JP4388304B2 - 測定装置のパージ機構およびそれを備えた測定装置 - Google Patents

測定装置のパージ機構およびそれを備えた測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接触式プローブを有する形状測定装置のパージ機構およびそれを備えた測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からセンサ、検出器等に関するパージ機構は様々ある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−44634号公報
【0004】
図6に示すように、上記特許文献1に開示された検出器のエアパージ機構は、共通の空気供給手段から空調装置107を経由して供給された圧縮空気の一部をバルブ105で調整して、第一ノズル103からカバー102の内部に供給してカバー102の開口部から圧縮空気を噴き出して粉塵等の小さい異物を吹き飛ばし、第二ノズル104からカバー102の開口部開口面に沿って噴き出して飛散物等の大きい異物を吹き飛ばす。このようにして、検出装置106にノズルを2本設けることにより、空気供給量を少なくしても粉塵及び飛散物等の異物を確実に吹き飛ばすことができ、検出物体である水硬性板状体108の検出を悪環境下でも行える、というものであった。なお、図中の符号101はレーザセンサである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1のエアパージ機構では、空気の流量を少なくしたとしても精密なセンサ等を有する測定機では、圧縮空気の噴き出した際の振動・音等の影響によって、精密な測定ができないことがあった。また、第二ノズルをカバー開口部付近に位置させるため、開口部付近にノズルを設置するスペースを確保する必要があった。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、パージ用の気体による影響を受けずに、精密な測定を行うことができるとともに、カバー開口部付近のパージ用ノズルを排除し、装置全体の小型化を図ることのできるパージ機構及び測定装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
本発明の第1の態様のパージ機構は、ワークの形状を測定する測定機を収容するとともに、該測定機の測定側端部が移動可能に貫通する開口部を有するカバー部材と、前記カバー部材の内部に昇圧された気体を導くノズルと、前記ノズルに昇圧された気体を供給する気体供給手段と、前記測定機が前記ワークを測定している状態であるか否かを判別する測定時判別手段と、前記測定時判別手段の判別結果に基づいて、前記気体供給手段および前記ノズルを連通する流路を開閉する切換手段と、を備え、前記カバー部材の内部に導入された前記昇圧された気体は、前記開口部から前記カバー部材の外部へ流出されることを特徴とする。
【0008】
このような測定装置のパージ機構によれば、ノズルを介してカバー部材の内部に導入された気体が、カバー部材に設けられた開口部を通ってカバー部材の外部に流出する。
また、測定時判別手段の判別結果に基づいて、気体供給手段とノズルとを連通する流路が開閉されることとなり、例えば、測定機がワークを測定しているときに流路を閉状態としてカバー部材の内部に気体が供給されないようにするとともに、測定機がワークを測定していないときに流路を開状態としてカバー部材の内部に気体が供給されるようにしたり、測定機がワークを測定しているか否かにかかわらず常に流路を開状態としてカバー部材の内部に常に気体が供給されるようにしたりすることができる。
【0009】
前記切換手段は、前記測定機が前記ワークを測定している状態で前記流路を閉とし、前記測定機が前記ワークを測定していない状態で前記流路を開としてもよい。
このような測定装置のパージ機構によれば、測定機がワークを測定している状態では切換手段が気体供給手段からの気体を遮断し、一方、測定機がワークを測定していない状態では気体供給手段からノズルに気体が供給される。
【0011】
本発明の第2の態様のパージ機構は、ワークの形状を測定する測定機を収容するとともに、該測定機の測定側端部が移動可能に貫通する開口部を有するカバー部材と、前記カバー部材の内部に昇圧された気体を導くノズルと、前記ノズルに昇圧された気体を供給する気体供給手段と、前記測定機が前記ワークを測定している状態であるか否かを判別する測定時判別手段と、前記気体供給手段で昇圧された気体の圧力を調整する圧力調整手段と、前記測定時判別手段の判別結果に基づいて、前記圧力調整手段を制御する制御手段と、を備え、前記カバー部材の内部に導入された前記昇圧された気体は、前記開口部から前記カバー部材の外部へ流出されることを特徴とする。
このような測定装置のパージ機構によれば、気体供給手段で昇圧された気体が、測定時判別手段の判別結果を受け取った制御手段からの信号に基づいて作動する圧力調整手段によりその圧力が調整された後、ノズルを介してカバー部材の内部に導かれる。
【0017】
本発明の測定装置は、本発明のパージ機構と、ワークの形状を測定する測定機と、を具備することを特徴とする。
このような測定装置によれば、パージ用の気体による影響を受けずに、精密な測定が実施可能となり、かつカバー開口部付近のパージ用ノズルが排除され、装置全体の小型化が図られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明による測定装置のパージ機構の好ましい実施形態を説明する。
図1は本発明による測定装置のパージ機構の第1実施形態を示す概略構成図である。
本実施形態によるパージ機構10は、ワーク11の形状を測定する測定機20を収容するとともに、この測定機20の測定側端部21が貫通する開口部12が形成されたカバー部材13と、このカバー部材13を貫通するとともに、カバー部材13の内部に圧縮された気体(例えば、空気など)を噴出するノズル14と、このノズル14に圧縮された気体を供給する気体供給手段15と、測定機20がワーク11を測定している状態であるか否かを判別する測定時判別手段16と、この測定時判別手段16の判別結果に基づいて、気体供給手段15からノズル14および後述するエアチューブ28へ気体を供給したりあるいは気体の供給を停止したりさせる切換手段17とを主たる要素として構成されたものである。
【0019】
測定機20の測定側端部21が貫通する開口部12は、カバー部材13の一側面(図1において左側に位置する側面)に形成されている。これにより、ワーク11の形状に沿って、測定機20の測定側端部21がカバー部材13の長手方向(図1において左右方向)に移動できるようになっている。
また、ノズル14は、カバー部材13の他側面(図1において右側に位置する側面)に設けられている。なお、図中の符号18はノズル14から吹き出された気体を示している。
【0020】
気体供給手段15は、その内部で気体を例えば0.1MPaに昇圧するとともに、気体の乾燥・温度調節・油分除去を行うものである。具体的には、露点−50℃〜+10℃(本実施形態では+10℃)、油分及び異物の除去率0.01PPM〜0.1PPM(本実施形態では0.1PPM)、設定温度20℃〜25℃(本実施形態では23℃)、温度制御幅±0.01℃〜±0.1℃(本実施形態では±0.1℃)の空気を作り出すものである。
【0021】
ここで注意しなければならないのは、このように気体が空気である場合、設定温度20℃〜25℃で、露点10℃よりも高くなってしまうと、単位体積当たりに含んでいる水蒸気量が増加し結露しやすくなってしまう。結露は後述する接触式プローブを有する(形状)測定機のエアスライド23が最も嫌う現象であり、こうなってしまうとエアスライド軸26の真直度が低下するばかりでなく摩擦抵抗が増加し測定精度を低下させてしまう。
油分及び異物の除去率が0.1PPMよりも大きくなってしまうとエアスライド軸26及びエアスライド軸受27に油分等が付着し、長期使用した場合、気体の通路を塞いだり、エアスライド軸26とエアスライド軸受27との隙間に蓄積(堆積)されてエアスライド軸26の作動が鈍くなる。
設定温度が20℃〜25℃の範囲外になってしまうと、エアスライド軸26とエアスライド軸受27との間に予め設定された隙間の大きさが変化してしまい真直度等の性能を低下させるだけでなく、温度差が大きすぎる場合には隙間がなくなってエアスライド軸26とエアスライド軸受27との隙間が無くなって作動が鈍くなる。
温度制御幅が±0.1℃を超えてしまうと、測定時間中の温度変化によってエアスライド軸26やガラススケール29、プローブ22等が伸縮し、測定精度が低下してしまうことがある。
一方、空気露点を−50℃よりも低く、油分及び異物の除去率を0.01PPMよりも低く、温度制御幅を±0.01℃よりも低くするとコストが飛躍的に上昇してしまう。
また、本実施形態において気体の設定圧力は0.1MPaとされているが、気体の圧力が0.15MPaを超えてしまうと気体の吹き出し方向をどこに向けても測定機20内部のエアスライド軸26を振動させてしまう。一方、気体の圧力を0.005MPaよりも低くしてしまうと、パージ機能を果たさなくなってしまう。
【0022】
測定時判断手段16は具体的に、NC(Numerical Control)等のプログラムによって、測定時と測定停止時とを判別するものである。また、この判別結果は後述する切換手段17に送られるようになっている。
【0023】
切換手段17は、測定機20がワーク11を測定している状態で気体供給手段15からの気体を遮断し、測定機20がワーク11を測定していない状態で気体供給手段15から圧縮された気体が供給されるように制御されるものである。
【0024】
この構成により、測定機20がワーク11を測定していない状態、すなわちワーク11が後述する加工機41などにより加工されている状態で、気体供給手段1 5 から送り出された気体は、切換手段17、およびノズル14を通ってカバー部材13内に導入された後、開口部12を通ってカバー部材13の外に放出されるようになっている。したがって、ワーク11が加工されているとき、開口部12からカバー部材13内に粉塵や飛散物等の異物が侵入するのを確実に防止することができるとともに、開口部12の近傍にノズルを設置する必要が無くなり、装置の小型化を図ることができる。
また、測定機20がワーク11を測定している状態ではノズル14からカバー部材13内に気体が流入しないようになっているので、精密な計測を行う測定機20の、特に可動部等に気流が当たることを回避することができ、より正確な計測を行うことができる。
さらに、測定機20がワーク11を測定していない状態でのみ気体が供給されるようになっているので、気体の消費量を最小限に抑えることができるとともに、ランニングコストを最小限に抑えることができる。
【0025】
つぎに、図2を用いて上述したパージ機構10を備える測定装置100が、実際にワーク11を測定するときの状態を説明する。
測定装置100は、パージ機構10と測定機20とを主たる要素として構成されたものである。パージ機構10については上述したとおりであるので、ここではその説明を省略する。
【0026】
測定機20は、プローブ22、エアスライド23、ストッパハネ24、およびストッパ25を主たる要素として構成されたものである。
プローブ22は測定側端部21の先端、すなわち後述するエアスライド軸26の一端部先端に設けられた球形状の部材であり、ワーク11と接触するものである。プローブ22の材質としては、例えばルビー、ガラス、セラミックス、サファイヤ等である。
エアスライド23はエアスライド軸26およびエアスライド軸受27を具備するものである。エアスライド軸26は、エアスライド軸受27の中央部に配置されている。エアスライド軸受27には、その上部からエアチューブ28を介して圧縮された気体が供給されるようになっており、エアスライド軸26を非接触に浮上させて摺動抵抗の無いスムーズな作動が可能となるように構成されている。エアスライド23に必要な仕様としては、エアスライド軸26がエアスライド軸受27を通過する際の真直度と剛性である。これは、エアスライド23の真直度が測定精度に影響を与えてしまうためである。本実施形態で使用したエアスライド軸26の真直度は0.05μm以下である。
ストッパハネ24はエアスライド軸26のプローブ22が設けられている側と反対側の端部に設けられている。このストッパハネ24は紙面の垂直方向(エアスライド軸26の延在方向に対して直交方向)上側に突出しており、ストッパ25の内側壁面と当接することでエアスライド軸26の移動距離を制限する機能を有している。これは、エアスライド軸26が、常にエアスライド軸受27の内部を浮いているため、移動距離を制限しないとエアスライド軸26がエアスライド軸受27から抜け出てしまうためである。
【0027】
ストッパハネ24の近傍、すなわちエアスライド軸26の他端部先端上部には、ガラススケール29がエアスライド軸26と一体的に取り付けられている。プローブ22によって、ワーク11の形状をなぞった軌跡データを、ガラススケール29とスケールヘッド30とによって取得することができる。このガラススケール29は測定分解能1nm以下の光学式スケールである。この実施形態では、プローブ22のなぞる形状データをガラススケール29とスケールヘッド30とで取得するものを挙げたが、これに限らず、光学的・電気的・磁気的なセンサや干渉計等を用いても同様の効果を得ることができる。
【0028】
ワーク11はワーク台40に取り付けられているとともに、このワーク台40は加工機41に取り付けられている。ワーク台40は加工機41の仕様によってX,Y,Z,θの各軸に沿って駆動させることができるようになっている。
また、測定装置100の測定機20を収容したカバー部材13は、加工機41上に設置された測定装置台42の上に載置されている。
【0029】
ワーク11は、加工機41上で切削バイト、研削砥石、研磨砥石等によって加工される。測定機20は、加工後のワーク11の形状を加工終了直後に測定し、その加工データをフィードバックさせることができるように構成されている。これは、加工直後のワーク形状が変化しない間に測定しなければ、温度変化等の影響によってワーク形状が変化してしまうおそれがあるためである。
【0030】
このような測定装置100によれば、測定をしない間、すなわちワーク11の加工中は常にパージしているので、加工時に発生するミスト等が開口部12からカバー部材13の内部へ混入することはない。また、測定する際には、気体18の供給を止めていても、カバー部材13の外部に残存した僅かなミスト等が開口部12からカバー部材13の内部へ混入してくる可能性は極めて少ない。
このことにより、加工時に測定機20を加工機41から取り外すことなく、補正加工用に測定機20を使用することができる。
【0031】
図3を用いて本発明による測定装置のパージ機構の第2実施形態を説明する。
本実施形態の基本的な部分は、上述した第1実施形態と同様である。従って、ここでは第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0032】
本実施形態では、電空レギュレータ(圧力調整手段)51と電空レギュレータ制御部(制御手段)52とが設けられている。
電空レギュレータ51は、切換手段17の下流側、すなわち切換手段17とノズル14との間に設けられており、例えば気体の圧力を0MPa〜0.49MPaに調整することができるものである。したがって、切換手段17を通過した気体は、後述する電空レギュレータ制御部52からの直流電源によって制御される電空レギュレータ51により調圧された後、ノズル14を介してカバー部材13内に導かれるようになっている。
【0033】
一方、電空レギュレータ制御部52は、測定時判断手段16からの測定時・測定停止時の信号を受け取って予め設定した測定時の圧力と測定停止時の圧力を電空レギュレータ51に出力する。測定時の気体の圧力としては0.005MPa以上0.1MPa以下が好ましく、本実施形態では0.005MPaとした。また、測定停止時の気体の圧力としては0.02MPa以上0.15MPa以下が好ましく、本実施形態では0.08MPaとした。
【0034】
このように、電空レギュレータ51を用いることにより、測定時、カバー部材13の内部に極僅かな圧力をもった気体を、測定機20の測定結果に影響を与えることなく流入させることができるとともに、測定時及び測定停止時を通じて常にパージを行っていることとなるので、粉塵や飛散物の多い劣悪な環境下でも安定した測定を行うことができる。
【0035】
図4を用いて本発明による測定装置のパージ機構の第3実施形態を説明する。
本実施形態の基本的な部分は、上述した第1実施形態と同様である。従って、ここでは第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0036】
本実施形態では、ノズル14の先端部、すなわち出口部(噴出口)には消音器61が設けられており、気体供給手段15で作り出された気体は、切換手段17、ノズル14、および消音器61を通ってカバー部材13内に導入されるようになっている。
この消音器61は樹脂製で、消音効果が約5dB〜40dBのものである。消音器61としては樹脂製以外、例えば焼結した金属製のものなどもあるが、消音効果はほぼ同等である。
【0037】
このように、ノズル14の出口部に消音器61を設けることにより、ノズル14を通過した気体は一旦消音器61を通過することとなるため、ノズル14から吹き出される気体がカバー部材13内の特定箇所にぶつからず、あらゆる方向に均一に流出されるようになっている。したがって、ノズル14を通過してカバー部材13内に導かれる気体の圧力を第1実施形態のものよりも高く設定することができるので、外部環境がより劣悪な場所にでも測定装置を設置することができるようになる。具体的には、消音器61が設けられていない場合、前述したように設定圧力が0.15MPaを超えると、測定機20のエアスライド軸26が振動をし始めるが、消音器61を設けることにより、設定圧力を0.4MPaとしても正確な測定が可能である。
【0038】
図5を用いて本発明による測定装置のパージ機構の第4実施形態を説明する。
本実施形態の基本的な部分は、上述した第1実施形態と同様である。従って、ここでは第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0039】
本実施形態では、カバー部材13の内部壁面全体に振動吸収材71が設けられている。この振動吸収材71は、例えばゴムなどの弾性体や、スポンジ、樹脂材、凹凸を有した板材、布、テープなど、パージによる振動を吸収できる部材であればいかなるものでも良い。
【0040】
この振動吸収材71を設けることにより、パージによる振動を吸収することができるので、測定時のノイズを大幅に低減させることができる。
【0041】
さてここで、今まで述べてきた第1実施形態〜第4実施形態において、開口部12の開口面積に対する、測定側端部21の断面積の占める面積比率を80%以上とすればより好適である。
これにより、カバー部材13の外部から開口部12を通って粉塵や飛散物などの異物がカバー部材13内に混入してくることをさらに防止することができる。
上記面積比率は、限りなく100%に近づけることも可能である。それは、カバー部材13とプローブ22とをエアスライド23と同じような構成とし、その隙間を数マイクロメータ以下にすることである。このようにすることによってカバー部材13外部からの異物の混入を防ぐことが可能となる。
【0042】
また、今まで述べてきた第1実施形態、および第4実施形態において、測定を行う前に予め気体18によるパージが測定結果にどのくらいノイズとして含まれるかを計測しておくと好適である。すなわち、パージしながら行った測定結果から予め測定しておいたノイズを除去することにより、実際の測定結果を得ることができるようになっている。
これにより、パージを常にONにした状態でも測定を行うことができるようになる。
【0043】
具体的には、予め測定を行う前に気体によるパージが測定結果にどのくらいのノイズとして含まれるかを計測しておく。次に測定をパージONの状態で行う。測定はワーク11の断面形状をプローブ22がなぞることによって行う。形状を測定後、取得した結果をソフトウェアによって解析する。ここで、予め測定したパージによるノイズレベルを除去するようにフィルタリングを演算手段としてのソフトウェアによって行い、形状解析結果を算出する。フィルタリングの手段としては、フーリエ変換によって、予めパージによる周波数を算出しておき、測定後その周波数帯を除去する方法がある。
これによって、パージをONにした状態でも測定ができるようになる。また、フィルタリングの方法として、予めパージによる影響を測定する方法を示したが、解析した結果に直接フーリエ変換を用いて特定の周波数を除去する方法や、測定点の数箇所の平均値を代表値としてスムージング処理を行う方法などがある。これらによって、パージによる誤差影響の少ない結果を得ることができる。実際に、気体の設定圧力を0.08MPaにしたまま測定を行うと、形状解析結果にパージによるノイズが50nm程度出てくる。これの結果にフィルタを掛けるとノイズ成分を除去できる。パージをOFFにしたまま測定した時との最大差は30nm程度であった。
【0044】
上記した具体的実施の形態から次のような構成の技術的思想が導き出される。
〔付記項1〕
接触式プローブをワークの表面に接触させ、前記接触式プローブと前記ワークとの相対移動により、前記ワークの表面形状を測定する測定装置において、前記接触式プローブが先端に固定された軸と、前記作動軸を軸方向に移動可能に支持する軸受と、前記接触式プローブが外方に突出した状態で前記軸と軸受とを収納するカバー部材と、前記カバー部材内に圧縮された気体を噴出するノズルと、前記ノズルに圧縮された気体を供給する気体供給手段と、前記カバー部材内に所定圧力で圧縮された気体を供給しながら、前記プローブで前記ワークの形状を測定し、この形状結果から、予め記憶されているカバー部材内に前記所定圧力で圧縮空気を供給したときのノイズ成分を除去するような演算を行う演算手段と、を具備することを特徴とする測定装置。
【0045】
なお、本発明は上述した実施形態のものに限定されるものではなく、例えば第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせたり、あるいは第2実施形態と第4実施形態とを組み合わせたり、または第3実施形態と第4実施形態とを組み合わせたり、必要に応じて適宜組み合わせることもできる。
【0046】
また、カバー部材13内に収容される測定機20は上述したタイプのものに限定されるものではなく、現在公知となっている種々の測定機を採用することもできる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の測定装置のパージ機構および測定装置によれば、以下の効果を奏する。
本発明の第1の態様の測定装置のパージ機構によれば、ノズルを介してカバー部材の内部に導入された気体が、カバー部材に設けられた開口部を通ってカバー部材の外部に流出するので、開口部からカバー部材の内部に粉塵や飛散物等の異物が侵入するのを確実に防止することができるとともに、開口部の近傍にノズルを設置する必要が無くなり、装置の小型化を図ることができる。
また、測定時判別手段の判別結果に基づいて、気体供給手段とノズルとを連通する流路が開閉されるので、測定機の設置環境に応じたパージの設定が可能になり、測定結果を常に最適にするパージ手段を構築することができる。
【0048】
また、測定機がワークを測定している状態では切換手段が気体供給手段からの気体を遮断し、精密な計測を行う測定機の、特に可動部等に気流が当たることを完全に回避することができ、より正確な計測を行うことができる。また、測定機がワークを測定していない状態でのみ気体が供給されるので、気体の消費量を最小限に抑えることができるとともに、ランニングコストを最小限に抑えることができる。
【0050】
また、本発明の第2の態様の測定装置のパージ機構によれば、気体供給手段で昇圧された気体が、測定時判別手段の判別結果に基づいて作動する圧力調整手段によりその圧力が調整された後、ノズルを介してカバー部材の内部に導かれるので、開口部からカバー部材の内部に粉塵や飛散物等の異物が侵入するのを確実に防止することができるとともに、開口部の近傍にノズルを設置する必要が無くなり、装置の小型化を図ることができる。
また、測定時判別手段の判別結果に基づいて、気体の圧力が調整されるので、測定機の設置環境に応じたパージの設定が可能になり、測定結果を常に最適にするパージ手段を構築することができる。
【0056】
本発明の測定装置によれば、パージ用の気体が測定機に影響を与えることなく供給されるので、劣悪な環境下でも精密な測定を行うことができるとともに、カバー開口部付近のパージ用ノズルを排除することができて、装置全体の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による測定装置のパージ機構の第1実施形態を示す概略構成図である。
【図2】 図1に示すパージ機構を備える測定装置が、実際にワークを測定するため加工機に設置された状態を示す概略構成図である。
【図3】 本発明による測定装置のパージ機構の第2実施形態を示す概略構成図である。
【図4】 本発明による測定装置のパージ機構の第3実施形態を示す概略構成図である。
【図5】 本発明による測定装置のパージ機構の第4実施形態を示す概略構成図である。
【図6】 従来の検出器のエアパージ機構を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 パージ機構
11 ワーク
12 開口部
13 カバー部材
14 ノズル
15 気体供給手段
16 測定時判別手段
17 切換手段
18 気体
20 測定機
21 測定側端部
50 パージ機構
51 空圧レギュレータ(圧力調整手段)
52 空圧レギュレータ制御部(制御手段)
60 パージ機構
61 消音器
70 パージ機構
71 振動吸収材
100 測定装置

Claims (4)

  1. ワークの形状を測定する測定機を収容するとともに、該測定機の測定側端部が移動可能に貫通する開口部を有するカバー部材と、
    前記カバー部材の内部に昇圧された気体を導くノズルと、
    前記ノズルに昇圧された気体を供給する気体供給手段と、
    前記測定機が前記ワークを測定している状態であるか否かを判別する測定時判別手段と、
    前記測定時判別手段の判別結果に基づいて、前記気体供給手段および前記ノズルを連通する流路を開閉する切換手段と、
    を備え、
    前記カバー部材の内部に導入された前記昇圧された気体は、前記開口部から前記カバー部材の外部へ流出されることを特徴とする測定装置のパージ機構。
  2. 前記切換手段は、前記測定機が前記ワークを測定している状態で前記流路を閉とし、前記測定機が前記ワークを測定していない状態で前記流路を開とすることを特徴とする請求項1に記載の測定装置のパージ機構。
  3. ワークの形状を測定する測定機を収容するとともに、該測定機の測定側端部が移動可能に貫通する開口部を有するカバー部材と、
    前記カバー部材の内部に昇圧された気体を導くノズルと、
    前記ノズルに昇圧された気体を供給する気体供給手段と、
    前記測定機が前記ワークを測定している状態であるか否かを判別する測定時判別手段と、
    前記気体供給手段で昇圧された気体の圧力を調整する圧力調整手段と、
    前記測定時判別手段の判別結果に基づいて、前記圧力調整手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記カバー部材の内部に導入された前記昇圧された気体は、前記開口部から前記カバー部材の外部へ流出されることを特徴とする測定装置のパージ機構。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のパージ機構と、
    ワークの形状を測定する測定機と、を具備することを特徴とする測定装置。
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