JP4395097B2 - ポリイミドフィルム及びそれを用いたポリイミド金属積層体とその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)ポリイミドフィルムの片面または両面の表面が電子サイクロトロン共鳴法を用いたプラズマにより処理されたことを特徴とするポリイミドフィルム。
(2)ポリイミドフィルムの原料が、酸二無水物としてピロメリット酸二無水物および/またはビフェニルテトラカルボン酸二無水物を含み、ジアミン成分として、フェニレンジアミンおよび/またはジアミノジフェニルエーテルを含むものであることを特徴とする(1)記載のポリイミドフィルム。
(3)電子サイクロトロン共鳴法を用いたプラズマ処理は、雰囲気ガスが少なくとも酸素を含むガスであって、圧力が133.3Pa以下である条件で処理したものである(1)又は(2)記載のポリイミドフィルム。
(4)(1)〜(3)記載のポリイミドフィルムの片面もしくは両面に少なくとも1層の熱可塑性ポリイミド層を設け、該熱可塑性ポリイミド層に金属層を形成したことを特徴とするポリイミド金属積層体。
(5)ポリイミドフィルムの片面または両面の表面を電子サイクロトロン共鳴法を用いたプラズマにより処理し、該ポリイミドフィルムの処理が施されている面に熱可塑性ポリイミドおよび/またはその前駆体樹脂を塗工し、該熱可塑性ポリイミド層と金属とを直接、または、ポリイミド片面金属積層体のポリイミド面と加熱圧着する方法で得られることを特徴とするポリイミド金属積層体の製造方法。
(6)電子サイクロトロン共鳴法を用いたプラズマ処理は、雰囲気ガスが少なくとも酸素を含むガスであって、圧力が133.3Pa以下である(5)記載のポリイミド金属積層体の製造方法。
長さ100mm、幅3.2mmの試料について、JIS C−6471に規定される方法に従い、短辺の端から金属箔と熱可塑性ポリイミド層を剥離し、その応力を測定した。剥離角度を90゜、剥離速度を50mm/minとした。
<熱可塑性ポリイミド前駆体の合成>
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン69.16gと3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物75.84gを秤量し、1000mlのセパラブルフラスコの中でN,N’−ジメチルアセトアミド855gに窒素気流下にて溶解させた。溶解後、6時間攪拌を続けて重合反応を行ない、ポリアッミク酸溶液を得た。ポリアミック酸含有率が15重量%であった。得られたワニスの一部500gに、1,3−ビス(3−マレイミドフエノキシ)ベンゼン48.3gを加え、室温にて撹拌溶解させたものをビスマレイミド化合物含有ポリアミック酸ワニスとした。これを熱可塑性ポリイミド前駆体ワニスとした。
市販の非熱可塑性ポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製:商品名Kapton(登録商標)80EN、厚み:20μm)を10cm角のサイズに切出し、ECR法プラズマ処理装置(アネルバ(株)製、モデルECR-310E)を用い、マイクロ波周波数2.45GHz、出力300W、印加電圧450V、圧力0.0267Pa、7sccmの酸素雰囲気ガス下で1分間処理して得られたポリイミドフイルム上に、熱可塑性ポリイミド層として、前記合成例で合成したポリアミック酸ワニスを両面にアプリケーターを使用し、塗布・乾燥した。乾燥後の熱可塑性ポリイミド層の厚みは2μmであった。尚、乾燥条件は100℃、150℃、200℃、250℃、で各5分間段階的に熱処理を行なった。
圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製、商品名:BHY-22B-T、厚み:18μm)を使用した。得られたボンドプライに圧延銅箔を各々重ね合わせたものをクッション材(金陽社製、商品名:キンヨーボードF200)ではさみ、加熱プレス機で300℃、25kg/cm2の条件下で、4時間加熱圧着して、圧延銅箔/熱可塑性ポリイミド/Kapton(登録商標)80EN/熱可塑性ポリイミド/圧延銅箔からなるポリイミド金属積層体を作製した。
得られたポリイミド金属積層体を用いて、ピール強度を前記のように測定した結果、1.0kN/mであった。
プラズマ処理時間を3分に変えた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド金属積層体を作製した。得られたポリイミド金属積層体を用いて、ピール強度を前記のように測定した結果、1.0kN/mであった。
プラズマ処理時間を5分に変えた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド金属積層体を作製した。得られたポリイミド金属積層体を用いて、ピール強度を前記のように測定した結果、1.1kN/mであった。
印加電圧を350Vに変えた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド金属積層体を作製した。得られたポリイミド金属積層体を用いて、ピール強度を前記のように測定した結果、1.0kN/mであった。
市販の非熱可塑性ポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製:商品名Kapton(登録商標)80EN、厚み:20μm)を10cm角に切出し、マグネトロンを用いた平行平板型のグロー放電方式のプラズマ処理装置(徳田製作所製、モデルCSP-8EP-55)を用い、RF放電に100W、反射電力が約1W、圧力1.33Pa、50sccmの酸素雰囲気ガス下で1分間処理して得られたポリイミドフイルム上に、熱可塑性ポリイミド層として、前記合成例で合成したポリアミック酸ワニスを両面にアプリケーターを使用し、塗布・乾燥した。乾燥後の熱可塑性ポリイミド層の厚みは2μmであった。尚、乾燥条件は100℃、150℃、200℃、250℃、で各5分間段階的に熱処理を行なった。
圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製、商品名:BHY-22B-T、厚み:18μm)を使用した。得られたボンドプライに圧延銅箔を各々重ね合わせたものをクッション材(金陽社製、商品名:キンヨーボードF200)ではさみ、加熱プレス機で300℃、25kg/cm2の条件下で、4時間加熱圧着して、圧延銅箔/熱可塑性ポリイミド/Kapton(登録商標)80EN/熱可塑性ポリイミド/圧延銅箔からなるポリイミド金属積層体を作製した。
得られたポリイミド金属積層体を用いて、ピール強度を前記のように測定した結果、0.60kN/mであった。
市販の非熱可塑性ポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製:商品名Kapton80EN、厚み:20μm)を特に処理すること無しにそのまま用い、10cm角に切出した該ポリイミドフイルム上に、熱可塑性ポリイミド層として、前記合成例で合成したポリアミック酸ワニスを両面にアプリケーターを使用し、塗布・乾燥した。乾燥後の熱可塑性ポリイミド層の厚みは2μmであった。尚、乾燥条件は100℃、150℃、200℃、250℃、で各5分間段階的に熱処理を行なった。
圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製、商品名:BHY-22B-T、厚み:18μm)を使用した。得られたボンドプライに圧延銅箔を各々重ね合わせたものをクッション材(金陽社製、商品名:キンヨーボードF200)ではさみ、加熱プレス機で300℃、25kg/cm2の条件下で、4時間加熱圧着して、圧延銅箔/熱可塑性ポリイミド/Kapton(登録商標)80EN/熱可塑性ポリイミド/圧延銅箔からなるポリイミド金属積層体を作製した。
得られたポリイミド金属積層体を用いて、ピール強度を前記のように測定した結果、0.53kN/mであった。
Claims (4)
- 熱可塑性ポリイミド層が塗布形成されるポリイミドフィルムであって、
前記ポリイミドフィルムの前記熱可塑性ポリイミド層が塗布形成される面が、酸素を含むガス雰囲気下かつ1×10 −3 Pa以上2.67×10 −2 Paの圧力下で、電子サイクロトロン共鳴法を用いたプラズマにより処理された、ポリイミドフィルム。 - ポリイミドフィルムの原料が、
酸二無水物としてピロメリット酸二無水物および/またはビフェニルテトラカルボン酸二無水物を含み、
ジアミン成分として、フェニレンジアミンおよび/またはジアミノジフェニルエーテルを含むものである請求項1記載のポリイミドフィルム。 - 請求項1または2記載のポリイミドフィルムと、
前記ポリイミドフィルムのプラズマ処理された面に塗布形成された、少なくとも1層の熱可塑性ポリイミド層と、
該熱可塑性ポリイミド層上に形成される、厚み1〜18μmの金属層と、
を有する、ポリイミド金属積層体。 - ポリイミドフィルムの表面を、酸素を含むガス雰囲気下かつ1×10 −3 Pa以上2.67×10 −2 Paの圧力下で、電子サイクロトロン共鳴法を用いたプラズマにより処理するステップ、
前記ポリイミドフィルムのプラズマ処理が施されている面に、熱可塑性ポリイミドおよび/またはその前駆体樹脂を塗工するステップ、および
前記熱可塑性ポリイミド層と厚み1〜18μmの金属層とを直接加熱圧着するか、または前記熱可塑性ポリイミド層とポリイミド片面金属積層体のポリイミド面とを加熱圧着するステップ、
を含む、ポリイミド金属積層体の製造方法。
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CN108948354A (zh) * | 2017-05-26 | 2018-12-07 | 昆山国显光电有限公司 | 改性聚酰亚胺树脂及其制备方法、以及应用 |
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