の実施形態において提供される多孔性ハロポリマー膜は、第1の表面及び第2の表面と、第1及び第2の表面によって画成される厚さとを含み、第1及び第2の表面の少なくとも一方が約1.2以上のF/C比を有し、またこの膜は、2以上のサイクルにおいて少なくとも約0.7の濡れ/ディウェッティング比を有し、抽出物は低レベルとなる。
[0024]本発明の更に別の実施形態による多孔性ハロポリマー膜は、第1の表面及び第2の表面と、第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、少なくとも一方の表面が約1.2以上のF/C比を有し、またこの膜は、少なくとも約33psiの水バブルポイントを有し、抽出物は低レベルとなる。
[0025]本発明の別の実施形態においては、多孔性ハロポリマー膜は、第1の表面及び第2の表面と、第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、膜厚全体において少なくとも26dyn/cmのCWSTと、少なくとも約33psiの水バブルポイントとを有し、少なくとも1つの表面が約1.2以上のF/C比を有する。
[0026]更に別の実施形態においては、微孔性ハロポリマー膜は、第1の表面及び第2の表面と、第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、それぞれの表面は、グラフト化されておらず、約1.2以上のF/C比を有し、この膜は、膜厚全体において少なくとも26dyn/cmのCWSTと、2以上のサイクルにおいて少なくとも約0.7の濡れ/ディウェッティング比とを有し、抽出物は低レベルとなる。
[0027]本発明の好ましい実施形態においては、多孔性ハロポリマー膜は微孔性膜である。
[0028]ある実施形態においては、多孔性膜は、膜厚全体において26dyn/cm〜約30dyn/cmの範囲のCWSTを有する。別の実施形態においては、膜は、膜厚全体において、少なくとも約40dyn/cm、又は少なくとも約45dyn/cmのCWSTを有する。
[0029]本発明の一実施形態による多孔性ハロポリマー膜の製造方法は、多孔性ハロポリマー膜を非コヒーレントUV放射線に曝露することを含み、もって、第1の表面及び第2の表面と、第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、この膜厚全体において少なくとも26dyn/cmの臨界濡れ表面張力(CWST)と、少なくとも約33psiの水バブルポイントと、2以上のサイクルにおいて少なくとも約0.7の濡れ/ディウェッティング比とを有し、少なくとも1つの表面が約1.2以上のF/C比を有する多孔性ハロポリマー膜を製造するものである。
[0030]別の実施形態によると、多孔性膜の製造方法は、多孔性ハロポリマー膜を液体と接触させて、液体処理された多孔性ハロポリマー膜を得ることと、この液体処理された膜を非コヒーレントUV放射線に曝露することを含む。
[0031]更に別の実施形態によると、ガスを発生する流体と接触させたときの多孔性ハロポリマー膜のディウェッティングを軽減又は解消する方法は、多孔性ハロポリマー膜を液体と接触させて、液体処理された多孔性ハロポリマー膜を得ることと、この液体処理された膜を非コヒーレントUV放射線に曝露することを含む。
[0032]好ましくは、非コヒーレントUV放射線は、約140nm〜約350nmの範囲の波長を有する。ある実施形態においては、液体処理された膜が、非コヒーレントUV放射線に2回以上曝露される。
[0033]本発明は、例えば、ガスを発生する(又は脱気する)流体、特に、例えば高温液体と接触するときに、ディウェッティングに抵抗する多孔性ハロポリマー膜を提供する。これらの膜は化学的に安定であり、多くの流体によって濡れることができる。水に濡れることができる膜は乾燥形態で輸送することができる。これらの膜は抽出物が低レベルとなり、例えば、抽出物(例えば、金属、有機及び/又は無機残留物の粒子、及びポリマー材料の粒子などの樹脂の粒子)を実質的に含有しない。本発明の膜は、湿潤剤及び/又はコーティングを実質的に有さない。これらの膜は一体となった膜であり、複合膜とは異なり、表面及び全体が実質的に同じ材料で構成され、表面及び全体は多くの同じ性質を有する。これらの膜は、腐食性液体又は化学的に活性な液体などの問題のある流体の処理に使用することができ、電池、濾過装置などの過酷な条件に膜がさらされる用途に使用することができる。
[0034]本発明は、ディウェッティングに抗する多孔性ハロポリマー膜を製造する方法であって、疎水性の多孔性ハロポリマー膜を紫外(UV)インコヒーレント(非コヒーレントと呼ばれる場合もある)光放射線で処理して、UV処理された膜を得ることを含む方法を更に提供する。インコヒーレント放射線とは、放出されるすべてのフォトンが、伝播するときに不規則な位相を有する光を放出する光源を意味する。対照的に、コヒーレント放射線とは、放出されるすべてのフォトンが、伝播するときに互いに同じ位相となる光を放出する光源を意味する。例えば、レーザーはコヒーレント放射線を放出する。
[0035]一実施形態においては、本発明は、親水性の多孔性ハロポリマー膜であって、実質的に同じ孔径及び厚さの多孔性で疎水性のハロポリマー膜よりも高い水透過性を有する多孔性ハロポリマー膜を提供し、親水性及び疎水性の膜は、実質的に同じハロポリマーを備える。この親水性の膜は好ましくは、疎水性の膜の水透過性少なくとも2倍を超える水透過性を有し、より好ましくは疎水性の膜の水透過性の10倍を超える水透過性を有する。この親水性表面は、ディウェッティングと関連する微細気泡の核形成及び/又は成長を軽減するのに役立つ。
[0036]別の実施形態においては、本発明は、第1の表面及び第2の表面を含む多孔性ハロポリマー膜であって、膜が、第1及び第2の表面の一方の上でガスを発生する流体と接触し、第1及び第2の表面の他方が流体と接触する表面よりも低い圧力に維持される場合にディウェッティングに抗する多孔性ハロポリマー膜を提供する。
[0037]本発明は、本発明により製造された膜に流体を通過させることを含む流体処理方法も提供する。
[0038]本発明の膜は、適切なハロポリマー、好ましくはフルオロポリマーから製造することができる。これらのハロポリマーは、ホモポリマー、コポリマー、又はそれらの組み合わせとすることができる。適切なハロポリマーの例としては、フッ素を含む非晶質ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン−コ−エチレン(E/CTFE−ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン−コ−ヘキサフルロプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン−コ−エチレン(E/TFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデンのコポリマー、パーフルオロエチレン−プロピレンコポリマー、及びポリ塩化ビニルが挙げられる。
[0039]本発明の膜は、典型的には約0.01マイクロメートル(μm)以上の公称半径を有し、例えば、約0.02μm〜約10μm、好ましくは約0.03μm〜約0.5μm、より好ましくは約0.03μm〜約0.1μmの公称半径を有する。
[0040]本発明の膜は、ガスを発生する液体と接触したときのディウェッティングに抗する。したがって、長時間、例えば、典型的には約1時間超えて、好ましくは約2時間を超えて、より好ましくは約5時間〜約10時間又はそれを超える時間、ディウェッティングを有効に防止することができる。例えば、過酸化物を含有する熱濃硫酸中、ディウェッティング抵抗性を、約5時間〜約42時間又はそれを超える時間で実現することができる。本発明の膜の実施形態は、過酸化水素、水酸化アンモニウム、及び水を含有する混合物と90℃において接触させ、各サイクルが2時間に及ぶ場合に、最大5サイクル以上(後述の定義のサイクル)でディウェッティングに抗する。
[0041]ディウェッティング抵抗性は、例えば以下のような適切な方法によって求めることができる。膜の断片、例えば47mmの円板を、イソプロパノールであらかじめ濡らした後、脱イオン水(DI)中に浸漬することによって、膜中のイソプロパノールを水と交換する。この膜を、濾過装置、例えば、真空源に接続したブフナー(Buchner)漏斗に取り付けられたガラスフリット中に配置する。70℃のDI水100mLを膜の一方の側の上に配置し、約−9インチ(約−229mm)Hgの真空を膜の反対側から適用する。膜孔を水で充填するために最初にイソプロパノールが必要となる場合があるが、イソプロパノールで再度濡らす必要もなしに、ディウェッティングのない状態で膜を長時間機能させることができる。
[0042]本発明の膜は、膜を通過してDI水が流れる間、あらゆるディウェッティングを目視で確認することができる。水が通過して流れるのに要する時間を記録する。これが最初の濾過(又は濡れ)サイクルであると見なされる。上流側が空になってから2分間真空を維持し、ディウェッティングがあるかどうか膜を確認する。真空を開放して、システムを大気圧にする。上流側に別の約70℃〜約80℃のDI水100mLを再度満たし、適用された真空によって水を通過させ、その流動時間を記録しながら、ディウェッティングの確認を行う。これが第2の(又はディウェッティング)サイクルであると見なされる。典型的には、濡れ/ディウェッティング比は、1つの濡れ/ディウェッティングサイクル(すなわち、2サイクル)で少なくとも約0.7となる。より好ましい実施形態においては、1つの濡れ/ディウェッティングサイクルで、この比が少なくとも約0.8となり、ある実施形態においては、この比が少なくとも約0.9となる。更により好ましい実施形態においては、少なくとも3サイクル(濡れ/ディウェッティング/濡れ)でこの比が少なくとも約0.8となり、ある実施形態においては、少なくとも約0.9となる。本発明の膜の実施形態は、最大5サイクル(すなわち、濡れ、ディウェッティング、濡れ、ディウェッティング、濡れ)以上でディウェッティングに抗する。
[0043]膜のいくつかの実施形態は、表面張力値が最大約54dyn/cm(0.54erg/mm)以上である液体によって濡れることができ、ある実施形態においては、約72dyn/cm(0.72erg/mm)以上である液体によって濡れることができる。また、膜の他の実施形態は、表面張力値が約45dyn/cm(0.45erg/mm)未満、例えば、約33dyn/cm(0.33erg/mm)、又は26dyn/cm(0.26erg/mm)である液体によって濡れることができる。
[0044]本発明の多孔性ハロポリマー膜の実施形態は、膜の厚さ全体で実質的に均一な臨界濡れ表面張力(CWST;例えば米国特許第4,925,572号において定義されている)を有する。例えば、ある実施形態において膜は、膜全体(又は内部)、すなわち一方の表面から他方の表面におけるCWSTが、約26dyn/cm(0.26erg/mm)以上であり、典型的には約30dyn/cm(0.30erg/mm)以上であり、ある実施形態においては、約40dyn/cm(0.40erg/mm)である。本発明によるある実施形態は、膜全体におけるCWSTが約44dyn/cm(0.44erg/mm)以上、例えば、約58dyn/cm(0.58erg/mm)以上、又は約72dyn/cm(0.72erg/mm)以上となる。
[0045]ある実施形態においては、膜は、膜全体におけるCWSTが26dyn/cm〜約30dyn/cm(0.26erg/mm〜0.30erg/mm)の範囲となる。このような膜は、ディウェッティングに対する抵抗性が望ましい場合に、反応性の高い化学物質を伴う一部の濾過用途にのみ特に有用となるのではなく、低蛍光バックグラウンドが好都合となる種々の分析においても有用となる。
[0046]膜厚全体にわたるCWSTの均一性は、例えば以下のような適切な方法によって求めることができる。膜を、少なくとも26dyn/cm(0.26erg/mm)の表面張力を有する液体と接触させる。厚さ全体で実質的に均一なCWSTを有する膜の場合、液体が膜全体を濡らし(すなわち、一方の表面から、全体を通って、他方の表面を通過する)、そして膜(最初は不透明である)が透明になる。CWSTが実質的に均一ではない膜の場合、液体が加えられる表面で液体が広がることができるが、他方の表面へは通過せず、膜の少なくとも一部は不透明のままとなる。特定の理論によって拘束しようとするものではないが、この液体の屈折率は、膜を製造するために使用されるポリマーの屈折率と実質的に等しいと考えられる。したがって、実質的に均一なCWSTを有する膜は全体が実質的に濡れ、膜中にはほとんど又は全く空気(液体とは異なる屈折率を有する)が存在しない。したがって膜が透明に見える。CWSTが実質的に均一でない膜は孔に一部の中に空気を有し、空気の異なる屈折率によって光が散乱され、そのため膜の一部が不透明に見える。
[0047]本発明の多孔性ハロポリマー膜は、一実施形態においては、少なくとも約1.2、好ましくは少なくとも約1.5、又はそれを超えるフッ素/炭素(F/C)比を有する第1及び/又は第2の表面を含む。例えば、F/C比は約1.7〜約1.9の範囲とすることができる。UV処理(後述する)によっては、膜表面から殆どフッ素原子を除去されないことが好ましい。
[0048]ある実施形態においては、膜は、約0.15以下、好ましくは約0.01〜約0.1の範囲、更により好ましくは約0.01〜約0.05の範囲の酸素/炭素(O/C)比を有する第1及び/又は第2の表面を有する。
[0049]本発明による膜のある実施形態は、負のゼータ電位、例えば少なくとも約−3mVのゼータ電位を有する。例えば、ゼータ電位は、約4〜約9の範囲のpHにおいて、−3mV〜約−11mVの範囲とすることができる。
[0050]ある実施形態において、特に多孔性膜が約0.1μm以下の孔径を有する場合には、本発明の多孔性ハロポリマー膜は、UV非コヒーレント光処理された多孔性フルオロポリマー膜を備え、この処理された膜は、実質的に同じ厚さ及び平均孔径のUV光処理されていない多孔性フルオロポリマー膜の水バブルポイントよりも少なくとも約30%大きい水バブルポイントを有する。ここでUV処理された膜及びUV処理されていない膜は同じフルオロポリマーを備える。特定の理論によって拘束しようとするものではないが、本発明により製造された膜の水バブルポイントの増加及び改善された濡れ性は、少なくとも部分的には、孔壁が濡れて壁面における気泡形成が実質的に軽減することを反映していると考えられる。したがって、孔が水を保持し、含浸された孔及び濡れた孔壁は空気の通過に抵抗を与え、水バブルポイントが増加する。
[0051]例えば、本発明による多孔性ハロポリマー膜のある実施形態において、例えば、処理された膜及び未処理の膜が約0.02μm〜約0.1μmの公称半径を有する場合、未処理の膜は約20〜約25psi(約137.8kPa〜約172.3kPa)の範囲の水バブルポイントを有し、UV非コヒーレント光処理された膜は約33psi(約227.5kPa)以上、又は約120psi(約827kPa)以下、例えば、約35psi(約241.2kPa)〜約50psi(約344.5kPa)、好ましくは約37psi(約255.1kPa)〜約43psi(約296.5kPa)の水バブルポイントを有する。
[0052]本発明の多孔性ハロポリマー膜については、マクロ孔(50nmを超える孔径又は幅)を含み、非常に小さな孔(「ボイド」と呼ばれる場合もある)、例えばミクロ孔(0.5nm〜2.0nmの孔径又は幅)又はメソ孔(2nm〜約50nmの孔径又は幅)は存在しない、又は実質的に存在しない。ある実施形態においては、膜には、ミクロ孔及びメソ孔の両方が存在しない、又は実質的に存在しない。ミクロ孔及び/又はメソ孔がわずかである又は存在しないことによって、気泡の核形成及び/又は成長の防止が促進され、ディウェッティング抵抗性に寄与すると考えられる。
[0053]孔の寸法は、あらゆる適切な方法によって、例えば、走査型又は透過型電子顕微鏡法、原子間力顕微鏡法、バブルポイント測定、水銀注入細孔測定、及び/又は透過測定によって評価することができる。ミクロ孔は、ブルナウアー(Brunauer)、エメット(Emmett)、及びテラー(Teller)(BET)の分析方法によって特徴付けることができる。実施形態において、ミクロ孔のBET表面積は、約0.01m/g〜約0.9m/g、好ましくは約0.1m/g〜約0.7m/g、より好ましくは約0.1m/g〜約0.5m/gである。ミクロ孔のBET容積は、約1×10−5mL/g〜約1×10−4mL/g、好ましくは約1×10−5mL/g〜約5×10−5mL/gである。特定の実施形態においては、例えば、膜は、0.48m/gのBETミクロ孔面積、5.04×10−5mL/gのミクロ孔容積、9.99±0.50m/gのマルチポイント面積(multi-point area)、0.16mL/gの全孔容積、及び651.6オングストロームの平均孔径を有する。
[0054]本発明の実施形態による膜には、粒子又は遊離したフィブリルが実質的に存在しない。更に、本発明の膜は、汚染物質汚染物質、特に抽出物、例えば金属残留物が実質的に存在しないように製造することができる。例えば、本発明の膜又はフィルターは、約500ppm(百万分率)未満の抽出物、例えば約100ppm未満、更には50ppmの抽出物(例えば、約15ppm未満の抽出物)、例えば約1ppm未満の抽出物を含むこととすることができる。より好ましくは、本発明の膜又はフィルターは、約30ppb(十億分率)未満の金属抽出物、例えば約15ppb未満の金属抽出物(例えば、約5ppb未満の金属抽出物)を含む。
[0055]更に、本発明による好ましい膜及びフィルターは実質的に化学的に不活性となることができるため、非常に強力な工業用溶媒と長時間接触させた場合でさえも、膜及びフィルターの構造的完全性が維持され、膜及びフィルターから、膜及びフィルターと接触する流体中に材料が浸出することが実質的にない。このような抽出物が存在せず、好ましくは化学的に不活性である、膜及びフィルターは、高純度液体、特に高純度問題のある液体(腐食性及び/又は化学的に活性な液体など)が望まれる場合の用途への使用に関心が持たれている。
[0056]本発明により製造された膜は、低レベルの抽出物を有する。典型的には、本発明により製造された膜の実施形態は、本来の未改質のPTFE膜と同等のレベルの抽出物を有する。好ましくは、市販の未改質のPTFE膜と、本発明によりUV処理した膜とが、酸洗浄剤(例えば、5%塩酸などの希酸溶液)などの適切な抽出剤で1回又は2回抽出するなどの同じ方法で処理した場合に、実質的に同じレベルの抽出物を有する。
[0057]本発明の膜は、コーティング(例えば、表面がグラフト化されていない、及び/又は、表面が例えばスルホン化ポリマーコーティングを有さない)、及び金属残留物を有さず、更に粒子及び遊離したフィブリルを実質的に有さないため、本発明の膜はプロセス流体(例えば、濾液及び/又は保持液)中に材料を浸出させない。したがって、例えば、本発明の膜は、有機炭素及び硫黄などの汚染物質を処理された流体中に加えることがない。抽出物の全有機炭素(TOC)含有率及び/又は全無機含有率は低い。
[0058]本発明の好ましい実施形態によるUV非コヒーレント光放射線で処理された膜は、UV処理中にそれらの引張り強度を実質的に維持する。例えば、一実施形態においては、膜は、UV光処理された多孔性フルオロポリマー膜を含み、そのUV処理された膜は、実質的に同じ厚さのUV処理されていない多孔性フルオロポリマー膜の約80%〜約100%の範囲の引張強度を有し、ここで、UV処理された膜及びUV処理されていない膜は同じフルオロポリマーを含む。
[0059]更に、UV処理は、膜の保持特性に実質的な影響を与えない。
[0060]本明細書で使用される場合、「UV非コヒーレント光放射線」として、真空UV処理、高出力UV処理、広帯域UV処理、及び黒体UV処理が挙げられる。UV放射線源によって、例えば、連続波長スペクトル、一連のピーク、又は1つの輝線を得ることができる。典型的には、低圧水銀ランプによるUV処理は、本発明ではあまり望ましくない。
[0061]本発明は、多孔性ハロポリマー膜であって、第1の表面及び第2の表面と、上記第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、膜の厚さ全体において少なくとも26dyn/cm(0.26erg/mm)のCWSTと、2以上のサイクルにおいて少なくとも約0.7の濡れ/ディウェッティング比とを有し、少なくとも1つの表面が約1.2以上のF/C比を有する、多孔性ハロポリマー膜を含む多孔性膜の製造方法を提供する。一実施形態においては、この方法は、微孔性ハロポリマー膜をUV非コヒーレント光放射線に所望の時間曝露するステップを備える。典型的には、この方法は、多孔性(好ましくは微孔性)膜を少なくとも1つ流体と接触させて、膜の孔に流体を含浸させるステップと、流体を含浸させた多孔性膜をUV非コヒーレント光放射線に曝露するステップとを含む。この方法は、膜をUV非コヒーレント放射線に繰り返し曝露するステップを含めることができ、典型的には、UV放射線への複数回の曝露の間に膜に流体を再度含浸させるステップを含む。
[0062]UV非コヒーレント放射線源は、広帯域を有する放射線を発生可能なことが好ましい。例えば、広帯域は、約100nm〜約400nmのUVサブバンド、例えば、約150nm〜約350nmのサブバンドの範囲内の波長分布を備えることができる。あるいは、放射線源は、より狭い帯域の放射線、例えば、約100nm〜約200nm(真空紫外)、約200nm〜約280nm(UVC)、約280nm〜約315nm(UVB)、及び/又は約315nm〜約400nm(UVA)などのより狭い部分的な範囲内の放射線を発生可能であってもよい。放射線源は、より分離した波長の放射線を発生可能であってもよい。
[0063]全処理時間が約1分〜約60分の範囲、好ましくは約5分〜約20分の範囲、更により好ましくは約1分〜約5分の範囲である場合、典型的には、真空紫外(VUV)放射線源の強度(又は出力密度)は、約5mW/cm〜約100mW/cmの範囲であり、好ましくは約5mW/cm2〜約20mW/cmの範囲である。
[0064]全処理時間が約5秒〜約300秒の範囲、より好ましくは約5〜約120秒の範囲である場合、典型的には、広帯域放射線源、好ましくは、中圧水銀ランプの強度(又は出力密度)は、約10mW/cm〜約1000mW/cmの範囲であり、好ましくは約10mW/cm〜約200mW/cmの範囲である。
[0065]全処理時間が約1秒〜約300秒の範囲、好ましくは約1秒〜約120秒の範囲、更により好ましくは約1秒〜約60秒の範囲である場合、典型的には、パルス黒体放射源の強度(又は出力密度)は、約53,000W/cm〜約85,000W/cmの範囲である。
[0066]UV非コヒーレント放射線源は、放射線の連続した流れを放出可能であってよい。種々の適切なUV非コヒーレント源が市販されており、例えば含有電球、又は無電極電球が使用される。適切な供給元としては、例えば、フュージョンUV・システムズ・インコーポレイテッド(Fusion UV Systems,Inc.)(メリーランド州ゲイサーズバーグ(Gaithersburg,MD))(例えば、エキシマ及び水銀ランプ)、パルサー・リメデイエーション・テクノロジーズ・インコーポレイテッド(Pulsar Remediation Technologies,Inc.(カリフォルニア州ローズビル(Roseville,CA))、UVプロセス・サプライ・インコーポレイテッド(UV Process Supply,Inc.)(イリノイ州シカゴ(Chicago,IL))、ウシオ・アメリカ・インコーポレイテッド(USHIO America、Inc.)(カリフォルニア州サイプレス(Cypress,CA))、株式会社エム・ディ・エキシマ(M.D.Excimer,Inc.)(神奈川県横浜)、レゾナンス・リミテッド(Resonance Ltd.)(カナダ、オンタリオ(Ontario))、及びハラダ・コーポレーション(Harada Corporation)(東京)が挙げられる。
[0067]しかし、好ましい実施形態においては、放射線源は、短いバーストの放射線のパルスを供給することができる。パルス放射線源は、エネルギー効率がよく、高強度放射線を供給することができる。最も好ましくは、放射線源は、例えば米国特許第5,789,755号明細書(参照することで本明細書に援用される)に記載されるような、パルス広帯域黒体放射を供給可能である。このようなパルス広帯域黒体放射組立体は、例えば、パルサー・リメデイエーション・テクノロジーズ・インコーポレイテッドより入手可能である。
[0068]先に記載のUV処理は、膜表面から有意量のフッ素原子を除去することがない。製造された膜は安定であって、処理は永続的であり、例えば、UVインコヒーレント処理の効果が、酸性条件下で洗い流されることはない。例えば、UV処理されたPTFE膜を冷硫酸(96%)中に5時間浸漬しても安定であり、膜は、空気中170℃で3日間熱処理した後もその物理化学的性質を維持する。UV処理されたPTFE膜は、再循環する熱硫酸(96%)過酸化物(3%以下)混合物に3時間曝露した場合にも安定である。
[0069]本発明により、膜のいずれかの表面又は両面をUV放射線に曝露することができる。
[0070]典型的には、UV放射線に曝露される膜は、膜をUV放射線に曝露する前に、少なくとも1つの流体、好ましくは液体(例えば、膜の孔に液体を含浸させるため)と接触させて配置される。望まれる場合には、放射線への曝露中に、膜を流体に完全又は部分的に浸漬したままにすることができる。あるいは、例えば、放射線に曝露する前に、膜を流体から取り出すことができる。
[0071]種々の流体が、UV放射線に曝露する前の膜との接触に適している。適切な流体としては、水(脱イオン水、及び重水など)、アルコール、芳香族化合物、シリコーン油、トリクロロエチレン、四塩化炭素、フルオロカーボン(例えば、フレオン)、フェノール類、有機酸、エーテル、過酸化水素、亜硫酸ナトリウム、アンモニウム硫酸塩(例えば、硫酸t−ブチルアンモニウム)、亜硫酸アンモニウム、アルミン酸ナトリウム、硫酸銅、ホウ酸、塩酸、及び硝酸が挙げられる。典型的には、膜がUV放射線に曝露されながら膜の孔に含浸される液体は、UV放射線源の発生する範囲の波長を吸収する。
[0072]ある実施形態においては、UV処理の前に、膜を複数の流体と接触させる。例えば、膜を第1の流体中、例えば、好ましくは有機溶媒(メタノール、エタノール、アセトン、エーテル、又はイソプロピルアルコールなど)中に浸漬することができ、この第1の流体は水との高い相溶性、及び約30dyn/cm以下の表面張力を有し、この膜を第2の流体(例えば、水)中に浸漬して溶媒を水で置換することができる。続いて、この膜を、例えば水溶液又は非水溶液を含む第3の流体中に浸漬して、水を化合物水溶液で置換することができる。第3の流体が含浸した膜をUV放射線に曝露する。
[0073]本発明の膜は、あらゆる適切な構成をとることができ、例えば、フィルターを作製することができる。したがって、例えば、本発明の膜は、平坦なシートであってもよいし、あるいは波形、円筒形、又は管状の形態であってもよい。
[0074]本発明は更に、先に記載の1つ以上の膜を含む濾過装置などの装置を提供する。典型的な濾過装置は、ハウジングと、流体の流路を画成する入口及び少なくとも1つの出口と、流体流路に対して横断方向又は接線方向にある本発明の膜とを備える。ある実施形態においては、濾過装置は、ハウジングと、入口と、第1の出口と、第2の出口とを備え、入口と第1の出口とが、入口と第1の出口との間に第1の流体流路を画成し、入口と第2の出口とが、入口と第2の出口との間に第2の流体流路を画成し、本発明の膜が、第1の流体流路を横断する方向で、第2の流体流路に対して接線方向に配置される。
[0075]ある実施形態においては、濾過装置は追加の構成要素を含む。例えば、一実施形態において、濾過装置は、例えば、本発明による膜の一実施形態を含むフィルター、当該実施形態のみからなるフィルター、又は、当該実施形態から実質的になるフィルター、並びに少なくとも1つの追加の構成要素、例えば、支持及び/又は排液層及び/又はクッション層を含む。この膜は、例えば、少なくとも1つの追加構成要素を含む複合材料を備えることができる。適切な支持、排液、及び/又はクッション層としては、メッシュ、及び多孔性の織物又は不織布のシートの少なくとも1つが挙げられるが、これらに限定されるものではない。更に、本発明は、プロセス流体、例えば、ガスを発生する液体の処理方法であって、先に記載の膜又はフィルターを、流体及びプロセス流体からの分離物質(例えば、粒状物質)と接触させることを含む方法を提供する。この方法は、処理された流体、例えば、粒子が激減した流体又は粒子に富む流体を回収することも含むことができる。
[0076]以下の実施例により本発明を更に説明するが、当然ながら、決して本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。以下の実施例で使用した膜は、0.05μmの公称孔径を有する発泡ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜である。実施例8では、記載されるように0.1μmの公称孔径を有する発泡PTFE膜も使用している。
[実施例1]
[0078]この実施例は、本発明の一実施形態によるパルス黒体UV放射による膜の作製を示す。
[0079]25dyn/cm(0.25erg/mm)のCWSTを有する市販のPTFE膜のシート(ニューヨーク州イーストヒルズのポール・コーポレーション(Pall Corporation,East Hills,NY))を、イソプロピルアルコール(IPA)中に浸漬し、続いて脱イオン(DI)水中に浸漬して、IPAをDI水で置換する。続いて、膜を0.1M亜硫酸ナトリウム(NaSO)中に浸漬して、DI水を置換し、孔に硫酸ナトリウムを含浸させる。この含浸させた膜を、空気中で1インチ(2.54cm)、黒体UV電球(モデル・リップ・タイド8(Model Rip Tide 8);カリフォルニア州ローズビルのパルサー・リメデイエーション・テクノロジーズ・インコーポレイテッド(Pulsar Remediation Technologies,Inc.,Roseville,CA))から離して配置する。この膜をパルス広帯域黒体放射(出力密度1.3kW)に20秒間曝露し、放射線曝露からはずす。この膜に亜硫酸ナトリウムを再度含浸させ、黒体UV放射に20秒間再度曝露する。この再含浸及び20秒の再曝露の手順を更に3回繰り返し、膜が合計で100秒間UV放射線に曝露されるようにする。
[0080]処理した膜のCWSTは43dyn/cm(0.43erg/mm)である。X線光電子分光法(XPS)分析によって測定される表面のフッ素/炭素(F/C)比及び酸素/炭素(O/C)比は、それぞれ1.6及び0.05である。
[実施例2]
[0082]この実施例は、本発明によるパルス黒体UV放射による膜の別の実施形態の作製を示す。
[0083]25dyn/cm(0.25erg/mm)のCWSTを有する市販のPTFE膜のシート(ポール・コーポレーション)をIPA中に浸漬し、続いてDI水中に浸漬して、IPAをDI水で置換する。続いて、膜を0.1M亜硫酸ナトリウム(NaSO)中に浸漬して、DI水を置換し、孔に硫酸ナトリウムを含浸させる。この含浸させた膜空気中で1インチ(2.54cm)、黒体UV電球(モデル・リップ・タイド8;パルサー・リメデイエーション・テクノロジーズ・インコーポレイテッド)から離して配置する。この膜をパルス広帯域黒体放射(出力密度1.3kW)に20秒間曝露し、放射線曝露からはずす。この膜に亜硫酸ナトリウムを再度含浸させ、黒体UV放射に20秒間再度曝露する。この再含浸及び20秒の再曝露の手順を更に2回繰り返し、膜が合計で80秒間UV放射線に曝露されるようにする。
[0084]処理した膜のCWSTは40dyn/cm(0.40erg/mm)である。XPS分析によって測定される表面のF/C比及びO/C比は、それぞれ1.8及び0.015である。
[実施例3]
[0086]この実施例は、本発明の実施形態による膜の耐薬品性を示す。
[0087]実施例1により作製した膜の90mmの平坦なシートを、以下のように熱硫酸及び過酸化水素に曝露する。
[0088]シートを、3リットルの100%IPAを圧送して通過させることであらかじめ濡らし、次にこのシートをIPA中に30分間浸漬する。このシートにDI水を少なくとも1時間流す。シートを30%、60%、及び90%の冷硫酸で置換する。硫酸(96%)及び過酸化水素(10%)(80:20)混合物を140℃に加熱し、この加熱した混合物を入口圧力30psi(約206.7kPa)で3時間、シート(90mmのテフロン(TEFLON)(商標)試験ジグ中)に通して再循環させる。酸の流れを、試験開始時及び終了時に測定する。このシートを冷却し、60%及び30%の硫酸で置換し、続いてDI水で置換する。
[0089]これらの結果を以下に示す。曝露前のCWSTは43dyn/cm(0.43erg/mm)であり、曝露後は45dyn/cm(0.45erg/mm)である。試験開始時及び終了時の酸の流れはそれぞれ162ml/分及び138ml/分である。
[0090]この実験より、亜硫酸ナトリウムを含浸させたPTFE膜の黒体UV放射によって、CWST及び硫酸の流れを維持することによる熱硫酸及び過酸化水素混合物の問題にに耐えることができる膜が得られることが分かる。
[実施例4]
[0092]この実施例は、本発明の別の実施形態による真空UV放射線による膜の作製を示す。
[0093]25dyn/cm(0.25erg/mm)のCWSTを有する市販のPTFE膜のシート(ポール・コーポレーション)をIPA中に浸漬し、続いてDI水中に浸漬して、IPAをDI水で置換する。続いて、膜を0.1M亜硫酸ナトリウム中に浸漬して、DI水を置換し、孔に亜硫酸ナトリウムを含浸させる。この含浸させた膜を、窒素中で3mm、172nmの波長で放出する高出力真空UV電球(EOS−Xモデル172;ハラダ・コーポレーション(Harada Corp.,)(東京))から離して配置する。
[0094]この膜を30分間、VUV放射線(出力密度6mW/cm)曝露し、放射線曝露からはずす。この膜に亜硫酸ナトリウムを再度含浸させ、30分間VUV放射線に再度曝露する。
[0095]この膜のCWSTは37dyn/cm(0.37erg/mm)である。XPS分析によって測定される表面のF/C比及びO/C比はそれぞれ1.73及び0.03である。
[実施例5]
[0097]この実施例は、本発明の別の実施形態による広帯域UV放射線による膜の製造を示す。
[0098]25dyn/cmのCWSTを有する市販のPTFE膜のシート(ポール・コーポレーション)をIPA中に浸漬し、続いてDI水中に浸漬して、IPAをDI水で置換する。続いて、この膜を0.1M亜硫酸ナトリウム中に浸漬して、DI水を置換し、孔に亜硫酸ナトリウムを含浸させる。この含浸させた膜を亜硫酸ナトリウム溶液中に浸漬して、膜の上面が溶液の表面の1/8インチ(約3.2mm)下になるように維持する。この溶液の表面は、200〜600nmの波長を放出する広帯域UV電球(高出力中圧水銀ランプ)(モデル番号VPS1600;メリーランド州ゲイサーズバーグのフュージョンUV・システムズ・インコーポレイテッド)から2インチ(約5.1cm)離れている。膜に、4.8kWの出力密度で2分間放射線照射する。
[0099]この膜のCWSTは42dyn/cm(0.42erg/mm)である。XPS分析によって測定される表面のF/C比及びO/C比はそれぞれ1.75及び0.05である。
[実施例6]
[0101]この実施例は、本発明の別の実施形態による広帯域UV放射線による膜の製造を示す。
[0102]23.5dyn/cm(.235erg/mm)のCWSTを有する市販のPTFE膜のシート(デラウェア州ニューアークのW.L.ゴア・アンド・アソシエーツ・インコーポレイテッド(W.L.Gore and Associates,Inc.,Newark,DE))をIPA中に浸漬し、続いてDI水中に浸漬して、IPAをDI水で置換する。続いて、膜を0.1M亜硫酸ナトリウム中に浸漬して、DI水を置換し、孔に亜硫酸ナトリウムを含浸させる。この含浸させた膜を亜硫酸ナトリウム溶液中に浸漬し、膜の上面が溶液の表面より下になるよう維持する。この溶液の表面は、200〜600nmの波長を放出する広帯域UV電球(高出力中圧水銀ランプ)(モデル番号VPS1600;フュージョンUV・システムズ)から2インチ(約5.1cm)離れている。膜に、4.8kWの出力密度で2分間放射線照射する。
[0103]このUV曝露した膜を放射線曝露からはずし、DI水中に1分間浸漬する。この膜を再び亜硫酸ナトリウム溶液中に浸漬し、膜の上面が溶液に表面より下になるように維持する。再びこの膜を4.8kWの出力密度で2分間放射線照射する。膜のDI水中への浸漬、亜硫酸ナトリウム溶液中への浸漬、及び放射線照射を更に6回行い、全UV暴露を16分にする。
[0104]この膜のCWSTは72dyn/cm(0.72erg/mm)である。
[実施例7]
[0106]この実施例は、本発明の実施形態によるUV処理した膜の水バブルポイントについての、実質的に同じ厚さ及び孔定格を有するUV処理していない膜との比較を示す。ポール・コーポレーションから入手したすべての膜は厚さが75μmであり、及びW.L.ゴア・アンド・アソシエーツより入手したすべての膜は厚さが25μmである。各膜は0.05μmの公称孔定格を有する。
[0107]47mmのジグに膜の円板を取り付け、膜をIPAであらかじめ濡らし、IPAをDI水で10分間置換した後、水バブルポイントを測定する。水で濡らした膜に、上流表面から空気圧を加え、この圧力を監視し、下流表面上に最初に気泡が確認された時点で水バブルポイントに到達する。
[0108]UV処理していない膜は市販のPTFE膜(ニューヨーク州イーストヒルズのポール・コーポレーション、及びデラウェア州ニューアークのW.L.ゴア・アンド・アソシエーツ・インコーポレイテッド)である。ポール・コーポレーションの膜の水バブルポイントは15〜20psiであり、W.L.ゴア・アンド・アソシエーツの膜の水バブルポイントは20〜25psiである。
[0109]4つのUV処理したPTFE膜を得る。第1のUV処理した膜は実施例5に記載のように作製し、80psiの水バブルポイントを有する。第2のUV処理した膜は実施例2に記載のように作製し、75psiの水バブルポイントを有する。
[0110]第3のUV処理した膜は以下のように作製する。市販のPTFE膜のシート(W.L.ゴア・アンド・アソシエーツ・インコーポレイテッド)をIPA中に浸漬し、続いてDI水中に浸漬して、IPAをDI水で置換する。続いて、膜を0.1M亜硫酸ナトリウム中に浸漬して、DI水を置換し、孔に亜硫酸ナトリウムを含浸させる。この含浸させた膜を、窒素中、172nmの波長で放出する高出力真空UV電球(MECL 02V;横浜の株式会社エム・ディ・エキシマ)から3mm離して配置する。膜を4分間、VUV放射線(出力密度12mW/cm)に曝露する。この膜は45psiの水バブルポイントを有する。
[0111]第4のUV処理した膜は以下のように作製する。市販のPTFE膜のシート(W.L.ゴア・アンド・アソシエーツ・インコーポレイテッド)をIPA中に浸漬し、続いてDI水中に浸漬して、IPAをDI水で置換する。続いて、膜をtert−ブチルアルコール水溶液(35%)中に浸漬して、DI水を置換し、孔にアルコールを含浸させる。この含浸させた膜を、窒素中、172nmの波長で放出する高出力真空UV電球(MECL 02V;株式会社エム・ディ・エキシマ)から3mm離して配置する。膜を10分間、VUV放射線(出力密度12mW/cm)に曝露する。この膜は60psiの水バブルポイントを有する。
[0112]この実施例は、実質的に同じ厚さ及び孔定格を有するUV処理していない膜と比較した場合に、本発明の実施形態によりUV処理した膜の水バブルポイントが増加することを示している。
[実施例8]
[0114]この実施例は、本発明の実施形態により作製したUV処理した膜の厚さ全体における臨界濡れ表面張力(CWST)をUV処理していない膜と比較した場合の差を示している。
[0115]5組の膜で試験を行い、その結果を以下の表に示している。濡れ溶液を水/エタノール混合物から調製する。各膜は75μmの厚さを有する。
[0116]第1及び第2の組の膜(以下の表において「a」及び「b」として識別される)は市販の膜(ポール・コーポレーション)であり、UV処理していない。
[0117]第3の組の膜(「c」)は以下のように作製する。市販のロールの膜(ポールコーポレーション)をIPA中に浸漬し、続いてDI水中に浸漬して、IPAをDI水で置換する。続いて、膜を0.1M亜硫酸ナトリウム中に浸漬して、DI水を置換し、孔に亜硫酸ナトリウムを含浸させる。この含浸させた膜を亜硫酸ナトリウム溶液中に浸漬し、膜の上面が溶液の表面より下になるよう維持する。この溶液の表面は、200〜600nmの波長を放出する広帯域UV電球(高出力中圧水銀ランプ)(モデル番号VPS1600;フュージョンUV・システムズ)から3インチ(約7.6cm)離れている。膜に、4.8kWの出力密度で放射線照射(1フィート/分)する。
[0118]第4の組のUV処理した膜(「d」)は以下のように作製する。市販のPTFE膜のシート(ポール・コーポレーション)をIPA中に浸漬し、続いてDI水中に浸漬して、IPAをDI水で置換する。続いて、膜を0.1M亜硫酸ナトリウム中に浸漬して、DI水を置換し、孔に亜硫酸ナトリウムを含浸させる。この含浸させた膜を、窒素中、172nmの波長で放出する高出力真空UV電球(MECL 02V;株式会社エム・ディ・エキシマ;出力密度12mW/cm)から3mm離して配置する。膜を4分間VUV放射線に曝露する。
[0119]第5の組のUV処理した膜(「e」)は以下のように作製する。市販のPTFE膜のシート(ポール・コーポレーション)をIPA中に浸漬し、続いてDI水中に浸漬して、IPAをDI水で置換する。続いて、膜を0.1M亜硫酸ナトリウム(NaSO)中に浸漬して、DI水を置換し、孔に硫酸ナトリウムを含浸させる。この含浸させた膜空気中で1インチ(2.54cm)、黒体UV電球(モデル・リップ・タイド8;パルサー・リメデイエーション・テクノロジーズ・インコーポレイテッド)から離して配置する。膜をパルス広帯域黒体放射(出力密度1.3kW)に15秒間曝露する。
Figure 0004398860
[0120]各組の膜をガラス板上に置き、23.5dyn/cm(0.235erg/mm)、25.0dyn/cm(0.25erg/mm)、及び26.5dyn/cm(0.265erg/mm)の表面張力を有する流体を、各膜のガラスと接触していない表面上にのせる。
[0121]本発明の実施形態により製造した膜は透明になり、ガラス接触表面のすべての部分でガラス板まで各流体が通過する。UV処理していない膜は、白色/不透明のままであり、26.5dyn/cm(0.265erg/mm)の表面張力を有する流体はガラス板まで均一に通過しない。23.5及び25.0dyn/cm(0.235及び0.25erg/mm)の表面張力を有する流体は、UV処理されていない膜を均一に通過する。
[0122]この実施例は、本発明の実施形態による膜が、膜の厚さ全体で26dyn/cm(0.26erg/mm)を超える実質的に同一のCWSTを有することを示している。
[実施例9]
[0124]この実施例は、本発明の実施形態による膜が、膜の厚さ全体で実質的に同一のCWSTを有することを示す。
[0125]この実施例では、種々の公称孔径0.05μmのPTFE膜をホルダー上に取り付け、観察用セル中に配置し、顕微鏡−電荷結合素子(CCD)カメラ組立体を使用して観察する。膜を水で加圧して、膜周囲の水をガス(窒素)に富む水溶液で置換する。圧力を大気圧まで低下させて、膜を過飽和状態の水−ガス溶液に曝露し、膜の外観(すなわち、透明性の変化に関して)を観察し、膜上の気泡の発生を観察する。
[0126]以下の膜について試験を行う。2つの異なる供給元(W.L.ゴア・アンド・アソシエーツ、及びポール・コーポレーション)からの市販のPTFE膜、及び実施例4及び5に記載されるように作製した膜。
[0127]観察用セル中の圧力を1000psiまで上昇させて、膜孔に水を充填させる。窒素に富む水溶液によって水を置換し、約60秒で圧力を大気圧まで低下させる。表面上に気泡が最初に見えるようになってから、各膜を少なくとも10分間観察する。
[0128]実施例4及び5により作製したUV処理した膜は透明であり、UV処理していない膜、すなわち市販の膜は不透明(例えば白色)の部分を有する。UV処理した膜の透明性は、膜の厚さ全体にわたって実質的に均一なCWSTを示しており、一方、UV処理していない膜の不透明性は膜の厚さにわたってCWSTが変動していることを示している。
[0129]市販の膜で測定される水注入圧力は、UV処理した膜で測定される圧力よりも高い。これは、市販の膜の孔壁が濡れていないか、UV処理した膜孔よりも濡れていないかであり、これによって水の通過の抵抗性が増加することを示していると考えられる。
[実施例10]
[0131]この実施例は、本発明の実施形態による膜が低レベルの抽出物を有することを示す。
[0132]公称孔径0.05μmのUV処理されたPTFE膜及び未処理のPTFE(対照)膜を入手する。対照の膜は市販されており(ポール・コーポレーション)、UV処理された膜は実施例7の第3の組の膜(「c」)のように作製する。UV処理された膜を25%DI水/75%IPAであらかじめ濡らし、DI水で置換し、0.1MのNaSOで処理する。UV処理した膜に枠を取り付けて風乾し、続いて冷DI水中で12時間洗浄する。
[0133]抽出体積は500mlである。膜を、周囲温度においてオービタルシェーカー上で、5%HCl中に4時間浸漬する。膜からHCl溶液を除去し、抽出物を測定する。流れるDI水中で10分間洗浄し、続いてオービタルシェーカー上で500mlの5%HCl中に更に4時間浸漬する。その抽出物を測定する。
[0134]抽出物量を、HP 4500誘電結合プラズマ−質量分析計(HP 4500Inductively Coupled Plasma−Mass Spectrometer)モデル番号IL−ICP−MS−1を使用して測定する。ICP−MSの標準手順(GLSM−67)を使用して抽出物を分析する。
Figure 0004398860
[0135]抽出物量を、HP 4500誘電結合プラズマ−質量分析計(HP 4500Inductively Coupled Plasma−Mass Spectrometer)モデル番号IL−ICP−MS−1を使用して測定する。ICP−MSの標準手順(GLSM−67)を使用して抽出物を分析する。
[0136]第2のHCl抽出後、対照及びUV処理したPTFE膜の両方は、放出した金属元素が同様のレベルを示している。
[実施例11]
[0138]この実施例は、本発明の実施形態による膜がディウェッティングに抵抗することを示す。
[0139]47mmの膜の円板(実施例9により作製)をIPAであらかじめ濡らした後、DI水中に浸漬して、膜中のIPAを水で置換する。この膜を、真空源に接続したブフナー漏斗に取り付けられたガラスフリット中に配置する。70℃のDI水100mLを膜の一方の側の上に配置し、約−9インチ(約−228.6mm)Hgの真空を膜の反対側から適用する。膜を通過してDI水が流れる間、膜のあらゆるディウェッティングを目視で確認する。水が通過して流れるのに要する時間を記録する。これが最初の濾過(又は濡れ)サイクルであると見なされる。上流側が空になってから2分間真空を維持し、ディウェッティングがあるかどうか膜を確認する。真空を開放して、システムを大気圧にする。上流側に別の約70℃〜約80℃のDI水100mLを再度満たし、適用された真空によって水を通過させ、その流動時間を記録しながら、ディウェッティングの確認を行う。これが第2の(又はディウェッティング)サイクルであると見なされる。膜は、5サイクル(すなわち、濡れ、ディウェッティング、濡れ、ディウェッティング、濡れ)で試験する。
[0140]結果を以下に示す。
Figure 0004398860
[0141]以上から、本発明の実施形態による膜が、5サイクルで少なくとも0.96の濡れ/ディウェッティング比を有することが分かる。
[実施例12]
[0143]この実施例は、本発明の実施形態による膜が、低い全有機炭素(TOC)含有率を有し、未処理の膜と比較した場合に、未処理の膜と同等の洗浄液を有することを示す。
[0144]47mmの膜の円板(出力密度が6kWであることを除けば実施例5にほぼ記載される通りに作製したUVされた処理膜)及び未処理の対照の膜(ニューヨーク州イーストヒルズのポール・コーポレーション)を、60%IPA/40%DI水中であらかじめ濡らした後、3つの容器のDI水中で洗浄し、洗浄による流出物抵抗率を試験する。17.8メガオーム×cmの流出物抵抗率が「洗浄済み」値として選択される。
[0145]結果を以下に示す。
Figure 0004398860
[0146]この実施例は、本発明の実施形態による膜が、低い全有機炭素(TOC)含有率を有し、未処理の膜と比較した場合に、未処理の膜ほど速くないとしても少なくとも同じ速さで洗浄されることを示している。
[実施例13]
[0148]この実施例は、本発明の実施形態による膜の耐薬品性を示す。
[0149]実施例6により作製した90mmの平坦なシートの膜を、以下のように熱硫酸及び過酸化水素に曝露する。
[0150]シートを、3リットルの100%IPAを圧送して通過させることであらかじめ濡らし、次にこのシートをIPA中に30分間浸漬する。このシートにDI水を少なくとも1時間流す。シートを30%、60%及び90%の冷硫酸で置換する。硫酸(96%)及び過酸化水素(3%)(80:20)混合物を140℃に加熱し、この加熱した混合物を入口圧力30psi(約206.7kPa)で3時間、シート(90mmのテフロン(商標))試験ジグ中)に通して再循環させる。酸の流れを、試験開始時及び終了時に測定する。このシートを冷却し、60%及び30%の硫酸で置換し、続いてDI水で置換する。
[0151]結果を以下に示す。曝露前のCWSTは72dyn/cm(0.72erg/mm)であり、曝露後は72dyn/cm(0.72erg/mm)である。酸曝露の開始時及び終了時の酸の流れはそれぞれ432ml/分及び420ml/分である。酸曝露前の水の流れは1,500ml/分であり、曝露後の水の流れは1,480ml/分である。
[0152]この実験は、亜硫酸ナトリウムを含浸させたPTFE膜の黒体UV放射によって、CWST、硫酸の流れ、及び水の流れを維持することによって、熱硫酸及び過酸化水素混合物の問題に耐えることができる膜が得られることを示している。
[実施例14]
[0154]シートではなくロールの膜を処理することを除けば、実施例6にほぼ記載されるように膜を作製する。巻き取りロール及びマンドレルを1600rpmで回転させ、0.1M亜硫酸ナトリウム中に浸漬した膜を広帯域UVに曝露する。この膜はUV光に合計約15〜20分間曝露する。この膜は72dyn/cm(0.72erg/mm)のCWSTを有する。
[0155]47mmの平坦なシートの乾燥したUV処理膜をロールで入手し、減圧したフラスコ上に置く。50mLの98%硫酸をこのフラスコ中に注ぎ、その酸溶液を、15インチ水銀の負圧下で膜に通過させる。
[0156]20秒後、硫酸の液滴を下流で採取する。20滴/秒の流速は経時によって変化しない。
[0157]この実施例は、本発明の一実施形態による膜が、わずかに減圧することによって周囲の硫酸で濡らすことができることを示している。
[0158]本明細書に引用される刊行物、特許出願、及び特許を含むすべての参考文献は、各参考文献がそれぞれ限定的にその記載内容全体が、参照することで本明細書に援用される場合と同じ程度に、参照により本明細書に援用される。
[0159]本発明を説明する文脈(特に、請求項の文脈)における用語「a」及び「an」及び「the」及び類似の指示物は、本明細書で他に明記される場合、及び文脈から明らかに矛盾する場合を除けば、単数形及び複数形の両方を含むように構成されている。本明細書における値の範囲の表記は、他に明記しない限り、その範囲内にあるそれぞれの独立した値をそれぞれ示す簡略化された方法として機能することを意図しており、それぞれの独立した値は、本明細書にそれぞれが記載されるかのように、本明細書内に含まれる。本明細書に記載されるすべての方法は、他に明記される場合及び文脈から明らかに矛盾する場合を除けば、あらゆる適切な順序で実施することができる。本明細書に記載される任意の及びすべての実施例、又は代表を示す言語(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をより明確にすることを意図しており、他に要求しない限りは本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中の言語は、本発明の実施に重要な、請求されないあらゆる要素を示すように構成されるべきである。
[0160]本発明を実施するために本発明者らが知る最良の形態を含む本発明の好ましい実施形態を本明細書に記載している。当然ながら、これらの好ましい実施形態の変形は、以上の説明を読めば、当業者によって容易に明らかとなるであろう。本発明者らは、これらの変形を適切に使用する当業者を予期しており、本発明者らは、本明細書に具体的に記載される以外で本発明が実施されることを意図している。したがって、本発明は、適用法によって許可されるように、本明細書に添付の請求項に記載される対象のすべての修正及び同等物を含む。更に、本明細書で他に明記される場合、及び文脈から明らかに矛盾する場合を除けば、それらのすべての可能な変形における上記の要素のあらゆる組み合わせが本発明に包含される。

Claims (16)

  1. 微孔性ハロポリマー膜であって、
    第1の表面及び第2の表面と、前記第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、前記膜の前記厚さ全体において少なくとも40dyn/cm(0.40erg/mm)の臨界濡れ表面張力(CWST)と少なくとも0.7の濡れ/ディウェッティング比とを有し、少なくとも一方の前記表面が1.2以上のフッ素/炭素(F/C)比を有する、微孔性ハロポリマー膜。
  2. 微孔性ハロポリマー膜であって、
    第1の表面及び第2の表面と、前記第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、少なくとも一方の前記表面が1.2以上のF/C比を有し、前記膜が、少なくとも0.7の濡れ/ディウェッティング比を有し
    5%塩酸で抽出される抽出物の含有量が100ppb未満である微孔性ハロポリマー膜。
  3. .02〜0.1μmの範囲の公称孔径を有する、請求項1又は2に記載のハロポリマー膜。
  4. 膜厚全体を通して少なくとも58dyn/cm(0.58erg/mm)のCWSTを有する、請求項に記載のハロポリマー膜。
  5. 少なくとも45psi(約310kPa)の水バブルポイントを有する、請求項1〜のいずれか一項に記載のハロポリマー膜。
  6. ポリテトラフルオロエチレン含む、請求項に記載のハロポリマー膜。
  7. 少なくとも1つの表面が0.15以下の酸素/炭素(O/C)比を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載のハロポリマー膜。
  8. 微孔性ハロポリマー膜の製造方法であって、
    微孔性ハロポリマー膜を非コヒーレント広帯域UV放射線に曝露して、第1の表面及び第2の表面と、前記第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、前記膜の前記厚さ全体において少なくとも26dyn/cm(0.26erg/mm)のCWSTと、少なくとも33psiの水バブルポイントと、少なくとも0.7の濡れ/ディウェッティング比とを有し、少なくとも一方の前記表面が1.2以上のフッ素/炭素(F/C)比を有する微孔性ハロポリマー膜を製造するステップを備える、製造方法。
  9. 微孔性ハロポリマー膜の製造方法であって、
    微孔性ハロポリマー膜を液体と接触させて、液体処理された膜を得るステップと、
    前記液体処理された膜を非コヒーレント広帯域UV放射線に曝露するステップと、を備える、
    第1の表面及び第2の表面と、前記第1及び第2の表面によって画成される厚さとを備え、少なくとも一方の前記表面が1.2以上のフッ素/炭素(F/C)比を有する微孔性ハロポリマー膜の製造方法。
  10. 前記微孔性ハロポリマー膜を液体と接触させる前記ステップが、前記膜を第1の液体及び第2の液体と接触させることを含む、請求項に記載の方法。
  11. 前記微孔性ハロポリマー膜を液体と接触させる前記ステップが、前記膜を第1の液体及び第2の液体と接触させた後に、前記膜を第3の液体と接触させることを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記微孔性ハロポリマー膜を液体と接触させる前記ステップが、前記膜を前記液体中に浸漬することを含み、
    前記液体処理された膜を非コヒーレント広帯域UV放射線に曝露する前記ステップが、前記膜を前記液体中に浸漬しながら前記膜を放射線に曝露することを含む、請求項に記載の方法。
  13. 前記微孔性ハロポリマー膜がフルオロポリマーを含む、請求項8〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 請求項8〜13のいずれか一項に記載の方法によって製造される微孔性ハロポリマー膜。
  15. 請求項1〜及び14のいずれか一項に記載の膜を、処理するための流体と接触させるステップと、前記処理された流体を回収するステップとを備える、流体処理方法。
  16. 前記処理するための流体が脱気する流体である、請求項15に記載の方法。
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