JP4393587B2 - 医薬の上昇性投与量を提供するための薬剤投与型 - Google Patents

医薬の上昇性投与量を提供するための薬剤投与型 Download PDF

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Description

技術分野の開示
この発明は、上昇する投与量で医薬を投与するための薬剤投与型(dosage form)に関する。さらに本発明は治療のために持続した上昇する速度で医薬を投与するために、異なる濃度で医薬を含む薬剤投与型に関する。本発明はまた、各々の層が医薬の第1濃度および第2濃度を含む、第1層および第2層を含む薬剤投与型において使用するための積層物に関する。本発明はさらに、初期投与量を投与し、次に、時間経過にわたって医薬を連続的に上昇する投与量で投与する、薬剤投与型を投与することにより治療的効果を達成させるための方法に関する。
発明の背景
長期にわたって、使用されるあらゆる社会における薬局および医局は、疼痛緩和、気分、思考、知覚、行動および精神的人格の利益効果のために、医薬類を使用した。これらの治療のために使用される医薬はオピオイド類、バルビツレート類、催眠薬、中枢神経興奮薬(中枢神経刺激薬)、精神興奮薬(精神刺激薬)、アルコール類、カンナビノイド類およびカテコールアミン類により代表される。これらの医薬および薬剤は利点を有するけれども、重大な問題である、いわゆる耐性がそれらの使用に伴っている。医薬に対する耐性の発現は、同じ濃度の医薬の存在させても治療的応答性が減少するように、医薬を投与された患者内の適合性変化から生ずる。或る薬剤、例えばオピオイド類に対する耐性は、治療効果の持続期間が短くなることおよび強度が減少することにより特徴づけられる。多種類の医薬を用いて見られる殆どの耐性は、GoodmanおよびGilmanによるThe Pharmacological Basis of Therapeutics第7版第534頁(1940)において記載されているように、医薬作用にたいする神経系において細胞の適合性に起因している。
医薬の現在の慣習において、注意欠陥性障害を包含する、行動および人格の管理のために標準の介入となったこれらの医薬の1つのクラスは中枢神経興奮薬(中枢神経刺激薬)である。この発明は、詳細には中枢神経系医薬を示しているけれども、本発明は一般的でありそして本発明は薬剤投与型により投与される医薬を広く包含しそして本発明の態様および様式を包含する。
中枢神経系医薬について、医者、心理学者、ソーシァルワーカーおよび臨床家により認知された利点は劇的でありそしてこれは注意欠陥性障害を治療するために中枢神経系医薬投与の普及したそして許容出来る使用を生じた。最近の収集データにおいて、約200万の患者の合計において、学齢期女子人口の約2%および学齢期男子人口の約6%が注意欠陥性障害のために医薬投与を受けた。
本発明の以前に、オピオイド類、バルビツレート類、催眠薬、中枢神経興奮薬(中枢神経刺激薬)、精神興奮薬(精神刺激薬)、アルコール類、カンビノイド類およびカテコールアミン類は標準の製薬薬剤投与型により投与された。例えば医薬を投与するための1つの先行技術の方法は医薬を含有する即時放出錠剤を用いることからなる。この即時放出系は医薬を即時的にかたまりとなって移動させることにより医薬を送り出しそしてピークと谷間により特徴づけられる不均一な血液水準を生ずる。迅速な開始および短い半減期を有する医薬を含有する即時放出薬剤投与型について、この医薬は一日に複数回投与を必要とする可能性がありそしてこれは、その投薬が血液水準において変動を生じ、治療効果を損失する可能性がある。この薬剤投与型は長い時間にわたっての必要とされる治療を提供しない。
医薬を分配するための他の先行技術の薬剤投与型は、持続放出性薬剤投与型である。持続放出性薬剤投与型は、時間経過にわたっての非上昇性プロフイルで医薬を分配する。しかしながら、この薬剤投与型は必要とされる治療および適当な血液パターンを提供しないだろう。持続放出性非上昇性投与から分配される、中枢神経系作用医薬のような医薬について、患者は有効な治療のために必要とされる持続期間が短かくなったことおよび強度が減少したことから、はっきりと示される医薬に対する急性または慢性の耐性を、多くの場合発現する。先行技術の持続放出性薬剤投与型はそれらにおいて固有の欠点を補償する手段がない。
上に示された記載は先行技術について知られている欠陥を克服する、医薬を投与するための新規な薬剤投与型について重大な且つ時を得た必要性が存在することを教示している。(1)毎日の投与の頻度を同時に減少させるかまたは排除する持続した上昇性速度で医薬を投与するため;(2)医薬に対する急性耐性を実質的に補償する持続した補償性投与量で医薬を投与しそしてそれにより予め選択された臨床的応答を維持するための;(3)有効な治療を提供するために、医薬に対する慢性的耐性を少なくするかまたは排除する上昇性投与量で医薬を投与するための;そして(4)医学的効果または精神医学的効果の両方のために臨床的に指示された持続的上昇性プロフィルで医薬を投与するための;薬剤投与型(dosage form)について長い間感じられていた必要性が存在する。
発明の目的
したがって、上記記載からみて、この発明の直接の目的は、時間経過にわたって医薬の上昇性投与量を提供する新規な且つユニークな薬剤投与型(dosage form)を提供することである。
本発明の他の目的は、治療的効果を維持するために延長された時間にわたって制御された増加する投与量で医薬を送り出す薬剤投与型を提供することである。
本発明の他の目的は医薬に対して耐性を受けている患者において医薬の治療効果を維持するための薬剤投与型であって、しかもその薬剤投与型が時間経過にわたって制御された増加する投与量で医薬を患者に送り出す、薬剤投与型を提供することである。
本発明の他の目的は、医薬に対して急性耐性を受けている患者において医薬の治療効果を維持するための薬剤投与型であって、しかもその薬剤投与型が、医薬に伴って受けている急性耐性に対して補償を与えるために制御された増加する投与量で医薬を患者に送り出す、薬剤投与型を提供することである。
本発明の他の目的は、医薬に対する慢性的耐性を受けている患者において医薬の治療効果を維持するための薬剤投与型であって、しかもその薬剤投与型が、医薬に伴って受けている慢性的耐性に対しての補償を提供する制御された増加する投与量で医薬を患者に送り出す、薬剤投与型を提供することである。
本発明の他の目的は、患者において耐性を発現する医薬を投与された患者における受けている耐性の発生を少なくするために薬剤投与型を利用可能(有効)にすることであって、しかも該薬剤投与型は意図した効果を生成するために時間経過にわたって持続した且つ増加する投与量で医薬を投与することにより特徴づけられている。
本発明の他の目的は、先行技術において知られている欠点を克服する、オピオイド類、バルビツレート類、催眠薬、中枢神経興奮薬(中枢神経刺激薬)、精神興奮薬(精神刺激薬)、アルコール類、カンナビノイド類またはカテコールアミン類の医薬を投与するための薬剤投与型を提供することである。
本発明の他の目的は、耐性の望ましくない作用を実質的に小さくするために持続した上昇性投与量で医薬を経口的に投与する薬剤投与型により、患者において耐性を生ずる能力を有する医薬に伴う耐性の発現を補償するための手段を含む薬剤投与型を提供することである。
本発明の他の目的は、患者において耐性を発現する医薬を投与された患者において受ける耐性の発生を小さくするための方法であって、しかもその方法が、意図した効果を生じさせるために時間経過にわたって持続した且つ増加する投与量で医薬を分配する薬剤投与型を投与することからなる、上記方法を利用可能(有効)にすることである。
本発明の他の目的は、時間経過にわたって持続した且つ増加する投与量で医薬を送り出す薬剤投与型を投与することにより、持続した且つ増加する投与量で医薬を投与するための方法を利用可能(有効)にすることである。
本発明の他の目的は、医薬の第1濃度を含む第1層そして医薬の第2の且つより高い濃度を含む第2層を含み、医薬の持続した且つ上昇性の送り出しを提供するために、第1濃度が送り出され、次に第2濃度が送り出される薬剤投与型を提供することである。
本発明の他の目的は、医薬の第1濃度および医薬の第2の、より高い濃度を含む薬剤投与型であって、医薬の持続した且つ上昇性の送り出しを提供するために、医薬の第1の濃度を送り出し、次に第2の濃度を送り出す、薬剤投与型を投与することにより、持続した且つ増加させていく投与量で医薬を投与するための方法を提供することである。
本発明の他の目的は、上昇性パターンを提供するために、引き続いて送り出される第2の医薬層に比較して、第1の医薬層がより低い濃度の医薬を含むことにより特徴づけられる薬剤投与型であって、時間経過にわたって持続した且つ上昇性パターンで医薬を投与する薬剤投与型を提供することである。
本発明の他の目的は、第1層および第2層が、医薬を持続して且つ増加させて投与するために連続した順番で医薬を放出し、10ng〜300mgの医薬および製薬的に許容出来る担体を含有する第1層そして50ng〜500mgの医薬および製薬的に許容出来る担体を含有する第2層を含む固体薬剤投与型として造られた製薬経口錠剤を提供することである。
本発明の他の目的は、薬剤投与型から医薬の持続した且つ増加させていく投与量で投与するために、10ng〜300mgの医薬及び製薬的に許容出来る担体を含有する第1層及び50ng〜500mgの医薬及び製薬的に許容出来る担体を含有する第2層そして第1層および第2層を連続して薬剤投与型から移動させるための第3層を含む浸透性薬剤投与型として造られた製薬的浸透性錠剤を提供することである。
本発明の他の目的は16時間またはそれより長い時間にわたって医薬の増加する投与量を送り出すために、医薬の第1投与量を含む第1層、第1層より高い投与量を含む第2層、薬剤投与型から該第1層、次に該第2層を押し出すための第3層そして該層を囲む、出口を有する半透過性壁を含む、浸透性薬剤投与型を提供することである。
本発明の他の目的は、第2医薬層に比較してより低い濃度の医薬を含む第1医薬層を含む二層配列を提供することである。
本発明の他の目的は、第2医薬層に比較してより低い濃度の医薬の層からなる第1医薬層そして使用環境に該第1層および該第2層を送り出すための、第1層および第2層に対して物理的支持体を提供する第3層を含む三層を提供することである。
本発明の他の目的は、(1)オピオイド、バルビツレート、催眠薬、中枢神経興奮薬(中枢神経刺激薬)、精神興奮薬(精神刺激薬)、アルコール、カンナビノイドおよびカテコールアミンからなる群から選ばれた医薬、(2)製薬的に許容出来る重合体担体、および(3)組成物の水和の速度を制御するのに助けとなる疎水性化合物を含む組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、薬剤投与型の外側上で医薬の即時の投与量そして薬剤投与型の内側に医薬の延長された上昇性投与量を含む、浸透性薬剤投与型であって、しかも該2つの投与量は医薬の上昇性投与量を提供して、受けている且つ発現している耐性を無にするために組合わさって働く、浸透性薬剤投与型を提供することである。
本発明の他の目的は、医薬の第1濃度および製薬的に許容出来る担体を含む第1層そして医薬の第2濃度および許容出来る担体を含む第2層を含む、経口的使用のための錠剤であって、該第2層においてより多量の医薬を含む錠剤を提供することである。
この発明のこれらの目的ならびに他の目的、特徴および利点は請求の範囲に伴われる本発明の以下の詳細な開示から一層明らかとなるだろう。
図面の記載
図1は、本発明により提供される薬剤投与型からの、医薬メチルフェニデートについての上昇性放出速度を描いている。
図2は、本発明により提供される薬剤投与型からの、医薬プソイドエフェドリンについての上昇性放出速度を描いている。
明細事項の詳細な記載
この発明の仕組みに従えば、本発明は時間経過にわたって上昇性の速度の医薬送り出しを有する薬剤投与型を利用出来るように(有効に)することが出来ることが、今や見い出された。この発明の薬剤投与型(dosage form)は内部区画を囲む壁を含む。本薬剤投与型の壁は、胃腸管の水性生物学的液体のような、使用の環境において存在する液体の通過に透過性でありそしてその壁は医薬の通過に対して不透過性である。その壁は、薬剤投与型の医薬分配寿命中その物理的および化学的一体性を維持する半透過性組成物からなる。その半透過性壁は、セルロースアシレート、セルロースジアシレート、セルローストリアシレート、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、および三酢酸セルロースからなる群から選ばれた重合体を含む。該壁は65重量%〜100重量%の前記重合体を含む。該壁は、190〜20,000の数平均分子量を有するポリエチレングリコールの0〜35重量%、9,000〜250,000の数平均分子量を有する、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルブチルセルロースおよびヒドロキシプロピルペンチルセルロースからなる群から選ばれたヒドロキシプロピルアルキルセルロースの0〜35重量%そして7,500〜200,000の数平均分子量のヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシブチルセルロースから選ばれた1員からなるヒドロキシアルキルセルロースの0〜35重量%を含むことが出来る。壁を占める全ての成分の合計重量は100重量%に等しい。壁を形成する重合体は、米国特許第3,845,770号、同第3,916,899号、同第4,036,228号、同第4,111,202号、および同第5,178,866号において知られている。
本薬剤投与型は、薬剤投与型の外側を薬剤投与型の内側と連絡させる、壁中の少なくとも1つの出口を含む。本明細書において用いられるものとして、表現“出口”とは、薬剤投与型から医薬を分配するための、通路(passageway)、オリフィス、穴(bore)、孔(pore)、微細孔、中空繊維、毛細管、多孔質オーバーレー(overlay)、多孔質挿入管、等を含む。出口通路は、胃腸管のような使用の液体環境下において壁を浸食するかまたは壁から浸出されたものを含む。1つまたはそれ以上の通路を形成する代表的な材料は、浸食性ポリ(グリコール)酸、浸食性ポリ(乳酸)、浸食性ポリ(オルトエステル)、浸食性ポリ(オルトカーボネート)、ゼラチン質フィラメント、ポリ(ビニルアルコール)、液体除去可能な細孔形成性多糖類、塩類および酸化物類を包含する浸出可能な材料を包含する。出口は、ソルビトール、ラクトースまたはグルコースのような浸出性化合物により形成されることが出来る。出口は、円形、三角形、正方形または長円形のような任意の形状を有することが出来る。本薬剤投与型は、その薬剤投与型の共通表面上で間隔をおいた位置で1つまたはそれ以上の通路が設けられることが出来る。通路および出口を形成するための機器は、米国特許第3,845,770号、同第3,916,899号、同第4,063,064号、同第4,088,864号、同第4,200,098号、同第4,285,987号および同第5,178,866号に開示されている。
本薬剤投与型の区画は、医薬の或る投与量を含む第1層および医薬のより多量の投与量を含む第2層を含む。第1層および第2層は連続して順番に送り出される。第1層は、薬剤投与型からその最初の送り出しを提供するために入口の隣にあり、次に第2層を送り出して、送り出される医薬の上昇性プロフィルを与える。第1層は10ng(ナノグラム)〜250mg(ミリグラム)の医薬および製薬的に許容出来る担体を含みそして第2層は50ng〜500mgの医薬および製薬的に許容出来る担体を含む。第1投与量の投与、次の第2投与量の投与は、毎日の投与回数の頻度を同時に減少させるか又は排除しそして医薬に対する耐性を補償する、制御された増加させていく投与量を提供する。第1層は30分〜5時間にわたってその投与量を送り出しそして第2層は1.5時間〜9時間にわたってその投与量を送り出す。
本発明により提供される第1層は、(a)10ng〜250mgの投与量の医薬;(b)ポリ(メチレンオキシド)、ポリ(エチレンオキシド)、(ポリプロピレンオキシド)、ポリ(ブチレンオキシド)、共重合体ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)、そして2種のポリ(アルキレンオキシド)のブレンドからなる群から選ばれた一員により代表され、100,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)、200,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)と300,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)からなる2種の異なる製薬的に許容出来る担体のブレンドなどが挙げられる、5%の水溶液が25℃で12〜17,600cps(センチポィズ)の粘度を示す40,000〜1,000,000の数平均分子量のポリ(アルキレンオキシド)を含む親水性重合体を含む製薬的に許容出来る担体の5mg〜250mg(これらのポリ(アルキレンオキシド)重合体類はUnion Carbide Corporationから市販されている。);米国特許第2,798,053号、同第2,909,462号および同第3,825,068号に開示されておりそしてB.F.Goodrich CompanyからCarbopol(商標)重合体として市販されているような、450,000の数平均分子量のカルボキシビニルポリマー、750,000の数平均分子量のカルボキシビニルポリマー、1,250,000の数平均分子量のカルボキシビニルポリマー及び3,000,000の数平均分子量のカルボキシビニルポリマーを包含する7,500〜3,000,000の数平均分子量を有する、カルボキシポリアルキレンポリマーとしてまた知られている、親水性の製薬的に許容出来るカルボキシビニルポリマーの0mg〜100mg;およびHercules Corporationから市販の10,000〜700,000の粘度平均分子量のナトリウムカルボキシメチルセルロースにより代表される、アルカリがナトリウムまたはカリウムである製薬的に許容出来るアルカリカルボキシメチルセルロースの0mg〜250mg(上記において表現“製薬的に許容出来る”とは非毒性でありそしてヒトの患者への経口投与のために許容出来ることを意味する);(c)ソルビタン三オレイン酸エステル、ソルビタン三ステアリン酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノステアレート、ソルビタンセスキオレイン酸エステル、グリセロールモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステル、プロピレングリコールモノラウレート、ソルビタンモノステアリン酸エステル、ジエチレングリコールモノラウリン酸エステル、ソルビタンモノパルミチン酸エステル、ポリオキシエチレンマンニトールジオレエート、ソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリエチレングリコール400モノステアレート、トリエタノールアミンオレエート、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ポリエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、オレイン酸ナトリウム、及びラウリル硫酸ナトリウムにより代表されるような、両性、アニオン性、カチオン性および非イオン性の界面活性剤からなる群から選ばれる1員の0.05mg〜7.5mgから選ばれた界面活性剤(これらの界面活性剤は、RemingtonによるPharmaceutical Sciences第17版、第1305頁〜第1306頁(1985)において知られている);(d)the Dow Chemical Companyから市販の、9,000〜750,000の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルブチルセルロースおよびヒドロキシプロピルペンチルセルロースからなる群から選ばれた1員からなるヒドロキシプロピルアルキルセルロースバインダー重合体の0.5mg〜20mg;Aqualon Companyから市販の7,500〜750,000の数平均分子量の、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシブチルセルロース、およびヒドロキシペンチルセルロースからなる群から選ばれたヒドロキシアルキルセルロースの0.0mg〜20mgそして(e)ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸カリウム、ラウリン酸マグネシウムおよびパルミチン酸カルシウムのような潤滑剤の0.01mg〜5mg;を含む。
第1層と接触して配列している第2層は50ng〜500mgの医薬を含みそして送り出される医薬の上昇する放出プロフィルを得るために、第2層における医薬濃度は第1層における医薬濃度より大きい。第2層は:(a)医薬の50ng〜500mgの投与量;(b)40,000〜1,000,000の数平均分子量のポリ(アルキレンオキシド)のような親水性ヒドロゲル重合体により例示される製薬的に許容出来る担体の25mg〜450mg;7,500〜3,000,000の数平均分子量のカルボキシビニルポリマーの0mg〜100mg;および10,000〜700,000の粘度平均分子量のアルカリカルボキシメチルセルロースの0mg〜250mg;(c)界面活性剤の0.05mg〜7.5mg;(d)9,000〜750,000の数平均分子量のヒドロキシプロピルアルキルセルロースの0.5mg〜20mg;および7,500〜750,000の数平均分子量のヒドロキシアルキルセルロースの0.0mg〜20mg;そして(e)潤滑剤の0.01mg〜5mg;を含む。重合体類、界面活性剤および潤滑剤は第1層に関して開示されている。
本薬剤投与型は、その薬剤投与型から出口ポートを介して第1層および引き続いて第2層を移動させるかまたは押し出す第3層を含む。第3層は:(a)2,000,000〜10,000,000の数平均分子量のポリ(アルキレンオキシド)または2,000,000〜10,000,000の粘度平均分子量のアルカリカルボキシメチルセルロースからなる群から選ばれた親水性浸透性重合体(osmopolymer)の15ng〜450mg;(b)硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、こはく酸マグネシウム、酒石酸、炭水化物、ラフィノース、スクロース、グルコースおよびラクトースからなる群から選ばれた浸透剤(osmagent)により代表される、無機化合物および有機化合物を包含する、浸透的に有効な溶質、浸透的に有効な化合物および浸透性剤(osmotic agent)としてまた知られている浸透剤(osmagent)の2mg〜50mg;(c)第1層において示されるような、両性、アニオン性、カチオン性および非イオン性の界面活性剤を包含する界面活性剤の0.01mg〜10.0mg;(d)第1層において示される様な、7,500〜10,000,000の数平均分子量のカルボキシビニルポリマーの0mg〜20mg;(e)第1層において示されたヒドロキシプロピルアルキルポリマーを包含する、9,200〜750,000の数平均分子量のヒドロキシプロピルアルキルセルロースの0.1mg〜30mg;(f)赤色酸化第二鉄のような、薬剤投与型を確認するための着色剤化合物の0.0mg〜5mg;および(g)第1層において示された潤滑剤を包含する、潤滑剤の0.0mg〜5mg;を含む。
第1層および第2層において存在する医薬は、オピオイド類、バルビツレート類、催眠薬、中枢神経系作用薬、精神興奮薬(精神刺激薬)、アルコール類、カンナビノイド類およびカテコールアミン類からなる。医薬の例は、カテコールアミン類を包含する、注意欠陥性障害の管理のために有用である中枢神経系作用薬およびそれらの作用に疑似出来る医薬である。この治療のために有用な医薬は、アンフェタミン、デキストロアンフェタミン、メタンフェタミン、メチルフェニデート、ラセミ体メチルフェニデート、テオメチルフェニデート、エチルフェニデート、フェニルイソプロピルアミンおよびペモリンからなる群から選ばれた1員からなる。その医薬はまた、塩酸塩、硫酸塩、りん酸塩、酢酸塩、臭化水素酸塩、パモエート(これは、4,4−メチレンビス(3−ヒドロキシ−2−ナフトエート)の米国承認の短縮名)、およびマレイン酸塩からなる群から選ばれた1員のようなそれらの製薬的に許容出来る塩を包含する。
本発明は、薬剤投与型の外側表面上にコーティングをさらに含む。そのコーティングは薬剤投与型によって担持されている外部オーバーコート(overcoat)である。薬剤投与型の壁上の外部オーバーコートは或る投与量の医薬を含みそしてそのオーバーコートは或る投与量の医薬を含む内部区画と協力して働いて予期しない上昇性医薬送り出しプロフィルを提供する。オーバーコートは医薬の初期の投与量を提供し、次に薬剤投与型の内部から医薬のより多くの投与量を提供して上昇性医薬送り出しプロフィルを与える。オーバーコートは、2時間まで以内に送り出される100ng〜100mgの医薬を含み、次により多量の投与量が薬剤投与型から送り出される。オーバーコートは、オピオイド類、バルビツレート類、催眠薬、精神興奮薬(精神刺激薬)、中枢神経系作用薬およびカテコールアミン類からなる群から選ばれた医薬を含む。オーバーコートに存在する代表的な各々の医薬はアンフェタミン、デキストロアンフェタミン、メタンフェタミン、メチルフェニデート、ラセミ体メチルフェニデート、エチルフェニデート、アルキルフェニデート、フェニルイソプロピルアミンおよびペモリンからなる群から選ばれた医薬からなる。これらの医薬はまた、塩酸塩、硫酸塩、りん酸塩、酢酸塩、臭化水素酸塩、パモエート及びマレイン酸塩からなる群から選ばれた1員のような、それらの製薬的に許容出来る塩を含む。オーバーコートに存在する代表的な医薬の具体例は、10ng〜20mgのメチルフェニデートを含む、アルキルフェニデートである。
オーバーコートは、水性放出性担体、アルキルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシブチルセルロース、ヒドロキシプロピルアルキルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルブチルセルロース、メチルデキストロース、アカシァグァガム、予備ゼラチン化でんぷん、プロピレングリコネートアルギネートおよびシクロデキストリンからなる製薬的に許容出来る担体とブレンドされた医薬を含む。オーバーコートはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルピロリドン及びアセチル化トリグリセリドの、0〜5重量%、1つの実施態様で0.01〜5重量%を含む。オーバーコートは、そのオーバーコートが患者の胃腸管に存在する液体の存在下に溶解するかまたは溶解を受けるにつれて、必要とされる医薬治療、例えばメチルフェニデートを提供する。従ってそのオーバーコートは患者の医薬受容環境、胃腸管中に経口投与の際、医薬治療を提供する。
一つの製造において、薬剤投与型の壁は、空気懸濁法により形成される。この方法は、三層コアを含有する内部区画に壁が形成されるまで、空気および壁形成用成分の流れ中で、圧縮された三層積層物を懸濁しそして回転させることからなる。空気懸濁法は、壁を独立して形成するために適した方法であり、米国特許第2,799,241号および同第5,082,668号に記載されている。その壁は2.5〜5%の固形分を用いて80:20(重量:重量)のメチレンジクロリド−メタノールあるいは、85:15、90:10または95:5(重量:重量)のアセトン−水共溶媒のような共溶媒を用いて空気懸濁コーティング機で形成されることが出来る。パンコーティングシステムあるいは回転性パン中において回転させることを組み合わせての組成物の連続スプレーにより壁形成用組成物の沈着、のような他の壁を形成する技術が使用されることが出来る。パンコーティング機はより厚い壁を形成するために用いられる。メタノールのような溶媒の大きな容量は、薄い壁を生成するために共溶媒システムにおいて用いられることが出来る。最後に壁をコーティングされた区画は、1週間までの間、30℃〜50℃でオーブン中で乾燥されるかあるいは18時間〜3日間にわたって、50RH(相対湿度)および50℃で水分制御されたオーブン中で乾燥される。
本発明の第1層および第2層は標準の製造技術により造られる。例えば1つの製造において医薬および他の成分はブレンドされそして固体層にプレスされる。医薬および成分は溶媒とブレンドされそしてボールミリング、カレンダーがけ、かき混ぜまたはローラーミリングのような慣用の方法により混合されて半固体または固体に形成されそして次に予め選ばれた形にプレスされる。層は層が薬剤投与型において占める領域の内部の大きさに相当する大きさを有しておりそしてそれはまた、第2層および第3層と接触しての配列を形成するために第2層および第3層に相当する大きさを有している。浸透性重合体(osmopolymer)を含む、分配または送り出し層は第2医薬層と接触して置かれる。移動(displacement)層は、第1医薬層および第2医薬層を提供するための技術を用いて造られる。第1医薬層、第2医薬層および移動(displacement)層の層形成は慣用のプレス層形成技術により造られることが出来る。三層積層区画形成コアは外側で半透過性壁で囲まれそしてコーティングされる。出口は出口通路を形成するためのレーザー機器により、自動的に光学的に配向されて、壁を通してレーザーで第1医薬層に達するまで孔があけらる。
他の製造において、薬剤投与型は、湿式顆粒化技術により造られる。湿式顆粒化技術において、例えば医薬層を構成する医薬および成分は、顆粒化用液体として80:20(v:v)(容量:容量)のイソプロピルアルコール−メチレンジクロリドまたはメタノール−メチレンジクロリドのような有機溶媒を用いてブレンドされる。変性アルコール100%のような他の顆粒化用液体がこの目的のために用いられることが出来る。医薬層を形成する成分はそれぞれスクリーン中に通されそして次にミキサー中で完全にブレンドされる。次に、医薬層を構成する他の成分は上に記載された共溶媒のような、顆粒化液体の一部分に溶解される。次に、あとで造られた湿潤ブレンドは、ブレンダー中で連続混合しながら医薬ブレンドにゆっくりと加えられる。顆粒化用液体は湿潤ブレンドが生成されるまで加えられ、次に、湿潤塊はスクリーン中に押し通されてオーブントレー上に入れられる。そのブレンドは30℃〜50℃で18〜24時間乾燥される。次に乾燥された顆粒はスクリーンを用いて寸法が調節される。次に潤滑剤がスクリーン中に通されそしてスクリーンに通された乾燥顆粒ブレンドに加えられる。顆粒はミリングジャーに入れられそして1〜15分間ジャーミル上で混合される。他の医薬層および移動(displacement)層は同じ湿式顆粒化技術により造られる。組成物は層プレスでそれらのそれぞれの層にプレスされる。
区画形成用組成物層を提供するために使用されることが出来る他の製造方法は流動床造粒機において、各々の層のための粉末成分を独立してブレンドすることからなる。造粒機において粉末成分が乾燥ブレンドされた後、顆粒化用液体、例えば、水中のポリ(ビニルピロリドン)、または変性アルコール中のポリ(ビニルピロリドン)または95:5のエチルアルコール/水中のポリ(ビニルピロリドン)またはエタノールと水とのブレンド中のポリ(ビニルピロリドン)が粉末上にスプレーされる。場合により、成分は顆粒化用液体中に溶解されるかまたは懸濁されることが出来る。次に、コーティングされた粉末は造粒機中で乾燥される。この方法は顆粒化用液体を加えながら、中に存在するすべての成分を顆粒化する。顆粒が乾燥された後に、ステアリン酸またはステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤が造粒機に加えられる。各々別々の層のための顆粒は、次に上に記載された方法でプレスされる。
本発明の薬剤投与型は、既知の投与量の医薬を構成層形成用成分と混合しそして次に、区画の内部の大きさに相当する大きさを有する固体層に、組成物をプレスすることによる他の製造方法で造られる。医薬の増加させた投与量を含有する接触している追加の層は同様な方法で造られる。他の製造において、第1層および第2層は、ボールミリング、カレンダーがけ、かき混ぜまたはロールミリングのような慣用の製造所の方法により、各々の層のための、医薬、他の医薬組成物形成用成分および溶媒を混合して半固体または固体を形成しそして次に各々の組成物を層にプレスすることにより、独立して造られる。次に、第1層および異なる第2層は、浸透性重合体(osmopolymer)および任意の浸透剤(osmagent)を含む組成物の移動(displacement)層の隣に置かれる。次にその三層積層コアは半透過性壁で囲まれる。第1層、第2中間層および第3層の積層は、慣用の層錠剤プレス技術により行われることが出来る。壁形成用材料中に、プレスされた形状の三層積層コアを注型、スプレーまたは浸漬することにより壁は形成されることが出来る。壁を適用するために使用されることが出来る他の技術は、空気懸濁コーティング法である。この方法は壁形成用組成物が三層積層物を取り囲むまで、三層積層物を空気の流れ中に懸濁させ且つ回転させることからなる。その空気懸濁法は、米国特許第2,799,241号、J.Am.Pharm.Assoc.Vol.48第451頁〜第459頁(1979)および同、Vol.49第83頁〜第84頁(1960)に記載されている。他の製造方法はModern Plastic Encyclopedia Vol.46第62頁〜第70頁(1969)およびペンシルベニア州、イーストンのMack Publishing Co.発行のRemingtonによるPharmaceutical Sciences第14版第1626頁〜第1979頁(1970)に記載されている。
壁、第1層および第2層を製造するために適当な例示溶媒は不活性の無機溶媒および有機溶媒を包含する。それらの溶媒は、広く、水性溶媒、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、脂肪族炭化水素、ハロゲン化溶媒、環式脂肪族溶媒、芳香族溶媒、複素環式溶媒およびそれらの混合物からなる群から選ばれた溶媒を包含する。代表的な溶媒は、アセトン、ジアセトンアルコール、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、メチルイソブチルケトン、メチルプロピルケトン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルアセテート、メチレンジクロリド、エチレンジクロリド、プロピレンジクロリド、四塩化炭素、クロロホルム、ニトロエタン、ニトロプロパン、テトラクロロエタン、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、シクロヘキサン、シクロオクタン、ベンゼン、トルエン、ナフサ、テトラヒドロフラン、ジグリム、それらの水性および非水性混合物、例えば、アセトンと水、アセトンとメタノール、アセトンとエチルアルコール、メチレンジクロリドとメタノール、エチレンジクロリドとメタノールそしてメチレンジクロリドとエタノール、を包含する。それらの溶媒は米国特許第5,030,456号に開示されている。
例の詳細な記載
以下の例は、本発明の例示でありそしてこれらの例およびそれらの他の均等例は、本開示および請求の範囲からみて当業者に明らかとなるので、以下の例は、どんなやりかたであっても本発明の範囲を限定するものとして考えられるべきでない。
例 1:
上昇性放出速度プロフィルで医薬を送り出すために計画され且つ適合された薬剤投与型がこの例に従って造られる。
まず、或る投与量の医薬を含む第1層形成用組成物が次のとおりにして造られる。200,000の数平均分子量を有するポリ(エチレンオキシド)の157.8gを40メッシュのスクリーン,U.S.ふるいに通過させそして慣用のプラネタリーミキサー(planetary mixer)のボウル中に入れる。次に、医薬メチルフェニデート塩酸塩の31.2gをミキサーに加える。次に、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの10gを、40メッシュのふるい中に通過させそして該メチルフェニデート塩酸塩および該ポリ(エチレンオキシド)を含んでいるミキサーに加える。次に、色確認のためにFD&C青色染料No.1の0.5gを該ミキサーのボウルに加える。成分を10分間ミキサー中でブレンドして均質な組成物を生成する。次に、連続的に混合しながら、変性無水エタノールの約100mlを、5〜10分の期間にわたってミキサーに徐々に加えて、乾燥成分の稠度を湿潤顆粒に変化させる。湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間室温で乾燥しそして次に、20メッシュのスクリーン中に通過させる。次に、ステアリン酸マグネシウムの0.5.gを40メッシュのスクリーン中に通過させ、均質な組成物に加えそしてすべての成分をさらにほんの少しの時間混合する。
次に第2層を提供するための第2の組成物が次のとおりにして造られる。まず、200,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の112.6gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして慣用のプラネタリーミキサーのボウル中に入れる。次に、医薬メチルフェニデート塩酸塩の76.4gが、ポリ(エチレンオキシド)を含有するボウルに加えられる。次に、9,200の数平均分子量を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースの10gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして該ポリ(エチレンオキシド)および該メチルフェニデート塩酸塩を含有するボウルに加える。次に層間で異なる色を与えるために、FD&C青色染料No.1又は異なるFD&C色の染料をミキサーに加える。すべての成分が10分間ブレンドされて均質なブレンドを生成する。次に、5〜10分の期間にわたって連続して混合しながら、変性無水エタノールの100mlをミキサーに加えて乾燥粉末ブレンドを湿潤顆粒に変化させる。その湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間72°F(22.2℃)の室温で乾燥させそして次に20メッシュのスクリーン中に通過させる。次に、ステアリン酸マグネシウムの0.5gを40メッシュのスクリーン中に通過させ、顆粒に加えそしてすべての成分をさらに1分間混合する。
次に、また第3層として特徴づけられる移動層(displacement layer)は次のとおりにして造られる。まず、7,000,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の107g、浸透剤(osmagent)塩化ナトリウムの80g、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの10gおよび赤色酸化第二鉄の2gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして次にミキサーのボウル中に入れる。成分を一緒にブレンドして均質なブレンドを形成する。次に、7〜10分間連続して混合しながら変性無水エタノールの50mlをミキサーに加えて湿潤顆粒を生成する。その湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間、室温で乾燥しそして次に、20メッシュのスクリーン中に通過させる。次に、ステアリン酸マグネシウムの1gを40メッシュのスクリーン中に通過させ、顆粒に加えそしてすべての成分をさらにほんの少しの時間混合する。
次に、第1組成物と第2組成物とを次のとおりにして、一緒にプレスして接触している層にする。まず、第1組成物の33mgを7/32”(0.55cm)の型の穴に加えそして軽く突き固める。次に、第2組成物の24mgを型に加えそして軽く突き固めて2つの医薬層を提供する。次に、移動(displcement)組成物の57mgを型に加えそして1/2トンの圧力を用いて一緒に圧縮して三層錠剤を形成する。その三層錠剤は114mgの重さを有する。
次に、その三層は次のとおりにして半透過性壁で囲まれる。まず、90:10(重量:重量)の比でのアセトンと水との混合物中に成分を溶解して、5%の固形分の組成物を提供することにより、39.8%のアセチル含有量を有するセルロースの95%およびUnion Carbide Co.により提供された、3350の数平均分子量のポリエチレングリコールの5%を含む半透過性壁形成性組成物が造られる。三層錠剤がパンコーティング機(pan coater)中に入れられそして半透過性壁形成性組成物の15mgが三層錠剤上にスプレーされる。次に、医薬の側上に、30ミル(0.76mm)のオリフィスが孔あけられて第1層を薬剤投与型の外側と連絡させる。薬剤投与型錠剤は50℃および50%相対湿度で乾燥されて残留溶媒を除去する。
その薬剤投与型は、第1医薬層において、メチルフェニデート塩酸塩の5.2mg、200,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の26mg、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの1.65mg、ステアリン酸マグネシウムの0.083mgおよび染料の0.083mgを含む。薬剤投与型は第2医薬層においてメチルフェニデート塩酸塩の9.17mg、200,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の13.52mg、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの1.2mg、ステアリン酸マグネシウムの0.06mgおよび染料の0.06mgを含む。第3の移動(displacement)層は7,000,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の30.5mg、浸透剤(osmagent)塩化ナトリウムの22.8mg、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの2.85mg、酸化第二鉄の0.57mgおよび潤滑剤ステアリン酸マグネシウムの0.285mgを含む。半透過性壁は39.8%のアセチル含有量の酢酸セルロースの14.25mgおよび3350の数平均分子量のポリエチレングリコールの0.75mgを含む。その薬剤投与型は、図1においてさらに見られるように、以下の上昇性放出速度プロフィル、即ち、1時間で0.03mg、2時間で0.4mg、3時間で1.08mg、4時間で0.95mg、5時間で1.06mg、6時間で1.31mgそして7時間で1.72mgからなる上昇性放出速度プロフィルを示した。
例 2:
この例において、記載されたとおりにして製造に関して例1における方法に従っているが、しかしこの例において第1層および第2層における医薬は、アンフェタミン、デキストロアンフェタミン、メタンフェタミン、エチルフェニデート、フェニルイソプロピルアミンおよびペモリンからなる群から選ばれ、第2層における医薬の投与量は、第1層における同じ医薬の投与量より大きく、第1層における医薬の投与量は医薬の10ng〜300mgからなりそして第2層における医薬の投与量は医薬の50mg〜500mgからなる。
例 3:
時間経過にわたって上昇性放出速度プロフィルでプソイドエフェドリン塩酸塩を送り出すように計画され且つ適合された薬剤投与型がこの例にしたがって造られる。
300,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の139gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして次にそのスクリーンにかけられた親水性重合体をミキサーのボウル中に入れることにより第1医薬層形成用組成物が造られる。次にプソイドエフェドリン塩酸塩の40gをボウルに加えそしてそれらの成分を5分間ブレンドする。次に、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの10gおよびポリオキシエチレン40ステアレートの10gを、40メッシュのスクリーン中に通してスクリーンがけし、そして予め加えられた成分を含有するボウルに加える。次に、すべての成分を10分間一緒にブレンドして均質な組成物を生成する。次に、5〜10分の期間にわたって連続して混合しながら、変性無水エタノールの100mlをミキサーに加えて医薬成分を湿潤顆粒に変化させる。その湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間室温で乾燥させそして次に20メッシュのスクリーン中に通過させて再びスクリーンにかける。次にステアリン酸マグネシウムの1gを40メッシュのスクリーン中に通過させてスクリーンにかけそしてミキサーに加えそしてすべての成分をさらにほんのわずかな時間、再び混合する。
次に、300,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の28.8gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして次に、そのスクリーンにかけられた親水性重合体をミキサーに加えることにより第2医薬層が造られる。次にプソイドエフェドリン塩酸塩の150gをミキサーに加えそしてそれらの成分を3分間ブレンドする。次に、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの10g、ポリオキシエチレン40ステアレートの10gおよび赤色酸化第二鉄の0.2gを40メッシュのスクリーン中に通過させそしてミキサーに加える。次にすべての成分を10分間ブレンドして均質な組成物を造る。次に、変性無水エタノールの100mlをミキサーに加えそして混合を10分間続けて湿潤顆粒を生成する。次に、その湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間室温で乾燥させそして次に20メッシュのスクリーン中に通過させてスクリーンにかける。次に、ステアリン酸マグネシウムの1gを40メッシュのスクリーン中に通過させ、顆粒に加えそしてすべての成分をさらにほんの少しの時間ブレンドする。
次に、移動(displacement)層、即ち医薬の存在しない第3層を次のとおりにして造る。まず、7,000,000の数平均分子量を有するポリ(エチレンオキシド)の111g、9,200の数平均分子量を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースの10g、ポリオキシエチレン40ステアレートの10g、3,000,000の数平均分子量の架橋アクリル酸ポリマーの6gおよび赤色酸化第二鉄の2gを40メッシュのスクリーン中に通過させそしてミキサーに加える。均質なブレンドが形成されるまで成分をブレンドする。次に変性無水エタノールの25mlをミキサーに加え、混合を10分間続けて湿潤顆粒を提供する。その湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間室温で乾燥しそして次に20メッシュのスクリーン中に通過させる。次に、ステアリン酸マグネシウムの1gを40メッシュのスクリーン中に通過させ、顆粒に加えそしてすべての成分をさらにほんの少しの時間ブレンドする。
次に、三層をプレスして三層積層コアにする。まず、第1医薬組成物の22mgを型に加えそして軽く突き固める。次に第2医薬組成物の18mgを型に加えそして第2組成物を軽く突き固める。次に医薬の存在しない第3移動(displacement)組成物を型に加えそして三層を1/2トンの圧力下に圧縮して三層錠剤を形成する。
次に、三層を半透過性壁で囲む。半透過性壁は、39.8%のアセチル含有量を有する酢酸セルロースの95%および3350の数平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)の5%からなる。その半透過性組成物をアセトンと水と(90:10(重量:重量))からなる溶媒中に溶解して、5%の固形分濃度を与える。その三層錠剤は標準のパンコーテイング機(pan coater)中でコーテイングされそしてその三層錠剤は12mgの壁でコーティングされる。次に30ミル(0.76mm)のオリフィスが壁中に孔あけられて第1医薬層を薬剤投与型の外部と連絡させる。錠剤を50℃および50%相対湿度で48時間乾燥させて残留溶媒を除去する。
その薬剤投与型は第1層において、プソイドエフェドリン塩酸塩の4.4mg、300,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の15.3mg、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの1.1mg、ポリオキシエチレン40ステアレートの1.1mgおよびステアリン酸マグネシウムの0.11mgからなる。第2層は、プソイドエフェドリン塩酸塩の13.5mg、300,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の2.59mg、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの0.9mg、ポリオキシエチレン40ステアレートの0.9mg、赤色酸化第二鉄の0.018mgおよびステアリン酸マグネシウムの0.09mgからなる。第3層は7,000,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の22.2mg、塩化ナトリウムの12mg、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの2mg、ポリオキシエチレン40ステアレートの2mg、架橋アクリル酸ポリマーの1.2mg、赤色酸化第二鉄の0.4mgおよびステアリン酸マグネシウムの0.2mgからなる。半透過性壁は39.8%のアセチル含有量を有する酢酸セルロースの11.4mgおよび3350の数平均分子量のポリエチレングリコールの0.6mgからなる。その薬剤投与型は、1時間で0.13mg、2時間で0.65mg、3時間で2.2mg、4時間で2.78mg、5時間で3.24mg、6時間で3.14mgそして7時間で3.43mgからなる上昇性放出速度プロフィルを示した。その上昇性放出速度は図2において見られる。
例 4:
この例において造られた薬剤投与型は、上記例に従う。この例において移動(displacement)層、即ち第3層および半透過性壁は前の方で造られたとおりのものであり、新しい第1層および新しい第2層が組み合わされる。
第1医薬層は次のとおりにして造られる。まず、約100,000の数平均分子量を有するポリエチレンオキシドの139gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして慣用のプラネタリーミキサーのボウル中に入れる。次に、該ポリエチレンオキシドを含有するボウル中にプソイドエフェドリン塩酸塩の40gを入れる。次に9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの10gおよびポリオキシエチレン40ステアレートの10gを40メッシュのスクリーン中に通過させそしてポリエチレンオキシドおよびプソイドエフェドリン塩酸塩を含有しているボウル中に入れる。その4成分を10分間プラネタリーミキサー中で一緒にブレンドする。乾燥粉末の稠度が顆粒の稠度に変化するように、5〜10分の期間にわたって連続して混合しながら、変性無水エタノールの100mlをミキサーに加える。次に、湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、室温で16時間乾燥させ、そして次に20メッシュのスクリーン中に通過させる。次に、40メッシュのスクリーン中に通過させたステアリン酸マグネシウムの1gを顆粒に加えそしてすべての成分をさらに1分間混合する。
第2医薬層は次のとおりにして造られる:まず、約200,000の数平均分子量を有するポリエチレンオキシドの28.8gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして慣用のプラネタリーミキサーのボウル中に入れる。次に、医薬プソイドエフェドリン塩酸塩の150gを秤量しそして該ポリエチレンオキシドを含有するボウル中に入れる。次に、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの10g、ポリオキシエチレン40ステアレートの10gおよび赤色酸化第二鉄の0.2gを40メッシュのスクリーン中に通過させそしてポリエチレンオキシドおよびプソイドエフェドリン塩酸塩を含有するボウル中に入れる。その組成物を10分間プラネタリーミキサー中で一緒にブレンドする。次に、乾燥粉末の稠度が顆粒の稠度に変化するように、5〜10分の期間にわたって続けて混合しながら変性無水エタノールの100mlを徐々にミキサーに加える。次に、湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間室温で乾燥させそして次に20メッシュのスクリーン中に通過させる。次に40メッシュのスクリーン中に通過させたステアリン酸マグネシウムの1gを顆粒に加えそしてすべての成分をさらに1分間混合する。
この例により造られた薬剤投与型は以下の組成からなった:第1医薬層はプソイドエフェドリン塩酸塩の20.0%、100,000の数平均分子量のポリエチレンオキシドの69.5%、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%、ポリオキシエチレン40ステアレートの5%およびステアリン酸マグネシウムの0.5%からなる。薬剤投与型の第2医薬層はプソイドエフェドリン塩酸塩の75%、200,000の数平均分子量のポリエチレンオキシドの14.4%、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%、ポリオキシエチレン40ステアレートの5%、赤色酸化第二鉄の0.1%およびステアリン酸マグネシウムの0.5%からなる。薬剤投与型における第3層は7,000,000の数平均分子量のポリエチレンオキシドの55.5%、塩化ナトリウムの30%、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%、ポリオキシエチレン40ステアレートの5%、架橋アクリル酸ポリマーの3%、赤色酸化第二鉄の1%およびステアリン酸マグネシウムの0.5%から構成される。半透過性壁は39.8%のアセチルが含有量の酢酸セルロースの95%および3350の数平均分子量を有するポリエチレングリコールの5%からなり、圧縮された三層システムに適用されそして出口オリフィスとして、医薬第1層上で30ミルのオリフィスが適用される。最終のシステムは時間経過にわたって上昇性放出速度で、プソイドエフェドリン塩酸塩の18mgを送り出すことが出来る。
例 5:
この例により造られる薬剤投与型は、前の例に従う。この例において、第3層、即ち移動(displacement)層および半透過性壁は、前に記載されたとおりにして造られ、新しい第1層および新しい第2層が組み合わされる。
第1医薬層は次のとおりにして造られる。まず、約200,000の数平均分子量を有するポリエチレンオキシドの139gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして慣用のプラネタリーミキサーのボウル中に入れる。次に、医薬プソイドエフェドリン塩酸塩の40gを秤量しそして該ポリエチレンオキシドを含有するボウル中に入れる。次に、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの10gおよびポリオキシエチレン40ステアレート(Myrj 52S)の10gを40メッシュのスクリーン中に通過させそしてポリエチレンオキシド及びプソイドエフェドリン塩酸塩を含有するボウル中に入れる。該4種の成分を10分間プラネタリーミキサー中で一緒にブレンドする。次に、乾燥粉末の稠度が顆粒の稠度に変化するように、5〜10分の期間にわたって連続して混合しながら、変性無水エタノールの100mlをミキサーに徐々に加える。次に、湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間室温で乾燥させそして次に、20メッシュのスクリーン中に通過させる。次に、40メッシュのスクリーン中に通過させたステアリン酸マグネシウムの1gを顆粒に加えそしてすべての成分をさらに1分間混合する。
第2の医薬層は、次のとおりにして造られる。まず、約300,000の数平均分子量を有するポリエチレンオキシドの28.8gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして慣用のプラネタリーミキサーのボウルに入れる。次に、医薬プソイドエフェドリン塩酸塩の150gを秤量しそして該ポリエチレンオキシドを含有するボウルに入れる。次に、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの10g、ポリオキシエチレン40ステアレート(Myrj52S)の10gおよび赤色酸化第二鉄の0.2gを40メッシュのスクリーン中に通過させそしてポリエチレンオキシドおよびプソイドエフェドリン塩酸塩を含有するボウル中に入れる。その組成物を10分間プラネタリーミキサー中で一緒にブレンドする。次に、乾燥粉末の稠度が顆粒の稠度に変化するように5〜10分の期間にわたって連続して混合しながら、変性無水エタノールの100mlをミキサー中に徐々に加える。次に、その湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間室温で乾燥させ、そして次に20メッシュのスクリーン中に通過させる。次に、40メッシュのスクリーン中に通過させたステアリン酸マグネシウムの1gを顆粒に加えそしてすべての成分をさらに1分間混合する。
この例により造られた薬剤投与型は次のものからなった:第1医薬層はプソイドエフェドリンの20%、200,000の数平均分子量のポリエチレンオキシドの69.5%、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%、ポリオキシエチレン40ステアレートの5%およびステアリン酸マグネシウムの0.5%からなる。第2層はプソイドエフェドリン塩酸塩の75.0%、300,000の数平均分子量のポリエチレンオキシドの14.4%、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%、ポリオキシエチレン40ステアレートの5%、赤色酸化第二鉄の0.1%およびステアリン酸マグネシウムの0.5%からなる。薬剤投与型における第3層は7,000,000の数平均分子量のポリエチレンオキシドの55.5%、塩化ナトリウムの30%、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%、ポリオキシエチレン40ステアレート(Myrj52S)の5%、架橋アクリル酸ポリマー(Carbomer 934P)の3%、赤色酸化第二鉄の1%およびステアリン酸マグネシウムの0.5%からなる。39.8%のアセチル含有量の酢酸セルロースの95%および3350の数平均分子量を有するポリエチレングリコールの5%から構成される半透過性壁の12mgが、圧縮された三層システムにコーティングされそして30ミルのオリフィスが出口オリフィスとして、医薬層側上に孔あけられる。最終システムは上昇性放出速度でプソイドエフェドリン塩酸塩の18mgを送り出すことが出来る。
例6および7:
以下の薬剤投与型を造るために上に開示された方法に従う:(a)第1層が、350mgの重さを有しそしてニカルジピンの12重量%、ソルビトールの52.80%および200,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の35.20重量%からなり、136mgの第2層はニカルジピンの55重量%、300,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の42重量%および9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの3重量%からなり、そして350mgの第3の移動層は7,000,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の68.75重量%、塩化ナトリウムの20重量%、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの5重量%、酸化第二鉄の1重量%、ステアリン酸マグネシウムの0.25重量%および3,000,000の数平均分子量のアクリル酸ポリマーの5重量%からなり、半透過性壁は39.8%のアセチル含有量の酢酸セルロースの90重量%および3350の数平均分子量のポリエチレングリコールの10重量%からなり、そして25ミル(0.64mm)のオリフィスが第1層を薬剤投与型の外部と連絡させている、薬剤投与型であってしかも16時間にわたって放出される上昇性投与量を有している薬剤投与型:(b)第1層がニカルジピンの8.6重量%、ソルビトールの54.8重量%および200,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の36.80重量%からなる350mgからなり、120mgの重さを有する2医薬層がニカルジピンの45重量%、300,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の50重量%および11,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの5重量%からなり、350mgの重さを有する第3の、医薬を含有しない移動層が7,000,000の数平均分子量のポリ(エチレンオキシド)の68.75重量%、塩化ナトリウムの2重量%、ステアリン酸マグネシウム潤滑剤の0.25重量%、9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの5重量%、酸化第二鉄の1重量%および3,000,000の数平均分子量のアクリル酸ポリマーの5重量%からなり、43.50mgの重さを有する壁は39.8%のアセチル含有量の酢酸セルロースの95重量%および3350の数平均分子量のポリエチレングリコールの5重量%からなりそして25ミル(0.64mm)の出口オリフィスを含む薬剤投与型であって、この薬剤投与型は16時間にわたって連続して上昇性投与量を維持した薬剤投与型。これらの例によって提供された薬剤投与型は、2つの医薬層および1つの移動、即ち押し出し層からなる三層であって、しかも第2層の医薬濃度が第1層の医薬濃度より大きくそして第3層の粘度が第2層の粘度より大きくそして第2層の粘度が第1層の粘度より大きい、該三層により特徴づけられる。粘度は、RemingtonによるPharmaceutical Sciences第17版、第342頁〜第345頁(1985)におけるような標準の技術によりそしてマサチューセッツ州、ストウトン(Stoughton)のBrookfield Engineering Laboratories Inc.から市販のBrookfield粘度計モデルRVFのような標準の粘度計を用いることにより測定されることが出来る。
例 8:
上昇性放出プロフィルでメチルフェニデート塩酸塩を送り出すために計画され且つ形成される浸透性薬剤投与型は以下のとおりにして造られる:1)第1医薬層の組成物:以下の方法が第1医薬層組成物の200gを造るために用いられる:約200,000の数平均分子量を有するポリエチレンオキシドの157.8gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして慣用のプラネタリーミキサーのボウル中に入れる。次に医薬メチルフェニデート塩酸塩の31.2gを秤量しそして該ポリエチレンオキシドを含有するボウル中に入れる。次に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(9200の数平均分子量のHPMC−USP級2910)の10gを40メッシュのスクリーン中に通過させそしてポリエチレンオキシドおよびメチルフェニデート塩酸塩を含有するボウル中に入れる。次にFD&C青色染料#1の0.5gをミキサーのボウル中に入れる。それらの4種の成分を10分間プラネタリーミキサー中で一緒にブレンドする。次に、乾燥粉末の稠度が顆粒の稠度に変化するように、5〜10分の期間にわたって続けて混合しながら変性無水エタノールの約100mlをミキサー中に徐々に加える。次に、その湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間室温で乾燥させそして次に20メッシュのスクリーン中に通過させる。次に、40メッシュのスクリーン中に通過させたステアリン酸マグネシウムの0.5gを顆粒に加えそしてすべての成分をさらにほんの少しの時間混合する。2)第2層の組成物:以下の方法が第2医薬層組成物の200gを造るために用いられる:約200,000の数平均分子量を有するポリエチレンオキシドの112.6gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして慣用のプラネタリーミキサーのボウル中に入れる。次に、医薬メチルフェニデート塩酸塩の76.4gを秤量しそして該ポリエチレンオキシドを含有するボウル中に入れる。次にヒドロキシプロピルメチルセルロース(9200の数平均分子量のHPMC−USP級2910)の10gを40メッシュのスクリーン中に通過させそしてポリエチレンオキシドおよびメチルフェニデート塩酸塩を含有するボウル中に入れる。次にFD&C青色染料#1または色の示差化のために任意の他の染料をミキサーのボウル中に入れる。それらの4種の成分を10分間プラネタリーミキサー中で一緒にブレンドする。次に、乾燥粉末の稠度が顆粒の稠度に変化するように、5〜10分の期間にわたって連続して混合しながら変性無水エタノールの約100mlをミキサー中に徐々に加える。次に、その湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間室温で乾燥しそして次に20メッシュのスリンーン中に通過させる。次に、40メッシュのスクリーンに通過させたステアリン酸マグネシウムの0.5gを顆粒に加えそしてすべての成分をさらにほんの少しの時間混合する。3)第3層の組成物:第3、即ち押し出し層の組成物の200gを造るために以下の方法が使用される:7,000,000の数平均分子量を有するポリエチレンオキシドの107g、塩化ナトリウムの80g(40%)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(9200の数平均分子量のUSP級2910)の10gおよび赤色酸化第二鉄の2gを40メッシュのスクリーン中に通過させそして慣用のプラネタリーミキサーのボウル中に入れる。次に均質なブレンドが形成されるまで粉末混合物を一緒にブレンドする。次に乾燥粉末の稠度が顆粒の稠度に変化するように5〜10分の期間にわたって連続的に混合しながら変性無水エタノールの約50mlをミキサー中に徐々に加える。次に、その湿潤顆粒を20メッシュのスクリーン中に通過させ、16時間室温で乾燥しそして次に20メッシュのスクリーン中に通過させる。次に40メッシュのスクリーン中に通過させたステアリン酸マグネシウムの1gを顆粒に加えそしてすべての成分をさらに1分間混合する。
2つの層を一緒に圧縮して錠剤薬剤投与型を形成するために、層プレスが使用される。まず、33mgの層1を7/32”(0.55cm)の型の穴に加えそして軽く突き固めをする。次に、24mgの層2を秤量しそして型の穴に置きそして軽く突き固めをする。次に、57mgの層3を型の穴に加えそして約1/2トンの圧力を用いて三層を一緒に圧縮して三層錠剤を形成する。
薬剤投与型の壁を提供する半透過性膜組成物は、(39.8%のアセチル含有量を有する)酢酸セルロースの95%および3350の数平均分子量を有するポリエチレングリコールの5%から構成される。半透過性膜組成物は、溶液の固形分組成物が5%であるようにアセトンと水との混合物(その溶媒は90:10(重量:重量)の比で一緒に混合される)中に溶解される。三層錠剤をパンコーティング機(pan coater)中に入れそして半透過性膜組成物の約15mgをその三層錠剤上にスプレーする。次に、機械的ドリルを用いて30ミル(0.76mm)のオリフィスを錠剤の医薬層側上に孔をあける。次に50℃および50%相対湿度で48時間錠剤を乾燥させて残留溶媒を除去する。次に、医薬含有オーバーコートおよび味隠蔽コーティングが、壁の外側表面上にオーバーコーティングされる。医薬含有オーバーコートは9,200の数平均分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロースの60%およびメチルフェニデート塩酸塩の40%から構成される。ヒドロキシプロピルメチルセルロースを水に加えそして均一な溶液が生ずるまで混合する。次に、メチルフェニデート塩酸塩をこの溶液に加えそして透明な溶液が生ずるように混合する。最終溶液は10%の固形分組成物を有する。膜コーティングされたシステムはコーティング機(coater)中に入れられそして医薬オーバーコート溶液の10mgが二層錠剤上にスプレーされる。次に10〜15分間40℃でコーティングパン(coating pan)中で錠剤を乾燥する。味隠蔽コーティングのために、OpadryRの懸濁液(Colorconから市販の製品であり、これはヒドロキシプロピルメチルセルロース、二酸化チタン、ポリエチレングリコール、ポリソルベート80(polysorbate 80)および製品確認のための染料から構成されるフィルム形成用濃縮液である)は固形分含有量が10%であるように水中で造られる。医薬含有オーバーコートでコーティングされたシステムをコーティング機(coater)中に入れ、そして9mgの味隠蔽用溶液を該システム上にスプレーする。次にそのシステムを10〜15分間40℃でコーティングパン中で乾燥する。
この例において記載された通りメチルフェニデート薬剤投与型は、メチルフェニデート塩酸塩の15.6%、200,000の数平均分子量のポリエチレンオキシドの78.9%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(9200の数平均分子量のUSP−2910)の5%、ステアリン酸マグネシウムの0.25%およびFD&C青色染料#1の0.25%から構成される医薬含有層1の33mgを含有する。その薬剤投与型はまた、メチルフェニデート塩酸塩の38.2%、200,000の数平均分子量のポリエチレンオキシドの56.32%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(9200の数平均分子量のUSP−2910)の5%、ステアリン酸マグネシウムの0.25%およびFD&C青色染料#1又は任意の他の染料の0.25%から構成される医薬層2の24mgを含有する。その薬剤投与型における第3層は7,000,000の数平均分子量のポリエチレンオキシドの53.5%、塩化ナトリウムの40%、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%、赤色酸化第二鉄の1%及びステアリン酸マグネシウムの0.5%から構成される。39.8%のアセチル含有量の酢酸セルロースの95%および3350の数平均分子量を有するポリエチレングリコールの5%から構成される半透過性層の15mgが、圧縮された三層システムに適用されそして出口オリフィスとして30ミルのオリフィスが医薬層側上に孔あけられる。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの6mgおよびメチルフェニデート塩酸塩の4mgから構成される医薬オーバーコートの10mgが、膜をコーティングされたシステムに適用される。100%のOpadryRから構成される最終の味隠蔽用コーティングの9mgが適用される。最終システムは、医薬の4mgをオーバーコートから即時に放出しそして14mgを薬剤投与型の内部から上昇性放出速度で放出して、18mgのメチルフェニデート塩酸塩を送り出すことが出来る。
本発明を用いる方法の開示
本発明はさらに、治療を必要としている温血動物に時間経過にわたって上昇させていく投与量を送り出すための方法に関する。その方法は:(A)(1)胃腸管の水性生物学的液体を含む、液体の通過に対して透過性でありそして医薬の通過に対して不透過性である半透過性組成物からなる壁であって一区画を囲む壁;(2)或る投与量の医薬を含む第1層、より多くの投与量の医薬を含む第2層および液体を吸い込み且つ吸収するためのそして薬剤投与型から第1層および第2層を押し出して、それにより時間経過にわたって単位時間あたり増加させた投与量を提供するための、浸透性(osmotic)配合物を含む第3層からなる、区画中の三層;および(3)第1層に連絡している、壁中の少なくとも1つの出口;からなる薬剤投与型を患者に投与し;(B)半透過性壁の透過度および第3層に膨張且つ膨潤を生じさせる、半透過性壁を横切る浸透圧勾配により決定される速度で半透過性壁中に液体を吸い込み(imbibing);そして(C)第1層から医薬を送り出し、次に出口通路を介して第2層から医薬を送り出して患者に医薬の上昇増加させていく投与量を提供する;工程からなる。
要するに、本発明は、時間経過にわたって、投与量の計量された放出速度で医薬の持続した且つ増加させていく投与量を投与するために実際的な有用性を有する予期しない薬剤投与型で、当業界に寄与することが認識されるだろう。本発明は、その実施態様に関して詳細に記載され且つ指摘されたけれども、本発明の精神から離れることなしに、種々の変更、修正、置き換えおよび省略がなされることが出来ることが当業者に理解されるだろう。したがって、本発明は請求の範囲の範囲内でこれらの均等性を包含することが意図される。

Claims (39)

  1. (a)10ng〜300mgの医薬;ポリ(アルキレンオキシド)、カルボキシビニルポリマー又はアルカリカルボキシメチルセルロースを含む製薬的に許容できる担体;界面活性剤;及び、ヒドロキシプロピルアルキルセルロース;を含む第1層、
    (b)50ng〜500mgの医薬;ポリ(アルキレンオキシド)、カルボキシビニルポリマー又はアルカリカルボキシメチルセルロースを含む製薬的に許容できる担体;界面活性剤;及び、ヒドロキシプロピルアルキルセルロース;を含む第2層であって、該第1層よりも高濃度の医薬を含む第2層、
    (c)膨張して第1層、続いて第2層を錠剤から押し出す組成物を含む第3層であって、ポリ(アルキレンオキシド)又はアルカリカルボキシメチルセルロース;硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、塩化カリウム、こはく酸マグネシウム、酒石酸、炭水化物、ラフィノース、スクロース、グルコース及びラクトースからなる群から選ばれる浸透剤;界面活性剤;カルボキシビニルポリマー;及びヒドロキシプロピルアルキルセルロースを含む第3層、
    (d)3つの層を囲む壁であって、液体に対して透過性で、該医薬に対して不透過性である壁、
    (e)錠剤の該第1層、続けて該第2層から医薬を送達することで、持続した時間、単位時間あたり連続的に上昇する速度で医薬を錠剤から放出するため、該第1層と連絡している、該壁中の通路、
    を含む錠剤。
  2. 医薬が中枢神経作用薬、カンナビノイド類及びカテコールアミン類の医薬からなる群から選ばれる、請求項1に記載の錠剤。
  3. 前記医薬が、アンフェタミン、デキストロアンフェタミン、メタンフェタミン、メチルフェニデート、ラセミ体のメチルフェニデート、スレオメチルフェニデート、エチルフェニデート、フェニルイソプロピルアミン又はペモリンである、請求項2に記載の錠剤。
  4. 第1層のポリ(アルキレンオキシド)が1〜250mgのポリ(エチレンオキシド)を含む、請求項1に記載の錠剤。
  5. 第2層のポリ(アルキレンオキシド)が1〜450mgのポリ(エチレンオキシド)を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の錠剤。
  6. 第1層及び第2層の少なくとも一つが、0.05〜7.5mgの界面活性剤を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の錠剤。
  7. 第1層及び第2層の少なくとも一つにおけるヒドキシプロピルアルキルセルロースが、0.5〜20mgのヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の錠剤。
  8. 第1層及び第2層の少なくとも一つに、100mgまでのカルボキシビニルポリマーが存在する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の錠剤。
  9. 第1層及び第2層の少なくとも一つに、250mgまでのアルカリカルボキシメチルセルロースが存在する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の錠剤。
  10. 第3層のポリ(アルキレンオキシド)が2,000,000〜10,000,000の平均分子量のポリ(エチレンオキシド)を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の錠剤。
  11. 第3層のカルボキシメチルセルロースが2,000,000〜10,000,000の平均分子量を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の錠剤。
  12. 第3層のカルボキシビニルポリマーが750,000〜10,000,000の分子量を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の錠剤。
  13. 第3層のヒドロキシプロピルアルキルセルロースが9,200〜750,000の平均分子量を有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の錠剤。
  14. 通路が、侵食性ポリ(グリコール酸)、侵食性ポリ(乳酸)、侵食性ポリ(オルトエステル)、浸食性ポリ(オルトカーボネート)、ゼラチン質フィラメント、ポリ(ビニルアルコール)、及び多糖類から選択される材料を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の錠剤。
  15. 第1層が更にヒドロキシアルキルセルロースを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の錠剤。
  16. 第1層のヒドロキシアルキルセルロースが20mgまでのヒドロキシプロピルセルロースを含む、請求項15に記載の錠剤。
  17. 第2層が更にヒドロキシアルキルセルロースを含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の錠剤。
  18. 第2層のヒドロキシアルキルセルロースが20mgまでのヒドロキシプロピルセルロースを含む、請求項17に記載の錠剤。
  19. (a)10ng〜350mgのメチルフェニデート;ポリ(アルキレンオキシド)、カルボキシビニルポリマー又はアルカリカルボキシメチルセルロースを含む製薬的に許容できる担体;界面活性剤;ヒドロキシプロピルアルキルセルロース;を含む第1層、
    (b)10ng〜500mgのメチルフェニデート;ポリ(アルキレンオキシド)、カルボキシビニルポリマー又はアルカリカルボキシメチルセルロースを含む製薬的に許容できる担体;界面活性剤;ヒドロキシプロピルアルキルセルロース;を含む第2層であって、該第1層よりも高濃度のメチルフェニデートを含む第2層、
    (c)ポリ(アルキレンオキシド)又はアルカリカルボキシメチルセルロースを含む15ng〜450mgの親水性重合体;硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、塩化カリウム、こはく酸マグネシウム、酒石酸、炭水化物、ラフィノース、スクロース、グルコース及びラクトースからなる群から選ばれる浸透剤;界面活性剤;カルボキシビニルポリマー;及びヒドロキシプロピルアルキルセルロースを含む第3層、
    (d)3つの層を囲む壁であって、液体に対して透過性で、メチルフェニデートに対して不透過性である壁、
    (e)薬剤投与型の該第1層、続けて該第2層からメチルフェニデートを送達することで、持続した時間、単位時間あたり連続的に上昇する速度でメチルフェニデートを薬剤投与型から放出するため、該第1層と連絡している、該壁中の通路、
    (f)該壁の外側表面上に10ng〜20mgのメチルフェニデートを含むオーバーコート、
    を含む薬剤投与型錠剤。
  20. 第1層のポリ(アルキレンオキシド)が1〜250mgのポリ(エチレンオキシド)を含む、請求項19に記載の錠剤。
  21. 第2層のポリ(アルキレンオキシド)が1〜450mgのポリ(エチレンオキシド)を含む、請求項19又は20に記載の錠剤。
  22. 第1層及び第2層の少なくとも一つが、0.05〜7.5mgの界面活性剤を含む、請求項19〜21のいずれか一項に記載の錠剤。
  23. 第1層及び第2層の少なくとも一つにおけるヒドロキシプロピルアルキルセルロースが、0.5〜20mgのヒドロキシプロピルアルキルセルロースを含む、請求項19〜22のいずれか一項に記載の錠剤。
  24. 第1層及び第2層の少なくとも一つに、100mgまでのカルボキシビニルポリマーが存在する、請求項19〜23のいずれか一項に記載の錠剤。
  25. 第1層及び第2層の少なくとも一つに、250mgまでのアルカリカルボキシメチルセルロースが存在する、請求項19〜24のいずれか一項に記載の錠剤。
  26. 第3層のポリ(アルキレンオキシド)が2,000,000〜10,000,000の平均分子量のポリ(エチレンオキシド)を含む、請求項19〜25のいずれか一項に記載の錠剤。
  27. 第3層のカルボキシメチルセルロースが2,000,000〜10,000,000の平均分子量を有する、請求項19〜26のいずれか一項に記載の錠剤。
  28. 第3層のカルボキシビニルポリマーが750,000〜10,000,000の分子量を有する、請求項19〜27のいずれか一項に記載の錠剤。
  29. 第3層のヒドロキシプロピルアルキルセルロースが9,200〜750,000の平均分子量を有する、請求項19〜28のいずれか一項に記載の錠剤。
  30. 通路が、侵食性ポリ(グリコール酸)、侵食性ポリ(乳酸)、侵食性ポリ(オルトエステル)、浸食性ポリ(オルトカーボネート)、ゼラチン質フィラメント、ポリ(ビニルアルコール)、及び多糖類から選択される材料を含む、請求項19〜29のいずれか一項に記載の錠剤。
  31. 第1層が更にヒドロキシアルキルセルロースを含む、請求項19〜30のいずれか一項に記載の錠剤。
  32. 第1層のヒドロキシアルキルセルロースが20mgまでのヒドロキシプロピルセルロースを含む、請求項31に記載の錠剤。
  33. 第2層が更にヒドロキシアルキルセルロースを含む、請求項19〜32のいずれか一項に記載の錠剤。
  34. 第2層のヒドロキシアルキルロースが20mgまでのヒドロキシプロピルセルロースを含む、請求項33に記載の錠剤。
  35. 治療を必要とする人の注意欠陥障害治療のためのメチルフェニデート含有医薬組成物であって、請求項1〜34のいずれか一項に規定されている錠剤である医薬組成物。
  36. 注意欠陥障害を治療するための医薬の製造のためのメチルフェニデートの使用であって、該医薬が請求項1〜35のいずれか一項に規定されている薬剤投与型錠剤として製造される、上記使用。
  37. (a)10ng〜300mgのメチルフェニデート;5〜250mgの数平均分子量40,000〜1,000,000を有するポリ(アルキレンオキシド)を含む製薬的に許容できる担体、数平均分子量7,500〜3,000,000を有するカルボキシビニルポリマー又は粘度平均分子量10,000〜700,000を有するアルカリカルボキシメチルセルロース;0.05〜7.5mgの界面活性剤;0.5〜20mgの数平均分子量9,000〜750,000を有するヒドロキシプロピルアルキルセルロース;0〜20mgの数平均分子量7,500〜7,500,000のヒドロキシアルキルセルロース;0.01〜5mgの滑沢剤;を含む第1層、
    (b)50ng〜500mgのメチルフェニデート;25〜450mgの数平均分子量40,000〜1,000,000を有するポリ(アルキレンオキシド)を含む製薬的に許容できる担体;0〜100mgの数平均分子量7,500〜3,000,000のカルボキシビニルポリマー;0〜250mgの粘度平均分子量10,000〜700,000のアルカリカルボキシメチルセルロース;0.05〜7.5mgの界面活性剤;0.5〜20mgの数平均分子量9,000〜750,000を有するヒドロキシプロピルアルキルセルロース;0〜20mgの数平均分子量7,500〜750,000を有するヒドロキシアルキルセルロース;及び0.01〜5mgの滑沢剤;を含む第2層であって、該第1層よりも高濃度のメチルフェニデートを含む第2層、
    (c)15ng〜450mgの数平均分子量2,000,000〜10,000,000のポリ(アルキレンオキシド)又は粘度平均分子量2,000,000〜10,000,000のアルカリカルボキシメチルセルロース;2〜50mgの浸透剤;0.01〜10.0mgの界面活性剤;数平均分子量7,500〜10,000,000を有するカルボキシビニルポリマー;ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、0.1〜30mgの数平均分子量9,200〜750,000のヒドロキシプロプロピルアルキルセルロース;0〜5mgの着色化合物;0〜5mgの滑沢剤;を含む第3層、
    (d)3つの層を囲む壁であって、液体に対して透過性で、メチルフェニデートに対して不透過性である壁、
    (e)薬剤投与型の該第1層、続けて該第2層からメチルフェニデートを送達することで、持続した時間、単位時間あたり連続的に上昇する速度でメチルフェニデートを薬剤投与型から放出するため、該第1層と連絡している、該壁中の通路、
    を含む錠剤。
  38. (a)10ng〜300mgのメチルフェニデート;5〜250mgの数平均分子量40,000〜1,000,000を有するポリ(アルキレンオキシド)を含む製薬的に許容できる担体、数平均分子量7,500〜3,000,000を有するカルボキシビニルポリマー又は粘度平均分子量10,000〜700,000を有するアルカリカルボキシメチルセルロース;0.05〜7.5mgの界面活性剤;0.5〜20mgの数平均分子量9,000〜750,000を有するヒドロキシプロピルアルキルセルロース;0〜20mgの数平均分子量7,500〜7,500,000のヒドロキシアルキルセルロース;0.01〜5mgの滑沢剤;を含む第1層、
    (b)50ng〜500mgのメチルフェニデート;25〜450mgの数平均分子量40,000〜1,000,000を有するポリ(アルキレンオキシド)を含む製薬的に許容できる担体;0〜100mgの数平均分子量7,500〜3,000,000のカルボキシビニルポリマー;0〜250mgの粘度平均分子量10,000〜700,000のアルカリカルボキシメチルセルロース;0.05〜7.5mgの界面活性剤;0.5〜20mgの数平均分子量9,000〜750,000を有するヒドロキシプロピルアルキルセルロース;0〜20mgの数平均分子量7,500〜750,000を有するヒドロキシアルキルセルロース;及び0.01〜5mgの滑沢剤;を含む第2層であって、該第1層よりも高濃度のメチルフェニデートを含む第2層、
    (c)15ng〜450mgの数平均分子量2,000,000〜10,000,000のポリ(アルキレンオキシド)又は粘度平均分子量2,000,000〜10,000,000のアルカリカルボキシメチルセルロース;2〜50mgの浸透剤;0.01〜10.0mgの界面活性剤;数平均分子量7,500〜10,000,000を有するカルボキシビニルポリマー;ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、0.1〜30mgの数平均分子量9,200〜750,000のヒドロキシプロプロピルアルキルセルロース;0〜5mgの着色化合物;0〜5mgの滑沢剤;を含む第3層、
    (d)3つの層を囲む壁であって、液体に対して透過性で、メチルフェニデートに対して不透過性である壁、
    (e)薬剤投与型の該第1層、続けて該第2層からメチルフェニデートを送達することで、持続した時間、単位時間あたり連続的に上昇する速度でメチルフェニデートを薬剤投与型から放出するため、該第1層と連絡している、該壁中の通路、
    (f)該壁の外側表面上に10ng〜20mgのメチルフェニデートを含むオーバーコート、
    を含む薬剤投与型錠剤。
  39. 前記医薬が中枢神経作用薬であり、該中枢神経作用薬は精神興奮薬である、請求項2に記載の錠剤。
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