JP4391974B2 - 机およびベッドを含むシステム家具 - Google Patents

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Description

この発明は、机およびベッドを含むシステム家具に関し、特に、子供部屋等に配置され、子供が小さな間は、机とその上方に配置されたベッドとが組み合わされた空間の有効利用が図れる家具として使用でき、子供が成長後は、机とベッドとが分離できて、それぞれを独立して使い勝手の良い家具として利用できるシステム家具に関する。
机およびベッドを組み合わせたシステム家具としては、従来より、種々の提案がある。(特許文献1〜4参照)
従来の机およびベッドを組み合わせた家具の代表例は、特許文献1に記載のように、上段がベッド部で、その上段ベッド部の下側に机が配置された構成をしている。
特開2004−24425号公報 特表平10−510602号公報 特開2002−209652号公報 特開平5−344921号公報
特許文献1に記載されているような、上段にベッドが配置され、その下方空間を机として使用するシステム家具の場合、机の天板のみならず、その天板を支える机の脚を、ベッドを支える脚とは別部材で作らなければ、将来、ベッドと机とを分離してそれぞれ使用することができないという課題がある。
この発明は、このような背景のもとになされたもので、机およびベッドが組み合わされた状態では、机の脚板がベッドの脚板としても使用されており、かつ、机およびベッドを分離したときには、机およびベッドが、それぞれ独立して良好に使用可能な机およびベッドを含むシステム家具を提供することを主たる目的とする。
請求項1記載の発明は、水平に配置され、左右方向(幅方向)に長手をしている机天板と、机天板の左辺を左側から支える左脚板、および、机天板の右辺を右側から支える右脚板を有する一対の脚板と、左脚板の奥側に連結され、高さが左脚板より高い左奥側板、および、右脚板の奥側に連結され、高さが右脚板よりも高い右奥側板を有する一対の奥側板と、左脚板の上辺および左脚板よりも上方へ延びている左奥側板の前辺とで下辺および後辺が区画される垂直に広がる左四角形空間に嵌め込まれた左枠、ならびに、右脚板の上辺および右脚板よりも上方へ延びている右奥側板の前辺とで下辺および後辺が区画される垂直に広がる右四角形空間に嵌め込まれた右枠を有する一対の枠と、左脚板、左枠および左奥側板によって一方のベッド脚部が受け止められ、右脚板、右枠および右奥側板によって他方のベッド脚部が受け止められ、前記机天板の上方に配置されているベッドユニットと、を含むことを特徴とする机およびベッドを含むシステム家具である。
請求項2記載の発明は、前記机天板は、一対の脚板およびその奥側に連結された一対の奥側板間で、前後方向(手前側および奥側)に取付位置を変えられることを特徴とする、請求項1記載の机およびベッドを含むシステム家具である。
請求項1記載の発明では、机天板は、一対の脚板により支えられている。しかも、その一対の脚板は、一対の奥側板および一対の枠と組み合わされることにより、ベッドユニットを受け止める、ベッドユニットの脚板としても機能する。それゆえ、一対の脚板は、机およびベッドが組み合わされた状態のみならず、机とベッドとが分離されて、それぞれ独立した家具として使用される場合にも、机天板を支える脚板として有効に活用できる。
通常、ベッドの幅は、机の奥行に比べて大きく、ベッドの幅を机天板の奥行とすることは、机を分離して使用する場合に使い勝手が悪く、好ましくない。よって、通常、机天板の奥行はベッドの幅よりも短い。そのため、ベッドの下方を支えるベッドの幅の脚板は、ベッドと机を分離した際、机を支える脚板としては利用することができない。
この発明では、ベッドを支える脚板を、机を支えるための一対の脚板と、その幅では不足している部分を補うために、一対の奥側板とに分離した。さらに、一対の脚板ではベッドを支えるための脚としては高さが足りないので、それを補うために、一対の枠を設けた。
一対の脚板、一対の奥側板および一対の枠を組み合わせたことにより、上段に配置されるベッドを良好に支えることができる。しかも、一対の脚板、一対の奥側板および一対の枠を分離することにより、一対の脚板を机天板を支えるための脚板としても好適に利用することができる。
さらに、一対の枠は、枠内が空間を形成しており、側方からの採光が可能であり、ベッドの下方に配置された机天板上に部屋の光や外からの光が届き、机天板上での作業が良好に行える。
請求項2記載の発明では、机天板は、一対の脚板および一対の奥側板とを利用して、奥側寄りに配置したり、前方寄りに配置したりできる。このため、たとえばこのシステム家具を使用する子供が小さい間は、机天板を奥側寄りに配置する。すなわちその上部に配置されたベッドの下方空間内で学習ができるように、机天板の後部が一対の奥側板で支持される位置に配置する。そして、子供が成長し、体格が大きくなると、体全体がベッドの下方空間に入ると窮屈であるから、机天板を前方寄りに変位させ、一対の脚板によって机天板が支えられるようにする。
このようにして、子供の成長に合わせて、快適に使用可能なシステム家具とすることができる。
さらに、子供が大きくなった後等は、ベッドと机とを分離できるので、机は、一対の脚板によって支えられた幅の広い天板を有する使い勝手の良い机として単独使用ができる。また、ベッドは、平ベッドとして用いることができる。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明をする。
図1は、この発明の一実施形態に係る机およびベッドを含むシステム家具1の斜視図である。
図1を参照して、システム家具1には、机ユニット2と、机ユニット2で支えられた、机ユニット2の上部に配置されたベッドユニット3とが含まれている。
図2は、上記システム家具1の右側面図である。
図1および図2を参照して、机ユニット2には、机天板4、机天板4の左辺を左側から支える左脚板5、机天板4の右辺を右側から支える右脚板6、左脚板5の奥側に連結された左奥側板7、右脚板6の奥側に連結された右奥側板8、左脚板5の上で左奥側板7の前方に取り付けられている左枠9、および、右脚板6の上で右奥側板8の前方に取り付けられている右枠10を含んでいる。
机天板4は、一例として、幅(横方向寸法)が1989mmで、奥行(前後方向寸法)が650mmの、水平に配置された平らな板である。そして、その前辺は、幅方向中央が前方に凸湾曲するように、滑らかなカーブが施されている。
左脚板5および右脚板6は、対をなす形状であり、これら一対の脚板5、6によって机天板4は左右両側から保持されている。左右脚板5、6の寸法は、一例として、奥行が584mm、高さが740mm、厚み(横方向寸法)が32mmの側面視長方形であり、たとえば、木製の板材で構成されている。
左奥側板7および右奥側板8は対をなしており、それぞれ、左脚板5および右脚板6の奥側に連結されていて、各側板7、8の高さは、左右脚板5、6の高さよりも高くされている。寸法を示すと、左右奥側板7、8は、それぞれ、奥行が452mm、高さが1194mm、厚みが32mmであり、たとえば木製板材で構成されている。
左脚板5と左奥側板7との間、および、右脚板6と右奥側板8との間には、図2に示すように、ボス11や固定部材12によって連結されている。
右脚板6の上辺13および右脚板6よりも上方へ延びている右奥側板8の前辺14とで下辺および後辺が区画されている垂直に広がる右側の四角形空間には、四角形の右枠10が嵌め込まれて、それぞれ右脚板6および右奥側板8に固定されている。右枠10は、この実施形態では金属で構成された大きな開口15を有する枠である。(図2参照)
同様に、左脚板5の上辺および左脚板5よりも上方へ延びている左奥側板7の前辺とで下辺および後辺が区画される垂直に広がる左四角形空間には、四角形状の左枠9が嵌め込まれて固定されている。左枠9も、金属で構成された大きな開口16を有する枠である。
以上により、机ユニット2は、左側に、左脚板5、左奥側板7および左枠9を有するベッド支持部材が構成されており、右側に、右脚板6、右奥側板8および右枠10を有するベッド支持部材が構成されている。
ベッドユニット3は、一方ベッド脚板17と、他方ベッド脚板18と、一方ベッド脚板17および他方ベッド脚板18間を連結する前側桟板19と、後側を連結する後側桟板20と、水平方向に配置された敷板21とを含んでいる。
そして、一方ベッド脚板17は机ユニット2の左脚板5、左奥側板7および左枠9によって受け止められて支持されており、他方ベッド脚板18は、机ユニット2の右脚板6、右奥側板8および右枠10によって受け止められて支持されている。従ってベッドユニット3は、机ユニット2の上段に安定して配置されている。
図3は、図1に示すシステム家具1の正面図である。
机ユニット2には、図1および図3に示すように、机天板4の奥側に、衝立板22が垂直に取り付けられ、衝立板22の前面に、本棚23、24が保持されていてもよい。
図4は、システム家具1において、机天板4および衝立板22を後方寄りに水平にずらして配置した状態を示す斜視図であり、図5はそのときの右側面図である。
図4および図5を参照して、机天板4は、図1および図2に示すように、左右一対の脚板5、6によって左右両側から支持されているが、図4および図5に示すように、机天板4を後方にずらして支持させることも可能である。図4および図5では、机天板4は、その前方側が左右脚板5、6で支持されており、その後方側は、左右両側から左右奥側板7、8によって支持されている。
このように、机天板4を前後方向に変位できるようにすると、次のようなメリットがある。
図4に示す構成では、ベッドユニット3の下方空間内に、机天板4が完全に収まっている。このシステム家具1を使用する使用者が、たとえば小学生の場合、体格が小さく、ベッドユニット3の下方に収まった机天板4を利用して学習をすることは何ら支障はない。むしろ、ベッドユニット3の下方にある比較的閉ざされた空間内の机天板4を利用して、学習が捗ることが期待できる。
一方、使用する者が、小学生から中学生になり、体格が大きくなった場合、ベッドユニット3の下方に収まった机天板4を用いると、窮屈さを感じるときがある。かかる場合は、図1に示すように、机天板4を前方に変位させ、左右脚板5、6だけにより机天板4が支持されるようにすればよい。
なお、いずれの場合も、左右一対の枠9、10が大きな開口16、15を形成しているから、これら開口16、15を介して側方からの採光もでき、使用感は良好である。
さらに、使用者である子供が育ち、たとえば高校生になった場合は、図6に示すように、机ユニット2とベッドユニット3とを分離して利用することができる。さらに、机ユニット2に衝立板22を設けない方がよければ、衝立板22を取り外すことができる。あるいは、図7に示すように、衝立板22を机天板4の下側前方を覆うような位置に設けることもできる。
図6および7に示すように、机ユニット2とベッドユニット3とを分離した際、机ユニット2は、その奥行が机天板4の奥行に適合した左右脚板5、6により支持され、天板の幅が広く、奥行は適正な寸法の、使い勝手の良い机として用いることができる。
このように、この実施形態によれば、机およびベッドを含むシステム家具として、たとえば子供が小さな時には、空間を有効利用して活用でき、その後、机とベッドとを分離したときも、分離した机およびベッドが独立に良好に使用できる。しかも、分離した際に不要になる使わない部材は、左右奥側板7、8および左右枠9、10だけであるから、構成部材の無駄がない、優れたシステム家具とすることができる。
上述した実施形態における構成部材の各寸法は一例にすぎず、この寸法にこの発明が限定されるものではない。
その他、この発明は、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
この発明の一実施形態に係る机およびベッドを含むシステム家具1の斜視図である。 この発明の一実施形態に係る机およびベッドを含むシステム家具1の右側面図である。 この発明の一実施形態に係る机およびベッドを含むシステム家具1の正面図である。 上記システム家具1において、机天板4および衝立板22を後方寄りに水平にずらして配置した状態を示す斜視図である。 上記システム家具1において、机天板4および衝立板22を後方寄りに水平にずらして配置した状態の右側面図である。 この発明の一実施形態に係るシステム家具1を、机ユニット2とベッドユニット3とに分離した状態の一例を示す斜視図である。 この発明の一実施形態に係るシステム家具1を、机ユニット2とベッドユニット3とに分離した状態の他の例を示す斜視図である。
符号の説明
1 机およびベッドを含むシステム家具
2 机ユニット
3 ベッドユニット
4 机天板
5 左脚板
6 右脚板
7 左奥側板
8 右奥側板
9 左枠
10 右枠
13 上辺
14 前辺
17 一方ベッド脚板
18 他方ベッド脚板

Claims (2)

  1. 水平に配置され、左右方向(幅方向)に長手をしている机天板と、
    机天板の左辺を左側から支える左脚板、および、机天板の右辺を右側から支える右脚板を有する一対の脚板と、
    左脚板の奥側に連結され、高さが左脚板より高い左奥側板、および、右脚板の奥側に連結され、高さが右脚板よりも高い右奥側板を有する一対の奥側板と、
    左脚板の上辺および左脚板よりも上方へ延びている左奥側板の前辺とで下辺および後辺が区画される垂直に広がる左四角形空間に嵌め込まれた左枠、ならびに、右脚板の上辺および右脚板よりも上方へ延びている右奥側板の前辺とで下辺および後辺が区画される垂直に広がる右四角形空間に嵌め込まれた右枠を有する一対の枠と、
    左脚板、左枠および左奥側板によって一方のベッド脚部が受け止められ、右脚板、右枠および右奥側板によって他方のベッド脚部が受け止められ、前記机天板の上方に配置されているベッドユニットと、
    を含むことを特徴とする机およびベッドを含むシステム家具。
  2. 前記机天板は、一対の脚板およびその奥側に連結された一対の奥側板間で、前後方向(手前側および奥側)に取付位置を変えられることを特徴とする、請求項1記載の机およびベッドを含むシステム家具。
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