JP4393152B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は半導体装置に関し、特に、しきい値電圧が異なる2個以上のMOSトランジスタのしきい値電圧差に基づいて基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、基準電圧発生回路からの基準電圧が入力される差動増幅回路を備えた半導体装置に関するものである。
しきい値電圧の異なるデプレッション型のMOSトランジスタとエンハンスメント型のMOS(Metal Oxide Semiconductors)トランジスタで構成された基準電圧発生回路が知られている(例えば、特許文献1参照。)。そのような基準電圧発生回路では、図8に示されるように、デプレッション型のNMOS(Nチャネル型MOS)トランジスタM9のゲートとソースを接続してその定電流性を利用する。そして、ゲートとドレインが接続されたエンハンスメント型のNMOSトランジスタM10をトランジスタM9の定電流で動作するように直列に接続して、トランジスタM10に発生する電圧を基準電圧(Vref)として取り出すものである。基準電圧としては、トランジスタM9とトランジスタM10のしきい値電圧差が出力される。
特許文献1では、トランジスタM9とトランジスタM10とでしきい値電圧を異ならせる方法として、基板の不純物濃度又はチャネルの不純物濃度を変化させる方法が実施例として挙げられている。その方法としては、いずれもチャネルドープ注入時のイオン注入量を変えることが提案されている。
しかし、イオン注入量を変えることによりしきい値電圧を制御する方法ではチャネル濃度にバラツキが生じるという問題があり、しきい値電圧の制御性が求められていた。
そこで本願発明者らは、基板濃度及びチャネル濃度を同じものとし、ゲート電極の導電性を変える、例えばN型ゲート電極をもつデプレッション型のNMOSトランジスタとP型ゲート電極をもつエンハンスメント型のNMOSトランジスタを用いることで、その金属・半導体仕事関数差(以下、単に仕事関数差ともいう。)を基準電圧とする構成を検討した。その結果、チャネル濃度が変化しても初期基準電圧の変化が小さいことが確認された。
また、他の構成をもつ基準電圧発生回路として、それぞれが接地されて電流比が一定の2つの定電流で駆動され、ダイオード接続された第1、第2のトランジスタと、第1又は第2のトランジスタからの出力電圧に第1のトランジスタと第2のトランジスタの2つの出力電圧の差電圧を一定倍に増幅し加算する手段を有するものがある。
そのような基準電圧回路において、温度依存性をもたない基準電圧を出力するために、上記増幅し加算する手段として、2つのOTA(オペレーショナルトランスコンダクタンスアンプ)とカレントミラー回路から構成され、第1のOTAは差電圧を入力し、第2のOTAは第1又は第2のトランジスタからの出力電圧が逆相入力端子に印加され、正相入力端子は出力端子に接続され第1のOTAの出力電流に比例する電流で駆動され、第2のOTAの出力端子電圧を出力電圧するものを備えているものがある(例えば、特許文献2参照。)。
特開昭56−108258号公報 特開2002−270768号公報
N型ゲート電極をもつNMOSデプレッション型トランジスタとP型ゲート電極をもつNMOSエンハンスメント型トランジスタを用い、ゲート電極の導電性を変えることでその仕事関数差を基準電圧とする基準電圧発生回路では、N型ゲート電極とP型ゲート電極で温度変化に対するしきい値の変化量が異なり、出力基準電圧は安定した負の温度係数を示した。例えば定電圧発生回路や電圧検出回路などにおいて、差動増幅回路に基準電圧として入力し、温度変化により基準電圧を比較して出力トランジスタと抵抗とで帰還をかけて動作させると、出力電圧が温度変化してしまうことが問題となる。したがって、ゲート電極の導電性を変えることでその仕事関数差を基準電圧とする構成を使用できなかった。
また、特許文献2に記載された基準電圧発生回路では、上記増幅し加算する手段として2つのOTAとカレントミラー回路を備えているので、回路構成が複雑になるという問題があった。
本発明は、しきいち電圧が異なる2個以上のMOSトランジスタのしきい値電圧差に基づいて基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、基準電圧発生回路からの基準電圧が入力される差動増幅回路を備えた半導体装置において、基準電圧発生回路の回路構成を複雑にすることなく、差動増幅回路の出力電圧の温度依存性をなくすことを目的とするものである。
本発明は、同一ウエル内に形成された、同一チャネル濃度でゲート電極の導電性が互いに異なることによりしきいち電圧が異なる2個以上のMOSトランジスタのしきい値電圧差に基づいて基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、上記基準電圧発生回路からの基準電圧が入力される、オフセット電圧を有する差動増幅回路を備え、上記差動増幅回路オフセット電圧は、オフセット電圧に基づく出力電圧の温度係数と上記基準電圧発生回路から出力される基準電圧の温度係数が互いに相殺するように設定されている半導体装置である。
本発明の半導体装置において、上記差動増幅回路のオフセット電圧は、差動対のゲートサイズ比もしくはアクティブロードのゲートサイズ比又はその両方が1:1ではないことにより設定されている。
また、上記基準電圧発生回路はN型ゲート電極をもつデプレッション型のNMOSトランジスタとP型ゲート電極をもつエンハンスメント型のNMOSトランジスタが直列に接続されて構成され、上記基準電圧発生回路から出力される基準電圧は負の温度特性をもち、上記差動増幅回路の出力電圧は正の温度係数をもつ例を挙げることができる。
本発明が適用される回路の一例として、基準電圧発生回路からの基準電圧が差動増幅回路の反転入力端子及び非反転入力端子の一方の入力端子に入力され、上記差動増幅回路の出力電圧が出力トランジスタのゲートに入力され、上記出力トランジスタから出力される出力電圧が上記差動増幅回路の他方の入力端子に入力されてなる電圧安定化回路を挙げることができ、その電圧発生回路では、上記基準電圧発生回路及び上記差動増幅回路として、本発明の基準電圧発生回路及び差動増幅回路を備えている。
本発明が適用される回路の他の例として、基準電圧発生回路からの基準電圧が差動増幅回路の反転入力端子及び非反転入力端子の一方の入力端子に入力され、上記差動増幅回路の出力電圧が出力トランジスタのゲートに入力され、上記出力トランジスタから出力される出力電圧が複数の抵抗で分圧され、上記抵抗で分圧された電圧が上記差動増幅回路の他方の入力端子に入力されてなる定電圧発生回路を挙げることができ、その電圧発生回路では、上記基準電圧発生回路及び上記差動増幅回路として、本発明の基準電圧発生回路及び差動増幅回路を備えている。
本発明が適用される回路のさらに他の例として、基準電圧発生回路の出力電圧が差動増幅回路の反転入力端子及び非反転入力端子の一方の入力端子に入力され、検出すべき電圧につながる端子が上記差動増幅回路の他方の入力端子に入力されてなる電圧検出回路を挙げることができ、その電圧発生回路では、上記基準電圧発生回路及び上記差動増幅回路として、本発明の基準電圧発生回路及び差動増幅回路を備えている。
本発明では、基準電圧発生回路を構成するMOSトランジスタのゲート電極の導電性を異ならせることにより、金属・半導体仕事関数の差を異ならせてしきい値電圧を異ならせる。このような基準電圧発生回路から出力される基準電圧はチャネル濃度に依存せず安定しており、さらに、ある安定した温度係数をもつ。また、オフセット電圧を有する差動増幅回路の出力電圧は、オフセット電圧に基づく温度係数と基準電圧の温度係数が互いに相殺するように設定されている。これにより、差動増幅回路の出力電圧の温度依存性をなくすことができ、温度に依存しない一定の差動増幅回路の出力電圧を得ることができる。さらに、基準電圧発生回路自体にOTA等の回路を設ける必要はないので、基準電圧発生回路の回路構成を複雑にすることもない。
本発明を構成する基準電圧発生回路及び差動増幅回路を、基準電圧発生回路からの基準電圧が差動増幅回路の一方の入力端子に入力され、差動増幅回路の出力電圧が出力トランジスタのゲートに入力され、出力トランジスタからの出力電圧が差動増幅回路の他方の入力端子に入力されてなる電圧安定化回路に適用すれば、本発明を構成する基準電圧発生回路及び差動増幅回路では基準電圧発生回路の回路構成を複雑にすることなく、差動増幅回路の出力電圧の温度依存性をなくすことができるので、電圧安定化回路の出力電圧の安定化を図ることができる。
本発明を構成する基準電圧発生回路及び差動増幅回路を、基準電圧発生回路からの基準電圧が差動増幅回路の一方の入力端子に入力され、差動増幅回路の出力電圧が出力トランジスタのゲートに入力され、出力トランジスタのドレインからの出力電圧が複数の抵抗で分圧され、抵抗で分圧された電圧が差動増幅回路の他方の入力端子に入力されてなる定電圧発生回路に適用すれば、本発明を構成する基準電圧発生回路及び差動増幅回路では基準電圧発生回路の回路構成を複雑にすることなく、差動増幅回路の出力電圧の温度依存性をなくすことができるので、定電圧発生回路の出力電圧の安定化を図ることができる。
本発明を構成する基準電圧発生回路及び差動増幅回路を、基準電圧発生回路の出力電圧が差動増幅回路の一方の入力端子に入力され、検出すべき電圧につながる端子が差動増幅回路の他方の入力端子に入力されてなる電圧検出回路に適用すれば、基準電圧発生回路の回路構成を複雑にすることなく、電圧検出回路の出力電圧となる差動増幅回路の出力電圧の温度依存性をなくすことができるので、電圧検出能力の精度の向上を図ることができる。
図1は一実施例を示す図であり、(A)は基準電圧発生回路を構成するMOSトランジスタの断面図、(B)は基準電圧発生回路の回路図、(C)は定電圧発生回路の回路図である。
まず、(A)及び(B)を参照して基準電圧発生回路について説明する。
P型シリコン基板(Psub)1の表面側に形成されたP型ウエル(Pwell)3にN型拡散層(NB)5,7,9が間隔をもって形成されている。N型拡散層5内にN型高濃度拡散層11が形成され、N型拡散層7内にN型高濃度拡散層13が形成され、N型拡散層9内にN型高濃度拡散層15が形成されている。N型拡散層5,7間及びN型拡散層7,9間のP型ウエル3表面にチャネルドープ注入領域17,19が形成されている。両チャネルドープ注入領域17,19には同じ濃度で不純物が導入されている。
N型高濃度拡散層11,13,15上及びチャネルドープ注入領域17,19上を除く、P型シリコン基板1表面、P型ウエル3表面及びN型拡散層5,7,9の表面に素子分離用のフィールド酸化膜21が形成されている。
チャネルドープ注入領域17上にゲート酸化膜23が形成され、チャネルドープ注入領域19上にゲート酸化膜25が形成されている。ゲート酸化膜23,25はシリコン酸化膜により形成され、それらの膜厚は同じである。
ゲート酸化膜23上からゲート酸化膜23に隣接するフィールド酸化膜21,21上にまたがってN型ゲート電極27が形成されて、NMOSトランジスタM1が形成されている。
ゲート酸化膜25上からゲート酸化膜25に隣接するフィールド酸化膜21,21上にまたがってP型ゲート電極29が形成されて、NMOSトランジスタM2が形成されている。
NMOSトランジスタM1のドレインを構成するN型拡散層5はN型高濃度拡散層11を介して入力端子VINに接続されている。NMOSトランジスタM1のソース及びNMOSトランジスタM2のドレインを構成するN型拡散層7はN型高濃度拡散層13を介して基準電圧端子Vrefに接続されている。N型高濃度拡散層13及び基準電圧端子VrefにはN型ゲート電極27及びP型ゲート電極29も接続されている。NMOSトランジスタM2のソースを構成するN型拡散層9はN型高濃度拡散層15を介してグランド端子GNDに接続されている。
この基準電圧発生回路において、P型シリコン基板、チャネルドープ注入領域、N型ゲート電極27及びP型ゲート電極29の不純物濃度、並びにゲート酸化膜23,25の膜厚は、N型ゲート電極27をもつNMOSトランジスタM1がデプレッション型になり、P型ゲート電極29をもつNMOSトランジスタM2がエンハンスメント型になるように設定されており、NMOSトランジスタM1とM2のしきい値電圧差が基準電圧として基準電圧端子Vrefから出力される。
(C)を参照して定電圧発生回路について説明する。
定電圧発生回路は入力端子VIN、基準電圧発生回路の基準電圧端子Vref、オフセット電圧を有する差動増幅回路31、出力トランジスタを構成するPMOS(Pチャネル型MOS)トランジスタM3、抵抗R1,R2及び出力端子VOUTを備えている。
差動増幅回路31では、差動対を構成するNMOSトランジスタM6,M7のドレインがアクティブロードを構成するPMOSトランジスタM4,M5を介して入力端子VINに接続されている。PMOSトランジスタM4,M5のゲート電極が相互に接続され、NMOSトランジスタM6,M7のいずれか一方、例えばNMOSトランジスタM7のドレインに接続されることにより、PMOSトランジスタM4,M5が負荷の役割を果たしている。反転入力端子(−)を構成するNMOSトランジスタM6のゲート電極には基準電圧端子Vrefから基準電圧が入力され、非反転入力端子(+)を構成するNMOSトランジスタM7のゲート電極には帰還抵抗電位(抵抗R1,R2による電位)が入力される。NMOSトランジスタM6,M7のソースは相互に接続され、定電流源を構成するNMOSトランジスタM8を介してグランド端子GNDに接続されている。差動増幅回路31の出力端子となる、PMOSトランジスタM4とNMOSトランジスタM6の間の接続点33は出力トランジスタを構成するPMOSトランジスタM3のゲート電極に接続されている。
(A)及び(B)に示した基準電圧発生回路のNMOSトランジスタM1,M2のしきい値電圧について説明する。
一般的にMOSトランジスタのしきい値電圧Vthは、
Vth=ΦMS+QSS/COX+2ΦF+(2εSε0qNa)1/2/COX(VBS+2ΦF)1/2 …(1)
で表される。
式(1)において、ΦMS:金属・半導体仕事関数の差、QSS:ゲート酸化膜界面電荷密度、COX:ゲート酸化膜の単位面積当りの容量、ΦF:バルク・フェルミ準位、εS:半導体の誘電率、ε0:真空誘電率、q:電子電荷、Na:基板濃度、VBS:基板−ソース間の電圧である。
例えば、P型シリコン基板1の不純物濃度を1.0×1016cm-3、チャネルドープ注入領域17,19の不純物濃度を5.0×1012〜9.0×1012cm-3、ゲート酸化膜23,25の膜厚を30nm(ナノメートル)、N型ゲート電極27の不純物濃度を9.0×1019cm-3、P型ゲート電極29の不純物濃度を5.0×1019cm-3に設定することにより、NMOSトランジスタM1をデプレッション型にし、かつNMOSトランジスタM2をエンハンスメント型にすることができる。この場合、N型ゲート電極をもつNMOSトランジスタM1のしきい値電圧は−0.25〜−0.45V(ボルト)になり、P型ゲート電極をもつNMOSトランジスタM2のしきい値電圧は0.4〜0.6V程度になる。
図2は、図1に示した基準電圧発生回路においてNMOSトランジスタM1,M2のチャネル長比を変化させたときの室温における基準電圧の変化を示す図であり、縦軸は基準電圧(V)、横軸はN+Poly/P+Poly電極チャネル長比を示す。ここでN+Poly/P+Poly電極チャネル長比は、N型ゲート電極をもつNMOSトランジスタM1のチャネル長を、P型ゲート電極をもつNMOSトランジスタM2のチャネル長で除算した値を表す。図1では、チャネルドープ注入量を変えてチャネル濃度を調整してNMOSトランジスタM1,M2のしきい値電圧を変更した複数のサンプルを示している。凡例はN型ゲート電極をもつNMOSトランジスタM1のしきい値電圧を示している。
図2から、N+Poly/P+Poly電極チャネル長比が0.85〜1.15付近では、チャネルドープ注入量を変えてしきい値電圧を変更しても、基準電圧があまり変化していないことがわかる。また、チャネル濃度の変化に対して、N+Poly/P+Poly電極チャネル長比に対する基準電圧の傾向が逆転する点が存在することもわかる。この点が基準電圧の最も変化しない点である。
図3は、図1に示した基準電圧発生回路においてNMOSトランジスタM1,M2のチャネル長比を変化させたときの温度係数の変化を示す図であり、縦軸は温度係数(mV/℃)、横軸はN+Poly/P+Poly電極チャネル長比を示す。図2と同様に、チャネルドープ注入量を変えてNMOSトランジスタM1,M2のしきい値電圧を変更した複数のサンプルを示し、凡例はN型ゲート電極をもつNMOSトランジスタM1のしきい値電圧を示す。
データ値はすべて負の温度係数となった。N型ゲート電極をもつMOSトランジスタの駆動能力が大きいものほど基準電圧の温度変化は少ない。また、図2のデータと同様に、チャネル濃度の変化に対して、N+Poly/P+Poly電極チャネル長比に対する基準電圧の傾向が逆転する点が同じようなN+Poly/P+Poly電極チャネル長比の領域で出現している。
このように、導電型が異なるゲート電極で構成しチャネル長比をほぼ1対1にして作る基準電圧回路は、チャネル濃度に対して室温では安定した基準電圧を出力できる。さらに、温度特性に対しても、安定した同じ温度係数をもつものを作れることがわかる。
次に、図1(C)に示した差動増幅回路31のオフセット電圧と出力電圧の温度係数について説明する。
差動増幅回路31におけるオフセット電圧のつけ方として、アクティブロードを構成するMOSトランジスタM4,M5のゲートサイズ(W/L)を異ならせて図1(C)に示した電流IaとIbの電流値を異ならせる方法、差動対を構成するMOSトランジスタM6,M7のゲートサイズ(W/L)を異ならせる方法、又はその両方を異ならせる方法を挙げることができる。
図4に、アクティブロードを構成するMOSトランジスタM4,M5のゲートサイズを異ならせたときのトランジスタサイズ比(Ia/Ib)と差動増幅回路31のオフセット電圧の関係を示す。縦軸はオフセット電圧(V)、横軸はトランジスタサイズ比(Ia/Ib)を示す。
図4から、トランジスタサイズ比を選択することにより、所望のオフセット電圧が得られることがわかる。
図5に、差動増幅回路31のオフセット電圧と、出力電圧の温度係数の関係を示す。縦軸は温度係数(mV/℃)、横軸はオフセット電圧(V)を示す。
図5から、差動増幅回路31について、オフセット電圧値を選択することにより、所望の温度係数が得られることがわかる。
このように、図4と図5の関係から、トランジスタサイズ比を選択してオフセット電圧を決定し、所望する温度係数が得られることがわかる。
例えば、基準電圧発生回路について、N型ゲート電極27をもつNMOSトランジスタM1のチャネル長とP型ゲート電極29をもつNMOSトランジスタM2のチャネル長を同じにし、NMOSトランジスタM1のしきい値電圧が−0.3642VになるようにNMOSトランジスタM1,M2のチャネル濃度を設定して基準電圧端子Vrefに出力される基準電圧の温度係数を−0.75mV/℃に設定した(図3参照。)。
これに対し、差動増幅回路31について、アクティブロードを構成するMOSトランジスタM4,M5のゲートサイズを異ならせてトランジスタサイズ比(Ia/Ib)を40に設定して0.5Vのオフセット電圧を得て、出力電圧の温度係数を0.75mV/℃に設定した(図4及び図5参照。)。
これにより、基準電圧端子Vrefからの基準電圧の負の温度係数と差動増幅回路31のオフセット電圧から生じる出力電圧の正の温度係数を互いに相殺することでき、差動増幅回路31の出力電圧は一定となることが確認された。
このように、図1に示した定電圧発生回路では、差動増幅回路31について出力電圧の温度依存性をなくすことができるので、定電圧発生回路の出力端子VOUTからの出力電圧の安定化を図ることができる。
なお、この実施例において、差動増幅回路31において基準電圧の温度特性を相殺するために設定するオフセット電圧はかなり大きな値であり、トランジスタ能力を決定するもうひとつの要因である生産工程での寸法ばらつき程度ではほとんど影響がでないことも容易にわかる。
上記の実施例では、差動増幅回路31のオフセット電圧を設定するためにアクティブロードを構成するMOSトランジスタM4,M5のゲートサイズ(W/L)を異ならせてトランジスタサイズ比(Ia/Ib)を異ならせているが、本発明はこれに限定されるものではなく、差動対を構成するMOSトランジスタM6,M7のゲートサイズ(W/L)を異ならせる方法、又はその両方を異ならせる方法によって、所望のオフセット電圧を設定するようにしてもよい。
図6は、他の実施例としての電圧安定化回路の回路図である。
この電圧安定化回路が図1に示した定電圧発生回路と異なる点は、抵抗R1が設けられておらず、差動増幅回路31の非反転入力端子に電圧安定化回路の出力電圧が帰還されており、出力端子VOUTの電圧が基準電圧端子Vrefからの基準電圧と同じになる点である。その他の構成は図1(C)に示した定電圧発生回路と同じであり、さらに基準電圧発生回路の構成も図1(A)及び(B)と同じであり、基準電圧発生回路及び差動増幅回路31は図1の実施例を同じ特性をもっている。
この電圧安定化回路では、図1に示した定電圧発生回路と同様に、差動増幅回路31について出力電圧の温度依存性をなくすことができるので、電圧安定化回路の出力端子VOUTからの出力電圧の安定化を図ることができる。
図7は、さらに他の実施例としての電圧検出回路の回路図である。
この電圧検出回路が図1に示した定電圧発生回路と異なる点は、出力トランジスタM3及び抵抗R1,R2が設けられておらず、差動増幅回路31の非反転入力端子に、検出すべき電圧につながる入力端子Vsenseが接続され、差動増幅回路31の出力端子が電圧検出回路の出力端子VOUTになっている点である。その他の構成は図1(C)に示した定電圧発生回路と同じであり、さらに基準電圧発生回路の構成も図1(A)及び(B)と同じであり、基準電圧発生回路及び差動増幅回路31は図1の実施例を同じ特性をもっている。
この電圧検出回路では、図1に示した定電圧発生回路と同様に、差動増幅回路31について出力電圧の温度依存性をなくすことができるので、電圧検出回路の出力端子VOUTからの出力電圧の温度依存性をなくすことができるので、電圧検出能力の精度の向上を図ることができる。
例えば、上記の実施例では、2個のNMOSトランジスタを用いて基準電圧発生回路を形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば特許文献1に記載された構成と同様にして3個以上のMOSトランジスタを用いて基準電圧発生回路を形成してもよい。
また、基準電圧発生回路を構成するMOSトランジスタとしてNMOSトランジスタを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ゲート電極の導電性が異なる2個以上のPMOSトランジスタを用いて基準電圧発生回路を形成してもよい。
以上、本発明の実施例を説明したが、上記の寸法、形状、数値、回路構成などは一例であり、本発明は実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
一実施例を示す図であり、(A)は基準電圧発生回路を構成するMOSトランジスタの断面図、(B)は基準電圧発生回路の回路図、(C)は定電圧発生回路の回路図である。 同実施例を構成する基準電圧発生回路においてNMOSトランジスタM1,M2のチャネル長比を変化させたときの室温における基準電圧の変化を示す図であり、縦軸は基準電圧(V)、横軸はN+Poly/P+Poly電極チャネル長比を示す。 同実施例を構成する基準電圧発生回路においてNMOSトランジスタM1,M2のチャネル長比を変化させたときの温度係数の変化を示す図であり、縦軸は温度係数(mV/℃)、横軸はN+Poly/P+Poly電極チャネル長比を示す。 同実施例を構成する基準電圧発生回路においてアクティブロードを構成するMOSトランジスタM4,M5のゲートサイズを異ならせたときのトランジスタサイズ比(Ia/Ib)と差動増幅回路のオフセット電圧の関係を示す図である。 同実施例を構成する差動増幅回路のオフセット電圧と、出力電圧の温度係数の関係を示す図である。 他の実施例としての電圧安定化回路の回路図である。 さらに他の実施例としての電圧検出回路の回路図である。 従来の基準電圧発生回路を示す回路図である。
符号の説明
1 P型シリコン基板
3 P型ウエル
5,7,9 N型拡散層
11,13,15 N型高濃度拡散層
17,19 チャネルドープ注入領域
21 フィールド酸化膜
23,25 ゲート酸化膜
27 N型ゲート電極
29 P型ゲート電極
31 差動増幅回路
33 接続点
M1 N型ゲート電極をもつNMOSトランジスタ
M2 P型ゲート電極をもつNMOSトランジスタ
M3 出力トランジスタを構成するPMOSトランジスタ
M4,M5 差動対を構成するPMOSトランジスタ
M6,M7 差動対を構成するPMOSトランジスタ
M8 定電流源を構成するNMOSトランジスタ
R1,R2 抵抗
VIN 入力端子
VOUT 出力端子
Vref 基準電圧端子
Vsense 入力端子

Claims (5)

  1. 同一ウエル内に形成された、同一チャネル濃度でゲート電極の導電性が互いに異なることによりしきい値電圧が異なる2個以上のMOSトランジスタのしきい値電圧差に基づいて基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、前記基準電圧発生回路からの基準電圧が入力される、オフセット電圧を有する差動増幅回路を備え、前記差動増幅回路のオフセット電圧は、差動対のゲートサイズ比もしくはアクティブロードのゲートサイズ比又はその両方が1:1ではないことにより、オフセット電圧に基づく出力電圧の温度係数と前記基準電圧発生回路から出力される基準電圧の温度係数が互いに相殺するように設定されている半導体装置。
  2. 前記基準電圧発生回路はN型ゲート電極をもつデプレッション型のNMOSトランジスタとP型ゲート電極をもつエンハンスメント型のNMOSトランジスタが直列に接続されて構成され、前記基準電圧発生回路から出力される基準電圧は負の温度特性をもち、前記差動増幅回路の出力電圧は正の温度係数をもつ請求項に記載の半導体装置。
  3. 基準電圧発生回路からの基準電圧が差動増幅回路の反転入力端子及び非反転入力端子の一方の入力端子に入力され、前記差動増幅回路の出力電圧が出力トランジスタのゲートに入力され、前記出力トランジスタから出力される出力電圧が前記差動増幅回路の他方の入力端子に入力されてなる電圧安定化回路を備えた半導体装置において、
    前記基準電圧発生回路及び前記差動増幅回路として、請求項1又は2に記載の基準電圧発生回路及び差動増幅回路を備えていることを特徴とする半導体装置。
  4. 基準電圧発生回路からの基準電圧が差動増幅回路の反転入力端子及び非反転入力端子の一方の入力端子に入力され、前記差動増幅回路の出力電圧が出力トランジスタのゲートに入力され、前記出力トランジスタから出力される出力電圧が複数の抵抗で分圧され、前記抵抗で分圧された電圧が前記差動増幅回路の他方の入力端子に入力されてなる定電圧発生回路を備えた半導体装置において、
    前記基準電圧発生回路及び前記差動増幅回路として、請求項1又は2に記載の基準電圧発生回路及び差動増幅回路を備えていることを特徴とする半導体装置。
  5. 基準電圧発生回路の出力電圧が差動増幅回路の反転入力端子及び非反転入力端子の一方の入力端子に入力され、検出すべき電圧につながる端子が前記差動増幅回路の他方の入力端子に入力されてなる電圧検出回路を備えた半導体装置において、
    前記基準電圧発生回路及び前記差動増幅回路として、請求項1又は2に記載の基準電圧発生回路及び差動増幅回路を備えていることを特徴とする半導体装置。
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