JP4389834B2 - 昇降式収納装置 - Google Patents

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Description

本発明は、いわゆるオープン型の対面キッチンとして好適に用いられるフロアキャビネットに設けられる昇降式収納装置に関する。
キッチン用フロアキャビネットは、一般に、カウンター下に収納部を設けているので、皿、鍋、調味料等の収納物を出し入れするには、調理作業等を一旦中断して、屈んだ状態で収納部から収納物を出し入れする必要があった。このため、フロアキャビネット上方の天袋に収納部を設けて、収納物を出し入れする際に、収納部を引き下ろせるようにしたものがある(特許文献1,2参照)。
しかしながら、特にキッチンとダイニングとの間に壁面が無い前記オープン型の対面キッチンにおいては、前記天袋を設けてしまうと、せっかくの開放感が台無しになってしまうので、上記特許文献1、2のような昇降式収納装置は、採用し難いという問題がある。前記オープン型の対面キッチンでなくても、天井が低かったり、窓が設置されている場合などでも、前記天袋を設けにくく、同様の問題がある。
そこで、本件出願人は、前記天袋によることなく、収納物を出し入れし易くするために、キッチン用フロアキャビネットのカウンターの一部に形成した昇降用開口内に配置される収納棚(水切り棚)と、この収納棚(水切り棚)をカウンター下の収納空間に下降させるとともに、カウンター上に上昇させる昇降機構とを備えた昇降式収納装置を提案した。
特開2000−316643号公報 特開2001−149297号公報
ところが、天井から吊下げられるなどして使用者の上方にある昇降式収納装置では、該昇降式収納装置の前面または底面に形成される昇降用開口と収納棚との間に異物が挟み込まれてしまう可能性は小さく、異物が存在しても、自然に落下する。これに対して、本出願人の提案に係る昇降式収納装置のように、カウンターの上面に形成した昇降用開口から収納棚を繰出す構造の場合、該収納棚の天面が調理台の一部として使用されることもあり、周囲に異物が存在し易く、下降時に異物を挟み込んでしまう可能性が高い。挟み込みが発生すると、前記昇降機構がロックして動作不能になったり、過負荷(過電流)となったりする。
重量物の食器や調理器具などを搭載した収納棚は、100kgを超えることもあり、一旦そのような不具合が生じると、復旧させるのに非常な労力を必要とする。また、流しからの飛沫や、防虫などの面で、前記収納棚が収納位置である下限位置へ下降していると、昇降用開口付近のカウンター面と収納棚との間の隙間は狭く、小さな異物が挟まり、収納棚が殆ど下限位置へ下降してしまうと、工具や作業者の手も入らず、復旧自体が困難になる可能性もある。したがって、収納棚と昇降用開口付近のカウンター面との間に異物が挟まれることを未然に防止したいという要望がある。
本発明の目的は、前記要望に応えるためになされたもので、収納棚と昇降用開口付近のカウンター面との間に異物が挟まれることを未然に防止できるようにした昇降式収納装置を提供することである。
本発明の昇降式収納装置は、キッチン用フロアキャビネットのカウンターの一部に形成した昇降用開口内に配置される収納棚と、この収納棚をカウンター下の収納空間に下降させるとともに、カウンター上に上昇させる昇降機構とを備えた昇降式収納装置において、前記昇降用開口の周囲に設けられる電極と、その電極への異物の接触による静電容量の変化を信号として取出す信号処理手段と、前記信号処理手段の出力信号から、前記昇降用開口の付近に異物があるか否かを判定する判定手段と、前記収納棚が予め定める基準位置にある状態で得られるべき前記信号処理手段の出力を基準値として記憶している記憶手段と、前記収納棚が実際に前記基準位置にある状態での前記信号処理手段の出力と前記基準値とを比較し、その比較結果に応じて、前記判定手段における異物検出の判定閾値を変化させる補正手段とを備えて構成される異物検出手段と、前記異物検出手段で異物を検出した時に、前記昇降機構による前記収納棚の下降を停止させる異物検出停止手段とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、オープン型の対面キッチンなどとして実現されるキッチン用フロアキャビネットに用いられ、カウンターの一部に形成した昇降用開口内に配置される収納棚を、昇降機構によって、カウンター上に上昇させ、またカウンター下の収納空間に下降させる昇降式収納装置において、少なくとも下降時に異物の有無の検知を行い、異物検出時には異物検出停止手段が前記昇降機構による収納棚の下降を停止させることで、収納棚と昇降用開口付近のカウンター面との間に異物が挟まれることを未然に防止することができる。
そして、そのような制御を行うにあたって、異物検出手段が、前記昇降用開口の周囲に設けられる電極と、その電極への異物の接触による静電容量の変化を信号として取出す信号処理手段と、前記信号処理手段の出力信号から、前記昇降用開口の付近に異物があるか否かを判定する判定手段とを備えて構成される静電容量検知による構成の場合、製品の個体間のばらつきや設置環境のばらつきなどによって、前記異物検出手段の判定手段における異物検出の判定閾値にもばらつきが生じる。
このため、前記異物検出手段に、前記収納棚が予め定める基準位置にある状態で得られるべき前記信号処理手段の出力を基準値として記憶している記憶手段と、前記収納棚が実際に前記基準位置にある状態での前記信号処理手段の出力と前記基準値とを比較し、その比較結果に応じて、前記判定手段おける異物検出の判定閾値を変化させる補正手段とをさらに設け、前記製品の個体間のばらつきや設置環境のばらつきなどを補正する。
したがって、正確に異物の有無の判定を行うことができ、判定閾値が小さい場合に生じる不所望な下降停止や、判定閾値が大きい場合に生じる挟み込みを防止することができる。
また、本発明の昇降式収納装置では、前記昇降機構は、使用者の操作によって昇降変位を行い、前記記憶手段は、前記収納棚の昇降範囲の各停止位置に対して前記基準値を記憶しており、前記補正手段は、前記昇降機構が昇降変位を停止した位置に対応した基準値を前記記憶手段から読出し、その基準値と前記信号処理手段の出力との差に応じて、前記判定手段の判定閾値を変化させることを特徴とする。
上記の構成によれば、使用者の操作によって収納棚が昇降され、停止した地点を前記基準位置として補正を行うので、補正のために収納棚の下降動作を一旦停止する必要はなく、補正のための時間を別途設ける必要はない。
さらにまた、本発明の昇降式収納装置では、前記昇降機構は、使用者の操作によって昇降変位を行い、前記記憶手段は、前記収納棚の昇降範囲の各停止位置に対する前記基準値を記憶しているとともに、前記収納棚の昇降範囲を複数の区間に分割して、各区間での判定閾値を記憶しており、前記補正手段は、前記昇降機構が昇降変位を停止した位置に対応した基準値および昇降変位を停止した時点で属する区間の判定閾値を前記記憶手段から読出し、前記基準値と前記信号処理手段の出力との差に応じて、前記判定閾値を変化させることを特徴とする。
上記の構成によれば、使用者の操作によって収納棚が昇降され、停止した地点を前記基準位置として補正を行うので、補正のために収納棚の下降動作を一旦停止する必要はなく、補正のための時間を別途設ける必要はない。また、判定閾値が収納棚の昇降範囲を複数に区間分割して設定されており、小さい容量で記憶手段に記憶させることができる。
また、本発明の昇降式収納装置では、前記昇降機構は、収納位置である下限位置への下降時に、前記下限位置よりも手前の下限手前位置で停止し、使用者の操作によって前記下限位置への下降を行い、前記基準位置は、前記下限手前位置であることを特徴とする。
上記の構成によれば、収納棚がカウンターから最も突出した上限位置および収納位置である下限位置の昇降範囲の両端付近では、前記静電容量の変化は比較的急峻であり、前記基準位置として停止させたときの僅かな位置のずれで、静電容量は大きく変化してしまう。これに対して、その両端付近以外では、前記静電容量の変化は比較的緩やかであり、停止位置に多少のずれがあっても、静電容量の変化は小さく、前記製品の個体間のばらつきや設置環境のばらつきを判定するのに適している。
一方、そのばらつき判定にあたっては、収納棚を停止させる必要があり、使用者の操作によって、前記両端付近以外の任意の位置に停止させた際にばらつき判定を行ってもよいが、そうなると、前記両端付近以外の範囲の総ての停止位置に対して前記基準値を記憶しておかなければならず、前記記憶手段の容量が大きくなる。
そこで、異物の噛込み防止のために、前記昇降機構が、収納位置である下限位置への下降時に、前記下限位置よりも手前の下限手前位置で停止し、使用者の操作によって前記下限位置への下降を行うように構成されている場合、前記基準位置を、その一旦停止する前記下限手前位置に設定する。
したがって、精度の高い補正を、そのための時間が別途必要となることなく行うことができる。
本発明の昇降式収納装置は、以上のように、オープン型の対面キッチンなどとして実現されるキッチン用フロアキャビネットに用いられ、カウンターの一部に形成した昇降用開口内に配置される収納棚を、昇降機構によって、カウンター上に上昇させ、またカウンター下の収納空間に下降させる昇降式収納装置において、少なくとも下降時に異物の有無の検知を行い、異物検出時には異物検出停止手段が前記昇降機構による収納棚の下降を停止させることで、収納棚と昇降用開口付近のカウンター面との間に異物が挟まれることを未然に防止する制御を行うにあたって、異物検出手段が、前記昇降用開口の周囲に設けられる電極と、その電極への異物の接触による静電容量の変化を信号として取出す信号処理手段と、前記信号処理手段の出力信号から、前記昇降用開口の付近に異物があるか否かを判定する判定手段とを備えて構成される静電容量検知による構成の場合、前記異物検出手段に、前記収納棚が予め定める基準位置にある状態で得られるべき前記信号処理手段の出力を基準値として記憶している記憶手段と、前記収納棚が実際に前記基準位置にある状態での前記信号処理手段の出力と前記基準値とを比較し、その比較結果に応じて、前記判定手段おける異物検出の判定閾値を変化させる補正手段とをさらに設ける。
それゆえ、製品の個体間のばらつきや設置環境のばらつきなどによる前記異物検出手段の判定手段における異物検出の判定閾値のばらつきを補正し、正確に異物の有無の判定を行うことができ、判定閾値が小さい場合に生じる不所望な下降停止や、判定閾値が大きい場合に生じる挟み込みを防止することができる。
[実施の形態1]
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の一形態に係るキッチン用フロアキャビネット1であって、(a)は水切り棚(収納棚)2が下降位置(不使用時)Dの斜視図、(b)は水切り棚2が上昇位置(使用時)Uの斜視図である。図1のフロアキャビネット1は、キッチンとダイニングとの間に壁面が無いオープン型の対面キッチンを想定しているが、オープン型の対面キッチンでなくても可能である。
前記フロアキャビネット1のカウンターの右側位置にシンク3が設けられ、このシンク3の後方位置に水切り棚2が配置されている。なお、シンク3の側方位置に水切り棚2を配置することもできる。前記フロアキャビネット1のカウンターの左側位置にコンロ4が設けられている。ここで、左右や前後の方向の表現は、キッチン側でシンク3の前に立ってダイニング側を向いた者が見た状態としている。
図2(a)に示すように、前記フロアキャビネット1がL型である場合には、前記水切り棚2をコーナースペースに設けることができる。この場合には、デッドスペースとなるコーナースペースを有効に利用できるようになる。特に水切り棚2のキッチン側の左右両面を開口しておけば、食器等の収納物を出し入れし易くなって、使い勝手が良くなる。また、具体的な図示は省略するが、前記フロアキャビネット1がU型である場合には、前記水切り棚2を左右のコーナースペースの少なくとも一方に設けることができる。この場合でも、前記L型のフロアキャビネット1と同様の効果を奏することができる。
前記水切り棚2は、フロアキャビネット1のカウンターに形成された昇降用開口5内に配置されて、この水切り棚2は、後述する昇降機構6によって、カウンター下の収納空間14(図3参照)に下降させる下降位置Dと、カウンター上に上昇させる上昇位置Uとに昇降されるようになる。
前記水切り棚2には、上下2段で食器類の水切り部2a,2bが設けられ、上段の水切り部2aの上方には、ふきん掛け部2cと、まな板収納部2dとが設けられ、水切り部2a,2bの左方には、上下2段で調味料やラップ等の小物収納部2eが設けられている。
前記水切り棚2の天板2fは、図1(a)のように、下降位置Dでは、昇降用開口5を覆ってフロアキャビネット1のカウンター面と僅かの隙間を隔てて対向し、カウンターの一部を構成する。こうして、この天板2fの上をカウンタースペース(調理台)として利用可能となっている。
この天板2fの右側前面位置には、水切り棚2を昇降操作するためのスイッチパネル7が取付けられ、このスイッチパネル7には、図2(b)に詳細を示すように、上昇スイッチ7a、停止スイッチ7b、下降スイッチ7cが設けられるとともに、点滅ランプやスピーカ等から成るトラップ給水報知・警報部7d、異物挟み込み報知・警報部7e、過積載報知・警報部7fが設けられている。
図6(a)は天板2fを省略した水切り棚2の斜視図、図7は水切り棚2の分解斜視図である。前記水切り棚2は、横長長方形状の上部フレーム2Aおよび下部フレーム2Bと、縦長長方形状の左側部フレーム2Cおよび右側部フレーム2Dとで横長四角枠状に組み立てられて、左側部フレーム2Cと右側部フレーム2Dとの間には、左側部フレーム2C寄りに、仕切り板2gを有する仕切りフレーム2Eが取付けられている。
前記仕切りフレーム2Eと右側部フレーム2Dとの間には、前記ふきん掛け部2cと、まな板収納部2dとを支持したシャフト2jの両端部と、上段の水切り部2aの両端部とが支持されているとともに、下段の水切り部2bは、下部フレーム2Bの上部で支持されている。また、下部フレーム2Bの下部に水受けトレー10を取付けている。
前記仕切りフレーム2Eと左側部フレーム2Cとの間には、上下2段の小物収納部2eを区画する上段の仕切り板2hの両端部が支持されているとともに、下段の仕切り板2iは、下部フレーム2Bの下部で支持されている。前記上段の水切り部2aと、仕切り板2hとは、取外して高さ位置を調整できるようになっていることが好ましい。
前記上部フレーム2A、下部フレーム2B、左側部フレーム2Cおよび右側部フレーム2Dによって区画される裏面(ダイニング側)には、化粧板11が取付けられて覆われるとともに、左側部フレーム2C、右側部フレーム2Dおよび上部フレーム2Aには、化粧板12a〜12cがそれぞれ取付けられている。なお、化粧板11が透光性であると、ダイニング側の光で水切り棚2内を明るくすることができる。
図3〜図5に示すように、前記昇降用開口5に対応するフロアキャビネット1の内部には、下降位置Dの水切り棚2を収納する収納空間14が設けられ、この収納空間14は、左右の側板14A,14Bと、底板14Cとで上面が開口した略U字状に形成されている。そして、左右の側板14A,14Bと、底板14Cとのシンク3側の面は背板14Dで閉じられているとともに、ダイニング側の面は点検用扉14Eで開閉可能に閉じられている。
前記収納空間14に換気ファンを設ければ、下降位置Dの水切り棚2に収納した食器等の収納物の乾きが早くなるので有利である。また、水切り棚2自体を食器乾燥機として構成することも可能である。さらにまた、水切り棚2自体を食器洗い乾燥機として構成することも可能である。
前記収納空間14内には、水切り棚2の昇降機構6等が収納されている。すなわち、前記収納空間14の左右の側板14A,14Bの内面には、上下方向に延在して、奥行き方向に離間して、一対のガイドレール15がそれぞれ固定され、この一対のガイドレール15の間には、該ガイドレール15の上端部と下端部とに対応して、上プーリ16Aと下プーリ16Bとがそれぞれ固定されている。
前記水切り棚2の左側部フレーム2Cと右側部フレーム2Dとの下部には、図6(b)に示すように、H字状のブラケット17がそれぞれ固定され、各ブラケット17には、前記対応するガイドレール15に上下摺動可能に嵌り込む合成樹脂製のシュー18がそれぞれ取付けられている。そして、前記ブラケット17のシュー18がガイドレール15で上下摺動するようにガイドされることで、水切り棚2がカウンター下の下降位置Dと、カウンター上の上昇位置Uとに昇降変位されるようになっている。
前記収納空間14の底板14Cの左右方向のほぼ中央位置には、電動モータ20と、この電動モータ20でチェーン21aを介して駆動される2個のドラム21A,21Bとが設置されており、一方のドラム21Aには、左側のベルト22Aが下方から巻き付けられて内端部が係止されるとともに、他方のドラム21Bには、右側のベルト22Bが上方から巻き付けられて内端部が係止されている。
前記左側のベルト22Aは、左の側板14Aの下プーリ16Bと上プーリ16Aとに順に掛け回されて、その外端部が前記水切り棚2の左側部フレーム2Cのブラケット17に係止されるとともに、前記右側のベルト22Bは、右の側板14Bの下プーリ16Bと上プーリ16Aとに順に掛け回されて、その外端部が前記水切り棚2の右側部フレーム2Dのブラケット17に係止されるようになる。
したがって、前記スイッチパネル7の上昇スイッチ7aをプッシュ操作することで、電動モータ20が正転すると、各ドラム21A,21Bが図4(a)において矢印a回りに駆動されて、左右のベルト22A,22Bが各ドラム21A,21Bに巻き取られることで、水切り棚2の左右のブラケット17が左右のベルト22A,22Bで引っ張り上げられながらガイドレール15でガイドされて上昇することにより、水切り棚2がカウンター上の上昇位置Uに上昇されるようになる。前記水切り棚2が上昇位置Uまで上昇されると、電動モータ20が停止して、逆転しないようにブレーキが掛けられるとともに、上昇スイッチ7aをさらにプッシュ操作しても電動モータ20が正転されないように制御される。
前記スイッチパネル7の下降スイッチ7cをプッシュ操作することで、電動モータ20のブレーキが解除されて、水切り棚2の左右のブラケット17がガイドレール15でガイドされて、水切り棚2が自重で下降することにより、水切り棚2がカウンター下の下降位置Dに下降されるようになる。なお、図4(a)において、17’は、下降位置Dのブラケットを示している。
この場合、電動モータ20を逆転させながら左右のベルト22A,22Bを各ドラム21A,21Bに巻き戻すようになるが、この電動モータ20の逆転は、水切り棚2が自重で急激に下降しないようにブレーキを掛けるように設定されている。なお、下降スイッチ7cをプッシュ操作すると、水切り棚2がカウンター下の下降位置Dに自動下降されるが、下降位置Dの手前(例えば50mm程度)までは、自動下降するが、それ以上の下降は、下降スイッチ7cをプッシュ操作し続けなければ下降しないようになっており(いわゆる2段押し)、安全性を高めることができる。
また、前記スイッチパネル7の停止スイッチ7bをプッシュ操作すると、電動モータ20が停止して、水切り棚2を上昇途中または下降途中の任意の位置でストップさせることができる。
前記収納空間14の底板14Cの上には、制御ボックス40(図3参照)が取付けられ、この制御ボックス40内の制御回路に、前記電動モータ20、各スイッチ7a〜7c、各報知・警報部7d〜7f、図4(b)で示す水位検出手段29等が接続されている。
図8に詳細に示すように、前記昇降用開口5の四周囲を取り囲む横長長方形状の導電性(例えばアルミニューム製)の開口枠37が設けられ、この開口枠37の内縁に、前記昇降する水切り棚2の各壁面と接触しないように立ち上がる立ち上がり部37aが形成されるとともに、フロアキャビネット1の昇降用開口5の四周囲のカウンター面1aに載置されるフランジ部37bが形成されている。この導電性開口枠37は、後述する静電検出センサ38を兼ねるようになる。また、この開口枠37によって、昇降用開口5と水切り棚2との間の隙間を目隠しできるようになる。
前記開口枠37のフランジ部37bの下面には、四周囲の適所に圧電センサ39が取付けられ、この圧電センサ39を介して、開口枠37である静電検出センサ38が電気的に絶縁された状態でカウンター面1aに載置されるようになる。前記収納空間14の底板14Cの上の制御ボックス40の制御回路に、開口枠37である静電検出センサ38と圧電センサ39とが、リード線41で接続されている。
前記制御ボックス40の制御回路には、図9(a)に示すように、開口枠37である静電検出センサ38と対地の間の静電容量C1が予め記憶されていて、開口枠37である静電検出センサ38に静電容量を持つ異物(たとえば、人体)が触れると、人体と対地との間の静電容量C2の分が増加するので、この静電容量の増加(C1+C2)で開口枠37に異物が乗っていることを検出する。
また、圧電センサ39は、開口枠37に静電容量を持たない異物(たとえば、調味料の瓶等)が乗っていると、その圧力の変化から開口枠37に異物が乗っていることを検出する。
一方、前記水切り棚2の水受けトレー10の底部は、中央部が下向きに窪むように形成されて、この底部の中央部には排水口10aが設けられている。この排水口10aにフレキシブルな排水パイプ25の一端25aが連結されるとともに、この排水パイプ25の他端25bは、前記収納空間14の背板14Dの内壁面に取付けた水受けマス26の上部位置に連結されている。
前記水受けマス26は、上部が開口した四角箱状であり、この水受けマス26の下部にはU字状の排水トラップ27の入口端が連結されるとともに、この排水トラップ27の出口端には排水管28が連結されている。この排水管28は、前記収納空間14の底板14Cの開口14aから下水配管等(図示せず)に連結されている。前記排水パイプ25の内径D1は、排水管28の内径D2より小さく形成されている。また、前記排水トラップ27内には、図4(b)に示すように、排水トラップ27内の水位Lを検出する前記水位検出手段29が設けられている。
さらに、前記収納空間14の背板14Dの内壁面に取付けた水受けマス26とほぼ同じ高さ位置に、傾斜させた水受け樋30が背板14Dの内壁面に水密状態で取付けられて、この水受け樋30の傾斜下側は、水受けマス26の上部位置に連結されている。この水受け樋30は、前記昇降用開口5のほぼ真下に位置させている。
上記のようなフロアキャビネット1であれば、フロアキャビネット1のカウンターに形成した昇降用開口5内に設置した水切り棚2を、不使用時にはカウンター下の収納空間14に下降させるとともに、使用時にはカウンター上に上昇させることで、キッチンとダイニングとの間に壁面が無いオープン型の対面キッチンに好適であって、水切り棚2をカウンター上に上昇させれば、屈まずに水切り棚2から収納物を出し入れできるようになる。
また、水切り棚2は、カウンター上に上昇させるだけであるから、水切り棚2のいずれの段にある食器等の収納物でも出し入れしやすくなるとともに、水切り棚2をカウンター下の収納空間14に下降させれば、カウンター上面を広く使えるようになるとともに、カウンター上での別の作業の邪魔にならなくなる。
さらに、水切り棚2の下降前に、昇降用開口5の付近に異物があることを静電検出センサ38で検出すると、図9(b)のように、その検出信号が制御ボックス40に送られて、制御ボックス40の演算処理回路50(後述の図10で示す)から昇降機構6の電動モータ20に停止信号が送られて、スイッチパネル7の下降スイッチ7cをプッシュ操作しても、電動モータ20が停止したままで、水切り棚2が下降しなくなる。また、水切り棚2の下降途中に、昇降用開口5の付近に異物があることを静電検出センサ38で検出すると、同様にして、電動モータ20が緊急に停止して、水切り棚2の下降が停止されるようになる。
加えて、水切り棚2の下降終期に、天板2fと昇降用開口5の付近とに、例えば調味料の瓶等の異物が挟まれたことを圧電センサ39で検出すると、同様にして、電動モータ20が緊急に停止して、水切り棚2の下降が停止されるようになる。この電動モータ20の緊急停止の直後に、電動モータ20を僅かな時間だけ逆転して水切り棚2を少し上昇させるようにすれば、異物を取り除きやすくなる。
同時に、スイッチパネル7の上昇スイッチ7aや下降スイッチ7cをプッシュ操作していても、これらのプッシュ操作がキャンセルされて、電動モータ20が正転または逆転されないようになる。合わせて、スイッチパネル7の異物挟み込み報知・警報部7eで報知して、異物を取り除くことを促すことができる。このようにして、水切り棚2と昇降用開口5の付近のカウンター面1aとの間に異物が挟まれることを未然に防止できるようになる。
また、異物検出手段として、静電検出センサ38と圧電センサ39とを組合わせることで、静電検出センサ38によって人体などの静電容量を持つ異物をいち早く検出して挟み込みを未然に防止できるとともに、圧電センサ39によって調味料の瓶などの静電容量を持たない異物も確実に検出することができるようになるので、より安全性が向上するようになる。このようにして、不所望な異物の挟み込みを防止し、前記昇降機構6がロックして動作不能になったり、過負荷(過電流)になったりするというような不具合の発生を防止することができる。
図10は、制御ボックス40内において、水切り棚2の昇降に係るセンシング部分の電気的構成を示すブロック図である。本発明のフロアキャビネット1において水切り棚2の昇降に係るセンサとしては、前記静電検出センサ38および圧電センサ39に、水切り棚2の昇降位置を検出する摺動抵抗45およびフォトインタラプタ46が設けられている。マイクロコンピュータなどから成る演算処理回路50は、それらの検出結果に応答して、前記昇降機構6などを制御する。
前記摺動抵抗45は、前記ガイドレール15に沿って設けられるなどして、水切り棚2の昇降位置を検出するものであり、前記フォトインタラプタ46は、一対の受発光素子46a,46bを備え、水切り棚2が昇降上限位置または昇降下限位置に達したことを検出し、これによって演算処理回路50は、昇降機構6を停止するとともに、前記摺動抵抗45の検出結果を補償する。
前記摺動抵抗45の一端にはバイアス電圧が印加されており、他端はGNDに接続されており、水切り棚2側に設けられる摺動片45aの出力電圧が前記演算処理回路50のアナログ/デジタル変換ポート50aに入力される。したがって、電源投入時や停電復帰後にも、水切り棚2の昇降位置を、絶対値で検出することができる。
前記フォトインタラプタ46において、発光素子46bは、発光ダイオードなどから成り、バイアス抵抗46cと直列に、バイアス電圧源とGNDとの間に接続されて、常時点灯されている。この発光素子46bは、たとえばスイッチパネル7が格納式の場合、該スイッチパネル7が外部に露出して操作可能になるなどして、水切り棚2を昇降させる可能性がある場合のみ、点灯するようにしてもよい。前記発光素子46bと対を成す受光素子46aは、フォトトランジスタなどから成り、そのコレクタが抵抗46dを介してバイアス電圧源と接続され、エミッタが抵抗46eを介してGNDに接続され、抵抗46eとの接続点がトランジスタ46fのベースに接続される。前記トランジスタ46fのコレクタはプルアップ抵抗46gを介してバイアス電圧源と接続され、エミッタはGNDに接続される。前記トランジスタ46fのコレクタとプルアップ抵抗46gとの接続点が前記演算処理回路50の入力ポートに接続される。
したがって、受光素子46aに発光素子46bからの光が入射している間は、受光素子46aに電流が流れてトランジスタ46fにベース電圧が与えられ、これによって該トランジスタ46fがオンして演算処理回路50の入力ポートがローレベルとなる。これに対して、受光素子46aに発光素子46bからの光が入射していない間は、受光素子46aに電流が流れず、トランジスタ46fはオフし、演算処理回路50の入力ポートがハイレベルとなる。このようなフォトインタラプタ46は水切り棚2側に設けられ、ガイドレール15側に設けられる透孔または遮光板が前記受光素子46aと発光素子46bとの間の光路を形成または遮断することによって、演算処理回路50は、水切り棚2が前記昇降上限位置または昇降下限位置に達したことを検出することができる。
一方、前記静電検出センサ38に係る構成としては、発振回路51と、同調回路52と、直流カット・平滑回路53と、増幅回路54とが設けられている。
前記発振回路51は、発振子51aに、共振コンデンサ51b,51cおよびインバータ51d,51eを備えて構成され、予め定める周波数の信号を発振する。前記同調回路52は、前記発振回路51からの信号ラインに挿入される抵抗52aに、その抵抗52aの下流側に接続されるインダクタ52bおよびコンデンサ52cから成るLCフィルタを備えて成り、前記インダクタ52bとコンデンサ52cとの接続点に前記静電検出センサ38が接続される。したがって、前記発振回路51からの発振信号に対して、前記静電検出センサ38の前記静電容量によって同調周波数が変化し、同調回路52からの出力信号の振幅が変化する。
前記直流カット・平滑回路53は、直流カット用のコンデンサ53aと、平滑用のダイオード53b,53cおよびコンデンサ53dに、前記コンデンサ53dの放電用の抵抗53eとを備えて構成され、前記同調回路52の出力振幅に対応した直流電圧を出力する。その直流電圧は、抵抗56を介して前記増幅回路54に入力され、増幅された後、演算処理回路50のアナログ/デジタル変換ポート50bに入力される。演算処理回路50の判定部50xは、前記増幅回路54の出力レベルが予め定める判定閾値を超えたか否かから、すなわち前記静電検出センサ38への異物の接触による静電容量の変化が予め定めるレベルを超えたか否かから、該静電検出センサ38への異物の接触を検知し、異物が存在する場合には、前述のように昇降機構6の下降を停止し、また異物挟み込み報知・警報部7eから使用者に異物の存在を報知する。
したがって、演算処理回路50は、異物検出停止手段を構成するとともに、後述するように異物検出手段における判定手段、記憶手段および補正手段を構成し、前記静電検出センサ38は電極を構成し、前記発振回路51、同調回路52、直流カット・平滑回路53、および増幅回路54は、信号処理手段を構成する。
上記のように構成されるフロアキャビネット1において、注目すべきは、演算処理回路50のメモリ50cには、前記水切り棚2の昇降上限位置から昇降下限位置までの昇降範囲の各停止位置に対して、前記アナログ/デジタル変換ポート50bへの入力レベルの基準値が格納されており、該演算処理回路50内の補正部50dは、前記スイッチパネル7の上昇スイッチ7a、停止スイッチ7b、および下降スイッチ7cの操作によって水切り棚2が昇降変位し、停止した時点で摺動抵抗45の出力から停止位置を検出し、その停止位置に対応した基準値を前記メモリ50cから読出し、前記静電検出センサ38の出力による異物の接触検知の判定閾値を補正することである。
図11は、前記メモリ50cに格納される基準値および判定閾値の関係を示すグラフである。前記水切り棚2は、主に金属材料から成り、前述のように構成されている。したがって、その昇降用開口5からの繰出し量によって、非接触状態での静電検出センサ38の出力も変化を生じる。また、前記制御ボックス40内の回路素子のばらつきなどによっても、非接触状態での静電検出センサ38の出力に差が生じる。その変化パターンは、製品の個体差や設置環境(設置位置回りの状況や温度等)の差に対して、全体レベルが変化するだけで、パターン自体は略等しくなる。したがって、前記メモリ50cには、メーカで測定された代表となる製品での変化パターン(1つの製品の測定値または複数の製品の測定値の平均値など)が、デフォルト値として格納されている。図11において、このデフォルト値を参照符号α1で示す。
前記水切り棚2の昇降用開口5からの繰出しに対して、先ず参照符号W1で示す下限側の区間では、前記上部フレーム2Aが静電検出センサ38である開口枠37から離れてゆくことで、静電容量が急激に減少しており、やや上部の参照符号W2で示す区間では、前記水切り部2aが近接/離反してゆくことで、前記静電容量は一旦上昇した後下降し、参照符号W3で示す上限側の区間では、前記下部フレーム2Bが開口枠37に近接してゆくことで、静電容量が急激に増加している。なお、金属製でも、鍋やフライパンでは、立てて置かれることもあり、前記静電容量の変化に対する影響は小さく、殆どはフレーム構造や棚配置によって決定される。
前記参照符号α1で示す変化パターンのデフォルト値に対しては、予め定める変化幅ΔV1が加算された参照符号α1’で示す変化パターンが前記判定閾値となり、前記メモリ50cに格納されている。
一方、前記上昇スイッチ7a、停止スイッチ7b、および下降スイッチ7cの操作によって任意に停止した位置P1において、前記アナログ/デジタル変換ポート50bへの入力レベルが前記デフォルト値から値ΔV2だけ高いとき、全体の変化パターンは参照符号α2で示すように変化しているものと推定することができ、前記補正部50dは、前記参照符号α1’で示す判定閾値も参照符号α2’で示すように変化しておく。前記アナログ/デジタル変換ポート50bへの入力レベルが前記デフォルト値から値ΔV3だけ低いときも同様に、全体の変化パターンは参照符号α3で示すように変化しているものと推定することができ、判定閾値をシフトして判定を行うことができる。補正部50cは、温度などの変化にも対応するために、水切り棚2の停止の度に、前記判定閾値の更新を行う。
そして、水切り棚2の下降中において、前記摺動抵抗45によって検出された昇降位置で、前記参照符号α1’で示す判定閾値を超える静電容量の変化が生じると、前記判定部50xは、異物があると判定し、下降動作を停止する。
このように構成することで、使用者の操作によって水切り棚2が昇降され、任意に停止した地点を基準位置として異物の接触判定のための閾値の補正を行うので、補正のために水切り棚2を停止する必要はなく、補正のための時間を別途設ける必要はない。
[実施の形態2]
図12は、本発明の実施の他の形態に係るキッチン用フロアキャビネットにおける判定閾値の変化を示すグラフである。本実施形態のキッチン用フロアキャビネットにも、前述の図1〜図10で示す構成を用いることができ、演算処理回路50の補正部50dおよびメモリ50cの構成および動作が一部異なるだけである。図12のグラフは、前述の図11で示すグラフに対応している。注目すべきは、本実施の形態では、メモリ50cには、参照符号α1で示す変化パターンのデフォルト値が記憶されているとともに、前記参照符号α1’で示す判定閾値が、参照符号α1’’で示すように、水切り棚2の昇降範囲を複数の区間に分割して、各区間での最大値または平均値で記憶されていることである。
そして、補正部50dは、停止した位置において、前記アナログ/デジタル変換ポート50bへの入力レベルが前記デフォルト値α1からどれだけ離れているかに応じて、判定閾値α1’’を補正して前記判定部50xでの判定閾値に設定する。
したがって、補正のために水切り棚2の昇降動作を一旦停止する必要はなく、補正のための時間を別途設ける必要はない。また、異物の接触判定のための閾値も水切り棚2の昇降範囲を複数に区間分割して設定されており、小さい容量でメモリ50cに格納することができる。
[実施の形態3]
図13は、本発明の実施のさらに他の形態に係るキッチン用フロアキャビネットにおける異物検出のための基準値の変化を説明するためのフローチャートである。本実施形態のキッチン用フロアキャビネットにも、前述の図1〜図10で示す構成を用いることができ、演算処理回路50の補正部50dおよびメモリ50cの構成および動作が一部異なるだけである。注目すべきは、本実施の形態では、前述のように昇降機構6は、収納位置である下限位置への下降時に、前記下限位置よりも手前の下限手前位置で停止することを利用し、図12で示すように、多少の位置のずれに対しても静電容量の少ないこの下限手前位置を基準位置として、下降時にこの下限手前位置に停止する毎に、前記アナログ/デジタル変換ポート50bへの入力レベルを前記基準値としてメモリ50cに取込み、補正部50dは、その基準値に前記変化幅ΔV1を加算することで判定閾値を求めることである。
また、他の位置で停止した場合、その位置での前記アナログ/デジタル変換ポート50bへの入力レベルを前記基準値としてメモリ50cに取込み、補正部50dは、その基準値に前記変化幅ΔV1を加算することで判定閾値を求めるとともに、長時間その位置で停止している状態では、前記基準値を更新することで、環境の変化(気温、湿度、物の出し入れ等の微妙な変化)があっても補正を行うことである。その更新も、静電容量の絶対値を見ずに、変化量を見て、その変化量分だけ全体が変化したとして基準値にフィードバックをかけることで行われる。
図13は、その他の位置で停止した場合における基準値の更新動作を示す。ステップS1では、前記摺動抵抗45の出力から、停止中であるか否かが判断され、移動中であるときにはステップS2,S3で、それぞれ下降方向のカウンタおよび上昇方向のカウンタをリセットし、ステップS4で前記基準値をクリアして前記ステップS1に戻る。
一方、前記ステップS1で水切り棚2が停止中であるときにはステップS11に移り、前記アナログ/デジタル変換ポート50bからのデータが取込まれ、ステップS12で、停止時の基準値の有無が判断され、未だ基準値が取込まれていないときには、ステップS13で基準値は現在の値とされて前記ステップS1に戻る。
また、前記ステップS12で、停止時の基準値が既に設定されている場合はステップS14に移り、前記アナログ/デジタル変換ポート50bからのデータがその記憶されている基準値と比較され、ステップS15で、基準値から変化が無い場合は前記環境変化がないので、ステップS16,S17で、それぞれ下降方向のカウンタおよび上昇方向のカウンタをリセットし、前記ステップS1に戻る。
これに対して、前記ステップS15で基準値から変化がある場合にはステップS21に移り、今回の値が基準値より上であるか否かが判断され、基準値より上であるときにはステップS22に移り、前記下降方向のカウンタがリセットされ、ステップS23で上昇方向のカウンタがカウント動作を行い、ステップS24で、そのカウント値が予め定める値を超えたか否かが判断され、超えていないときには前記ステップS1に戻る。前記ステップS24において、カウント値が予め定める値を超えているときには、前記予め定める値以上に環境変化が生じ、静電容量が増加したことになり、ステップS25で、メモリ50cに記憶されている基準値に予め定める差分が加算され、ステップS26で更新されて前記ステップS1に戻る。
前記ステップS21において今回の値が基準値より下であるときにはステップS32に移り、前記上昇方向のカウンタがリセットされ、ステップS33で下降方向のカウンタがカウント動作を行い、ステップS34で、そのカウント値が予め定める値を超えたか否かが判断され、超えていないときには前記ステップS1に戻る。前記ステップS34において、カウント値が予め定める値を超えているときには、前記予め定める値以上に環境変化が生じ静電容量が減少したことになり、ステップS35で、メモリ50cに記憶されている基準値から予め定める差分が減算され、ステップS36で更新されて前記ステップS1に戻る。
このように構成することで、メモリ50cには前記デフォルト値α1を記憶しておく必要が無く、基準位置以外の停止した任意の位置で、個体毎の差や環境変化に対する補正を行い、正確な異物検出を行うことができる。また、一往復させると必ず、前記基準位置で停止することを利用して、このときに補正をクリアして、新たに基準値を入力することで、挟み込みの可能性の高い昇降下限位置への下降時にはより正確な異物検出を行うことができる。また、基準値の補正のための基準位置を、下降時に一旦停止する前記下限手前位置に設定することで、補正を、そのための時間が別途必要となることなく行うことができる。
本発明の一実施形態を示すキッチン用フロアキャビネットであり、(a)は水切り棚が下降位置の斜視図、(b)は水切り棚が上昇位置の斜視図である。 (a)はL型のフロアキャビネットの斜視図、(b)はスイッチパネルの正面図である。 昇降式収納装置をダイニング側から見た斜視図である。 (a)は昇降式収納装置をダイニングから見た正面図、(b)は排水トラップの側面図である。 (a)は水切り棚を省略した昇降式収納装置の平面図、(b)は昇降式収納装置の要部断面側面図である。 (a)は天板を省略した水切り棚の斜視図、(b)はガイドレールとブラケットの斜視図である。 天板を省略した水切り棚の分解斜視図である。 異物検出手段を設けた水切り棚であり、(a)は全体斜視図、(b)は開口枠の斜視図、(c)は開口枠の要部断面図である。 (a)は静電検出センサの回路図、(b)は異物検出のシステム図である。 制御ボックス内において、水切り棚の昇降に係るセンシング部分の電気的構成を示すブロック図である。 メモリに格納される異物検出のための基準値および判定閾値の関係を示すグラフである。 本発明の実施の他の形態に係るキッチン用フロアキャビネットにおける異物検出のための判定閾値の変化を示すグラフである。 本発明の実施のさらに他の形態に係るキッチン用フロアキャビネットにおける異物検出のための基準値の変化を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 キッチン用フロアキャビネット
2 水切り棚
5 昇降用開口
6 昇降機構
7 スイッチパネル
7a 上昇スイッチ
7b 停止スイッチ
7c 下降スイッチ
14 収納空間
15 ガイドレール
20 電動モータ
37 開口枠
38 静電検出センサ
39 圧電センサ
40 制御ボックス
45 摺動抵抗
46 フォトインタラプタ
50 演算処理回路
50a,50b アナログ/デジタル変換ポート
51 発振回路
52 同調回路
53 直流カット・平滑回路
54 増幅回路
50c メモリ
50d 補正部
50x 判定部

Claims (4)

  1. キッチン用フロアキャビネットのカウンターの一部に形成した昇降用開口内に配置される収納棚と、この収納棚をカウンター下の収納空間に下降させるとともに、カウンター上に上昇させる昇降機構とを備えた昇降式収納装置において、
    前記昇降用開口の周囲に設けられる電極と、その電極への異物の接触による静電容量の変化を信号として取出す信号処理手段と、前記信号処理手段の出力信号から、前記昇降用開口の付近に異物があるか否かを判定する判定手段と、前記収納棚が予め定める基準位置にある状態で得られるべき前記信号処理手段の出力を基準値として記憶している記憶手段と、前記収納棚が実際に前記基準位置にある状態での前記信号処理手段の出力と前記基準値とを比較し、その比較結果に応じて、前記判定手段における異物検出の判定閾値を変化させる補正手段とを備えて構成される異物検出手段と、
    前記異物検出手段で異物を検出した時に、前記昇降機構による前記収納棚の下降を停止させる異物検出停止手段とを含むことを特徴とする昇降式収納装置。
  2. 前記昇降機構は、使用者の操作によって昇降変位を行い、
    前記記憶手段は、前記収納棚の昇降範囲の各停止位置に対して前記基準値を記憶しており、
    前記補正手段は、前記昇降機構が昇降変位を停止した位置に対応した基準値を前記記憶手段から読出し、その基準値と前記信号処理手段の出力との差に応じて、前記判定手段の判定閾値を変化させることを特徴とする請求項1記載の昇降式収納装置。
  3. 前記昇降機構は、使用者の操作によって昇降変位を行い、
    前記記憶手段は、前記収納棚の昇降範囲の各停止位置に対する前記基準値を記憶しているとともに、前記収納棚の昇降範囲を複数の区間に分割して、各区間での判定閾値を記憶しており、
    前記補正手段は、前記昇降機構が昇降変位を停止した位置に対応した基準値および昇降変位を停止した時点で属する区間の判定閾値を前記記憶手段から読出し、前記基準値と前記信号処理手段の出力との差に応じて、前記判定閾値を変化させることを特徴とする請求項1記載の昇降式収納装置。
  4. 前記昇降機構は、収納位置である下限位置への下降時に、前記下限位置よりも手前の下限手前位置で停止し、使用者の操作によって前記下限位置への下降を行い、前記基準位置は、前記下限手前位置であることを特徴とする請求項1記載の昇降式収納装置。
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