JP4396764B2 - カメラの測光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被写体の輝度を測定する測光装置に関し、特に、カメラの自動露出制御に用いられる測光装置に関するものである。
従来、この種の装置としては、特許文献1に記載されているようなものがあった。この装置は、撮影中ないし撮影後一定期間、測光系及び測距系の動作を禁止するものである。具体的には、一眼レフカメラのようにクイックリターンミラーを備えたカメラにおいて、レリーズ中などのミラー上昇中には、測光系及び測距系には光が届かないことに着目し、その間は測光及び測距を禁止する信号を発生させ、ミラーダウン中において、測光及び測距が行われるものである。
特開昭58−132735号公報
前述したカメラの測光装置は、蓄積型の測光素子を用いた場合に、測光には蓄積動作が必要であるので、蓄積中には測光光学系に光束を導き続けなければならない。しかし、一眼レフカメラにおけるレリーズ時のように、ミラーアップする光学系は、蓄積の途中で光束が遮断される場合がある。その場合には、光束が遮断された時点で測光の継続が不可能になり、蓄積を中断せざるを得ない。蓄積を中断した後は、測光データを読み出すときにも、データを読まずに捨ててしまう場合もある。何れの場合にも、蓄積が中断した影響により、当初予定していた測光データが得られないことになるので、ミラーダウンした後に、直ちに再測光する必要がある。
しかし、連続撮影時のように、ミラーがダウンした後に、すぐにまたミラーアップが始まる場合もあり、再測光が再び中断される場合があり得る。この場合には、連続撮影中に一度も十分な測光ができずに、適正露出が得られないことになる。
このように、撮影間隔が短くなる場合には、測光素子の蓄積時間を短くすることで、蓄積が中断されることを避けるようにすることが考えられるが、一律に蓄積時間を短くすると測光精度が低下する恐れがある。
そこで、本発明は、蓄積型の測光素子を用いた測光装置において、カメラの状態に応じて、最適な設定条件で測光を行うことのできるカメラの測光装置を提供することを課題としている。
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、蓄積型の測光素子を用いて被写界の測光を行う第1のモードと、当該第1のモードに比べて蓄積時間の短い第2のモードとを有する測光回路と、前記測光素子の蓄積の開始と終了とを制御する蓄積制御回路と、カメラに供給されるバッテリ残量が十分であるか否かを判定する判定部と、前記判定部によって撮影間隔が長くなることを検出した場合に、前記蓄積の時間が長くなるように蓄積パラメータを決定するとともに、前回の測光時に前記第1のモードであって且つ次回の測光時の蓄積時間が第1の値より長い場合には、次回測光時に前記第2のモードを選択し、前回の測光時に前記第2のモードであって且つ次回の測光時の蓄積時間が前記第1の値と異なる第2の値より短い場合には、次回測光時に前記第1のモードを選択するパラメータ決定部とを備えたカメラの測光装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載されたカメラの測光装置において、前記測光回路は、出力ゲインを少なくとも高低の2段階に切り換え可能であり、前記第1のモードは、低ゲイン、前記第2のモードは、高ゲインであることを特徴とする。
本発明によれば、カメラの状態に応じて、最適な設定条件で測光を行うことができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係わるカメラの測光装置の概略の構成を示すブロック図である。測光回路10は、例えばCCD(チャージ・カップルド・デバイス)等の蓄積型の測光素子を用いて被写界を測光する回路であり、その測光出力は、A/D変換部11へ出力される。測光回路10内の出力アンプは、高出力を得られるゲインHと、低出力であるがノイズの小さいゲインLに切替可能となっている。
A/D変換部11は、測光回路10のアナログ出力を測光データに数値化するための部分であり、A/D変換部11の測光データは、有効性判定部12,蓄積時間設定部13及び露出演算部17に出力される。有効性判定部12は、A/D変換部11から得られた測光データが適正数値の範囲内に収まっているか否かを判定する部分であり、収まっていた場合には、データが有効とみなし、収まっていなかった場合には、基本的には、測光をやり直す。有効性判定の方法は、後に詳しく説明する。
蓄積時間設定部13は、A/D変換部11の測光データを用いて、次回測光時の蓄積時間を設定する部分であり、蓄積時間算出部13の出力は、ゲイン決定部14に入力される。ゲイン決定部14は、蓄積時間算出部13と、後述する給送モード設定部16との出力に基づいて、次回測光時における測光回路10のゲインを決定する部分である。これらの蓄積時間算出方法及びゲイン決定方法については、後に詳しく説明する。
蓄積制御部15は、有効性判定部12とゲイン決定部14の出力に基づいて、測光回路10の蓄積の開始、終了を制御する制御信号を生成する部分であり、その出力は、測光回路10に出力されている。
給送モード設定部16は、フィルムの給送モードを設定する部分であり、不図示のレリーズボタンが押されている間は高速連続撮影を続ける高速給送モード(CH)と、レリーズボタンが押されている間は低速連続撮影を行う低速給送モード(CL)と、レリーズボタンが押されると1回のみ撮影を行うシングル給送モード(S)の3種類の設定が行えるようになっている。
露出演算部17は、A/D変換部11の測光データに基づいて、適正露出の演算を行う部分であり、その出力は、測光制御部18に出力される。露出制御部18は、露出演算部17からの適正露出値に基づいて、露出制御を行なう部分であり、レリーズ信号により、撮影者がレリーズボタンを押したことを検出すると、ミラー2を跳ね上げ、絞り19及びシャッター20を適正値に制御する。
なお、A/D変換部11、有効性判定部12、蓄積時間設定部13、ゲイン決定部14、蓄積制御部15、給送モード設定部16、及び露出演算部17は、全て1チップマイクロコンピュータ(以下マイコンと略す)21によって実現されている。
図2は、本発明の実施形態の光学系を示すブロック図である。撮影レンズ1を通過した光束は、クイックリターンミラー2、拡散スクリーン3、コンデンサレンズ4、ペンタプリズム5、接眼レンズ6を通って撮影者の目に到達する。一方、光束の一部は、拡散スクリーン3によって拡散された後に、コンデンサレンズ4、ペンタプリズム5、測光用プリズム7、測光用レンズ8を通して測光素子9へ到達する。
図3は、測光素子9の分割状態を被写界に照らし合わせて示した図である。測光素子9は、例えばCCD等の蓄積型センサーによって構成されており、上下方向に12分割、左右方向に20分割された合計240領域よりなり、被写界のほぼ全面を分割して測光できるようになっている。
図4は、高速給送モード(CH)時のミラー及びシャッターの動作と測光タイミングについて簡単に説明したタイミングチャートである。まず、レリーズボタンが押されたことにより、レリーズタイミングフラグがHになり、それに連動してミラーが上昇を開始すると共に、測光禁止フラグがHになり測光が禁止される。
蓄積制御部15が測光禁止フラグ=Hを検出したときに蓄積中であった場合には、蓄積制御部15は、蓄積が途中であっても直ちに蓄積を終了してデータの読み出しを行い、再び測光禁止フラグ=Lになるまで次の蓄積を行わない。また、測光禁止フラグ=Hを検出したときに蓄積中でなかった場合には、測光禁止フラグ=Lになるまで次回の蓄積を行わずに待機する。
その後に、ミラーが上昇を終了するとシャッターがあらかじめ設定された秒時だけ開き、その後に閉じる。シャッターが閉じると、次にミラーが下降し始め下降が終了したところで、測光禁止フラグがLに解除されて1回の撮影が終了する。このときに、レリーズボタンが押し続けられていると、期間intCHのインターバルの後に、再びレリーズフラグがHになり、同様の動作を繰り返す。
図5は、低速給送モード(CL)時のミラー及びシャッターの動作と測光タイミングについて簡単に説明したタイミングチャートである。基本的な動作は、図4の場合と同様であるが、撮影のインターバル期間が図4のintCHより長いintCLになっているところが異なっている。
図6は、第1実施形態の測光回路10のゲインの切り替え点と蓄積時間との関係及び給送モードによる切り替え点の変更に関する説明図である。被写界の輝度が十分に高い場合、つまり明るい場合には、測光回路10のゲインはLに設定されており、蓄積時間とゲインの関係が例えば図6中の点Eの位置であったとする。その後に、輝度がだんだん低くなるに従って、測光のための蓄積時間は長くなり、点Dを通過して最終的には点Aの所まで来る。
更に輝度が低下すると、今度は、ゲインが低感度側のLから高感度側のHへ切り替わり、その分だけ蓄積時間が短くなって点Bの位置へ来る。そして、更に輝度が低下すると、ゲインがHのまま点Fへ近づき最終的には最大蓄積時間となって測光低輝度限界が来る。また、点Aから点Bへ移って一度ゲインがHになると、ゲインの切り替え点にヒステリシスがついているために、その後輝度が高くなっても直ちにゲインLへは戻らずゲインHのまま点Cまで蓄積時間が短くなる。そして、点Cより輝度が高くなって初めてゲインがLに切り替わり点Dへ移動するようになっている。
また、実線で示した切り替え点の図は、フィルムの給送モードがシングル(S)又は低速給送モード(CL)の場合のものである。給送モードが高速給送モード(CH)のときは、ゲインの切り替え点A,B,C,DをそれぞれA’,B’,C’,D’のように蓄積時間の短い方へ移動させた点線の図に従って制御される。ここで、ゲインLからHへの切り替え点Aに相当する蓄積時間intx0は、図5におけるインターバル時間intCLと等しい値かintx0の方をやや小さくしておき、点A’に相当する蓄積時間intx1は、図4におけるインターバル時間intCHと等しい値かintx1の方をやや小さくしておく。このようにすることにより、連続撮影時の測光において、蓄積時間がintCL又はintCHしかとれない場合においても、低輝度時にゲインLのまま蓄積時間が長くなり蓄積が途中で中断されることなくゲインHに切り替わるので、蓄積が途中で中断され測光を失敗することが少なくなる。
図7は、第1実施形態に係る測光装置のマイコン21のプログラムを示したメインフローチャートである。不図示のカメラのレリーズボタンが半押しされることによってカメラの電源が入り、本プログラムが実行される。まず、ステップS101において、後のステップS103によって求められた蓄積時間及びゲインに基づいて、測光素子9の蓄積を行い被写界の測光を行う。尚、電源立ち上げ後の初回測光ではステップS103を一度も通過していないので、蓄積時間及びゲインが不定の状態であるが、電源立ち上げ時に初期値として蓄積時間=1mS、ゲイン=Lを設定する。
蓄積が終了すると、ステップS102によって測光出力のA/D変換を行い、測光データを数値化する。ステップS103では、先に述べたように、ステップS102で得られた測光データに基づいて、次回測光時の蓄積時間とゲインを算出する。蓄積時間とゲインの算出方法は、後のサブルーチンを示すフローチャートの説明において詳しく述べる。
ステップS104では、ステップS102で得られた測光データが適正数値の範囲内であるか否かを判定する測光データの有効無効判定を行う。有効性判定の方法は、後に詳しく述べる。ステップS105では、ステップS104の判定結果が有効であった場合にはステップS106へ進み、無効であった場合にはステップS101へ戻り測光のやり直しを行う。
ステップS106では、図3に示した240領域の測光データに基づいて、公知の手法により適正露出値の演算を行う。ステップS107では、不図示のレリーズボタンが全押しされたか否かを判定し、全押しの場合にはステップS108において求められた適正露出値に基づいて、フィルムへの露光を行った後に、全押しでない場合には直接、ステップS109へ進む。ステップS109では、半押しタイマーにより半押し解除後に所定時間が経過したか否かを判定し、半押し継続中又は所定時間内であった場合には、ステップS101へ戻って処理を繰り返し、タイマー切れであった場合にはプログラムを終了する。
図8は、第1実施形態に係る測光装置の測光データの有効性を判定するサブルーチンを示すフローチャートである。図7のステップS104が実行されることにより、本サブルーチンが呼び出されて実行される。まず、ステップS301により、Vomax,Vominを求める。Vomaxは、図3に示した240領域の測光データの内の、信号成分が最大である領域の測光データであり、同様にVominは信号成分が最小である領域の測光データである。
次に、ステップS302により、以下に示す数式1が成立するか否かを判定する。
Vomax<Vov ・・・(1)
ここで、Vovは測光素子9の飽和出力電圧値であり、ゲインH、ゲインL毎にカメラ内の不図示の不揮発性メモリに記憶されており、測光を行ったゲインに応じて、それらの中から適切な値が代入される。数式1が成立した場合には、全ての測光データが飽和出力以下であるので、ステップS303へ進みオーバーフローフラグOVに0を代入する。数式1が成立しなかった場合には、少なくとも1領域はオーバーフローしているので、ステップS304へ進みオーバーフローフラグOVに1を代入する。
次に、ステップS305により、以下に示す数式2が成立するか否かを判定する。
Vomin≧Vun ・・・(2)
ここで、Vunは、測光素子9を含めた測光回路10のアンダーフロー電圧値であり、測光データがこのVun以下であるときは、測光による信号成分よりもノイズ成分の方が大きくデータに信頼性がないことを示している。Vunは、ゲインH、ゲインL毎にカメラ内の不図示の不揮発性メモリに記憶されており、測光を行ったゲインに応じてそれらの中から適切な値が代入される。数式2が成立した場合には、全ての測光データがアンダーフロー電圧値以上であるので、ステップS306へ進みアンダーフローフラグUNに0を代入する。数式2が成立しなかった場合には、少なくとも1領域はアンダーフローしているのでステップS307へ進みアンダーフローフラグUNに1を代入する。
さらに、ステップS308により以下に示す数式3が成立するか否かを判定する。
Vomax≧Vok ・・・(3)
ここで、Vokは測光データの有効性を示す値である。数式3のようにVomaxがVok以上であるときは、被写界内に輝度差があった場合でも適正露出演算に影響を及ぼす程度の暗部の領域の測光出力が測光データとして十分なS/N比を得ることができる。従って、この場合にはデータが有効であると言える。Vokは、ゲインH、ゲインL毎にカメラ内の不図示の不揮発性メモリに記憶されており、測光を行ったゲインに応じてそれらの中から適切な値が代入される。数式3が成立した場合には、測光データが有効であるので、ステップS309へ進み有効性フラグOKに1を代入する。数式3が成立しなかった場合には、全ての測光データがVokより小さいので有効でないと判定し、ステップS310へ進み有効性フラグOKに0を代入する。
ステップS311では、OV=0かつUN=0、つまり測光データがオーバーフローもアンダーフローもしていないか否かを判定し、そうであれば全ての測光データが測光可能範囲内に収まっているので、この測光結果を最終的に有効と見なし、ステップS316で最終有効フラグMOKに1を代入する。
ステップS311が否定の場合にはステップS312へ進み、OV=0かつOK=1であるかを判定する。ステップS312が肯定の場合は、アンダーフローはしているがオーバーフローはしておらず、かつ、Vomax≧Vokを満足しているので、測光データが適正露出演算に使用可能であることを示している。従って、この場合にもステップS316へ進みMOK=1とする。
ステップS312が否定の場合には、ステップS313へ進み、OV=0かつint_maxであるか、つまりオーバーフローはしておらず、かつ蓄積時間が最大値であったか否かを判別する。これが肯定だった場合は、Vomax≧Vokは満足していないが、蓄積時間が最大であったので、これ以上測光出力レベルを上げられなかったことを示している。従って、この場合には可能な限りの出力レベル調整が行われており、これ以上の改善は望めないことからステップS316においてMOK=1を代入する。
ステップS313が否定の場合には、ステップS314において、OV=1かつint_minであるか、つまりオーバーフローしており、かつ蓄積時間が最小値であったか否かを判別する。これが肯定だった場合は、Vomax<Vovは満足していないが、蓄積時間が最小であったので、これ以上測光出力レベルを下げられなかったことを示している。従って、この場合には可能な限りの出力レベル調整が行われており、これ以上の改善は望めないことからステップS316においてMOK=1を代入する。
ステップS314も否定だった場合には、出力レベル調整が不十分だったと見なして、ステップS315によりMOK=0を代入して処理を終了する。
図9は、第1実施形態に係る測光装置の次回蓄積時間int及びアンプゲインを求めるサブルーチンを示すフローチャートである。図7のステップS103が実行されることにより、本サブルーチンが呼び出されて実行される。本サブルーチンが呼び出される前には、電源立ち上げ後に少なくとも1回は測光が行われているので、直前の測光データがマイコン21内の不図示のメモリに残っている。ステップS401では、上述した図8のステップS301の手法と同様にして、Vomaxを求める。または、ステップS301で求めたVomaxをメモリに格納しておき、そのまま用いてもよい。ステップS402では、上述したステップS302と同様に、Vomax<Vovであるか、つまり測光データがオーバーフローしていないか否かを判定する。または、ステップS302での判定結果であるフラグOVをメモリに格納しておき、それをそのまま用いてもよい。
測光データがオーバーフローしていなかった場合には、ステップS403へ進み通常処理ルーチンにより次回蓄積時間を算出する。通常処理の内容については後に詳しく説明する。測光データがオーバーフローしていた場合には、ステップS404へ進み、オーバーフロー処理ルーチンによって次回蓄積時間を算出する。オーバーフロー処理の内容については、後に詳しく説明する。
次に、ステップS405によってmode=1か否か、すなわちフィルム給送モードが高速給送モード(CH)か否かを判定する。mode=0、フィルム給送モードが高速給送モード(CH)でなかった、即ちシングル(S)又は低速給送モード(CL)であった場合には、ステップS406へ進み、以下に示す数式4、5のようにパラメータを設定する。
int_L_max=intx0 ・・・(4)
int_H_min=intn0 ・・・(5)
ここで、int_L_max,int_H_minは、測光回路10のゲインを切り換えるためのパラメータである。具体的には、ステップS403又はステップS404によって求められた次回蓄積時間の長さを上記2つの値と比較することによって、次回測光における測光回路10のゲインを高ゲイン(H)、又は低ゲイン(L)に切り換える。処理の内容については、ステップS408以降で詳しく説明する。
一方、mode=1、すなわちフィルム給送モードが高速給送モード(CH)であった場合には、ステップS407へ進み、以下に示す数式6、7のようにパラメータを設定する。
int_L_max=intx1 ・・・(6)
int_H_min=intn1 ・・・(7)
ここで、int_L_max,int_H_minは、上述したように測光回路10のゲインのH/Lを切り換えるためのパラメータである。それぞれのパラメータの持つ具体的な意味及び数値については後に詳しく説明する。
ステップS408では、現在の測光回路10のゲイン設定がL、つまり低ゲイン側で、かつステップS403又はステップS404で求められた次回蓄積時間intがint_L_maxより大であるか否かを判定する。ステップS408が肯定の場合、つまりゲインLでかつ蓄積時間が長い場合には、ステップS409へ進み、次回蓄積時間intを数式8に示すようにVLで割り、ゲインをHに切り換える。
int=int/VL ・・・(8)
ここで、VLは測光回路10のゲイン定数であり、ゲインHの出力がゲインLの出力の何倍のゲインであるかを示すものである。また、前述した図6において、この場合の処理を分かりやすく示してある。ステップS409の処理は、図6のAからBへの切り換え(給送モードが高速連続モード以外のとき)、又は、A’からB’への切り換え(給送モードが高速連続モードのとき)に相当する。
ステップS408が否定の場合には、ステップS410によって、現在の測光回路10のゲイン設定がH、つまり高ゲイン側で、かつステップS403又はステップS404で求められた次回蓄積時間intがint_H_minより小であるか否かを判定する。ステップS410が肯定の場合、つまりゲインHでかつ蓄積時間が短い場合にはステップS411へ進み、次回蓄積時間intを数式9に示すVL倍し、ゲインをLに切り換える。
int=int×VL ・・・(9)
ここで、VLは数式8と同様に、測光回路10のゲイン定数である。また、この場合の処理を図6を用いて分かりやすく示すと、ステップS411の処理は、図6のCからDへの切り換え(給送モードが高速連続モード以外のとき)、又は、C’からD’への切り換え(給送モードが高速連続モードのとき)に相当する。
このように、ゲインLかつint大のときにはゲインをHへ切り換えintを小さくすることにより蓄積時間の短縮を図り、逆に、ゲインHかつint小のときにはゲインをLへ切り換えてintを大きくすることにより、よりS/N特性のよいゲインLを使用するようにしている。
また、ゲインH/Lの切り換えに際して、図6のようにヒステリシスを設けることにより、測光ばらつきや輝度が切り換え点付近で微妙に変化した場合についても、安定した制御が行われるようになっている。更に、給送モードが高速連続モードの場合には、それら切り換え点を蓄積時間の短い方にシフトさせることにより、次回蓄積時間に要する時間を通常状態より短くするようにしている。これは、図6で説明したように、連続撮影時の測光において、蓄積時間がintCL又はintCHしかとれない場合においても、低輝度時にゲインLのまま蓄積時間が長くなり蓄積が途中で中断されることなくゲインHに切り替わるので、蓄積が途中で中断されて測光を失敗することが少なくなる。
次に、ステップS412では、数式10の判定を行う。
int<int_min ・・・(10)
ここで、int_minは測光回路10の最小蓄積時間である。つまり、演算によって求めた次回intが最小値より小さいか否かを判定し、そうであれば、ステップS413により次回intをint_minにクリップする。
また、ステップS412が否定の場合には、ステップS414により数式11の判定を行う。
int>int_max ・・・(11)
ここで、int_maxは測光回路10の最大蓄積時間である。つまり、演算によって求めた次回intが最大値より大きいか否かを判定し、そうであれば、ステップS415により次回intをint_maxにクリップする。
以上の処理において、各パラメータの典型的な値を以下に示す。
int_min=10μS ・・・(12)
int_max=100mS ・・・(13)
intx0=80mS ・・・(14)
intn0=10mS ・・・(15)
intx1=40mS ・・・(16)
intn1= 5mS ・・・(17)
VL=4 ・・・(18)
図10は、第1実施形態に係る測光装置の通常処理での次回蓄積時間の算出方法を示すフローチャートである。図9のステップS403が実行されることにより、本サブルーチンが呼び出されて実行される。まず、ステップS501により測光回路10のゲインがHであるか否かを判定する。ゲインがLであった場合には、ステップS502によりVomaxがVnLより小であるか否かを判定し、小さかった場合にはステップS505、そうでなかった場合にはステップS504へ進む。ここで、VnLは、ゲインLの場合の測光出力のノイズレベルであり、VomaxがVnL以下であった場合には全ての測光出力がノイズレベル以下であったことを示している。
ステップS501においてゲインがHであった場合には、ステップS503によりVomaxがVnHより小であるかを判定し、小さかった場合にはステップS506、そうでなかった場合にはステップS504へ進む。VnHは、ゲインがHの場合の測光出力のノイズレベルであり、VnLと同様に、VomaxがVnH以下であった場合には、全ての測光出力がノイズレベル以下であったことを示している。
ステップS504では、Vomaxがノイズレベルよりも大であった場合の次回蓄積時間intを以下に示す数式19によって計算する。
int=int’・Vagc/Vomax
・・・(19)
ここで、Vagcは、次回測光における測光データのVomaxの目標レベルを示すものであり、測光回路10の飽和出力電圧よりやや低い値に設定してある。標準的な値は、飽和出力電圧=3.4V、Vagc=3.0Vである。また、int’は前回の蓄積時間である。
ステップS505は、ゲインL時にVomaxがノイズレベル以下であった場合の次回蓄積時間intの求め方であり、以下の数式20によって計算する。
int=int’・VovL/VnL ・・・(20)
ここで、VovLは、ゲインLでの飽和出力電圧であり、その標準的な値は上述したように約3.4V、VnLの標準的な値は約40mVである。
ステップS506は、ゲインH時にVomaxがノイズレベル以下であった場合の次回蓄積時間intの求め方であり、以下の数式21によって計算する。
int=int’・VovH/VnH ・・・(21)
ここで、VovHは、ゲインHでの飽和出力電圧であり、その標準的な値は上述したように約3.4V、VnHの標準的な値は約160mVである。
図11は、本実施形態に係る測光装置の前回の測光出力のVomaxがオーバーフローした場合での次回蓄積時間intを求めるためのサブルーチン・フローチャートである。図9のステップS404が実行されることにより、本サブルーチンが呼び出されて実行される。まず、ステップS601において、240個の測光領域の内、オーバーフローしている領域、即ちゲインL時はVovL以上、ゲインH時はVovH以上の出力が何領域あるか否かをカウントし、変数ovfに代入する。
次に、ステップS602において、ovfがpx/16より少ないか否かを判定する。ここで、pxは測光領域数であり、この場合には、px=240である。ステップS602が肯定の場合にはステップS603へ進み、intをint’/2、つまり前回の値の1/2にする。ステップS602が否定の場合には、ステップS604においてovfがpx/8より少ないか否かを判定し、そうであればステップS605においてintをint’/4、つまり前回の値の1/4に設定する。ステップS604が否定の場合には、更にステップS606においてovfがpx/4より少ないか否かを判定し、そうであればステップS607においてintをint’/8、つまり前回の値の1/8に設定する。ステップS606も否定であった場合には、ステップS608によりint=int’/16、つまり前回の値の1/16として処理を終了する。
(第実施形態)
12は、本発明によるカメラの測光装置の第実施形態を示すブロック図、図13は、次回蓄積時間及びアンプゲインを求めるサブルーチンを示すフローチャートである。第実施形態は、バッテリの状態を判定するバッテリチェック部22を備えている。S405’において、バッテリ残量が十分であるか否かのフラグbatt=1か否かを判定し、十分な場合には、S407に進み、不十分な場合には、S406へ進み、図9と同様な処理を行なう。
実施形態は、バッテリ残量が少なくなり、フィルムの給送スピードが遅くなった場合には、測光時間に余裕ができるので、測光素子の蓄積時間を長くして、蓄積時間が短い場合に比較して、測光精度を向上させることができる。
(他の実施形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲である。例えば、測光回路は、蓄積時間の長い第1のモードと、その第1のモードに比べて蓄積時間の短い第2のモードを有する例によって説明したが、蓄積速度の遅い第1のモードと、その第1のモードに比べて蓄積速度の速い第2のモードを有するものであっても、同様に適用できる。
また、給送モード設定部は、選択されているモードを識別するようなものであってもよい。
本発明によるカメラの測光装置の第1実施形態を示すブロック図である。 第1実施形態に係るカメラの光学系を示した図である。 第1実施形態に係る測光装置の測光部の分割状態を示す図である。 第1実施形態に係る測光装置の測光タイミングについてのタイミングチャートである。 第1実施形態に係る測光装置の測光タイミングについてのタイミングチャートである。 第1実施形態に係る測光装置の蓄積時間とゲインの設定のされ方を示した図である。 第1実施形態に係る測光装置のアルゴリズムを示すフローチャートである。 第1実施形態に係る測光装置のアルゴリズムを示すフローチャートである。 第1実施形態に係る測光装置のアルゴリズムを示すフローチャートである。 第1実施形態に係る測光装置のアルゴリズムを示すフローチャートである。 第1実施形態に係る測光装置のアルゴリズムを示すフローチャートである。 本発明によるカメラの測光装置の第実施形態を示すブロック図である。 第2実施形態に係る測光装置のアルゴリズムを示すフローチャートである。
符号の説明
1:撮影レンズ、2:クイックリターンミラー、3:拡散スクリーン、4:コンデンサレンズ、5:ペンタプリズム、6:接眼レンズ、7:測光用プリズム、8:測光用レンズ、9:測光素子、10:測光回路、11:A/D変換部、12:有効性判定部、13:蓄積時間算出部、14:ゲイン決定部、15:蓄積制御部、16:給送モード設定部、17:露出演算部、18:露出制御部、19:絞り、20:シャッター、21:マイクロプロセッサ、22:バッテリーチェック部

Claims (2)

  1. 蓄積型の測光素子を用いて被写界の測光を行う第1のモードと、当該第1のモードに比べて蓄積時間の短い第2のモードとを有する測光回路と、
    前記測光素子の蓄積の開始と終了とを制御する蓄積制御回路と、
    カメラに供給されるバッテリ残量が十分であるか否かを判定する判定部と、
    記判定部によって撮影間隔が長くなることを検出した場合に、前記蓄積の時間が長くなるように蓄積パラメータを決定するとともに、前回の測光時に前記第1のモードであって且つ次回の測光時の蓄積時間が第1の値より長い場合には、次回測光時に前記第2のモードを選択し、前回の測光時に前記第2のモードであって且つ次回の測光時の蓄積時間が前記第1の値と異なる第2の値より短い場合には、次回測光時に前記第1のモードを選択するパラメータ決定部とを備えたカメラの測光装置。
  2. 請求項1に記載されたカメラの測光装置において、
    前記測光回路は、出力ゲインを少なくとも高低の2段階に切り換え可能であり、前記第1のモードは、低ゲイン、前記第2のモードは、高ゲインであることを特徴とするカメラの測光装置。
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