JP4390632B2 - Icカード、ホスト機器及びデジタル信号受信システム - Google Patents
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Description
そのため、従来の汎用のインターフェースを有するICカードに地上波デジタル放送受信機能を搭載しても、受信したデジタル放送信号から生成したクロックをホスト機器に転送することができなかった。それ故にホスト機器は、放送局のタイムベースを再現できず、ICカードから伝送されたデジタル放送のデータを正確なクロックで出力することができないという問題があった。
本発明は、デジタル信号ストリームから取り出したクロックを個々のホスト機器に合った周波数に分周して出力するICカードを提供することを目的とする。
ICカードが受信した放送波のデジタル信号ストリームから取り出したクロックをホスト機器で再現することにより、ホスト機器は放送局のタイムベースを再現して、データを出力することが可能になる。
本発明は、電力の消費を抑えて、ICカードが受信したデジタル放送の映像データをホスト機器で出力することができるICカード、ホスト機器、及びそれらを用いたデジタル信号受信システムを提供することを目的とする。
本発明は、汎用のホスト機器と汎用のICカードとを互換性をもって組み合わせ可能なICカード、ホスト機器、及びそれらを用いたデジタル信号受信システムを提供することを目的とする。
本発明は、汎用のインターフェース(マスター/スレーブ通信用の汎用の接続線)とデジタル放送受信機能とを有し、従来のホスト機器及び本発明のホスト機器の両方と接続できるICカードを実現できる。
出力部は、バッファメモリから読み出した映像データ及び/又は音声データをそのまま出力しても良く、所定の処理(例えば圧縮された映像データ及び/又は音声データの伸長処理)をした後、出力しても良い。
本発明のホスト機器は、ホスト機器においてクロックの分周比を適応的に選択するとともに、ICカードにも選択された周波数のクロックを出力することを指令する。本発明は、種々のICカードのいずれを接続した場合にも高い適応性を発揮して正常に動作する(典型的には、ICカードの種類にかかわらずクロック調整部が一定の周波数の読み取りクロックを出力する)ホスト機器を実現する。
本発明は、デジタル信号ストリームを再生するか否かにかかわらず、ほとんど同一の応答をして正常に動作するホスト機器を実現する。好ましくは、第2のモードにおける読み出しクロックの周波数を、第1のモードにおける読み出しクロックの周波数と同一に設定する。
本発明は、信号の欠落等がユーザに強い不快感を与える恐れがある音声データについては、第2のモードを用いて正確に音声データを再生し、回路の消費電力が大きく、信号の欠落等がユーザにとってそれほど致命的ではない映像データ(音声データを含まない)については、第1のモードを用いて消費電力の増大を抑圧する。本発明は、使い勝手の良いホスト機器を実現できるという作用を有する。
本発明は、従来のICカード及びホスト機器と一定の互換性を維持しつつ、ICカードからデジタル信号ストリームを入力し、映像データ又は音声データに不連続が発生することなくホスト機器から出力するデジタル信号受信システムを実現できる。
ICカードが受信した放送波のデジタル信号ストリームから取り出したクロックをホスト機器で再現することにより、ホスト機器は放送局のタイムベースを再現して、データを出力することが可能になる。
本発明によれば、電力の消費を抑えて、ICカードが受信したデジタル放送の映像データをホスト機器で出力することができるICカード、ホスト機器、及びそれらを用いたデジタル信号受信システムを実現できるという有利な効果が得られる。
本発明によれば、汎用のホスト機器と汎用のICカードとを互換性をもって組み合わせ可能なICカード、ホスト機器、及びそれらを用いたデジタル受信システムを実現できるという有利な効果が得られる。
図1〜図6を用いて、本発明の実施の形態のICカード(機能モジュールカード)とホスト機器、及びそれらを用いたデジタル信号受信システムを説明する。図1は、本発明の実施の形態の機能モジュールカード及びホスト機器の構成を示すブロック図である。図1において、101は機能モジュールカード、102はホスト機器である。
機能モジュールカード101は、チューナ111、復調部112、TS(トランスポートストリーム)デコーダ113、クロック分周制御部114、カード制御部115、バス制御部116を有する。カード制御部115は、カード情報117を有する。本発明の実施の形態において、機能モジュールカード101は、汎用のメモリカードに地上波デジタル放送受信機能を搭載したチューナカードである。
復調部112は、放送信号に含まれるクロック情報(例えば特定の同期信号区間又はデータの変化点が、クロックを再生するための情報を有する。)を抽出してTSクロック151を生成すると共に、受信した放送信号を復調して、TS152を出力する。
地上波デジタル放送信号に含まれる映像データ及び/又は音声データは、それぞれデータ圧縮され、誤り訂正符号化され、シャッフリング(又はスクランブル)されている。TSデコーダ113は、受信したTS152を、それぞれデシャッフルし(又はデスクランブルし)、誤り訂正復号化して、映像データ及び/又は音声データ154、及び/又はその他の付帯情報データを生成する。
実施の形態において、機能モジュールカード101が受信するデジタル信号ストリームはMPEG2−TS形式で、TSデコーダ113が生成するシステムタイムクロックの値は27MHzである。
バス制御部116は、クロック分周制御部114との間のクロック線161と、カード制御部115との間のデータ線162と、のどちらかをデータ/クロック線141に接続する。クロック線161をデータ/クロック線141に接続した場合(第2のモード)は、データ/クロック線141はクロック分周制御部114が出力するシステムタイムクロック153又はその分周クロック155をカードクロックとしてホスト機器102に一方向に送信する。データ線162をデータ/クロック線141に接続した場合は(第1のモード)、データ/クロック線141は他のデータ線142〜144と共に、カード制御部115とホスト制御部128との間でのマスター/スレーブ方式の双方向の通信(ホスト機器と機能モジュールカードとの間での標準プロトコルに基づいた通信)でデータを伝送する。初期設定では、データ/クロック線141はカード制御部115との間のデータ線162と接続している。
原発振121は、例えば水晶発振器であり、ホストクロックを出力する。
クロック制御部124は、クロック調整部122内の分周回路131、132、及びセレクタ133と、バス制御部129とを制御する。クロック制御部124は、装着したカードが出力するクロック周波数に応じて、分周回路131、132の分周比を設定する。
映像再生部126は、MPEG2又はMPEG4等で圧縮された映像データを伸長し出力する。音声再生部127は、AAC又はMP3等で圧縮された音声データを伸長し出力する。映像再生部126及び音声再生部127は、クロック生成部123から供給される読み出しクロックに基づいて、それぞれ映像データ及び音声データを再生する。
ホスト機器102の装着した機能モジュールカードが、地上波デジタル放送受信機能を有しない通常のカードの場合、又は機能モジュールカードが地上波デジタル放送受信機能を有するが、ホスト機器が音声データを再生しない場合は、データ/クロック線141はカード制御部114とホスト制御部128とに接続される。
ユーザは、ホスト機器102に機能モジュールカード101を差し込む。ホスト制御部128は、コマンド/レスポンス線145を介してカード制御部115にカード情報の送信要求を指令する(ステップ201)。
ホスト制御部128は、カード情報を受信すると(ステップ204)、挿入されたカードが地上波デジタル放送受信機能を有するチューナカードであって、クロックの出力に対応しているか否か判断する(ステップ205)。「カードがクロックの出力に対応している」とは、機能モジュールカード101が、データ/クロック線141を通じて、ホスト機器102にシステムタイムクロック153又は分周クロック155(カードクロック)を伝送可能であることを意味する。「カードがクロックの出力に対応していない」とは、機能モジュールカード101のデータ/クロック線141が、通常のデータ線としてのみ使用可能であることを意味する。
バス制御部129は、データ/クロック線141とホスト制御部のデータ線163との接続を解除する(第2のモード)(ステップ209)。ホスト機器102は、図4のステップ401に進む(ステップ210)。
機能モジュールカード101のチューナ111は、地上波デジタル放送信号を受信し(ステップ301)、選局した放送信号を復調部112に入力する。復調部112は、地上波デジタル放送信号をベースバンド信号に復調し、TS152を生成し、TSから抽出した同期信号に基づいてTSクロック151を生成する(ステップ302)。
ホスト制御部128は、コマンド/レスポンス線145を介して、データ蓄積量の送信要求コマンドをカード制御部115に送信する(ステップ401)。カード制御部115は、データ蓄積量の送信要求コマンドを受信する(ステップ402)。カード制御部115は、バッファメモリ(図示していない。)に蓄積されているデータ量を読み出して、データ線142〜144の中の1又は複数の線を介して、データ蓄積量をホスト制御部128に送信する(ステップ403)。
データ蓄積量が所定量より多ければ、ホスト制御部128は、コマンド/レスポンス線145を介して、データの送信要求をカード制御部115に指令する(ステップ406)。カード制御部115は、データの送信要求指令を受信すると(ステップ407)、バッファメモリから映像データ及び音声データ154を読み出して、データ線142〜144を介して、ホスト制御部128に送信する(ステップ408)。
映像再生部126と音声再生部127は、クロック調整部122及びクロック生成部123が出力した読み出しクロック(カードクロックに同期したクロック)に基づいて、バッファメモリからそれぞれ映像データと音声データを読み出して、伸長する(ステップ411)。映像再生部126は、クロック生成部123が出力した読み出しクロックに基づいて伸長した映像データを出力し、音声再生部127は音声データを出力する(ステップ412)。
本発明の機能モジュールカード101は、トランスポートストリーム152から生成したシステムタイムクロック153をホスト機器102が指定した値に分周して転送することができるので、ホスト機器102のクロック調整部122は、受信した分周クロック155に基づいて、読み出しクロックを生成することができる。映像再生部126及び音声再生部127に供給されるクロックは機能モジュールカード101から伝送されるカードクロックに同期する。これにより、ホスト機器102はデジタル放送信号に完全に同期することが可能である。ホスト機器102は、映像データ及び音声データを正しく、不連続(例えば画面又は音声のブラックアウト、フリーズ又はスキップ)が発生しないように再生できる。
放送波に含まれる音声のサンプリングレートは、例えば4万4千〜4万8千サンプリング/秒である。再生する音声データに過不足が生じると、音声データの不連続が発生し、きわめて大きなノイズとなる。視聴するユーザは不快感を感じる。そのため、ホスト機器102は音声データを、機能モジュールカード101が受信したデジタル放送信号に完全に同期したクロックで、伸長する必要がある。
それに対し、放送波に含まれる映像のフレーム数は例えば約15枚/秒であれば、再生する映像データに多少の過不足が生じても、ホスト機器で補間して再生すれば、ユーザは不快感を感じない。
地上波デジタル放送を受信中、機能モジュールカードからホスト機器にカードクロック(システムタイムクロック153又は分周クロック155)を伝送し続けると、電力を多く消費してしまう。そこで電力の消費を抑えるために、映像データのみを再生する場合は、機能モジュールカードからホスト機器にカードクロックの伝送を行わず、ホスト機器の内部で発振したホストクロックに基づいて、映像データを再生する。
映像再生部126は、クロック調整部122及びクロック生成部123が出力した読み出しクロック(ホストクロックに同期したクロック)に基づいて映像データを伸長する(ステップ602)。映像再生部126は、クロック生成部123が出力した読み出しクロックに基づいて伸長した映像データを出力する(ステップ603)。
図5及び図6によるデジタル放送受信方法は、機能モジュールカード101からホスト機器102にカードクロックを送信しないため、電力の消費を抑えることができる。
本発明の機能モジュールカード101は、クロック分周制御部114を有することにより、地上波デジタル放送信号から生成したシステムタイムクロックをそのまま、又はシステムタイムクロックをホスト機器102が指示した値に分周して出力することができる。本発明のホスト機器102は、分周回路132を有することにより、受信したカードクロック(システムタイムクロック153又は分周クロック155)を分周することができる。これらの分周器の分周比を組み合わせることにより、ホスト機器102は、地上波デジタル放送信号の内蔵クロックに同期し且つ所望の周波数のクロックを生成することが出来る。これにより、本発明の機能モジュールカードは汎用性を有し、様々なホスト機器に装着可能となる。本発明のホスト機器は汎用性を有し、様々な機能モジュールカードを装着可能となる。
本発明のホスト機器102は、本発明の機能モジュールカード101のみならず、従来の機能モジュールカード(システムタイムクロック及び分周クロックを出力できない。)を装着した場合にも(又は地上波デジタル放送受信機能と他の機能(例えばフラッシュメモリを使用するデータ格納機能)とを複合的に有する機能モジュールカードを装着した場合にも)、従来の機能モジュールカードの機能(例えばフラッシュメモリのデータ格納機能)を発揮させることができる。
実施の形態のホスト機器は、地上波デジタル放送の映像データ及び音声データを再生する場合に、機能モジュールカード101から伝送されるカードクロックに同期したクロックを生成して、映像データ及び音声データを復号化した。これに代えて、ホスト機器は、映像データのみ又は音声データのみを再生する場合に、機能モジュールカード101から伝送されるカードクロックに同期したクロックを生成して、映像データ又は音声データを復号化しても良い。
102 ホスト機器
111 チューナ
112 復調部
113 TSデコーダ
114 クロック分周制御部
115 カード制御部
116 バス制御部
117 カード情報
120 バス
121 原発振
122 クロック調整部
123 クロック生成部
124 クロック制御部
125 システム制御部
126 映像再生部
127 音声再生部
128 ホスト制御部
129 バス制御部
131、132、137 分周回路
133、135 セレクタ
134 PLL
141 データ/クロック線
142、143、144 データ線
145 コマンド/レスポンス線
146 クロック線
Claims (8)
- 符号化された映像データ及び/又は音声データを含むデジタル信号ストリームを入力する入力部と、
前記デジタル信号ストリームからクロックを導出し、前記クロックに基づいて前記デジタル信号ストリームを復号化して、映像データ及び/又は音声データを出力する復号化部と、
ホスト機器から指示された分周比で前記クロックを分周して出力するクロック分周制御部と、
前記クロック分周制御部が出力可能なクロックの周波数に関する情報を含むカード情報を有し、前記ホスト機器をマスターとして、前記ホスト機器との間でマスター/スレーブ方式の通信を複数の接続線を介して行い、前記ホスト機器からの読み出し制御に基づいて、前記カード情報、並びに前記映像データ及び/又は音声データを前記ホスト機器に送信するカード制御部と、
前記ホスト機器との間の前記接続線の一部を、通常のマスター/スレーブ方式の双方向の通信線として使用するために前記カード制御部と接続し、又は分周された前記クロックを前記ホスト機器に一方向に送信する通信線として使用するために前記クロック分周制御部と接続するバス制御部と、
を有することを特徴とするICカード。 - ホスト機器をマスターとし、ICカードとの間でマスター/スレーブ方式の通信を複数の接続線を介して行い、前記ICカードがデジタル信号ストリームから抽出したクロックに基づいて導出したカードクロックの出力可能な周波数に関する情報の送信要求を前記ICカードに指令し、前記ICカードが受信したデジタル信号ストリームを復号化した映像データ及び/又は音声データ、並びに前記ICカードが保持する前記ICカードが出力可能なカードクロックの周波数に関する情報を前記ICカードから受信するホスト制御部と、
前記ホスト制御部が受信した映像データ及び/又は音声データを格納するバッファメモリと、
前記ICカードとの間の前記接続線の一部を、第1のモードにおいて通常のマスター/スレーブ方式の双方向の通信線として使用するために前記ホスト制御部と接続し、第2のモードにおいて前記ICカードが前記カードクロックをホスト機器に送信する通信線として使用するために少なくとも前記ホスト制御部との接続を遮断するバス制御部と、
ホストクロックを出力するホストクロック発振部と、
前記ホストクロックと前記ICカードが送出する前記カードクロックとを入力し、前記第1のモードにおいて前記ホストクロック又はそれに同期したクロックを読み出しクロックとして出力し、前記第2のモードにおいて前記ICカードが出力可能なカードクロックの周波数に関する情報に基づいて定めた分周比で前記カードクロックを分周し、分周したクロック又はそれに同期したクロックを読み出しクロックとして出力するクロック調整部と、
前記第2のモードにおいて、前記読み出しクロックを用いて前記バッファメモリから前記映像データ及び/又は音声データを読み出して出力する出力部と、
を有することを特徴とするホスト機器。 - 前記ホスト制御部は、更に、前記ICカードが出力可能な複数の周波数の中から選択した周波数の前記カードクロックを出力することを要求する指令を前記ICカードに送信することを特徴とする請求項2に記載のホスト機器。
- 前記第2のモードにおいて、前記クロック調整部は、前記第2のモードにおける読み出しクロックの周波数が、前記第1のモードにおける読み出しクロックの周波数に最も近くなるように、前記カードクロックの分周比を決定し、及び/又は前記ICカードが出力する前記カードクロックの周波数を前記ICカードに指令することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のホスト機器。
- 前記クロック調整部は、
前記ホストクロックを入力し、所定の分周比で分周して出力する第1の分周器と、
前記カードクロックを入力し、選択可能な分周比で分周して出力する第2の分周器と、
前記第1の分周器の出力信号と前記第2の分周器の出力信号とを入力し、前記第1のモードにおいて前記第1の分周器の出力信号を出力し、前記第2のモードにおいて前記第2の分周器の出力信号を出力するセレクタと、
を有することを特徴とする請求項2に記載のホスト機器。 - 前記クロック調整部はPLLを更に有し、
前記PLLは、位相誤差信号に応じて発振周波数を変化させる発振器と、前記発振器の出力信号を選択可能な分周比で分周する第3の分周器と、前記セレクタの出力信号又は前記セレクタの出力信号に同期した信号と前記第3の分周器の出力信号との位相を比較し、位相誤差信号を出力する位相比較器と、を有し、前記発振器の出力信号又は前記発振器の出力信号に同期した信号を読み出し信号として出力する、
ことを特徴とする請求項5に記載のホスト機器。 - 前記ICカードが入力した音声データを含むデータを出力する場合は、前記第2のモードで動作し、
音声データを含まないで前記ICカードが入力した映像データを出力する場合は、前記第1のモードで動作し、入力する前記デジタル信号ストリームの内蔵クロックと、前記読み出しクロックとが所定時間以上ずれた場合は、フィールド又はフレーム単位で、前記映像データを廃棄し又は同一の前記映像データを複数回繰り返し出力する、
ことを特徴とする請求項2に記載のホスト機器。 - 請求項1に記載のICカードと、請求項2から請求項7のいずれかの請求項に記載のホスト機器とを有することを特徴とするデジタル信号受信システム。
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