JP4397464B2 - 大口径広角レンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、35ミリ一眼レフレックスカメラ用交換レンズに関し、さらに詳しくは大口径広角レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高性能でコンパクトな大口径広角レンズを実現するためには、構成枚数を多くするか、あるいは非球面の使用が必要であった。
【0003】
特開昭53−123922号は、球面のみのレンズ系で、焦点距離28ミリのFナンバー2.0を実現している。このレンズは全長についてはコンパクト化を実現してはいるが、構成枚数が9群10枚と多いと言う問題点を克服出来ていない。また、特開平6−160706号は球面系に非球面を一枚付加して高性能化と枚数削減を達成しようとしているが、構成枚数が8群9枚と多く、全長についてもコンパクト化は達成されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、高性能でコンパクトな大口径広角レンズを少ないレンズ枚数で構成し、製造コストを低減する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
一眼レフカメラ用の広角レンズは長いバックフオーカスを得るためレトロフオーカスタイプで構成されているが、このレンズ構成は対称性を欠いており収差の補正が困難である。この困難は広角化、大口径比化およびコンパクト化を進めるほど増大する。本発明は以下に述べる考え方とそれを具体化した条件によってこの困難を解決した。
【0006】
収差補正上の一つの問題点はレトロフオーカスタイプ特有の強い発散性レンズで発生する負の歪曲収差である。この補正には発散性レンズ群に正レンズを含める手段が良く知られている。本発明では、負パワーの第1群に正パワーを付加することによって生じる矛盾を小さくするため先頭に正レンズを配置して歪曲収差補正の効果をたかめ、さらに正レンズの形状を両凸として、その効果を大きくした。また、第1、第2群の合成系のパワーを弱い正パワーとし、第2群は正負正のエレメントからなるトリプレットとし、第2群の正パワーエレメントの厚みを大きく与えることで収差補正とコンパクト化のポテンシャルを大きくした。さらに第3群は第2群との間に比較的大きな空気間隔を設け、前後群パワー配置の対称とシステムを出来るだけ弱いパワーで構成する収差補正の原則を具現した。
【0007】
即ち、物体側より順に負の屈折力の第1群、正の屈折力の第2群、そして正の屈折力の第3群で構成し、第1群は順に正レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス負レンズを有し、第3群は順に物体側が強い曲率を持った両凹レンズ、像側に凸面を向けたメニスカス正レンズ、そして正レンズを有し、第2群と第3群の間に絞りを設け、以下の条件を満足させることで少ない構成枚数で高性能かつコンパクトな大口径広角レンズを得た。
(1) 0.3>f/f12>0.0
(2) 0>R
(3) 0.65f>D>0.4f
(4) 0.5f>D23>0.25f
ただし、
f :全系の焦点距離
f12:第1、2群の合成焦点距離
R :第2群にある負レンズ物体側の曲率半径
D :第2群正レンズの中心厚の和
D23:第2群と第3群の空気間隔
である。
【0008】
条件式(1)は第1群と第2群の合成系が弱い収束系であることを求めている。多くのレトロフオーカスタイプの広角レンズは絞りの前にある部分系のパワーが発散性である。これに対し、本発明はこのパワーを収束性にすることにより第3群の結像倍率を正の小さな値にして良好な収差補正を実現した。条件式(1)の上限をこえると合成パワーが正で強くなって必要なバックフオーカスの確保が困難になり、収差ではコマが悪化する。下限をこえて合成パワーが負になれば従来システムと同様なパワー配置のために本発明の設計思想が失われ、構成枚数を多くすることが必要になる。
【0009】
条件式(2)は第2群中の凹レンズの形状の規定である。レトロフォーカスタイプ広角レンズの前方に配置された負レンズは物体側に凸面を向けたメニスカス形状が多いが、本発明のレンズ構成の場合、R>0の形状はコマ収差の補正に好ましくない。本発明のシステム構成と第2群のトリプレット構造の中にあって両凹の形状をとることにより上光線のフレアを小さくできる。
【0010】
条件式(3)は第2群の2つの正成分レンズの中心厚の和に対する要求である。正パワーレンズを厚くすることは像面湾曲と非点収差の良好な補正に必要である。下限を超えるときは補正の効果が十分ではなく、上限を超えるときは効果が過剰になり、さらにコンパクトさが失われるので好ましくない。
【0011】
条件式(4)は第2群と第3群間の空気間隔に関する条件である。この間隔が上限を超えて大きくなればバックフォーカスに不足が生じ、かつ負の歪曲が増大する。下限を超えて小さくなるときはコマ収差の補正、特に周辺部の上光線の補正に難が生じるので好ましくない。
【0012】
【実施例】
以下に本発明の大口径広角レンズの数値実施例1、数値実施例2を示す。
【0013】
図1は数値実施例1のレンズ構成図、図2は数値実施例2のレンズ構成図、図3は本発明の数値実施例1の各収差図、図4は本発明の数値実施例2の各収差図である。
【0014】
本実施例では、非球面を用いることなく、少ない構成枚数で良好に収差補正された、大口径広角レンズを実現した。
【0015】
数値実施例1乃至2において、fは焦点距離、FnoはFナンバー、ωは半画角であり、riは物体側より順に第i番目のレンズ面の曲率半径、diは物体側より順に第i番目のレンズ厚および空気間隔、ni,viは各々物体側より順に第i番目のレンズ屈折率とアッベ数である。
【0016】
数値実施例1
f=28.56
Fno=2.10
ω=37.7°
i ri di ni vi
[ 1] 122.55 3.84 1.48749 70.2
[ 2] -214.13 0.10
[ 3] 39.74 1.46 1.56907 69.7
[ 4] 13.26 6.08
[ 5] 222.92 5.72 1.84666 23.9
[ 6] -61.46 1.09
[ 7] -25.19 0.93 1.64769 33.9
[ 8] 24.09 0.41
[ 9] 25.68 11.00 1.816 46.5
[10] -33.18 1.50
[11] 絞り 11.49
[12] -43.34 0.91 1.84666 23.9
[13] 106.02 0.78
[14] -125.03 3.14 1.72916 54.7
[15] -23.05 0.10
[16] 130.92 2.79 1.7725 49.7
[17] -54.93
条件式
(1) f/f12=0.249
(2) R=-25.19
(3) D=16.72
(4) D23=11.49
【0017】
数値実施例2
f=28.56
Fno=2.10
ω=37.7°
i ri di ni vi
[ 1] 128.86 3.74 1.48749 70.2
[ 2] -208.18 0.10
[ 3] 38.67 1.46 1.56907 69.7
[ 4] 13.13 5.63
[ 5] 279.77 6.30 1.84666 23.9
[ 6] -58.23 1.09
[ 7] -24.54 0.94 1.64769 33.9
[ 8] 24.08 0.32
[ 9] 25.42 11.00 1.816 46.5
[10] -32.24 1.50
[11] 絞り 11.53
[12] -43.29 0.92 1.84666 23.9
[13] 109.04 0.73
[14] -117.95 3.23 1.72916 54.7
[15] -23.32 0.10
[16] 159.01 2.78 1.7725 49.7
[17] -49.93
条件式
(1) f/f12=0.257
(2) R=-24.54
(3) D=17.3
(4) D23=11.53
【0018】
【発明の効果】
焦点距離が28ミリ、Fナンバーが2程度の大口径広角レンズは10乃至11枚で講成されたシステムが多い。あるいは非球面を導入して構成枚数を減らし高性能化コンパクト化がなされている。これに対し、本発明のレンズは非球面を使用することなく8枚という少ない構成にもかかわらず、高性能かつコンパクトであり、製造コストを大幅に削減する事が出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値実施例1のレンズ構成図である。
【図2】本発明の数値実施例2のレンズ構成図である。
【図3】本発明の数値実施例1の収差図である。
【図4】本発明の数値実施例2の収差図である。
Claims (1)
- 物体側より順に負の屈折力の第1群、正の屈折力の第2群、そして正の屈折力の第3群で構成され、第1群は順に正レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス負レンズで構成され、第2群は順に正負正のレンズで構成され、第3群は順に物体側が強い曲率を持った両凹レンズ、像側に凸面を向けたメニスカス正レンズ、そして正レンズで構成され、第2群と第3群の間に絞りを設け、以下の条件を満足することを特徴とする大口径広角レンズ。
(1) 0.3>f/f12>0.0
(2) 0>R
(3) 0.65f>D>0.4f
(4) 0.5f>D23>0.25f
ただし、
f :全系の焦点距離
f12:第1、2群の合成焦点距離
R :第2群にある負レンズの物体側の曲率半径
D :第2群正レンズの中心厚の和
D23:第2群と第3群の空気間隔
である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18282799A JP4397464B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 大口径広角レンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18282799A JP4397464B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 大口径広角レンズ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001013405A JP2001013405A (ja) | 2001-01-19 |
JP4397464B2 true JP4397464B2 (ja) | 2010-01-13 |
Family
ID=16125168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18282799A Expired - Lifetime JP4397464B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 大口径広角レンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4397464B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7411746B2 (en) | 2006-02-24 | 2008-08-12 | Hoya Corporation | Wide-angle lens system |
JP6478903B2 (ja) | 2015-12-21 | 2019-03-06 | カンタツ株式会社 | 撮像レンズ |
CN111061035B (zh) * | 2019-12-13 | 2021-07-02 | 诚瑞光学(常州)股份有限公司 | 摄像光学镜头 |
-
1999
- 1999-06-29 JP JP18282799A patent/JP4397464B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
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