JP4389117B2 - 作業機における穀粒搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンバイン、ハ−ベスタ、運搬車等の作業機における穀粒排出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
機体から遠く離れた場所に穀粒排出口から穀粒を排出する手段として、穀粒排出装置を長くしたり、筒や螺旋軸を伸縮して行なうものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、第1番目の手段では、筒と螺旋軸とを中間部で分割・接続しているために、作業を行なう場合や作業を終えて短縮する場合にはその都度固定している固定具の締緩作業や先端側の筒と螺旋軸とを回動作業する必要があり、しかも機体の高い位置でその作業をしなければならないので、作業に多くの労力を要するとともに危険を伴うことがある。
【0004】
また、第2番目の手段では、操作レバ−あるいはスイッチを操作することにより駆動源であるモ−タを起動し、この回転動力によって穀粒排出口の位置を変更できるので、作業を安全で簡単に行なうことができるが、回転する螺旋軸が大きく振動し、あるいは螺旋軸と筒との振動が共振するなどして螺旋が筒に接触し、耳ざわりな衝突音を生じ、さらに、螺旋や螺旋軸の破損・変形を生じて穀粒の搬送作業に支障を生じることがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、危険や、螺旋または螺旋軸の破損・変形をともなわない作業機における穀粒排出装置を提供するものであって、つぎの技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、螺旋軸(1)を中空の筒(2)にメタル(3)で保持される軸受(4)を介して回転可能に設け、該筒(2)の搬送始端側から受け入れた穀粒を筒(2)の搬送終端側に設けた穀粒排出口(5)から筒(2)の外方に排出する構成の穀粒搬送装置において、該メタル(3)は螺旋軸(1)の軸方向視で略等間隔で且つ円周方向に3か所以上配置した弾性体(6)を介して固定の枠体(7)に連結していることを特徴とする作業機における穀粒搬送装置とした。
【0006】
請求項2記載の発明は、穀粒排出口(5)の位置を筒(2)の軸芯方向に変更し得るように、筒(2)と螺旋軸(1)との軸芯方向の長さを伸縮することができる請求項1記載の作業機における穀粒搬送装置とした。
請求項3記載の発明は、螺旋軸(1)と弾性体(6)の軸芯を略同方向に設けてなる請求項1又は請求項2記載の作業機における穀粒搬送装置とした。
【0007】
請求項4記載の発明は、メタル(3)を支持する枠体(7)を筒(2)の排出口側部に着脱自在に設けてなる請求項1又は請求項2又は請求項3記載の作業機における穀粒搬送装置とした。
【0008】
【発明の作用】
作業機、例えばコンバインによる収穫作業であるとすると、運転者は運転部で機体の回転各部を駆動し、変速レバ−、操作レバ−等を操作して機体を前進させながら作業を開始すると、収穫された穀粒はタンクに送られて貯留される。タンク内に貯留した穀粒を排出する場合には、旋回操作体を操作して穀粒搬送装置を所定の場所に旋回し、伸縮操作手段を操作して穀粒排出装置を伸縮のいずれか又は両方を行い所定の排出場所に位置する。
【0009】
つづいて、穀粒排出の運転操作を行うと、穀粒はタンクから揚穀筒、接続ケ−ス、穀粒排出装置の回転する螺旋軸(1)及び螺旋軸(1)を内装している筒(2)を経て穀粒排出口(5)から機外に排出される。穀粒の排出作業において、螺旋軸(1)の回転中に、この螺旋軸(1)の一部が筒(2)の内面に向けて大きく振れることがある。このとき、螺旋軸(1)を回転可能に支持している軸受(4)を保持しているメタル(3)も固定の枠体(7)に対して振動するが、この振動は螺旋軸(1)の軸方向視で略等間隔で且つ円周方向に3か所以上配置した弾性体(6)によって低減されるので、螺旋軸(1)の螺旋と筒(2)との衝突がなく、螺旋の破損や変形を防止することができる。また、穀粒の搬送が円滑になるので、穀粒搬送・排出作業能率の向上を図れる。
【0010】
そして、穀粒排出口(5)の位置を筒(2)の軸芯方向に変更し得るように、筒(2)と螺旋軸(1)との軸芯方向の長さを伸縮する場合、移動方向に一時的に過負荷がかかっても、弾性体(6)がその負荷を受けて伝動部の伝動不良やモ−タの焼き付けなどを防止することができる。
【0011】
そして、螺旋軸(1)と弾性体(6)の軸芯を略同方向に設けると、前記負荷による作動不良防止効果を高めることができる。
そして、弾性体(6)を交換するとき、メタル(3)を支持する枠体(7)を筒(2)の排出口側部から着脱自在して行なう。これにより、摩耗や損傷した弾性体(6)の交換ができるとともに弾性力の異なる弾性体を任意に取り替えることができるので、螺旋種々の穀粒搬送能力への対応が容易である。
【0012】
なお、上記はタンクに収容した穀粒を搬送して機外に排出する実施例であるが、螺旋を使用して穀粒を搬送する構成、例えば、脱穀装置において精選粒を取り出し側に向けて搬送する一番物搬送装置、カギ又・穂切れ・一部の整粒を含む二番物を二番揚穀装置に向けて搬送する二番物搬送装置、二番物を処理側に揚送する二番物揚送装置、前記一番物を穀粒を収容するタンクの受入れ口に向けて揚送する一番物揚送装置などにも利用することができる。
【0013】
【発明の効果】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の発明では、螺旋軸(1)の螺旋と筒(2)との衝突がなく、螺旋の破損や変形を防止することができるとともに穀粒の搬送が円滑になるので、穀粒搬送・排出作業能率の向上を図れる。
【0014】
そして、請求項2記載の発明では、螺旋軸(1)や筒(2)の移動方向に一時的に過負荷がかかっても、弾性体(6)がその負荷を受けて伝動部の伝動不良やモ−タの焼き付けなどを防止することができる。
そして、請求項3記載の発明では、螺旋軸(1)や筒(2)の移動方向への負荷による作動不良防止を高めることができる。
【0015】
そして、請求項4記載の発明では、摩耗や損傷した弾性体(6)の交換ができるとともに弾性力の異なる弾性体を任意に取り替えることができるので、螺旋種々の穀粒搬送能力への対応が容易である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
まず、その構成について説明すると、コンバイン8は、機体の前進方向に向かって、左右方向に所定の間隔を置いて配置した走行装置(クロ−ラ型であるが、車輪又は車輪とクロ−ラとの組合わせによる構成としてもよい)9を具備する車台の前部に油圧式の昇降手段によって昇降自在に刈取部10を設け、該刈取部10の後方で車台の左側部に脱穀部11を設け、該脱穀部11の右側部にタンク12を設け、該タンク12と刈取部10との間の空間部に各種操作レバ−や表示具等を備えた運転部13を設け、前記脱穀部11の後側に排藁処理装置(実施例では排藁切断装置であるが、排藁結束装置、排藁収束装置、あるいはこれら装置の組み合わせでもよい)14を設けている。
【0017】
刈取部10は左右横方向に複数個配置した分草体15と、後方斜め上方に移動する引き起こしラグ16を有し横方向に複数個配置した引き起こし装置17と、バリカン型の刈取装置18と、刈取った穀稈を後方上方に搬送する刈取穀稈搬送装置19とを一体に構成している。なお、刈取部10への駆動部に、例えばHSTのような変速手段(有段、無段いずれでもよい)を設けている。また、引き起こし装置17への駆動部に、例えばHSTのような変速手段(有段、無段いずれでもよい)を設けることもできる。
【0018】
脱穀部11は機体の進行方向に回転する穀稈自動送り込み装置20を一側部に有し、前記刈取穀稈搬送装置19が搬送してきた穀稈の株元部を挟持後搬送して穂先部を扱室内に送り込み脱穀する自脱型の構成である。
そして、前記タンク12の下部の外壁に着脱自在に設けたL状のロアチュ−ブ21の縦筒部に、縦方向への離脱を阻止するが縦方向の軸芯に対して略水平方向には回動可能に設けている取付け手段(図示せず)を介して揚穀装置の揚穀筒22を立設している。なお、回動手段として、実施例では、フレ−ム23に設けた電動モ−タ93の起動により回転するフレ−ムギヤ25と揚穀筒22の下端部に一体に設けた揚穀筒ギヤ26とを噛み合わせ、このモ−タ93を起動することにより揚穀筒22を回動する構成としている。
【0019】
そして、揚穀筒22に内装し且つ外周面に螺旋を固定している揚穀螺旋軸27の下端部はロアチュ−ブ21の縦筒部に軸受(図示せず)を介して回転可能に設けており、前記タンク12の底部に設けた下部螺旋28の搬送側端部はロアチュ−ブ21の横筒部に軸受(図示せず)を介して回転可能に設けている。また、前記下部螺旋28の軸端部に設けた傘歯車29と揚穀螺旋軸27の軸端部に設けた傘歯車30とを噛み合わせ、下部螺旋28の回転動力を揚穀螺旋軸27に伝動する構成としている。
【0020】
接続ケ−ス31は下端部を前記揚穀筒22の上部に着脱自在に設けた固定ケ−ス32と、該固定ケ−ス32に対して横軸芯回りに縦方向に回動可能に取り付けた回動ケ−ス33とからなり、両ケ−ス内に揚穀螺旋軸27の回転動力を伝動する傘歯車等の伝動機構34を設けている。
【0021】
なお、該伝動機構34は後述する固定筒螺旋軸35を回転可能に設けており、また、固定筒螺旋軸35の移送始端側における軸端部に設けた後支持軸36は、縦移送筒6の上端部に設けた回動ケ−ス33に内装した受メタル37へ挿入して軸支している。
【0022】
穀粒搬送装置38は外周部に螺旋板35aを固着して設けた円形の中空の固定筒螺旋軸35を内装する中空の円筒形状の固定筒39と、外形を略正六角形状とした螺旋軸(実施例では、移動筒螺旋軸である。)1を内装すると共に先端部の底部に穀粒排出口5を有する中空形状の筒(実施例では、移動筒である。)2を備えている。
【0023】
補助軸40は内側中心部に前記移動筒螺旋軸1が摺動し得る六角形状の挿入孔41を貫通しているとともに、軸芯方向における中間部の外周面に軸芯に対して直交する方向に向けて鍔42を設けている。そして、補助軸40の一端部を固定筒螺旋軸35の移送終端側における端部の挿入孔43に挿入して鍔42の一側面を固定筒螺旋軸35の端面に当接させ、固定筒螺旋軸35と補助軸40とを固着している。
【0024】
継手メタル43は外径を移動筒2の内径よりも若干小さくすると共に内径を固定筒39の外径よりも若干大きくして中空の円筒体に形成している外ボス44と該外ボス44の中心部に複数のステ−を介して外ボス44と同一方向に軸芯を位置させて固定した内ボス45とを備えている。
【0025】
そして、該外ボス44は一端部を固定筒39の側方に突出させた状態にし、他端部を固定筒39の移送終端部における外周部ロに重合させて両者を固着しており、内ボス45は前記補助軸40の他端部を回転可能に支持する軸受(実施例ではベアリングを使用)46を設けている。
【0026】
外メタル47は外ボス44と略同一の外径を有し且つ内径を固定筒39の外径よりも若干大きくして円筒状に形成し、固定筒39の移送終端側の端面から軸芯方向における所定位置において固定筒39の外周面に嵌合して固着している。
したがって、前記移動筒2の内周部は外ボス44の外周部及び外メタル47の外周部を後述する伸縮装置48の伸縮作動により前後(軸芯)方向に摺動自在な構成としている。
【0027】
49は一端部を前記揚穀筒22の上部に取付け、他端部を固定筒39に取り付けた昇降装置(実施例では油圧シリンダ、ピストン等の油圧装置を用いている)であって、斜め上下方向に伸縮することにより固定筒39を縦方向の任意の位置に変更することができる構成としている。
【0028】
受ブッシュ50は内側中心部に内径を前記移動筒螺旋軸1が嵌合する六角形状の挿入孔51を貫通していると共に外径を固定筒螺旋軸35の内周面に摺動可能に円形状に形成した円筒体であって、補助軸40を摺動する移動螺旋軸1の移動始端側の軸端部に嵌合して一体に固着している。
【0029】
前支持軸52は中実の丸軸であって、軸芯を移動筒螺旋軸1の軸芯と略同一方向に位置させて基部を前記穀粒排出口5の上方に位置する移動筒螺旋軸1の先端部に嵌入して固着し、その先端部を、外方に突出して三角形状のメタル板53の側部に固着したメタル3に着脱自在に取り付けている軸受(実施例では、ベアリングである。)4でもって回転可能に支持されている。
【0030】
54は枠体7を構成する移動筒2の先端部に位置する側壁55の内面に120度置きの3等配の位置に配置した固定手段であるねじ(ボルト、ナット)56により着脱自在に設けている固定板である。また、支持板59は前支持軸52が通過する孔を中心部に有する円板状に形成しており、移動螺旋軸側にあって、側面視において、前記メタル板53に略平行させて配置している。
【0031】
57は前支持軸52の端面側から見て、軸芯から前記ねじ56を結ぶ線上に配置すると共に、基部を前記固定板54に固着し、中間部を前支持板の軸芯と略平行に設け、先端部を前支持軸52に向け略90度に折り曲げて形成した取付面58を有する支持板取付体である。また、支持板59はメタル板53とは反対側における取付面58の側面に支持板59を密着させてねじ(ボルト、ナット)59aにより着脱自在に設けている。
【0032】
振動抑止体60は、円形の平板61の中心部に形成している孔にねじ軸を挿通してねじ62を固着した弾性体取付具63と、両端部を平板61と略同一の大きさで且つ各横側部にねじ62の頭部が嵌入する凹部64を形成して断面形状を円状としている弾性体6を有している。そして、振動抑止体60は、弾性体6の各凹部64にねじ62の頭部を嵌入して、弾性体6の横側面を平板61の側面に接着剤で接着して形成している。なお、接着後は、ねじ62と弾性体6との軸芯が略同一直線になるように設けている。
【0033】
さらに、該振動抑止体60は前支持軸52の端面側から見てねじ56とねじ56の略中間に位置するように120度置きの3等配の位置に配置し且つ弾性体6の軸芯と前記前支持軸52の軸芯とを略平行に位置させて、一方のねじ62をメタル板53に形成した孔に挿通し、また、他方のねじ62を支持板59に形成した孔に挿通してナット63でもって固定している。なお、枠体7と移動筒螺旋軸1及び前支持軸52とを着脱することができ、ねじはボルトやナットを用いたがこれにのみ限定されるものでない。そして、穀粒排出口5における移動筒2に作業者の手の入るのを防止する手防止ガ−ドGを着脱自在に取り付けている。
【0034】
前記移動筒2に内装した移動筒螺旋軸1の移送始端部及び移送終端部に軸支した移動移送螺旋64、65と、これら移動移送螺旋64、65との間に軸支した複数個の移動移送螺旋66とを内装して設け、さらに、これらの移動移送螺旋66を直列に配設したときにおける全長を長短変更自在な構成としている。
【0035】
前記移動移送螺旋64は、前記補助軸40の前側で移動筒螺旋軸1へ軸支して設け、この移動筒移送螺旋64は内径が六角形状で、外径が円形状の後固定ボス67の外周部には、帯状で一端部側が一方側へ突出する係合部67bを設けると共に、この係合部67b側を外側へ突出させた支持板67aを固着して設け、これら支持板67aと後固定ボス67とには、所定長さの移送螺旋板67cを固着して設けた構成である。該移動移送螺旋64の後固定ボス67をボルト67dにより、移動筒螺旋軸1へ締付けて固定した構成である。
【0036】
前記移動移送螺旋65は、内径が六角形状で外径が円形状の前固定ボス68の外周部には、帯状で一端部側が一方側へ突出する係合部68bを設けると共に、この係合部68b側を外側へ突出させた支持板68aを固着して設け、これら支持板68aと前固定ボス68とには、所定長さの移送螺旋板68cを固着して設けた構成である。該移動移送螺旋65の前固定ボス68を移動筒螺旋軸1で軸支してボルト68dにより、移動筒螺旋軸1へ締付けて固定した構成である。
【0037】
前記移動移送螺旋66は、内径が六角形状で、外径が円形状の中移動ボス69の外周部には、帯形で両端が突出する係合部69b、69bを設けると共に、両端部を外側へ突出させた支持板69aを固着して設け、これら支持板69aと中移動ボス69とには、所定長さの移送螺旋板69cを固着して設けた構成としている。また、移動移送螺旋66は、移動移送螺旋64、65間に、複数個を伸縮自在に移動筒螺旋軸1へ挿入して軸支した構成である。
【0038】
そして、移動移送螺旋66の伸張時は、係合部69b,69bが互いに係合状態になるまで伸張する構成であり、また、収縮時においては、中移動ボス69が当接するまで収縮する構成である。移動移送螺旋66の伸張時においては、前後両側端部の該移動移送螺旋66、66の支持板69a,69aの係合部69b,69bが、前後両側の移動移送螺旋65の支持板68aの結合部68b、及び移動移送螺旋64の支持板67aの結合部67bへ結合状態になるまで伸張する構成である。そして、収縮時においては、移動移送螺旋66、66の中移動ボス69、69と、移動移送螺旋64の後固定ボス67、及び該移動移送螺旋65の前固定ボス68とが互いに当接するまで収縮する構成である。
【0039】
前記移動筒螺旋軸1の外周部イで、移動移送螺旋65の前側と移動筒2の穀粒排出口5の排出始端部との間には先端螺旋板70を固着しており、さらに、先端螺旋板70の終端部を移動筒螺旋軸1に固着して設けた補強ピン70aに固着している。
【0040】
また、前記移動筒2の基部(揚穀筒側部)において、一端部を縦軸芯を通る上面及びこの位置から円周方向に略120度の位置に固定し、他端部を横軸芯方向で且つ移動筒外方に突出するステ−71を設けている。そして、該各ステ−71の突出側端部に固定筒39の外面を摺動し得る摺動体(実施例では円形のロ−ラを使用)72を回動可能に設けている。
伸縮装置48は一端部を固定ケ−ス32(固定筒39でもよい)に一体に取り付けた取付け板73に軸受74を介して回転自在に設け、他端部を移動筒2の上面に取り付けた取付け板75に軸受76を介して回転自在に設けている移動ネジ軸77、移動ネジ軸77を正・逆転する電動モ−タ78等で構成している。そして、該電動モ−タ78は前記回動ケ−ス33の凹部79に侵入させて回動ケ−ス33の側面に固定しており、移動ネジ軸77を、底面を開放した移動ネジ軸カバ−80で覆っている。
【0041】
81は移動ネジ軸77のネジ部に噛み合う突起であって、移動筒2の基部に設けており、移動ネジ軸77が回転すると、突起81がネジ部を移動して移動筒2を移動する構成である。なお、該実施例では移動ネジ軸77を固定筒2及び移動筒2の上側に設けているが、左横側又は右横側に設けてもよい。
【0042】
82は運転部13の座席83の左横側後方における脱穀部11の扱胴カバ−の開閉支点側に設けた排出オ−ガ操作パネルであって、回転動力を出力する伝動輪体(図示せず)と下部螺旋28を回転する伝動輪体(図示せず)とに巻き掛けた無端帯(図示せず)を押圧又は解除して下部螺旋28の駆動・停止を切り替え操作する下部螺旋操作体84、穀粒搬送装置38の長さを調節操作する長さ調節操作体85、穀粒搬送装置38を昇降(上を選択すると上昇、下を選択すると下降する)・旋回(左側を選択すると左側に旋回、右側に選択すると右側に旋回する)する旋回操作体86を設けている。
【0043】
そして、該旋回操作体86は「上」を選択すると昇降装置49の油圧シリンダと連通する電磁弁87を作動する上げソレノイド88を通電するスイッチ89を入り切りし、「下」を選択すると昇降装置49の油圧シリンダと連通する電磁弁90を作動する下げソレノイド91を通電するスイッチ92を入り切りする構成であり、「左」を選択すると電動モ−タ93を正転するスイッチ94を入り切りし、「右」を選択すると電動モ−タ93を逆転するスイッチ95を入り切りする構成である。
【0044】
前記長さ調節操作体85は、前側の押し状態では前記電動モ−タ78を正転する(穀粒搬送装置38の全長を長くする)伸びスイッチ97を前部に設け、後側の押し状態では電動モ−タ78を逆転する(穀粒搬送装置38の全長を短くする)短縮スイッチ98を後部に設け、右側に倒すと穀粒搬送装置38の全長を最長にするまで電動モ−タ78を正転する最長スイッチ99と穀粒搬送装置38の全長を最短にするまで電動モ−タ78を逆転する最短スイッチ100を左側部に設けている。
【0045】
101は「入り」にすると、昇降装置49を作動して穀粒搬送装置38をあらかじめ設定した位置(実施例では最も高い位置)まで上昇し、続いて、電動モ−タ93を起動してあらかじめ設定した位置まで横方向に旋回させる自動張り出しスイッチであり、102は「入り」にすると、昇降装置49を作動して穀粒搬送装置38をあらかじめ設定した位置(実施例では最も高い位置)まで上昇し、続いて、電動モ−タ93を起動して前記張り出し方向とは反対側のオ−ガ受103の上方まで旋回し、その後、昇降装置49を作動して穀粒搬送装置38をオ−ガ受103に下降する自動収納スイッチである。
【0046】
104は昇降装置49の昇降位置を検出するセンサ、105は昇降装置49の横方向の位置を検出するセンサであって、該センサ104,105として、実施例でははポテンショメ−タを使用している。
図20はブロック回路であって、106は制御プログラムやデ−タなどを内蔵したメモリを有するマイクロコンピュ−タの中央演算処理装置(以下「CPU」と呼ぶ)であって、算術・論理及び比較演算等を行なう。
【0047】
そして、該CPU106に入力インタ−フェイス107を介して入力される情報には、スイッチ89,92,94,95、伸びスイッチ97、短縮スイッチ98、最長スイッチ99、最短スイッチ100、自動張り出しスイッチ101及び自動収納スイッチ102からの「入り」・「切り」情報、センサ104,105からの穀粒搬送装置38の縦方向及び横方向の位置情報がある。
【0048】
また、CPU106から出力インタ−フェイス108を介して出力される情報には、上げソレノイド88及び下げソレノイド91への励磁信号、電動モ−タ93への起動指令信号等がある。なお、穀粒搬送装置38をオ−ガ受側に収納する場合、スイッチ94,95の同時「入り」にかかわらず、時間差をおいて電動モ−タ78と電動モ−タ93とが起動する構成としている。
【0049】
また、穀粒搬送装置38がオ−ガ受103にあるとき、長さ調節操作体85を倒してスイッチ94,95を「入り」にしても、CPU106から電動モ−タ78への起動指令信号の出力をしないように設けている。
そして、センサ105から旋回情報を入力したCPU106は、張り出し側への穀粒搬送装置38の位置が予め設定した旋回位置または移動終了付近に到達したと判断すると、出力インタ−フェイス108を介して電動モ−タ93に正転の起動指令信号を出力し、反対に、収納時において、センサ105から旋回情報を入力したCPU106は、穀粒搬送装置38の位置が移動開始付近または予め設定した旋回位置に到達したと判断すると、出力インタ−フェイス108を介して電動モ−タ93に逆転の起動指令信号を出力する構成である。
【0050】
さらに、CPU106は電動モ−タ93の起動時間を記憶しており、この時間の長さによって電動モ−タ78,93へ連続またはパルスの起動指令信号を出力する。すなわち、穀粒搬送装置38の長さが短い場合には、CPU106から電動モ−タ78,93に連続出力し、穀粒搬送装置38の長さが長い場合には、CPU106から電動モ−タ78,93にパルス出力する構成である。
【0051】
つぎに、その作用について説明する。
まず、運転者は運転部の座席83に座り、駐車ブレ−キペダルを踏み込んでキ−をキ−スイッチに入れエンジンを起動すると、エンジンから出力された動力は伝動機構を介して機体の回転各部に伝動される。
【0052】
そして、スロットルレバ−を回動してエンジンを所定回転数に選択すると共に、副変速レバ−を所望位置に回動して、例えば標準を選択し、さらに脱穀レバ−及び刈取レバ−を操作して脱穀部11、刈取部10を駆動すると、機械条件等が計器パネルの各表示具に表示される。
【0053】
収穫作業の準備を終えると、駐車ブレ−キペダルの踏み込みを解除し、つづいて変速レバ−を側に回動して機体を前進させると共に操作レバ−を前後方向に傾倒して刈取部10の高さ位置を決め、または左右に傾倒して機体の進行方向を変更しながら分草体15を所定の条間に合わせる。すると、引き起こしケ−スに沿って斜め後方上方に移動する引き起こしラグ16で引き起こされた穀稈の株元部は、刈取装置18によって切断されて刈取穀稈搬送装置19に受け継がれ後方上方に搬送される。
【0054】
そして、搬送終端部に到達した穀稈は穀稈自動送り込み装置20に挟持されて後方に搬送され、排藁処理装置14送り込まれて処理されるが、穀稈の穂部はその途中で扱室内に送り込まれて脱穀処理される。これにより生じた穀粒などの処理物は風選されて穀粒とわら屑に分離され、穀粒は一番螺旋、一番物揚穀装置等の搬送装置によってタンク12に送り込まれ収容される。
【0055】
その後、タンク内の穀粒が満杯になると、運転者は収穫作業を中断して、例えばコンバインを畦の近くに移動させる。そして手動操作によって穀粒搬送装置38を所定位置に移動する場合には、まず、旋回操作体86を自分から遠くなる側(前側)に倒すと、スイッチ89が「入り」になり、CPU106から出力インタ−フェイス108を介して上げソレノイド88に励磁信号を出力し励磁する。すると、電磁弁87の作動により昇降装置49が伸びるので、これに関連して回動ケ−ス33は固定ケ−ス32に対して回動し穀粒搬送装置38を上昇する。
【0056】
そして、穀粒搬送装置38が所定位置まで上昇すると、作業者は旋回操作体86を元の中立位置に戻したあと左側に倒してスイッチ94を「入り」する。すると、CPU106から出力インタ−フェイス108を介して電動モ−タ93に起動信号を出力して起動するので、回転動力はフレ−ムギヤ25から揚穀筒ギヤ26に伝動されて揚穀筒22、接続ケ−ス31及び穀粒搬送装置38を縦方向の軸芯回りに左側に回動する。
【0057】
作業者は穀粒搬送装置38の移動を見て所定位置に到達したと判断すると、旋回操作体86を元の中立位置に戻す。すると、CPU106から出力していた起動信号の出力は停止され、穀粒搬送装置38の移動も停止する。
自動張り出しを行なう場合には、作業者は排出オ−ガ操作パネル82の自動張り出しスイッチ101を「入り」にすると、CPU106から出力インタ−フェイス108を介して上げソレノイド88に励磁信号を出力して励磁する。
【0058】
すると、電磁弁87の作動により昇降装置49が伸びるので、これに関連して回動ケ−ス33は固定ケ−ス32に対して回動し穀粒搬送装置38を上昇する。
そして、センサ104の検出信号を入力インタ−フェイス107を介して取り込んだCPU106は、穀粒搬送装置38が最高位置まで上昇したと判断すると、出力インタ−フェイス108を介してスイッチ94に「入り」信号を出力する。すると、電動モ−タ93は起動するので、回転動力はフレ−ムギヤ25から揚穀筒ギヤ26に伝動されて揚穀筒22、接続ケ−ス31及び穀粒搬送装置38を縦方向の軸芯回りに左側に回動する。
【0059】
その後、センサ105の検出信号を入力インタ−フェイス107を介して取り込んだCPU106は、穀粒搬送装置38が予め設定した位置まで旋回したと判断すると、出力インタ−フェイス108から電動モ−タ93への起動信号の出力を停止する。
【0060】
つぎに、作業者は旋回操作体86を手前側に倒してスイッチ90を「入り」にすると、CPU106から出力インタ−フェイス108を介して下げソレノイド91に励磁信号を出力して励磁するので、電磁弁90の作動により昇降装置49が短くなるので、これに関連して回動ケ−ス33は固定ケ−ス32に対して回動し穀粒搬送装置38を下降する。そして、穀粒搬送装置38が穀粒排出位置まで下降すると、作業者は旋回操作体86を元の中立位置に戻す。
【0061】
上記いずれかの作業を行なったあと、作業者は長さ調節操作体85を前側に倒して伸びスイッチ97を「入り」にすると、この情報を入力インタ−フェイス107を介して取り込んだCPU106は、出力インタ−フェイス108を介して電動モ−タ78へ起動信号を出力して起動し移動ネジ軸を正転する。すると、突起81は螺子部に沿って穀粒搬送装置38の先端側(穀粒の排出側)に向けて軸芯方向に移動するが、このとき移動筒2もこれと同方向に移動する。この移動筒2の内周部は外ボス44の外周部及び外メタル47の外周部を前後(軸芯)方向に摺動する。
【0062】
さらに、移動筒2の移動に関連して、固定板54、支持板取付体57、支持板59、振動抑止体60、メタル3、軸受4などにより前支持軸52をそれと同方向に移動するので、先端部(前端部)を前支持軸52に固着している移動筒螺旋軸1と移動移送螺旋65の前部に位置して移送終端側端部を補強ピン70aに固着している先端螺旋板70も移動筒2と同方向に移動し、穀粒搬送装置38の全長を長くする。このとき、移動筒螺旋軸1の移送始端部の一部は補助軸40の内周面を摺動し、また、後端部に固着した受ブッシュ50の外周面は固定筒螺旋軸35の内周面に摺動する。
【0063】
さらに、移動筒螺旋軸1の移動によって、先端螺旋板70に後続して近接した位置においてこの移動筒螺旋軸1に固定している移動移送螺旋65もそれと同方向に移動するが、このとき移動移送螺旋65の係合部68bは最前位置にある移動移送螺旋66の前側の係合部69bに係合して引き連れる。移動筒2がさらに移動すると、移動移送螺旋66の後側の係合部69bは後続する移動移送螺旋66の前側の係合部69bに係合して引き連れ、その後側の係合部69bは後続する移動移送螺旋66の前側の係合部69bに係合して引き連れることになり、以後、同様の作業を行なう。したがって、移動筒2が最長に伸張した所では移動筒螺旋軸1に嵌合している移動移送螺旋66の係合部69bが係合した姿勢になっている。また、このとき、移動移送螺旋64の係合部67bと最後部に位置する移動移送螺旋66の後側の係合部69bとが係合している。
【0064】
そして、穀粒搬送装置38の排出口5が穀粒収納の所定位置に到達したとき、作業者は長さ調節操作体85を元の中立位置に戻すと、CPU106は出力インタ−フェイス108を介して電動モ−タ78へ出力している起動信号の出力を停止するので、移動筒2の移動も停止する。
【0065】
つづいて、下部螺旋操作体84を操作して伝動状態に切り替えると、回転動力は下部螺旋28、揚穀螺旋軸27、伝動機構34、外周部に螺旋板35aを設けた固定筒螺旋軸35及び移動筒螺旋軸1に伝動されるので、この移動筒螺旋軸1に設けている移動移送螺旋64,65,66と先端螺旋板70を回転させる。したがって、タンク10に貯留している穀粒は、下部螺旋28、揚穀螺旋軸25、固定筒螺旋軸35、移動移送螺旋64,65,66及び先端螺旋板70を有する移動筒螺旋軸1の順に移送されるので、タンク10からロアチュ−ブ21、揚穀筒22、接続ケ−ス34、固定筒39、移動筒2を通り、移動筒29の先端部の穀粒排出口5から排出されてトラックや運搬車等の収容部に収容される。なお、穀粒の排出作業を終えると、下部螺旋操作体84を操作して下部螺旋28への動力伝動を解除する。
【0066】
そして、穀粒搬送装置38を手動で収納する場合には、作業者は長さ調節操作体85を後側に倒して短縮スイッチ98を「入り」にすると、この情報を入力インタ−フェイス107を介して取り込んだCPU106は、出力インタ−フェイス108を介して電動モ−タ78へ起動信号を出力して起動し移動ネジ軸77を逆転する。すると、突起81は螺子部に沿って穀粒搬送装置38の基部側に向けて軸芯方向に移動するが、このとき移動筒2もこれと同方向に移動する。
【0067】
このとき、移動筒2の移動に関連して、固定板54、支持板取付体57、支持板59、振動抑止体60、メタル3、軸受4などにより前支持軸52をそれと同方向に移動するので、先端部(前端部)を前支持軸52に固着している移動筒螺旋軸1と移動移送螺旋65の前部に位置して移送終端側端部を補強ピン70aに固着している先端螺旋板70も移動筒2と同方向に移動し、穀粒搬送装置38の全長を短くする。このとき、移動筒螺旋軸1の移送始端部の一部は補助軸40の内周面を摺動し、また、後端部に固着した受ブッシュ50の外周面は固定筒螺旋軸35の内周面に摺動する。
【0068】
さらに、移動筒螺旋軸1の移動によって、先端螺旋板70に後続して近接した位置においてこの移動筒螺旋軸1に固定している移動移送螺旋65もそれと同方向に移動するが、このとき、移動移送螺旋65の係合部68bは最前位置にある移動移送螺旋66の前側の係合部69bとの係合を解きながら後退する。
【0069】
その後、移動筒2の軸芯方向において、移動移送螺旋65の固定ボス68の後面が最前位置にある移動移送螺旋66の中移動ボス69の前面に当たると後側に向けて押していく。移動筒2がさらに移動すると、移動移送螺旋66の中移動ボス69の後面は後続する移動移送螺旋66の中移動ボス69の前面を後側に向けて押し、その後面は後続する移動移送螺旋66の中移動ボス69の前面を後側に向けて押すことになり、以後、同様の作業を行なう。
【0070】
そして、穀粒搬送装置38の排出口5が穀粒収納の所定位置に到達したとき、すなわち、移動筒2が元の最端に位置したとき、作業者は長さ調節操作体85を元の中立位置に戻すと、CPU106は出力インタ−フェイス108を介して電動モ−タ78へ出力している起動信号の出力を停止するので、移動筒2の移動も停止する。
【0071】
前記した穀粒排出作業を行なうにあたって、長い螺旋軸が回転すると、この螺旋軸が大きく振動し、あるいは螺旋軸と筒との振動が共振することが生じることがあるが、移動筒螺旋軸1の先端部に固着して一体に設けた前支持軸52を回転可能に支持している軸受4を設けているメタル3は、移動筒螺旋軸1及び前支持軸52の軸芯と略平行に位置し、しかも、その軸芯方向から見て、同一の軸芯から略同一の距離で略120度毎の3等配の所に配置した断面円形の棒状に形成した弾性体(実施例では、ゴムである。)6を備えた振動抑止体60を介して固定の支持板59に取り付けているので、前記振動や共振がこの弾性体6でもって低減されることになり、その結果、螺旋軸1の螺旋と筒2との衝突がなく、螺旋の破損や変形を防止することができる。また、穀粒の搬送が円滑になるので、穀粒搬送・排出作業能率の向上を図れる。
【0072】
そして、穀粒排出口5の位置を筒2の軸芯方向に変更し得るように、筒2と螺旋軸1との軸芯方向の長さを伸縮する場合、移動方向に一時的に過負荷がかかったとき、たとえば、穀粒排出装置38から完全に穀粒を排出する前に移動筒螺旋軸1を後退させたとき、移動筒螺旋軸1に錆びの発生や泥土の付着などによって移動不良を生じたとき、あるいは穀粒排出口5に穀粒が充満したときのように、弾性体6がその負荷を受けて伝動部の伝動不良やモ−タの焼き付けなどを防止することができ、また、弾性体6の剥離を防止することができる。
【0073】
そして、螺旋軸1と弾性体6の軸芯を略同方向に設けてることにより、穀粒搬送装置38が長くなる方向に前記移動筒螺旋1が移動するときは弾性体6に引張りの力がかかり、反対に穀粒搬送装置38が短くなる方向に前記移動筒螺旋1が移動するときは弾性体6に圧縮の力がかかることになって、負荷による作動不良防止効果を高めることができる。
【0074】
そして、ねじ56,59やナット53を取り外すして、枠体7を移動筒2及び前支持軸52から分離することによって弾性体6を交換することができるので、摩耗や損傷した弾性体6の交換ができるとともに弾性力の異なる弾性体6を任意に取り替えることができ、螺旋種々の穀粒搬送能力への対応が容易である。
【0075】
つづいて作業者は旋回操作体86を右側に倒してスイッチ95を「入り」にすると、CPU106から出力インタ−フェイス108を介して電動モ−タ93に逆転の起動信号を出力して起動するので、回転動力はフレ−ムギヤ25から揚穀筒ギヤ26に伝動されて揚穀筒22、接続ケ−ス31及び穀粒搬送装置38を縦方向の軸芯回りに右側に回動する。
【0076】
そして、センサ105から出力される情報を入力したCPU106は、穀粒搬送装置38の移動筒2がオ−ガ受103の上方所定位置に到達したと判断すると電動モ−タ93への起動出力信号を停止する。
そして、作業者は手前側に倒してスイッチ92を「入り」にすると、CPU106から出力インタ−フェイス108を介して下げソレノイド91に励磁信号を出力して励磁する。すると、電磁弁90の作動により昇降装置49が短くなり、これに関連して回動ケ−ス33は固定ケ−ス32に対して回動し穀粒搬送装置38を下降する。
【0077】
そして、穀粒搬送装置38がオ−ガ受103に収納された情報をセンサ104から入力インタ−フェイス107を介して入力したCPU106は、下げソレノイド91への励磁信号の出力を停止する。
そして、穀粒搬送装置38を自動収納する場合には、自動収納スイッチ102を「入り」にする。すると、穀粒搬送装置38の自動収納情報を入力インタ−フェイス107を介して取り込んだCPU106は、出力インタ−フェイス108を介して電動モ−タ78へ起動信号を出力して起動して移動ネジ軸77を逆転する。すると、突起81は螺子部に沿って穀粒搬送装置38の基部側に向けて軸芯方向に移動するが、このとき移動筒2もこれと同方向に移動するが、以下、前記作業と同様の作業を自動で行なう。
【0078】
なお、前記した穀粒を排出するとき、穀粒排出装置38の穀粒排出口5が穀粒排出位置よりも遠い場合には、長さ調節操作体85を手前側に倒して短縮スイッチ98を「入り」にすれば、前記と同様の作業が行われて短くなるので、穀粒排出口5を適正な位置に移動できる。また、ある排出位置で穀粒の山ができると、前記手動による操作を行なって穀粒を排出しながら穀粒排出装置38の長さを伸縮又は横方向に移動できるので、コンバイン8を定位置にしてトラックや運搬車の穀粒収納部全体に排出できる。コンバイン8を移動するにしても、移動頻度を少なくできる。
【0079】
また、前記したように、排出オ−ガ操作パネル82に、旋回操作体86と長さ調節操作体85とを近くに設けているので、旋回操作、穀粒排出装置38の伸縮操作が楽であると共に、所望する穀粒の排出位置への移動を速やかに行なうことができる。そして、両操作体85,86の間に伸びスイッチ97、短縮スイッチ98などを設けているので、操作体85,86の操作作業の誤操作を防止することができる。
【0080】
そして、縦方向において接続ケ−ス35と重なりあう位置に長さ調節手段の駆動源である電動モ−タ3を設けているので、排出オ−ガ1の上方に設けた排出オ−ガ伸縮機構40を排出オ−ガ1に近づけることができる。したがって、穀粒排出装置を低くできるので、穀粒排出装置の高さをコンパクトに構成でき、運転者の後方への視界も高め得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一部破断したコンバインの側面図。
【図2】 コンバインの正面図。
【図3】 一部切除したコンバインの平面図。
【図4】 穀粒搬送装置の伸縮時の側面図。
【図5】 一部切除した穀粒搬送装置の斜視図。
【図6】 穀粒搬送装置の正面図。
【図7】 前壁を除去した穀粒搬送装置の正面図。
【図8】 図7のA−A断面図。
【図9】 移動筒内の先端螺旋板部の拡大側断面図。
【図10】 固定用移送筒と移動筒との拡大側断面図。
【図11】 図11のH−H断面図。
【図12】 移動筒螺旋の拡大側面斜視図。
【図13】 移動筒螺旋の収縮状態時の拡大側面斜視図。
【図14】 移動筒螺旋の伸張状態時の拡大側面斜視図。
【図15】 移動筒螺旋の伸張状態時の拡大側面斜視図。
【図16】 穀粒搬送装置の最長時の拡大側断面図。
【図17】 穀粒搬送装置の一部伸びた時の拡大側断面図。
【図18】 穀粒搬送装置の最短時の拡大側断面図。
【図19】 排出オ−ガ操作パネルの正面図。
【図20】 ブロック回路図。
【符号の説明】
1 螺旋軸
2 筒
3 メタル
4 軸受
5 穀粒排出口
6 弾性体
7 枠体
Claims (4)
- 螺旋軸(1)を中空の筒(2)にメタル(3)で保持される軸受(4)を介して回転可能に設け、該筒(2)の搬送始端側から受け入れた穀粒を筒(2)の搬送終端側に設けた穀粒排出口(5)から筒(2)の外方に排出する構成の穀粒搬送装置において、該メタル(3)は螺旋軸(1)の軸方向視で略等間隔で且つ円周方向に3か所以上配置した弾性体(6)を介して固定の枠体(7)に連結していることを特徴とする作業機における穀粒搬送装置。
- 穀粒排出口(5)の位置を筒(2)の軸芯方向に変更し得るように、筒(2)と螺旋軸(1)との軸芯方向の長さを伸縮することができる請求項1記載の作業機における穀粒搬送装置。
- 螺旋軸(1)と弾性体(6)の軸芯を略同方向に設けてなる請求項1又は請求項2記載の作業機における穀粒搬送装置。
- メタル(3)を支持する枠体(7)を筒(2)の排出口側部に着脱自在に設けてなる請求項1又は請求項2又は請求項3記載の作業機における穀粒搬送装置。
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