JP2001017513A - 接続部材および液体収納容器 - Google Patents

接続部材および液体収納容器

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JP2001017513A JP11194305A JP19430599A JP2001017513A JP 2001017513 A JP2001017513 A JP 2001017513A JP 11194305 A JP11194305 A JP 11194305A JP 19430599 A JP19430599 A JP 19430599A JP 2001017513 A JP2001017513 A JP 2001017513A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オレフィン製のバッグとチューブに十分に熱融
着もしくはスタッキングし、かつバッグの上からも十分
に閉塞部材を破断できる接続部材、およびそれを用いた
液体収納容器を提供する。 【解決手段】液体収納用バッグ7とチューブ5とを接続
する部位2、3が融点140℃以下及び/又は曲げ弾性
率8000kg-f/cm2以下のポリオレフィン系材料、閉塞
部材4が融点140℃以上及び/又は曲げ弾性率900
0kg-f/cm2以上のポリオレフィン系材料からなる接続部
材、およびそれらから構成される液体収納容器10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体収納用バッグ
とチューブとを接続する接続部材、およびそれを有する
液体収納用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】透析液や輸液などの液体を収納するバッ
グとそれに連通するチューブとが、破断開通可能な閉塞
部位を有する接続部材を介して接続され、使用前までバ
ッグ内を閉塞し、使用直前に閉塞部位を破断することに
より、収納された液体をチューブを介してバッグ外に排
出する、あるいは外部の液体をチューブを介してバッグ
内に流入させることができる液体収納容器が利用されて
いる。これらは、従来塩化ビニル樹脂製のものが多く利
用されてきたが、環境問題等による脱塩ビ化の動きから
バッグ、チューブ、接続部材などの部品をオレフィン系
材料からなるものが開発されている。しかしながら、オ
レフィン系材料を用いた場合、塩化ビニル樹脂製のもの
と異なり、それぞれの部品が容易に接続できない、即
ち、熱融着や嵌合(スタッキング(蒸気滅菌など熱によ
る疑似融着)を含む)が弱く、溶媒融着も不可であると
いう問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オレフィン
系材料からなるバッグ、チューブ、接続部材などの部品
が容易に熱融着またはスタッキングし、かつ衛生的な観
点から使用直前までバッグ内を閉塞し破断開通可能な閉
塞部位を有する接続部材、およびそれを用いた液体収納
用容器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明により解決される。 (1)本発明は、液体収納用バッグとチューブとを接続
し、かつ前記液体収納用バッグ内と前記チューブ内とを
破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材であって、前
記チューブを接続する部位が融点140℃以下のオレフ
ィン系材料からなり、前記閉塞部位が曲げ弾性率900
0kg-f/cm2以上のオレフィン系材料からなる接続部材で
ある。
【0005】(2)本発明は、液体収納用バッグとチュ
ーブとを接続し、かつ前記液体収納バッグ内と前記チュ
ーブ内とを破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材で
あって、前記チューブとを接続する部位が融点140℃
以下のオレフィン系材料からなり、前記閉塞部位が融点
140℃以上のオレフィン系材料からなる接続部材であ
る。
【0006】(3)本発明は、液体収納用バッグとチュ
ーブとを接続し、かつ前記液体収納バッグ内と前記チュ
ーブ内とを破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材で
あって、前記チューブとを接続する部位が曲げ弾性率8
000kg-f/cm2以下のオレフィン系材料からなり、前記
閉塞部位が曲げ弾性率9000kg-f/cm2以上のオレフィ
ン系材料からなる接続部材である。
【0007】(4)本発明は、液体収納用バッグとチュ
ーブとを接続し、かつ前記液体収納バッグ内と前記チュ
ーブ内とを破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材で
あって、前記チューブとを接続する部位が融点140℃
以下で曲げ弾性率8000kg-f/cm2以下のオレフィン系
材料からなり、前記閉塞部位が融点140℃以上で曲げ
弾性率9000kg-f/cm2以上のオレフィン系材料からな
る接続部材である。
【0008】(5)本発明は、前記閉塞部位がポリプロ
ピレンであり、前記チューブとを接続する部位がプロピ
レンと他のモノマーとのランダム共重合体またはブロッ
ク共重合体である上記(1)乃至(4)に記載の接続部
材である。
【0009】(6)本発明は、前記閉塞部位及び前記液
体収納用バッグと前記チューブとを接続する部位に、オ
レフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、及
びこれらの混合物を含むことを特徴とする上記(1)乃
至(5)に記載の接続部材である。
【0010】(7)本発明は、オレフィン製液体収納用
バッグとオレフィン製チューブとが、前記オレフィン製
液体収納用バッグ内と前記オレフィン製チューブ内とを
破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材によって接続
されている液体収納容器であって、前記接続部材の前記
オレフィン製チューブを接続する部位が融点140℃以
下のオレフィン系材料からなり、前記閉塞部位が曲げ弾
性率9000kg-f/cm2以上のオレフィン系材料からなる
液体収納容器である。
【0011】(8)本発明は、オレフィン製液体収納用
バッグとオレフィン製チューブとが、前記オレフィン製
液体収納用バッグ内と前記オレフィン製チューブ内とを
破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材によって接続
されている液体収納容器であって、前記接続部材の前記
オレフィン製チューブを接続する部位が融点140℃以
下のオレフィン系材料からなり、前記閉塞部位が融点1
40℃以上のオレフィン系材料からなる液体収納容器で
ある。
【0012】(9)本発明は、オレフィン製液体収納用
バッグとオレフィン製チューブとが、前記オレフィン製
液体収納用バッグ内と前記オレフィン製チューブ内とを
破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材によって接続
されている液体収納容器であって、前記接続部材の前記
オレフィン製チューブを接続する部位が曲げ弾性率80
00kg-f/cm2以下のオレフィン系材料からなり、前記閉
塞部位が曲げ弾性率9000kg-f/cm2以上のオレフィン
系材料からなる液体収納容器である。
【0013】(10)本発明は、オレフィン製液体収納
用バッグとオレフィン製チューブとが、前記オレフィン
製液体収納用バッグ内と前記オレフィン製チューブ内と
を破断開通可能な閉塞部位を有する接続部材によって接
続されている液体収納容器であって、前記接続部材の前
記オレフィン製チューブとを接続する部位が融点140
℃以下で曲げ弾性率8000kg-f/cm2以下のオレフィン
系材料からなり、前記閉塞部位が融点140℃以上で曲
げ弾性率9000kg-f/cm2以上のオレフィン系材料から
なる液体収納容器である。
【0014】(11)本発明は、前記閉塞部位がポリプ
ロピレンであり、前記オレフィン製チューブを接続する
部位がプロピレンと他のモノマーとのランダム共重合体
またはブロック共重合体である上記(7)乃至(10)
に記載の液体収納容器である。
【0015】(12)本発明は、前記閉塞部位及び前記
オレフィン製チューブとを接続する部位に、オレフィン
系エラストマー、スチレン系エラストマー、及びこれら
の混合物を含むことを特徴とする上記(7)乃至(1
1)に記載の液体収納容器である。
【0016】上述した本発明の接続部材及び液体収納容
器において、接続部材と液体収納用バッグもしくはオレ
フィン製液体収納用バッグとは熱融着される。したがっ
て、本発明にかかる接続部材の液体収納用バッグもしく
はオレフィン製液体収納用バッグとの接続部分の材料は
熱融着可能なものであれば特に限定する必要はなく、前
記閉塞部位または前記チューブを接続する部位もしくは
前記オレフィン製チューブを接続する部位と同じもので
あってもよい。
【0017】本発明の接続部材及び液体収納容器におい
て、接続部材と液体収納用チューブもしくはオレフィン
製チューブとはスタッキングされるが、場合によっては
熱融着されていてもよい。
【0018】本発明において液体とは、特に限定しない
が、医療用の透析液や輸液など、更には透析液の排液な
どがあげられ、予めバッグ内に充填するものであって
も、使用に際してバッグに流入されるものであってもよ
い。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。図1は、本発明の模式図を示
す。接続部材1は、チューブ5とのチューブ接続部2、
バッグ7とのバッグ接続部3、及び破断開通可能な閉塞
部位4とからなり、液体収納容器10は、接続部材1、
チューブ5、及びバッグ7から構成される。接続部材1
は、端面が楕円や菱形などの舟形形状のバッグ接続部3
の両面から筒状のチューブ接続部2及び閉塞部材4がそ
れぞれ延びている。閉塞部材4には、破断部41が設け
られ、破断することでチューブ5内とバッグ7内が連通
する。
【0020】接続部材1の少なくともチューブ接続部2
及びバッグ接続部3は、融点140℃以下及び/又は曲
げ弾性率8000kg-f/cm2以下のポリオレフィン系材料
からなり、閉塞部材4は、融点140℃以上及び/又は
曲げ弾性率9000kg-f/cm2以上のポリオレフィン系材
料からなり、二色成形品として供される。
【0021】チューブ接続部2及びバッグ接続部3を構
成するポリオレフィン系材料としては、ポリプロピレン
やポリエチレンがあげられるが、プロピレンと他のモノ
マーとのランダム共重合体またはブロック共重合体が望
ましい。具体的には、SPX8600(三菱化学)、チ
ッソポリプロLE3300(チッソ)、チッソポリプロ
XF7700(チッソ)などがあげられる。
【0022】また、これにオレフィン系エラストマー、
スチレン系エラストマー、及びこれらの混合物を含むも
のであってもよい。具体的に、オレフィン系エラストマ
ーとしては、EBM2041P(日本合成ゴム)など、
スチレン系エラストマーとしては、ダイナロン2320
P(日本合成ゴム)、ハイブラー7125F(クラ
レ)、セプトン4044(クラレ)などがあげられる。
【0023】閉塞部位4を構成するポリオレフィン系材
料としては、ポリプロピレンやポリエチレンがあげられ
るが、ポリプロピレンが望ましく、具体的には、ノバテ
ックPP MA3(日本ポリケム)、ノバテックPP
MA3H(日本ポリケム)などがあげられる。また、上
述したオレフィン系エラストマー、スチレン系エラスト
マー、及びこれらの混合物を含むものであってもよい。
【0024】チューブ5及びバッグ7もポリオレフィン
系材料からなるものが望ましい。チューブ5としては、
具体的に、SPX8600(三菱化学)、エクセレンE
PXKS37G1(住友化学)、ノバテックPP FL
25R(日本ポリケム)などがあげられる。バッグ7と
しては、具体的に、SPX8600(三菱化学)、チッ
ソポリプロLE3300(チッソ)、チッソポリプロX
F1800(チッソ)などがあげられる。また、上述し
たオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマ
ー、及びこれらの混合物を含むものであってもよい。な
お、チューブ5及びバッグ7のポリオレフィン系材料は
融点が145℃以下のものが望ましい。
【0025】液体収納容器10は、次のようにして得る
ことができる。まず、2枚のシートを重ね、または1枚
のシートを筒状にして得られたバッグ7の一部を開封
し、その部分に接続部材1を挿入し、バッグ7の外表面
より熱シール金型等で加熱(130〜170℃)し、バ
ッグ7とバッグ接続部3を融着する。
【0026】なお、予めバッグ7内に液体(例えば、透
析液や輸液など)を充填しておく場合は、ポート(閉塞
部位4を設けない以外は接続部材1と同様な形状のも
の)をバッグに同様に接続し、そのポートを介して充填
する。また、液体収納容器10は予めバッグ7内に液体
を充填せず、透析液の排液等を収納するような、使用に
よって液体を流入するものであってもよい。
【0027】次に、チューブ接続部2に オレフィン系
チューブを嵌合する。チューブ接続部1の外径は、チュ
ーブの内径より0.1〜2mm程大きいものが望まし
い。嵌合後、あるいは嵌合後更に包材で包装した後、蒸
気滅菌機を用いて、加熱滅菌し、この工程で付与される
熱(温度100〜130℃、時間5〜60分間)によっ
て、チューブ接続部2とチューブ5とがスタッキングす
る。
【0028】上述の手法によって得られた液体収納容器
10は、接続部材1とバッグ7とが強固に熱融着され、
かつ接続部材1とチューブ5とが強固にスタッキングさ
れたものであった。また、閉塞部位4もバッグ7の上か
ら良好に破断部41から破断できるものであった。
【0029】なお、接続部材1の少なくともチューブ接
続部2に、融点140℃以上、曲げ弾性率8000kg-f
/cm2以上、及び融点140℃以上かつ曲げ弾性率800
0kg-f/cm2以上のポリオレフィン系材料を用いた以外は
同様の手法によって液体収納容器を作成したが、液体収
納容器10と比べ、接続部材とチューブとのスタッキン
グ部分が接合性が劣るものであった。
【0030】また、接続部材1の閉塞部位4に、融点1
40℃以下、曲げ弾性率9000kg-f/cm2以下、融点1
40℃以下かつ曲げ弾性率9000kg-f/cm2以下のポリ
オレフィン系材料を用いた以外は同様の手法によって液
体収納容器を作成したが、液体収納容器10と比べ、バ
ッグの上から閉塞部位の破断性が劣るものであった。
【0031】
【発明の効果】本発明の接合部材及び液体収納容器は、
オレフィン製のバッグと熱融着し、かつ蒸気滅菌などの
熱により、接続部材とオレフィン製のチューブとが強固
にスタッキングするものであり、かつバッグの上からで
も接合部材に設けられた閉塞部材を十分に破断できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接続部材1および液体収納容器10を
示す模式図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体収納用バッグとチューブとを接続し、
    かつ前記液体収納用バッグ内と前記チューブ内とを破断
    開通可能な閉塞部位を有する接続部材であって、前記チ
    ューブを接続する部位が融点140℃以下のオレフィン
    系材料からなり、前記閉塞部位が曲げ弾性率9000kg
    -f/cm2以上のオレフィン系材料からなる接続部材。
  2. 【請求項2】前記閉塞部位がポリプロピレンであり、前
    記チューブを接続する部位がプロピレンと他のモノマー
    とのランダム共重合体またはブロック共重合体である請
    求項1に記載の接続部材。
  3. 【請求項3】前記閉塞部位及び前記チューブとを接続す
    る部位に、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラ
    ストマー、及びこれらの混合物を含むことを特徴とする
    請求項1乃至2に記載の接続部材。
  4. 【請求項4】オレフィン製液体収納用バッグとオレフィ
    ン製チューブとが、前記オレフィン製液体収納用バッグ
    内と前記オレフィン製チューブ内とを破断開通可能な閉
    塞部位を有する接続部材によって接続されている液体収
    納容器であって、前記接続部材の前記オレフィン製チュ
    ーブを接続する部位が融点140℃以下のオレフィン系
    材料からなり、前記閉塞部位が曲げ弾性率9000kg-f
    /cm2以上のオレフィン系材料からなる液体収納容器。
  5. 【請求項5】前記閉塞部位がポリプロピレンであり、前
    記オレフィン製チューブを接続する部位がプロピレンと
    他のモノマーとのランダム共重合体またはブロック共重
    合体である請求項4に記載の液体収納容器。
  6. 【請求項6】前記閉塞部位及び前記オレフィン製チュー
    ブとを接続する部位に、オレフィン系エラストマー、ス
    チレン系エラストマー、及びこれらの混合物を含むこと
    を特徴とする請求項4乃至5に記載の液体収納容器。
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