JP4396258B2 - 二重管式排気管とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に用いられる二重管構造の排気管とその製造方法に関する。
車両のエキゾーストマニホールドなどからなる排気管は、断熱効果や防音効果を高めるために、外管内に内管を同軸的に配置した二重管構造としたものがある(下記特許文献1参照)。
例えば、二重管構造のエキゾーストマニホールドは、端部に設けられたフランジ部を介してエンジンに連結されるが、この二重管においては、外管の一端部が縮径され、フランジ部に溶接固定され、他端は集合管内に挿入され、溶接固定されている。内管の一端部も前記フランジ部に対応する位置で外管に溶接固定されているが、他端は自由端とされている。そして、この外管の端部は、径方向内方に縮径され、リング状ビードからなる突起部が形成されている。このような突起部を端部に形成すると、内管と外管との間に一定の空間部が形成され、内管内を流れる高温のガスにより内外管の間で熱膨張の伸びに差が生じても、内管が円滑に伸縮し、過大な熱応力の発生を防止する熱伸び収縮機構が形成される(下記特許文献2参照)。
しかし、車両のエキゾーストマニホールドでは、外管を複雑に曲げ成形し、その曲率も小さくしなければならないことがある。このような場合には、前記ビード状突起部を単に端部のみに設けるのみでは、不十分となる。つまり、エンジンが始動し、暖まると、内外管の熱膨張差から内管が熱膨張により軸方向に伸びるが、外管の曲率が小さく、複雑に曲がっていると、内管が外管に近づき空間部が小さくなったり、内管が外管に接し、内外管に異常な応力が発生したり、変形などが生じる虞もある。
これを回避するため、前記突起部を曲がり部毎に多数設けることも考えられるが、内外管が接する面積が増え、防音効果や断熱効果が低減することになり、好ましくない。
そこで、接触面積が少なく、作動時の熱膨張差から空間部が小さくなったり内外管が接することもないように、突起部を設けようとすれば、位置が制約され、設計の自由度も少なくなり、製作が極めて面倒なものとなる。
また、内管の断熱効果を高めるために、内管を薄肉にすることがあるが、前述のように接触面積を少なくすると、内管の支持点が少なくなり、空間部での膜振動や、内管の支持点間の固有振動により、異音が発生する虞もある。
特開平9−57362号公報(図8及び段落番号[0041]等参照)。 特開2000−104542号公報(図7及び図8、段落番号[0002] [0025]等参照)。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、第1の目的は、内外管の接触面積が少なく、作動時でも内管と外管の間の空間部が確保され、防音効果や断熱効果の低減を防止した、二重管式排気管を提供することにあり、第2の目的は、このような二重管式排気管を容易に製造することができる製造方法を提供することにある。
かかる目的を達成するために、本発明の二重管式排気管は、内管と、外管と、前記内管と外管との間に所定の空間部を生じさせる突起部とを有し、前記内外管の少なくとも一端部を固定的に保持してなる二重管式排気管であって、前記突起部は、常時接触し前記空間部を確保する第1突起部と、常時は非接触の第2突起部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の二重管式排気管の製造方法は、外管との間に所定の空間部を生じさせるように内管に突起部を形成してなる二重管式排気管の製造方法において、相互に近接離間する一対の型内にパイプ状のワーク素材を設置し、このワーク素材内に液圧を導入して突起部を膨出成形し、前記内管を形成する工程と、この内管を外管内に挿入し、一端部を外管に溶接固定する工程と、前記溶接端とは反対側の端部より非圧縮材を充填する工程と、前記内管および空間部に非圧縮材を密封した状態で前記内外管全体を所定形状に成形する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の二重管式排気管では、外管または内管に常時接触する第1突起部と、常時は非接触の第2突起部とを設けたので、外管が複雑に曲げられ曲率も小さい二重管式排気管であっても、内外管の接触面積は少なく、作動時には内管と外管の間の空間部が確保され、防音効果や断熱効果の低減を防止することができる。
本発明の二重管式排気管の製造方法では、ワーク素材内に液圧を導入して突起部を膨出した内管を外管内に挿入した後、一端部を溶接固定して非圧縮材を内部に充填し、この状態で内外管全体を所定形状に成形するので、内管と外管の間の空間部を確保する突起部を有しかつ外管が複雑に曲げられ曲率も小さい二重管式排気管であっても、容易に製造することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
図1は車両のエキゾーストマニホールドを示す斜視図、図2は本発明の第1実施形態を示す、図1の2−2線に沿う断面図、図3は図2の内管のみを示す斜視図、図4は図3の4−4線に沿う断面図である。
図1において、エキゾーストマニホールドは、気筒毎にブランチ外管1,2,3(以下単に、外管と称す)が設けられ、これら外管1〜3の一端は、エンジン側に取付けられるフランジ部4に溶接により固定され、他端は、集合管5に溶接により固定されている。この集合管5は、フランジ部6に溶接にて固定される。
なお、図中の符号「7」は、フランジ部4,6をエンジンあるいは排気系のフロントパイプと連結するためのボルト孔である。
この各外管1〜3は、それぞれが全体的に曲がり部の曲率が小さく、3次元的に複雑に曲げられた構造をした二重管であるが、この内の1つについて説明する。たとえば、外管3は、図2に示すように、排気ガス流の上流側端部3aが縮径され、フランジ部4に溶接にて固定され、下流側端部3bは集合管5に溶接固定されているが、両端間の中間には曲がり部8,9が設けられている。
この外管3内に設けられたブランチ内管10(以下単に、内管と称す)は、上流側端部10aがフランジ部4の位置にて外管3に溶接固定され、下流側端部10bは自由端とされているが、両端間の中間には前記外管3の曲がり部8,9に対応する位置に、外管3と内管10との間に所定の空間部Sを形成する突起部Tが設けられている。
本実施形態の突起部Tは、外管3に常時接触し外管3内で内管10を支持する第1突起部11と、この第1突起部11に隣接して設けられた第2突起部12とから構成されている。なお、本明細書において、「常時」とは、内管10内を排ガスが流通する如何に拘わらずの意である。
前記第1突起部11は、前記曲がり部8,9において外管3と常時点接触するように形成された円錐状あるいは断面半円弧状の凸部であり、内管10の周方向に沿って複数点在するように設けられている。この第1突起部11は、内管10を外管3内で確実に支持するために、外管3の曲がり部8,9に対応する位置のみでなく、所定のスパン毎に形成してもよく、また、外管3の下流側端部にも設けても良い。
円錐状あるいは断面半円弧状の第1突起部11は、外管3と先端のみが接するので、内管10と外管3との接触面積が小さく、熱伝導も少ないので、所定の許容熱伝導量の範囲内であれば、多数形成することができる。この結果、内管10の肉厚を薄肉化しても内管10の支持は、剛性の高いものとなる。
特に、これら各第1突起部11の周囲には、図4に示すように、第1突起部11と同心的に形成された1または複数の補助突起部11aが形成することが好ましい。この補助突起部11aは、第1突起部11の周囲を取り囲むように設けられた環状突部であり、後に詳述するが、内管10に生じる大きな応力の発生を抑制することができる。
一方、前記第2突起部12は、内管10の周方向に沿って形成された断面半円弧状あるいは断面三角形状の環状突部あるいはビード状突部であり、外管3とは常時は接触しない非接触状態となるように形成されている。
このように構成したエキゾーストマニホールドは、エンジンから吐出された高温の排気ガスが、内管10内を流通する。排気ガスが流通する場合、外気温度が低い状態でのエンジン始動時(低温始動時)では、内管10と外管3とは、第1突起部11のみの点接触により支持されているので、内管10から外管3への熱伝達は最小限となり、エンジン低温始動時の排気温度上昇を早めることができる。また、排気ガスにより内管10が温度上昇すると、外管3と内管10は、軸線方向および径方向に熱膨張するが、いずれも外管3より内管10の方が熱膨張量は大きく、両者間では熱膨張差が生じる。
ここにおいて、温度上昇が小さく、内管10の軸線方向の伸びが小さい場合は、両者間の熱膨張差も小さい。この差は、外管3に常時点接触している第1突起部11が軸線方向に位置ズレし、内管10の端部が自由端であるので吸収される。この場合、内管10が外管3に直接接触したり、押圧することはなく、空間部Sも所定の大きさが確保される。また、内外管の相互接触は、第1突起部11の点接触のみであることから、防音効果や断熱効果が低減することもない。
次に、排気ガスが温度上昇し、内管10がさらに伸びると、両者間の熱膨張差も大きくなる。この場合、まず、第1突起部11が径方向外方にある程度膨出するので、この第1突起部11自体が内管10の軸線方向位置ズレに対し摺動抵抗を発揮する支持点となり、これにより軸線方向の伸びをある程度制限できる。
また、第2突起部12は、環状突部であるので、軸線方向に伸縮可能であることから、この第2突起部12自体により軸線方向の伸びを吸収することができ、これにより内管10に異常な応力の発生を抑制できる。しかも、第2突起部12は、機械的強度を有するものであり、第1突起部11に隣接して設けられているので、第1突起部11が変形しても、第2突起部12が内管10と外管3との空間部Sを確保し、両者の直接接触を防止し、防音効果や断熱効果の低減を防止する。
内外管の径方向の伸びに関しては、第1突起部11の周囲に、これを取り囲むように同心的に補助突起部11aが形成されているので、第1突起部11が強力に加圧されても、補助突起部11aは、図4に1点鎖線で示すようにたわむことになる。したがって、径方向の伸びも、補助突起部11aのたわみと、第1突起部11自体の変形とにより吸収することができ、内外管に大きな応力が発生することを防止できる。
本実施形態の内管10は、前述の熱的影響のみでなく、振動や騒音に関しても、良好な結果が得られる。つまり、この内管10は、曲がり部8,9あるいは所定のスパン毎、若しくは端部に、常時接触の第1突起部11が複数設けられているので、これら第1突起部11が外管3に対する内管10の支持点となり、支持点間での固有振動による異音発生や疲労破壊も防止も可能になる。
<第2の実施形態>
図5は本発明の第2実施形態を示す、図1の2−2線に沿う断面相当図、図6は図5の6−6線に沿う断面図、図7は図5の要部を拡大した断面説明図であり、前記図1〜4に示す部材と共通する部材には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施形態に係るエキゾーストマニホールドは、図5,6に示すように、断面が真円状の外管3に対し、内管20の断面形状を略全長にわたり楕円形状とし、この内管20の楕円の長辺側端部を開始点とし、軸方向略全長にわたり螺旋状の突起部21(以下、楕円突起部21と称す)を形成している。ただし、内管20の一端部は、外管3との接合のため円形である。
このようにすれば、内管20の楕円突起部21の尖端部が軸方向略全長にわたり螺旋状に伸び、外管3と連続的に線接触することになる。したがって、外管3の曲がりが大きく複雑に曲がっている場合でも、内管10から外管3への熱伝達は最小限となり、エンジン低温始動時の排気温度上昇を早めることができる。この場合、排気時の昇温特性をより改善するため、前記内管20の肉厚tを薄くすることがある。肉厚tの薄い内管20では、排気の圧力変動やエンジン運転に伴う振動応力に対し剛性不足となるが、本実施形態では、楕円突起部21を軸方向に螺旋状に連続して形成し、外管3に接触させて内管10を支持しているので、支持剛性が極めて高くなり、より薄肉化しても固有振動による異音発生や疲労破壊を防止できる。
また、内管20と外管3の温度差により内管20が熱膨張し、軸方向に伸び、応力が生じても、図7に示すように、内管20に形成した楕円突起部21が、低温時の形状(実線)から高温時の形状(破線)に変形するので、軸方向伸び(L)も吸収することができる。これにより内管20への異常な応力の発生を防止でき、楕円突起部21以外の部分20aでは、内外管の空間部Sが所定の状態に維持され、防音効果や断熱効果の低減を防止できる。
さらに、内管20と外管3の温度差により内管20が周方向に熱膨張すると、楕円突起部21と外管3との接触圧力が高まるが、内管20の断面形状を楕円形状としているので、図6に二点鎖線で示すように、楕円突起部21以外の部分20aが自由膨張することになり、この周方向の熱膨張応力を吸収することができ、膨張−収縮に伴う永久変形の発生や疲労破壊を防止することができる。
このような二重管式排気管の製造は、下記のような方法で行う。
<第1の製法>
第1の製法を概説すれば、まず、一対の型内にパイプ状のワーク素材を設置し、ハイドロフォーミング工法にてワーク素材を膨出成形し、第1突起部11、第2突起部12あるいは楕円突起部21(突起部Tと称す)を有する内管10を形成する。次に、この内管10をパイプ状の外管3に挿入し、一端部を溶接固定する。そして、内管10と空間部Sに非圧縮材を充満した後、曲げ加工を行ない、成形する。
さらに詳述する。図8はハイドロフォーミング成形装置を示す断面図である。図8に示すように、ハイドロフォーミング成形装置は、本体部30に固定されるボルスタ31、下型プレート32、押出しシリンダC,C、成形形状に対応した型面を有する下型34、上型35、スライド部36等を有している。
パイプ状のワーク粗材Wを下型34にセットした後、上型35を保持するスライド部36を移動させ、上型35と下型34を合体させる。また軸押しシリンダC,Cに取り付けた入口側液圧注入ノズルN、出口側液圧注入ノズルNをワーク粗材Wの内面に密着するように軸方向に移動させ、ワーク粗材Wの両端を両液圧注入ノズルN,Nにより密閉状態とする。そして、加圧ポンプ38からの液圧が、送圧管39、入口側液圧注入ノズルNを介してワーク粗材Wに導入すると、上型35と下型34の型面に対応し、第1突起部11、第2突起部12あるいは楕円突起部21を有する内管10が形成される。なお、排出管40の排出バルブ41は排気後に閉状態とされる。
このようにしてハイドロフォーミング成形された突起部Tを有する内管10は、次に、外管3内に挿入され、内管10の一端部を外管3の一端部に溶接固定される。
この溶接固定後、内管10と外管3の空間部Sに溶接端とは反対側の端部より非圧縮材を充填した後、内管10および空間部Sに非圧縮材を密封した状態で内管10と外管3を所定形状に曲げ加工を行ない、成形する。
このようにすれば、複雑に曲がっている2重管構造であっても内管10の断面形状が楕円形あるいは円形如何を問わず、突起部Tが外管3に接触したものを容易に成形できる。
<第2の製法>
第2の製法を概説すれば、まず、溶接接合された4枚の重ね合わせ板材を形成し、次に、内管用板材同士の間に液圧を導入し、内管用板材を膨出させて内管を成形した後、内管と外管用板材との間に液圧を導入し、外管用板材を膨出させて外管を成形する。
図9は第2の製法に用いる重ね合わせ板材の要部断面図、図10は同製法を示す工程図である。第2の製法では、最初に、図9に示す重ね合わせ板材Pを製作する。この重ね合わせ板材Pは、前記内管10および外管3に対応する板材を展開した大きさを有する合計四枚の平板材P,P,P,Pであり、軸方向端部以外の周縁部は溶接接合されているが、軸方向端部は、図9に示すように、膨出開口され、注入口部50aと口元フランジ部50bが形成されている。
次に、図10Aに示すように、前記重ね合わせ板材Pを上下一対の金型51,52にて加圧拘束し、注入口部50aに段付の内管成形用注入ノズル53を挿入すると、口元フランジ部50bにも注入ノズル53が当接する。この状態で内管用板材P,P間に液圧を導入すると、内管用板材P,Pは、外管用板材P,Pに密着したまま膨出成形される。この段階では、外管用板材P,Pは、まだ外管3としての膨出が不完全な、中間成形体3aである。なお、図示はしていないが、この膨出成形により突起部Tも一緒に形成されている。
内管10の膨出成形を終えると、内管成形用注入ノズル53を一旦離脱させた後、図10Bに示すように、中間成形体3aを別の金型54に移し替え、拘束し、注入口部50aに別の外管成形用注入ノズル55を挿入し、内部に液圧を導入する。
この液圧は、内管10の内部に充満した後に、図10Cに示すように、外管用板材P,Pの口元フランジ部50bに作用し、開口部56を形成し、外管用板材P,Pと内管10との間に導入される。これにより、外管用板材P,Pが金型54の成形面に密着するまで膨出成形すると、二重管が成形される。
ただし、この金型54の成形面には、前記内管10の突起部Tと対応する位置を突出させ、内管10の突起部Tと外管3が離間しないようにする必要がある。
<第3の製法>
第3の製法は、第2の製法の変形例であり、概説すれば、前記第2の製法と同様の重ね合わせ板材Pを、1本の注入ノズルにより膨出成形するものである。
図11は第3の製法を示す工程図であるが、図10と共通する部材には同一符号を付している。第3の製法では、図11Aに示すように、注入ノズル60は、先端部60aが注入口部50aにおける内管用板材P,P間に内接可能となっているが、ノズルボディ60bには出没可能にスリーブ状のシャッタ61が設けられている。このシャッタ61の外径は、外管用板材P,Pの口元フランジ部50b間に内接し得る大きさとされ、ノズルボディ60bとシャッタ61との間には、シール部材62が設けられている。また、ポート63からは、補助ポート64が分岐し、口元フランジ部50bに向けて液圧を供給できるようになっている。
金型51,52に重ね合わせ板材Pをセットした状態で、注入口部50aに注入ノズル60を挿入し、先端部60aを内管用板材P,P間に、シャッタ61を外管用板材P,Pの口元フランジ部50b間に内接し、液圧を導入する。当初、シャッタ61は、口元フランジ部50bに内接しており、補助ポート64は閉塞されているので、液圧は内管用板材P,P間に導入される。内管用板材P,Pは、外管用板材P,Pに密着したまま外管用板材P,Pとともに膨出される。この時点では、二重管の中間成形体3aが成形される。ここにおいても、図示はしていないが、前記膨出成形により突起部Tも一緒に形成されている。
次に、図11Bに示すように、中間成形体3aに注入ノズル60を挿入したまま、別の金型54に移し替え、中間成形体3aを加圧拘束する。この加圧拘束後、シャッタ61を所定量だけ後退し、補助ポート64を開き、液圧を中間成形体3aの内部に導入する。この液圧は、内管10内に充満した後に外管用板材P,Pの口元フランジ部50bに作用し、図11Cに示すように、口元フランジ部50bに開口部56を作り、外管用板材P,Pと内管10との間に導入される。この結果、外管用板材P,Pが金型54に密着するまで膨出すると、外管3が成形される。ただし、この場合も、金型54の成形面の、前記内管10の突起部Tと対応する位置に突出した部分を設け、外管3の膨出時に内管10の突起部Tと外管3が離間しないようにする必要がある。
以上のように、本実施形態によれば、外管の曲率が小さい場合や複雑に曲がっている場合でも、熱膨張により内管が軸方向へ伸びても、曲がり部付近の複数の突起部により外管と内管との空間部が確保され、断熱効果が維持でき、また、内管の軸方向の伸びに対して環状の第2突起部が熱伸び吸収機能を発揮し、内管への異常な応力の発生を防止できる。さらに、第1突起部周辺の補助突起部により、第1突起部と外管との接点で圧力が高まっても、応力を吸収することができ、膨張収縮による永久変形や疲労破壊を防止できる。さらに、第1突起部および第2突起部は、複数の曲がり毎あるいは一定のスパン毎に設けているので、内管の肉厚が薄肉であっても複数の突起により支持され、内管の支持点間の固有振動による異音発生や疲労破壊を防止できる。
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々変更使用することができる。たとえば、前記実施形態では、内管に突起部を設けているが、場合によっては外管に形成してもよい。また、前記実施形態は、車両のエキゾーストマニホールドであるが、マフラーなどからなる排気管に適用しても良い。
本発明にかかる二重管式排気管は、内外管の接触面積が少なく、作動時でも内管と外管の間の空間部が確保され、防音効果や断熱効果の低減を防止でき、外管が複雑に曲げ成形され曲率も小さいものにも適したものである。
車両のエキゾーストマニホールドを示す斜視図である。 本発明の第1実施形態を示す、図1の2−2線に沿う断面図である。 図2のブランチ内管のみを示す斜視図である。 図3の4−4線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態を示す、図1の2−2線に沿う断面相当図である。 図5の6−6線に沿う断面図である。 図5の要部を拡大した断面説明図である。 ハイドロフォーミング成形装置を示す断面図である。 第2の製法に用いる重ね合わせ板材の要部断面図である。 第2の製法を示す工程図である。 第3の製法を示す工程図である。
符号の説明
3…外管、
10…内管、
11…第1突起部、
11a…補助突起部、
12…第2突起部、
21…螺旋状突起、
S…空間部、
T…突起部、
W…ワーク素材。

Claims (6)

  1. 内管と、外管と、前記内管と外管との間に所定の空間部を生じさせる突起部とを有し、
    前記内外管の少なくとも一端部を固定的に保持してなる二重管式排気管であって、前記突
    起部は、常時接触し前記空間部を確保する第1突起部と、常時は非接触の第2突起部と、
    を有することを特徴とする二重管式排気管。
  2. 前記突起部は、前記第1突起部を、前記内管の周方向と軸方向の内、少なくとも周方向
    に複数個点在するように形成したことを特徴とする請求項1に記載の二重管式排気管。
  3. 前記突起部は、前記第1突起部を、前記外管に形成された曲率を有する部分に対応する
    位置に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の二重管式排気管。
  4. 前記突起部は、前記第1突起部と第2突起部を軸方向隣接した位置に設けたことを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の二重管式排気管。
  5. 前記突起部は、前記第2突起部を周方向に沿って環状に形成したことを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の二重管式排気管。
  6. 前記突起部は、前記第1突起部と同心的に形成された1または複数の補助突起部を有す
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の二重管式排気管。











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