JP4397339B2 - 電子部品パッケージの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

この発明は、水晶振動子などの電子部品、電子回路などを気密封止してなる電子部品パッケージの製造方法及び製造装置に関する。
半導体素子、水晶振動子、水晶フィルタ又は圧電体などの電子部品、あるいはこれらを組み込んだ水晶発振器などの小型電子回路を収納して気密封止してなる電子部品パッケージは、近来広く使用されており、小型化、低コストにするための量産化などが強く求められている。このような電子部品パッケージは、セラミック材料からなるパッケージに所定の金属膜を形成し、そのパッケージ内に水晶振動子などの電子部品をマウントし、リッドをパッケージに溶着して封止している。代表的な気密封止の方法としてはパラレルシーム溶接が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。また、最近ではレーザビームあるいは電子ビームなどによるビーム溶接も行われるようになってきている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、電子部品パッケージの製造方法は、複数の電子部品用パッケージがマトリックスに配置された形のシート状セラミックパッケージ集合体を個々のセラミックパッケージに分離した後に、リッド(蓋)をセラミックパッケージに位置合わせし、前述の種々の方法によって接合している。また、別の製造方法として、リッドを載置するだけで位置合わせできるように、複数の電子部品用パッケージをマトリックスに配置したシート状セラミックパッケージ集合体にリッドに適した段差部を設け、個々に分離されているリッドをそれぞれの前記段差部に落とし込んだ後に、接合を行い、最後に個々のパッケージに分離するものもある(例えば、特許文献3参照)。
特開平06−7946号公報 特開平08−90244号公報 特開2003−51564公報
しかし、複数の電子部品用パッケージをマトリックスに配置したシート状セラミックパッケージ集合体を個々のセラミックパッケージに分離した後に、リッド(蓋)をセラミックパッケージに位置合わせし、前述の種々の方法によって接合を行う前記特許文献1、2などに開示された製造方法は、多数の個々のパッケージをトレイに規則正しく配置したものを順次接合するので、個々のパッケージにリッドをそれぞれ配置し、更にパッケージとリッドとの位置合わせを行い、個々に仮付けを行った後に溶着しなければならず、かなりの製造時間を要し、コストアップにもなっていた。また、前記特許文献3に開示された製造方法にあっても、シート状セラミックパッケージ集合体もキャビティ部それぞれに段差部を形成しなければならずコストアップになること、小型のものの場合には、段差部が設けてあってもリッドを微細な段差部に供給し自動的に落とし込むのが難しく、また、段差部に落とし込んだ後にリッドをセラミックパッケージに押し付けて溶着するには種々の制約があるなどの問題がある。
本発明は、半導体素子、あるいは水晶振動子などの素子又は回路をパッケージ内に封止してなる電子部品パッケージを効率的に製造し得る製造方法及び製造装置を提供することを主目的としている。
前述の課題を解決するために、第1の発明は、個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体のキャビティ部それぞれに部品を収納し、所定の電気的接続を行う第1の工程と、前記シート状パッケージ集合体の主面の面積と同等以上の広さの開口部を有する容器内に、前記開口部に合わせて前記シート状パッケージ集合体を収納する第2の工程と、前記開口部を覆うように薄板を配置する第3の工程と、前記薄板を、前記開口部を有する前記容器の壁に押圧保持して前記開口部を密閉する第4の工程と、前記容器内の気体を吸引して真空にし、前記薄板で密閉した前記容器内の圧力と前記容器の外側の圧力との差によって、前記薄板の内面を前記シート状パッケージ集合体の前記キャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面に押し付ける第5の工程と、前記真空中において前記薄板の内面を前記網目状仕切り部の前記網目状表面に押し付けた状態で、前記薄板の外面に熱線を照射して前記薄板を前記網目状表面に溶着する第6の工程と、前記シート状パッケージ集合体とこれに溶着された前記薄板とを前記網目状仕切り部で分離して、前記個々の電子部品パッケージを得る第7の工程とを備えることを特徴とする電子部品パッケージの製造方法を提供する。
第2の発明は、個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体のキャビティ部それぞれに部品を収納し、所定の電気的接続を行う第1の工程と、前記シート状パッケージ集合体の主面の面積と同等以上の広さの開口部を有する容器内に、前記開口部に合わせて前記シート状パッケージ集合体を収納する第2の工程と、前記開口部を覆うように薄板を配置する第3の工程と、前記薄板を前記開口部を有する前記容器の壁に押圧保持して前記開口部を密閉する第4の工程と、前記容器内の気体を吸引して真空にし、前記容器内の圧力を前記容器外の圧力よりも小さくする第5の工程と、前記シート状パッケージ集合体を移動させて、前記シート状パッケージ集合体の前記キャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面を、前記容器内外の圧力差を受けている前記薄板の内面に押し付けて密着させる第6の工程と、前記真空中において前記薄板の内面を前記網目状仕切り部の前記網目状表面に密着させた状態で、前記薄板の外面に熱線を照射して前記薄板を前記網目状表面に溶着させる第7の工程と、前記シート状パッケージ集合体とこれに溶着された前記薄板とを前記網目状仕切り部で分離して、前記個々の電子部品パッケージを得る第8の工程とを備えることを特徴とする電子部品パッケージの製造方法を提供する。
第3の発明は、個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体のキャビティ部それぞれに部品を収納し、所定の電気的接続を行う第1の工程と、前記シート状パッケージ集合体の主面の面積と同等以上の広さの開口部を有する容器内に、前記開口部に合わせて前記シート状パッケージ集合体を収納する第2の工程と、前記開口部を覆うように薄板を配置する第3の工程と、前記薄板を、前記開口部を囲む前記容器の壁に押圧保持して前記開口部を密閉する第4の工程と、密閉された前記容器内に窒素ガス又は不活性ガスのような乾燥電気絶縁性気体を充満させる第5の工程と、前記薄板の内外の気圧差で前記薄板の外面を内面側へ加圧することにより、又は前記薄板の内外の気圧差で外面が内面側へ加圧されている前記薄板の方向に前記シート状パッケージ集合体を移動させることにより、前記シート状パッケージ集合体の前記キャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面を前記薄板の内面に押し付けて密着させる第6の工程と、前記乾燥電気絶縁性気体中において、前記薄板の内面と前記網目状仕切り部の網目状表面とを互いに密着させた状態で、前記薄板の外面に熱線を照射して前記薄板を前記網目状表面に溶着させる第7の工程と、前記シート状パッケージ集合体とこれに溶着された前記薄板とを前記網目状仕切り部で分離して、前記個々の電子部品パッケージを得る第8の工程とを備えることを特徴とする電子部品パッケージの製造方法を提供する。
第4の発明は、個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体に薄板を溶着した後に、個々の電子部品パッケージに分離する分離手段を備える電子部品パッケージの製造装置であって、個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体のキャビティ部それぞれに部品を収納して所定の電気的接続が行われた前記シート状パッケージ集合体の主面の面積よりも大きな面積の開口部を有する容器と、その容器内に備えられて前記シート状パッケージ集合体が載置される載置台と、前記開口部を覆うように配置された薄板を前記容器の壁に押圧保持して前記開口部をその薄板によって密閉する押圧部材と、前記容器内を真空にし、前記容器内の圧力を前記容器外の圧力よりも小さくする真空機構と、前記薄板の外面に熱線を照射する熱線源とを備え、前記薄板で密閉した前記容器内の圧力と前記容器の外側の圧力との差によって、前記シート状パッケージ集合体の前記キャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面を前記薄板の内面に押し当て、その状態で前記薄板の外面に熱線を照射して前記薄板を前記網目状表面に溶着させることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置を提供する。
第5の発明は、個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体に薄板を溶着した後に、個々の電子部品パッケージに分離する分離手段を備える電子部品パッケージの製造装置であって、個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体のキャビティ部それぞれに部品を収納して所定の電気的接続が行われた前記シート状パッケージ集合体の主面の面積よりも大きな面積の開口部を有する容器と、その容器内に備えられて前記シート状パッケージ集合体が載置される載置台と、前記開口部及び前記薄板の周囲を覆うように配置された密閉手段と、前記容器内に乾燥電気絶縁性気体を供給する電気絶縁性気体供給機構と、前記密閉手段内の気圧が前記容器内の気圧よりも高い気圧になるように、前記密閉手段に気体を供給する気体供給機構と、前記密閉手段を介して前記薄板の外面に熱線を照射する熱線源とを備え、前記容器内の気圧と前記密閉手段内の気圧との差の気圧によって前記シート状パッケージ集合体の前記キャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面に前記薄板の内面を押し当て、その状態で前記薄板に熱線を照射して前記薄板を前記網目状表面に溶着させることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置を提供する。
前記第1の発明によれば、半導体素子、あるいは水晶振動子などの素子又は回路をパッケージ内に気密封止してなる電子部品パッケージを効率的に製造することができる。また、気圧差で薄板をシート状パッケージ集合体のキャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面に密着させることができるので、ガラスなどの透明な部材を通して光線などの熱線を被溶着箇所に照射せずに、大気中で直接熱線を被溶着箇所に直接照射でき、したがって、ガラスなどの汚れによる悪影響も無く、溶着効率が高く、小さなエネルギーの熱線で、電子部品パッケージを効率的に製造することができる。
前記第2の発明によれば、薄板がセラミック又はガラスのような無機材料などからなる曲がり難い非可撓性のものである場合にも、真空中半導体素子、あるいは水晶振動子などの素子又は回路をパッケージ内に気密封止してなる電子部品パッケージを効率的に製造することができる。
前記第3の発明によれば、窒素ガス又は不活性ガスのような電気絶縁性気体中において、半導体素子、あるいは水晶振動子などの素子又は回路をパッケージ内に気密封止してなる電子部品パッケージを効率的に製造することができる。
前記第4の発明によれば、気圧差で薄板をシート状パッケージ集合体のキャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面に密着させることができるので、大気中で直接熱線を被溶着箇所に直接照射でき、半導体素子、あるいは水晶振動子などの素子又は回路をパッケージ内に気密封止してなる電子部品パッケージを効率的に製造することができる製造装置を提供できる。
前記第5の発明によれば、真空内でも、電気絶縁性気体中でも薄板の両側の圧力差で確実にシート状パッケージ集合体と薄板とを密着させることができるので、薄板が可撓性のものである場合には、溶着効率が高く、比較的簡単な機構で、かつ小さなエネルギーの熱線で、電子部品パッケージを効率的に製造できる製造装置を提供できる。
[実施形態1]
図1、図2によって本発明にかかる電子部品パッケージの製造方法及び製造装置の実施形態1について説明する。図1、図2は本発明に係る電子部品パッケージの製造方法における溶着について説明するための図である。直方体形状の容器1は溶着室Wを形成し、その天井壁1Aには4角形の開口部2を有すると共に、吸引口3を備える。吸引口3には図示しない真空ポンプなどの真空機構が接続される。容器1は開口部2を密閉することによって、気密となる。4角形の開口部2は、分割される前の通常のシート状パッケージ集合体Pの上面、つまり4角形の主面Paよりも大きい面積を有する。シート状パッケージ集合体Pについては後で図3を用いて説明する。
シート状パッケージ集合体Pは、図示しない移載機構によって平坦な面をもつ載置台4に載せられる。載置台4が、ばね材のような弾性部材5を介してシリンダ装置のような駆動機構6によって容器1内に支承されている。駆動機構6がシリンダ装置であるとすると、シリンダ装置のシリンダロッド6A(図2)の伸縮に伴って、シート状パッケージ集合体Pは図面の上下方向に動く。駆動機構6は、容器1の底壁1Bのシール部材1Cを通して容器外部から内部に延びている。
容器1における開口部2には薄板Fが配置される。薄板Fは、個々のパッケージに分割されたときにはリッド(蓋)となるものであり、例えばコバール(商品名)、ニッケル、又はステンレスなどからなる薄いシート状金属と銀ろう又は金錫あるいは鉛フリーハンダ(例えばAgSnCu系)のようなろう材層とからなる。つまり、薄板Fは高融点層と低融点層とからなる。又は、薄板Fは熱伝導の良好なセラミック薄板やガラス薄板のような無機材料からなる薄板とろう材層の役割を果たす低融点層とからなる薄板であってもよく、この場合には、薄板Fは容器1における開口部2よりも全体的に面積が大きな1枚の薄板である。薄板Fは、15〜100μm、好ましくは20〜70μmの厚みである。実施形態1では、薄板Fは開口部2の面積よりも大きな面積を有し、比較的曲がり易い、つまり可撓性のある金属薄板を巻いた金属薄板ロールFRから1回の溶着毎に引き出され、開口部2を完全に覆うように配置される。押圧部材7は薄板Fを容器1の天井壁1Aに加圧して薄板Fによって容器1の開口部2を密閉するためのものである。この押圧部材7は、開口部2を囲む枠形状の部材であって、図示しない駆動機構によって図面上で上下動し、薄板Fを加圧したり、開放できるようになっている。押圧部材7及び容器1の天井壁1Aには、開口部2を囲むように図示しないOリングが備えられており、双方のOリングで薄板Fを両側から挟んで加圧することによって、薄板Fで容器1の開口部2を密閉する。
そして、図2に示すように、容器1の上方には熱線照射装置8が配置されている。熱線照射装置8は、レーザ光を照射する炭酸ガスレーザ装置、YAGレーザ装置、半導体レーザ装置、ファイバレーザ装置などのようなレーザ装置、電子ビームを照射する電子線加熱装置、シート状パッケージ集合体4の全面に光を短時間照射して加熱を行うランプ加熱装置、あるいは輻射熱を与える赤外線ヒータなどが使用される。熱線照射装置8から放射される熱線の熱によって、薄板Fがシート状パッケージ集合体Pに溶着される。薄板Fがシート状パッケージ集合体Pに溶着された後に、現在、シート状パッケージ集合体Pを個々のパッケージに分割するのに用いられているダイシングソウ、ダイヤモンドカッタあるいはレーザビーム、又はローラなどを組み合わせた分割機構などで代表される不図示の分離装置によって、個々の電子部品パッケージに分離される。なお、Hは容器1内、例えば容器1の底板に取り付けられたベーキング用のヒータであり、容器1内でベーキングが行われるときには、容器1は比較的耐熱性の高い材料からなる。ベーキングについては後で説明する。なお、ベーキング用のヒータHの電源などは容器1の外に設けられているが、図示するのを省略している。
次に、図3、図4をも用いて実施形態1の電子部品パッケージの製造方法について説明する。図3(A)は、セラミック材料からなるシート状パッケージ集合体Pを上面から見た図を示し、図3(B)は、図3(A)の断線X−X’で切断した構造を説明するための図である。図4はシート状パッケージ集合体Pに薄板Fを溶着する工程を説明するための図面である。これら図3、図4において、個々の電子部品パッケージを構成するパッケージ構造については同じであるので、電子部品パッケージ1個分について、キャビティ部Caに封入される電子部品Ep、シート状パッケージ集合体Pの底壁Pbの内外に形成された電極Ed、それらを接続するスルーホールThの一例を示し、他は図示するのを省略した。シート状パッケージ集合体Pにそれぞれのキャビティ部Caを形成する網目状仕切り部Msには、鎖線で示すように、その網目状表面Smから底壁Pb方向に延びる分離ラインLnが格子状に形成されている。鎖線で示されている分離ラインLnは、ミシン目のように小空部が断続的に形成されて分離し易くなっている切断線、あるいは溝、又は機械的に脆くなっているスクライブラインなどからなっており、切断を容易にしている。シート状パッケージ集合体Pの1例をあげれば、85mm×70mmの長さと幅とを有し、11×23個の個々のパッケージに分離することができるものである。薄板Fと網目状仕切り部Msの網目状表面Smとを確実かつ容易に接合できるという面からは、網目状表面Smが低融点層からなり、薄板Fの低融点層と低融点層である網目状表面Smとが接合されるのが好ましい。なお、リーク用溝Gdについては後で説明する。
先ず、従来方法と同様に大気中において、図示しない電子部品マウント装置によって、水晶振動子又は半導体素子、あるいは発振回路のような電子部品Epが網目状仕切り部Msと底壁Pbとによって形成されたそれぞれのキャビティ部Caに搭載され、キャビティ部Ca内に形成されている電極Edにハンダ付けされる。このような作業が順次行われて、すべてのキャビティ部Caに電子部品Epが搭載され、ハンダ付けされてなるシート状パッケージ集合体Pは、図示しない搬送機構によって搬送され、溶着室W内の載置台4の上に載置される。このとき通常は、シート状パッケージ集合体Pの主面Paは容器1の開口部2よりも低い位置にある。ここで、シート状パッケージ集合体Pの主面Paは一般的には底壁Pbの面積に等しい。
次に、薄板Fが容器1の天井壁1A上を図面右方向(矢印A)に引っ張られ、開口部2を覆うように、持ち上げられている押圧部材7の下を通して薄板ロールFRから引き出される。しかる後に、押圧部材7が図示しない上下駆動機構によって押し下げられ、薄板Fを所定の力で天井壁1Aに押し付ける。前述したように、図示しないが、押圧部材7が天井壁1Aを押し付ける部位にはそれぞれOリングが設けられており、それらの弾力性で薄板Fを両面から加圧する。これによって、薄板Fは容器1の開口部2を密閉する。これとほぼ同時に図示しない真空機構が動作を開始し、容器1の吸引口3から溶着室W内の空気を吸引する。このときシート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Ca内の空気も排除される。溶着室W内の真空度が高まるのに伴い、溶着室W内と大気中との気圧の差が大きくなるために、薄板Fは開口部2を通して容器1内側にある程度湾曲するようになる。
所定時間、真空動作が行われると、溶着室W内は所定の真空度となり、この時点で真空動作を行いながらヒータHに通電が行われることによって、容器1内の温度が上昇し、シート状パッケージ集合体Pと薄板Fのベーキングが行われる。このベーキングによって薄板F、シート状パッケージ集合体、又はその部品Epから電子部品の品質に悪影響を与えるガスなどを発散する。次にヒータHへの通電を止めた後に、シリンダ装置のような駆動機構6が動作を開始して、弾性部材5を通して載置台4とシート状パッケージ集合体Pとを上昇させる。薄板Fの下面にシート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Caを形成する網目状仕切り部Msの網目状表面Smが当接した後も少し上昇し、薄板Fがほぼ平坦となる程度まで湾曲した薄板F部分を持ち上げることによって、薄板Fの下面と網目状仕切り部Msの網目状表面Smとはほぼ均一の力で当接する。つまり、大気の圧力と溶着室W内の圧力との差の気圧で薄板Fを網目状仕切り部Msの網目状表面Smに加圧するので、薄板Fと網目状表面Smとは全面で均一に密接する。
なお、シート状パッケージ集合体Pにおけるキャビティ部Caを形成するそれぞれの網目状仕切り部Msの網目状表面Smにはリーク用溝Gdを設けている。このリーク用溝Gdは、各キャビティ部Caを囲む網目状仕切り部Msの網目状表面Smそれぞれに1本以上ほぼ直角に形成され、網目状表面Smに薄板Fが密接しても、リーク用溝Gdを通して各キャビティ部Caが連通されているので、各キャビティ部Ca内は真空になる。
ここで、重要なことはリーク用溝Gdが溶着時に薄板Fのろう材層(不図示)で完全に塞がれねばならないことである。したがって、リーク用溝Gdは薄板Fのろう材層(不図示)の厚みよりも浅くなければならず、溶着時に溶融した薄板Fのろう材層(不図示)がリーク用溝Gdに流れ込んで完全に塞がねばならない。このようなリーク用溝Gdを備えることによって、容器内の真空度が高まるにつれて、薄板Fが網目状表面Smに密接しても、リーク用溝Gdを通してシート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Caの内部の真空度を高めることができると共に、ベーキング時に発生するガスなどを排出することができる。
薄板Fと網目状仕切り部Msの網目状表面Smとを密接させた状態で、図2に示すように、熱線源8から熱線を薄板Fの外面に照射する。熱線源8がレーザ装置であって、熱線がレーザビームの場合には、図4に示すようにレーザビームは網目状仕切り部Msの網目状表面Smに相当する薄板F部分に照射され、網目状仕切り部Msの網目状表面Smに薄板Fを溶着する。レーザビームは、網目状仕切り部Msの網目状表面Smに沿って走行して先ず縦方向を溶着し、縦方向の溶着が済んだ後に横方向に順次走行して横方向を溶着する。このとき、レーザ装置を2台使用して、網目状仕切り部Msの網目状表面Smの縦方向と横方向とに同時にレーザビームを走行させて溶着時間を短縮することもできる。電子ビームを使用する場合も同様である。そして、熱線源8がキセノンランプの場合には、シート状パッケージ集合体Pの主面Paに相当する薄板Fの全面にフラッシュ光を100ms程度の時間照射して、短時間に網目状仕切り部Msの網目状表面Sm全面に薄板Fを一挙に溶着又は所定面域を溶着することができる。この溶着時、シート状パッケージ集合体Pは前記ベーキングによって温度が上昇、例えば200℃前後の温度にあるので、シート状パッケージ集合体Pが室温にあるときよりは溶着が容易に行われる。
この溶着工程の終了後に、前記真空機構の動作を停止させると共に、押圧部材7を原位置に戻し、レーザビームの照射強度を増大させ、シート状パッケージ集合体Pの外周に沿ってレーザビームを走行させて、シート状パッケージ集合体Pの外周部から突出している不要な薄板Fを切断する。しかる後に、図示しない前記搬送機構によって、薄板Fで密閉されたシート状パッケージ集合体Pを容器1から取り出す。大気中に取り出された薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとの密閉パッケージ集合体は、分離ラインLnにおいて不図示の前述分離装置によって分離され、個々の電子部品パッケージとなる。この実施形態1では、分離前のシート状パッケージ集合体Pと薄板Fとを溶着した後に、個々の電子部品パッケージに分離するので、生産効率が大幅に向上するのは勿論のこと、直接、薄板Fに熱線を照射して薄板Fのろう材を溶融させ、シート状パッケージ集合体Pに溶着させているので、熱効率が高く、したがって、シート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Ca内の電子部品Epに悪影響を与えることなく、少ないパワーで溶着作業を行うことができる。なお、熱線を照射する際に、必要に応じて容器1の開口部2よりも面積の小さな透明な不図示のガラス板を重石として薄板F上に載せ、その状態で前記ガラス板を通して熱線を照射してもよい。また、図示しないが、容器1の開口部2よりも大きな面積の透明度の高いガラス板を開口部2に載せ、駆動機構6によってシート状パッケージ集合体Pを押し上げて薄板Fの下面に押し付け、更に薄板Fの上面をガラス板に押し付けることによって、シート状パッケージ集合体Pの網目状表面Smと薄板Fとの密着度を更に高めた上で熱線を照射してもよい。この場合、駆動機構6の上昇動作に幾分バラつきがあっても、ばね材のような弾性部材5がその押圧力を吸収するので、不図示のガラス板を損傷するようなことはない。
[実施形態2]
実施形態1では構造上の余裕度を考慮して弾性部材5と駆動機構6とを備え、載置台4を可動なものにしたが、図5に示すように、載置台4が容器1内の適当な位置、例えば容器1の天井壁1Aから下側数mm〜5mm程度の位置で、真空状態にしたときに、可撓性の薄板Fの下面が網目状仕切り部Msの網目状表面Smの全面にほぼ均等に密接する位置に存在していればよい。容器1内の真空度が高まるにつれて、シート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Caの内部の真空度も高まり、容器1内外の気圧差によって、薄板Fが下方向に湾曲してその下面と網目状仕切り部Msの網目状表面Smとはほぼ均等の力で密接するので、基本的には弾性部材5と駆動機構6は存在しなくても実施形態1の接合方法を実現することができる。
実施形態2の場合においては、シート状パッケージ集合体Pにリーク用溝を設けるとよい。このようなリーク用溝Gdを備えることによって、容器内の真空度が高まるにつれて、薄板Fが網目状表面Smに密接しても、リーク用溝Gdを通してシート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Caの内部の真空度を高めることができると共に、ベーキング時に発生するガスなどを排出することができる。なお、前述したように薄板Fと網目状表面Smとには、容器1内の気圧と大気圧との差の加圧力がかかるが、これでは十分でないとき、容器1の開口部2よりも面積の小さい不図示の透明なガラス板を薄板F上に重石として載せた状態で真空動作を行い、又はその前に真空動作を行った後に、溶着動作を行っても勿論よい。
また、載置台4がベーキング用のヒータHを兼ねると好都合である。真空度が所定の値になったときに載置台4を兼ねるヒータHに通電してベーキングを行う。載置台4がベーキング用のヒータHを兼ねると、ヒータHの発熱は直接シート状パッケージ集合体Pの底壁Pbに伝達されるので、効率よくベーキング温度に到達することができ、短時間でベーキングを行うことができる。さらに、容器1外の気圧と容器1内の気圧との差で薄板Fをシート状パッケージ集合体Pの網目状表面Smに密接させているが、十分に良好な密接状態を得る条件が厳しいときには、重石として容器1の開口部よりも面積の小さな透明度の良好で平坦なガラス板(不図示)を薄板Fに載せてもよい。また、別のベーキング機構において、容器1ごとベーキングしてもよい。この製造方法によれば、製造装置を小型化できるだけでなく、装置の大幅な簡略化、コストダウンなどが可能であり、実用上の効果は大きい。
[実施形態3]
次に、シート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Ca内に乾燥した電気絶縁性気体を封入する実施例を図6によって説明する。図6において、図1ないし図5で用いられた記号と同一の記号は同じ名称の部材を示すものとする。容器1は、気体供給口3’を有する点が実施形態1と異なる。気体供給口3’には、図示しないが、選択的に乾燥した窒素ガスのような乾燥電気絶縁性気体を供給できる電気絶縁性気体供給機構が接続されている。容器1の上には第2の容器9が備えられる。この容器9は、実施形態1における押圧部材7の働きと同様な働きも行う枠状の側壁部9Aと、少なくとも一部分が透明なガラス板で形成されている天井壁9Bとからなり、側壁部9Aの一部分には空気のような気体を供給する気体供給口10が設けられている。第2の容器9は、図示しない上下駆動機構によって上下に動き、側壁部9Aの下端面が第1の容器1の天井壁1Aから離れたり、あるいは天井壁1Aを所定の力で加圧する。加圧するとき第2の容器9は、第1の容器1の天井壁1Aと薄板Fと一緒に密閉手段を構成する。側壁部9Aの下端面には、図示しないが、実施形態1における押圧部材7と同様にOリングを有し、薄板Fを容器1の天井壁1Aと協働して押さえて、薄板Fで容器1と容器9とを隔てると共に、それぞれを気密にする。
次に、図6を用いて本発明にかかる実施形態3の動作説明を行う。最初は、第2の容器9が第1の容器1から外れた所定位置、又は容器1の上方の所定位置(原位置という)にある。その状態で、実施形態1と同様に、不図示の搬送機構がシート状パッケージ集合体Pを外部の積載場所から容器1の溶着室W内の載置台4に搬送する。次に、薄板Fが容器1の開口部2を覆うように配置される。薄板Fは、実施形態1と同様にロール状に巻かれた薄板を引っ張り出しても良いし、また、所定の大きさに裁断された薄板のシートであっても良い。薄板Fは、開口部2の面積よりも大きいのは勿論のこと、第2の容器9の4角形の枠状の側壁部9Aの下端面でしっかり薄板Fの外周部を挿み込める大きさが必要である。また、薄板Fは可撓性のものであってもよいし、可撓性のない又は乏しい非可撓性のものであってもよい。
薄板Fが容器1の開口部2を覆うように配置された後に、図示しない駆動機構が第2の容器9を押し下げ、第2の容器9の側壁部9Aにおける下端面と容器1の天井壁1Aとで薄板Fの外周部を所定の加圧力で挿み込み、第1の容器1と第2の容器9とを密閉すると同時に、第1の容器1と第2の容器9とを薄板Fによって分離密閉する。次に、図示しない電気絶縁性気体供給機構を起動して気体供給口3’から乾燥した窒素ガスのような乾燥電気絶縁性気体を予め決められた所定時間流し、容器1内の溶着室W内を空気から乾燥電気絶縁性気体に置換する。このときの溶着室W内の気圧をZ1とする。このとき駆動機構6によって、シート状パッケージ集合体Pを容器1の天井壁1Aの上面とほぼ同じ高さ、あるいはそれよりも幾分高いレベルまで上昇させる。
他方では、第1の容器1と第2の容器9とが薄板Fによって分離密閉されると同時に、気体供給口10を通して空気又は溶着室W内に供給される電気絶縁性気体と同じ気体が第2の容器9内に供給される。空気又は電気絶縁性気体の供給は、不図示のタイマなどによって予め決められた時間だけ行われ、第2の容器9内の気圧は第1の溶着室W内の気圧Z1よりも高い気圧Z2になる。これら気圧の差(Z2−Z1)に等しい圧力で、薄板Fを図面上方からシート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Msの網目状表面Sm全面に均一に押し付ける。第2の容器9の大気に対する機密性が十分でない場合には、ある範囲の加圧力が得られる程度の量の空気又は前記電気絶縁性気体を気体供給口10から継続して供給するのが好ましい。気圧差によって薄板Fをシート状パッケージ集合体Pに均一に押し付けた状態で、熱線源8が第2の容器9の外側から透明な天井壁9Bを通して熱線を薄板Fに照射する。この実施形態では、熱線源8がレーザビーム装置又はキセノンランプ装置のような光源が好ましい。
熱線の熱によって、実施形態1と同様に、薄板Fをシート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Msの網目状表面Sm全面を順次又は一度に溶着した後、第2の容器9を前記図示しない駆動機構によって原位置まで上昇、又は移動させる。その後に、図示しない搬送機構によって薄板Fの溶着されたシート状パッケージ集合体Pを第1の容器1から取り出す。そして、シート状パッケージ集合体Pの外周部から突出している不要な薄板F部分を切断して除去する。最後に、図示しない前述のような分離装置によって、分離ラインLnで薄板Fの溶着されたシート状パッケージ集合体Pを分離し、個々の電子部品パッケージにする。この実施形態2では、気圧によって薄板Fをシート状パッケージ集合体Pに押し付けているので、薄板Fをシート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Msの網目状表面Sm全面に均一に押し付けることができ、生産能率が高いことは勿論のこと、均一な溶着が可能である。この実施形態は、特に電子部品パッケージに電気絶縁性気体を封入する場合に適している。
次に、実施形態3の変形例を簡単に説明する。実施形態2では、載置台4が真空状態にしたときに薄板Fの下面が網目状仕切り部Msの網目状表面Smに当接する位置に固定されていれば、容器1内外の気圧差によって、薄板Fが下方向に湾曲してその下面と網目状仕切り部Msの網目状表面Smとはほぼ均一の力で当接するので、基本的には弾性部材5と駆動機構6は存在しなくても実施形態1の接合方法を実現できると述べた。この場合には、容器1の溶着室W内においてシート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Ca内の真空度を十分に高めようとすると、載置台4の固定位置が厳密に選定されねばならず、その位置から少し外れると加圧力が不足するので、この加圧力の不足分を容器9内の気体の圧力で補ってもよい。つまり実施形態3の変形例では、容器1内を真空にし、容器9内に所望の気圧になるように気体を封入し、その気体の圧力も加えて薄板Fを網目状仕切り部Msの網目状表面Smに押し付ける力を最適に制御するものである。この場合には、真空力だけの加圧力では不足する網目状仕切り部Msの網目状表面Smへの薄板Fの押し付け力を十分に補うことができる。
[実施形態4]
図7ないし図9によって、図3、図4に示したようなシート状パッケージ集合体Pに薄板Fを溶着する本発明の実施形態4について説明する。図7はシート状パッケージ集合体Pと薄板Fとの位置合わせと仮付けとを説明するための図である。図8は溶着するまでの工程を説明するための概略図であり、図9はシート状パッケージ集合体Pに薄板Fを溶着するための装置の概略を説明するための図である。この実施形態では、シート状パッケージ集合体Pの主面Paの大きさにほぼ合致するように予め切断してある4角形の薄板Fを用いる。これらの図によって溶着工程について説明する。
先ず、大気中において図示しない移載機構が薄板Fを1枚だけ真空吸引してシート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Msの網目状表面Smに載置する。しかる後に、位置合わせ機構の四つの位置合わせ部材K1、K2(図面の表裏方向に位置する位置合わせ部材については図示していない。)が前進をして、薄板Fの位置ずれを直し、薄板Fをシート状パッケージ集合体Pに位置合わせする。ここで、薄板Fは、シート状パッケージ集合体Pに位置合わせされたときに、シート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Mに形成されている分離ラインLnと合致する不図示の分離ラインが形成されていると好都合である。この格子状に形成された分離ラインは、例えば分離用溝又は機械的に脆くされたスクライブラインである。
その位置合わせされた状態で、2本以上のピン状の仮付け用電極Q1、Q2が降下し、所定の力で薄板Fを加圧する。仮付け用電極Q1とQ2との間には電源11とスイッチ12とが直列に接続されている。仮付け用電極Q1、Q2が薄板Fを加圧した状態でスイッチ12が閉じられ、電源11から仮付け用電極Q1、Q2、薄板F、あるいはシート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Msの網目状表面Smに形成されている薄板(図示せず)を電流が流れ、仮付け用電極Q1、Q2で加圧されている部分の薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとを溶着し、仮付けする。
このようにして2箇所又は数箇所仮付けが行われた薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとを、図示しない搬送機構によって小前室14に搬入する。小前室14は、第1の開閉扉15を開くことによって大気に開放され、第1の開閉扉15を閉じることによって大気から密閉される。小前室14は、好ましくは図示しない前述のような吸気口を通して不図示の真空機構に接続されている。小前室14は、短時間で真空状態にできるよう、室内が極力小さく形成されている。小前室14の次にはベーキング室16が備えられている。小前室14が短時間でベーキング室16と同程度の真空状態になると、つまり、第1の開閉扉15を閉じてから設定時間が経過すると、ベーキング室16を形成する通常の構造のベーキング炉(不図示)との間の第2の開閉扉17が開いて、薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとがベーキング室16に搬送される。
ベーキング室16は、薄板Fの高融点層に形成されたろう材層のような低融点層、又は場合によってはシート状パッケージ集合体Pに形成されるろう材層が溶融しない程度、あるいは部品Epに悪影響を与えない程度の温度以下の温度で薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとをベーキング(焼成)し、このベーキングによって薄板F、シート状パッケージ集合体、又は部品Epからガスなどを発散させて除去することにより、品質の高い電子部品パッケージを得るためのものである。小前室14に搬入された薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとは順次、ベーキング室16に移送される。そして、ベーキング室16に移送された薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとは、図示しない搬送機構によって所定速度で図面左方向に搬送され、所定時間ベーキングされた後に、開いた第3の開閉扉18を通して容器1の溶着室Wに移送される。ここで、薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとは、仮付けされた部分を除いて、それらの間には隙間が存在するので、シート状パッケージ集合体Pのそれぞれのキャビティ部Caから空気やガスが排除され、キャビティ部Caは真空状態になる。
溶着室Wに移送された薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとは図9に示すように、不図示の移載機構によって載置台4に載置される。溶着室Wはベーキング室16と同程度以上の真空状態にある。薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとが溶着室W内に移送されると、第3の開閉扉18が閉じて溶着室Wを密閉する。溶着室Wは、前述のようにして吸引口3から吸引が行われており、溶着室W内が一定の真空状態に保たれている。前述のように、薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとは、仮付けされた部分を除いて、それらの間には隙間が存在するので、シート状パッケージ集合体Pのそれぞれのキャビティ部Caは溶着室W内と同様に真空状態となる。次に、図示しない移載機構によって重石として働く平坦で透明度の高いガラス板13が薄板F上に載せられ、薄板Fをシート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Msの網目状表面Smに密着させる。
その状態で、熱線源8を動作させ、前述のように熱線を照射して、薄板Fをシート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Msの網目状表面Smに溶着する。この実施形態では、熱線源8としてレーザビーム装置を用いており、そのレーザビーム装置はレーザ光を発生する電源部を含む本体部8A、レーザ光を導光するライトガイド8B、レーザ光を所定の角度屈折させるミラー8C、屈折されたレーザ光を収束してレーザビームとする収束レンズ8Dなどからなり、前述したように、レーザビームをシート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Msの網目状表面Smに相当する薄板F上を順次照射して溶着を行う。この溶着工程については、実施形態1、2で述べた方法と同じであるのでこれ以上詳細に説明しない。そして、第4の開閉扉19が開かれ、溶着された薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとは小後室20に移送される。その後、第4の開閉扉19が閉じられ、容器1、小後室20が密閉される。第4の開閉扉19が開かれるときには、小後室20が溶着室W内と同様に真空状態にあることが好ましい。
第4の開閉扉19が閉じられると、第5の開閉扉21が開いて、溶着済みの薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとが大気中に取り出される。その後、大気中において前述したように、ダイシンソウ、ダイヤモンドカッタあるいはレーザビーム、又はローラなどを組み合わせた分割機構などで代表される分離装置22によって、薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとを個々の電子部品パッケージに分離する。この実施形態では、薄板Fにもシート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Msの網目状表面Smにほぼ合致する不図示のV字状溝又は薄板材料の脆弱化された分離ラインを有しているので、より分離し易い。そして、この実施形態でもベーキング工程でシート状パッケージ集合体Pと薄板Fとは温度上昇しているから、溶着を確実に行うことができる。なお、薄板Fとシート状パッケージ集合体Pとの位置合わせは、画像処理による位置合わせ機構(不図示)でより高精度に行ってもよい。
[実施形態5]
図10を用いて本発明にかかる電子部品パッケージの製造方法の実施形態5について説明する。この実施形態5は、特に、熱線源8がレーザ装置又はキセノンランプのような光源の場合に有効である。薄板Fが光を反射し易い色又は鏡面を有するときには熱線源8からの熱線、特に光線の多くが反射されてしまうので、図10(A)に示すように、薄板Fがこれを防ぐための熱線反射抑制層Bを有する。図3及び図4に示したように、シート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Caを形成する網目状仕切り部Msの網目状表面Smに相当する箇所に下面が位置する薄板Fの上面に熱線反射抑制層Bが形成されている。熱線反射抑制層Bは、カーボンブラックなどを含有する黒色系統の塗料をシルクスクリーン印刷などによって形成した塗膜、又は酸化膜などからなる。この実施形態5では、シート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Caを形成する網目状仕切り部Msの網目状表面Smは、キャビティ部Caに相当する面積を囲む格子状の面域である。したがって、例えば、熱線源8がキセノンランプなどのようにシート状パッケージ集合体P上の薄板F全面に強いフラッシュ光を照射した場合、キャビティ部Caに相当する薄板F面域に照射された光線はほとんど反射され、シート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Caを形成する網目状仕切り部Msの網目状表面Smに相当する薄板F面域に照射された光線はほとんど吸収され、その熱によって薄板Fを網目状表面Smに溶着させる。したがって、薄板Fが熱線、特に光線を反射し易いものであっても、効率よく溶着することができる。
次に、図10(B)は薄板Fが熱線、特に赤外線波長領域の波長をもつ光線を反射し難いもの、つまり赤外線を吸収し易いものからなる場合に、図示していないが、キャビティ部Ca内に収納される電子部品などに悪影響を与えることなく、シート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Caを形成する網目状仕切り部Msの網目状表面Smに薄板Fを溶着可能な実施形態を示す。この実施形態では、薄板Fが熱線を吸収し易い金属材料からなるので、シート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Msの網目状表面Smに薄板Fを密着させるための重石となる透明なガラス板13のキャビティ部Caに相当する面域に熱線反射層Dを備える。熱線反射層Dは、特に光線の場合には熱に大きな影響を与える赤外線を反射する酸化チタン、酸化クロム、酸化コバルト、酸化バリウムなどの金属酸化物系顔料を含み、カーボンブラックを含まないのが好ましいが、含んでも0.1重量%程度以下である塗料を塗布又は印刷したもの、又は金メッキ膜、あるいは銅メッキ膜など反射特性に優れた金属メッキ膜からなる。
このような熱線反射層Dの形成されたガラス板13は、シート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部Msの網目状表面Smに仮付けされた薄板Fに載置され、しかる後にシート状パッケージ集合体Pに位置合わせされる。したがって、位置合わせを容易なものにするために、ガラス板13は図3に示したシート状パッケージ集合体Pの主面Paとほぼ同一の面積であることが好ましい。ガラス板13をシート状パッケージ集合体Pに位置合わせした後に、キセノンランプなどのような熱線源8からシート状パッケージ集合体Pの主面Paに相当する薄板F全面に熱線を照射する。キャビティ部Caに相当する面域に照射された熱線は熱線反射層Dによって反射され、格子状の網目状表面Smに相当する薄板F部分に照射された熱線は吸収され、薄板Fを格子状の網目状表面Smに溶着する。したがって、図10(B)の実施例にあっては、キャビティ部Caに収納される電子部品などに対する熱的悪影響を最小限にすることが可能である。
図10(A)の実施例において、熱線反射抑制層Bが形成されていない薄板Fの上面に、図10(B)で示した熱線反射層Dを形成しても勿論よい。また、薄板Fが熱線を吸収し易いものの場合には、キャビティ部Caに相当する薄板Fの面域に直接熱線反射層Dだけを備えてもよい。また、図10(B)の実施例において、図10(A)に示すように熱線反射抑制層Bが形成された薄板Fの上に、熱線反射層Dが形成されたガラス板13を載置してもよい。なお、ガラス板13に形成された熱線反射層Dは、必ずしもガラス板13の上面である必要は無く、下面又は2枚以上のガラスを張り合わせた中間面にあっても勿論よい。また、画像処理による位置合わせ機構などを用いることにより、この実施形態5は実施形態1〜4で述べたような、薄板Fやシート状パッケージ集合体Pにも適用することは可能である。
なお、以上の実施形態ではいずれも容器1内でシート状パッケージ集合体Pを薄板Fに1個溶着する例を示したが、載置台4に2個又は4個など複数のシート状パッケージ集合体Pを載置し、これらすべてのシート状パッケージ集合体Pを覆うことができる薄板Fを用いて前述のようにして溶着を行い、その後に薄板Fを切断して別々のシート状パッケージ集合体Pと薄板Fとにしても良い。また、薄板Fをシート状パッケージ集合体Pに位置合わせして仮付けした2個又は4個など複数個を載置台4に載置して、一斉に、又は順次溶着を行っても良い。
実施形態3においては、図6に示した第1の容器1内、第2の容器9内に窒素ガスのような電気絶縁性気体を充満させ、電子部品パッケージ内に電気絶縁性気体を封入する例について述べたが、第1の容器1内、第2の容器9内を真空状態にし、熱線の照射前に第2の容器9内に圧搾気体、好ましくは大気又は圧搾空気を供給して、薄板Fをシート状パッケージ集合体Pの網目状表面Smに適度の力で均一に押し付け、品質の高い溶着を可能にすることができる。
また、図6において、薄板Fは開口部2を覆って容器1と容器2とを分離する程度の大きさのものでもよく、例えば、薄板Fは開口部2の幅よりも小さい幅のもの、あるいは予め切断された4角形のシートであってもよい。このような薄板Fを用いることによって、容器1と容器9とが分離されない場合には、容器1と容器9とで形成される密閉空間を真空にし、あるいは電気絶縁性気体を充満させ、溶着時には重石として薄板F上に透明なガラス板を載置してもよい。
更に、実施形態1〜3の場合、あるいは載置台4に2個又は4個など複数のシート状パッケージ集合体Pを載置し、これらすべてのシート状パッケージ集合体Pを覆うことができる薄板Fを用いて溶着する場合には、薄板Fがシート状パッケージ集合体Pの一部分に密着することが無いように、熱線を照射する直前まで、下側から薄板Fを押し上げる押し上げ部材(図示せず)を備えても良い。この押し上げ部材(図示せず)は、シート状パッケージ集合体Pのキャビティ部Ca内が十分に真空に、あるいは電気絶縁性気体に置換されるのを助ける。
以上の実施形態では熱線照射例としてレーザ加熱、電子線加熱、ランプ加熱、(遠)赤外線ヒータ加熱を例示したが、その他にも例えば、誘導加熱、又は通常の加熱炉を一定時間通過させる輻射熱による加熱、一対のローラ電極間に電流を流してシーム溶接する方法などによっても溶着することができる。なお、なお、以上の実施形態では薄板Fが撓み易い可撓性のある金属薄板として説明してきたが、必ずしも金属薄板でなくともよく、金属薄板に比べて撓み難いセラミック薄板やガラス薄板のような無機材料などからなる非可撓性の薄板とろう材層とからなる薄板Fを前述と同様に用いることができる。無機質材料からなる薄い板に銀ろう又は金錫あるいは鉛フリーハンダ(例えばAgSnCu系)のようなろう材層を形成してなる薄板を有するものであっても、前述と同様に処理することができ、また、同様な効果が得られる。
本発明の電子部品パッケージの製造に係る実施形態1を説明するための図である。 本発明の電子部品パッケージの製造に係る実施形態1を説明するための図である。 本発明に用いられるシート状パッケージ集合体の一例を説明するための図である。 本発明に用いられるシート状パッケージ集合体と薄板との一例を説明するための図である。 本発明の電子部品パッケージの製造に係る実施形態2を説明するための図である。 本発明の電子部品パッケージの製造に係る実施形態3を説明するための図である。 本発明の電子部品パッケージの製造に係る実施形態4を説明するための図であって、シート状パッケージ集合体と薄板との位置決めと仮付けとを示す。 本発明の電子部品パッケージの製造に係る実施形態4を説明するための図であって、ベーキング工程から溶着工程までを説明する図である。 本発明の電子部品パッケージの製造に係る実施形態4を説明するための図である。 本発明の電子部品パッケージの製造に係る実施形態5を説明するための図である。
符号の説明
1・・・第1の容器
2・・・第1の容器の開口部
3・・・第1の容器の吸引口3
3’・・・気体供給口
4・・・載置台
5・・・弾性部材
6・・・駆動機構
7・・・押圧部材
8・・・熱線源
9・・・第2の容器
10・・・第2の容器9の気体供給口
11・・・仮付け用の電源
12・・・スイッチ
13・・・ガラス板
14・・・小前室
15、17、18、19、21・・・開閉扉
16・・・ベーキング室
20・・・小後室
P・・・シート状パッケージ集合体
Ms・・・シート状パッケージ集合体Pの網目状仕切り部
Sm・・・シート状パッケージ集合体Pの網目状表面
Ca・・・シート状パッケージ集合体Pのキャビティ部
F・・・熱線源
K1、K2・・・位置合わせ部材
Q1、Q2・・・仮付け用電極
W・・・溶着室
H・・・ベーキング用のヒータ
Ln・・・分離ライン
Gd・・・リーク用溝

Claims (5)

  1. 個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体のキャビティ部それぞれに部品を収納し、所定の電気的接続を行う第1の工程と、
    前記シート状パッケージ集合体の主面の面積と同等以上の広さの開口部を有する容器内に、前記開口部に合わせて前記シート状パッケージ集合体を収納する第2の工程と、
    前記開口部を覆うように薄板を配置する第3の工程と、
    前記薄板を前記開口部を有する前記容器の壁に押圧保持して前記開口部を密閉する第4の工程と、
    前記容器内の気体を吸引して真空にし、前記薄板で密閉した前記容器内の圧力と前記容器の外側の圧力との差によって、前記薄板の内面を前記シート状パッケージ集合体の前記キャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面に押し付ける第5の工程と、
    前記真空中において前記薄板の内面を前記網目状仕切り部の前記網目状表面に押し付けた状態で、前記薄板の外面に熱線を照射して前記薄板を前記網目状表面に溶着する第6の工程と、
    前記シート状パッケージ集合体とこれに溶着された前記薄板とを前記網目状仕切り部で分離して、前記個々の電子部品パッケージを得る第7の工程と、
    を備えることを特徴とする電子部品パッケージの製造方法。
  2. 個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体のキャビティ部それぞれに部品を収納し、所定の電気的接続を行う第1の工程と、
    前記シート状パッケージ集合体の主面の面積と同等以上の広さの開口部を有する容器内に、前記開口部に合わせて前記シート状パッケージ集合体を収納する第2の工程と、
    前記開口部を覆うように薄板を配置する第3の工程と、
    前記薄板を前記開口部を有する前記容器の壁に押圧保持して前記開口部を密閉する第4の工程と、
    前記容器内の気体を吸引して真空にし、前記容器内の圧力を前記容器外の圧力よりも小さくする第5の工程と、
    前記シート状パッケージ集合体を移動させて前記シート状パッケージ集合体の前記キャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面を、前記容器内外の圧力差を受けている前記薄板の内面に押し付けて密着させる第6の工程と、
    前記真空中において前記薄板の内面を前記網目状仕切り部の前記網目状表面に密着させた状態で、前記薄板の外面に熱線を照射して前記薄板を前記網目状表面に溶着させる第7の工程と、
    前記シート状パッケージ集合体とこれに溶着された前記薄板とを前記網目状仕切り部で分離して、前記個々の電子部品パッケージを得る第8の工程と、
    を備えることを特徴とする電子部品パッケージの製造方法。
  3. 個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体のキャビティ部それぞれに部品を収納し、所定の電気的接続を行う第1の工程と、
    前記シート状パッケージ集合体の主面の面積と同等以上の広さの開口部を有する容器内に、前記開口部に合わせて前記シート状パッケージ集合体を収納する第2の工程と、
    前記開口部を覆うように薄板を配置する第3の工程と、
    前記薄板を、前記開口部を囲む前記容器の壁に押圧保持して前記開口部を密閉する第4の工程と、
    密閉された前記容器内に窒素ガス又は不活性ガスのような乾燥電気絶縁性気体を充満させる第5の工程と、
    前記薄板の内外の気圧差で前記薄板の外面を内面側へ加圧することにより、又は前記薄板の内外の気圧差で外面が内面側へ加圧されている前記薄板の方向に前記シート状パッケージ集合体を移動させることにより、前記シート状パッケージ集合体の前記キャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面を前記薄板の内面に押し付け密着させる第6の工程と、
    前記乾燥電気絶縁性気体中において前記薄板の内面と前記網目状仕切り部の網目状表面とを互いに密着させた状態で、前記薄板の外面に熱線を照射して前記薄板を前記網目状表面に溶着させる第7の工程と、
    前記シート状パッケージ集合体とこれに溶着された前記薄板とを前記網目状仕切り部で分離して、前記個々の電子部品パッケージを得る第8の工程と、
    を備えることを特徴とする電子部品パッケージの製造方法。
  4. 個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体に薄板を溶着した後に、個々の電子部品パッケージに分離する分離手段を備える電子部品パッケージの製造装置であって、
    個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体のキャビティ部それぞれに部品を収納して所定の電気的接続が行われた前記シート状パッケージ集合体の主面の面積よりも大きな面積の開口部を有する容器と、
    該容器内に備えられて前記シート状パッケージ集合体が載置される載置台と、
    前記開口部を覆うように配置された薄板を前記容器の壁に押圧保持して前記開口部を該薄板によって密閉する押圧部材と、
    前記容器内を真空にし、前記容器内の圧力を前記容器外の圧力よりも小さくする真空機構と、
    前記薄板の外面に熱線を照射する熱線源と、
    を備え、
    前記薄板で密閉した前記容器内の圧力と前記容器の外側の圧力との差によって、前記シート状パッケージ集合体の前記キャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面を前記薄板の内面に押し当て、その状態で前記薄板の外面に熱線を照射して前記薄板を前記網目状表面に溶着させることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置。
  5. 個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体に薄板を溶着した後に、個々の電子部品パッケージに分離する分離手段を備える電子部品パッケージの製造装置であって、
    個々の電子部品パッケージに分割される前のシート状パッケージ集合体のキャビティ部それぞれに部品を収納して所定の電気的接続が行われた前記シート状パッケージ集合体の主面の面積よりも大きな面積の開口部を有する容器と、
    該容器内に備えられて前記シート状パッケージ集合体が載置される載置台と、
    前記開口部及び前記薄板の周囲を覆うように配置された密閉手段と、
    前記容器内に乾燥電気絶縁性気体を供給する電気絶縁性気体供給機構と、
    前記密閉手段内の気圧が前記容器内の気圧よりも高い気圧になるように、前記密閉手段に気体を供給する気体供給機構と、
    前記密閉手段を介して前記薄板の外面に熱線を照射する熱線源と、
    を備え、
    前記容器内の気圧と前記密閉手段内の気圧との差の気圧によって前記シート状パッケージ集合体の前記キャビティ部を形成する網目状仕切り部の網目状表面に前記薄板の内面を押し当て、その状態で前記薄板に熱線を照射して前記薄板を前記網目状表面に溶着させることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置。
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