JP4395487B2 - 可倒式パーキングブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転席横に設ける自動車用の可倒式パーキングブレーキ装置に関する。
パーキングブレーキ装置(以下PB装置)は、適切な張力でブレーキケーブルを引き、十分な制動力を発揮できているかが重要である。この観点から、適正な制動力をブレーキケーブルの張力から検出するPB装置がいくつか提案されている。例えば、特許文献1には、操作ハンドルが戻り止めされるときに抑止部材へ加わるブレーキケーブルの張力を利用して揺動部材を対抗力に抗して揺動させ、この揺動部材基端の変位を変位検出スイッチで検出し、制動力の適正を検出する構成のPB装置を提案している。しかし、これは引いた操作ハンドルが戻る際に初めて張力検知をするもので、操作ハンドルを引く途中の制動力の適正さを検出できなかった。
そこで、特許文献2では、操作ハンドルに連結して押し引きにより揺動する動作レバーと、ブレーキケーブルを引いたり緩めたりする動作リンクと、所定の設定トルクが加えられることにより一方向にのみ揺動可能な支持部材と、前記一方向の揺動変位を検知する変位検出スイッチとから構成したPB装置を提案している。ブレーキケーブルの張力が予め設定した検出値を超えた時点で、動作リンクが支持部材の揺動端に及ぼす力によって設定トルクを超えるトルクを生じさせ、変位検出スイッチを押すようになっている。
特公平03-067897号公報 特開平07-096822号公報
上記特許文献1及び特許文献2は、いずれも運転席から見て進行方向に押し引きする操作ハンドルからなるPB装置(いわゆるハンドブレーキ)であり、一般自動車に見られるPB装置(いわゆるサイドブレーキ)とは異なる。このため、上記各技術をそのまま一般自動車に見られるPB装置に転用することはできない。サイドブレーキは運転席と助手席との間又は運転席とドアとの間に設置するため、張力検知手段を組み込む空間的制約が多いからである。このため、できるだけ簡素な張力検知手段を構成しなければならない。
サイドブレーキ用の張力検知手段としては、電気的に前記作動状態を維持する技術が考えられる。具体的には、PB装置の操作レバーを引き上げた際、最初に変位検出スイッチを作動させると、前記作動状態をシーケンサで維持し、再度操作レバーを引き下げるまでランプで制動状態を表示する技術である。この張力検知手段では、変位検出スイッチの作動状態を維持するために、シーケンサを新たに設けなければならない問題がある。そこで、機械的に作動状態を維持するサイドブレーキ用の張力検知手段を開発し、前記張力検知手段を適用した可倒式PB装置において、制動状態のままでの車両の発進を防止する安全装置を構成するため、検討した。
検討の結果開発したものが、車体に固定したラチェットベースの回動軸へ揺動自在に軸支した作動レバーを操作レバーにより回動させて引き上げ、この作動レバーに接続したブレーキケーブルを引っ張ることにより車両の制動装置を作動させると共に、この制動装置の制動状態を前記ブレーキケーブルの張力が設定張力を上回ったことにより検知する張力検知手段を備えた可倒式PB装置において、作動レバーに対する操作レバーの傾倒を検知する傾倒検知手段を設け、張力検知手段により予め定めた設定張力を上回る張力がこのブレーキケーブルに加わったことを検知し、かつ傾倒検知手段により作動レバーに対する操作レバーの傾倒を検知することにより、エンジンが始動できない又はエンジンの出力が上がらないようにして、制動状態のままでの車両の発進を防止する安全装置を構成した可倒式PB装置である。
傾倒検知手段は、ラチェットベースに固定され、傾倒した操作レバーにより押される姿勢検知用のスイッチから、張力検知手段はブレーキケーブルの引っ張りにより押されるスイッチからそれぞれ構成し、前記張力手段のスイッチと姿勢検知手段のスイッチが共に押されていることが確認されればエンジンが始動できない又はエンジンの出力が上がらないようにして、制動状態での車両の発進を防止する安全装置を構成できる。
本発明の可倒式PB装置では、ブレーキケーブルの張力Tと弾性部の付勢力Fとの大小関係を利用して張力検知手段の作動状態を維持し、継続的な張力検知を実現する。弾性部に加わる負荷がブレーキケーブルの張力Tのみとなるように、ブレーキケーブルには操作レバー又は作動レバーのケーブルガイドとの摩擦を低減するグリスを塗布したり、樹脂コーティングを施すと、より精度の高い張力検知が可能となる。
本発明における張力検知手段は弾性部と検知部とから構成する。そして、検知部は、弾性部の圧縮又は伸長に応じて変位するスイッチボタンと、このスイッチボタンの変位に応じて開閉するスイッチとから構る。前記構成では、弾性部にブレーキケーブルの張力Tが作用しないときに切断状態(OFF)(又は導通状態(ON))となり、ブレーキケーブルの張力Tが弾性部の付勢力Fを上回る時に弾性部を圧縮又は伸長させて、導通状態(ON)(又は切断状態(OFF))となる。こうしたスイッチの開閉状態の変化(切断状態と導通状態の切り替わり)により、予め定めた設定張力を上回る張力Tがブレーキケーブルに加わったことを検知できるようになる。
張力検知手段は、ブレーキケーブルの張力Tを検知することで制動状態を検知するものであり、ブレーキケーブルの張力Tに抗する弾性部の付勢力Fは、予め想定される前記張力Tの範囲に対して設定する。しかし、場合によっては過剰な張力が弾性部に加えられ、この弾性部自身のみならず、検知部までも破損しかねない。そこで、弾性部には圧縮又は伸長を制限する弾性部変形規制手段を設けたり、検知部には弾性部の圧縮又は伸長に応じたスイッチボタンの変位量を制限する検知部変化規制手段を設けることで、弾性部又は検知部の保護を図るとよい。
また、検知部には、スイッチの開閉状態が切り替わる際の弾性部とスイッチボタンとの相対位置を調整する位置関係調整手段を設けると、弾性部の圧縮又は伸長によりスイッチボタンが変位を開始するタイミングを変更し、検知する張力Tの大きさを加減できる。具体的には、操作レバー又は作動レバーに張力検知手段を固着するネジを緩めた状態で検知部全体を平行移動させ、検知部(特にスイッチボタン)の弾性部に対する距離を変更する。このほか、検知する張力Tの調整は、この張力Tに抗する弾性部の付勢力Fを加減しても可能である。
弾性部は、ブレーキケーブルとの相対位置をこのブレーキケーブルの引っ張り方向に調整する接続位置調整手段を介してブレーキケーブルに接続すると、張力Tが加わって弾性部が圧縮又は伸長するタイミングを調整できるようになる。この場合、従来よりブレーキケーブルに装着されるケーブル調整部(操作レバー又は作動レバーに対するブレーキケーブルの係合位置の調整を図る)に弾性部を接続し、前記ケーブル調整部を接続位置調整手段として利用することもできる。
また、組立手順として、通常可倒式PB装置を組立後、車体に対する取付けに際してブレーキケーブルを可倒式PB装置に接続する。この組立手順を利用することとし、弾性部は、弾性部又はブレーキケーブルのいずれか一方に結合したナットホルダと、この弾性部又はブレーキケーブルの残る他方に結合したナットとを嵌合することによりブレーキケーブルに接続するとよい。これにより、ブレーキケーブルの後付けが容易にできるようになる。この場合、上記接続位置調整手段は、ナットホルダをブレーキケーブルの引っ張り方向に沿って変位(前後)できる構成にするとよい。
本発明の弾性部は、ブレーキケーブルに生じる張力Tに抗して付勢力Fを生じることができれば、構成、素材を問わないが、最も簡易にはバネを用いるとよい。前記バネにも各種存在するが、ブレーキケーブルの引っ張り方向に延在するバネ、より具体的には(a)張力Tに圧縮(又は引っ張り)の付勢力Fで対抗する構成(引張コイルバネ等)や、(b)張力Tに伸長方向(反発方向)の付勢力Fで抗する構成(圧縮コイルバネ等)が考えられる。コイルバネとしては、伸縮方向を特定しやすい角断面スプリング(角線スプリング)が好ましい。
このほかにも、トーションバネ、板バネ等もあるが、設置スペースを抑制する観点から、ブレーキケーブルの引っ張り方向に沿って積層した複数の皿バネを上記(b)の構成で用いてもよい。この場合、皿バネの枚数を増減して付勢力Fを加減したり、検知部のスイッチボタンを押圧する部位の形状(特にスイッチボタンに対する前記部位の直線距離)を変更して、検知できる張力Tを設定できる。
本発明の張力検知手段は、弾性部と検知部とを同一の取付フレームで支持することにより、一体の張力検知ユニットとして構成できる。この張力検知ユニットは、取付フレームを作動レバー(可倒式PB装置)に取り付けるようにすれば、予め張力検知ユニットを組み立ててから車両に装着することができるようになり、組み立ての作業効率を向上させることができる。
本発明を適用した可倒式PB装置は、車体に固定したラチェットベースの回動軸へ揺動自在に軸支した作動レバーを操作レバーにより回動させて引き上げ、この作動レバーに接続したブレーキケーブルを引っ張ることにより車両の制動装置を作動させると共に、この制動装置の制動状態を前記ブレーキケーブルの張力が設定張力を上回ったことにより検知する張力検知手段を備えた可倒式PB装置において、作動レバーに対する操作レバーの傾倒を検知する傾倒検知手段を設け、張力検知手段により予め定めた設定張力を上回る張力がこのブレーキケーブルに加わったことを検知し、かつ傾倒検知手段により作動レバーに対する操作レバーの傾倒を検知することにより、制動状態のままでの車両の発進を防止する安全装置を構成できる効果を得る。
傾倒検知手段は、ラチェットベースに固定され、傾倒した操作レバーにより押される姿勢検知用のスイッチから、張力検知手段はブレーキケーブルの引っ張りにより押されるスイッチからそれぞれ構成し、前記張力手段のスイッチと姿勢検知手段のスイッチが共に押されていることが確認されることにより、エンジンが始動できない又はエンジンの出力が上がらないようにして、制動状態での車両の発進を防止する安全装置を構成できる。
また、本発明における張力検知手段は弾性部と検知部とから構成して、前記検知部、弾性部の圧縮又は伸長に応じて変位するスイッチボタンと、このスイッチボタンの変位に応じて開閉するスイッチとから構成した場合、弾性部にブレーキケーブルの張力Tが作用しないときに切断状態(OFF)(又は導通状態(ON))となり、ブレーキケーブルの張力Tが弾性部の付勢力Fを上回る時に弾性部を圧縮又は伸長させて、導通状態(ON)(又は切断状態(OFF))となる。このようなスイッチの開閉状態の変化は、予め定めた設定張力を上回る張力Tがブレーキケーブルに加わったことを検知できるようにする。
上記可倒式PB装置における張力検知手段では、弾性部には圧縮又は伸長を制限する弾性部変形規制手段を設けたり、検知部には弾性部の圧縮又は伸長に応じたスイッチボタンの変位量を制限する検知部変化規制手段を設けることで、弾性部又は検知部を保護できるようになる。
詳細には、まず検知部に、スイッチの開閉状態が切り替わる際の弾性部とスイッチボタンとの相対位置を調整する位置関係調整手段を設けると、弾性部の圧縮又は伸長によりスイッチボタンが変位を開始するタイミングを変更し、検知する張力Tの大きさを加減できるようになる。
また、弾性部は、ブレーキケーブルとの相対位置をこのブレーキケーブルの引っ張り方向に調整する接続位置調整手段を介してこのブレーキケーブルに接続すると、張力Tが加わって弾性部が圧縮又は伸長するタイミングを調整できるようになる。
更に、弾性部は、弾性部又はブレーキケーブルのいずれか一方に結合したナットホルダと、この弾性部又はブレーキケーブルの残る他方に結合したナットとを嵌合することによりブレーキケーブルに接続すると、ブレーキケーブルの後付けが容易にできるようになる。
そして、弾性部として、ブレーキケーブルの引っ張り方向に沿って延在するバネを用いれば、簡単な構成で付勢力Fを発生させることができるようになる。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明に基づく可倒式PB装置の解除状態(初期セット状態)における側面図、図2は本発明に基づく可倒式PB装置の平面図、図3は張力検知手段を構成する張力検知ユニット1の拡大断面図、図4は図1中A−A端面図、図5は図1中B−B端面図、図6は図1中C矢視拡大図、図7は本発明に基づく可倒式PB装置の制動状態における図1相当側面図、図8は図7中D矢視拡大図(図6に揃えて水平に図示)、図9は操作レバー2のみを倒した収納状態における図1相当側面図、図10はマイクロスイッチ(検知部)3を平行移動してスイッチ押圧板4による押圧開始位置を近くした張力検知ユニット1の部分拡大側面図、図11はマイクロスイッチ(検知部)3を平行移動してスイッチ押圧板4による押圧開始位置を遠くした張力検知ユニット1の部分拡大側面図である。
本例の可倒式PB装置は、運転席と助手席又はドアとの間に設置するサイドブレーキで、図1、図2及び図4に見られるように、車体に固定したラチェットベース5の回動軸6に作動レバー7、前記回動軸6を傾倒軸8として操作レバー2を軸着している。操作レバー2及び作動レバー7は、回動軸6を中心に一体となって上げ下げでき、操作レバー2のみ回動軸6を傾倒軸8として倒し、収納状態にすることができる。作動レバー7は、張力検知ユニット1を介してブレーキケーブル9端を止着し、図7に見られるように、操作レバー2に従って回動することでブレーキケーブル9を引っ張り、制動状態を作る。
制動状態に至った作動レバー7は、ポール10をラチェットベース5のラチェット11に係合して位置固定し、ブレーキケーブル9を引っ張った状態、すなわち制動状態を維持する。ポール10及びラチェット11の係合解除手段は、前進方向に付勢して操作レバー2に内蔵した解除ロッド(係合解除手段)12と、この解除ロッド12の操作手段として操作レバー2前端に突出するプッシュボタン13とからなり、プッシュボタン13を押して解除ロッド12を後退させるとポール10がラチェット11から遠ざかる向きに回動し、ポール10及びラチェット11の係合が解除する。
制動状態において、操作レバー2に軸着した収納レバー14を下向きに回動させる(図9参照)と、収納レバー14が操作レバー2に内蔵した連結ロッド(連結手段)15を前進させる。連結ロッド15は、後端に設けた連結ピン16を操作レバー2の操作連結溝17及び作動レバー7の作動連結溝18を一体に係合しているが、前記前進によって連結ピン16を作動連結溝18から離隔することで、操作レバー2と作動レバー7との連結を解除する。こうして、収納レバー14を倒すという収納操作により、図9に見られるように、回動軸6(傾倒軸8)を中心に操作レバー2だけ倒し、収納状態にできる。収納状態における収納レバー14は必ず姿勢変化しているので、収納レバー14の姿勢が収納状態の注意喚起となる。また、収納操作(収納レバー14を倒す)に際しては、操作レバー2と作動レバー7との連結が解除しているので、操作レバー2の傾倒には追随して作動レバー7が回動することもなく、収納状態での可倒式PB装置としての制動状態は保たれる。
本例では、操作レバー2の姿勢検知を図るため、傾倒検知手段として、収納状態となった操作レバー2下面が押す姿勢検知スイッチ19をラチェットベース5前方の車体に取り付けている(図1又は図9参照)。張力検知ユニット1のマイクロスイッチ3による張力検知と、姿勢検知スイッチ19による操作レバー2の姿勢検知とが同時に確認されれば、エンジンが始動できない又はエンジンの出力が上がらないようにして、制動状態での車両の発進を防止する安全装置を構成している。
連結ロッド15は、自ら後退するようにスプリング等(本例ではプッシュボタン13のスプリングを利用)により後方へ付勢しているが、収納状態にあっては、連結ピン16が作動レバー7の前周縁20に規制されて後退できない。このため、収納状態から操作レバー2を持ち上げて連結ピン16が作動連結溝18に至ると、前記付勢に従って連結ロッド15が後退し、連結ピン16が作動連結溝18に嵌まり込み、再び操作レバー2と作動レバー7との連結を果たす。この連結ロッド15の後退は、上記とは逆に、連結ロッド15が収納レバー14を上向きに回動させて姿勢を復帰させる作用を有する。こうして、収納レバー14を姿勢復帰させて操作レバー2及び作動レバー7の連結を果たし、プッシュボタン13を押して解除ロッド12によるポール10及びラチェット11の係合を解除すれば、再び操作レバー2及び作動レバー7を一体に押し倒すことができ、解除状態にできる。
本発明の張力検知手段を構成する張力検知ユニット1は、図3、図5及び図6に見られるように、作動レバー7に取り付けてあり、この作動レバー7と一体に変位する。ブレーキケーブル9は、取付フレーム24端から張力検知ユニット1へと取り込み、角断面スプリング(弾性部)21を添わせる位置決めシャフト32からスプリングスペーサ33、スイッチ押圧板4、ナットスペーサ36を通じて取り出したネジ端部22を、固定ナット34及び位置調節ナット(接続位置調整手段)23を順に螺着して張力検知ユニット1に接続している。位置調節ナット23は、ブレーキケーブル9のネジ端部22に対する螺着位置を加減することで、車種の違いによる張力検知ユニット1の取付位置の違いを吸収するほか、ブレーキケーブル9からスイッチ押圧板4に加えられる張力Tの検知タイミングを調節する。固定ナット34は前記位置調節ナット23の弛みを防止し、ナットスペーサ36は各ナット23,34に対する締め付け基部として働く。
スイッチ押圧板4は、ブレーキケーブル9からの張力Tに従って角断面スプリング21を圧縮し、角断面スプリング21の伸長方向の付勢力(反発力)Fに対抗しながら、張力T>付勢力Fとなった時点でマイクロスイッチ3に向けて前進する。取付フレーム24には、図10又は図11に見られるように、スイッチ押圧板4が掛止されるストッパ縁(検知部変化規制手段)26を設けており、前記スイッチ押圧板4の前進を規制し、過剰な張力Tが角断面スプリング21をはじめとする張力検知ユニット1の破損を防止する。
本例の弾性部は、圧縮コイルバネとして角断面スプリング21を用いている。角断面スプリング21は、通常の円断面スプリングよりも伸長方向に捩れがなく、延在方向に安定した圧縮で高い付勢力Fを発揮するため、ブレーキケーブル9からの大きな張力Tと正確に対抗しやすい。しかも、図1に明らかなように、角断面スプリング21及びマイクロスイッチ3を取付フレーム24に取り付けた張力検知ユニット1は小型化できるので、可倒式PB装置における設置スペースの問題が起きにくい利点もある。解除状態でも、ブレーキケーブル9から角断面スプリング21に対して張力Tが加えられているが、依然張力T<付勢力Fであるため、スイッチ押圧板4がマイクロスイッチ3から離隔方向に押され、図6に見られるように、常時開のマイクロスイッチ3のスイッチボタン27を押圧しないため、マイクロスイッチ3の接点は切断状態になっている。
図7に見られるように、解除状態から運転者が操作レバー2を引き上げ始めると、ブレーキケーブル9によって角断面スプリング21に加えられる張力Tが増加し始める。そして、張力Tが付勢力Fを超える(正確には、圧縮により付勢力=反発力Fは増加するため、前記増加分を含めて張力Tが上回る)と、ブレーキケーブル9の引っ張りによって、図8に見られるように角断面スプリング21が圧縮し、スイッチ押圧板4が変位してマイクロスイッチ3のスイッチボタン27を押し、マイクロスイッチ3の接点は導通状態となる。
スイッチ押圧板4がマイクロスイッチ3のスイッチボタン27を押し始めるタイミングは、上述のように、位置調節ナット23のネジ端部22に対する螺着量で調節できる。また、張力Tに対抗する角断面スプリング21の付勢力Fによっても前記タイミングは加減可能である。この付勢力Fは、コイル巻きにする線材の角断面形状、大きさ、巻半径、巻数又はピッチの選択や、スイッチ押圧板4に対するマイクロスイッチ3の位置関係によっても調節できる。例えば、図10及び図11に見られるように、マイクロスイッチ3を作動レバー7に螺着する後ネジ28及び前ネジ29を長ネジ穴30の範囲で螺着位置を変更することで前後に移動させ、スイッチ押圧板4の押圧開始位置を調節できる。この例では、前後ネジ28,29及び長ネジ穴30の組合わせが位置関係調節部を構成する。
こうして、制動状態におけるブレーキケーブル9の引っ張りによってスイッチ押圧板4が前進し、マイクロスイッチ3のスイッチボタン27を押すことで、張力検知が実現できる。既述したように、収納状態において操作レバー2が傾倒しても、作動レバー7はポール10及びラチェット11の係合に従って姿勢を維持し、ブレーキケーブル9を引っ張り続けているので、張力検知ユニット1における張力検知も続けられる。従来との相違点は、電気的なシーケンサや機械的な状態維持のための機構が不必要な点にあり、直接的に制動に必要な張力Tの存在を検知し続けることができる点にある。逆に、制動を解除して作動レバー7を降ろすと、張力Tも低減するから、確実にスイッチ押圧板4はマイクロスイッチ3のスイッチボタン27から離れ、張力検知を終えることができる。
張力検知ユニットにおける弾性部は、上記例示の角断面スプリング21のほかに、例えば皿バネ31を積層して構成してもよい。図12は弾性部に皿バネ31を積層して用いた例の図6相当要部拡大図であり、図13は弾性部に皿バネ31を積層して用いた例の図8相当要部拡大図である。本例では、固定ナットを用いていないため、位置調節ナット23の逸脱防止のため、取付フレーム24に沿って移動するナットホルダ25を設けている。スイッチ押圧板4は、ブレーキケーブル9からの張力Tに従って、図12から図13にかけて皿バネ31を圧縮し、皿バネ31の伸長方向の付勢力(反発力)Fに対抗しながら、張力T>付勢力Fとなった時点でマイクロスイッチ3に向けて前進する。皿バネ31は、コイルバネに比べて短い圧縮で高い付勢力Fを発揮するため、比較的ブレーキケーブル9からの大きな張力Tに対抗しやすい。しかも、張力検知ユニット1の小型化も容易になる利点がある。このほか、弾性部には、張力Tに対抗でき、張力検知ユニットとして小型化を図ることができるものであれば、本発明で利用できる。
上記実施例では、操作レバー2を作動レバー7に対して傾倒可能にした可倒式PB装置について述べたが、作動レバー7をなくし、操作レバー2により直接ブレーキケーブル9を引っ張るようにした可倒式ではない通常のPB装置においても、本発明は同様に適用可能であり、当然に例示の可倒式PB装置の説明で述べたと同様な作用、効果を得ることができる。
本発明に基づく可倒式PB装置の解除状態(初期セット状態)における側面図である。 本発明に基づく可倒式PB装置の平面図である。 張力検知手段を構成する張力検知ユニットの拡大断面図である。 図1中A−A端面図である。 図1中B−B端面図である。 図1中C矢視拡大図である。 本発明に基づく可倒式PB装置の制動状態における図1相当側面図である。 図7中D矢視拡大図である。 操作レバーのみを倒した収納状態における図1相当側面図である。 マイクロスイッチ(検知部)を平行移動してスイッチ押圧板による押圧開始位置を近くした張力検知ユニットの部分拡大側面図である。 マイクロスイッチ(検知部)を平行移動してスイッチ押圧板による押圧開始位置を遠くした張力検知ユニットの部分拡大側面図である。 弾性部に皿バネを積層して用いた例の図6相当要部拡大図である。 弾性部に皿バネを積層して用いた例の図8相当要部拡大図である。
符号の説明
1 張力検知ユニット
2 操作レバー
3 マイクロスイッチ(検知部)
7 作動レバー
9 ブレーキケーブル
12 解除ロッド(係合解除手段)
15 連結ロッド(連結手段)
19 姿勢検知スイッチ
20 前周縁
21 角断面スプリング(弾性部)
23 位置調節ナット(接続位置調整手段)
26 ストッパ縁(検知部変化規制手段)

Claims (9)

  1. 車体に固定したラチェットベースの回動軸へ揺動自在に軸支した作動レバーを操作レバーにより回動させて引き上げ、該作動レバーに接続したブレーキケーブルを引っ張ることにより車両の制動装置を作動させると共に、該制動装置の制動状態を前記ブレーキケーブルの張力が設定張力を上回ったことにより検知する張力検知手段を備えた可倒式パーキングブレーキ装置において、作動レバーに対する操作レバーの傾倒を検知する傾倒検知手段を設け、張力検知手段により予め定めた設定張力を上回る張力が該ブレーキケーブルに加わったことを検知し、かつ傾倒検知手段により作動レバーに対する操作レバーの傾倒を検知することにより、エンジンが始動できない又はエンジンの出力が上がらないようにして、制動状態のままでの車両の発進を防止する安全装置を構成したことを特徴とする可倒式パーキングブレーキ装置。
  2. 傾倒検知手段は、ラチェットベースに固定され、傾倒した操作レバーにより押される姿勢検知用のスイッチから、張力検知手段はブレーキケーブルの引っ張りにより押されるスイッチからそれぞれ構成し、前記張力手段のスイッチと姿勢検知手段のスイッチが共に押されていることが確認されればエンジンが始動できない又はエンジンの出力が上がらないようにして、制動状態での車両の発進を防止する安全装置を構成した請求項1記載の可倒式パーキングブレーキ装置。
  3. 張力検知手段は弾性部と検知部とからなり、検知部は弾性部の圧縮又は伸長に応じて変位するスイッチボタンと、該スイッチボタンの変位に応じて開閉するスイッチとからなる請求項1又は2記載の可倒式パーキングブレーキ装置。
  4. 検知部は、弾性部の圧縮又は伸長に応じたスイッチボタンの変位量を制限する検知部変化規制手段を設けた請求項3記載の可倒式パーキングブレーキ装置。
  5. 検知部は、スイッチの開閉状態が切り替わる際の弾性部とスイッチボタンとの相対位置を調整する位置関係調整手段を設けた請求項3記載の可倒式パーキングブレーキ装置。
  6. 張力検知手段は弾性部と検知部とからなり、弾性部は、圧縮又は伸長を制限する弾性部変形規制手段を設けた請求項1又は2記載の可倒式パーキングブレーキ装置。
  7. 張力検知手段は弾性部と検知部とからなり、弾性部はブレーキケーブルとの相対位置を該ブレーキケーブルの引っ張り方向に調整する接続位置調整手段を介して該ブレーキケーブルに接続する請求項1又は2記載の可倒式パーキングブレーキ装置。
  8. 張力検知手段は弾性部と検知部とからなり、弾性部は該弾性部又はブレーキケーブルのいずれか一方に結合したナットホルダと、該弾性部又はブレーキケーブルの残る他方に結合したナットとを嵌合することによりブレーキケーブルに接続する請求項1又は2記載の可倒式パーキングブレーキ装置。
  9. 張力検知手段は弾性部と検知部とからなり、弾性部はブレーキケーブルの引っ張り方向に延在するバネからなる請求項1又は2記載の可倒式パーキングブレーキ装置。
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