JP2004356657A - シリコンウエハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 短時間でシリコンブロックまたはシリコンスタックの側面に存在する微少な凹凸を平坦化する研磨技術を提供し、シリコンウエハの割れ不良を低減し、歩留りを改善することを目的とする。
【解決手段】 シリコンウエハ製造用のシリコンブロックまたはシリコンスタックの側面に存在する微少な凹凸を平坦化することからなるシリコンウエハの加工方法により、上記の課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シリコンウエハの加工方法、特にシリコンブロックまたはシリコンスタック側面に存在する微少な凹凸を平坦化する研磨技術に関する。
シリコンウエハの需要は、太陽電池などの普及に伴い年々増加している。特に太陽電池においては、一辺が5インチの四角形型のシリコンウエハを54枚程度用いて1枚の太陽電池モジュールを製造するため、その使用量はICやLSIなどのシリコンウエハの使用量に比べて膨大である。
このようなシリコンウエハには、多結晶と単結晶があり、次のような方法で製造されている。
多結晶シリコンウエハは、四角形型の多結晶シリコンインゴットを製造し、この多結晶シリコンインゴットからバンドソー20などを用いて多数の四角形型の多結晶シリコンブロック1を切り出し(図4参照)、さらにこの多結晶シリコンブロック1をスライス加工することにより製造される(図5参照)。図4および図5において、19はシリコンブロックの側面、21はシリコンブロックの陵、46はシリコンウエハを示す。
また、単結晶シリコンウエハは、引き上げ法により得られた円筒形型のシリコンインゴット(通常、長さ1m以上)から適当な寸法(通常、長さ40〜50cm)の円筒形型の単結晶シリコンブロックを切り出し、次いでオリフラと呼ばれる平坦部を研削し、さらにこの単結晶シリコンブロックをスライス加工することにより製造される。
多結晶シリコンブロックおよび単結晶シリコンブロックのいずれを加工する場合においても、シリコンウエハの高い寸法精度が要求される場合には、研削が行われている。具体的には、図6に示すように砥粒を含む円形状の砥石やダイヤモンドホイール(研磨ホイール)45を高速回転させ、これにシリコンブロック1を押しつけ、相対移動させることにより研削する。図6中、7は一軸ステージ、11はその移動方向、5は研磨ホイール回転用モータ、6は二軸ステージ、10はその横移動方向を示す。
従来のシリコンウエハの製造工程において、シリコンブロックまたはシリコンスタックの寸法精度を高める、あるいは表面のうねりをなくすための加工は行われていたが、これらの側面に存在する微小な凹凸の表面粗さを平坦化する加工は行われていなかった。
このようにして得られたシリコンウエハは、さらに側面(端面、外周面ともいう)処理が行われる。
端面処理は、特開平10−154321号公報(特許文献1)に記載のガラス基板の加工と同様にシリコンウエハの端面を1枚ずつ所定の形状に研削する方法か、あるいは化学研磨(エッチング)などにより行われる。
太陽電池用のシリコンウエハの場合、ICやLSIのシリコンウエハの使用量に比べて膨大になるので、上記のようにシリコンウエハの端面を1枚ずつ処理していたのでは、膨大な時間と設備、労力を費やすことになり、工業的に供給が需要に追いつかなくなることが予想される。また、エッチング処理では、処理能力の高い廃液処理設備が必要になり、この点においても設備費の問題が発生する。
一方、シリコンウエハの端面処理を行わないと、太陽電池に用いるようなシリコンウエハの場合には、それ以降の工程で割れが発生し、製品の歩留りが低下するという問題があり、効率的な端面処理の方法の開発が望まれていた。
特開平10−154321号公報
かくして、本発明によれば、シリコンウエハ製造用のシリコンブロックまたはシリコンスタックの側面に存在する微少な凹凸を平坦化することからなるシリコンウエハの加工方法が提供される。
本発明の方法では、寸法精度を高める、あるいは表面のうねりをなくす程度以上、具体的には、表面粗さRy8μm以下(好ましくは6μm以下)になるように、シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面を平坦化する。
本発明は、短時間でシリコンブロックまたはシリコンスタックの側面に存在する微少な凹凸を平坦化する研磨技術を提供し、シリコンウエハの割れ不良を低減し、歩留りを改善することができる。
本発明は、短時間でシリコンブロックまたはシリコンスタックの側面に存在する微少な凹凸を平坦化する研磨技術を提供し、シリコンウエハの割れ不良を低減し、歩留りを改善することを目的とする。
本発明らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面に存在する微少な凹凸が、シリコンウエハの歩留りに悪影響を与えることを見出し、このような微少な凹凸を、シリコンウエハのスライス加工前に平坦化することにより、効率的にシリコンウエハの割れ不良を低減し、歩留りを改善できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明のシリコンウエハの加工方法は、シリコンウエハ製造用のシリコンブロックまたはシリコンスタックの側面に存在する微少な凹凸を平坦化することからなる。
本発明における「シリコンスタック」とは、シリコンウエハを2枚以上重ねた円柱状、角柱状などのブロックを意味する。また、本発明における「シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面」は、後工程でシリコンウエハを加工したときに、シリコンウエハの外周面を形成する面に相当する。
実施の形態1
シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面上に砥粒と媒体との混合物を散布し、前記側面上に研磨加工部を近接あるいは接触させ、シリコンブロックまたはシリコンスタックと研磨加工部とを砥粒の存在下で相対運動させることにより、シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面を機械的に研磨して、シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面に存在する微少な凹凸を平坦化する。
本発明で用いられる砥粒としては、公知の砥粒、例えばダイヤモンド、GC(グリーンカーボランダム)、C(カーボランダム)、CBN(立方晶窒化ホウ素)などが挙げられる。
また、本発明で用いられる砥粒を散布するための媒体としては、水、アルカリ溶液、鉱油およびグリコール類(例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール(PG))のような液体、空気、例えば、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどの不活性ガスのような気体が挙げられる。
砥粒と媒体との混合割合は、それぞれ液体1kgに対して砥粒0.5〜1.5kg程度および気体1リットルに対して砥粒0.01〜2kg程度である。
本発明で用いられる研磨加工部としては、例えばスチール、樹脂、布、スポンジなどで形成された部材が挙げられ、より具体的にはスチールブラシ、樹脂ブラシなどが挙げられる。この研磨加工部は、その表面および/または内部に砥粒を有していなくてもよい。
実施の形態1について、図1を用いて説明する。
シリコンブロック1の研磨加工面9に接触するように研磨ホイール4の先端部に研磨加工部13を設置し、研磨ホイール回転用モータ5により高速回転させる。図中、12は研磨ホイールの回転方向を示す。そのとき、研磨ホイール4の周辺に砥粒14と媒体15の混合物8(「スラリー」または「遊離砥粒」)をノズル3から散布する。また、シリコンブロック1を一軸ステージ7により往復運動させる。図中、11は一軸ステージの移動方向を示す。このような研磨ホイール4の回転運動と一軸ステージ7の往復運動により、研磨加工面9の全体が研磨され、微少な凹凸が除去される。スラリー8は、砥粒14を研磨ホイール4の研磨加工部13に染み込ませ、砥粒14で研磨加工面9を研磨加工する機能、砥粒を散布する媒体15でシリコンの切屑や不要になった砥粒14を排出する機能および研磨加工面9の周辺を冷却する機能を有する。
図中、6は二軸ステージ、10は二軸ステージの横移動方向、31は二軸ステージの縦移動方向であり、これらは研磨ホイール4の移動に用いられる。
実施の形態2
シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面上に媒体を散布し、前記側面上に砥粒をその表面および/または内部に有する研磨加工部を近接あるいは接触させ、シリコンブロックまたはシリコンスタックと研磨加工部とを相対運動させることにより、シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面を機械的に研磨して、シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面に存在する微少な凹凸を平坦化する。
本発明で用いられる媒体としては、前記のような液体、気体が挙げられる。この媒体は、砥粒を含んでいなくてもよい。
本発明で用いられる砥粒をその表面および/または内部に有する接触加工部としては、例えば、ダイヤモンド、GC(グリーンカーボランダム)、C(カーボランダム)、CBN(立方晶窒化ホウ素)などの砥粒をその表面および/または内部に有する、スチール、樹脂、布、スポンジなどで形成された部材が挙げられる。
散布される液体や気体は、スチール、樹脂、布、スポンジの表面および/または内部から脱落した砥粒およびシリコンの切屑などを、シリコンブロックの表面から排除する機能を有する。砥粒を含まない液体や気体を用いる場合、液体や気体のリサイクルが容易にでき、砥粒やシリコンの切屑の分離も容易にできる。
実施の形態2について、図2を用いて説明する。
実施の形態1との違いは、シリコンブロック1の研磨加工面9の表面に接触するように研磨ホイール4の先端部に砥粒をその表面および内部に有する研磨加工部(砥粒付き研磨加工部)17を設置し、媒体18からなる研磨液または研磨気体16を散布することである。つまり、シリコンブロック1の研磨加工面9を研磨するのは、砥粒付き研磨加工部17の砥粒14(図示しない)である。シリコンブロック1の研磨加工面9に散布する研磨液や研磨気体16は、シリコンの切屑の排出、研磨加工面9の冷却や不要になった砥粒(砥粒屑)や研磨加工13より発生するゴミの排出を行う。図2における他の図番は図1の場合と同じである。
この方法では、切屑や砥粒屑あるいはゴミなどによる研磨加工面の汚染や加工後のゴミなどの付着が抑えられるので、加工品質の低下を防ぐことができる。また、研磨液の場合、切屑やゴミなどの除去がフィルターなどで簡単に行えるので、毎回の加工ごとに液体の交換を行う必要がない。
上記の方法によりシリコンブロックまたはシリコンスタックの側面に存在する微少な凹凸を平坦化した後の表面粗さは、好ましくは8μm以下であり、より好ましくは6μm以下である。表面粗さが8μm以下であれば、得られたシリコンブロックまたはシリコンスタックをスライスしてシリコンウエハを製造し、これを用いて太陽電池パネルを製造した場合に、シリコンウエハの破損が少なくなり、太陽電池パネルの歩留りがより向上するので好ましい。
本発明の方法における研磨は、砥粒と媒体との混合物または媒体のみを散布しつつ行うのが好ましい。
本発明のシリコンウエハの加工方法においては、シリコンブロックおよびシリコンスタックの断面形状、すなわちシリコンウエハの正面形状は、特に限定されないが、主となる4つの直線により構成され、かつ隣接する各々の2直線の角度が90度近傍であること、つまり対向する2面が平行である矩形または略矩形であることが好ましい。シリコンブロックおよびシリコンスタックが上記のような断面形状であれば、平坦化のための研磨を対向する2面について同時に行うことができ、高速処理が可能となるので好ましい。さらに、シリコンブロックおよびシリコンスタックの断面形状が矩形または略矩形であれば、平坦化の工程において、研磨ホイールとシリコンブロックまたはシリコンスタックとの精確な位置決めを行わなくてよいので、高価な設備が不要となる。
また、シリコンブロックおよびシリコンスタックの断面形状が矩形または略矩形であって、隣接する各々2つの直線が別の線分や円弧などの形状で結ばれていてもよい。つまり、コーナーに大きな面取り、曲線または円弧が存在していてもよい。
本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
実施例1(シリコンブロックの切り出し)
図4に示すように、バンドソー20を用いてシリコンインゴットからシリコンブロック1を切り出した。図中、19はシリコンブロックの側面、21はシリコンブロックの陵を示す。
このようにして得られたシリコンブロック1の4つの側面19を本発明の方法で平坦化することにより、これ以降の工程での割れ不良が低減し、歩留りが改善される。
実施例2(実施の形態1)
実施例1で得られた、125mm角で長さ250mmのシリコンブロック1を、実施の形態1の方法により研磨して、本発明の効果を確認した。研磨加工部13としてスポンジホイールおよびスラリー8としてGC砥粒(#800)と研磨用オイルとの混合物を使用した。
その結果、研磨加工面9の4面すべてを16分で研磨することができた。研磨前の研磨加工面の表面粗さ(微少な凹凸)Ry=20μmは、研磨後にRy=5.8μmにまで平坦化された。
実施例3(実施の形態1、樹脂ブラシを使用)
実施例1で得られた、125mm角で長さ250mmのシリコンブロック1を、実施の形態1の方法により研磨して、本発明の効果を確認した。研磨加工部13としてホイール(直径φ240mm)底面のφ160〜240mmの範囲に、ナイロン製樹脂ブラシ(直径φ0.5mm、毛足20mmのナイロン樹脂を、エポキシ系接着剤を用いて隙間なく植毛したもの)を使用した。また、スラリー8としてGC砥粒(#800)と研磨用オイルとの混合物(重量比1:1.28)を使用した。
ナイロン製樹脂ブラシの先端がシリコンブロック1の表面に接触するところを0mmとして、そこからナイロン製樹脂ブラシの先端がシリコンブロック1側に1.5mm、食い込むように研磨加工部13を設置し、研磨加工部を毎分1800回転で回転させた。
研磨加工部13の回転軸に対して直交するように、シリコンブロック1の長さ方向に沿ってシリコンブロック1を相対運動させた。この相対運動は、シリコンブロック1の端面が接触してから一方向の運動とし、シリコンブロック1を0.6mm/secの速度で運動させた。
研磨加工部13の周囲からシリコンブロックの研磨加工面9に向けて、150l/minの量のスラリー8を散布した。
その結果、研磨加工面9の4面すべてを12分で研磨することができた。研磨前の研磨加工面の表面粗さ(微少な凹凸)Ry=12μmは、研磨後にRy=2.8μmにまで平坦化された。割れ不良低減比は2.5倍であった(割れ不良は60%減少した。すなわち、ウエハの割れによる歩留り低下が50%減少した。)。
ここで、「割れ不良低減比」とは、基準となる表面粗さRy=Aμmのシリコンウエハを用いて太陽電池パネルを製造した場合のシリコンウエハの割れた割合(XA)を、表面粗さRy=Bμm(ただし、A>B)である場合の割合(XB)で除した値を意味する。
(割れ不良低減比)Ry=B=(XA/XB
例えば、X20=1、X8=0.66の場合には、割れ不良低減比は、次のようにして求められる。
(割れ不良低減比)Ry=8=(X20/X8)=1/0.66=1.52
実施例4(実施の形態2)
実施例1で得られた、125mm角で長さ250mmのシリコンブロック1を、実施の形態2の方法により研磨して、本発明の効果を確認した。砥粒付き研磨加工部17としてダイヤモンド砥粒(#800)を有するスポンジホイールおよび砥粒を含まない液体として研磨用オイルを使用した。
その結果、研磨加工面9の4面すべてを14分で研磨することができた。研磨前の研磨加工面の表面粗さ(微少な凹凸)Ry=12μmは、研磨後にRy=5.8μmにまで平坦化された。
実施例5(実施の形態2、樹脂ブラシを使用)
実施例1で得られた、125mm角で長さ250mmのシリコンブロック1を、実施の形態2の方法により研磨して、本発明の効果を確認した。研磨加工部17としてホイール(直径φ220mm)底面のφ160〜220mmの範囲に、ダイヤモンド砥粒(#320)を混入したナイロン製樹脂ブラシ(直径φ0.4mm、毛足15mmのナイロン樹脂を、エポキシ系接着剤を用いて隙間なく植毛したもの)を使用した。また、シリコンブロック1に散布するスラリー8として実施例3で使用したのと同じものを使用した。
ナイロン製樹脂ブラシの先端がシリコンブロック1の表面に接触するところを0mmとして、そこからナイロン製樹脂ブラシの先端がシリコンブロック1側に1.5mm、食い込むように研磨加工部17を設置し、研磨加工部を毎分600回転で回転させた。
研磨加工部17の回転軸に対して直交するように、シリコンブロック1の長さ方向に沿ってシリコンブロック1を相対運動させた。この相対運動は、シリコンブロック1の端面が接触してから一方向の運動とし、シリコンブロック1を5mm/secの速度で運動させた。
研磨加工部17の周囲からシリコンブロックの研磨加工面9に向けて、150l/minの量の研磨液8として水を散布した。
その結果、研磨加工面9の4面すべてを4分で研磨することができた。研磨前の研磨加工面の表面粗さ(微少な凹凸)Ry=12μmは、研磨後にRy=5μmにまで平坦化された。割れ不良低減比は2倍であった(割れ不良は50%減少した。すなわち、ウエハの割れによる歩留り低下が50%減少した。)。
実施例6(実施の形態2、樹脂ブラシを使用)
研磨加工部17としてホイール(直径φ220mm)底面のφ160〜220mmの範囲に、ダイヤモンド砥粒(#800)を混入したナイロン製樹脂ブラシ(直径φ0.4mm、毛足15mmのナイロン樹脂を、エポキシ系接着剤を用いて隙間なく植毛したもの)を用いる以外は実施例5と同様にして、実施例5で研磨加工したシリコンブロック1をさらに4分間、研磨して、本発明の効果を確認した。
その結果、実施例5の研磨前の研磨加工面の表面粗さ(微少な凹凸)Ry=12μmは、研磨後にRy=1μmにまで平坦化された。割れ不良低減比は2.5倍であった(割れ不良は60%減少した。すなわち、ウエハの割れによる歩留り低下が60%減少した。)。
実施例7(表面粗さと割れ不良低減比)
本発明の方法で研磨加工したシリコンブロックを公知の方法によりスライスしてシリコンウエハを製造し、そのシリコンウエハを用いて太陽電池パネルを製造し、従来の方法で太陽電池パネルを製造した場合を基準とした割れ不良低減比を求めた。割れ不良低減比の基準となる表面粗さRyを20μmとした。
表面粗さRy=0.1,1,2,4,6,8,10,20μmのシリコンウエハのサンプルを各々1万枚ずつ製作し、太陽電池モジュールの製造ラインを使い太陽電池モジュールを製造したところ、図4のような結果が得られた。図4において、横軸はシリコンウエハの端面の表面粗さRy(μm)であり、縦軸は太陽電池パネルを製造した際の割れ不良低減比(倍)である。
Ry=6〜8μmの範囲で1.5倍以上の割れ不良の低減がみられた。すなわち、シリコンウエハの端面の表面粗さRy=8μm以下のとき、太陽電池パネルを製造した際の割れ不良の低減に効果があることがわかる。
実施例8
図4に示すように、直方体(長さ250mm)の多結晶のシリコンインゴットを、バンドソー20を用いて切り出し、四角柱(125mm角)のシリコンブロック1を作製した。バンドソーでシリコンブロックを切り出す場合、バンドソーでの寸法精度が十分であれば、シリコンブロックの表面を研削する必要はない。そのシリコンブロック1の陵21にコーナーカットおよび面取りを施し、シリコンブロックを完成させた。
得られたシリコンブロックを本発明の方法により、シリコンウエハの端面となる表面を機械的に研磨した。次いで、図5に示すように、ワイヤーソー(図示しない)を用いてシリコンブロック1をスライス加工して、約470枚のシリコンウエハ46を製作した。
本発明のシリコンウエハの加工方法を示す概略図である(実施の形態1)。 本発明のシリコンウエハの加工方法を示す概略図である(実施の形態2)。 シリコンウエハの端面となる表面の表面粗さと太陽電池パネルを製造した際の割れ不良低減比との関係を示す図である。 シリコンインゴットからのシリコンブロックの切り出し方法を示す概略図である。 シリコンブロックからのシリコンウエハのスライス加工方法を示す概略図である。 シリコンブロックの研削工程(従来技術)を示す概略図である。
符号の説明
1 シリコンブロック
3 ノズル
4、45 研磨ホイール
5 研磨ホイール回転用モータ
6 二軸ステージ
7 一軸ステージ
8 スラリー
9 研磨加工面
10 二軸ステージの横移動方向
11 一軸ステージ移動方向
12 研磨ホイール回転方向
13 研磨加工部
14 砥粒
15、18 媒体(気体または液体)
16 研磨液または研磨気体
17 砥粒付き研磨加工部
19 シリコンブロックの側面
20 バンドソー
21 シリコンブロックの陵
31 二軸ステージの縦移動方向
46 シリコンウエハ

Claims (6)

  1. シリコンウエハ製造用のシリコンブロックまたはシリコンスタックの側面に存在する微少な凹凸を平坦化することからなるシリコンウエハの加工方法。
  2. 平坦化が、シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面上に砥粒と媒体との混合物を散布し、前記側面上に研磨加工部を近接あるいは接触させ、シリコンブロックまたはシリコンスタックと研磨加工部とを砥粒の存在下で相対運動させることにより、シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面を機械的に研磨することからなる請求項1に記載のシリコンウエハの加工方法。
  3. 平坦化が、シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面上に媒体を散布し、前記側面上に砥粒をその表面および/または内部に有する研磨加工部を近接あるいは接触させ、シリコンブロックまたはシリコンスタックと研磨加工部とを相対運動させることにより、シリコンブロックまたはシリコンスタックの側面を機械的に研磨することからなる請求項1に記載のシリコンウエハの加工方法。
  4. 研磨が、砥粒と媒体との混合物または媒体のみを散布しつつ行われる請求項2または3に記載のシリコンウエハの加工方法。
  5. 平坦化した後のシリコンブロックまたはシリコンスタックの側面の表面粗さRyが8μm以下である請求項1〜4のいずれか1つに記載のシリコンウエハの加工方法。
  6. シリコンブロックまたはシリコンスタックの断面形状が、主となる4つの直線により構成され、かつ隣接する各々の2直線の角度が90度近傍である請求項1〜5のいずれか1つに記載のシリコンウエハの加工方法。
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