JP4388858B2 - シリコンウエハの加工方法 - Google Patents

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本発明は、シリコンウエハの加工方法、特にシリコンブロックまたはシリコンスタック側面に存在する微少な凹凸を平坦化する研磨技術に関する。
シリコンウエハの需要は、太陽電池などの普及に伴い年々増加している。特に太陽電池においては、一辺が5インチの四角形型のシリコンウエハを54枚程度用いて1枚の太陽電池モジュールを製造するため、その使用量はICやLSIなどのシリコンウエハの使用量に比べて膨大である。
このようなシリコンウエハには、多結晶と単結晶があり、次のような方法で製造されている。多結晶シリコンウエハは、四角形型の多結晶シリコンインゴットを製造し、この多結晶シリコンインゴットからバンドソーなどを用いて多数の四角形型の多結晶シリコンブロックを切り出し、さらにこの多結晶シリコンブロックをスライス加工することにより製造される。
また、単結晶シリコンブロックで角型のウエハでは、引き上げ法により得られた円筒形型のシリコンインゴット(通常、長さ1m以上)から適当な寸法(通常、長さ40〜50cm)の円筒形型の単結晶シリコンブロックを切り出し、次いでバンドソーにより、円断面を4切断して、平坦部を作り、寸法出しのためにその面を研削し、さらにこの擬似角型の単結晶シリコンブロックをスライス加工することにより製造される。ウエハの断面は、四角形にコーナーがRで形成された形状になる。
このようなシリコンブロックからシリコンウエハを製造する際に、シリコンブロックの4つの側面を研磨することによって、シリコンウエハの割れ率を低下させる方法が知られている(特許文献1参照。)。
2002−176014号公報
本発明は、シリコンウエハの割れ率をさらに低下させることができるシリコンウエハの加工方法を提供するものである。
本発明のシリコンウエハの加工方法は、角部に面取り又は円弧面を有する多角柱であるシリコンウエハ製造用のシリコンブロックまたはシリコンスタックの主側面、及び面取り又は円弧面に存在する微少な凹凸を平坦化することからなる。
従来は、角部に面取り又は円弧面を有する多角柱であっても、主側面のみが研磨され、その凹凸が平坦化されていた。ここで、発明者は、面取り又は円弧面が大きくなると、主側面のみの平坦化では、十分にシリコンウエハの割れ率を低下させることが困難であることを見出した。そして、さらに、発明者は、主側面に加えて、面取り又は円弧面に存在する凹凸も平坦化することにより、ウエハの割れ率を低下させることができることを見出し、本発明の完成に到った。従って、本発明によると、ウエハの割れ率を低下させることができる。
本発明のシリコンウエハの加工方法は、角部に面取り又は円弧面を有する多角柱であるシリコンウエハ製造用のシリコンブロックまたはシリコンスタックの主側面、及び面取り又は円弧面に存在する微少な凹凸を平坦化することからなる。
1.シリコンブロック、シリコンスタック
「シリコンスタック」とは、シリコンウエハを2枚以上重ねた円柱状、角柱状などのブロックを意味する。また、「主側面」は、多角柱を構成する側面を意味し、面取り又は円弧面は含まない。「面取り又は円弧面」とは、多角柱の側面の角部に形成される平面又は曲面である。円弧面は、通常、円柱状のシリコンインゴットから断面積の大きい多角柱を切り出すときに、多角柱の角部に形成される。また、面取り面は、例えば、円弧面を平面に研削して得られる。また、多角柱は、好ましくは、実質的に直方柱であり、さらに好ましくは、実質的に正方柱である。直方柱とは、別の言い方をすると、シリコンブロックまたはシリコンスタックの断面形状が、主となる4つの直線により構成され、かつ隣接する各々の2直線の角度が90度近傍で、主となる4つの直線の隣合う2直線を円弧の一部または隣合う2直線を直線で結んだ形状であることである。
以下、図1〜5を用いて、シリコンブロックの切り出しの一例について説明する。
図1に示すような単結晶インゴット1(胴体部長さ1m程度)をバンドソーを用いてトップ部1aとテール部1b(インゴットの上下にある円錐状の部分)を切断する(図2参照)。その後、バンドソーで胴体部分1cを250mmの長さに切断する。円筒研削にて胴体部分1cの表面のうねりを削り、所定の外径寸法を得る。そして、バンドソー20やODソーを使用して、図3のように切断し、擬似四角形の角柱ブロック5を製造する。図4において、19はシリコンブロック5の側面、21はシリコンブロック5の円弧面を示す。このとき、シリコンブロック5は、4つの角部に円弧面21を有する正方柱である。この円弧面21を平面に研削することにより、4つの角部に面取り面を有する正方柱が得られる。また、このようにして得られたシリコンブロック5をスライスすることにより、シリコンスタック(シリコンウエハのスタック)63が得られる。
図5は、シリコンブロックまたはシリコンスタックの断面を示す。面取り面21の大きさCは、図5のように定義される。例えば、C20とは、図5中のCの長さが20mmであることを意味する。また、円弧面の大きさRも、面取り面と同様に定義される。例えば、R20とは、図5中のRの長さが20mmであることを意味する。なお、円弧面の円弧の曲率半径は、後述する実施例では、全て、φ150mmである。
2.平坦化
2−1.第1の実施形態
第1の実施形態に係る平坦化は、例えば、シリコンブロックまたはシリコンスタックの平坦化する面上に砥粒と媒体との混合物を散布し、前記平坦化する面上に研磨加工部を近接あるいは接触させ、シリコンブロックまたはシリコンスタックと研磨加工部とを砥粒の存在下で相対運動させることにより、シリコンブロックまたはシリコンスタックの平坦化する面を機械的に研磨することからなる。
本発明で用いられる砥粒としては、公知の砥粒、例えばダイヤモンド、GC(グリーンカーボランダム)、C(カーボランダム)、CBN(立方晶窒化ホウ素)などが挙げられる。また、本発明で用いられる砥粒を散布するための媒体としては、水、アルカリ溶液、鉱油およびグリコール類(例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール(PG))のような液体、空気、例えば、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどの不活性ガスのような気体が挙げられる。砥粒と媒体との混合割合は、それぞれ液体1kgに対して砥粒0.5〜1.5kg程度および気体1リットルに対して砥粒0.01〜2kg程度である。
本発明で用いられる研磨加工部としては、例えばスチール、樹脂、布、スポンジなどで形成された部材が挙げられ、より具体的にはスチールブラシ、樹脂ブラシなどが挙げられる。この研磨加工部は、その表面および/または内部に砥粒を有していなくてもよい。
第1の実施の形態について、図6を用いて説明する。シリコンブロック5の研磨加工面9に接触するように研磨ホイール4の先端部に研磨加工部13を設置し、研磨ホイール回転用モータ22により高速回転させる。図中、12は研磨ホイールの回転方向を示す。そのとき、研磨ホイール4の周辺に砥粒と媒体の混合物8(「スラリー」または「遊離砥粒」)をノズル3から散布する。また、シリコンブロック5を一軸ステージ7により往復運動させる。図中、11は一軸ステージの移動方向を示す。
また、シリコンブロック5は、回転機構61と両端面からの保持機構62により保持されており、特に回転機構は、図4のシリコンブロック5にある4つの面19を研磨する場合には、90度ずつ回転してそれぞれの面を研磨し、4つの円弧面21を研磨する時には、円弧の面に沿って揺動回転させて動かす。また、角部に面取り面が形成されている場合には、面取り面が研磨加工部13に対向するように回転機構61を制御する。
このような研磨ホイール4の回転運動と一軸ステージ7の往復運動により、研磨加工面9の全体が研磨され、微少な凹凸が除去される。スラリー8は、砥粒(スラリーの中に存在する)を研磨ホイール4の研磨加工部13に染み込ませ、砥粒で研磨加工面9を研磨加工する機能、砥粒を散布する媒体(スラリーの中に存在する)でシリコンの切屑や不要になった砥粒を排出する機能および研磨加工面9の周辺を冷却する機能を有する。図中、6は二軸ステージ、10は二軸ステージの横移動方向と縦移動方向であり、これらは研磨ホイール4の移動に用いられる。
以下、平坦化の具体例を示す。以下の具体例において、表面粗さRy(JIS B 0651)は、触針式表面粗さ測定器を用いて測定した。
2−1−1.スポンジホイール、GC砥粒(#800)
125mm角で長さ250mmのシリコンブロック5を、第1の実施の形態の方法により研磨した。研磨加工部13としてスポンジホイールを使用し、スラリー8としてGC砥粒(#800)と研磨用オイルとの混合物を使用した。その結果、研磨加工面9の8面すべてを32分で研磨することができた。研磨前の研磨加工面の表面粗さ(微少な凹凸)Ry=20μmは、研磨後にRy=5.8μmにまで平坦化された。
2−1−2.ナイロン製樹脂ブラシ、GC砥粒(#800)
125mm角で長さ250mmのシリコンブロック5を、第1の実施の形態の方法により研磨した。研磨加工部13としてホイール(直径φ240mm)底面のφ160〜240mmの範囲に、ナイロン製樹脂ブラシ(直径φ0.5mm、毛足20mmのナイロン樹脂を、エポキシ系接着剤を用いて隙間なく植毛したもの)を使用した。また、スラリー8としてGC砥粒(#800)と研磨用オイルとの混合物(重量比1:1.28)を使用した。
ナイロン製樹脂ブラシの先端がシリコンブロック5の表面に接触するところを0mmとして、そこからナイロン製樹脂ブラシの先端がシリコンブロック5側に1.5mm、食い込むように研磨加工部13を設置し、研磨加工部を毎分1800回転で回転させた。研磨加工部13の回転軸に対して直交するように、シリコンブロック5の長さ方向に沿ってシリコンブロック5を相対運動させた。この相対運動は、シリコンブロック5の表面が接触してから一方向の運動とし、シリコンブロック5を0.6mm/secの速度で運動させた。研磨加工部13の周囲からシリコンブロックの研磨加工面9に向けて、150l/minの量のスラリー8を散布した。
その結果、研磨加工面9の8面すべてを24分で研磨することができた。研磨前の研磨加工面の表面粗さ(微少な凹凸)Ry=12μmは、研磨後にRy=2.8μmにまで平坦化された。
2−2.第2の実施形態
第2の実施形態に係る平坦化は、シリコンブロックまたはシリコンスタックの平坦化する面上に媒体を散布し、前記平坦化する面上に砥粒をその表面および/または内部に有する研磨加工部を近接あるいは接触させ、シリコンブロックまたはシリコンスタックと研磨加工部とを相対運動させることにより、シリコンブロックまたはシリコンスタックの平坦化する面を機械的に研磨することからなる。
本発明で用いられる媒体としては、前記のような液体、気体が挙げられる。この媒体は、砥粒を含んでいなくてもよい。本発明で用いられる砥粒をその表面および/または内部に有する接触加工部としては、例えば、ダイヤモンド、GC(グリーンカーボランダム)、C(カーボランダム)、CBN(立方晶窒化ホウ素)などの砥粒をその表面および/または内部に有する、スチール、樹脂、布、スポンジなどで形成された部材が挙げられる。
散布される液体や気体は、スチール、樹脂、布、スポンジの表面および/または内部から脱落した砥粒およびシリコンの切屑などを、シリコンブロックの表面から排除する機能を有する。砥粒を含まない液体や気体を用いる場合、液体や気体のリサイクルが容易にでき、砥粒やシリコンの切屑の分離も容易にできる。
第2の実施の形態について、図7を用いて説明する。実施の形態1との違いは、シリコンブロック5の研磨加工面9の表面に接触するように研磨ホイール4の先端部に、砥粒をその表面および内部に有する研磨加工部(砥粒付き研磨加工部)17を設置し、上記媒体からなる研磨液または研磨気体16を散布することである。つまり、シリコンブロック5の研磨加工面9を研磨するのは、砥粒付き研磨加工部17の砥粒(図示しない)である。シリコンブロック5の研磨加工面9に散布する研磨液や研磨気体は、シリコンの切屑の排出、研磨加工面9の冷却や不要になった砥粒(砥粒屑)や研磨加工部より発生するゴミの排出を行う。図7における他の図番は図6の場合と同じである。
この方法では、切屑や砥粒屑あるいはゴミなどによる研磨加工面の汚染や加工後のゴミなどの付着が抑えられるので、加工品質の低下を防ぐことができる。また、研磨液の場合、切屑やゴミなどの除去がフィルターなどで簡単に行えるので、毎回の加工ごとに液体の交換を行う必要がない。
以下、平坦化の具体例を示す。
2−2−1.スポンジホイール、ダイヤモンド砥粒(#800)
125mm角で長さ250mmのシリコンブロック5を、第2の実施の形態の方法により研磨した。砥粒付き研磨加工部17としてダイヤモンド砥粒(#800)を有するスポンジホイールを使用し、砥粒を含まない液体16として研磨用オイルを使用した。その結果、研磨加工面9の8面すべてを28分で研磨することができた。研磨前の研磨加工面の表面粗さ(微少な凹凸)Ry=12μmは、研磨後にRy=5.8μmにまで平坦化された。
2−2−2.樹脂ブラシ、ダイヤモンド砥粒(#320)
125mm角で長さ250mmのシリコンブロック5を、第2の実施の形態の方法により研磨した。研磨加工部17としてホイール(直径φ220mm)底面のφ160〜220mmの範囲に、ダイヤモンド砥粒(#320)を混入したナイロン製樹脂ブラシ(直径φ0.4mm、毛足15mmのナイロン樹脂を、エポキシ系接着剤を用いて隙間なく植毛したもの)を使用した。また、砥粒を含まない液体16として、水が主成分の研磨液を使用した。
ナイロン製樹脂ブラシの先端がシリコンブロック5の表面に接触するところを0mmとして、そこからナイロン製樹脂ブラシの先端がシリコンブロック5側に1.5mm、食い込むように研磨加工部17を設置し、研磨加工部を毎分600回転で回転させた。研磨加工部17の回転軸に対して直交するように、シリコンブロック5の長さ方向に沿ってシリコンブロック5を相対運動させた。この相対運動は、シリコンブロック5の表面が接触してから一方向の運動とし、シリコンブロック5を5mm/secの速度で運動させた。研磨加工部17の周囲からシリコンブロックの研磨加工面9に向けて、150l/minの量の研磨液を散布した。
その結果、研磨加工面9の8面すべてを8分で研磨することができた。研磨前の研磨加工面の表面粗さ(微少な凹凸)Ry=12μmは、研磨後にRy=5μmにまで平坦化された。
2−2−3.樹脂ブラシ、ダイヤモンド砥粒(#800)
研磨加工部17としてホイール(直径φ220mm)底面のφ160〜220mmの範囲に、ダイヤモンド砥粒(#800)を混入したナイロン製樹脂ブラシ(直径φ0.4mm、毛足15mmのナイロン樹脂を、エポキシ系接着剤を用いて隙間なく植毛したもの)を用いた。これ以外は2−2−2と同様にした。
その結果、研磨加工面9の8面すべてを16分で研磨することができた。研磨前の研磨加工面の表面粗さ(微少な凹凸)Ry=12μmは、研磨後にRy=1μmにまで平坦化された。
3.表面粗さRy
上記の方法によりシリコンブロックまたはシリコンスタックの平坦化する面に存在する微少な凹凸を平坦化した後の面の表面粗さRyは、好ましくは8μm以下であり、さらに好ましくは6μm以下であり、さらに好ましくは4μm以下である。表面粗さRyが8μm以下であれば、得られたシリコンブロックまたはシリコンスタックをスライスしてシリコンウエハを製造し、これを用いて太陽電池パネルを製造した場合に、シリコンウエハの破損が少なくなり、太陽電池パネルの歩留りがより向上するので好ましい。
また、さらに好ましくは、平坦化した後の全ての面の表面粗さRyが8μm以下であり、さらに好ましくは6μm以下であり、さらに好ましくは4μm以下である。例えば、4つの面取り又は円弧面を平坦化する場合、そのうちの一部のみが、8μm以下(又は6μm、4μm以下)であっても、本発明による効果は得られるが、4つの面の全てが8μm以下(又は6μm、4μm以下)であると、さらに高い効果が得られる。なお、ここでの表面粗さRy(JIS表面粗さRy(JIS B 0651))は、触針式表面粗さ測定器を用いて測定する。
以下、本発明の実施例について説明する。
まず、角部に面取り又は円弧面を有する正方柱のシリコンブロック(125mm角、長さ250mm)を準備した。面取り面の大きさは、C1、C2、C5、C10又はC20である。また、円弧面の大きさは、R10又はR20である。C、Rの定義は、上述した通りである(図5参照。)。
次に、上記実施の形態の2−2−2に記載の方法で、シリコンブロックの4面研磨又は8面研磨を行った。但し、使用するダイヤモンド砥粒のサイズは、研磨後の表面粗さRyに従って、適宜選択した。研磨後の表面粗さRyは、0.1,1,2,4,6,8,10又は20μmとした。また、研磨量(シリコンブロックの端面の減少量)が、概ね100μm以上となるように研磨を行った。
このようにして得られたシリコンブロックを公知の方法によりスライスしてシリコンウエハを製造し(図4を参照)、そのシリコンウエハを用いて太陽電池パネルを製造した。シリコンウエハは、各条件(4面又は8面研磨、面取り又は円弧面の大きさ、表面粗さRy)について、3千枚ずつ製作した。このとき、各条件について、シリコンウエハの割れ数を数え、割れ不良低減比を求めた。ここで、「割れ不良低減比」とは、基準条件でのシリコンウエハの割れた割合(XA)を、目的条件でのシリコンウエハの割れた割合(XB)で除した値を意味する。すなわち、「割れ不良低減比」=XA/XBである。割れ不良低減比が大きいほど、目的条件ではシリコンウエハが割れにくいことを意味する。本実施例では、基準条件は、4面研磨、面取り面C1、Ry=20μmとした。
得られた結果を図8及び図9にまとめた。図8及び図9において、横軸はシリコンウエハの表面の表面粗さRy(μm)であり、縦軸は太陽電池パネルを製造した際の割れ不良低減比(倍)である。図8では、4面研磨時でC2の場合、Ry=6〜8μm以下の範囲で1.5倍以上の割れ不良の低減がみられたが、C5以上になると、4面研磨時だけでは、歩留まり向上効果が小さいことが分かる。図9では、8面研磨時の場合、Ry=6〜8μm以下の範囲で1.5倍以上の割れ不良の低減がみられた。4面研磨時の場合と違い、コーナー部の大きさがいくつでも、シリコンウエハの側面の表面粗さRy=8μm以下のとき、太陽電池パネルを製造した際の割れ不良の低減(1.6倍の低減効果)に効果があることが分かる。
さらに、図10では、シリコンウエハの側面の表面粗さRy=8μmの時と、シリコンウエハの側面の表面粗さRy=2μmの時の割れ不良低減比を示している。上述した内容が良く分かる結果となっている。さらに、Ry=2μmの時とRy=8μmの時を比較する(図11)と、Ry=2μmのときは、Ry=8μmの時に比較して、割れ不良の低減(1.6倍の低減効果)に効果があることが分かる。
本発明のシリコンインゴットを示す概略図である。 本発明のシリコンインゴットを示す概略図である。 シリコンインゴットからのシリコンブロックの切り出し方法を示す概略図である。 シリコンブロックからのシリコンウエハのスライス加工方法を示す概略図である。 シリコンウエハを示す概念図である。 シリコンブロックの表面処理方法を示す概念図である。 シリコンブロックの表面処理方法を示す概念図である。 4面研磨時の表面粗さRyと割れ不良低減比のグラフである。 8面研磨時の表面粗さRyと割れ不良低減比のグラフである。 Ryの差による4面研磨時と8面研磨時の割れ不良低減比の比較グラフである。 Ryの差による4面研磨時と8面研磨時の割れ不良低減比の比較グラフである。
符号の説明
1 単結晶インゴット
1a トップ部
1b テール部
1c 胴体部分
3 ノズル
4 研磨ホイール
5 シリコンブロック
6 二軸ステージ
7 一軸ステージ
8 スラリー
9 研磨加工面
10 二軸ステージの横移動方向と縦移動方向
11 一軸ステージ移動方向
12 研磨ホイール回転方向
13 研磨加工部
17 砥粒付き研磨加工部
19 シリコンブロックの側面
20 バンドソー
21 シリコンブロックの円弧面
22 研磨ホイール回転用モータ
63 シリコンウエハ

Claims (7)

  1. 角部に面取寸法が5mm以上の面取り面を有する実質的に直方柱であるシリコンウエハ製造用のシリコンブロックまたはシリコンスタックの主側面及び面取り面に存在する微少な凹凸を研磨加工部により平坦化することからなり、
    前記平坦化は、前記主側面および前記面取り面のうちいずれか1つの面と前記研磨加工部とが対向する状態で研磨することにより行われるシリコンウエハの加工方法。
  2. 角部に寸法が10mm以上の円弧面を有する実質的に直方柱であるシリコンウエハ製造用のシリコンブロックまたはシリコンスタックの主側面及び円弧面に存在する微少な凹凸を研磨加工部により平坦化することからなり、
    前記シリコンブロックまたはシリコンスタックは、引き上げ法により得られたシリコンインゴットを円筒研削した後、角部に前記シリコンインゴットが有する円弧面が残るように加工したものであり、
    前記シリコンブロックまたはシリコンスタックは、回転機構に接続した保持機構により揺動可能に保持され、
    前記主側面の前記平坦化は、前記主側面と前記研磨加工部とが対向する状態で研磨することにより行われ、
    前記円弧面の前記平坦化は、前記研磨加工部が前記円弧面に沿うように前記シリコンブロックまたはシリコンスタックが揺動する状態で研磨することにより行われるシリコンウエハの加工方法。
  3. 前記研磨加工部は、研磨ホイールに設置され、
    前記平坦化は前記研磨ホイールが回転する状態で行われる請求項1または2に記載のシリコンウエハの加工方法。
  4. 平坦化が、シリコンブロックまたはシリコンスタックの平坦化する面上に砥粒と媒体との混合物を散布し、前記平坦化する面上に研磨加工部を近接あるいは接触させ、シリコンブロックまたはシリコンスタックと研磨加工部とを砥粒の存在下で相対運動させることにより、シリコンブロックまたはシリコンスタックの平坦化する面を機械的に研磨することからなる請求項1または2に記載のシリコンウエハの加工方法。
  5. 平坦化が、シリコンブロックまたはシリコンスタックの平坦化する面上に媒体を散布し、前記平坦化する面上に砥粒をその表面および/または内部に有する研磨加工部を近接あるいは接触させ、シリコンブロックまたはシリコンスタックと研磨加工部とを相対運動させることにより、シリコンブロックまたはシリコンスタックの平坦化する面を機械的に研磨することからなる請求項1または2に記載のシリコンウエハの加工方法。
  6. 平坦化した後の面の表面粗さRyが8μm以下である請求項1または2に記載の加工方法。
  7. 平坦化した後の全ての面の表面粗さRyが8μm以下である請求項1または2に記載の加工方法。
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