JP4386408B2 - ディスペンサヘッドのシリンジ固定構造およびディスペンサ - Google Patents

ディスペンサヘッドのシリンジ固定構造およびディスペンサ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント基板等の基板上にクリーム半田や接着剤等の塗布液を塗布するディスペンサに関し、特に、塗布液の収容容器であるシリンジをディスペンサヘッドのヘッド本体に対して固定する固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、移動可能なディスペンサヘッドを有し、このディスペンサヘッドによりプリント基板等の基板上に塗布液を塗布しながらIC等の電子部品を順次装着する電子部品の実装システムが一般に知られている。
【0003】
ディスペンサヘッドは、基板に塗布液を塗布するためのノズルをもつヘッド本体と、塗布液を収容したシリンジと、シリンジ内の塗布液をノズル先端に押し出すためのポンプ等から構成されており、前記シリンジは、交換のためにヘッド本体に対して脱着可能に装着される。
【0004】
ヘッド本体に対するシリンジの固定構造としては、従来、外周にねじ軸(雄ねじ部)を有する筒状のアタッチメントをシリンジに装着し、ヘッド本体に設けられた装着用凹部にシリンジをアタッチメントと共にその先端側(塗布液の導出口側)から挿入し、該ねじ軸を装着用凹部内周面に形成された雌ねじに螺合挿入することにより行われていた。
【0005】
ところが、この固定構造では、ヘッド本体に対するアタッチメントの螺着強度が作業者毎に異なるため、例えば、強度が低い場合にはシリンジ先端とヘッド本体とのシールが不完全となって液漏れ等を招く原因となり、逆に、強度が高いとシリンジの取外しが困難になるという問題があった。
【0006】
一方、最近では、例えば特許文献1に開示される固定構造が広く知られている。
【0007】
この文献に開示される固定構造は、圧縮ばねを備えたシリンジキャップをシリンジ後端に装着した状態でヘッド本体にシリンジを挿入し、圧縮ばねを圧縮させながらシリンジキャップの係止フックをヘッド本体側のフック受けに係止することによりシリンジをヘッド本体に固定するというものである。この固定構造によると、シリンジ後端部とシリンジキャップとの間に圧縮ばねが圧縮された状態で介装されるため、シリンジはノズル側に一定の付勢力で押圧された状態でヘッド本体に対して固定されることとなる。従って、上述したねじを使った固定構造のように作業者の力によってシリンジの固定状態が左右されることがない。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−5678号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報に開示される固定構造では、ディスペンサヘッドを精度良く作動させる上で次のような問題がある。すなわち、ディスペンサヘッドはそのノズル形状等に応じて塗布方向を変え得るように、ヘッド本体がベアリングを介して機構部分(移動機構部分)に回転可能(R軸回りに回転可能)に支持され、例えばサーボモータ等により駆動されるようになっているが、上記公報の固定構造によると、ベアリングによる支持部分(回転支点)から離れたシリンジ後端に圧縮ばねや係止フックをもつシリンジキャップを装着するため、ディスペンサヘッドを回転駆動する上で重量バランスが悪い。そのため、例えば位置決め精度等を損なうことなどが考えられ、この点を改善する必要がある。
【0010】
また、上記公報の固定構造では、シリンジキャップに対して係止フックが径方向(シリンジの径方向)に揺動可能に設けられ、係止フックがヘッド本体に設けられる鍔状のフック受けに径方向外側から係合することによりシリンジを固定するため、シリンジ後部分に障害物が干渉すると係止フックの係合状態が簡単に解除される場合がある。従って、このようなシリンジの固定状態が不意に解除されるのを防止する必要もある。
【0011】
さらに、シリンジ後端部とシリンジキャップとの間には圧縮ばねが圧縮された状態で介在しているため、係止フックの係合状態が解除さると圧縮ばねの復帰力が手伝ってシリンジキャップがシリンジから勢いよくはずれ、このキャップが装置構成部分に衝突して装置を傷つけたり、あるいはシリンジキャップを紛失することも考えられる。
【0012】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、プリント基板等の基板にクリーム半田等の塗布液を塗布するディスペンサヘッドのシリンジ固定構造において、ディスペンサヘッドの位置決め精度を損なうことなくシリンジを固定できるようにすること、より好ましくは、シリンジの脱着容易性を確保しつつ固定状態の不意な解除や、それに伴うトラブルをより確実に回避できるようにすることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のシリンジ固定構造は、シリンジの挿入部をもち、駆動機構のフレームに対して回転可能に支持されるヘッド本体と、塗布液が封入され、ヘッド本体の前記挿入部に脱着可能に挿着されるシリンジとを備えたディスペンサヘッドの前記ヘッド本体に対するシリンジの固定構造であって、
前記ヘッド本体に、前記挿入部に対するシリンジの挿入方向と平行な方向に相対的に移動可能に支持され、かつ前記挿入方向における後側から前記シリンジに係合可能な係合部をもつ係合手段と、
前記挿入部の側方に設けられ、かつ前記係合手段をヘッド本体に対して相対的に前記挿入方向前側に付勢する付勢手段と、
前記シリンジの周囲に鍔状の被係合部が断続的に形成される一方、この被係合部に対応して設けられ、前記被係合部と相対的に周方向にオフセットされた状態で前記挿入部に対するシリンジの挿入を許容し、かつ挿入部へのシリンジの挿入後、前記シリンジをヘッド本体に対して相対的に周方向に回転させることにより前記係合部と前記挿入方向に重なって互いに係合する前記係合手段の係合部と、
前記係合部に形成され、前記ヘッド本体に対する前記シリンジの相対的な周方向への回転に伴い、前記係合部と被係合部とが前記挿入方向に重なる所定の係合位置に前記被係合部を案内するテーパ状案内面と
を備えているものである(請求項1)。
【0014】
この構造によると、係合手段を介してヘッド本体の挿入部に挿着されたシリンジを一定の付勢力で挿入方向先端側に付勢することができるため、作業者の力加減によってシリンジの固定状態が左右されることがない。しかも、シリンジを付勢する付勢手段が、前記挿入部の側方に設けられるため、ディスペンサヘッドの重心が回転支点(すなわち、フレームに対してヘッド本体を回転可能に支持する位置)により近い位置に設定されることとなる。そのため、ディスペンサヘッドを回転駆動する上での重量バランスが良くなり、回転駆動時の振動等の発生を抑えて回転方向の位置決め精度を高めることが可能となる。
【0016】
また、本発明によれば、挿入部に対してシリンジを挿入した後、シリンジをヘッド本体に対して相対的に周方向に回転させるという簡単操作でシリンジを固定することができる。そのため、従来のこの種のシリンジ固定構造とさほど遜色ないレベルの脱着容易性を確保することが可能となる。
また、テーパ状案内面によって、シリンジを周方向に回転させながらよりスムーズに係合部と被係合部とを係合させることが可能となるため、シリンジをヘッド本体に固定する際の作業性が良くなる。
【0017】
また、この構造においては、前記付勢手段による付勢力を変更可能とする調整機構を備えているのがより好ましい(請求項)。
【0018】
この構成によると、シリンジの重量に応じて付勢力を変更することが可能となるので、例えば収容塗布液の量に応じて付勢力を調整することにより、シリンジ先端の塗布液導出口部分のシール状態を常に最適な状態に保つことが可能となる。そのため、液漏れ等のトラブル発生をより確実に防止できるようになる。
【0019】
この構成において、前記ノズル本体の上端部に立設され、前記挿入部を挟んで対向する一対の案内部材を備え、前記付勢手段は、前記案内部材と前記係合手段との間に介装されている圧縮ばねであることが好ましい(請求項3)。
【0021】
一方、本発明に係るディスペンサは、塗布液を塗布するディスペンサヘッドを有するヘッドユニットを備え、前記ディスペンサヘッドとして、前記ヘッドユニットに回転可能に支持されるヘッド本体と塗布液が封入されて前記ヘッド本体に脱着可能に挿着されるシリンジとを備えたディスペンサヘッドをもつディスペンサにおいて、前記ヘッド本体に対する前記シリンジの固定構造として請求項1乃至のいずれか1項に記載の固定構造が用いられているものである(請求項)。
【0022】
このディスペンサによると、ディスペンサヘッドに上記のようなシリンジ固定構造が適用されている結果、ディスペンサヘッドの回転駆動時の振動等を抑えて回転方向の位置決め精度を高めることが可能となる。従って、対象物に対してより精度良く塗布液を塗布することができるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明が適用されるディスペンサを平面図で概略的に示している。
【0024】
同図に示すように、ディスペンサの基台100上には、プリント基板搬送用のコンベア102が配置され、プリント基板Pがこのコンベア102上を搬送されて所定の作業位置(同図に示す位置)に位置決めされるようになっている。
【0025】
上記コンベア102の上方には、プリント基板Pに部品装着用の塗布液を塗布するためのディスペンサヘッド1を搭載したヘッドユニット104が装備され、このヘッドユニット104が、X軸方向(コンベア102の方向)及びY軸方向(水平面上でX軸と直交する方向)に移動可能に支持されている。
【0026】
すなわち、上記基台100上には、Y軸方向に延びる一対の固定レール105と、Y軸サーボモータ107により回転駆動されるボールねじ軸106とが配設され、上記固定レール105上にヘッドユニット支持部材108が配置されて、この支持部材108に設けられたナット部分109が上記ボールねじ軸106に螺合している。また、上記支持部材108には、X軸方向に延びるガイド部材110と、X軸サーボモータ112により駆動されるボールねじ軸111とが配設され、上記ガイド部材110にヘッドユニット104が移動可能に保持され、このヘッドユニット104に設けられたナット部分113が上記ボールねじ軸111に螺合している。そして、Y軸サーボモータ107の作動によりボールねじ軸106が回転して上記支持部材108がY軸方向に移動するとともに、X軸サーボモータ112の作動によりボールねじ軸111が回転して、ヘッドユニット104が支持部材108に対してX軸方向に移動するようになっている。
【0027】
上記ヘッドユニット104には、異なる種類の塗布液をプリント基板Pに塗布するための複数のディスペンサヘッド1が搭載されており、図示の例では2つのディスペンサヘッド1が搭載されている。
【0028】
図2および図3はディスペンサヘッド1の構成を示しており、図2はシリンジを挿着した状態の正面図(一部断面図)、図3はシリンジ挿着前の正面図である。
【0029】
これらの図に示すように、ディスペンサヘッド1は駆動機構(図示省略)のフレーム2に回転可能に支持されるヘッド本体3と、このヘッド本体3に脱着可能に挿着される塗布液を封入したシリンジ4とから構成される。
【0030】
シリンジ4は、図5に示すように上下方向に細長い軸状容器で、その下端部(先端部)は先窄まりに形成され、末端には塗布液を導出するための導出部10が設けられている。
【0031】
一方、シリンジ4の上端部(後端部)には、塗布液を収容するための収容口(図示省略)が設けられるとともに、この収容口を挟んで径方向外側に向って互いに反対方向に延びる鍔部11(被係部)が設けられている。
【0032】
シリンジ4の上端部にはシリンジキャップ12が取付けられている。シリンジキャップ12は、互いに内側に向かって開く断面コ字型の把持部14a,14bを両側にもつカバープレート14を有しており、前記把持部14a,14bによりシリンジ4の各鍔部11を外側から掴んだ状態でシリンジ4の上端部に取付けられている。カバープレート14の下面にはゴム製のキャップ本体16(図2参照)が固定されており、上記のようにシリンジキャップ12がシリンジ4に取付けられると、このキャップ本体16が収容口に挿入されて収容口内周面とキャップ本体16の外周面との間がシールされ、その結果、収容口が塞がれるように構成されている。
【0033】
カバープレート14の上部には、キャップ本体16を通じてシリンジ内に連通するエアホース18が接続されており、図外のエア供給源からバルブを介してシリンジ4内にエアが供給されることにより、そのエア圧に応じて塗布液がシリンジ4から後記ノズル22を介して導出されるようになっている。
【0034】
シリンジキャップ12をシリンジ4に装着するには、まず、各把持部14a,14bと各鍔部11とを周方向にずらした状態で、カバープレート14をシリンジ上端に押し付けてキャップ本体16を収容口に挿入し、その後、カバープレート14をシリンジ4に対して相対的に周方向に回転させて各鍔部11を側方部分から把持部14a,14bに差込むことにより行う。なお、シリンジキャップ12の取外しは、これと逆の手順により行うことができる。
【0035】
一方、ヘッド本体3は、図2及び図3に示すように、上下方向に細長で、かつ上方に向って開くシリンジ4の挿入用凹部20aを備えたシャフトノズル20を有している。このシャフトノズル20は、ベアリング5を介して前記フレーム2に回転可能に支持されており、その下端部には、前記ノズル22とシリンジ4の前記導出部10とを結合させる結合部材24とが組込まれている。つまり、挿入用凹部20aに対してシリンジ4をその先端側(下端側)から挿入すると、前記導出部10の通路が結合部材24に合致してシリンジ4とノズル22とが連通した状態となり、これによりシリンジ4内の塗布液がノズル22に導出され得るように構成されている。
【0036】
ベアリング5によるシャフトノズル20の支持位置、すなわちヘッド本体3の回転支点よりも下側の位置には、スリーブ付きの駆動ギア26がシャフトノズル20に一体的に外嵌装着され、さらにこの駆動ギア26に駆動ベルト28が掛け渡されている。これにより図外のモータによる回転駆動力が駆動ベルト28および駆動ギア26を介してシャフトノズル20に伝達され、その結果、シャフトノズル20に組付けられたノズル22がその中心軸回り(R軸回り)に正逆回転駆動されるようになっている。
【0037】
シャフトノズル20の上端部には、シリンジ4をシャフトノズル20に対して固定するための一対の係合部材30がシリンジ4の挿入スペースを挟んで設けられている。なお、当実施形態のディスペンサヘッド1では、この挿入スペース(両係合部材30の間のスペース)とシャフトノズル20の前記挿入用凹部20aとにより本発明におけるシリンジ4の挿入部が構成されている。
【0038】
これらの係合部材30は、図2〜図4および図6に示すように対向して設けられるとともに、各係合部材30には、シリンジ4を係合させるための係合用凹部32がそれぞれ設けられている。
【0039】
係合用凹部32は、図4に示すように周方向に向って開くコ字型に形成されており、後に詳述するようにこの係合用凹部32にシリンジ4の鍔部11が差込まれることによりシリンジ4と各係合部材30とが係合して挿入方向と反対方向(図2では上方)へのシリンジ4の変位が規制されるように構成されている。なお、係合用凹部32に差込まれるのは、正確には鍔部11とこれに装着されるカバープレート14(把持部14a,14b)であるが、説明の便宜上特に必要な場合を除き係合用凹部32に差込まれるのものは鍔部11として説明する。
【0040】
各係合部材30の係合用凹部32は、それぞれ周方向において同じ向きに開く構成とされており、係合用凹部32の上壁面34(鍔部11の係合部)にはシリンジ4の前記鍔部11を係合用凹部32内に案内するためのテーパ状案内面34aが形成されている。
【0041】
各係合部材30は、シャフトノズル20の上端部に立設される一対の案内部材42に沿って上下方向(シリンジ4の挿入方向と平行な方向)に変位可能に支持されているとともに、圧縮ばね46の弾発力によりシャフトノズル20に対してその下端側(シリンジ4の挿入方向前側)に付勢されている。
【0042】
より詳細に説明すると、図3及び図4に示すように、シャフトノズル20の上端部には、互いに径方向反対側(シャフトノズル20の径方向外側)に突出するガイド部44を備えた逆L型の一対の案内部材42が設けられており、これら案内部材42の各ガイド部44が係合部材30に設けられた上下方向に細長のガイド孔36に対して径方向内側から挿入されている。そして、係合部材30の両側面(図4では左右両側面)にそれぞれ上下方向の長孔38が形成され、ボルト40が係合部材30の両外側(図4では左右両外側)からそれぞれ長孔38を介してガイド部44のねじ孔に螺合挿入されている。この構成により、係合部材30がガイド部44の側面に沿って案内されつつ前記ガイド孔36の範囲内でシャフトノズル20に対して相対的に上下方向に変位し得るように構成されている。
【0043】
そして、各案内部材42のガイド部44には、図2に示すように、下向きに開く凹部45が設けられており、この凹部45内の上壁に組付けられる支持板48と前記ガイド孔36の下壁36aとの間に圧縮ばね46が圧縮された状態で介装されている。この構成により、係合部材30が圧縮ばね46の弾発力(付勢力)でもってシャフトノズル20の下端側に付勢されている。
【0044】
支持板48は、図8に示すように、例えば六角孔付き止めねじ等からなるねじ軸49の先端(下端)に固定されており、このねじ軸49が凹部45の上壁に形成されたねじ孔44aに該凹部45の内側から螺合挿入されることにより組付けられている。つまり、ねじ軸49を回転させて支持板48の高さ位置を変えることにより圧縮ばね46の圧縮状態を変え得るようになっており、この構成によって係合部材30の付勢力を増減調整できるようになっている。
【0045】
図2及び図7に示すように、前記ねじ孔44aは凹部45の上壁を上下方向に貫通しており、係合部材30には、このねじ孔44aと同軸上に上下方向に貫通する貫通孔50a,50bが形成されている。これにより貫通孔50a,50bを通じて係合部材30の上部から前記ねじ孔44aに工具を挿入して付勢力の調整、つまりねじ軸49の回転操作を容易に行い得るようになっている。なお、当実施形態では、この支持板48、ねじ軸49およびねじ孔44a等により付勢力の調整機構が構成されている。
【0046】
以上のようなディスペンサヘッド1において、シリンジ4をヘッド本体3に挿着するには、まず、図5に示すようにシリンジ4にシリンジキャップ12を挿着し、このシリンジ4を、両係合部材30の間を介してその下端側からシャフトノズル20の挿入用凹部20aに挿入する(図3参照)。この際、図7の二点鎖線に示すようにシリンジ4の各鍔部11と各係合部材30とを周方向にずらした状態でシリンジ4を挿入用凹部20aに挿入する。
【0047】
なお、この段階では、図3及び図4に示すように、係合部材30は圧縮ばね46の弾発力により下降端位置、すなわちガイド孔36の上壁にガイド部44の上面が当接する位置に配置されており、図示を省略するが、シリンジ4と各係合部材30の係合用凹部32との関係は、鍔部11の上面(カバープレート14の上面)が係合用凹部32の上壁面34の僅かに上方に位置する状態となっている。
【0048】
次いで、シリンジ4をシャフトノズル20に対して相対的に周方向に回転させる。このようにシリンジ4を回転させると、前記テーパ状案内面34aに沿って鍔部11の上面(カバープレート14の上面)が係合用凹部32内に案内され、その結果、図2及び図7(実線)に示すようにシリンジ4の各鍔部11が各係合部材30の係合用凹部32内に差込まれた状態となる。
【0049】
このように各係合用凹部32に鍔部11が差込まれると、圧縮ばね46の弾発力に抗して係合部材30がシリンジ4の挿入方向と反対方向に押し戻される。その結果、圧縮ばね46の弾発力が鍔部11を介してシリンジ4に作用し、シリンジ4がその先端側に付勢された状態となるとともに、鍔部11と係合用凹部32の上壁面34とが弾性的に係合してシリンジ4の引き抜き方向(挿入方向と反対方向)の変位が規制されることとなる。これによってシリンジ4がノズル22側に付勢された状態でヘッド本体3に固定される。
【0050】
以上のようなディスペンサヘッド1におけるシリンジ4の固定構造によると、圧縮ばね46の弾発力によりシリンジ4を一定の付勢力でその先端側に付勢した状態でヘッド本体3に固定するため、ヘッド本体3に固定されたシリンジ4の固定状態が作業者の力加減によって左右されるということがない。
【0051】
その上、この固定構造では、上記のようにシリンジ4に係合部材30を係合させてこの係合部材30をノズル22側に付勢するようにしているが、係合部材30を付勢のための構成(付勢手段)、すなわち案内部材42や圧縮ばね46等をシリンジ4の挿入スペース側方に配設しているため、ディスペンサヘッド1を回転駆動する際の振動等の発生を抑えて回転方向の位置決め精度を良好に確保することができるという利点がある。すなわち、この固定構造によると、圧縮ばね46等の部材がシリンジ4の挿入スペース側方に配置されているため、従来のこの種のディスペンサヘッド、すなわちシリンジ上端(後端)に圧縮ばね等が装着されるディスペンサヘッド(特許文献1参照)と比べると、ディスペンサヘッド1の重心位置が回転支点、すなわちベアリング5により近い位置となる。そのため、ディスペンサヘッド1を回転駆動する上での重量バランスが良く、回転駆動時の振動の発生を効果的に抑えることができるようになる。
【0052】
また、この固定構造では、シリンジ4とシャフトノズル20とを周方向に相対的に回転させ、シリンジ4の各鍔部11を各係合部材30の係合用凹部32に差込むことによりシリンジ4をヘッド本体3に固定するとともに、この固定状態においては圧縮ばね46の弾発力によりシリンジキャップ12の上面と係合用凹部32の上壁面34とが圧接した状態となっているので、シリンジ4の上端部分等が他の部材と干渉した場合でもシリンジ4と各係合部材30との係合状態が容易に解除されることがない。従って、シリンジ4の固定状態が不意に解除されるといったトラブルを未然に防止できる。
【0053】
しかも、この固定構造では、シリンジ4の固定状態が解除された場合でも、シリンジ4に対するシリンジキャップ12の挿着状態は維持されるため、シリンジ4の固定状態が解除された際にシリンジキャップ12が外れて装置構成部分を傷つけたり、あるいはシリンジキャップ12を紛失するといったトラブルの発生を効果的に防止できるという利点もある。すなわち、従来のこの種のディスペンサヘッド(特許文献1)では、シリンジキャップに設けられた係止フックをヘッド本体に係合させることによりシリンジを固定するとともに、シリンジ後端部とシリンジキャップとの間に介装される圧縮ばねの弾発力によりシリンジを付勢する構造であるため、係止フックの係合状態が解除されると圧縮ばねの弾発力が手伝ってシリンジキャップがシリンジから勢いよく離脱し、その結果、シリンジキャップが装置構成部分に衝突したり、あるいはシリンジキャップを紛失することが考えられる。しかし、実施形態のディスペンサヘッド1によると、シリンジ4の固定状態が解除された場合でも、シリンジ4はシリンジキャップ12によって独立して閉塞されているので不意にシリンジキャップ12が脱落することがなく、従って、上記のようなトラブルを招くことが一切ない。
【0054】
さらに、実施形態の固定構造では、上記のようにシリンジ4をシャフトノズル20に挿入した後、シリンジ4とシャフトノズル20とを周方向に相対的に回転させるだけなので固定時の操作も簡単である。特に、係合部材30の係合用凹部32には、その上壁面34にテーパ状案内面34aが形成され、鍔部11(把持部14a,14b)をスムーズに係合用凹部32内に差込み案内し得るようになっているため、ヘッド本体3に対するシリンジ4の固定作業も従来構造と遜色ないレベルで容易に行うことができる。
【0055】
なお、以上説明したシリンジ4の固定構造やディスペンサヘッド1の構成は、本発明にかかるシリンジ固定構造、およびこの固定構造が適用されるディスペンサヘッドの一例であって、その具体的な構造は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0056】
例えば、この実施形態では各係合部材30に個別に圧縮ばね46を設けることにより各係合部材30に付勢力を与えているが、両固定部材30を共通の圧縮ばねで付勢するように構成してもよい。具体的には、シリンジ4を包囲し得る直径を有する圧縮ばねを各係合部材30と案内部材42との間に介在させるように構成してもよい。
【0057】
また、実施形態では、シリンジ4の後端部分に鍔部11を設け、この鍔部11と係合部材30とを係合させるようにしているが、例えば、シリンジ4の途中部分(長手方向途中部分)に鍔部11を設けて係合部材30と係合させるように構成してもよい。
【0058】
また、案内部材42を省略し、例えばシャフトノズル20に対して直接係合部材30を変位可能に組付けるように構成し、シャフトノズル20と係合部材30との間にばねを設けて係合部材30を付勢するようにしてもよい。なお、ばねは圧縮ばねに限らず引張りばねであってもよい。また、ばねに代えてゴムを使用することも可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のシリンジ固定構造は、シリンジの挿入部をもつヘッド本体に、シリンジの挿入方向と平行な方向に相対的に移動可能で、かつ挿入部に挿入されたシリンジと係合してシリンジ挿入方向と反対方向へのシリンジの変位を規制する係合手段と、この係合手段をヘッド本体に対して相対的に挿入方向前端側に付勢する付勢手段とを備え、この付勢手段を挿入部の側方に設けることによりディスペンサヘッドの重心を回転支点により近い位置に設定するようにしたので、ディスペンサヘッドを回転駆動する上での重量バランスが良くなり、ノズル回転駆動時の振動等の発生を抑えて回転方向の位置決め精度を高めることができる。
【0060】
また、本発明に係るディスペンサによると、ディスペンサヘッドに上記のようなシリンジ固定構造が適用されている結果、ディスペンサヘッドの回転駆動時の振動等を抑えて回転方向の位置決め精度を高めることが可能となる。従って、対象物に対してより精度良く塗布液を塗布することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるディスペンサ全体を示す平面概略図である。
【図2】ディスペンサヘッドの構成を示す正面図(一部断面図)である。
【図3】ディスペンサヘッドの構成(シリンジの挿着前)を示す正面図である。
【図4】固定部材の構成を示す図3のA矢視図である。
【図5】シリンジの構成(シリンジキャップを装着した状態)を示す斜視図である。
【図6】ヘッド本体の構成を示す平面図である。
【図7】ヘッド本体に対するシリンジの挿着手順を示す平面図である。
【図8】固定部材の付勢力を調整するための構成を示す案内部材の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ディスペンサヘッド
2 フレーム
3 ヘッド本体
4 シリンジ
5 ベアリング
11 鍔部(被係合部)
12 シリンジキャップ
20 シャフトノズル
22 ノズル
30 係合部材
32 係合用凹部
34 上壁面(係合部)
34a テーパ状案内面
42 案内部材
46 圧縮ばね

Claims (4)

  1. シリンジの挿入部をもち、駆動機構のフレームに対して回転可能に支持されるヘッド本体と、塗布液が封入され、ヘッド本体の前記挿入部に脱着可能に挿着されるシリンジとを備えたディスペンサヘッドの前記ヘッド本体に対するシリンジの固定構造であって、
    前記ヘッド本体に、前記挿入部に対するシリンジの挿入方向と平行な方向に相対的に移動可能に支持され、かつ前記挿入方向における後側から前記シリンジに係合可能な係合部をもつ係合手段と、
    前記挿入部の側方に設けられ、かつ前記係合手段をヘッド本体に対して相対的に前記挿入方向前側に付勢する付勢手段と、
    前記シリンジの周囲に鍔状の被係合部が断続的に形成される一方、この被係合部に対応して設けられ、前記被係合部と相対的に周方向にオフセットされた状態で前記挿入部に対するシリンジの挿入を許容し、かつ挿入部へのシリンジの挿入後、前記シリンジをヘッド本体に対して相対的に周方向に回転させることにより前記係合部と前記挿入方向に重なって互いに係合する前記係合手段の係合部と、
    前記係合部に形成され、前記ヘッド本体に対する前記シリンジの相対的な周方向への回転に伴い、前記係合部と被係合部とが前記挿入方向に重なる所定の係合位置に前記被係合部を案内するテーパ状案内面と
    を備えている
    ことを特徴とするディスペンサヘッドのシリンジ固定構造。
  2. 請求項1に記載のディスペンサヘッドのシリンジ固定構造において、
    前記付勢手段による付勢力を変更可能とする調整機構を備えていることを特徴とするディスペンサヘッドのシリンジ固定構造。
  3. 請求項1又は2に記載のディスペンサヘッドのシリンジ固定構造において、
    前記ノズル本体の上端部に立設され、前記挿入部を挟んで対向する一対の案内部材を備え
    前記付勢手段は、前記案内部材と前記係合手段との間に介装されている圧縮ばねである
    ことを特徴とするディスペンサヘッドのシリンジ固定構造。
  4. 塗布液を塗布するディスペンサヘッドを有するヘッドユニットを備え、前記ディスペンサヘッドとして、前記ヘッドユニットに回転可能に支持されるヘッド本体と塗布液が封入されて前記ヘッド本体に脱着可能に挿着されるシリンジとを備えたディスペンサヘッドをもつディスペンサにおいて、
    前記ヘッド本体に対する前記シリンジの固定構造として請求項1乃至3の何れか1項に記載の固定構造が用いられていることを特徴とするディスペンサ
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