JP4388628B2 - 液体収納容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体収納用バッグとチューブとを接続する接続部材、およびそれを有する液体収納用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
透析液や輸液などの液体を収納するバッグとそれに連通するチューブとが、破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材を介して接続され、使用前までバッグ内を閉塞し、使用直前に閉塞部位を破断することにより、収納された液体をチューブを介してバッグ外に排出する、あるいは外部の液体をチューブを介してバッグ内に流入させることができる液体収納容器が利用されている。これらは、従来塩化ビニル樹脂製のものが多く利用されてきたが、環境問題等による脱塩ビ化の動きからバッグ、チューブ、接続部材などの部品をオレフィン系材料からなるものが開発されている。しかしながら、オレフィン系材料を用いた場合、塩化ビニル樹脂製のものと異なり、それぞれの部品が容易に接続できない、即ち、熱融着や嵌合(スタッキング(蒸気滅菌など熱による疑似融着)を含む)が弱く、溶媒融着も不可であるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、オレフィン系材料からなるバッグ、チューブ、接続部材などの部品が容易に熱融着またはスタッキングし、かつ衛生的な観点から使用直前までバッグ内を閉塞し破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材、およびそれを用いた液体収納用容器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の本発明により解決される。
【0010】
(1)本発明は、オレフィン製液体収納用バッグとオレフィン製チューブとが、前記オレフィン製液体収納用バッグ内と前記オレフィン製チューブ内とを破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材によって接続されている液体収納容器であって、
前記閉塞部材は破断部が設けられ、前記破断部を破断することで、前記オレフィン製液体収納用バッグ内と前記オレフィン製チューブ内とが連通されるものであり、
前記接続部材は、前記オレフィン製チューブを接続する部位が融点140℃以下のオレフィン系材料からなり、前記閉塞部位が曲げ弾性率9000kg-f/cm2以上のオレフィン系材料からなり、前記接続する部位と前記閉塞部位との二色成形品として供されていることを特徴とする液体収納容器である。
【0011】
(2)本発明は、前記閉塞部位がポリプロピレンであり、前記オレフィン製チューブを接続する部位がプロピレンと他のモノマーとのランダム共重合体またはブロック共重合体である上記(1)に記載の液体収納容器である。
【0012】
(3)本発明は、前記閉塞部位及び前記オレフィン製チューブを接続する部位に、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、及びこれらの混合物を含むことを特徴とする上記(1)乃至(2)に記載の液体収納容器である。
【0013】
(4)本発明は、オレフィン製液体収納用バッグとオレフィン製チューブとが、前記オレフィン製液体収納用バッグ内と前記オレフィン製チューブ内とを破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材によって接続されている液体収納容器であって、
前記閉塞部材は破断部が設けられ、前記破断部を破断することで、前記オレフィン製液体収納用バッグ内と前記オレフィン製チューブ内とが連通されるものであり、
前記接続部材は、前記オレフィン製チューブを接続する部位が融点140℃以下で曲げ弾性率8000kg-f/cm2以下のオレフィン系材料からなり、前記閉塞部位が融点140℃以上で曲げ弾性率9000kg-f/cm2以上のオレフィン系材料からなり、前記接続する部位と前記閉塞部位との二色成形品として供されていることを特徴とする液体収納容器である。
【0014】
(5)本発明は、前記閉塞部位がポリプロピレンであり、前記オレフィン製チューブを接続する部位がプロピレンと他のモノマーとのランダム共重合体またはブロック共重合体である上記(4)に記載の液体収納容器である。
【0015】
(6)本発明は、前記閉塞部位及び前記オレフィン製チューブを接続する部位に、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、及びこれらの混合物を含むことを特徴とする上記(4)1乃至(5)に記載の液体収納容器である。
【0016】
上述した本発明の接続部材及び液体収納容器において、接続部材と液体収納用バッグもしくはオレフィン製液体収納用バッグとは熱融着される。したがって、本発明にかかる接続部材の液体収納用バッグもしくはオレフィン製液体収納用バッグとの接続部分の材料は熱融着可能なものであれば特に限定する必要はなく、前記閉塞部位または前記チューブを接続する部位もしくは前記オレフィン製チューブを接続する部位と同じものであってもよい。
【0017】
本発明の接続部材及び液体収納容器において、接続部材と液体収納用チューブもしくはオレフィン製チューブとはスタッキングされるが、場合によっては熱融着されていてもよい。
【0018】
本発明において液体とは、特に限定しないが、医療用の透析液や輸液など、更には透析液の排液などがあげられ、予めバッグ内に充填するものであっても、使用に際してバッグに流入されるものであってもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の模式図を示す。接続部材1は、チューブ5とのチューブ接続部2、バッグ7とのバッグ接続部3、及び破断開通可能な閉塞部位4とからなり、液体収納容器10は、接続部材1、チューブ5、及びバッグ7から構成される。接続部材1は、端面が楕円や菱形などの舟形形状のバッグ接続部3の両面から筒状のチューブ接続部2及び閉塞部材4がそれぞれ延びている。閉塞部材4には、破断部41が設けられ、破断することでチューブ5内とバッグ7内が連通する。
【0020】
接続部材1の少なくともチューブ接続部2及びバッグ接続部3は、融点140℃以下及び/又は曲げ弾性率8000kg-f/cm2以下のポリオレフィン系材料からなり、閉塞部材4は、融点140℃以上及び/又は曲げ弾性率9000kg-f/cm2以上のポリオレフィン系材料からなり、二色成形品として供される。
【0021】
チューブ接続部2及びバッグ接続部3を構成するポリオレフィン系材料としては、ポリプロピレンやポリエチレンがあげられるが、プロピレンと他のモノマーとのランダム共重合体またはブロック共重合体が望ましい。具体的には、SPX8600(三菱化学)、チッソポリプロLE3300(チッソ)、チッソポリプロXF7700(チッソ)などがあげられる。
【0022】
また、これにオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、及びこれらの混合物を含むものであってもよい。具体的に、オレフィン系エラストマーとしては、EBM2041P(日本合成ゴム)など、スチレン系エラストマーとしては、ダイナロン2320P(日本合成ゴム)、ハイブラー7125F(クラレ)、セプトン4044(クラレ)などがあげられる。
【0023】
閉塞部位4を構成するポリオレフィン系材料としては、ポリプロピレンやポリエチレンがあげられるが、ポリプロピレンが望ましく、具体的には、ノバテックPP MA3(日本ポリケム)、ノバテックPP MA3H(日本ポリケム)などがあげられる。また、上述したオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、及びこれらの混合物を含むものであってもよい。
【0024】
チューブ5及びバッグ7もポリオレフィン系材料からなるものが望ましい。チューブ5としては、具体的に、SPX8600(三菱化学)、エクセレンEPXKS37G1(住友化学)、ノバテックPP FL25R(日本ポリケム)などがあげられる。バッグ7としては、具体的に、SPX8600(三菱化学)、チッソポリプロLE3300(チッソ)、チッソポリプロXF1800(チッソ)などがあげられる。また、上述したオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、及びこれらの混合物を含むものであってもよい。なお、チューブ5及びバッグ7のポリオレフィン系材料は融点が145℃以下のものが望ましい。
【0025】
液体収納容器10は、次のようにして得ることができる。まず、2枚のシートを重ね、または1枚のシートを筒状にして得られたバッグ7の一部を開封し、その部分に接続部材1を挿入し、バッグ7の外表面より熱シール金型等で加熱(130〜170℃)し、バッグ7とバッグ接続部3を融着する。
【0026】
なお、予めバッグ7内に液体(例えば、透析液や輸液など)を充填しておく場合は、ポート(閉塞部位4を設けない以外は接続部材1と同様な形状のもの)をバッグに同様に接続し、そのポートを介して充填する。また、液体収納容器10は予めバッグ7内に液体を充填せず、透析液の排液等を収納するような、使用によって液体を流入するものであってもよい。
【0027】
次に、チューブ接続部2に オレフィン系チューブを嵌合する。チューブ接続部1の外径は、チューブの内径より0.1〜2mm程大きいものが望ましい。嵌合後、あるいは嵌合後更に包材で包装した後、蒸気滅菌機を用いて、加熱滅菌し、この工程で付与される熱(温度100〜130℃、時間5〜60分間)によって、チューブ接続部2とチューブ5とがスタッキングする。
【0028】
上述の手法によって得られた液体収納容器10は、接続部材1とバッグ7とが強固に熱融着され、かつ接続部材1とチューブ5とが強固にスタッキングされたものであった。また、閉塞部位4もバッグ7の上から良好に破断部41から破断できるものであった。
【0029】
なお、接続部材1の少なくともチューブ接続部2に、融点140℃以上、曲げ弾性率8000kg-f/cm2以上、及び融点140℃以上かつ曲げ弾性率8000kg-f/cm2以上のポリオレフィン系材料を用いた以外は同様の手法によって液体収納容器を作成したが、液体収納容器10と比べ、接続部材とチューブとのスタッキング部分が接合性が劣るものであった。
【0030】
また、接続部材1の閉塞部位4に、融点140℃以下、曲げ弾性率9000kg-f/cm2以下、融点140℃以下かつ曲げ弾性率9000kg-f/cm2以下のポリオレフィン系材料を用いた以外は同様の手法によって液体収納容器を作成したが、液体収納容器10と比べ、バッグの上から閉塞部位の破断性が劣るものであった。
【0031】
【発明の効果】
本発明の接合部材及び液体収納容器は、オレフィン製のバッグと熱融着し、かつ蒸気滅菌などの熱により、接続部材とオレフィン製のチューブとが強固にスタッキングするものであり、かつバッグの上からでも接合部材に設けられた閉塞部材を十分に破断できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接続部材1および液体収納容器10を示す模式図である。
Claims (3)
- オレフィン製液体収納用バッグとオレフィン製チューブとが、前記オレフィン製液体収納用バッグ内と前記オレフィン製チューブ内とを破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材によって接続されている液体収納容器であって、
前記閉塞部位は破断部が設けられ、前記破断部を破断することで、前記オレフィン製液体収納用バッグ内と前記オレフィン製チューブ内とが連通されるものであり、
前記接続部材は、前記オレフィン製チューブを接続する部位が融点140℃以下で曲げ弾性率8000kg-f/cm2以下のオレフィン系材料からなり、前記閉塞部位が融点140℃以上で曲げ弾性率9000kg-f/cm2以上のオレフィン系材料からなり、前記接続する部位と前記閉塞部位との二色成形品として供されていることを特徴とする液体収納容器。 - 前記閉塞部位がポリプロピレンであり、前記オレフィン製チューブを接続する部位がプロピレンと他のモノマーとのランダム共重合体またはブロック共重合体である請求項1に記載の液体収納容器。
- 前記閉塞部位及び前記オレフィン製チューブを接続する部位に、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、及びこれらの混合物を含むことを特徴とする請求項1乃至2に記載の液体収納容器。
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Family Applications (1)
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