JP4395763B2 - 撮像装置および撮像方法 - Google Patents
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Description
これを解決する手段として、人物が含まれる夜景等の低照度下での撮影において、シャッタースピード等は背景が適正露出となるように設定し、人物等の主要被写体はフラッシュライト等の補助照明光により適正露出に設定して撮影する、いわゆるスローシンクロ撮影が知られている。
しかし、一般的なスローシンクロ撮影では、人物が含まれる夜景等の低照度下での撮影において、シャッター時間を背景が適正露出となるように設定し、人物等の主要被写体はフラッシュライト等の補助照明光により適正露出に設定して撮影する。
このスローシンクロ撮影では、背景の照度にあわせてシャッター時間が設定されるために数秒程度の長時間シャッターによる撮影となり、背景のぶれを防止するために三脚等の固定手段を用いて撮影を行わないといわゆる手ぶれ等により背景の像が流れてしまう。
ところで、フラッシュライト等の補助照明光は一般に図4に示すような残光特性を持ち、自然光と異なる色温度特性を持つ。
そのため、特に残光時には自然光と補助照明光が入り混じって複雑な色温度特性となり、上記特許文献1に開示された撮像装置において、上記電子手ぶれ補正手段と組み合わせて使用すると、図5に示すように連続撮影中に被写体の照度や色温度が複雑に変化し、画像合成後に不自然な色合いの画像となりやすい。
図1等に示すフラッシュ発光部46,46cが本発明の発光手段の一例であり、制御部47,47b,47cが本発明の制御手段の一例である。
また、動きベクトル検出部55が、本発明の動きベクトル検出手段の一例であり、画像合成部60が、本発明の画像処理手段の一例である。
また、シャッター13が、本発明のフォーカルプレーンシャッターの一例であり、カメラモジュール10が本発明の撮像手段の一例である。
図1は、本発明の第1実施形態に係わる撮影装置1の全体構成図である。
図1に示すように、撮影装置1は、例えば、カメラモジュール10、画像メモリ20、露出制御部40、操作部45、フラッシュ発光部46、制御部47、動きベクトル検出部55、画像合成部60、画像保存部70を有する。
撮影装置1において、露出制御部40、制御部47、動きベクトル検出部55および画像合成部60は、電子回路で実現してもよいし、プロセッサがプログラムを実行することで実現してもよい。
カメラモジュール10は、例えば、レンズ11、アイリス12、シャッター13、撮像素子14、サンプリング回路15、並びにA/D変換回路16を有する。
レンズ11は、撮像対象からの光を入射してアイリス12に出射する。
アイリス12は、レンズ11から入射した光を絞ってシャッター13に出射する。
シャッター13は、露出制御部40からの制御に基づいて、所定の時間(シャッター時間)だけ開口する。
シャッター13は、開口時に、アイリス12から入射した光を撮像素子14に結像させる。
撮像素子14は、撮像面上の各受光素子に到達した受光量を光電変換により電気信号に変換し、その電気信号に変換された画像信号をサンプリング回路15に出力する。
撮像素子14は、例えば、単板センサであり、サンプリング回路15に出力する電気信号は、1画素につきR信号、G信号、B信号のうちのいずれか1個の色信号(データ)である。
撮影装置1は、例えば、1/30秒間隔でN枚の画像を撮像する。
従って、撮像素子14で撮像されたN枚の画像(入力画像)は、適正露出で撮像された画像より、暗いもの(適正露出未満で撮像されたもの)となっており、適正露出で撮像された画像のMk分の1(=1/Mk)(k=1〜N)の明るさである。なお、Mkの値は、例えば、シャッタ速度により決定される。
A/D変換回路16は、サンプリング回路15から入力した画像信号をA/D変換、即ち、サンプリングして量子化する。その後、A/D変換回路16は、内蔵するシフト回路によって、適正露出以下の暗い画像であるA/D変換後の画像データを、例えば、nビットシフトすることなどによってMk倍することにより、適正露出と同一の明るさ(値)の画像データに変換し(ゲインアップし)、画像メモリ20に書き込む。
露出制御部40は、制御部47から入力したシャッター時間信号が示す所定の時間間隔でN枚の画像の撮像を行うように、シャッター13、撮像素子14、サンプリング回路15、A/D変換回路16および画像メモリ20を制御する。
操作部45は、例えば、シャッターボタン、フラッシュ発光の有無などを設定する設定ボタンなどの操作手段である。
フラッシュ発光部46は、制御部47からフラッシュ発光信号を入力すると、フラッシュ発光する。
フラッシュ発光部46は、カメラモジュール10の撮像方向に向けてフラッシュ発光するように設置されている。
制御部47は、被写体の明るさなどに合わせて、ユーザが設定した露出情報に基づいて、シャッター時間を決定し、そのシャッター時間を示すシャッター時間信号を露出制御部40に出力する。
また、制御部47は、例えば、正式な撮像の前にカメラモジュール10が被写体を仮撮像し、その撮像結果を基に、上記シャッター時間を自動的に決定してもよい。上記仮撮像は、例えば、ユーザが操作部45のシャッターボタンを半押しした場合に行われる。
また、制御部47は、上記N枚の各撮像について上記シャッター時間を決定し、それを示すシャッター時間信号を露出制御部40に出力する。
制御部47は、フラッシュ発光を行うと判断した場合には、フラッシュ発光を行わない状態での撮影の適正シャッター時間、及び撮影枚数Lと、フラッシュ発光を行う状態での撮影の適正シャッター時間、及び撮影枚数Mとをそれぞれ計算する。
本実施形態では、L+M=Nとする。
制御部47は、例えば、図7に示すように、N回の開口タイミングのうち、最後の1回(N回目)の開口タイミングでのみ、フラッシュ発光信号をフラッシュ発光部46に出力してフラッシュ発光を行わせる。
これにより、フラッシュ光の残光が撮影に影響を及ぼすのは図7に示すようにN枚目の撮影のみになり、N−1枚目までの撮影では一切フラッシュの残光特性の影響を受けることなく低輝度部の撮影を行うことが可能となるため、ホワイトバランス等の補正を施すのはN枚目の画像のみとなり、比較的簡単に画像合成前に補正を施すことが可能となる。
そのため、本実施例によれば、フラッシュ撮影と電子手ぶれ補正手段を併用することにより、三脚等の固定手段を用いることなく所謂スローシンクロ撮影を行うことができ、簡便に手ぶれを抑えた撮影結果を得ることが可能となる。
動きベクトル検出部55は、一連の撮像によって画像メモリ20に書き込まれたN個の画像データを読み出し、これらの個々の画像データの動きベクトルMVを検出する。
動きベクトル検出部55は、上記検出した動きベクトルMVを画像合成部60に出力する。
動きベクトル検出部55は、例えば、「岡田、谷口、小野口、“時間評価型オプティカルフローの検出”、電子情報通信学会論文誌、D−II No.1、pp52−62、2003年1月」に記載された時間評価型オプティカルフロー手法や、ブロックマッチング手法などに基づいて処理を行って動きベクトルMVを生成する。
画像合成部60は、画像メモリ20から一連の撮像によって得られたN個の画像データを読み出し、動きベクトル検出部55から入力した当該N個の画像データの動きベクトルMVを基に、上記N個の画像データの位置ずれを補正する。
そして、画像合成部60は、上記位置ずれを補正した後のN個の画像データを合成して画像データIMを生成し、これを画像保存部70に出力する。
画像保存部70は、画像合成部60から入力した画像データIMを、メモリ80に書き込む。
メモリ80は、フラッシュメモリやハードディスクなどの記録媒体である。
図6は、図1に示す撮影装置1の動作例を説明するためのフローチャートである。
ステップST11:
制御部47は、操作部45によって設定された、フラッシュ要否、並びに露出情報などの設定情報を入力する。
また、制御部47は、仮撮像が行われた場合に、その仮撮像の結果を基に露出情報を生成する。
制御部47は、ステップST11で入力した設定情報、並びにステップST11で生成した露出情報などを基にフラッシュ発光を行うか否かを判断する。
制御部47は、フラッシュ発光を行うと判断するとステップST13に進み、そうでない場合にはステップST14に進む。
制御部47は、フラッシュ発光中の撮像の前に行うフラッシュ非発光中の撮像の回数Lと、そのときのシャッター時間(露出値)を決定する。
また、制御部47は、フラッシュ発光中の撮像の回数Mと、そのときのシャッター時間(露出値)を決定する。
本実施形態では、例えば、M=1とする。
制御部47は、フラッシュ非発光で撮像を行う場合の撮像の回数Nと、そのときのシャッター時間(露出値)を決定する。
制御部47は、ステップST13あるいはST14で決定されたフラッシュ非発光中での撮像回数LまたはNとシャッター時間とを示すシャッター時間信号を露出制御部40に出力する。
露出制御部40は、制御部47から入力したシャッター時間信号が示すシャッター時間を間隔として、当該信号が示す撮像回数LまたはNだけ、シャッター13を開口させる。
そして、シャッター13の開口タイミングで撮像された画像データが画像メモリ20に順に書き込まれる。
制御部47は、ステップST12でフラッシュ発光を行うと判断した場合にステップST17に進み、そうでない場合にステップST18に進む。
ステップST17:
制御部47は、フラッシュ発光信号をフラッシュ発光部46に出力する。
フラッシュ発光部46は、制御部47からフラッシュ発光信号を入力すると、被写体に向けてフラッシュを発光する。
また、フラッシュが発光が行われているタイミングで、制御部47および露出制御部40の制御によって、ステップST13で決定されたシャッター時間を間隔として、決定された撮像回数Mだけ、シャッター13を開口させる。
そして、シャッター13の開口タイミングで撮像されたM個の画像データが画像メモリ20に順に書き込まれる。
動きベクトル検出部55は、ステップST15,ST17で画像メモリ20に書き込まれたN個の画像データを読み出し、これらの個々の画像データの動きベクトルMVを検出する。
動きベクトル検出部55は、上記検出した動きベクトルMVを画像合成部60に出力する。
ステップST19:
画像合成部60は、画像メモリ20からステップST15,ST17で書き込んだN個の画像データを読み出し、動きベクトル検出部55から入力した当該N個の画像データの動きベクトルMVを基に、上記N個の画像データの位置ずれを補正する。
そして、画像合成部60は、上記位置ずれを補正した後のN個の画像データを合成して画像データIMを生成し、これを画像保存部70に出力する。
画像保存部70は、画像合成部60から入力した画像データIMを、メモリ80に書き込む。
そのため、一連のN回の撮像において、フラッシュ発光の残光によって、フラッシュ非発光時に撮像して得られた画像データに不自然な色合い要素が生じることを適切に回避できる。
また、撮影装置1によれば、フラッシュ非発光時の撮像で得た複数の画像データを位置ずれを補正して合成することから、三脚などの固定手段を用いることなく、背景などの低輝度画像の露出不足を適切に補って生成できる。
また、撮影装置1によれば、フラッシュ発光時に撮像して得た画像データを、上記合成後の低輝度画像にさらに合成することから、フラッシュ光が達する距離にある前景を適切に表示する画像を生成できる。
本実施形態では、図1に示す画像メモリ20から読み出した画像データを補正処理を施した後に、画像合成部60で合成する場合を説明する。
図8は、本発明の第2実施形態に係わる撮影装置1aの構成図である。
図8に示すように、撮影装置1aは、図1に示す撮影装置1において、画像メモリ20と画像合成部60との間に、画像補正部105を加えた構成を有している。
図9は、図8に示す撮影装置1aの画像補正処理および合成処理を説明するためのフローチャートである。
図8において、図1と同じ符号を付した構成は基本的に第1実施形態で説明したものと同じである。
また、画像補正部105は、動きベクトル検出部55が検出した動きベクトルMVを基に補正の要否を判断したり、制御部47が生成あるいは取得した露出情報を基に補正の要否を判断してもよい。
画像補正部105は、補正を要すると判断すると、画像メモリ20から読み出した画像データim1〜Nの補正処理を行い、その結果を画像合成部60に出力する(ステップST32)。
画像補正部105は、補正処理として、例えば画像データのゲイン調整、γカーブ特性調整、ホワイトバランス調整の任意の組み合わせの処理を行う。
画像補正部105は、例えば、撮影された画像データN枚のうち、フラッシュ発光を伴わずに撮影された画像データL枚に対しては全体に明るくなるゲイン補正を行い、また同時に低輝度部の階調性を重視したγカーブ補正を行う。
一方、画像補正部105は、フラッシュ発光を伴って撮影されたM枚に対しては、明るさの補正は行わずに中輝度部の階調性を重視したγカーブ補正、及びフラッシュ光源に適したホワイトバランス調整を行う。
すなわち、画像補正部105は、画像データ相互の関係に関わりなく、任意の補正を任意の画像データに対して行うことができる。
また、画像補正部105は、L枚のフラッシュ発光を伴わずに撮像した画像データを合成した後に補正処理を行い、また、M枚のフラッシュ発光を伴って撮像した画像データを合成した後に補正処理を行う。その後、画像補正部105は、補正後の各合成画像を合成してもよい。
図10の画像にゲインを上げる画像補正を施した場合、図11に示すように低輝度領域が高輝度側に広がったヒストグラム特性となる。また、フラッシュ撮影画像は図12に示すように高輝度領域に偏ったヒストグラム特性を持つ。これにゲインを下げる画像補正を施した場合、図13に示すように高輝度領域が低輝度側に広がったヒストグラム特性を持つ。
一方、画像補正部105は、図9に示すステップST31で補正を要しないと判断すると、第1実施形態と同様の処理、すなわち、画像メモリ20から読み出した画像データim1〜Nを合成して画像データIMを生成する。
これにより、画像合成部60が生成した画像データIMは、図14に示すような撮像素子のダイナミックレンジを有効に利用したヒストグラム特性となり、低輝度部とフラッシュ撮影画像のそれぞれで豊かな階調特性を持ちつつも撮像素子の持つダイナミックレンジ内に納まった画像を生成することが可能となる。
本実施形態の撮影装置1bは、A/D変換回路16bおよび制御部47bの処理を除いて、図1に示す撮影装置1と同じである。
図15は、本実施形態の撮影装置1bの動作例を説明するためのフローチャートである。
ステップST41:
図1に示す撮影装置1bの制御部47bは、カメラモジュール10から撮影対象の露出情報を入力し、ユーザが操作部45を操作して設定した撮影条件情報を入力する。
ステップST42:
制御部47bは、ステップST41で入力した露出情報および撮像条件情報を基に、例えば、シャッター時間やフラッシュ発光の要否などを第1実施形態と同様に決定する。
このとき、制御部47bは、シャッター時間およびフラッシュ発光の要否を、第1実施形態で説明したN回の開口タイミング(撮像)の各々について決定する。
制御部47bは、ステップST42の決定事項に基づいて、N回の撮像のうち、初回の撮像を行う。
制御部47bは、予め決めた条件に従って、フラッシュ発光を行う場合には、フラッシュ発光部46にフラッシュ発光信号を出力する。
これにより、被写体の光が撮像素子14に結像し、その結像結果に応じたアナログの画像信号がサンプリング回路15に出力される。
そして、サンプリング回路15は、入力したアナログの画像信号をサンプリングして、A/D変換回路16bにおいてデジタルの画像データに変換する。このとき、A/D変換回路16bは、制御部47bからの感度制御信号を基に、上記変換したデジタルの画像データを、第1実施形態で説明したようにシフト処理などにより、ゲインアップあるいはゲインダウンする。これにより、撮像素子14の実質的な受光感度が制御される。
A/D変換回路16bが生成した上記画像データは、画像メモリ20に書き込まれる。
制御部47bは、前述したN回の撮像が終了したか否かを判断し、終了したと判断するとステップST47に進み、そうでない場合にはステップST45に進む。
ステップST45:
制御部47bは、撮像素子14の受光感度の変更を要するか否かを判断し、変更を要すると判断するとステップST46に進み、そうでない場合には「ステップST43に戻る。
制御部47bは、予めユーザによって設定された撮影条件や、ステップST41で取得した情報などを基に、受光感度の変更の要否を判断する。
制御部47bは、例えば、フラッシュ発光を伴わない撮影を次に行う場合には撮像素子14の受光感度を高く設定し(上記シフト処理のシフト量をゲインアップするように調整し)、フラッシュ発光を伴う撮影を次に行う場合には撮像素子14の受光感度を低く設定することを決定する。これにより、S/N比の高い画像を得ることが可能になる。
動きベクトル検出部55は、ステップST43で画像メモリ20に書き込まれたN個の画像データを読み出し、これらの個々の画像データの動きベクトルMVを検出する。
動きベクトル検出部55は、上記検出した動きベクトルMVを画像合成部60に出力する。
ステップST48:
画像合成部60は、画像メモリ20からステップST43で書き込んだN個の画像データを読み出し、動きベクトル検出部55から入力した当該N個の画像データの動きベクトルMVを基に、上記N個の画像データの位置ずれを補正する。
そして、画像合成部60は、上記位置ずれを補正した後のN個の画像データを合成して画像データIMを生成し、これを画像保存部70に出力する。
画像保存部70は、画像合成部60から入力した画像データIMを、メモリ80に書き込む。
本実施形態の撮影装置1cは、フラッシュ発光部46cおよび制御部47cの処理を除いて、図1に示す撮影装置1と同じである。
フラッシュ発光部46cは、FP発光機能を備えている。
ここで、FP発光は、フォーカルプレーンシャッターを採用している一眼レフにおいて、ストロボ同調速度以上のスピードに同調させる機能である。通常、シャッターの構造上ストロボ同調速度に上限がある。概ね1/60〜1/250程度であるが、それ以上のスピードではシャッターが全開にならないのでストロボの光がケラレてしまい、スリット状に暗い部分ができてしまうためである。
そこで、ストロボを長時間発光(正確には高速で多くの回数を発光させる)することにより、シャッターが開いて閉じるまでの時間をカバーさせ、全速同調を可能としている。
フラッシュ発光部46cは、例えば、図17に示すように、フラッシュを高速スイッチングでオン/オフすることで短時間発光を繰り返し、略一定の発光強度で閃光発光を持続する。
ステップST61:
制御部47cは、第1実施形態で説明した図6に示すステップST15に続いて、当該ステップST61を実行する。
制御部47cは、図6に示すステップST12でフラッシュ発光を行うと判断した場合にステップST62に進み、そうでない場合にステップST65に進む。
ステップST62:
制御部47cは、FP(フォーカルプレーン)発光の要否を判定する。
制御部47cは、例えば、図6に示すステップST13で決定されたシャッター速度がシャッター同調速度より高速の場合、あるいは図1に示す操作部45をユーザが操作して設定した撮影条件で低速シンクロ撮影が指定されていた場合などに、FP発光を要すると判断する。
制御部47cは、FP発光を要すると判断するとステップST63に進み、そうでない場合にはステップST64に進む。
制御部47cは、FP発光を示す発光信号をフラッシュ発光部46cに出力する。
これにより、フラッシュ発光部46 cは、上記N回の撮像のうち、所定の撮像において、FP発光を行う。
制御部47cは、例えば、図18に示すように、上記N回の撮像のうちN回目でフラッシュ発光部46cにFP発光させる。このとき、N回目の撮像で、シャッター速度を例えば、1/250などの通常のフラッシュ発光時より高速にする。これにより、動きがある被写体でも略静止した状態で撮像できる。例えば、夜間に背景を写しつつ、その手前によある動きのある被写体をはっきり撮像できる。一方、N回目の撮像を1/30などの低速のシャッター速度に設定した場合には、手前の動きがある被写体は流れているように撮像され、例えば、夜間に背景を写しつつ動きのある被写体を動感ある表現で撮像できる。
なお、制御部47cは、上記N回の全ての撮像においてFP発光するように、フラッシュ発光部46cを制御してもよいし、上記N回の撮像のうち最後から数回の撮像において、FP発光をするようにフラッシュ発光部46cを制御してもよい。
制御部47cは、例えば、第1実施形態の図6に示すステップST17と同様にフラッシュ発光信号をフラッシュ発光部46cに出力する。
フラッシュ発光部46cは、上記フラッシュ発光信号に応じて、フラッシュ発光を行う。また、フラッシュ発行中に第1実施形態と同様に被写体が撮像される。
動きベクトル検出部55は、図6に示すステップST15、並びに図16に示すステップST63,ST64の撮像で画像メモリ20に書き込まれたN個の画像データを読み出し、これらの個々の画像データの動きベクトルMVを検出する。
動きベクトル検出部55は、上記検出した動きベクトルMVを画像合成部60に出力する。
ステップST66:
画像合成部60は、図6に示すステップST15、並びに図16に示すステップST63,ST64の撮像で画像メモリ20に書き込んだN個の画像データを画像メモリ20から読み出し、動きベクトル検出部55から入力した当該N個の画像データの動きベクトルMVを基に、上記N個の画像データの位置ずれを補正する。
そして、画像合成部60は、上記位置ずれを補正した後のN個の画像データを合成して画像データIMを生成し、これを画像保存部70に出力する。
画像保存部70は、画像合成部60から入力した画像データIMを、メモリ80に書き込む。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
例えば、上述した実施形態では、図7等に示すように、シャッターボタンの1回の操作によって、N回の連続した撮像を行い、その最後(N回目)にフラッシュ発光部46をフラッシュ発光する場合を例示したが、フラッシュ発光は、2回目以降の撮像であれば、少なくともフラッシュ発光以前の撮像について、フラッシュ光の残光の影響を受けないという効果が得られる。
Claims (8)
- フォーカルプレーンシャッターの開口により入射光を受光素子に結像して画像データを生成する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像方向に向けてフラッシュ発光する発光手段と、
適正露出におけるシャッター速度よりも高速なシャッター速度で前記フォーカルプレーンシャッターを複数回連続して開口させ、前記複数回の開口タイミングのうち2回目以降の前記開口タイミングで1回以上フラッシュ光を発光するように前記発光手段を制御する制御手段と、
前記フォーカルプレーンシャッターの前記複数回の連続した開口タイミングで前記撮像手段が前記結像により生成した複数の前記画像データの動きベクトルを各々検出する動きベクトル検出手段と、
前記動きベクトル検出手段が検出した前記動きベクトルを基に、前記発光手段が前記フラッシュ光を発光していない前記開口タイミングで前記撮像手段が前記結像により生成した前記画像データの位置ずれと、前記発光手段が前記フラッシュ光を発光している前記開口タイミングで前記撮像手段が前記結像により生成した前記画像データの位置ずれとを各々補正し、前記補正後の各々の前記画像データを合成して新たな画像データを生成する画像処理手段と、
を有し、
前記制御手段は、予め決定されたシャッター速度がシャッター同調速度よりも高速なシャッター速度または低速シンクロのシャッター速度であると判定した場合には、少なくとも最後の前記開口タイミングで、1回の前記フォーカルプレーンシャッターの開口中に複数回連続して前記フラッシュ光を発光するフォーカルプレーン発光を行うように前記発光手段を制御する
撮像装置。 - 前記フラッシュ非発光中に前記撮像手段が前記結像により生成した第1の前記画像データに第1の補正処理を施して第1の補正画像データを生成し、前記フラッシュ発光中に前記撮像手段が前記結像により生成した第2の前記画像データに前記第1の補正処理とは異なる第2の補正処理を施して第2の補正画像データを生成する補正手段
をさらに有し、
前記画像処理手段は、前記補正手段が補正により生成した前記第1の補正画像データと前記第2の補正画像データとを基に前記新たな画像データを生成する
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記補正手段は、前記第1の画像データのゲインを上げる前記第1の補正処理を行い、前記第2の画像データのゲインを下げる前記第2の補正処理を行う
請求項2に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記フラッシュ光を発光しないタイミングで前記フォーカルプレーンシャッターを第1の時間だけ開口させ、前記フラッシュ光を発光するタイミングで前記フォーカルプレーンシャッターを第2の時間だけ開口させる
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記撮像手段の受光素子の受光感度を、前記フラッシュ光を発光するタイミングと、前記フラッシュ光を発光しないタイミングとで異なるように切り換える
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記複数回の開口タイミングのうち最後の前記開口タイミングで前記フラッシュ光を発光するように前記発光手段を制御し、予め決定されたシャッター速度が前記シャッター同調速度よりも高速なシャッター速度または前記低速シンクロのシャッター速度であると判定した場合にも、最後の前記開口タイミングで前記フォーカルプレーン発光を行うように前記発光手段を制御する
請求項1に記載の撮像装置。 - 1操作で静止画撮像指示を入力するための操作手段
をさらに有し、
前記制御手段は、前記操作手段によって前記静止画撮像指示が入力されると、前記フォーカルプレーンシャッターを複数回連続して開口するように前記撮像手段を制御する
請求項1に記載の撮像装置。 - フォーカルプレーンシャッターの開口により入射光を受光素子に結像して画像データを生成する撮像方法であって、
フラッシュ光を被写体に照射しない状態で、適正露出におけるシャッター速度よりも高速なシャッター速度で前記フォーカルプレーンシャッターを複数回連続して開口し、複数の画像データを生成する第1の工程と、
前記第1の工程に続いて、前記フラッシュ光を前記被写体に1回以上照射した状態で、前記適正露出におけるシャッター速度よりも高速な前記シャッター速度で前記フォーカルプレーンシャッターを開口して画像データを生成する第2の工程と、
前記第1の工程の撮像で生成した画像データと、前記第2の工程の撮像で生成した画像データとの動きベクトルを各々検出する第3の工程と、
前記第3の工程で検出した前記動きベクトルを基に、前記第1の工程の撮像で生成した前記画像データの位置ずれと、前記第2の工程の撮像で生成した前記画像データの位置ずれとを各々補正し、前記補正後の各々の前記画像データを合成して新たな画像データを生成する第4の工程と
を有し、
前記第2の工程においては、予め決定されたシャッター速度がシャッター同調速度よりも高速なシャッター速度または低速シンクロのシャッター速度であると判定した場合には、少なくとも最後の前記開口タイミングで、1回の前記フォーカルプレーンシャッターの開口中に複数回連続して前記フラッシュ光を発光するフォーカルプレーン発光を行うように前記発光手段を制御する
撮像方法。
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