JP4390920B2 - 孔版印刷機及びその印刷濃度調整方法 - Google Patents

孔版印刷機及びその印刷濃度調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、孔版印刷機及びその印刷濃度調整方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、孔版印刷機では、印刷濃度をプレスローラの版胴に対するプレス圧により調整する。しかし、印刷濃度は、プレス圧以外の要因によっても影響を受ける。その要因の主たるものはインキ粘度であると一般に認識されている。従って、従来、このインキ粘度を検出し、その検出値に基づいてプレス圧を制御する制御方式が提供されている。
【0003】
従来のインキ粘度検出方式には間接検出方式と直接検出方式がある。間接検出方式は、一般にインキ粘度が温度に支配されることに鑑み、インキ温度を検出する方式である(例えば、特許第2593622号公報)。しかし、インキ粘度は必ずしも温度のみに支配されるものではなく、その他のファクター、例えばインキの種類、の影響も受ける。従って、この間接検出方式はインキ粘度の検出精度の点において不充分である。
【0004】
一方、直接検出方式の代表例は、インキ粘度検出ローラをインキローラに接触させて設け、該インキ粘度検出ローラをモータで強制的に定速回転させ、モータの駆動電源の出力電流を検出している(特開平10−44577号公報参照)。この検出方式では、インキ粘度が低いときには、インキ粘度検出ローラの回転負荷トルクが小さくなる結果、モータの回転速度が速くなろうとするので、その回転速度を定速に維持すべく、駆動電源からの出力電流値を低減する制御をしている。この出力電流値がインキ粘度に対応している。
【0005】
しかし、上記従来の直接検出方式は、インキローラとインキ粘度検出ローラとの間の隙間寸法がインキ粘度検出ローラの回転抵抗に大きく影響するので、その隙間管理を精度よく行わなければないらない。また、インキローラとインキ粘度検出ローラとの間に形成されるインキ溜りの溜り量も、インキ粘度検出ローラの回転抵抗に大きく影響するので、そのインキ溜り量の管理も精度よく行わなければないらない。それらのバラツキは、即、インキ粘度の検出誤差になる。
印刷濃度を精度よく制御するためには、精度の高い管理をすべき要素が少ない方がよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の解決すべき技術的課題は、精度の高い管理をすべき要素が少ない条件下でインキ粘度を検出し、このインキ粘度に基づいて、プレス圧を制御して、印刷濃度を調整することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段・作用・効果】
本発明は、インキ供給系に、インキを供給するインキポンプと、該インキポンプを駆動するインキポンプモータと、該インキポンプモータに電流を供給する電源とを備え、かつ、プレスローラのプレス圧を制御するプレス圧制御手段を備えた孔版印刷機において、インキ供給系は、インキポンプのピストン摺動抵抗に応じて変化する、電源からインキポンプモータへ供給される出力電流の値を検出する電流値検出手段を備え、プレス圧制御手段は、電流値検出手段により検出される出力電流値に応じてプレス圧を制御し、上記電源から上記インキポンプモータへ供給される上記出力電流値が異常に大きい所定上限値を超えるときと、該出力電流値が異常に小さい所定下限値を下回るときは、上記プレス圧制御手段は、インキ供給系が異常であると判断して、出力電流値に応じたプレス圧制御を中止する
【0008】
上記電流値検出手段は、好ましくは、上記電源とインキポンプモータとの間に接続した基準抵抗と、該基準抵抗の両端電圧を検出する電圧検出器とで構成され、該電圧検出器で検出された電圧値が上記プレス圧制御手段に入力されて、該プレス圧制御手段において、入力電圧値に基づいて、電源からインキポンプモータへの出力電流値が演算され、該出力電流値に基づいて、プレス圧が制御される。
【0009】
また、本発明は、孔版印刷機の印刷濃度調整方法も提供するものである。すなわち、インキ供給系に、インキを供給するインキポンプと、該インキポンプを駆動するインキポンプモータと、該インキポンプモータに電流を供給する電源とを備え、かつ、プレスローラのプレス圧を制御するプレス圧制御手段を備えた孔版印刷機の印刷濃度調整方法において、インキポンプのピストン摺動抵抗に応じて変化する、電源からインキポンプモータへ供給される出力電流の値を検出し、該出力電流値に応じてプレス圧を制御し、上記出力電流値が異常に大きい所定上限値を超えるときと、該出力電流値が異常に小さい所定下限値を下回るときは、上記プレス圧制御手段は、インキ供給系が異常であると判断して、出力電流値に応じたプレス圧制御を中止する孔版印刷機の印刷濃度調整方法を提供する。
【0012】
上記構成において、電流値検出手段により検出された出力電流値に応じたプレス圧制御の制御時期は、印刷スタート時にのみ行う方式であっても、あるいは、これに加えて、印刷動作時においてインキ供給がなされるとき、つまり、インキポンプモータが駆動されるとき、その度に行う方式であってもよい。
【0013】
上記構成によれば、インキポンプのピストンの摺動抵抗はインキ粘度に応じて変化するので、つまり、インキポンプモータの負荷が変化するので、電源からインキポンプモータに供給される出力電流値が変化する。すなわち、インキ粘度が高ければ高い程、ピストン摺動抵抗が大きくなる結果として、出力電流値は大きくなり、電圧検出器の検出電圧は高くなる。従って、インキ粘度はこの電流値の変化を直接的に、あるいは間接的に電圧値の変化として、検出し、その値に応じて版胴に対するプレスローラのプレス圧がその制御手段により制御される。
【0014】
上記構成によれば、インキローラとインキ粘度検出ローラとの間の隙間の寸法管理や、インキローラとインキ粘度検出ローラとの間に形成されるインキ溜りの溜り量の管理も不要であり、その他に、精度の高い特別の管理をすべき要素がほとんどなく、精度よく印刷濃度を調整することが可能である。また、上記構成において、上記電源から上記インキポンプモータへ供給される上記出力電流値が異常に大きい所定上限値を超えるとき、つまり、電圧検出器の検出電圧が異常に大きい所定上限値を超える場合や、該出力電流値が異常に小さい所定下限値を下回るとき、つまり、電圧検出器の検出電圧が異常に小さい所定下限値を下回る場合は、上記プレス圧制御手段は、インキ供給系が異常であると判断して、出力電流値に応じたプレス圧制御を中止する。このような異常事態は、例えば、インキ容器としてのインキパック内のインキが空になっているようなときに、インキポンプが駆動されるときに生じる。この場合は、インキパック内に陰圧が生じて、ピストン摺動抵抗が異常に上昇し、電圧検出器の検出電圧が異常に大きくなる。一方、他の異常事態としては、例えば、交換用インキパックを装填し忘れているような場合に、インキポンプが駆動されると、ピストン摺動抵抗が異常に小さくなり、電圧検出器の検出電圧が異常に小さくなるのである。このような場合は、通常のプレス圧制御のみにするのがよい。
【0015】
上記構成によれば、孔版印刷機に通常備わっているインクポンプを利用し、そのピストンポンプの摺動抵抗を検出し、その値に基づいてプレス圧を制御する方式であるので、従来装置の簡単な改造で安価に実現できる利点がある。
【0016】
なお、実際の孔版印刷機の多くは、印刷速度を任意に変更できるようになっている。例えば、具体的にいうと、印刷速度を45〜120枚/分の範囲で多段切り替え(例えば、5段階切り替え)できるようになっている。そして、印刷速度によっても印刷濃度は変化するので、従来より、印刷速度に対応したプレス圧制御を行っている。従って、当然のことながら、本発明のプレス圧制御は、印刷速度に対応するプレス圧制御がなされている場合には、これに加えて行うものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好ましい実施形態につき添付図面に従って具体的に説明する。
【0018】
図1〜3において、1は版胴、2は該版胴に装着される製版済原紙、3は供給される印刷用紙Sを版胴1に向けて下側から上方にプレスするプレスローラ、4は版胴内に配置されて版胴の内周面に接してインキを供給する回転駆動インキローラ、5はインキローラ4の外周面に僅かの間隔(0.03mm程度)で隣接するスキージローラである。スキージローラ5は、インキローラ4と協働してそれらの間上方にインキ溜り7を形成している。6は、インキ検出センサである。
【0019】
プレスローラ3のプレス機構を図2に詳細に示している。図3において、9はプレスローラ3を駆動する回転軸であり、印刷機のフレーム(不図示)に回転自在に支持される。プレスローラ3は複数本のブラケット10を介して回転軸9に固定されている。回転軸9の奥側端には駆動ブラケット8を固定している。このブラケット8は引張スプリング22により常時上方に引張されている。ブラケット8の所定部位にはカムフォロワー8aを設けている。このカムフォロワー8aは版胴1の奧側の側面に設けられるカム板(不図示)と協働するようになっていて、版胴1の回転に連れてレバー8が上下動するようになっている。すなわち、回転している版胴1に印刷用紙Sが供給される毎に、プレスローラ3を図1に示したプレス位置に上昇させるべく、ブラケット8がスプリング22の引張力で引っ張り上げられ、一枚ごとの印刷終了時に、カムフォロワー8aが不図示の上記カム板により押し下げられることにより、プレスローラ3が版胴から離れる。このように、プレスローラ3の基本的なプレス圧は引張スプリング22により与えられる。しかし、印刷濃度を調整するために、プレス圧は第2の引張スプリング12によっても制御されている。すなわち、回転軸9の手前端には、レバー11を固定しており、このレバー11を引張スプリング12によりプレス圧増加方向に付勢している。スプリング12の不勢力はその端部12aの位置により決定される。そのため、該スプリングの端部12aを、ねじ軸15によりねじ送りされる移動子19に取り付けている。ねじ軸15は、印刷機のフレームに固定されるブラケット14に回転自在に装着している。ねじ軸15は、図6の制御部25により制御されるプレス圧モータ13により回転される。また、移動子19の位置はポテンショメータ18により常時検出される。すなわち、ねじ軸15の端部に設けたギア16と、ポテンショメータ18に連結されたギア17とを噛合させていて、ねじ軸の回転位置従って移動子の位置をポテンショメータ18により常時検出するようにしている。その位置検出信号は図6の制御部25に入力される。
【0020】
上記ブラケット14には2つのリミットスイッチ20、21を設けており、移動子19の移動範囲を制限している。すなわち、一方のスイッチ20はプレス圧の上限を規制し、他方のスイッチ21はプレス圧の下限を規制している。いずれのスイッチのオン信号も図6の制御部25に入力される。
【0021】
次に、図3〜5に従って、インキ供給系について説明する。図3において、23はインキモータである。インキモータ23の回転運動はクランク23aによりインキポンプ35ピストンロッド35aの直線運動に変換される。図4によく示されるように、インキポンプ35の入口ポートはインキパック34に接続されており、また、その出口ポートはインキ供給管に接続されている。ピストンロッド35aが上下動することにより、インキパック34内のインキがポンプ内に吸入される一方、ポンプ内のインキがインキ供給管36に排出される。
【0022】
図5はインキ供給系の電気回路を示している。37はインキポンプモータ23を駆動するための直流安定化電源であって、電源の電圧は定電圧に維持されている。電源37とインキポンプモータ23との間には、基準抵抗Rを接続しており、該基準抵抗の両端電圧を電圧検出器38で検出している。この電圧検出器38は、電源37の出力電流を間接的に検出する手段である。電圧検出器38の電圧信号は、図6の制御部25に入力される。
【0023】
次に、図6の制御部についてさらに説明する。図において、26は制御パネルであって、該制御パネルから様々の指令が制御部25に送られ、また、その逆に、制御部からパネル表示情報が送られる。27は、印刷機の操作手順を規定するプログラム等を格納するROM、28はデータ等を書き込むためのRAMである。29はメインモータ、30は前記インキポンプモータ、13は前記プレス圧モータである。これら29、30、13は制御部25よりの制御信号により制御される。32はメインモータの回転速度を検知するためのエンコーダである。33は、プレスローラ3が主たるスプリング22の引張力によりプレス位置に引き付けられた状態(ON)と、プレスローラ3が版胴1より離れた状態(OFF)とを検知するセンサであり、ブラケット8の近傍に設けられる(不図示)。前記したように、直流安定化電源37の出力電流値は、電圧検出器38により電圧として間接的に検出され、電圧信号が制御部25内のA/Dコンバータに入力される。
【0024】
さて、図4において、ピストン35bが上下動するとき、インキ粘度により、ピストンの摺動抵抗が変化する。つまりインキ粘度が大きい場合は、ピストンの摺動抵抗が大きくなり、インキ粘度が小さい場合は、ピストンの摺動抵抗が小さくなる。ピストンの摺動抵抗は、インキポンプモータ23に対する負荷となり、この負荷は電源37の出力電流値、従って、電圧検出器38の検出電圧、に影響する。この状態を図7に示している。基準抵抗Rの両端電圧は、インキポンプのピストン摺動抵抗値が高くなるに連れて、V1→V2→V3・・・と二次曲線的に増加する。制御部25のA/Dコンバータは、電圧検出器38からの電圧信号を受け、その電圧に対応して図8に示すようにプレス圧をP1→P2→P3・・・と制御する。つまり、ROM27に電圧Vとプレス圧Pとの関係をテーブルとして記憶させており、このテーブルに従ってプレス圧を制御しているのである。具体的には、プレスモータ13を駆動して移動子19を所定の位置に移動させて補助スプリング12の付勢力を加減しているのである。
【0025】
プレス圧制御のフローを図9、図10に従って詳細に説明する。図9において、ステップ#1で印刷スタートキーがON状態であると判断すると、ステップ#2に進み、OFF状態であると判断すると、ステップ#6でプレス圧設定完了フラグをリセットしてからスタートに戻る。ステップ#2では、プレス圧設定完了フラグがセットされているか判断され、セットされている場合にはエンドに進み、セットされていない場合は、ステップ#3に進み、直流安定化電源37からインキポンプモータ23に供給される出力電流を検出する。具体的には、図5に従って前述したように、電圧検出器38により基準抵抗Rの両端電圧を検出する。そして、次のステップ#4ででプレス圧が設定され、次いで、ステップ#5でプレス圧設定完了フラグをセットする。なお、ステップ#3の電流検出中は、通常の印刷動作を禁止し、インキポンプを動作させてインキを補充しつつ、プレスローラのプレスを禁止した状態で版胴を空回しさせながら電流検出を行う。印刷動作は、プレス圧設定完了(プレス圧設定完了フラグのセット)後に許可される。
【0026】
ステップ#4のプレス圧設定のサブルーチンを図10に示している。このサブルーチンでは、ステップ3で検出すべき電流に代えて検出される基準電圧Rの両端電圧値XがV1、V2、V3・・・Vnより小さいかを各ステップ#10、#12、#14、#16で順次判断して行き、小さければ、各ステップ#11、#13、#15、#17でプレス圧をP1、P2、P3・・・Pnに設定し、最後のステップ#18でXがVnより大きければ、プレス圧Pn+1に設定する。
【0027】
なお、上記構成において、上記電源37から上記インキポンプモータ30へ供給される上記出力電流値が異常に大きい所定上限値を超えるとき、つまり、電圧検出器38の検出電圧が異常に大きい所定上限値を超える場合や、該出力電流値が異常に小さい所定下限値を下回るとき、つまり、電圧検出器38の検出電圧が異常に小さい所定下限値を下回る場合は、上記プレス圧制御手段は、インキ供給系が異常であると判断して、出力電流値に応じたプレス圧制御を中止する。このような異常事態は、例えば、インキ容器としてのインキパック内のインキが空になっているようなときに、インキポンプが駆動されるときに生じる。この場合は、インキパック内に陰圧が生じて、ピストン摺動抵抗が異常に上昇し、電圧検出器38の検出電圧が異常に大きくなる。一方、他の異常事態としては、例えば、交換用インキパックを装填し忘れているような場合に、インキポンプが駆動されると、ピストン摺動抵抗が異常に小さくなり、電圧検出器38の検出電圧が異常に小さくなるのである。このような場合は、通常のプレス圧制御のみにするのがよい。
【0028】
なお、本発明の上記実施例では、直流安定化電源37の電流値を間接的に基準抵抗Rの両端電圧として検出しているが、他の方式として、孔版印刷機のメインモータ29に供給される電流値を検出し、この検出電流に基づいてプレス圧を制御する方式も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る孔版印刷機の要部断面拡大図である。
【図2】 図1の分解斜視図である。
【図3】 図1の要部斜視図である。
【図4】 図3に使用されているインキポンプの拡大断面図である。
【図5】 図3のインキ供給系の電気回路図である。
【図6】 図1の孔版印刷機の制御部を示すブロック回路図である。
【図7】 図1の孔版印刷機における、ピストン摺動抵抗値と電圧検出器38の検出電圧の関係を示すグラフである。
【図8】 図1の孔版印刷機における、電圧検出器38の検出電圧とプレス圧との関係を示すグラフである。
【図9】 図6の制御部の操作手順を示すフローチャートである。
【図10】 図6の制御部の操作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 版胴
2 製版済原紙
3 プレスローラ
4 インキローラ
5 スキージローラ
6 インキ検出センサー
7 インキ溜り
8 駆動ブラケット
8a カムフォロワー
9 回転軸
10 ブラケット
11 レバー
12 引張スプリング
12a 端部
13 プレス圧モータ
14 ブラケット
15 ねじ軸
16,17 ギア
18 ポテンショメータ
19 移動子
20 プレス圧検出リミットスイッチ(強)
21 プレス圧検出リミットスイッチ(弱)
22 引張スプリング
23a クランク
25 制御部(CPU)
26 操作パネル
27 ROM
28 RAM
29 メインモータ
30 インキポンプモータ
32 メインモータ回転検出用エンコーダ
33 プレスローラのON/OFF検出センサ
34 インキパック
35 インキポンプ
35a ピストンロッド
35b ピストン
36 インキ供給管
37 直流安定化電源
38 電圧検出器
S 印刷用紙

Claims (3)

  1. インキ供給系に、インキを供給するインキポンプ(35)と、該インキポンプを駆動するインキポンプモータ(30)と、該インキポンプモータに電流を供給する電源(37)とを備え、かつ、プレスローラ(3)のプレス圧を制御するプレス圧制御手段を備えた孔版印刷機において、
    インキ供給系は、インキポンプ(35)のピストン摺動抵抗に応じて変化する、電源(37)からインキポンプモータ(30)へ供給される出力電流の値を検出する電流値検出手段(38)を備え、
    プレス圧制御手段は、電流値検出手段(38)により検出される出力電流値に応じてプレス圧を制御し、
    上記電源(37)から上記インキポンプモータ(30)へ供給される上記出力電流値が異常に大きい所定上限値を超えるときと、該出力電流値が異常に小さい所定下限値を下回るときは、上記プレス圧制御手段は、インキ供給系が異常であると判断して、出力電流値に応じたプレス圧制御を中止することを特徴とする孔版印刷機。
  2. 上記電流値検出手段(38)は、上記電源(37)とインキポンプモータ(30)との間に接続した基準抵抗(R)と、該基準抵抗の両端電圧を検出する電圧検出器(38)とで構成され、該電圧検出器で検出された電圧値が上記プレス圧制御手段に入力されて、該プレス圧制御手段において、入力電圧値に基づいて、電源(37)からインキポンプモータ(30)への供給電流値が演算され、該電流値に基づいて、プレス圧が制御されることを特徴とする請求項1記載の孔版印刷機。
  3. インキ供給系に、インキを供給するインキポンプ(35)と、該インキポンプを駆動するインキポンプモータ(30)と、該インキポンプモータに電流を供給する電源(37)とを備え、かつ、プレスローラ(3)のプレス圧を制御するプレス圧制御手段を備えた孔版印刷機の印刷濃度調整方法において、
    インキポンプ(35)のピストン摺動抵抗に応じて変化する、電源(37)からインキポンプモータ(30)へ供給される出力電流の値を検出し、該出力電流値に応じてプレス圧を制御し、
    上記出力電流値が異常に大きい所定上限値を超えるときと、該出力電流値が異常に小さい所定下限値を下回るときは、上記プレス圧制御手段は、インキ供給系が異常であると判断して、出力電流値に応じたプレス圧制御を中止することを特徴とする孔版印刷機の印刷濃度調整方法。
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