JP4390119B2 - 回折光学素子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回折光学素子の製造方法に係り、特に、断面が階段状に形成した回折光学素子等のバイナリオプティクス(BOE)の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、バイナリオプティクスである回折光学素子の製造方法としては、電子ビームのドーズ量を制御してレジストを階段形状に形成し、そのまま回折パターンとして用いる技術が、電子通信学会誌(C)J66−CP85−91昭和58年1月号、特開昭62−265601号公報、特開昭62−42102号公報等に開示されている。
【0003】
また、特開昭61−137101号公報には、互いにエッチング耐性を有する2種類以上の膜を所望の厚さに積層し、上層から順次エッチングして階段構造を形成し、回折光学素子の金型とする技術が開示されており、特開昭61−44628号公報、特開平6−16061号公報には、レジストを1段ずつアライメントして形成し、これをエッチングマスクとして階段構造を形成して回折光学素子の金型とする技術が開示されている。
更に、特開平8−15510号公報には、基板上にエッチングストッパ層と透明層を1段づつ積層し、アライメント、露光、エッチングを行って直接階段構造を形成して回折光学素子とする技術が開示されている。
【0004】
また、特開平7−72319号公報、米国特許第2554600号明細書には、レジストをエッチングマスクとして直接基板上に階段構造を形成して回折光学素子とし、レジストパターンニング毎にアライメントを行う技術が開示されており、特開平7−72319号公報には、レジストをエッチングマスクとしてアライメントを行って階段構造を形成する技術が開示されている。
【0005】
図3は8段構造の回折光学素子の製造工程の断面図を示し、図3の工程(1)において、基板1上に1μm程度の厚さのレジスト膜2を形成する。図3の工程(2)において、最も微細な回折パターンが露光可能な露光装置に基板1を装着し、所望の回折パターンに応じたレチクル3をマスクとしてレジスト膜2に対して感度を有する露光光Lを照射し露光を行う。ポジタイプのレジストを用いた場合は、露光光Lにより露光した領域は現像液に可溶となるので、図3の工程(3)に示すように所望寸法のレジストパターン4が形成される。図3の工程(4)において、基板1を異方性エッチングが可能な反応性イオンエッチング装置またはイオンビームエッチング装置に装着し、パターン化したレジストパターン4をエッチングマスクとして、基板1に所定の深さエッチングを行う。そして、レジストパターン4を除去すると、図3の工程(5)に示すように2段の段差を有するパターン5が形成された基板1を得る。
【0006】
再び、工程(1)と同様にレジスト膜6を形成して露光装置に装着し、図3の工程(6)において回折パターン3の2倍周期を持つパターンを有するレチクル7をマスクとして、工程(5)までに形成したパターンに対して露光装置が有するアライメント精度でアライメントを行った後に、図3の工程(7)においてレジスト膜6を露光、現像してレジストパターン8を形成する。続いて、工程(4)と同様にドライエッチングを行ってレジストパターン8を除去すると、図3の工程(8)に示すように4段の段差を有するパターン9が形成される。
【0007】
更に、工程(1)と同様に再び基板1にレジスト膜10を形成した後に、図3の工程(9)において回折パターン3の4倍周期を持つパターンを有するレチクル11をマスクとして、図3の工程(10)において工程(7)と同様にしてレジストパターン12を形成し、ドライエッチングを行った後に最後にレジストパターン12を除去すると、図3の工程(11)に示すように8段の段差のパターン13を有する回折光学素子が形成される。そして、回折光学素子が形成された基板1の両面に対して、スパッタリング法や蒸着法により反射防止膜を形成する。ここで図示したものは、理想的に形成された場合である。
【0008】
このように、階段状の断面形状を有する回折光学素子または金型は、半導体製造技術で用いられている露光、エッチング技術に基づくリソグラフィ及び成膜技術によって製造されている。この回折光学素子は基板上に形成した階段状の凸凹によって光学的性能が発揮されるので、その光学的性能、特に回折効率は、形成した凸凹の形状、即ち段の深さや幅や断面形状等により左右される。
【0009】
このような倍周期のマスクを順次に使用して多段の階段形状の回折光学素子を製造する場合には、アライメントエラーや寸法エラーが発生しなければ、例えば図8に示すように3枚のマスク17a〜17cを使用して、理想的な8段の階段形状Aを形成することが出来る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来例で説明したように、複数のマスクを使用する回折光学素子等の製造技術では、アライメントによる誤差が回折効率を著しく劣化させ、更にこのような形状エラーは、一旦形成すると再生が不可能なためにコスト上昇を招く結果となる。実際にはこれらアライメントエラーや寸法エラーを完全になくすことは不可能であり、例えば図9に示すようにマスク17a〜17cのアライメントにr1、r2に示す量のずれが生じた場合には、理想形状Aと異なる形状Bのような回折光学素子が形成されてしまう。これによって、回折効率等の光学性能は大幅に低下し、加えて各層において寸法エラー発生した場合には、更に光学性能の低下は増大する。
【0011】
例えば基板としてSiO2を用い、最小線幅が0.35μm、1段の段差dが61nm、使用波長248nmで、形状Aに示す様に理想的な8段形状が形成された場合には、反射による損失を除いた理論回折効率は95%である。これに対して、例えばレチクル17aとレチクル17bのアライメント誤差r1が80nm、レチクル17aとレチクル17cのアライメント誤差r2が30nmの場合には、反射を考慮に入れない回折効率は80%となって15%の低下となり、実際の測定結果とシミュレーション結果においても同様の結果が確認されている。
【0012】
また、同様な方法で多段の回折光学素子を形成するには、複数回の露光および現像によるレジストプロセス工程が行われ、例えば段数16段、基板としてSiO2を用い、最小線幅が0.35μm、1段の段差が30.5nm、使用波長248nmの場合には16段の階段状回折光学素子が製造できる。理想的な16段形状の場合には、反射による損失を除いた理論回折効率は99%となるが、これにアライメント誤差が含まれた場合には、回折効率は8段形状のときより更に大幅に低下することになる。
【0013】
このように、実際にアライメント及びレジストパターンの寸法の制御は相当に難しく、再現性が得にくく、その結果、段の幅が太くなったり、細くなったりして、理想的な階段形状には存在しない溝や突起が形成され、このために回折光学素子の光学性能が著しく劣化するという問題がある。
また、電子ビーム描画の場合にはアライメントの誤差はなくなるが、膨大な描画量となるために、生産上十分なスループットが得られないという問題がある。
【0014】
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を解決し、高精度な回折光学素子を実現し、短時間かつ低価格で安定して製造することができる回折光学素子の製造方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するため、つぎの(1)のように構成した回折光学素子の製造方法を提供するものである。
(1)断面が2n段(nは2以上の自然数)の階段形状の回折パターンを基板上に形成する回折光学素子の製造方法であって、
前記回折パターンの1周期中にある最も深い2n段部分とその中間のn段部分をそれぞれエッチングして形成した後、該2n段部分および該n段部分として形成された空間部分に第1のエッチングマスクを形成する第1の工程と、
前記2n段部分とn段部分との間の領域をまたぐように第2のエッチングマスクを形成した後、該2n段部分とn段部分との間の領域をエッチングする第2の工程と、
前記第1のエッチングマスクを基準として、前記2n段部分の次段である2n−1段部分および前記n段部分の次段であるn−1段部分の片側の位置を規定する一方、該2n−1段部分および該n−1段部分のもう一方の片側の位置を第3のエッチングマスクによって規定し、該第1のエッチングマスクと該第3のエッチングマスクとによる前記基板上の開口部をエッチングすることにより2n−1段部分およびn−1段部分を形成する第3の工程とを有し、
前記2n−1段部分およびn−1段部分に続く段、およびそれらに続く残りの段を順次形成するに際して、これら各段を形成する毎に、前記第3の工程と同様の第1のエッチングマスクに対するもう一方の片側の位置を規定するエッチングマスクの位置を、順次、前記段数分に対応させて前記開口部を広げ、該開口部のエッチングを繰り返すことを特徴とする回折光学素子の製造方法。
【0016】
【発明の実施の形態】
上記構成によって、つぎのような実施の形態を構成することができる。
階段状に形成される回折光学素子において、回折パターン1周期の段数nが偶数または奇数の場合には、まず、n段目(最も深い段)を所定の深さに基板をエッチングして形成した後、該基板上に金属等その後のエッチングで基板と選択比のある材料を成膜し、エッチバック法または化学的機械的研磨(CMP)法でn段上を埋め込む形で第1のエッチングマスクを形成する。これにより、基板上に回折パターンの基準としてn段目が規定され、1周期および1周期内の残りの段を形成する際の片側の位置の基準が決まる。残りの段を形成する際には、隣の周期の第1のエッチングマスク上から各段のもう一方の片側の位置を決めるように第2のエッチングマスクを形成した後、1段分の深さ基板をエッチングする工程をn−2回繰り返し残りの段を形成する。
【0017】
以上のように、初めに回折パターン1周期内のn段目(最も深い段)を第1のエッチングマスクで埋め込んで形成することにより、該第1のエッチングマスクを基準として1周期内の残りの段が形成できるようになるため、アライメントエラーが発生しない。また、全てのレジストパターン形成が基板の平坦な部分にて行うことが出来るので、従来のように段差上にレジストパターンを形成する必要がなく、レジストパターン寸法制御性が向上する。即ち、アライメントエラーによって形成される溝や突起がなくなり、寸法エラーも小さくなり設計値に忠実な階段形状が形成される。
【0018】
また、階段状に形成される回折光学素子において、回折パターン1周期の段数が偶数(=2n、n≧3)の場合には、まず、2n段(最も深い段)とn段目を所定の深さに基板をエッチングして形成した後、該基板上に金属等その後のエッチングで基板と選択比のある材料を成膜し、エッチバック法または化学的機械的研磨(CMP)法で2n段とn段上を埋め込む形で第1のエッチングマスクを形成する。これにより、基板上に回折パターンの基準として2n段とn段目が規定され、1周期内の残りの段の位置の片側の基準が決まり、残りの段を形成する際には、隣の周期の第1のエッチングマスク上から各段のもう一方の片側の位置を決めるように第2のエッチングマスクを形成し、所定の深さ基板をエッチングする。
【0019】
以上のように、初めに回折パターン1周期内の2n段とn段目を第1のエッチングマスクで埋め込んで形成することにより、該第1のエッチングマスクを基準として1周期内の残りの段が形成できるようになるため、アライメントエラーが発生しない。また、全てのレジストパターン形成が基板の平坦な部分にて行うことが出来るので、従来のように段差上にレジストパターンを形成する必要がなく、レジストパターン寸法制御性が向上する。即ち、アライメントエラーによって形成される溝や突起がなくなり、寸法エラーも小さくなり設計値に忠実な階段形状が形成される。
【0020】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
図1に、本発明における実施例1の4段の階段形状を有する回折光学素子の製造工程の断面図を示す。
図1の工程(1)において、石英基板21上に1周期中の4段目の位置に0.35μm幅の開口部を有するレジストパターン22を形成した後に、図1の工程(2)において、CF4と水素の混合ガスを用いて反応性イオンエッチング(RIE)法により、石英基板21を366nmの深さエッチングして、凹部23を形成する。次に、図1の工程(3)において、電子ビーム蒸着法を用いてAl膜24を凹部23が埋め込まれるように450〜500nmの厚さに形成した後、図1の工程(4)において、エッチバック法により石英基板21の表面が露出するまでAl膜24を除去する。ここまでの工程で1周期の最も深い段とその上にエッチングマスク25が形成され、残りの段の片側を規定される。
【0021】
続いて、図1の工程(5)において、1周期中の3段目の位置に0.35μm幅の開口部を、前記エッチングマスク25とレジストパターン26とによって形成した後に、図1の工程(6)において、工程(2)と同じRIE法により石英基板21を122nmの深さエッチングする。次に、図1の工程(7)において、1周期中の2,3段目の位置に0.70μm幅の開口部を有するレジストパターン27を形成した後に、図1の工程(8)において、工程(2)と同じRIE法により石英基板21を122nmの深さエッチングする。ここまでの工程で、2,3段の片側の位置は工程(4)までに形成されたエッチングマスク25により規定され、もう一方の端はレジストパターン26及び27により決定する。
【0022】
最後に、エッチングマスク25を燐酸と硝酸と酢酸と水の混合液から成るエッチング液にて除去すると、図1の工程(9)に示すような4段の回折光学素子または回折光学素子作製用の型が完成する。
このようにして完成した、最小線幅が0.35μm、1段の段差が122nmの回折光学素子は、アライメントエラーがなくパターン寸法エラーの小さい、溝や突起のない、高精度な4段の階段構造を有する回折光学素子として実現できる。
【0023】
[実施例2]
図2に、本発明における実施例2として、8段の階段形状を有する回折光学素子の製造工程の断面図を示す。
図2の工程(1)において、石英基板31上に1周期中の8段目の位置に0.35μm幅の開口部を有するレジストパターン32を形成した後、図2の工程(2)において、CHF3と水素の混合ガスを用いて反応性イオンエッチング(RIE)法により、石英基板21を427nmの深さエッチングして、凹部33を形成する。次に、図2の工程(3)において、石英基板31上に1周期中の4段目の位置に0.35μm幅の開口部を有するレジストパターン34を形成した後、図2の工程(4)において、工程(2)と同じRIE法により、石英基板31を183nmの深さエッチングして、凹部35を形成する。次に、図1の工程(5)において、スパッタリング法を用いてAl膜36を凹部33および35が埋め込まれるように450〜500nmの厚さに形成した後、図1の工程(6)において、化学的機械的研磨(CMP)法により石英基板31の表面が露出するまでAl膜36を除去する。ここまでの工程で1周期の最も深い段(2n段)と中間の段(n段)が形成され、その段上にエッチングマスク37が形成され、残りの段の片側を規定される。
【0024】
続いて、図2の工程(7)において、1周期中の5〜7段目の位置に開口部を有するレジストパターン38を形成した後に、図2の工程(8)において、工程(2)と同じRIE法により石英基板31を244nmの深さエッチングする。次に、図2の工程(9)において、1周期中の3段および7段目の位置に0.35μm幅の開口部を、前記エッチングマスク37とレジストパターン39とによって形成した後に、図2の工程(10)において、工程(2)と同じRIE法により石英基板31を61nmの深さエッチングする。次に、図2の工程(11)において、1周期中の2〜3段および6〜7段目の位置に0.70μm幅の開口部を有するレジストパターン40を形成した後に、図2の工程(12)において、工程(2)と同じRIE法により石英基板31を61nmの深さエッチングする。ここまでの工程で、1〜3段および5〜7段の片側の位置は工程(4)までに形成されたエッチングマスク37により規定され、もう一方の端はレジストパターン39及び40により決定する。
【0025】
最後に、エッチングマスク37を燐酸と硝酸と酢酸と水の混合液から成るエッチング液にて除去すると、図2の工程(13)に示すような8段の回折光学素子または回折光学素子作製用の型が完成する。
このようにして完成した、最小線幅が0.35μm、1段の段差が61nmの回折光学素子は、アライメントエラーがなくパターン寸法エラーの小さい、溝や突起のない、高精度な8段の階段構造を有する回折光学素子として実現できる。なお、第1および第2の実施例におけるパターン形成のための露光光Lは、紫外や遠紫外に限らず、電子ビームやX線、またはその他の露光技術を用いても良い。また、第1および第2の実施例の基板21および31は、透過型や反射型または金型の使用目的に合わせて材質を適宜選択する。また、基板である被エッチング材とエッチングマスクの材料が、使用するエッチング方法において選択比が得られる組み合わせを適宜選択する。更に、エッチングマスク材料の成膜方法は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法、電子ビーム法等を用いても良い。
【0026】
[実施例3]
図4に、本発明における実施例3として、反射型回折光学素子の断面図を示す。
実施例1および実施例2で作製した多段の階段構造を有する基板61に、反射膜としてクロム層62とアルミニウム層63と石英層64を電子ビーム蒸着法等により積層する。
クロム層62は基板61との密着性を向上する機能を有し、アルムニウム層63は反射膜で、石英層64は保護膜機能を有する。
【0027】
基板材料には珪素や石英などを使用し、エッチングマスク材料には選択比の高いものを適宜選択し、反射膜層の材料および積層構成は、使用する波長や環境に応じて各層の作用を十分発揮するものを選択する。
このようにして、アライメントエラーやパターン寸法エラーによる溝や突起のない、高精度な4または8段の階段状構造を持つ反射型の回折光学素子が実現できる。
【0028】
[実施例4]
図5に、本発明における実施例4として、回折光学素子の断面図を示す。実施例1および実施例2で作成した多段の階段構造を持つ基板65を金型として用い、光硬化性樹脂等を用いたZP法やインジェクション法等の複製技術により回折光学素子66をレプリカとして製造する。
このようにして、アライメントエラーやパターン寸法エラーによる溝や突起のない、高精度な4または8段の階段状構造を持つ回折光学素子が実現できる。
【0029】
図6は回折光学素子を有する投影光学系の構成図を示す。球面または非球面の通常のレンズ群71に本実施例の回折光学素子72が組み込まれており、通常のレンズ71の表面には反射防止膜が形成されている。
回折光学素子72は通常のレンズ71と共働して光学系の色収差やザイデルの5収差等の各種収差を補正する。このような投影光学系は、各種カメラ、1眼レフレックスカメラに取り付ける交換レンズ、複写機等の事務機、液晶パネル製造用の投影露光装置、IC、LSI等の半導体チップ製造用の投影露光装置に用いられる。
【0030】
図7は投影露光装置の構成図を示し、露光光を供給する照明光学系73、照明光学系73により照明されるマスク74、マスク74に描かれたデバイスパターン像を投影する投影光学系75、レジストが塗布されたガラス基板やシリコン基板76が配置されている。照明光学系73および投影光学系75に本実施例による回折光学素子が組み込まれており、照明光学系73や投影光学系75を構成するレンズの表面には反射防止膜が形成されている。
照明光学系73からの露光光はマスク74を照明し、投影光学系75によりマスク74に描かれたデバイスパターン像をガラス基板やシリコン基板76上に投影する。
【0031】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る回折光学素子の製造法方は、回折パターン1周期内の最も深い段または最も深い段と半分の段を初めに形成し、それらの段上をエッチングマスクとなる材料で埋め込むことによって、1周期内の基準を形成することが可能となり、この基準を基にして残りの段を形成することによりアライメントエラーを無くすことができ、寸法エラーが小さく、溝や突起のない、高精度な多段の階段状構造を有する回折光学素子の製造方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例1の製造工程の断面図である。
【図2】本発明における実施例2の製造工程の断面図である。
【図3】従来例の製造工程の断面図である。
【図4】本発明における実施例3の反射型回折光学素子の断面図である。
【図5】本発明における実施例4の回折光学素子の断面図である。
【図6】投影光学系の構成図である。
【図7】投影露光装置の構成図である。
【図8】階段形状とマスクの関係の説明図である。
【図9】階段形状とマスクの関係の説明図である。
【符号の説明】
1、21、31:石英基板
22、26、27:レジストパターン
23:凹部
24、36:アルミニウム膜
25:エッチングマスク
71:レンズ群
72:回折光学素子
73:照明光学系
74:マスク
75:投影光学系
Claims (1)
- 断面が2n段(nは2以上の自然数)の階段形状の回折パターンを基板上に形成する回折光学素子の製造方法であって、
前記回折パターンの1周期中にある最も深い2n段部分とその中間のn段部分をそれぞれエッチングして形成した後、該2n段部分および該n段部分として形成された空間部分に第1のエッチングマスクを形成する第1の工程と、
前記2n段部分とn段部分との間の領域をまたぐように第2のエッチングマスクを形成した後、該2n段部分とn段部分との間の領域をエッチングする第2の工程と、
前記第1のエッチングマスクを基準として、前記2n段部分の次段である2n−1段部分および前記n段部分の次段であるn−1段部分の片側の位置を規定する一方、該2n−1段部分および該n−1段部分のもう一方の片側の位置を第3のエッチングマスクによって規定し、該第1のエッチングマスクと該第3のエッチングマスクとによる前記基板上の開口部をエッチングすることにより2n−1段部分およびn−1段部分を形成する第3の工程とを有し、
前記2n−1段部分およびn−1段部分に続く段、およびそれらに続く残りの段を順次形成するに際して、これら各段を形成する毎に、前記第3の工程と同様の第1のエッチングマスクに対するもう一方の片側の位置を規定するエッチングマスクの位置を、順次、前記段数分に対応させて前記開口部を広げ、該開口部のエッチングを繰り返すことを特徴とする回折光学素子の製造方法。
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JP2001296416A (ja) | 2001-10-26 |
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