JP4391110B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP4391110B2
JP4391110B2 JP2003091550A JP2003091550A JP4391110B2 JP 4391110 B2 JP4391110 B2 JP 4391110B2 JP 2003091550 A JP2003091550 A JP 2003091550A JP 2003091550 A JP2003091550 A JP 2003091550A JP 4391110 B2 JP4391110 B2 JP 4391110B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
effect
variable display
initial position
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003091550A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004298226A (ja
Inventor
詔八 鵜川
誠 廣澤
祥司 黒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2003091550A priority Critical patent/JP4391110B2/ja
Publication of JP2004298226A publication Critical patent/JP2004298226A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4391110B2 publication Critical patent/JP4391110B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)
  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示手段を備え、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるパチンコ機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示可能な可変表示手段が設けられ、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるように構成されたものがある。
【0003】
特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0004】
パチンコ遊技機では、特別図柄(識別情報)を表示する可変表示手段の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】
また、可変表示手段において最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状態における変動パターンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣が高められている。そして、可変表示手段に可変表示される図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】
このような遊技機では、遊技の進行に合わせて各種の遊技演出が実行される。遊技演出には、例えば、可変表示手段に所定のキャラクタを登場させたり、遊技機に設けられているランプ・LED等の発光手段を明滅させたり、遊技機に設けられているスピーカ等の音出力手段から音声や効果音を出力することによって行われる。
【0007】
また、上記のような遊技演出では、可変表示手段における表示内容の変化と、発光手段の明滅と、音出力手段からの出力音とを同期させて行うものもある。例えば、特許文献1には、音出力手段からの出力音と、発光手段の明滅とを同期させた遊技演出を実行することが記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−191751号公報(段落0109−0132、図13−図15)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、音出力手段からの出力音と、発光手段の明滅とを同期させ、出力音に合わせて発光手段を点灯させたり消灯させたりする遊技演出では、発光手段の点灯/消灯による演出が遊技者の注意を強く引きつけるものではないと考えられることから、音に合わせて発光手段の点灯/消灯が行われていることを遊技者が気付かず、演出効果を得られないおそれがあるという課題があった。
【0010】
そこで、本発明は、音に合わせた有効な演出を行うことができ、音を利用した多彩な演出を行うことができるようにすることで、遊技演出に関する興趣をより向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示手段を備え、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能となる遊技機であって、あらかじめ定められた可動範囲で所定の動作を行うことにより演出動作を行う可動演出手段(例えば可動演出装置11)と、可動演出手段を駆動制御する駆動制御手段(例えば演出制御用CPU101)と、遊技の進行に合わせて音出力を行う音出力装置(例えばスピーカ27)を制御する音制御手段(例えば音声出力基板70を制御する演出制御用CPU101)とを備え、可動演出手段は、口部を構成する上唇部分に相当する上部材と下唇部分に相当する下部材とを含み、駆動制御手段は、遊技機への電力供給が開始されたときに、下部材をあらかじめ定められた初期位置に設定するための復帰制御を実行する初期位置制御手段(例えば演出制御用CPU101におけるステップS701を実行する部分)を含み、可動範囲には、当該可動範囲の略中間に位置する初期位置(例えば図3に示す位置A)と、当該可動範囲の両端の一方に位置し口部が閉じた状態となる一端位置(例えば図3に示す位置B)と、当該一端位置の他方に位置し口部が開いた状態となる他端位置(例えば図3に示す位置C)とが含まれ、駆動制御手段は、音出力装置の出力音の出力期間において、初期位置にある下部材を一端位置と他端位置との間で上下動させ(例えばステップS884,ステップS865)、かつ、音出力装置の出力音に応じて他端位置で下部材を停止状態に維持するための制御を行うことを特徴とする。
【0012】
可動演出手段に設けられた発光演出手段(例えば演出ランプ11a)を制御する発光制御手段(例えばランプドライバ基板35を制御する演出制御用CPU101)を備え、発光制御手段は、駆動制御手段が下部材上下動させるときに発光演出手段を発光させるための制御を行う(例えば図38参照)ように構成されていてもよい。
【0013】
駆動制御手段が、少なくとも一端位置と他端位置との間の任意の位置で下部材を停止状態に維持するための制御(例えば図38参照)を行う停止維持制御手段(例えば演出制御用CPU101における可動演出装置11の下唇を移動させるためのモータの駆動を停止させる処理を実行する部分)を含むように構成されていてもよい。
【0014】
初期位置制御手段が、復帰制御として、下部材を一端位置方向に動作させつつ初期位置にあるかを判定する第1復帰制御(例えば可動演出装置11の駆動用モータを正方向に駆動させつつ初期位置突起センサが位置計測用突起を感知するか否か判定する制御)と、下部材を他端位置方向に動作させつつ初期位置にあるかを判定する第2復帰制御(例えば可動演出装置11の駆動用モータを逆方向に駆動させつつ初期位置突起センサが位置計測用突起を感知するか否か判定する制御)とのいずれかを実行するように構成されていてもよい。
【0015】
初期位置制御手段が、復帰制御を実行するときに、下部材の駆動状況(例えば可動部分の現在位置)に応じて、第1復帰制御または第2復帰制御のいずれを実行するか選択する(例えば、図3に示す位置Aと位置Bの間に可動部分が位置しているときには下方へ動作させる制御(例えば第1復帰制御)を選択し、図3に示す位置Aと位置Cの間に可動部分が位置しているときには上方へ動作させる制御(例えば第2復帰制御)を選択する)ように構成されていてもよい。
【0016】
初期位置制御手段が、下部材の現在位置が初期位置以外であることを条件(例えば位置計測用突起を初期位置突起センサが感知していないとき)に、復帰制御を実行するように構成されていてもよい。
【0017】
初期位置制御手段が、可動演出手段の一連の演出動作が終了したとき(例えばステップS867にてYと判定されたとき)に復帰制御を実行する演出終了時初期位置制御手段(例えば演出制御用CPU101における可動演出装置11の可動部分を初期位置に移動させる制御を実行する部分)を含むように構成されていてもよい。
【0018】
可変表示に関わる決定に用いられる数値データを所定の数値範囲で更新する数値データ更新手段(例えば乱数を生成するためのカウンタ)と、数値データ更新手段から数値データを抽出する数値データ抽出手段(例えば、CPU56を含む遊技制御手段におけるステップS113を実行する部分)と、数値データ抽出手段が抽出した数値データを格納する数値データ格納手段(例えばRAM55に設けられている数値データ格納用の格納領域)と、数値データ格納手段に格納されている数値データが所定の判定値(例えば、大当り判定値、リーチ判定値)と合致するか否かの判定を行う格納データ判定手段(例えば、CPU56を含む遊技制御手段におけるステップS56を実行する部分、ステップS65を実行する部分)と、可動演出手段の駆動制御を実行するか否かを決定する駆動制御決定手段(例えば、演出制御用CPU101を含む演出制御手段におけるステップS811〜ステップS813を実行する部分)とを備え、駆動制御決定手段は、格納データ判定手段が所定の判定値に合致していないと判定したときと比較して、当該所定の判定値に合致していると判定したときに、判定に用いられた数値データにもとづく可変表示の実行期間中に駆動制御を実行することを高確率で決定するように構成されていてもよい。
【0019】
可変表示に関わる決定に用いられる数値データを所定の数値範囲で更新する数値データ更新手段(例えば乱数を生成するためのカウンタ)と、数値データ更新手段から数値データを抽出する数値データ抽出手段(例えば、CPU56を含む遊技制御手段におけるステップS113を実行する部分)と、数値データ抽出手段が抽出した数値データを格納する数値データ格納手段(例えばRAM55に設けられている数値データ格納用の格納領域)と、数値データ格納手段に格納されている数値データが所定の判定値(例えば、大当り判定値、リーチ判定値)と合致するか否かの判定を行う格納データ判定手段(例えば、CPU56を含む遊技制御手段におけるステップS56を実行する部分、ステップS65を実行する部分)と、駆動制御手段が実行する駆動制御として、第1の動作態様で下部材上下動させる第1駆動制御(例えば、動作範囲が大きい動作態様による駆動制御、一連の動作における一時停止時間が長期間である動作態様による駆動制御)と、第2の動作態様で下部材上下動させる第2駆動制御(例えば、動作範囲が小さい動作態様による駆動制御、一連の動作における一時停止時間が短期間あるいは存在しない動作態様による駆動制御)とのうちのいずれかを選択する動作態様選択手段とを備え、動作態様選択手段は、格納データ判定手段が所定の判定値に合致していると判定したか否かによって、判定に用いられた数値データにもとづく可変表示の実行期間中に実行する駆動制御を第1駆動制御とするか第2駆動制御とするかを、異なる割合で選択するように構成されていてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0021】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0022】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0023】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(特別可変表示部)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。なお、可変表示部は固定的な領域であってもよいが、遊技進行中に、可変表示装置9の表示領域において移動したり大きさが変化してもよい。また、可変表示装置9には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。有効始動入賞(始動入賞記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎に、表示色を変化させる(例えば青色表示から赤色表示に変化させる)始動記憶表示エリア18を1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶表示エリア18を1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。
【0024】
なお、図柄表示エリアと始動記憶表示エリア18とが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動入賞記憶数が表示された状態とすることができる。また、始動記憶表示エリア18を図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよく、この場合には、可変表示中は始動入賞記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、この実施の形態では、始動記憶表示エリア18を可変表示装置9に設けるようにしているが、始動入賞記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けるようにしてもよい。
【0025】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14を含み、開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14a(図9参照)によって検出される。
【0026】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21(図9参照)によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22(図9参照)で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23(図9参照)で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21A(図9参照)も設けられている。
【0027】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32a(図9参照)で検出されると、普通図柄始動入賞記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動入賞記憶の値が1増やされる。普通図柄表示器10の近傍には、普通図柄始動入賞記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。なお、特別図柄と普通図柄とを一つの可変表示装置で可変表示するように構成することもできる。その場合には、特別可変表示部と普通可変表示部とは1つの可変表示装置で実現される。
【0028】
この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29.2秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0029】
さらに、特別遊技状態としての確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0030】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a(図9参照)によって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される飾りランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音や音声を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。
【0031】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0032】
さらに、可変表示装置9の上方には、所定の動作を行うことによって遊技演出を実行するための可動演出装置11が設けられている。可動演出装置11には、その中央付近に演出ランプ11aが設置されている。
【0033】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
【0034】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示態様)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0035】
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態(特別遊技状態)となる。
【0036】
図3は、可動演出装置11の外観を前面から見た例を示す正面図である。可動演出装置11は、図3に示すように、顔のような外観形状に形成され、顔の下部に形成されている口形状をなす部分(以下、口部という)が動作する構成とされている。
【0037】
図3に示すように、口部は、上唇と下唇とから構成される。この例では、下唇が上下に動作することによって、口部によって表されている口が開閉しているような動作を行う。なお、本例では、口部は、上唇部分と下唇部分とが一体形成され、例えばゴム材料などの伸縮性のある弾性体によって形成されているものとする。可動演出装置11は、例えばモータの駆動によって下唇部分が動作するように構成されている。この例では、下唇を上方に移動させるためのモータと、下方に移動させるためのモータとの2つのモータにより、下唇部分が上下に動作するように構成されている。なお、可動演出装置11を動作させるための駆動用モータが遊技機に設けられ、駆動用モータを正方向に駆動させることで下唇を下方に移動させ、駆動用モータを逆方向に駆動させることで下唇を上方に移動させるように構成されていてもよい。
【0038】
この例では、可動演出装置11の口部の下唇部分は、可動演出装置11による演出を実行しない休止状態にあるときには、あらかじめ定められた所定の初期位置(図3に示す位置A)に位置する状態となっている。
【0039】
また、可動演出装置11の口部の下唇部分は、可動演出装置11による演出の実行時には、あらかじめ定められた所定の上限位置(図3に示す位置B)から、あらかじめ定められた所定の下限位置(図3に示す位置C)までの間を上下に移動する動作を行う。
【0040】
図には表れないが、下唇部分の背面側には、下唇部分の位置を計測するための位置計測用突起が設けられている。位置計測用突起は、下唇部分の上下移動に合わせて上下に移動する。遊技機には、下唇部分が初期位置にあるときに位置計測用突起を感知する初期位置突起センサと、下唇部分が上限位置にあるときに位置計測用突起を感知する上限位置突起センサと、下唇部分が下限位置にあるときに位置計測用突起を感知する下限位置突起センサとが設けられている。各センサは、位置計測用突起を検出すると、検出信号を演出制御用CPU101に向けて出力する。演出制御用CPU101は、各センサからの検出信号によって、可動演出装置11の下唇部分が初期位置にあるのか、上限位置にあるのか、下限位置にあるのが、それ以外の位置にあるのかを把握することができる。
【0041】
また、この例では、演出制御用CPU101は、下唇部分が初期位置よりも上方に位置しているのか、あるいは下方に位置しているのかを認識している。具体的には、演出制御用CPU101は、可動演出装置11の可動部分(この例では下唇部分)の現在位置情報を適宜更新しながら保持している。現在位置情報は、初期位置、上限位置、下限位置、初期位置と上限位置との間、初期位置を下限位置との間のいずれに可動部分が位置しているかを示す情報である。この現在位置情報は、初期位置を基準として、初期位置から移動したときに、下唇部分を上方に移動させるモータを駆動していれば初期位置と上限位置との間に移動したものとして情報の内容を更新し、下唇を下方に移動させるモータを駆動していれば初期位置と下限位置との間に移動したものとして情報の内容を更新する。そして、いずれかの位置突起センサが位置計測用突起を感知するまで、更新した情報を維持する。
【0042】
なお、下唇を移動させるモータとしてステッピングモータを用いる場合には、駆動したステップ数にもとづいて現在位置情報を更新するようにしてもよい。この場合、例えば初期位置を基準として上下にそれぞれ64ステップ分動作することができるように構成されているとすると、現在位置情報として、初期位置から何ステップ分上方または下方に移動した位置であるのかを示す情報が保持される。
【0043】
図4は、口部の下唇部分が上限位置に位置している状態の可動演出装置を正面から見た例を示す正面図である。図4に示すように、可動演出装置11の口部の下唇部分が上限位置に位置しているときには、可動演出装置11の口部が示す口が閉じた状態となる。
【0044】
図5は、口部の下唇部分が下限位置に位置している状態の可動演出装置を正面から見た例を示す正面図である。図5に示すように、可動演出装置11の口部の下唇部分が下限位置に位置しているときには、可動演出装置11の口部が示す口が大きく開いた状態となる。
【0045】
この例では、可動演出装置11の口部の下唇部分が上限位置と下限位置との間を上下に移動することによって、可動演出装置11によって表されている顔における口が開閉する動作が実現される。なお、初期位置は、この例では、上限位置と下限位置との略中間の位置とされている。この初期位置にあるときに、可動演出装置11によって表されている人物の顔が通常の形状となる。可動演出装置11の動作によって、通常の顔形状が変化し、その変化によって顔(特に口部)の動きを表現するようにしている。
【0046】
なお、上記の例では、下唇が上下に移動することによって口が開閉する動作を実現するようにしていたが、動作範囲の一端と他端との間を移動することによる開閉動作であればどのような動作であってもよく、例えば、口の左右の両端がそれぞれ左右方向に移動することによって、口が開閉する動作を実現するようにしてもよい。
【0047】
図6は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図6には、払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。クリアスイッチ921は、例えば遊技機に設置されている電源基板に搭載されている。
【0048】
なお、図6には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。
【0049】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号を、遊技機裏面に設置されている情報端子盤を介してホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0050】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0051】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部が、電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
【0052】
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、遊技盤に設けられている普通図柄始動記憶表示器41、飾りランプ25、および演出ランプ11a等の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例であり、以下、ランプ・LEDと総称することがある。また、可変表示装置9の上部および左右部には、可変表示装置飾りLED(センター飾りLED)が設置され、大入賞口の内部には大入賞口内飾りLEDが設置され、大入賞口の左右には、大入賞口左飾りLEDおよび大入賞口右飾りLEDが設置されている。演出制御手段は、それらの発光体の制御も行う。
【0053】
なお、ランプ・LEDを駆動するための駆動信号は、ランプドライバ基板35において作成される。
【0054】
また、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段によって行われる。また、遊技機に演出手段としての可動部材が設置されている場合には、可動部材を駆動するためのモータやソレノイド等の演出用駆動手段を駆動するための駆動信号も、演出制御基板80において作成される。すなわち、この例では、可動部材としての可動演出装置11を動作させるために演出用駆動手段を駆動するための駆動制御は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段によって行われる。
【0055】
図7は、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、ROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104およびLCD駆動回路106を介してLCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行うとともに、出力ポート104およびランプ駆動回路107を介して普通図柄表示器10の表示制御を行う。さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート104およびモータ駆動回路108を介して可動演出装置11の駆動制御を行う。
【0056】
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート109および出力ドライバ110を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。また、演出制御用CPU101に入出力するバス(アドレスバス、データバス、および書込/読出信号等の制御信号ラインを含む)はバスドライバ105を介してランプドライバ基板35まで延長されている。
【0057】
ランプドライバ基板35において、演出制御用CPU101に入出力するバスは、バスレシーバ351を介して出力ポート352および拡張ポート353に接続される。出力ポート352から出力される各ランプを駆動する信号は、ランプドライバ354で増幅され各ランプに供給される。また、出力ポート352から出力される各LEDを駆動する信号は、LED駆動回路355で増幅され各LEDに供給される。
【0058】
この実施の形態では、遊技機に設けられているランプ・LEDおよび演出用駆動手段は、演出制御基板80に搭載されている演出用CPU101を含む演出制御手段によって制御される。また、可変表示装置9、普通図柄表示器10、可動演出装置11およびランプ・LED等を制御するためのデータがROMに格納されている。演出用CPU101は、ROMに格納されているデータにもとづいて可変表示装置9、普通図柄表示器10、可動演出装置11およびランプ・LED等を制御する。そして、ランプドライバ基板35に搭載されている出力ポート352および各駆動回路を介して、ランプ・LEDおよび演出用駆動手段が駆動される。従って、機種変更を行う場合に、演出制御基板80を新たな機種のものに交換すれば、ランプドライバ基板35を交換せずに機種変更を実現することができる。
【0059】
なお、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70は独立した基板であるが、それらは、例えば、遊技機裏面において、1つのボックスに収容された状態で設置される。また、拡張ポート353は、機種変更を行う場合に、ランプ・LED等の数が増加した場合を考慮して設置されるが、設置されていなくてもよい。
【0060】
音声出力基板70において、演出制御基板80からの音番号データは、入力ドライバ702を介して、例えばデジタルシグナルプロセッサによる音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0061】
音声データROM704に格納されている音番号データに応じたデータは、所定期間(例えば特別図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。音声合成用IC703は、音番号データを入力すると、音声データROM704内の対応するデータに従って音出力制御を行う。対応するデータに従った音出力制御は、次の音番号データを入力するまで継続される。そして、音声合成用IC703は、次の音番号データを入力すると、新た入力した音番号データに対応した音声データROM704内のデータに従って音出力制御を行う。
【0062】
この実施の形態では、スピーカ27から出力される音声や効果音は演出制御用CPU101を含む演出制御手段によって制御されるのであるが、演出制御手段は、音声出力基板70に音番号データを出力する。音声出力基板70において、音声データROM704には、遊技の進行に伴って出現しうる音声や効果音を実現するための多数のデータが格納され、それらのデータは音番号データに対応付けられている。従って、演出制御手段は、音番号データを出力するだけで音出力制御を実現することができる。なお、音番号データは例えば1バイトデータであり、シリアル信号線またはパラレル信号線によって音声出力基板70に転送される。
【0063】
次に遊技機の動作について説明する。図8は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0064】
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
【0065】
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
【0066】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0067】
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0068】
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0069】
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
【0070】
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板35および演出制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド(演出制御基板80に対して)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマンド等がある。
【0071】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0072】
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0073】
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0074】
タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図9に示すステップS21〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0075】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS22)。CPU56は、さらに、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23,S24)。
【0076】
図10は、各乱数を示す説明図である。各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2−1〜2−3(ランダム2):特別図柄の左中右のはずれ図柄決定用(特別図柄左中右)
(3)ランダム3:大当りを発生させる特別図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(5)ランダム5:大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定する(リーチ判定用)
(6)ランダム6:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(7)ランダム7:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(8)ランダム8:ランダム6の初期値を決定する(ランダム6初期値決定用)
【0077】
図9に示された遊技制御処理におけるステップS22では、CPU56は、(1)の大当り判定用乱数、(3)の大当り図柄決定用乱数、および(6)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(8)の乱数以外の普通図柄に関する乱数等も用いられている。
【0078】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0079】
次いで、CPU56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
【0080】
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
【0081】
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの何れかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
【0082】
そして、CPU56は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS31)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS33)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS34)、割込許可状態に設定する(ステップS35)。
【0083】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0084】
図11は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図11に示す特別図柄プロセス処理は、図9のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行い、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0085】
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、特別図柄の可変表示の結果、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に移行するように更新する。
【0086】
特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示後の左中右図柄の停止図柄を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
【0087】
変動パターン設定処理(ステップS302):特別図柄の可変表示の変動パターン(可変表示態様)を、ランダム4の値に応じて決定する。また、変動時間タイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、左中右最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を指令する情報とが送信される。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0088】
特別図柄変動処理(ステップS303):所定時間(ステップS302の変動時間タイマで示された時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
【0089】
特別図柄停止処理(ステップS304):可変表示装置9において表示される全図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄停止を示す演出制御コマンドが送信される状態に設定する。そして、停止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0090】
大入賞口開放開始処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。
【0091】
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最後の大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
【0092】
特定領域有効時間処理(ステップS307):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS305に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0093】
大当り終了処理(ステップS308):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行わせるための制御を行う。そして、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0094】
図12は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図12において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
【0095】
なお、「通常変動」とは、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「ノーマルリーチ」とは、リーチ態様を伴うが変動結果(停止図柄)が大当りを生じさせるものとならない変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)やキャラクタ等が現れることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
【0096】
また、「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当りとなる場合と大当りとならない場合とがある。
【0097】
この実施の形態では、さらに、短縮表示パターンが用いられる。短縮表示パターンは、左中右の図柄の変動時間が例えば1.0秒という極めて短い変動パターンである。
【0098】
なお、この実施の形態では、高確率時(確変中)でも低確率時(非確変中=通常状態)でも変動パターン1〜14の変動パターンが用いられるが、高確率時には変動パターン1〜14のそれぞれの変動時間を短くするようにしてもよい。また、高確率時に用いられる変動パターン群(使用されうる複数の変動パターン)と低確率時に用いられる変動パターン群とを別にしてもよい。
【0099】
図13は始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS111)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS112)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し、それらを始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS113)。なお、乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS113では、図10に示された乱数のうち、ランダム1〜ランダム5が抽出される。そして、変動時間短縮判定時間をセットする(ステップS114)。
【0100】
図14(A)は、大当り判定モジュールで用いられる大当り判定テーブルの一例を示す説明図である。また、図14(B)は、リーチ判定モジュールで用いられるリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。図14(A)に示すように、この実施の形態では、低確率時(非確変時)では大当り判定値は「3」であり、高確率時(確変時)では大当り判定値は「3」、「7」、「79」、「103」、「107」である。また、図14(B)に示すように、低確率時(非確変時)ではリーチ判定値は「0」、「1」、「11」であり、高確率時ではリーチ判定値は「0」、「1」、「9」、「11」、「12」である。
【0101】
図15は、大当り判定モジュールを示すフローチャートである。大当り判定処理において、CPU56は、まず、そのときの状態が確変中であるか否か判定し(ステップS141)、確変中であれば、図14(A)に示された大当り判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS142)。確変中でなければ、大当り判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS143)。
【0102】
そして、抽出されているランダム1の値に一致する値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS144,S145)、一致する値があれば大当りとすることにし(ステップS146)、一致する値がなければ大当りとしないことに決定する(ステップS147)。
【0103】
図16は、リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。リーチ判定処理において、CPU56は、まず、そのときの状態が確変中であるか否か判定し(ステップS151)、確変中であれば、図14(B)に示されたリーチ判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152)。確変中でなければ、リーチ判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152)。
【0104】
そして、抽出されているランダム5の値に一致する値がリーチ判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS154,S155)、一致する値があればリーチすることにし(ステップS156)、一致する値がなければリーチしないことに決定する(ステップS157)。
【0105】
図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、特別図柄の変動を開始することができる状態(例えば特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS52)。具体的には、始動入賞カウンタのカウント値を確認する。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、可変表示装置9において図柄の変動がなされていず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
【0106】
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
【0107】
次いで、CPU56は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS55)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS56)。大当りとすることに決定した場合には(ステップS57)、CPU56は、大当りフラグをセットする(ステップS58)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理に対応した値に更新する(ステップS59)。
【0108】
図18は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS61)。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄用乱数(ランダム3)の値(ステップS53において読み出したランダム3)に従って大当り図柄を決定する(ステップS62)。この実施の形態では、ランダム3の値に応じた大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、大当り図柄として決定される。大当り図柄テーブルには、複数種類の大当り図柄の組み合わせのそれぞれに対応した左中右の図柄番号が設定されている。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS63)。
【0109】
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、リーチ判定モジュールを実行する(ステップS65)。ここでは、リーチ判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム3の値すなわち乱数値バッファに格納されている値にもとづいてリーチとするか否かの決定が行われる(ステップS64)。また、ランダム2−1の値に従って左右図柄を決定し、ランダム2−2の値に従って中図柄を決定する(ステップS67)。ここで、決定された中図柄が左右図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄として、大当り図柄と一致しないようにする。そして、ステップS63に移行する。
【0110】
ステップS66においてリーチしないことに決定された場合には、はずれの場合の停止図柄の決定を行う(ステップS68)。具体的には、ステップS53で読み出した値、すなわち抽出されているランダム2−1の値に従って左図柄を決定し、ランダム2−2の値に従って中図柄を決定するとともに、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する。なお、ここでは、左右図柄が一致した場合には右図柄を1図柄ずらし、リーチにもならないはずれとなるようにする。そして、ステップS63に移行する。なお、ステップS62において確変図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後に確変状態に移行することを示す確変フラグがセットされる。
【0111】
図19は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、ステップS301にて決定された停止図柄が大当り図柄であるか否か確認する(ステップS71)。大当り図柄に決定されていれば、変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値(ステップS53において読み出したランダム4)に従って、大当り時の変動パターンのいずれかを選択する(ステップS72)。大当り時の変動パターンは、この例では、変動パターン11〜14の4種類が用意されている(図12参照)。
【0112】
大当り図柄でなければ、CPU56は、ステップS301にて決定された停止図柄がリーチ図柄であるか否か確認する(ステップS73)。リーチ図柄に決定されていれば、変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値(ステップS53において読み出したランダム4)に従って、リーチ時の変動パターンのいずれかを選択する(ステップS74)。リーチ時の変動パターンは、この例では、変動パターン2〜10の9種類が用意されている(図12参照)。
【0113】
リーチ図柄でもなければ、CPU56は、高確率状態であれば短縮変動パターン(図12に示す変動パターン15)に決定し(ステップS75,ステップS76)、高確率状態でなければ通常変動パターン(図12に示す変動パターン1)に決定する(ステップS75,ステップS77)。なお、リーチにもならないはずれ時の変動パターンが複数用意されている場合には、変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値(ステップS53において読み出したランダム4)に従って、いずれの変動パターンとするかを決定するようにすればよい。
【0114】
変動パターンを決定すると、CPU56は、変動パターン指定のコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS78)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS79)。また、図柄指定のコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS80)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS81)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップS82)。
【0115】
図20は、2msタイマ割込処理における記憶処理(ステップ31)を示すフローチャートである。記憶処理において、CPU56は、始動入賞記憶カウンタのカウント値が前回始動入賞記憶カウンタのカウント値と同じであるか否か確認する(ステップS161)。同じでなければ、すなわち始動入賞記憶数に変化が生じていれば、始動入賞記憶数に応じた始動入賞記憶指定のコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS162)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS163)。そして、始動入賞記憶カウンタのカウント値を、前回始動入賞記憶カウンタに設定しておく(ステップS164)。
【0116】
コマンドセット処理を実行することによって演出制御コマンドが演出制御基板80に送信される。この実施の形態では、演出制御手段に送信されうる各演出制御コマンドはROMのコマンド送信テーブルに格納されている。また、コマンドセット処理では、CPU56は、ポインタが示すROM54のアドレスに格納されている演出制御コマンドデータを、演出制御コマンドデータを出力するための出力ポートに設定するとともに、コマンドを送信することを示す演出制御INT信号を出力する。
【0117】
以上の処理によって、始動入賞記憶数が変化したときには、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段に対して、始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドが送信される(ステップS161〜S163)。
【0118】
次に、遊技制御手段から演出制御手段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図21は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図21に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31から演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、ストローブ信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。なお、図21には、演出制御コマンドの例が示されているが、他の電気部品制御基板(この実施の形態では払出制御手段)への制御コマンドも、8本の信号線と1本のINT信号の信号線によって送信される。
【0119】
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
【0120】
図22に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御手段から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる取込信号に相当する。
【0121】
演出制御コマンドは、演出制御手段が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図22に示された極性と逆極性であってもよい。
【0122】
図23は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図23に示す例において、コマンド8000(H)〜800E(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9における特別図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンド(変動パターンコマンド)は変動開始指示も兼ねている。また、コマンド800E(H)は、短縮表示パターンを指定するコマンドである。
【0123】
コマンド88XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、普通図柄の変動パターンに関する演出制御コマンドである。コマンド89XX(H)は、普通図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。コマンド8A00(H)は、普通図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。
【0124】
コマンド91XX(H)、92XX(H)および93XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。「XX」には図柄番号が設定される。また、コマンドA000(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドC000(H)〜EXXX(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する演出制御コマンドである。
【0125】
また、コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
【0126】
コマンドE0XX(H)は、可変表示装置9における始動入賞記憶数を表示する表示エリアにおいて、表示色を変化させる始動記憶表示エリア18の個数を示す演出制御コマンドである。例えば、演出制御手段は、各始動記憶表示エリア18のうち「XX(H)」で指定される個数の始動記憶表示エリア18の表示色を変化させる。すなわち、コマンドE0XX(H)は、保留個数という情報を報知するために設けられている表示エリアの制御を指示するコマンドである。なお、表示色を変化させる始動記憶表示エリア18の個数に関するコマンドが、表示色を変化させるエリアの個数の増減を示すように構成されていてもよい。また、この実施の形態では、始動入賞記憶の上限値は4であるから、「XX」は0〜4のいずれかである。
【0127】
また、コマンドE400(H)は、高確率状態から低確率状態になったときに送信されるコマンドであり、コマンドE401(H)は、低確率状態から高確率状態になったときに送信されるコマンドである。
【0128】
演出制御基板80の演出制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した演出制御コマンドを受信すると図23に示された内容に応じて可変表示装置9および普通図柄表示器10の表示状態を変更するとともに、ランプ・LEDの表示状態を変更し、必要ならば音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図23に示された例以外の制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。例えば、賞球ランプ51や球切れランプ52の表示状態、および普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数を示す制御コマンド等や、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。
【0129】
可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドは、変動パターン指定の演出制御コマンドで実現され、識別情報の表示結果を特定可能な識別情報指定コマンドは、左図柄指定、中図柄指定、右図柄指定の演出制御コマンドで実現され、可変表示の終了を示す可変表示終了指定コマンドは、特別図柄停止の演出制御コマンドで実現されている。また、この実施の形態では、変動パターン指定の演出制御コマンドが可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとして兼用されているが、可変表示開始指定コマンドと可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとを別にしてもよい。
【0130】
次に、演出制御手段の動作を説明する。図24は、演出制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるための2msタイマの初期設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。
【0131】
この例では、ステップS701において、演出制御用CPU101は、可動演出装置11の可動部分(下唇部分)が初期位置になければ、上下に移動させるモータを駆動して可動部分を初期位置に設定する。例えば、上方に移動させるモータまたは下方に移動させるモータの一方を駆動し、初期位置突起センサが位置計測用突起を感知したときに駆動を停止する。初期位置突起センサ以外のセンサが位置計測用突起を感知した場合には、駆動させるモータを切り替えて移動方向を逆にし、初期位置突起センサが位置計測用突起を感知したときに駆動を停止する。このようにして、可動演出装置11の可動部分を初期位置に設定する。
【0132】
なお、1つの駆動用モータで可動演出装置11の可動部分(下唇部分)を動作させる構成としている場合には、ステップS701にて、演出制御用CPU101は、可動演出装置11の可動部分が初期位置になければ、駆動用モータ(ステッピングモータ)を駆動して可動部分を初期位置に設定する。例えば、駆動用モータを正方向および逆方向に駆動することによって可動範囲内全体を移動させ、初期位置突起センサが位置計測用突起を感知したところで駆動を停止する。この場合、初期位置突起センサ以外のセンサは使用されない。このようにして、可動演出装置11の可動部分を初期位置に設定するようにしてもよい。
【0133】
その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
【0134】
この実施の形態では、タイマ割込は2ms毎にかかる。すなわち、演出制御処理は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
【0135】
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS704)。次いで演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。そして、演出制御手段で使用される乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702のタイマ割込フラグの確認を行う処理に戻る。
【0136】
なお、この実施の形態では、乱数カウンタには、演出パターンを決定するための演出パターン決定用乱数カウンタが含まれている。演出パターン決定用乱数カウンタのカウント値は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて決定された演出パターン決定用テーブルを使用して、いずれの演出パターンで演出を行うかを決定するために用いられる。
【0137】
次に、主基板31からの演出制御コマンド受信処理について説明する。図25は、主基板31から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音声制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リングバッファ形式でないバッファ形式としてもよい。
【0138】
主基板31からの演出制御用のINT信号は演出制御用CPU101の割込端子に入力されている。例えば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、演出制御用CPU101において割込がかかる。そして、演出制御用CPU101は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドデータを、コマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する。
【0139】
図26は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
【0140】
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
【0141】
受信した演出制御コマンドが特別図柄左指定の演出制御コマンド(91XX(H))であれば(ステップS613)、演出制御用CPU101は、「XX」で示される左図柄を示すデータを、RAMにおける左図柄格納領域に格納する(ステップS614)。また、特別図柄中指定の演出制御コマンド(92XX(H))であれば(ステップS616)、演出制御用CPU101は、「XX」で示される中図柄を示すデータを、RAMにおける中図柄格納領域に格納する(ステップS617)。そして、特別図柄右指定の演出制御コマンド(93XX(H))であれば(ステップS618)、演出制御用CPU101は、「XX」で示される右図柄を示すデータを、RAMにおける右図柄格納領域に格納する(ステップS619)。
【0142】
また、受信した演出制御コマンドが変動パターン指定の演出制御コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS622)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS623)。
【0143】
受信した演出制御コマンドが始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドであれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、RAMにおける始動入賞数記憶領域の始動入賞記憶数を演出制御コマンドで指定された数に更新する(ステップS632)。また、可変表示装置9において表示色が変化する始動記憶表示エリア18の数を更新する(ステップS633)。
【0144】
そして、ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS634)。
【0145】
図27は、演出制御基板80で用いられる演出パターン決定用乱数の例を示す説明図である。図27に示すように、演出パターン決定用乱数は、0〜126の範囲の値をとるものとされている。この例では、演出パターン決定用乱数の抽出値と、変動パターン指定コマンドとにもとづいて、演出パターンが決定される。
【0146】
図28(A)は、演出パターン設定テーブルの一例を示す説明図である。図28(A)に示すように、演出パターン設定テーブルは、変動パターン毎に設けられており、各演出パターンテーブルには、変動パターンコマンドが示す変動パターン毎に1又は複数の演出パターンがあらかじめ設定されている。図示はしないが、各演出パターンには、演出パターン決定用乱数と比較される比較値が割り振られており、その比較値は演出パターン設定テーブルに設定されている。
【0147】
この例では、演出パターン設定テーブルに設定されている各演出パターンによって、どの演出手段(例えば、可変表示装置9、可動演出装置11、ランプ・LED、スピーカ27(音番号データは各演出パターンに対応して設けられている))を用いて、どのような内容の演出を行うかを特定することができるように構成される。そして、複数の演出手段によって演出が実行される場合には、各演出手段による演出は互いに同期したタイミングで実行される。
【0148】
図28(B)は、図28(A)の演出パターン設定テーブルを用いて演出パターンを決定する場合における可動演出装置11による可動演出を含む演出パターンが選択される選択率の例を示す説明図である。ここでは、例えば40種類の演出パターンが用意されているものとし、リーチにもならないはずれとなるときに選択されうる演出パターンが2種類、大当りとならないリーチとなるときに選択されうる演出パターンが25種類、大当りとなるときに選択されうる演出パターンが13種類あるものとする。
【0149】
図28(B)に示すように、この例では、はずれを示す変動パターン(変動パターン1,15)に対応する2個の演出パターンは、いずれも可動演出装置11による演出を含まない。また、リーチを示す変動パターン(変動パターン2〜10)に対応する演出パターンのうち、5個の演出パターンは可動演出装置11による演出を含み、他の20個の演出パターンは可動演出装置11による演出を含まない。さらに、大当りを示す変動パターン(変動パターン11〜14)に対応する演出パターンのうち、10個の演出パターンは可動演出装置11による演出を含み、他の3個の演出パターンは可動演出装置11による演出を含まない。
【0150】
すなわち、この例では、はずれとなるときは可動演出装置11による可動演出は出現せず、リーチとなるときは5/25の確率で可動演出装置11による可動演出が出現し、大当りとなるときは10/13の確率で可動演出装置11による可動演出が出現する。よって、リーチとなるときは、はずれとなるときよりも高確率で可動演出装置11による演出が出現する。また、大当りとなるときは、大当りとならないときよりも高確率で可動演出装置11による演出が出現する。
【0151】
図29は、図24に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0152】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS623)。
【0153】
演出内容決定処理(ステップS801):受信した変動パターンコマンドが示す変動パターンに応じた演出内容を決定する。
【0154】
全図柄変動開始処理(ステップS802):左中右図柄の変動が開始されるように制御する。
【0155】
図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行う。
【0156】
全図柄停止待ち設定処理(ステップS804):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信していたら、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0157】
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0158】
大当たり遊技中処理(ステップS806):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0159】
図30は、変動パターンテーブル毎に設定されているプロセスデータの一構成例を示す説明図である。プロセスデータは、プロセスタイマ設定値と演出制御実行データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。演出制御実行データは、表示制御実行データと、可動演出制御実行データと、ランプ制御実行データとを含む。表示制御実行データは、特別図柄の変動期間中における可変表示装置9の表示状態を示すデータが設定されている。例えば、表示制御実行データ1には、可変表示開始時の可変表示装置9の表示状態を示すデータが設定されている。また、可動演出制御実行データは、特別図柄の変動期間中における可動演出装置11の駆動状態を示すデータが設定されている。例えば、可動演出制御実行データ1には、可変表示開始時の可動演出装置11の駆動状態を示すデータが設定されている。さらに、ランプ制御実行データは、特別図柄の変動期間中におけるランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。例えば、ランプ制御実行データ1には、可変表示開始時のランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。そして、特別図柄の変動期間中において、表示状態を切り替えるタイミング(例えば可変表示装置9において新たなキャラクタが登場するタイミング、可動演出装置11にて口部を開く方向に動作している状態から閉じる方向に動作する状態に切り替えるタイミング、ランプ・LEDを点灯状態から消灯状態に切り替えるタイミング)が到来すると、演出制御手段は、プロセスデータにおける次の演出制御実行データに従って、可変表示装置9およびランプ・LEDの表示状態や、可動演出装置11の駆動状態を制御する。プロセスタイマ設定値には、切替のタイミングに応じた時間が設定されている。
【0160】
このように、演出制御手段が、ROMに記憶されているプログラムおよびプロセスデータにもとづいて演出手段を制御し、複数の演出手段(この実施の形態では可変表示装置9、可動演出装置11およびランプ・LED)の制御に関わるプログラムが、演出制御基板80に搭載されているROMに格納されている。そして、それらのプログラムを格納するROMを1つのROMとして構成することができる。従って、部品点数を減らすことができる。また、ROMに記憶されているプロセスデータのうち、プロセスタイマ設定値が共通化されている。従って、演出制御手段のROM容量を節減することができる。なお、演出制御実行データについても、表示制御実行データと、可動演出装置11と、ランプ制御実行データとを共通化できるのであれば、1つの演出制御実行データとしてもよい。このように、この実施の形態では、複数の演出手段の制御に関わるデータのうち少なくとも一部のデータ(この実施の形態では音声データROM704に格納されているデータを除くデータ)を同一ROMに格納することができる。
【0161】
図30に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセスデータは、各演出パターン(図28(A)参照)のそれぞれに応じて用意されている。従って、演出制御用CPU101は、実行する演出の演出パターンに応じて、使用するプロセスデータを選択する。
【0162】
図31は、図29に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS871)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS872)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出内容決定処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS873)。
【0163】
図32は、図29に示された演出制御プロセス処理における演出内容決定処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出内容決定処理において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドに対応する演出パターン決定用テーブルを使用テーブルとして選択する(ステップS811)。次いで、選択した演出パターン決定用テーブルに複数の演出パターンが設定されている場合には、演出パターン決定用乱数を抽出する(ステップS812)。そして、選択した演出パターン決定用テーブルに設定されている演出パターンの中から1の演出パターンを決定する(ステップS813)。ステップS813では、演出制御用CPU101は、ステップS811で選択した演出パターン決定用テーブルに複数の演出パターンが設定されている場合には、ステップS812で抽出した演出パターン決定用乱数の値と同一の値の比較値が対応付けされている演出パターンとすることに決定する。そして、演出制御プロセスフラグを全図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS814)。
【0164】
図33は、演出制御プロセス処理における全図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。全図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、特別図柄の可変表示の変動パターンに応じたプロセスデータを選択する(ステップS881)。そして、選択したプロセスデータにおける演出実行データ1に対応したプロセスタイマをスタートさせる(ステップS882)。また、プロセスデータ中の表示制御実行データ1にもとづいてLCD制御を行う(ステップS883)。例えば、表示制御実行データ1の内容に応じた信号を、LCDによる可変表示装置9に与える。なお、表示制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従ってLCD制御を行うように構成してもよい。また、プロセスデータ中の可動演出制御実行データ1にもとづいて可動演出装置11の駆動制御を行う(ステップS884)。例えば、可動演出制御実行データ1の内容に応じた駆動信号を、駆動回路108を介して可動演出装置11に与える。なお、可動演出制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従って駆動制御を行うように構成してもよい。さらに、プロセスデータ中のランプ制御実行データ1にもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS885)。例えば、ランプ制御実行データ1の内容に応じた信号を各ランプ・LEDに与える。なお、ランプ制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従ってランプ・LED制御を行うように構成してもよい。
【0165】
また、演出パターン(図28(A)参照)に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS886)。音声出力基板70において、音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム707で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0166】
その後、変動時間タイマ(特別図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS887)、演出制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS888)。
【0167】
図34は、演出制御プロセス処理における図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS861)、プロセスデータにおける演出制御実行データの切り替えを行う(ステップS862)。すなわち、プロセスデータにおいて、次に設定されているプロセスタイマをスタートさせるとともに(ステップS863)、次に設定されている表示制御実行データにもとづいてLCD制御を行う(ステップS864)。また、プロセスデータ中の次に設定されている可動演出制御実行データにもとづいて可動演出装置11の駆動制御を行う(ステップS865)。さらに、プロセスデータ中の次に設定されているランプ制御実行データにもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS866)。
【0168】
そして、変動時間タイマがタイムアウトしていたら(ステップS867)、特別図柄停止の表示制御コマンドの受信を監視するための監視タイマをスタートさせ(ステップS868)、演出制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理に対応した値にする(ステップS869)。
【0169】
図35は、演出制御プロセス処理における全図柄停止待ち処理(ステップS804)を示すフローチャートである。全図柄停止待ち処理において、演出制御用CPU101は、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS841)。全図柄停止を指示する演出制御コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄で図柄を停止させる制御を行う(ステップS842)。
【0170】
そして、ステップS842で大当り図柄を表示した場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS844)。
【0171】
ステップS842で大当り図柄を表示しない場合(はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS844)。
【0172】
全図柄停止を指定する演出制御コマンドを受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトしているかどうか確認する(ステップS848)。タイムアウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断して、可変表示装置9にエラー画面を表示する制御を行う(ステップS849)。そして、ステップS843に移行する。
【0173】
図36は、演出制御基板80から音声出力基板70に出力される音番号データの一例を示す説明図である。図35に示すように、音番号データには、演出パターン(図28(A)参照)に応じた音番号データ、および大当り遊技中における音番号データが含まれる。図35には、図28(A)に示す演出パターンが40種類用意されているとした場合の演出パターンに応じた音番号データの例が示されている。
【0174】
本例では、演出パターンにもとづく可動演出装置11の動作と、その演出パターンに応じた音番号データにもとづくスピーカ27からの音出力とが、同期して実行される。
【0175】
図37は、可動演出装置11の動作状態とスピーカ27からの音出力状態のタイミングの例を示す説明図である。図37に示す例では、例えば、変動パターン5(リーチ演出が実行されたあとはずれとなる変動パターン)による可変表示が実行されるときに選択されうる演出パターン(例えば演出パターン5−1)に決定され、その演出パターン5−1にもとづく可動演出装置11の動作が実行されるとともに、その演出パターン5−1に対応した音番号データ(例えば音番号データ14)にもとづく音出力が実行されるものとする。
【0176】
図37に示すように、演出パターン5−1にもとづく可変表示装置9での可変表示において、例えば、左図柄が停止し、右図柄および中図柄が変動中であるときに、演出制御用CPU101は、駆動信号を出力して可動演出装置11の口部の下唇部分を上下に動作させる。このとき、音声出力基板70にて音番号データ14にもとづいてスピーカ27から「リーチかも」という音声が出力される。
【0177】
遊技者にとっては、可動演出装置11によって表されている人物が、口を動かして「リーチかも」という言葉を喋っているかのように感じられる。
【0178】
図38は、可動演出装置11の動作状態とスピーカ27からの音出力と演出ランプ11aの点灯状態のタイミングの例を示す説明図である。図38に示す例では、例えば、変動パターン12(大当りとなる変動パターン)による可変表示が実行されるときに選択されうる演出パターン(例えば演出パターン12−1)に決定され、その演出パターン12−1にもとづく可動演出装置11の動作と演出ランプ11aによる演出が実行されるとともに、その演出パターン12−1に対応した音番号データ(例えば音番号データ30)にもとづく音出力が実行されるものとする。
【0179】
図38に示すように、演出パターン12−1にもとづく可変表示装置9での可変表示において、例えば、左図柄が停止し、右図柄および中図柄が変動中であるときに、演出制御用CPU101は、駆動信号を出力して可動演出装置11の口部の下唇部分を上下に動作させるとともに、ランプドライバ基板35を介して駆動信号を出力することで演出ランプ11aを点滅させる。このとき、音声出力基板70では、音番号データ30にもとづいてスピーカ27から「リーチだーー!」という音声が出力される。この例では、演出制御用CPU101は、出力音として長音(「リーチだーー!」の「だーー」の部分)が出力されているときに、可動演出装置11の可動部分を所定期間下限位置に維持する制御を行う。下唇部分が下限位置にあるときは、可動演出装置11の口部が最も大きく開いている状態となっているため、叫んでいる様子が表現されることになる。
【0180】
遊技者にとっては、可動演出装置11によって表されている人物が、口を動かして「リーチだーー!」と叫んでいるかのように感じられる。また、そのとき、可動演出装置11の鼻の部分に設けられている演出ランプ11が点滅状態となっているため、遊技者の注意を可動演出装置11に向けさせることがさらに容易となる。
【0181】
次いで、可変表示装置9での可変表示において、右図柄も停止して左右図柄がリーチ図柄となり、中図柄が低速変動しているときに、演出制御用CPU101は、駆動信号を出力して可動演出装置11の口部の下唇部分を上下に動作させるとともに、ランプドライバ基板35を介して駆動信号を出力することで演出ランプ11aを点灯させる。このとき、音声出力基板70では、音番号データ30にもとづいてスピーカ27から「おめでとう」という音声が出力される。
【0182】
遊技者にとっては、可動演出装置11によって表されている人物が、口を動かして「おめでとう」と喋っているかのように感じられる。また、そのとき、可動演出装置11の鼻の部分に設けられている演出ランプ11が点灯状態となっているため、遊技者の注意を可動演出装置11に向けさせることがさらに容易となる。その後、可変表示装置9にて、中図柄が停止して大当り図柄が表示される。
【0183】
以上説明したように、演出制御手段が、スピーカ27からの出力音声に合わせて、可動演出装置11の口部を動作させるように構成したので、音に合わせた有効な演出を行うことができ、音を利用した多彩な演出を行うことができるようになる。よって、遊技演出に関する興趣をより向上させることができる。
【0184】
また、上述したように、可動演出装置11の動作に合わせて、可動演出装置11に設けられた演出ランプ11aを発光させる構成としたので、発光体による演出を含めた複合的な演出を行うことができ、遊技演出に関する興趣をより向上させることができる。
【0185】
また、上述したように、可動演出装置11の可動部分を、初期位置以外の位置(図38では下限位置)で所定期間停止状態とする(例えばステップS865の制御によってなされる)構成としたので、可動演出装置11による多彩な演出を実行することができ、可動演出装置11による演出効果をより向上させることができる。なお、停止状態とする位置は、下限位置に限らず、上限位置や、上限位置と下限位置との間の任意の位置であってもよい。また、停止状態とする期間は、長期間であっても短期間であってもよい。さらに、一連の可動演出装置11による演出において、停止状態とする制御が複数回実行されるようにしてもよい。
【0186】
また、上述したように、演出制御手段が、初期化処理(ステップS701)において、可動演出装置11を初期位置に設定するための制御を実行する構成としたので、遊技機が立ち上げられたとき(遊技機への電力供給が開始されたとき)に、可動演出装置11を初期状態に設定する復帰制御を適切に行うことができる。このように、電力供給開始時に可動演出装置11の可動部分を初期位置に設定するようにしているので、常に初期位置から演出動作を開始するようにすることができ、動作にズレが生じてしまうことを防止できる。上述した実施の形態では、演出制御メイン処理(図24参照)において、遊技演出(より具体的にはタイマ割込処理)が開始される前に、復帰制御として、可動演出装置11の可動部分を上限位置方向や下限位置方向に移動させつつ初期位置にあるかを判定する制御を実行する構成とされている。なお、上述したように、現在位置情報が保持されている場合には、現在位置情報にもとづいて、可動演出装置11の可動部分に移動方向を決定し、決定した一方向に移動させるようにしてもよい。このように構成されていれば、最適な復帰制御を行うことができるようになる。
【0187】
また、上述したように、可変表示の表示結果が大当りとなることを示す変動パターンコマンドを受信したときに、はずれとなる変動パターンコマンドを受信したときと比較して高確率で可動演出装置11による可動演出を含む演出パターンが選択されるように構成されているので、可動演出装置11による可動演出が出現したときに大当りとなる確率が高められるようにすることができる。従って、可動演出装置11による可動演出を出現させることで、大当り予告報知を行うことができるようになる。
【0188】
また、上述したように、可変表示の表示結果がリーチとなることを示す変動パターンコマンドを受信したときに、はずれとなる変動パターンコマンドを受信したときと比較して高確率で可動演出装置11による可動演出を含む演出パターンが選択されるように構成されているので、可動演出装置11による可動演出が出現したときにリーチとなる確率が高められるようにすることができる。従って、可動演出装置11による可動演出を出現させることで、リーチ予告報知を行うことができるようになる。
【0189】
なお、上述した実施の形態では、大当りとなるときに高確率で可動演出装置11による可動演出が出現する構成としていたが、特定の演出態様の可動演出が出現したときに高確率で大当りとなる構成としてもよい。この場合、例えば、可変表示の表示結果が大当りとなることを示す変動パターンコマンドを受信したときに、はずれとなる変動パターンコマンドを受信したときと比較して、特定の演出態様とされている可動演出を含む演出パターンが高確率で選択されるようにすればよい。このように構成すれば、可動演出装置11による特定の演出態様での可動演出が出現したときに大当りとなる確率が高められるようにすることができる。従って、可動演出装置11による特定の演出態様の可動演出を出現させることで、大当り予告報知を行うことができるようになる。なお、特定の演出態様としては、例えば、他の演出態様と比較して、動作範囲が大きくとられている演出態様や、一連の動作における一時停止期間が長期間とされている演出態様などが考えられる。
【0190】
また、上述した実施の形態では、リーチとなるときに高確率で可動演出装置11による可動演出が出現する構成としていたが、特定の演出態様の可動演出が出現したときに高確率で大当りとなる構成としてもよい。この場合、例えば、可変表示の表示結果がリーチとなることを示す変動パターンコマンドを受信したときに、リーチとならない変動パターンコマンドを受信したときと比較して、特定の演出態様とされている可動演出を含む演出パターンが高確率で選択されるようにすればよい。このように構成すれば、可動演出装置11による特定の演出態様での可動演出が出現したときにリーチとなる確率が高められるようにすることができる。従って、可動演出装置11による特定の演出態様の可動演出を出現させることで、リーチ予告報知を行うことができるようになる。
【0191】
また、上記の実施の形態では、可動演出装置11を初期位置に位置させる復帰制御を初期化処理(ステップS701)にて実行する構成としていたが、可動演出装置11を用いた一連の遊技演出が終了したときにも復帰制御を実行する構成としてもよい。この場合は、例えば、ステップS867にてYと判定されたときに復帰制御を実行するようにすればよい。このように、可動演出装置11による一連の演出動作が終了したときに復帰制御を実行する構成とすれば、一連の演出動作の終了後に常に初期位置に戻すことができ、演出動作を適切に終了させることができるようになる。また、上記のようにして演出動作が適切に終了されるようにすれば、次回の可動演出装置11による可動演出の際に、常に初期位置から動作を開始することができるようになる。さらに、複数方向へ動作することができる初期位置から常に動作を開始するので、可動演出装置11における可動演出の開始時に、それぞれ別個の方向に可動部分が動作していく多様な演出を行うことができる(具体的には、下方に移動することで動作を開始する演出も、上方に移動することが動作を開始する演出も実行することができる)ようになり、演出効果を向上させることが期待できる。
【0192】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、復帰制御を実行するときに、可動演出装置11の可動部分の現在位置情報にもとづいて、可動部分を上方に移動させるためのモータを駆動するか、可動部分を下方に移動させるためのモータを駆動するかを選択(初期位置に近づく方向に移動させるめのモータを選択する。なお、1つの駆動用モータで上下方向に移動させている場合には、初期位置に近づく方向に移動させるためのモータの駆動方向(正方向または逆方向)を選択する。)し、初期位置に移動させるように構成されている。このように構成されているので、可動演出装置11の駆動状況に応じた最適な復帰制御を行うことができる。
【0193】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、可動演出装置11の現在位置が初期位置にあるとき(例えば現在位置情報が「初期位置」であることを示しているとき)には復帰制御を実行せず、可動演出装置11の現在位置が初期位置以外であることを条件に、復帰制御を実行するように構成されている。このように構成されているので、既に初期位置に位置しているのにもかかわらずさらに初期位置に移動させるためのモータ駆動制御が実行されてしまうことを回避することができ、無駄な制御が実行されてしまうことを防止することができる。
【0194】
また、上記の実施の形態では、始動入賞記憶数を最大4個であるとしていたが、他の数であってもよい。
【0195】
また、上記の実施の形態では、発光体制御に関して演出用CPU101とバス接続されるランプドライバ基板35を設け、音制御に関してデータROMが搭載されている音声出力基板70に対して演出用CPU101からデータ(音番号データ)を出力するように構成したが、双方を同様の構成にしてもよい。すなわち、発光体制御に関しても音制御に関しても演出用CPU101とバス接続されるそれぞれのドライバ基板を設けたり、発光体制御に関しても音制御に関してもそれぞれの基板にデータROMを搭載して演出用CPU101からデータ(制御データ番号を指定するデータ)を出力するように構成してもよい。
【0196】
なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞にもとづいて可変表示装置9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であり、かつ、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ遊技機であったが、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけでなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。さらに、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0197】
また、上述した実施の形態において、「特別遊技状態」とは、大当りとなりやすい遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特別遊技状態」は、例えば、特別図柄が大当り図柄で揃う確率が高確率状態とされる確変状態、単位時間あたりの普通図柄の変動回数が高められる時短状態、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められる開放延長状態などの大当りとなる確率が高められている高確率状態である。なお、時短状態は、可変入賞球装置15の開放回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。また、同様に、開放延長状態は、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。
【0198】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、あらかじめ定められた可動範囲で所定の動作を行うことにより演出動作を行う可動演出手段と、可動演出手段を駆動制御する駆動制御手段と、遊技の進行に合わせて音出力を行う音出力装置を制御する音制御手段とを備え、可動演出手段は、口部を構成する上唇部分に相当する上部材と下唇部分に相当する下部材とを含み、駆動制御手段は、遊技機への電力供給が開始されたときに、下部材をあらかじめ定められた初期位置に設定するための復帰制御を実行する初期位置制御手段を含み、可動範囲には、当該可動範囲の略中間に位置する初期位置と、当該可動範囲の両端の一方に位置し口部が閉じた状態となる一端位置と、当該一端位置の他方に位置し口部が開いた状態となる他端位置とが含まれ、駆動制御手段は、音出力装置の出力音の出力期間において、初期位置にある下部材を一端位置と他端位置との間で上下動させ、かつ、音出力装置の出力音に応じて他端位置で下部材を停止状態に維持するための制御を行うことを特徴とするので、音に合わせた有効な演出を行うことができ、音を利用した多彩な演出を行うことができるようになるため、遊技演出に関する興趣をより向上させることができるという効果を有する。
【0199】
請求項2記載の発明では、可動演出手段に設けられた発光演出手段を制御する発光制御手段を備え、発光制御手段が、駆動制御手段が下部材を上下動させるときに発光演出手段を発光させるための制御を行うように構成されているので、発光演出手段による演出を含めた複合的な演出を行うことができ、遊技演出に関する興趣をより向上させることができる。
【0200】
請求項3記載の発明では、駆動制御手段が、少なくとも一端位置と他端位置との間の任意の位置で下部材を停止状態に維持するための制御を行う停止維持制御手段を含む構成とされているので、可動演出手段による演出効果をより向上させることができる。
【0201】
請求項4記載の発明では、初期位置制御手段が、復帰制御として、下部材を一端位置方向に動作させつつ初期位置にあるかを判定する第1復帰制御と、下部材を他端位置方向に動作させつつ初期位置にあるかを判定する第2復帰制御とのいずれかを実行するように構成されているので、最適な復帰制御を行うことができるようになる。
【0202】
請求項5記載の発明では、初期位置制御手段が、復帰制御を実行するときに、下部材の駆動状況に応じて、第1復帰制御または第2復帰制御のいずれを実行するか選択する構成とされているので、駆動状況に応じて最適な復帰制御を行うことができる。
【0203】
請求項6記載の発明では、初期位置制御手段が、下部材の現在位置が初期位置以外であることを条件に、復帰制御を実行するように構成されているので、無駄な制御が実行されてしまうことを防止することができる。
【0204】
請求項7記載の発明では、初期位置制御手段が、可動演出手段の一連の演出動作が終了したときに復帰制御を実行する演出終了時初期位置制御手段を含むように構成されているので、演出動作を適切に終了させることができる。
【0205】
請求項8記載の発明では、駆動制御決定手段が、格納データ判定手段が所定の判定値に合致していないと判定したときと比較して、当該所定の判定値に合致していると判定したときに、判定に用いられた数値データにもとづく可変表示の実行期間中に駆動制御を実行することを高確率で決定するように構成されているので、可動演出手段の駆動制御の実行によって、数値データが所定の判定値に合致したときに実行される可動表示の表示結果を予告報知することができるようになる。
【0206】
請求項9記載の発明では、動作態様選択手段が、格納データ判定手段が所定の判定値に合致していると判定したか否かによって、判定に用いられた数値データにもとづく可変表示の実行期間中に実行する駆動制御を第1駆動制御とするか第2駆動制御とするかを、異なる割合で選択するように構成されているので、可動演出手段の動作態様の違いによって、数値データが所定の判定値に合致したときに実行される可動表示の表示結果を予告報知することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】 口部が初期状態にあるときの可動演出装置を正面からみた正面図である。
【図4】 口部が閉じている状態にあるときの可動演出装置を正面からみた正面図である。
【図5】 口部が開いている状態にあるときの可動演出装置を正面からみた正面図である。
【図6】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図7】 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図8】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図9】 2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図10】 各乱数を示す説明図である。
【図11】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである
【図12】 変動パターンの一例を示す説明図である。
【図13】 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
【図14】 大当り判定テーブルおよびリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。
【図15】 大当り判定モジュールを示すフローチャートである。
【図16】 リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。
【図17】 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。
【図18】 特別図柄停止図柄設定処理を示すフローチャートである。
【図19】 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。
【図20】 記憶処理を示すフローチャートである。
【図21】 演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。
【図22】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図23】 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図24】 演出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図25】 コマンド受信バッファの構成を示す説明図である。
【図26】 コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図27】 演出パターン決定用乱数の範囲を示す説明図である。
【図28】 演出パターン設定テーブルの例および可動演出を含む演出パターンの選択率の例を示す説明図である。
【図29】 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図30】 プロセスデータの一構成例を示す説明図である。
【図31】 変動パターンコマンドコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図32】 予告選択処理を示すフローチャートである。
【図33】 全図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図34】 図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図35】 全図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。
【図36】 音番号データの一例を示す説明図である。
【図37】 可動演出装置の動作タイミングと音出力タイミングとの関係の例を示す説明図である。
【図38】 可動演出装置の動作タイミングと音出力タイミングとの関係の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
9 可変表示装置
11 可動演出装置
11a 演出ランプ
27 スピーカ
31 主基板
35 ランプドライバ基板
56 CPU
70 音声出力基板
80 演出制御基板
101 演出制御用CPU

Claims (9)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示手段を備え、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となる遊技機であって、
    あらかじめ定められた可動範囲で所定の動作を行うことにより演出動作を行う可動演出手段と、
    前記可動演出手段を駆動制御する駆動制御手段と、
    遊技の進行に合わせて音出力を行う音出力装置を制御する音制御手段とを備え、
    前記可動演出手段は、口部を構成する上唇部分に相当する上部材と下唇部分に相当する下部材とを含み、
    前記駆動制御手段は、遊技機への電力供給が開始されたときに、前記下部材をあらかじめ定められた初期位置に設定するための復帰制御を実行する初期位置制御手段を含み、
    前記可動範囲には、当該可動範囲の略中間に位置する前記初期位置と、当該可動範囲の両端の一方に位置し前記口部が閉じた状態となる一端位置と、当該一端位置の他方に位置し前記口部が開いた状態となる他端位置とが含まれ、
    前記駆動制御手段は、前記音出力装置の出力音の出力期間において、前記初期位置にある前記下部材を前記一端位置と前記他端位置との間で上下動させ、かつ、前記音出力装置の出力音に応じて前記他端位置で前記下部材を停止状態に維持するための制御を行う
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 可動演出手段に設けられた発光演出手段を制御する発光制御手段を備え、
    前記発光制御手段は、駆動制御手段が下部材上下動させるときに前記発光演出手段を発光させるための制御を行う
    請求項1記載の遊技機。
  3. 駆動制御手段は、少なくとも一端位置と他端位置との間の任意の位置で下部材を停止状態に維持するための制御を行う停止維持制御手段を含む
    請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 初期位置制御手段は、復帰制御として、下部材を一端位置方向に動作させつつ初期位置にあるかを判定する第1復帰制御と、前記下部材を他端位置方向に動作させつつ初期位置にあるかを判定する第2復帰制御とのいずれかを実行する
    請求項1から請求項3のうちのいずれかに記載の遊技機。
  5. 初期位置制御手段は、復帰制御を実行するときに、下部材の駆動状況に応じて、第1復帰制御または第2復帰制御のいずれを実行するか選択する
    請求項4記載の遊技機。
  6. 初期位置制御手段は、下部材の現在位置が初期位置以外であることを条件に、復帰制御を実行する
    請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の遊技機。
  7. 初期位置制御手段は、可動演出手段の一連の演出動作が終了したときに復帰制御を実行する演出終了時初期位置制御手段を含む
    請求項1から請求項6のうちいずれかに記載の遊技機。
  8. 可変表示に関わる決定に用いられる数値データを所定の数値範囲で更新する数値データ更新手段と、
    前記数値データ更新手段から数値データを抽出する数値データ抽出手段と、
    前記数値データ抽出手段が抽出した数値データを格納する数値データ格納手段と、
    前記数値データ格納手段に格納されている数値データが所定の判定値と合致するか否かの判定を行う格納データ判定手段と、
    可動演出手段の駆動制御を実行するか否かを決定する駆動制御決定手段とを備え、
    前記駆動制御決定手段は、前記格納データ判定手段が前記所定の判定値に合致していないと判定したときと比較して、当該所定の判定値に合致していると判定したときに、判定に用いられた数値データにもとづく可変表示の実行期間中に駆動制御を実行することを高確率で決定する
    請求項1から請求項7のうちいずれかに記載の遊技機。
  9. 可変表示に関わる決定に用いられる数値データを所定の数値範囲で更新する数値データ更新手段と、
    前記数値データ更新手段から数値データを抽出する数値データ抽出手段と、
    前記数値データ抽出手段が抽出した数値データを格納する数値データ格納手段と、
    前記数値データ格納手段に格納されている数値データが所定の判定値と合致するか否かの判定を行う格納データ判定手段と、
    駆動制御手段が実行する駆動制御として、第1の動作態様で下部材上下動させる第1駆動制御と、第2の動作態様で前記下部材上下動させる第2駆動制御とのうちのいずれかを選択する動作態様選択手段とを備え、
    前記動作態様選択手段は、前記格納データ判定手段が所定の判定値に合致していると判定したか否かによって、判定に用いられた数値データにもとづく可変表示の実行期間中に実行する駆動制御を第1駆動制御とするか第2駆動制御とするかを、異なる割合で選択する
    請求項1から請求項8のうちいずれかに記載の遊技機。
JP2003091550A 2003-03-28 2003-03-28 遊技機 Expired - Fee Related JP4391110B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003091550A JP4391110B2 (ja) 2003-03-28 2003-03-28 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003091550A JP4391110B2 (ja) 2003-03-28 2003-03-28 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004298226A JP2004298226A (ja) 2004-10-28
JP4391110B2 true JP4391110B2 (ja) 2009-12-24

Family

ID=33404895

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003091550A Expired - Fee Related JP4391110B2 (ja) 2003-03-28 2003-03-28 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4391110B2 (ja)

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5679249B2 (ja) * 2006-03-31 2015-03-04 サミー株式会社 弾球遊技機
JP2008012194A (ja) * 2006-07-07 2008-01-24 Newgin Corp 遊技機
JP2010017269A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Daito Giken:Kk 遊技台
JP5832863B2 (ja) * 2011-11-14 2015-12-16 株式会社ニューギン 遊技機
JP2012115702A (ja) * 2012-02-14 2012-06-21 Fujishoji Co Ltd 遊技機
JP5647216B2 (ja) * 2012-12-14 2014-12-24 株式会社藤商事 遊技機
JP5977206B2 (ja) * 2013-06-19 2016-08-24 株式会社大都技研 遊技台
JP6109019B2 (ja) * 2013-09-06 2017-04-05 京楽産業.株式会社 遊技機
JP5889963B2 (ja) * 2014-06-20 2016-03-22 株式会社藤商事 遊技機
JP5889964B2 (ja) * 2014-06-20 2016-03-22 株式会社藤商事 遊技機
JP6193197B2 (ja) * 2014-10-09 2017-09-06 株式会社藤商事 遊技機
JP6031129B2 (ja) * 2015-01-08 2016-11-24 株式会社藤商事 遊技機
JP2015077506A (ja) * 2015-01-28 2015-04-23 株式会社大一商会 遊技機
JP6016969B2 (ja) * 2015-04-08 2016-10-26 京楽産業.株式会社 遊技機
JP6047621B2 (ja) * 2015-04-14 2016-12-21 株式会社藤商事 遊技機
JP6268155B2 (ja) * 2015-12-24 2018-01-24 株式会社藤商事 遊技機
JP6268154B2 (ja) * 2015-12-24 2018-01-24 株式会社藤商事 遊技機
JP6268156B2 (ja) * 2015-12-24 2018-01-24 株式会社藤商事 遊技機
JP6254213B2 (ja) * 2016-04-25 2017-12-27 株式会社藤商事 遊技機
JP6254212B2 (ja) * 2016-04-25 2017-12-27 株式会社藤商事 遊技機
JP6604605B2 (ja) * 2016-06-03 2019-11-13 ネット株式会社 遊技機
JP6343332B2 (ja) * 2016-12-12 2018-06-13 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2017080459A (ja) * 2016-12-21 2017-05-18 株式会社大都技研 遊技台
JP6929606B2 (ja) * 2018-12-14 2021-09-01 株式会社三共 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004298226A (ja) 2004-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4391110B2 (ja) 遊技機
JP4346855B2 (ja) 遊技機
JP4188202B2 (ja) 遊技機
JP4318952B2 (ja) 遊技機
JP4480344B2 (ja) 遊技機
JP4381651B2 (ja) 遊技機
JP2004215746A (ja) 遊技機
JP4463839B2 (ja) 遊技機
JP4754614B2 (ja) 遊技機
JP4408020B2 (ja) 遊技機
JP2004313460A (ja) 遊技機
JP4326749B2 (ja) 遊技機
JP4546149B2 (ja) 遊技機
JP4346854B2 (ja) 遊技機
JP4381662B2 (ja) 遊技機
JP4354195B2 (ja) 遊技機
JP4375979B2 (ja) 遊技機
JP4828079B2 (ja) 遊技機
JP5064553B2 (ja) 遊技機
JP4668314B2 (ja) 遊技機
JP4346856B2 (ja) 遊技機
JP5236718B2 (ja) 遊技機
JP4381004B2 (ja) 遊技機
JP4371682B2 (ja) 遊技機
JP4371684B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051206

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060126

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090929

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091007

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4391110

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131016

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees