JP4398319B2 - 車両用灯具取り付け構造 - Google Patents

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    • B60Q1/0491Shock absorbing devices therefor
    • B60Q1/0495Frangible brackets

Description

本発明は、灯具構成部材であるランプボディから延出する車体への取り付け固定用ブラケットに薄肉の脆弱部を設けて、自動車衝突時の灯具に作用する衝撃力により脆弱部が切断されて灯具が後方に変位することで衝突時の衝撃が吸収される車両用灯具に関する。
この種の従来技術としては、下記特許文献1等に代表される多くの提案がなされている。下記特許文献1では、図11に示すように、灯具構成部材であるランプボディ2に突出して設けられた車体8への取り付け用ブラケット3,4,5に、薄肉の脆弱部3a,4a,5aが設けられた構造で、車両衝突時には脆弱部3a,4a,5aが切断されて、灯具1が車体8の開口部9内後方に変位することで、衝突の衝撃が吸収されるというものである。符号3b,4b,5bは、ブラケット3,4,5を車体8に固定するボルトナットである。
特開2001−233121
しかし、脆弱部3a,4a,5aの切断は衝撃力に伴う応力の集中に負うもので、前記した従来技術では、衝撃力の作用する方向によっては必ずしも脆弱部3a,4a,5aが瞬時に切断されるとは限らない。即ち、衝撃力の作用する方向によっては、引張力や圧縮力や捩りトルク等の種々の力によってブラケット3,4,5(合成樹脂の一体成形体であるランプボディ2の一部)が弾性変形し、脆弱部3a,4a,5aへの応力集中が遅れて、灯具が予期せぬ方向(車体8等と干渉する方向)に変位し、灯具1のスムーズな後方変位が車体8によって妨げられるため、衝突の衝撃を十分に吸収できないという問題がある。
本発明は前記した従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、自動車衝突時に灯具に大きな衝撃力が作用した場合に、ランプボディから延出する車体への取り付け用ブラケットに設けた薄肉の脆弱部が確実に瞬時に切断されて灯具が後方にスムーズに変位し衝突時の衝撃を吸収できる車両用灯具を提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1に係る車両用灯具においては、灯具を車体に取り付け固定するためのブラケットが灯具構成部材であるランプボディから延出し、前記ブラケットに薄肉の脆弱部が設けられて、自動車衝突時の灯具に作用する衝撃力により前記脆弱部が切断されて灯具が車体と干渉しない後方所定方向に変位し衝突時の衝撃を吸収する車両用灯具において、前記ブラケットの少なくとも前記脆弱部近傍に該ブラケットの剛性を高める補強リブを設けるように構成した。
(作用)自動車の衝突時にほぼ正対方向から灯具に衝撃力が作用すると、衝撃力は応力(例えば、せん断応力)としてブラケットの薄肉の脆弱部に集中し、脆弱部が瞬時に切断されることで、灯具は車体と干渉しない後方所定方向に変位し、衝突の衝撃が吸収される。しかし、例えば、自動車衝突時の灯具に作用する衝撃力の方向によっては、ブラケット全体が弾性変形し脆弱部への応力の集中が遅れて、脆弱部が瞬時に切断されず、灯具が予期せぬ方向(車体等と干渉する方向)に変位し、灯具の後方へのスムーズな変位が妨げられるおそれがあるが、補強リブにより剛性が高められたブラケットは弾性変形しにくいため、それだけ脆弱部に応力が集中し易く、即ち、自動車衝突時の衝撃力に伴う応力が直ちに脆弱部に集中し、脆弱部が瞬時に切断されて、灯具は車体と干渉しない後方所定方向に変位することになる。
なお、補強リブを設ける領域としては、ブラケットの少なくとも脆弱部近傍に設けることは勿論であるが、以下の理由から、ランプボディから脆弱部近傍までの全域に設けることが最も好ましい。即ち、自動車衝突時の衝撃力に伴う応力は、脆弱部のほかに、ブラケットの延出基部(ブラケットの付根部)にも集中し、ブラケットが付根部で切断されるおそれがある。また、ブラケットにおける脆弱部位置よりも先端側に補強リブを設けたとしても、ランプボディから脆弱部近傍までの全域に設ける場合ほどの効果がない。さらに、ブラケットの延出基部(ブラケットの付根部)側ほど、作用するヘッドランプの重量負荷(曲げモーメント)が大きいため、へたり易く、振動で配光がぶれるおそれがある。このため、耐久性(へたり防止)の観点からも、補強リブを設ける領域としては、ブラケットの延出基部から脆弱部近傍までの全域とすることが最も好ましい。
また、請求項1においては、前記ブラケットを前記ランプボディの背面上部から灯具後方に延出し、前記ランプボディの下部前方寄りには、それぞれ車体に固定される左右一対の側方ブラケットを延出し、前記一対の側方ブラケットと車体との取り付け固定部を左右方向略水平かつ同軸状に配置することで、前記灯具が後方に変位する際の回転支軸を構成するようにした。
(作用)自動車衝突時の衝撃力によりブラケット脆弱部が切断されると、灯具は下方の回転支軸周り後方の予め設定されている車体と干渉しない所定方向にスムーズに回動する。
また、請求項1においては、前記ブラケットに設けた脆弱部を、該ブラケット延出方向と略直交し、かつ前記回転支軸と略平行に延在する凹溝によって形成するとともに、前記ブラケット延出方向と平行に延びる複数本の前記補強リブを前記ランプボディから前記凹溝近傍位置までの全域に並設するように構成した。
(作用)脆弱部(凹溝)延在方向がブラケット延出方向と略直交することで、脆弱部の断面積が最小となって、それだけ脆弱部に大きな応力が集中し、脆弱部の瞬時の切断が可能となる。また、脆弱部(凹溝)が回転支軸に対し傾斜して延在する場合は、衝突時の衝撃によりブラケットが捩り弾性変形し、脆弱部への応力の集中が遅れて、脆弱部が瞬時に切断されないおそれがあるが、脆弱部(凹溝)が回転支軸と略平行に延在する場合は、衝突時の衝撃によりブラケットに捩りが発生しないため、直ちに脆弱部に応力が集中し、脆弱部が瞬時に切断される。
請求項2においては、請求項1に記載の車両用灯具において、前記ブラケット基端部側にブラケットの剛性を高める屈曲部を設けるとともに、前記屈曲部近傍に前記脆弱部を設けるように構成した。
(作用)衝撃力が作用するブラケット基端部側では屈曲部が設けられてその剛性がさらに高められているため、衝撃力作用時のブラケットの弾性変形がさらに抑制されて、それだけ一層脆弱部に応力が集中し易く、脆弱部がより瞬時に切断される。(衝撃力が作用した場合に、まず屈曲部において変形した後に脆弱部で破断されるので、脆弱部の切断に至らないほどの衝撃力に対しても吸収できる。)
請求項においては、請求項またはに記載の車両用灯具において、前記ランプボディの背面下部には、ボルトナット締結により前記回転支軸よりも後方において車体に固定される第2の後方ブラケットを延出し、該後方ブラケットには、前記第2の後方ブラケット締結用ボルトのボルト挿通孔に連通して、前記灯具の後方回転方向に沿って延在する巾狭の長孔を設けるように構成した。
(作用)衝突の際の衝撃力によりブラケット脆弱部が切断される際に、第2の後方ブラケット締結用のボルトナット位置が該後方ブラケットのボルト挿通孔から巾狭の長孔に沿って移動しようとするが、この巾狭の長孔が、該締結用ボルトの長孔に沿ったスライド(灯具の回転支軸周りの回動)を阻止する抵抗(緩衝要素)として作用する。
また、第2の後方ブラケットのボルト挿通孔に連通する長孔は、灯具の所定方向への回動ガイドとしても作用する。
請求項4においては、請求項1〜3のいずれかに記載の車両用灯具において、前記ランプボディに組み付けられた灯具構成部材である前面レンズには、そのシール脚の屈曲部に沿って延在する薄肉の脆弱部を設けるように構成した。
(作用)自動車衝突時の衝撃力は、まず灯具の前面レンズに作用するが、前面レンズのシール脚の屈曲部に沿って設けられた薄肉の脆弱部に衝撃力に伴う応力が集中し、脆弱部において変形や割れが生じることで、衝突の衝撃の一部が吸収される。
請求項1に係る車両用灯具によれば、自動車衝突と同時にブラケット脆弱部が切断されて、灯具が車体と干渉しない後方所定方向に変位して衝突の衝撃を吸収できるので、自動車衝突時のドライバーおよび歩行者双方に与える衝撃を確実に緩和できる。特に、補強リブをランプボディから脆弱部近傍までの全域に設けた場合には、ブラケットの延出基部(ブラケットの付根部)側の耐久性が確保されて、灯具の配光が振動でぶれるという不具合もない。
また、自動車衝突と同時にブラケット脆弱部が切断されて、灯具は回動支軸周りに車体と干渉しない後方所定方向に正確かつスムーズに回動して自動車衝突時の衝撃を吸収できるので、自動車衝突時のドライバーおよび歩行者双方に与える衝撃をさらに確実に緩和できる。
また、自動車衝突と同時にブラケット脆弱部の瞬時の切断が確保されて、灯具の後方所定方向への正確かつスムーズな回動(後方変位)により、自動車衝突の衝撃を確実に吸収できるので、自動車衝突時のドライバーおよび歩行者双方に与える衝撃をさらに一層緩和できる。
請求項2によれば、自動車衝突と同時にブラケット脆弱部の瞬時の切断が確保されて、灯具が車体と干渉しない後方所定方向に正確に変位して衝突の衝撃を吸収できるので、自動車衝突時のドライバーおよび歩行者双方に与える衝撃をより確実に緩和できる。
請求項によれば、自動車衝突時のブラケット脆弱部の切断と、第2の後方ブラケット締結用のボルトナット位置の巾狭の長孔に沿った移動により、灯具が後方所定方向に正確に回動(後方変位)し、かつ長孔の抵抗(緩衝要素)により自動車衝突時の衝撃の吸収力を向上するので、自動車衝突時のドライバーおよび歩行者双方に与える衝撃をさらに一層確実に緩和できる。
請求項によれば、前面レンズのシール脚が脆弱部において変形したり割れることで、衝突の衝撃の一部が吸収されるので、それだけ自動車衝突時のドライバーおよび歩行者双方に与える衝撃を緩和できる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
図1〜図10は本発明の第1の実施例を示し、図1は本発明の第1の実施例である自動車用ヘッドランプの正面図、図2は同ヘッドランプの平面図、図3は同ヘッドランプの走行用ビーム形成用光源ユニット収容位置における縦断面図(図1に示す線III−IIIに沿う断面図)、図4は同ヘッドランプの走行用ビーム形成用光源ユニット収容位置における水平断面図(図1に示す線IV−IVに沿う断面図)、図5は右上部後方ブラケットの斜視図、図6は同ブラケットの横断面図(図5に示す線VI−VIに沿う断面図)、図7は左上部後方ブラケットの斜視図、図8(a)は下部後方ブラケットの背面図、(b)は衝撃力によりボルトナット締結部が長孔に沿って変位した状態の同ブラケットの背面図、図9は一対の側方ブラケットの斜視図、図10は上方ブラケット,下部後方ブラケットおよび回転支軸を示す同ヘッドランプの左側面図である。
図1〜4において、符号10は合成樹脂製の容器状ランプボディで、ランプボディ10の前面開口部には合成樹脂製の前面レンズ20が組み付けられて灯室Sが画成されている。灯室S内には、放物面形状リフレクター30に光源であるバルブ31を挿着したすれ違いビーム形成用の光源ユニットU1と、放物面形状リフレクター36に光源であるバルブ37を挿着した走行ビーム形成用の光源ユニットU2とが左右に隣接して配置されている。リフレクター30(36)とランプボディ10間には、エイミングスクリュー32a,32b(38a,38b)と玉継手32c(38c)で構成したエイミング機構E1(E2)が介装されており、エイミング機構E1(E2)の操作により、光源ユニットU1(U2)の光軸を上下左右方向に傾動調整できる。
また、符号39は、ランプボディ10における光源ユニットU2配設位置に設けられたクリアランスバルブで、バルブ球39aは、光源ユニットU2のリフレクター36に設けられた貫通孔36a(図4参照)を貫通して前方に突出している。符号34は、光源ユニットU1(U2)と前面レンズ20間に配設されて、灯室S内全体をリフレクター30,36と同様の鏡面色に見せるためのエクステンションリフレクターである。
このヘッドランプのランプボディ10の前面開口部は、図1〜3に示すように、車体の前方から側方にかけて開口し、そのシール脚21がランプボディ10のシール溝11に組み付けられている前面レンズ20も車体の前方から側方にかけて大きく回り込むとともに、ヘッドランプ(前面レンズ20)はその上側ほど後方に大きく傾斜するスラント角をもつ形状に形成されている。
そして、このヘッドランプは、ランプボディ10上部から後方に延出する左右一対の第1の後方ブラケットである上方ブラケット40A,40B、ランプボディ10の底部側面に延出する左右一対の側方ブラケット50A,50Bおよびランプボディ10の底部から後方に延出する第2の後方ブラケット60が、図1,2,10に示すように、それぞれ車体を構成する金属製シュラウド70における被取り付け部71A(71B)、72A(72B)、73にボルトナット80A,81A(80B,81B)、82A,83A(82B,83B)、84,85により締結されることで、シュラウド70に取り付け固定されている。
上方ブラケット40A,40Bは、横長矩形状の横断面で平板状に形成され、延出長手方向の途中には、左右に延びる凹溝42が設けられることで薄肉の脆弱部43が形成されて、自動車衝突時のヘッドランプに作用する衝撃力F(図10参照)により脆弱部43が瞬時に切断されて、ヘッドランプがシュラウド70と干渉しない後方所定方向(環状のシュラウド70の開口方向)に変位して衝突時の衝撃が吸収される構造となっている。
即ち、自動車の衝突時にほぼ正対方向からヘッドランプに衝撃力Fが作用すると、衝撃力Fに伴う応力がブラケット40A,40Bの脆弱部43に集中し、脆弱部43が瞬時に切断されることで、ヘッドランプが車体と干渉しない後方所定方向に変位し、衝突の衝撃が吸収される。しかし、自動車衝突時のヘッドランプに作用する衝撃力Fの方向によっては、ブラケット40A,40B全体が弾性変形し脆弱部43への応力の集中が遅れて、脆弱部43が瞬時に切断されず、ヘッドランプが予期せぬ方向(車体等と干渉する方向)に変位し、ヘッドランプの後方へのスムーズな変位が車体によって妨げられるおそれがあるが、本実施例では、以下の構成を採用することで、自動車衝突時に脆弱部43が確実に瞬時に切断されて、ヘッドランプが車体と干渉しない後方所定方向に回転変位して、衝突の衝撃が確実に吸収される。
まず第1に、ブラケット40A,40Bの基端部側(ランプボディ10側)には、図5,7に示すように、屈曲部46A,46Bが三次元的に設けられることで、ブラケット40A,40Bの剛性が高められている。さらに、ブラケット40A,40Bの基端部側には、ブラケット延出方向と平行に延びる補強リブ44が複数本並設されることで、ブラケット40A,40Bの剛性がさらに高められている。なお、ブラケット40A,40Bは、ヘッドランプの前後方向に対して平行に延出し、凹溝42(脆弱部43)はブラケット40A,40B延出方向に対して直交して延在している。
また、ブラケット40Aでは、段差状の屈曲部46Aが設けられるとともに、ブラケット40A下面側における凹溝42(脆弱部43)近傍位置から屈曲部46Aまでの範囲に補強リブ44が設けられている。一方、ブラケット40Bでは、L字状の屈曲部46Bが設けられるとともに、ブラケット40B上面側における凹溝42(脆弱部43)近傍位置からランプボディ10の背面壁までの範囲に補強リブ44が設けられている。
このように補強リブ44および屈曲部46A,46Bにより剛性が高められたブラケット40A,40Bは弾性変形しにくいため、それだけ脆弱部43に応力が集中し易く、即ち、自動車衝突時の衝撃力に伴う応力が直ちに脆弱部43に集中し、脆弱部43が瞬時に切断されて、ヘッドランプは後方に変位することになる。
また、ブラケット40A,40Bの先端側は、屈曲部46A,46Bから斜め上方に延出して共通の平面上に延在し、ブラケット40A,40Bの先端部には、ボルト挿通孔48がそれぞれ設けられて、車体側シュラウド70の被取り付け部71A,71Bにボルトナット80A,81A、80B,81Bによって固定されている。また、ボルト挿通孔48の周囲には肉盗み部49a,49bが設けられて、ボルト挿通孔48周縁部が可撓性をもつことで、衝撃力Fの一部を吸収できる構造となっている。
第2に、ランプボディ10の下部前方寄りに設けられた左右一対の側方ブラケット50A,50B(図1,9参照)には、左右方向対称にボルト係合孔52が設けられ、さらに車体側シュラウド70(の被取り付け部72A,72B)に対応する垂直取り付け面51が形成されるとともに、側方ブラケット50A,50Bとシュラウド70側被取り付け部72A,72Bを締結する左右一対のボルトナット締結部82A,83A、82B,83Bが左右方向略水平かつ同軸状に配置されて、ヘッドランプが後方に変位する際の回転支軸Oを構成している。このため、自動車衝突時のヘッドランプに作用する衝撃力Fにより脆弱部43が切断されると、ヘッドランプが回転支軸O周りに後方(車体と干渉しない後方所定方向)にスムーズに回転変位することで、衝突時の衝撃が吸収される。
第3に、凹溝42(脆弱部43)は、ブラケット40A,40B延出方向と略直交し、かつ回転支軸Oと略平行に延在している。凹溝42(脆弱部43)延在方向がブラケット40A,40B延出方向と略直交することで、ブラケット40A,40Bを横切る脆弱部43の断面積が最小となって、それだけ脆弱部43には大きな応力が集中することとなって、脆弱部43の瞬時の切断が可能となる。また、凹溝42(脆弱部43)が回転支軸Oに対し傾斜して延在する場合は、衝突時の衝撃力によりブラケット40A,40Bが捩り弾性変形し、脆弱部43への応力の集中が遅れて、脆弱部43が瞬時に切断されないおそれがあるが、凹溝42(脆弱部43)が回転支軸Oと略平行に延在するため、衝突時の衝撃力によりブラケット40A,40Bに捩りが発生せず、直ちに脆弱部43に応力が集中し、脆弱部43が瞬時に切断される。
第4に、ランプボディ10の背面下部から後方に延出する後方ブラケット60には、車体側シュラウド70の被取り付け部73(図10参照)に対応する垂直取り付け面61が設けられ、垂直取り付け面61には、シュラウド70側被取り付け部73を締結するボルト84が挿通するボルト挿通孔62と、このボルト挿通孔62に連通してヘッドランプの後方回転方向に沿って延在する巾狭の長孔63が設けられている。
このため、衝突の際の衝撃力により、ブラケット脆弱部43が切断されると同時に、図8(a),(b)に示すように、後方ブラケット60締結用のボルトナット84,85位置がボルト挿通孔62から巾狭の長孔63内に圧入されて移動することで、衝突時の衝撃が吸収される。また、この長孔63は、ヘッドランプを後方所定方向に回動変位させる回動ガイドとしても作用する。
また、前面レンズ20の上側シール脚21Aには、屈曲部25,26が形成されるとともに、屈曲部25,26に沿って薄肉の脆弱部23A,23Bが設けられて、自動車衝突時の衝撃力により前面レンズ20が脆弱部23において切断(破壊)されることで、衝突の衝撃の一部を吸収できるようになっている。
即ち、図3に示すように、前面レンズ20の上側シール脚21Aは、符号25,26の2箇所において屈曲した形状に形成されるとともに、それぞれの屈曲部25,26およびシール脚の基端部(意匠面部領域からの分岐部)には、V字溝22A,22B,22Cが形成されることで薄肉の脆弱部23A,23B,23Cがシール脚21Aの延在方向に設けられて、衝撃力により脆弱部23A,23B,23Cが切断(破壊)され易くなっている。特に、V字溝22A,22B(脆弱部23A,23B)は、左右の端部において互いに繋がっており、衝撃力により脆弱部23A,23Bが簡単に切断(破壊)される構造となっている。
詳しくは、自動車衝突時の衝撃力は、まずヘッドランプの前面レンズ20に作用するが、前面レンズ20のシール脚21Aにおける薄肉の脆弱部23A,23B,23Cに衝撃力に伴う応力が集中し、脆弱部23A,23B,23Cにおいて変形や割れが生じることで、衝突の衝撃の一部が吸収される。
また、車両巾方向外側のすれ違いビーム形成用の光源ユニットU1に対応するランプボディ部10aは、車両巾方向内側の走行ビーム形成用の光源ユニットU2に対応するランプボディ部10bに比べると、後方に大きく奥まった位置に設けられ、両ランプボディ部10a,10b間には、図1,4に示すように、直交する屈曲部16が設けられているが、この屈曲部16に沿って凹溝12(薄肉の脆弱部13)が設けられており、衝撃力でヘッドランプが後方に変位しランプボディ10がシュラウド70と干渉するような場合には、この脆弱部13に応力が集中し、脆弱部13でランプボディ10が割れることで、自動車衝突の衝撃の一部が吸収されるようになっている。
次に、自動車の衝突時に、図10に示すような衝撃力Fがヘッドランプに作用した場合について、本実施例の衝撃吸収構造について説明する。
衝撃力Fが小さい場合は、まず前面レンズ20が後方に押圧され、脆弱部23A,23B,23Cで割れが発生したり、ブラケット40A,40Bのボルト挿通孔48周縁部(肉盗み部)の緩衝作用により、衝撃が吸収される。
また、衝撃力Fが大きい場合は、さらにブラケット40A,40Bの脆弱部43が自動車衝突と同時に切断され、かつ後方ブラケット60締結用ボルト84が長孔62に沿って上方に移動し、図10仮想線で示すように、ヘッドランプが回転支軸O周りに後方(車体と緩衝しない後方所定方向)に回動して、衝撃が吸収される。また、ヘッドランプが車体と干渉した場合には、ランプボディ10が脆弱部13で割れることで、衝撃が吸収される。
本発明の第1の実施例である自動車用ヘッドランプの正面図である。 同ヘッドランプの平面図である。 同ヘッドランプの走行用ビーム形成用光源ユニット収容位置における縦断面図(図1に示す線III−IIIに沿う断面図)である。 同ヘッドランプの走行用ビーム形成用光源ユニット収容位置における水平断面図(図1に示す線IV−IVに沿う断面図)である。 右上部後方ブラケットの斜視図である。 同ブラケットの横断面図(図5に示す線VI−VIに沿う断面図)である。 左上部後方ブラケットの斜視図である。 (a)は下部後方ブラケットの背面図、(b)は衝撃力によりボルトナット締結部が長孔に沿って変位した状態の同ブラケットの背面図である。 一対の側方ブラケットの斜視図である。 上方ブラケット,下部後方ブラケットおよび回転支軸を示す同ヘッドランプの左側面である。 従来の自動車用ヘッドランプの要部斜視図である。
符号の説明
10 灯具構成部材であるランプボディ
12 ランプボディに設けた凹溝
13 ランプボディに設けた薄肉の脆弱部
20 前面レンズ
S 灯室
21A 上側シール脚
22A,22B,22C シール脚に設けたV字溝
23A,23B,23C シール脚に設けた薄肉の脆弱部
25,26 シール脚の屈曲部
U1,U2 光源ユニット
30,36 リフレクター
31,37 光源であるバルブ
40A,40B 左右一対の上方ブラケット
42 上方ブラケットに設けた凹溝
43 上方ブラケットに設けた薄肉の脆弱部
44 剛性を高める補強リブ
45A,45B 剛性を高める屈曲部
50A,50B 側方ブラケット
60 第2の後方ブラケット
62 ボルト挿通孔
63 巾狭の長孔
70 車体を構成する金属製シュラウド
71A(71B)、72A(72B)、73 シュラウド側の被取り付け部
80A、80B、82A、82B、84 締結用ボルト
81A、81B、83A、83B、85 ナット
F 自動車衝突時のヘッドランプに作用する衝撃力
O ヘッドランプの回転支軸

Claims (4)

  1. 灯具を車体に取り付け固定するためのブラケットが灯具構成部材であるランプボディから延出し、前記ブラケットに薄肉の脆弱部が設けられて、自動車衝突時の灯具に作用する衝撃力により前記脆弱部が切断されて灯具が車体と干渉しない後方所定方向に変位し衝突時の衝撃を吸収する車両用灯具において、前記ブラケットの少なくとも前記脆弱部近傍に該ブラケットの剛性を高める補強リブが設けられ、
    前記ブラケットは、前記ランプボディの背面上部から灯具後方に延出し、前記ランプボディの下部前方寄りには、それぞれ車体に固定される左右一対の側方ブラケットが延出し、前記一対の側方ブラケットと車体との取り付け固定部は、左右方向略水平かつ同軸状に配置されて、前記灯具が後方に変位する際の回転支軸を構成し、
    前記ブラケットに設けられた脆弱部は、該ブラケット延出方向と略直交し、かつ前記回転支軸と略平行に延在する凹溝によって形成されるとともに、
    前記ブラケット延出方向と平行に延びる複数本の前記補強リブが前記ランプボディから前記凹溝近傍位置までの全域に並設されたことを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記ブラケット基端部側にはブラケットの剛性を高める屈曲部が設けられるとともに、前記屈曲部近傍に前記脆弱部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記ランプボディの背面下部には、ボルトナット締結により前記回転支軸よりも後方において車体に固定される第2の後方ブラケットが延出し、該後方ブラケットには、前記第2の後方ブラケット締結用ボルトのボルト挿通孔に連通して、前記灯具の後方回転方向に沿って延在する巾狭の長孔が設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具。
  4. 前記ランプボディに組み付けられた灯具構成部材である前面レンズには、シール脚の屈曲部に沿って薄肉の脆弱部が設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用灯具。
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