JP4386816B2 - シールドケースとその製造方法 - Google Patents
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Description
図22は従来のシールドケースを用いた高周波モジュールの断面図であり、図23は同シールドケースの下面図である。
(実施の形態1)
図1〜図4は本発明の(実施の形態1)のシールドケースを示し、図5〜図8はその製造工程を示している。
図2において、回路基板1には、略中央にグランドパターン21が設けられている。このグランドパターン21は、回路基板1の端部1c側に設けられたグランド端子22へ接続されている。また、この回路基板1の略中央部には、スルーホール10が形成されており、グランドパターン21と接続されている。グランドパターン21を挟んだ両側に、それぞれ電子部品2,3が装着されて、グランドパターン21の右側に発振器4(第1の回路ブロックの一例として用いた)が形成され、グランドパターン21の左側にPLL回路5(第2の回路ブロックの一例として用いた)が形成されている。これによって、グランドパターン21で発振器4とPLL回路5とを分離している。発振器4とPLL回路5との間は、接続パターン23によって接続され、この接続パターン23は、グランドパターン21の非形成部24を横断している。
金属製のシールドケース31は、このシールドケース31の天井部32が、回路基板1の上面1aを覆うように装着されている。
シールドケース31は、天井部32からその四方に折り曲げて形成された各側板部33の先端に接続部34が形成されている。接続部34は、回路基板1の側面1bに形成されたスルーホール8へ装着され、半田付け接続される。
なお、第2の壁38と天面32aと側板部33との交差部と、第1の壁37と天面32bと側板部33との交差部の夫々に、切り欠き部43が設けられている。そしてさらに、側板部33には、切り欠き部43から下方に向かって、側板部33を分断するように分断部44が形成されている。分断部44は、開口部35を臨む位置に形成されている。
図5はシールドケース31の製造フローチャート図を示す。
基準孔加工工程52では、ロール状に巻かれたフープ材51をシールドケース31の材料として引き出し、これに基準となる孔を加工する。
さらに、連結部39で仕切り板36が180度折り曲げて成形されるので、発振器4とPLL回路5との間に、第1,第2の壁37,38の2重の壁が形成されることとなる。したがって、それらの回路ブロック間を、確りとシールドすることができ、それぞれの信号同士の干渉によって発生する妨害などは生じ難くなる。
図9と図10は本発明の(実施の形態2)を示す。
図9の上面図に示すように、この(実施の形態2)のシールドケース31Bは、吸着面106が天井部32の中央部に形成されている点だけが(実施の形態1)とは異なっている。107は吸着面106を切り起すことで、第1,第2の壁37,38のうちの一方の壁である第1の壁37に形成される孔である。
シールドケース31Bは、図9に示したように中央で発振器4とPLL回路5とに仕切られており、仕切り板36がシールドケース31Bの中心を通過する位置に形成されている。つまりこの場合、開口部35が、天井部32の中心を通過する位置となる。回路基板1とシールドケース31Bとで構成された高周波モジュール45Bを、図10に示すように自動実装機などを用いてマザー基板103へ装着しようとする場合には、自動実装機の吸着ノズル104は、高周波モジュール45Bの略中心部を吸着する。
なお、吸着面106を切り起すことで、一方の第1の壁37に孔107が形成されるが、仕切り板36は2重となっているので、発振器4とPLL回路5の信号による妨害は発生し難くなる。
図11〜図14は本発明の(実施の形態1)のシールドケースを示し、図15,図16はその製造工程を示している。
この(実施の形態3)に用いる回路基板1Bは4層の回路基板であり、この回路基板1Bは、略中央にグランドパターン112が設けられている。そしてこのグランドパターン112は、回路基板1Bの外周に沿って設けられたグランドパターン113と接続され、回路基板1Bの端部に設けられたグランド端子114に接続されている。
連結部139の先端には回路基板1Bへの装着時にグランドパターン112と略平行となるような平坦部140が形成されている。そして、この平坦部140と、グランドパターン112とが半田141によって接続される。
次に、図16に基づいてシールドケース31Cの製造工程を詳しく説明する。
打ち抜き工程151では、切り欠き部143、分断部144、孔142、ならびに後のしぼり加工においてフープ材51と連結状態を維持するためのランスとを打ち抜き加工する。
このように仕切り板136は、V字しぼり工程54と、仕切り整形工程58とによって形成されるので、仕切り板136の高さ精度の良好なシールドケース31Cを実現できる。したがって、回路基板1Bへ装着時に連結部139の先端と、グランドパターン112との間の隙間を小さくすることができるので、シールド性は良くなる。また、連結部139とグランドパターン112との間を、確りと半田付けすることができるので、さらに確りとシールドすることができる。
なお、順送プレス加工による加工方法を用いたが、これは、トランスファーによる方法でも良い。
図17〜図20は本発明の(実施の形態4)を示す。
図17は(実施の形態4)における回路基板1Cの上面図であり、図18はシールドケース31Dの下面図である。上記の各実施の形態では、シールドケースは内部が仕切り板によって2つに仕切られていたが、この(実施の形態4)ではシールドケースは内部が仕切り板によって3つに仕切られている点が異なっている。
この回路基板1Cには、略中央に設けられたグランドパターン202と、このグランドパターン202の直交して設けられたグランドパターン203とを有している。グランドパターン202,203とは、「T」字形状をなし、回路基板1Cの端部に設けられたグランド端子204へそれぞれ接続されている。
この回路基板1Cとで高周波モジュールを構成するシールドケース31Dは、図18に示すように構成されている。図18において、(実施の形態1)と異なる点は、仕切り板を2枚有している点である。具体的には、仕切り板222と仕切り板223との交差部分にも切り欠き224と、分断部225を有している。そしてさらに、仕切り板222における連結部を分離する分離部226を有している。
図21は本発明の(実施の形態5)のシールドケース31Eを使用した高周波モジュール45を示す。図1に示した(実施の形態1)のシールドケース31における脚40は、第2の壁38の端部近傍から延在させて構成したが、この(実施の形態5)では、前記連結部29から折り曲げにより垂下させて前記脚40が形成されている。その他は(実施の形態1)と同じである。
2,3 電子部品
4 発振器(第1の回路ブロック)
5 PLL回路(第2の回路ブロック)
8 スルーホール
10 スルーホール
21 グランドパターン
22 グランド端子
23 接続パターン
24 グランドパターン21の非形成部
31,31B,31C,31D シールドケース
32 シールドケース31の天井部
32a 発振器4の上方を覆う天面
32b PLL回路5の上方を覆う天面
33 側板部
34 接続部
35 開口部
36 仕切り板
36a V字状の仕切り
37,38 第1,第2の壁
39 連結部
40 脚
41 孔
42 導体退避部
43 切り欠き部
44 分断部
45,45B,45C 高周波モジュール
52 基準孔加工工程
53 打ち抜き工程
54 V字しぼり工程
58 仕切り整形工程
61 外形加工工程
62 折り曲げ工程
63 切断工程
103 マザー基板
104 自動実装機の吸着ノズル
106 吸着面
107 孔
111a 回路基板1Bの上面
112,113 グランドパターン
114 グランド端子
117a,117b スルーホール
118 内層導体
132a,132b 天面
133 側板部
133a しぼり部
134 接続部
135 開口部
136 仕切り板
137,138 壁
139 連結部
140 平坦部
141 半田
142 孔
143 切り欠き部
144 分断部
151 打ち抜き工程
152 しぼり加工工程
153 平坦部形成工程
154 外形加工工程
202,203 グランドパターン
204 グランド端子
205,206,207 電子部品
208 発振器(第1の回路ブロック)
209 PLL回路(第2の回路ブロック)
210 受信回路
222,223 仕切り板
224 切り欠き
225 分断部
226 分離部
227,228 隔壁
235 第2の開口部
237 第3の壁
238 第4の壁
239 第2の連結部
240 第1の壁
241 第2の壁
242 第1の連結部
243 第1の開口部
Claims (12)
- 回路基板に形成された少なくとも一部の回路ブロックを覆うシールドケースであって、
前記回路ブロックを覆う天井部と、
この天井部の外周から垂下された側板部と、
この側板部の先端に設けられ前記回路基板と接続される接続部と、
前記天井部から垂下された第1の仕切り板と
を備え、前記天井部には、開口部と、この開口部の一方の側に設けられた第1の天面部と、前記開口部を挟んで他方の側に設けられた第2の天面部とを設け、前記第1の仕切り板は、
前記第1の天面部から折り曲げて成形された第1の壁と、
この第1の壁と対向するとともに、前記第2の天面部から折り曲げて形成された第2の壁と、
この第2の壁の先端と前記第1の壁の先端とを連結する連結部とを有し、
前記連結部は折り曲げて形成されるとともに、
前記第1の壁と前記第1の天面部と前記側板部が交差する第1の交差部と、前記第2の壁と前記第2の天面部と前記側板部とが交差する第2の交差部との夫々に設けられた切り欠き部と、
これらの切り欠き部から下方に向かって前記側板部を分断する分断部と
を有したシールドケース。 - 接続部は、回路基板の上面と平行な方向へ折り曲げられた請求項1に記載のシールドケース。
- 接続部は、側板部の先端全面に設けられた請求項1に記載のシールドケース。
- 隣り合う側板部同士は、しぼり部で連結された請求項1に記載のシールドケース。
- 連結部は、その先端に回路基板の上面に対し平行となる平坦部が形成された請求項1に記載のシールドケース。
- 第1,第2の壁のいずれか一方の端部から延在されるかもしくは連結部から折り曲げにより垂下された脚を設けた請求項1に記載のシールドケース。
- 連結部の先端には、孔が設けられた請求項1に記載のシールドケース。
- 連結部の先端には、段差が設けられた請求項1に記載のシールドケース。
- 開口部の幅は、シールドケースの板厚以下とした請求項1に記載のシールドケース。
- 請求項1に記載のシールドケースを製造するに際し、
切り欠き部と分断部とを形成し、この切り欠き部と分断部とを形成した後に第1,第2の壁と連結部とを同時に折り曲げて成形し、これらの第1,第2の壁と連結部とを形成した後に前記側板部を形成する
シールドケースの製造方法。 - 側板部の形成は、しぼり加工で行うとともに、側板部はすべて同時に加工する請求項10に記載のシールドケースの製造方法。
- 第1,第2の壁と連結部との折り曲げは、第1と第2の壁とが鋭角な角度で交差するごとくV字型に折り曲げ、このV字型に折り曲げられた後で前記第1の壁と前記第2の壁とが対向するまでさらに折り曲げる請求項10に記載のシールドケースの製造方法。
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