JP4384876B2 - 釣り用品の電子回路装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子回路装置,特に、釣りに使用される釣り用品の電子回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
釣り用品としての釣り用リールの電子回路装置として、リール本体に回転自在に装着されたスプールの糸繰り出し方向の回転を電子的に制御して制動する技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。従来の電子回路装置は、リール本体の内部に設けられた回路基板と、マイクロコンピュータを含み回路基板に配置された複数の電気部品とを備えている。スプール軸には、回転方向に並べて配置された複数の磁石が装着されており、回路基板には、磁石の外周に配置されたコイルが接続されている。このコイルもリール本体の内部に配置されている。このように電子回路装置やコイルをリール本体の内部に配置することにより、電子回路装置が水濡れしにくくなり絶縁不良が生じにくくなる。
【0003】
このような構成の前記従来の電子回路装置は、スプールが回転すると、磁石とコイルとの作用によりコイルから発生する電流をマイクロコンピュータ内のメモリに格納された制御プログラムにより制御してスプールを制動している。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−332436号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成では、リール本体の内部に電子回路装置を設けているので、絶縁不良が生じにくくなる。しかし、電子回路装置をリール本体内部に設けると、リール本体が大型化して、特に小型の両軸受リールの場合、電子制御を採用しにくくなる。そこで、リール本体の内部ではなく外壁に電子回路装置を配置することが考えられる。たとえば、リール本体とスプールとの間に電子回路装置を配置することが考えられる。このように、リール本体の内部のなど密閉された空間に収納することなく電子回路装置を配置すると、比較的余裕がある空間に電子回路装置を配置できるので、リールの大型化を防止しやすい。しかし、リール本体の外壁に電子回路装置を配置すると、絶縁性能が低下し水濡れにより絶縁不良が生じるおそれがある。
【0006】
一方、制動開始のタイミングや制動時間などの釣り用リールの制御を変更するためには、パーソナルコンピュータなどの外部機器と電子回路装置のマイクロコンピュータとを接続できると便利である。また、絶縁被膜を形成後に絶縁状態も含めて電子回路を検査するためには、検査装置等の外部機器を接続できると便利である。しかし、前記従来の電子回路装置には、釣り用リールに対する外部からのアクセスができない。
【0007】
本発明の課題は、絶縁性能を維持しつつ釣り用品の大型化を防止するとともに、外部からのアクセスを可能にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る釣り用品の電子回路装置は、釣りに用いられる装置であって、回路基板と、複数の電気部品と、外部機器接続部と、絶縁被膜とを備えている。回路基板は、少なくとも表面に印刷回路を有するものである。複数の電気部品は、釣り用品を制御プログラムにより制御するマイクロコンピュータを含み、印刷回路に電気的に接続されるように回路基板に配置された部品である。外部機器接続部は、印刷回路に電気的に接続されるように回路基板に配置され外部機器を接続するためのものである。絶縁被膜は、外部機器接続部が配置される領域を除いて回路基板の少なくとも一部を電気部品とともに覆う被膜である。釣り用品は、開閉自在な第1側カバー及び第1側カバーで覆われるスプール支持部を有するリール本体とリール本体に回転自在に装着されたスプールとを有する釣り用リールであり、回路基板は、スプール支持部の外壁面にスプールと対向して装着されており、外部機器接続部は、回路基板のスプールと対向しない面にスプール支持部を貫通して配置されており、第1側カバーを開くと外部に露出する。
【0009】
この電子回路装置では、回路基板には複数の電気部品と外部機器接続部が配置され、回路基板は複数の電気部品とともに絶縁被膜により覆われており、外部機器接続部は絶縁被膜により覆われていない。ここでは、外部機器との接続のために絶縁できない外部機器接続部を除いて回路基板及びそれに配置された電気部品が絶縁被膜で覆われているので、絶縁性能を高く維持できる。また、回路基板を防水のためにケース内に収めることなく外部に装着可能であるので、釣り用品の大型化を防止できる。さらに、絶縁被膜で覆われていない外部機器接続部を設けたので、外部機器との接続が可能になり、外部からのアクセスが可能になる。
【0010】
また、釣り用リールにおいて、絶縁性能を維持しつつ大型化を防止することができるとともに外部機器とのアクセスが可能になる。
【0011】
発明に係る釣り用品の電子回路装置は、発明に記載の装置において、釣り用リールは、リール本体と、スプールと、スプールの回転軸に回転不能に装着されスプールに連動して回転し回転方向に複数の磁極を有する磁石とを有する両軸受リールであり、磁石の周囲に配置された複数のコイルをさらに備え、マイクロコンピュータは、制御プログラムによりコイルと磁石との相対回転によりコイルに発生する電力をスイッチング制御してスプールを制動する。この場合には、スプールに作用する制動力を電子制御できる。
【0012】
発明に係る釣り用品の電子回路装置は、発明1又は2に記載の装置において、スプールは、釣り糸が巻き付けられる筒状の糸巻胴部と、糸巻胴部の両端に糸巻胴部より大径に形成された1対のフランジ部を有し、回路基板は、スプールの回転軸と同芯にかつフランジ部の一方に対向して配置されたワッシャ形状の基板である。この場合には、外形が円形のワッシャ形状の回路基板がスプールのフランジ部と対向しかつスプールの回転軸と同芯に配置されているので、回路基板をリール本体の外壁とスプールのフランジ部との間にコンパクトに配置することができ、リールの大型化をさらに防止できる。
【0013】
発明に係る釣り用品の電子回路装置は、発明1からのいずれかに記載の装置において、回路基板は、印刷回路を表裏両面に有している。この場合には、電気部品を回路基板の両面に配置できるので、電子回路装置がコンパクトになる。
【0014】
発明に係る釣り用品の電子回路装置は、発明1からのいずれかに記載の装置において、外部機器接続部は、マイクロコンピュータと外部機器との間で情報を入力及び/又は出力可能である。この場合には、外部機器からマイクロコンピュータへの情報の送信やマイクロコンピュータから外部機器への情報の送信が可能になり片方向又は双方向の通信が可能であるので、外部機器を用いてリールの状態のチェックやリールの制御内容の変更を行うことができる。
【0015】
発明に係る釣り用品の電子回路装置は、発明からのいずれかに記載の装置において、外部機器から外部機器接続部を介して入力される情報は、スプールに作用する制動力を設定する制動力設定情報を含む。この場合には、制動力設定情報を変更することができるので、キャスティングやルアーの種類に応じて異なる制動パターンでスプールを制動できる。
【0016】
発明に係る釣り用品の電子回路装置は、発明1からのいずれかに記載の装置において、外部機器から外部接続部を介して入力される情報は、制御プログラムを含む。この場合には、マイクロコンピュータを動作させる制御プログラムの変更が可能になるので、制御プログラムのバージョンアップが容易になる。
【0017】
発明に係る釣り用品の電子回路装置は、発明1からのいずれかに記載の装置において、外部機器接続部は、電気部品が搭載された電子回路を検査する外部機器を接続可能である。この場合には、外部機器接続部には絶縁被膜が形成されていないので、絶縁被膜を剥がすことなく容易に電子回路を検査できる。
【0018】
発明に係る釣り用品の電子回路装置は、発明1からのいずれかに記載の装置において、絶縁被膜は、電気部品が装着された回路基板をセットした金型に樹脂基材を注入するホットメルトモールディング法により形成されている、この場合には、寸法精度が高く美観が向上した絶縁被膜を形成できる。
【0019】
発明1に係る釣り用品の電子回路装置は、発明1からのいずれかに記載の装置において、回路基板は、スプールと対向して配置されており、外部機器接続部は、リール本体の外方に露出可能に回路基板に配置されている。この場合には、外部機器接続部がリール本体の外方に露出可能に配置されているので、外部機器接続部に外部機器を接続しやすくなる。
【0020】
発明1に係る釣り用リールの電子回路装置は、発明1から1のいずれかに記載の装置において、外部機器接続部を覆う着脱自在なキャップ部材をさらに備える。この場合には、外部機器と接続していないときにキャップ部材により外部機器接続部を覆うことができるので、外部機器接続部の絶縁不良が生じにくくなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
〔リールの構成〕
図1及び図2において、本発明の一実施形態を採用した両軸受リールは、ベイトキャスト用の丸形の両軸受リールである。このリールは、リール本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール回転用ハンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ3とを備えている。
【0022】
ハンドル2は、板状のアーム部2aと、アーム部2aの両端に回転自在に装着された把手2bとを有するダブルハンドル形のものである。アーム部2aは、図2に示すように、ハンドル軸30の先端に回転不能に装着されており、ナット28によりハンドル軸30に締結されている。
【0023】
リール本体1は、例えばアルミニウム合金やマグネシウム合金などの金属製の部材であり、フレーム5と、フレーム5の両側方に装着された第1側カバー6及び第2側カバー7とを有している。リール本体1の内部には糸巻用のスプール12がスプール軸20(図2)を介して回転自在に装着されている。第1側カバー6は、スプール軸方向外方から見て円形であり、第2側カバー7は、交差する2つの円で構成されている。第1側カバー6は、図6に示すように、フレーム5に対して開閉自在に装着されている。この開閉時にフレーム5から軸方向外方に離反した後に旋回するように、第1側カバー6は、フレーム5に支持されている。
【0024】
フレーム5内には、図2に示すように、スプール12と、サミングを行う場合の親指の当てとなるクラッチレバー17と、スプール12内に均一に釣り糸を巻くためのレベルワインド機構18とが配置されている。またフレーム5と第2側カバー7との間には、ハンドル2からの回転力をスプール12及びレベルワインド機構18に伝えるためのギア機構19と、クラッチ機構21と、クラッチレバー17の操作に応じてクラッチ機構21を制御するためのクラッチ制御機構22と、スプール12を制動するドラグ機構23と、スプール12の回転時の抵抗力を調整するためのキャスティングコントロール機構24とが配置されている。また、フレーム5と第1側カバー6との間には、キャスティング時のバックラッシュを抑えるための電気制御式のブレーキ機構(制動装置の一例)25が配置されている。
【0025】
フレーム5は、所定の間隔をあけて互いに対向するように配置された1対の側板8,9と、これらの側板8,9を一体で連結する上下の連結部10a,10b(図1)とを有している。側板8の中心部よりやや上方には、段差を有する円形の開口8aが形成されている。この開口8aには、リール本体1を構成するスプール支持部13がねじ止め固定されている。
【0026】
スプール支持部13は、図3及び図4に示すように、開口8aに着脱自在に装着される扁平な略有底筒状の部材である。スプール支持部13の壁部13aの中心部には、内方に向けて突出する筒状の軸受収納部14が一体形成されている。軸受収納部14の内周面には、スプール軸20の一端を回転自在に支持するための軸受26bが装着されている。また、軸受収納部14の底部にはキャスティングコントロール機構24の摩擦プレート51を装着されている。軸受26bは、線材製の止め輪26cにより軸受収納部14に係止されている。
【0027】
上側の連結部10aは、図1に示すように、側板8,9の外形と同一面に配置されており、下側の連結部10bは、前後に1対設けられており、外形より内側に配置されている。下側の連結部10bには、リールを釣り竿に装着するための前後に長い、たとえばアルミニウム合金等の金属製の竿装着脚部4がリベット止めされている。
【0028】
第1側カバー6は、第2側カバー7側から挿入されたねじ部材(図示せず)により側板8にねじ止め固定されている。第1側カバー6には、後述するブレーキ切換つまみ43が配置される円形の開口部6aが形成されている。
【0029】
スプール12は、図2に示すように、両側部に皿状のフランジ部12aを有しており、両フランジ部12aの間に筒状の糸巻胴部12bを有している。図2左側のフランジ部12aの外周面は、糸噛みを防止するために開口8aの内周側に僅かな隙間をあけて配置されている。スプール12は、糸巻胴部12bの内周側を貫通するスプール軸20にたとえばセレーション結合により回転不能に固定されている。この固定方法はセレーション結合に限定されず、キー結合やスプライン結合等の種々の結合方法を用いることができる。
【0030】
スプール軸20は、たとえばSUS304等の非磁性金属製であり、側板9を貫通して第2側カバー7の外方に延びている。その延びた一端は、第2側カバー7に装着されたボス部7bに軸受26aにより回転自在に支持されている。またスプール軸20の他端は前述したように軸受26bにより回転自在に支持されている。スプール軸20の中心には、大径部20aが形成されており、両端に軸受26a,26bに支持される小径部20b,20cが形成されている。なお、軸受26a,26bは、たとえばSUS440Cに特殊耐食性被膜をコーティングしたものである。
【0031】
さらに、図1左側の小径部20cと大径部20aとの間には両者の中間の外径を有する、後述する磁石61を装着するための磁石装着部20dが形成されている。磁石装着部20dには、たとえば、SUM(押出・切削)等の鉄材の表面に無電解ニッケルめっきを施した磁性体製の磁石保持部27がたとえばセレーション結合により回転不能に固定されている。磁石保持部27は、断面が正方形で中心に磁石装着部20dが貫通する貫通孔27aが形成された四角柱状の部材である。磁石保持部27の固定方法はセレーション結合に限定されず、キー結合やスプライン結合等の種々の結合方法を用いることができる。
【0032】
スプール軸20の大径部20aの右端は、側板9の貫通部分に配置されており、そこにはクラッチ機構21を構成する係合ピン29が固定されている。係合ピン29は、直径に沿って大径部20aを貫通しており、その両端が径方向に突出している。
【0033】
クラッチレバー17は、図2に示すように、1対の側板8,9間の後部でスプール12後方に配置されている。クラッチレバー17は側板8,9間で上下方向にスライドする。クラッチレバー17のハンドル装着側には、係合軸17aが側板9を貫通して一体形成されている。この係合軸17aは、クラッチ制御機構22に係合している。
【0034】
レベルワインド機構18は、図2に示すように、スプール12の前方で両側板8,9間に配置され、外周面に交差する螺旋状溝46aが形成された螺軸46と、螺軸によりスプール軸方向に往復移動して釣り糸を案内する釣り糸案内部47とを有している。螺軸46は、両端が側板8,9に装着された軸支持部48,49により回転自在に支持されている。螺軸46の図2右端には、ギア部材36aが装着されており、ギア部材36aは、ハンドル軸30に回転不能に装着されたギア部材36bに噛み合っている。このような構成により、螺軸46は、ハンドル軸30の糸巻取方向の回転に連動して回転する。
【0035】
釣り糸案内部47は螺軸46の周囲に配置され一部が軸方向の全長にわたって切り欠かれたパイプ部材53と、螺軸の上方に配置されたガイド軸(図示せず)とによりスプール軸20方向に案内されている。釣り糸案内部47には、螺旋状溝46aに係合する係止部材(図示せず)が回動自在に装着されており、螺軸46の回転によりスプール軸方向に往復移動する。
【0036】
ギア機構19は、ハンドル軸30と、ハンドル軸30に固定されたメインギア31と、メインギア31に噛み合う筒状のピニオンギア32とを有している。ハンドル軸30は、側板9及び第2側カバー7に回転自在に装着されており、ローラ型のワンウェイクラッチ86及び爪式のワンウェイクラッチ87により糸繰り出し方向の回転(逆転)が禁止されている。ワンウェイクラッチ86は、第2側カバー7とハンドル軸30との間に装着されている。メインギア31は、ハンドル軸30に回転自在に装着されており、ハンドル軸30とドラグ機構23を介して連結されている。
【0037】
ピニオンギア32は、側板9の外方から内方に延び、中心にスプール軸20が貫通する筒状部材であり、スプール軸20に軸方向に移動自在に装着されている。また、ピニオンギア32の図2左端側は、軸受33により側板9に回転自在かつ軸方向移動自在に支持されている。ピニオンギア32の図2左端部には係合ピン29に噛み合う噛み合い溝32aが形成されている。この噛み合い溝32aと係合ピン29とによりクラッチ機構21が構成される。また中間部にはくびれ部32bが、右端部にはメインギア31に噛み合うギア部32cがそれぞれ形成されている。
【0038】
クラッチ制御機構22は、ピニオンギア32のくびれ部32bに係合してピニオンギア32をスプール軸20方向に沿って移動させるクラッチヨーク35を有している。また、クラッチ制御機構22は、スプール12の糸巻取方向の回転に連動してクラッチ機構21をクラッチオンさせるクラッチ戻し機構(図示せず)を有している。
【0039】
キャスティングコントロール機構24は、スプール軸20の両端を挟むように配置された複数の摩擦プレート51と、摩擦プレート51によるスプール軸20の挟持力を調節するための制動キャップ52とを有している。左側の摩擦プレート51は、スプール支持部13内に装着されている。
【0040】
〔スプール制動機構の構成〕
スプール制動機構25は、図3、図4及び図8に示すように、スプール12とリール本体1とに設けられたスプール制動ユニット40と、釣り糸に作用する張力を検出するための回転速度センサ41と、スプール制動ユニット40を8段階の制動モードのいずれかで電気的に制御するスプール制御ユニット42と、8つの制動モードを選択するためのブレーキ切換つまみ43とを有している。
【0041】
スプール制動ユニット40は、スプール12を発電により制動する電気的に制御可能なものである。スプール制動ユニット40は、スプール軸20に回転方向に並べて配置された4つの磁石61を含む回転子60と、回転子60の外周側に対向して配置され直列接続されたたとえば4つのコイル62と、直列接続された複数のコイル62の両端が接続されたスイッチ素子63とを備えている。スプール制動ユニット40は、磁石61とコイル62との相対回転により発生する電流を、スイッチ素子63によりオンオフすることによりスプール12を制動する。スプール制動ユニット40で発生する制動力はスイッチ素子63のオン時間が長さに応じて大きくなる。
【0042】
回転子60の4つの磁石61は、周方向に並べて配置され極性が交互に異なっている。磁石61は、磁石保持部27と略同等の長さを有する部材であり、その外側面61aは断面円弧状の面であり、内側面61bは平面である。この内側面61bがスプール軸20の磁石保持部27の外周面に接触して配置されている。磁石61の両端部は、たとえばSUS304等の非磁性体製の円形皿状のキャップ部材65a,65bにより挟持され、スプール軸20に対して回転不能に磁石保持部27に装着されている。このようにキャップ部材65a,65bにより磁石61を保持することにより、キャップ部材65a,65bが非磁性体製であるので、磁力を弱めることなくスプール軸20上での磁石の組立を容易にできるとともに、組立後の磁石の比強度を高めることができる。
【0043】
磁石61の図4左端面と軸受26bとの距離は2.5mm以上離れている。図4右側のキャップ部材65aは、スプール軸20の大径部20aと磁石装着部20dとの段差と磁石保持部27とに挟まれてそれより右方への移動が規制されている。
【0044】
軸受26bとの間に配置された左側のキャップ部材65bには、たとえば、SPCC(板材)等の鉄材の表面に無電解ニッケルめっきを施した磁性体製のワッシャ部材66が装着されている。ワッシャ部材66は、スプール軸20に装着されたたとえばE型止め輪67により抜け止めされている。このワッシャ部材66の厚みは0.5mm以上2mm以下であり、外径は軸受26bの外径の60%以上120%以下である。このような磁性体製のワッシャ部材66を設けることにより、磁石61の近くに配置される軸受26bが磁化されにくくなる。このため、磁石61の近くに軸受26bを配置してもスプール12の自由回転時の回転性能に影響を与えにくくなる。また、磁石61と軸受26bとの距離を2.5mm以上離したことも軸受26bを磁化しにくくしている。
【0045】
糸巻胴部12bの内周面の磁石61に対向する位置には、たとえば、SUM(押出・切削材)等の鉄材の表面に無電界ニッケルめっきを施した磁性体製のスリーブ68が装着されている。スリーブ68は、糸巻胴部12bの内周面に圧入又は接着などの適宜の固定手段により固定されている。このような磁性体製のスリーブ68を磁石61に対向して配置すると、磁石61からの磁束がコイル62を集中して通過するので、発電及びブレーキ効率が向上する。
【0046】
コイル62は、コギングを防止してスプール12の回転をスムーズにするためにコアレスタイプのものが採用されている。さらにヨークも設けていない。コイル62は、巻回された芯線が磁石61に対向して磁石61の磁場内に配置されるように略矩形に巻回されている。4つのコイル62は直列接続されており、その両端がスイッチ素子63に接続されている。コイル62は、磁石61の外側面61aとの距離が略一定になるようにスプール軸芯に対して実質的に同芯の円弧状にスプール12の回転方向に沿って湾曲して成形されている。このため、コイル62と回転中の磁石61との隙間を一定に維持することができる。4つのコイル62は、たとえば合成樹脂製の鍔付き円形皿状のコイルホルダ69によりまとめられており、表面はニスなどの絶縁被膜により覆われている。コイルホルダ69は、スプール制御ユニット42を構成する後述する回路基板70に固定されている。なお図3ではコイル62を主に描くためにコイルホルダ69は、二点鎖線で図示している。このように、4つのコイル62が合成樹脂製のコイルホルダ69に装着されているので、コイル62を回路基板70に装着しやすくなるとともに、コイルホルダ69が合成樹脂製であるので、磁石61による磁束を乱すことがない。
【0047】
スイッチ素子63は、たとえば高速でオンオフ制御できる並列接続された2つのFET(電界効果トランジスタ)63aを有している。FET63aの各ドレイン端子に、直列接続されたコイル62が接続されている。このスイッチ素子63は図5Bに示すように、回路基板70の裏面(フランジ部12aと対向する表面と逆側の面)に装着されている。
【0048】
回転速度センサ41は、たとえば、投光部44aと受光部44bとを有する反射型の光電センサ44を用いており、回路基板70のスプール12のフランジ部12aに対向する表面に配置されている。フランジ部12aの外側面には、投光部44aから照射された光を反射する読み取りパターン71が印刷やシール貼り付けや反射板の取付などの適宜の方法により形成されている。この回転速度センサ41の受光部44bからの信号によりスプール12の回転速度を検出して釣り糸に作用する張力を検出する。
【0049】
ブレーキ切換つまみ43は、8段階の制動モードのいずれかを設定するために設けられている。ブレーキ切換つまみ43は、図4、図6及び図7に示すように、スプール支持部13に回動自在に装着されている。ブレーキ切換つまみ43は、たとえば合成樹脂製の円盤状のつまみ本体73と、つまみ本体73の中心に位置する金属製の回動軸74とを有している。回動軸74とつまみ本体73とはインサート成形により一体形成されている。つまみ本体73の開口部6aに臨み外部に露出する外側面には、外側に脹らむつまみ部73aが形成されている。つまみ部73aの周囲は凹んでおりブレーキ切換つまみ43を操作しやすくなっている。
【0050】
つまみ部73aの一端には僅かに凹んで指針73bが形成されている。指針73bに対向する第1側カバー6の開口部6aの周囲には、8つのマーク75が等間隔に印刷やシールなどの適宜の形成方法により形成されている。ブレーキ切換つまみ43を回して指針73bをマーク75のいずれかに合わせることにより制動モードのいずれかを選択して設定できる。また、つまみ本体73の背面には、ブレーキ切換つまみ43の回動位置、すなわち制動モードのいずれが選択されたかを検出するための識別パターン76が等間隔に印刷やシールなどの適宜の形成方法により形成されている。識別パターン76は、回転方向に3種10個の扇形の第1〜第3パターン76a,76b,76cにより構成されている。第1パターン76aは、図7に左下がりのハッチングで描かれており、たとえば鏡面の光を反射するパターンである。第2パターン76bは、図7に右下がりのハッチングで描かれており、たとえば黒色の光を反射しにくいパターンである。第3パターン76cは、図7にクロスハッチングで描かれており、たとえば灰色の光を略半分だけ反射するパターンである。この3種のパターン76a〜76cの組み合わせにより8段階の制動モードのいずれかが選択されたかを識別できる。なお、いずれかのパターン76a〜76cのひとつがつまみ本体73と同色の場合には、つまみ本体73の背面をそのまま利用してパターンを別に形成しなくてもよい。
【0051】
回動軸74は、スプール支持部13の壁部13aに形成された貫通孔13bに装着され、止め輪78により壁部13aに係止されている。
【0052】
つまみ本体73とスプール支持部13の壁部13aの外側面との間には位置決め機構77が設けられている。位置決め機構77は、ブレーキ切換つまみ43を制動モードに応じた8段階の位置で位置決めするとともに、回動操作時に発音する機構である。位置決め機構77は、つまみ本体73の背面に形成された凹部73cに装着された位置決めピン77aと、位置決めピン77aの先端が係合する8つの位置決め穴77bと、位置決めピン77aの位置決め穴77bに向けて付勢する付勢部材77cとを有している。位置決めピン77aは、小径の頭部とそれより大径の鍔部と小径の軸部とを有する軸状の部材であり、頭部は半球状に形成されている。位置決めピン77aは、凹部73cに進退自在に装着されている。8つの位置決め穴77bは、スプール支持部13の壁部13aの外側面に貫通孔13bの周囲に固定された扇形の補助部材13cに周方向に間隔を隔てて形成されている。位置決め穴77bは、指針73bが8つのマーク75のいずれかに一致するように形成されている。
【0053】
スプール制御ユニット42は、スプール支持部13のスプール12のフランジ部12aに対向する外壁面に装着された回路基板70と、回路基板70に搭載された制御部55とを有している。
【0054】
回路基板70は、中心が円形に開口する座金形状のリング状の基板であり、軸受収納部14の外周側にスプール軸20と実質的に同芯に配置されている。回路基板70は、図5A及び図5Bに示すように、コイル62が装着される表面と逆側の裏面とに印刷回路72を有するものである。なお、図5A及び5Bでは、印刷回路72は一部のみを示している。表裏の印刷回路72の一部は、スルーホール72aにより電気的に接続されている。回路基板70の外周側には、たとえば制御プログラムが正常に動作するか否かやバージョンアップやソフトウェアの設定変更により制御パターンを変更する等のために外部機器100(図8)を接続するための外部機器接続部91が設けられている。外部機器接続部91は、外部機器100に接続可能な、たとえばユニバーサルシリアルバスのような複数の入出力端子91bを有し、外部機器100と情報を入出力可能なソケット91aを含んでいる。ソケット91aは回路基板70に載置され、各入出力端子91bは印刷回路72と電気的に接続されている。外部機器接続部91は、基端が回路基板70に装着され先端がスプール支持部13を貫通している。したがって、第1側カバー6を開くと、図6に示すように、外部機器接続部91は、入出力端子91bが外部に露出して外部機器100を接続可能になる。外部機器接続部91の先端にはキャップ部材96が装着されている。キャップ部材96は、外部機器接続部91の入出力端子91bを防水するために設けられている。なお、図6ではキャップ部材96を外した状態を描いている。
【0055】
回路基板70は、スプール支持部13の壁部13aの内側面に3本のビス92により固定されている。この回路基板70をビス92により固定する際には、たとえば、軸受収納部14に仮置きされた治具を利用して芯出しし、回路基板70がスプール軸芯に対して実質的に同芯に配置されるようにしている。これにより、回路基板70をスプール支持部13に装着すると、回路基板70に固定されたコイル62がスプール軸芯と実質的に同芯に配置される。
【0056】
ここでは、回路基板70がリール本体1を構成するスプール支持部13の開放された外壁面に装着されているので、第1側カバー6との間の空間に装着する場合に比べてリール本体1のスプール軸方向の寸法を小さくすることができ、リール本体1の小型化を図れる。また、回路基板70がスプール支持部13のスプール12のフランジ部12aと対向する面に装着されているので、回転子60の周囲に配置されたコイル62を回路基板70に直接取り付けることができる。このため、コイル62と回路基板70とを接続するリード線が不要になり、コイル62と回路基板70との絶縁不良を軽減できる。しかも、コイル62がスプール支持部13に取り付けられた回路基板70に装着されているので、回路基板70をスプール支持部13に取り付けるだけでコイル62もスプール支持部13に装着される。このため、スプール制動機構25を容易に組み立てできる。
【0057】
制御部55は、図8に示すように、たとえばCPU55a,RAM55b,ROM55c及びI/Oインターフェイス55d等が搭載され回路基板70に配置されたマイクロコンピュータ59から構成されている。制御部55のROM55cには、制御プログラムが格納されるとともに、後述する3つの制動処理にわたる制動パターンがそれぞれ8段階の制御モードに応じて格納されている。また、各制御モード時の張力の設定値や回転速度の設定値なども格納されている。制御部55には、外部機器100に接続可能な、たとえばユニバーサルシリアルバスソケットのような外部機器接続部91と、スプール12の回転速度を検出する回転速度センサ41と、ブレーキ切換つまみ43の回動位置を検出するためのパターン識別センサ45とが接続されている。また、制御部55には、スイッチ素子63の各FET63aのゲートが接続されている。制御部55は、各センサ41,45からのパルス信号によりスプール制動ユニット40のスイッチ素子63を後述する制御プログラムにより、たとえば周期1/1000秒のPWM(パルス幅変調)信号によりオンオフ制御する。具体的には、制御部55は、8段階の制動モードにおいて、異なるデューティ比Dでスイッチ素子63をオンオフ制御する。制御部55には電源としての蓄電素子57からの電力が供給される。この電力は回転速度センサ41とパターン識別センサ45にも供給される。
【0058】
パターン識別センサ45は、ブレーキ切換つまみ43のつまみ本体73の背面に形成された識別パターン76の3種のパターン76a〜76cを読み取るために設けられている。パターン識別センサ45は、投光部56cと受光部56dとを有する2組の光電センサ56a,56bから構成されている。図5Bに示すように光電センサ56a,56bは回路基板70のスプール支持部13の壁部13aに面する裏面に並べて対称に配置されている。すなわち、光電センサ56aの受光部56dが並べて配置され、その外側に投光部56cが配置されている。これにより、受光部56dを離して配置することができ、逆の投光部56cからの光を誤検出しにくくなる。スプール支持部13の壁部13aには、光電センサ56a,56bが各パターン76a〜76cを臨み得るように透孔13d,13eが上下に並べて形成されている。ここでは、回転方向に並べて配置された3種のパターン76a〜76bを読み取ることにより、たとえば下記に説明するようにして8段階の制動モードを識別する。
【0059】
いま、指針73bが最も弱い位置にあるとき、図7に示すように、2つの第1パターン76aからの反射光をパターン識別センサ45は読み取る。この場合、両光電センサ56a,56bは双方とも最も大きな光量を検出する。続いて、次のマークに指針73bを合わせると、図5B左側の光電センサ56bは第1パターン76aに位置し強い光量を検出するが、右側の光電センサ56aは第2パターン76bに位置しほとんど検出しない。これらの検出光量の組み合わせによりブレーキ切換つまみ43が何れの位置にあるかを識別する。
【0060】
電源としての蓄電素子57は、たとえば電解コンデンサを用いており、整流回路58に接続されている。整流回路58はスイッチ素子63に接続されており、回転子60とコイル62とを有し発電機として機能するスプール制動ユニット40からの交流電流を直流に変換しかつ電圧を安定化して蓄電素子57に供給する。
【0061】
なお、これらの整流回路58及び蓄電素子57も回路基板70に搭載されている。この回路基板70は、図4及び図5に示すように、表裏面に搭載されたマイクロコンピュータ59などを含む電気部品とともに光を透過しにくいように着色された合成樹脂絶縁体製の絶縁被膜90により覆われている。絶縁被膜90は、マイクロコンピュータ59や光電センサ44,56a,56b等の電気部品が装着された回路基板70をセットした金型に樹脂基材を注入するホットメルトモールディング法により形成されている。ただし、ビス92の頭部92aが配置される領域95の表裏や光電センサ44,56a,56bの投光部44a,56cの投光部分及び受光部44b,56dの受光部分には、絶縁被膜90が形成されていない。また、外部機器接続部91が装着された領域にも絶縁被膜90は形成されていない。これは、外部機器接続部91を覆うと入出力端子91bが露出するように最後に絶縁被膜90を剥がす必要があるからである。
【0062】
回路基板70の表面では図5Aに示すように、光電センサ44が配置された傾斜した第1領域97aと、蓄電素子57や整流回路58などが配置された厚みがたとえば3.3mmの第2領域97bと、コイルの周囲のたとえば厚みが2.5mmの第3領域97cと、その他のたとえば厚みが1mmの第4領域97dとの4つの領域で異なる厚みに絶縁被膜90が形成されている。
【0063】
光電センサ44の投光部44aの投光部分及び受光部44bの受光部分が配置された第1領域97aでは、絶縁被膜90は、図4に示すように、投光部44a及び受光部44bを一括して覆うように第3領域97cから回路基板70の外周縁に向けて傾斜して形成されている。
【0064】
回路基板70の裏面では、図5Bに示すように、2つの光電センサ56a,56bが配置された厚みがたとえば2.2mm及び1.8mmの第1領域98aと、マイクロコンピュータ59及びスイッチ素子63が配置された厚みがたとえば2.8mmの2つの分割された第2領域98bと、その他のたとえば厚みが1mmの第3領域98cとの4つの領域で異なる厚みに絶縁被膜90が形成されている。
【0065】
絶縁被膜90は、光電センサ56a,56bの投光部56cの投光部分及び受光部56dの受光部分では、投光部56cと受光部56dとで異なる厚み(投光部56cの厚みが2.2mm、受光部56dの厚みがたとえば1.8mm)の第1領域98aで2つのセンサ56a,56bを一括して覆うように回路基板70から第3領域98cより突出して形成されている。このように、投受光部44a,56c、44b,56dや2つの光センサ56a,56bなどを一括して覆うことにより、投光部44a,56c、受光部44b,56d、マイクロコンピュータ59及びスイッチ素子63など電気部品を覆うように絶縁被膜90を形成するための金型101の形状が簡素化し金型コストを低減できる。
【0066】
さらに、第1領域97a,98aでの絶縁被膜90は、投光部44a,56c及び受光部44b,56dの投受光部分の周囲を先端が開口するように筒状に囲んで形成されている。投受光部44a,56c、44b,56dの投受光部分を筒状に囲んだ絶縁被膜90の一部は、投受光部に対して遮光部として機能する。
【0067】
この絶縁被膜90の筒状部分の内周面及び投受光部分には、たとえば撥水スプレーにより撥水処理が施されて撥水層が形成されている。これにより、投受光部分を筒状に囲んだために筒状部分の内周面に水分が付着しても、水分が残留しにくくなる。したがって、水分の残留や水分中に含まれる不純物の析出による汚れを抑えることができ、それによる投受光部分での投受光効率の低下を抑えることができる。
【0068】
なお、ビス92の頭部92aが配置される領域95に絶縁被膜90を形成しないのは、ビス92の頭部92aが配置される領域95に絶縁被膜90を形成すると、ビス92をねじ込むときに、頭部92aの絶縁被膜90への接触により絶縁被膜90が剥離し、それが全体に及ぶおそれがあるからである。しかし、ビス92の頭部が配置される領域95を絶縁被膜90で覆わなければ、ビス92をねじ込むときに頭部92aが絶縁被膜90に接触しなくなる。このため、絶縁被膜90が剥離しなくなり、剥離による絶縁不良が生じにくくなる。
【0069】
また、光電センサ44,56a,56bの投光部44a,56cの投光部分及び受光部44b,56dの受光部分を絶縁被膜90で覆うと、仮に透明な絶縁被膜で覆っても投光部44a,56cから投光され読み取りパターンや識別パターンから反射した光の光量が受光部44b,56dまでの間で減衰して受光部で正確に検出できないようになるおそれがある。
【0070】
しかし、本実施例では、投受光部分が絶縁被膜90で覆われていないので、投光部44a,56cから照射されパターンで反射した光の減衰を抑えることができる。このため、光量の減衰や他の光による光電センサ44,56a,56bの誤作動が生じにくくなる。また、絶縁被膜90として有色の光を透過しにくい合成樹脂を用いるとともに、光電センサ44,56a,56bの投光部44a,56cの投光部分及び受光部44b,56dの受光部分の周囲を先端が開口するように筒状に囲んで絶縁被膜90を形成しているので、投受光部分の周囲が遮光され、投受光部分で周囲への光の照射及び周囲からの光の入射が生じにくくなる。したがって、投光部44a,56cと受光部44b,56dとを近接して配置しても、投光部44a,56cから受光部44b,56dに直接光が入射しにくくなり、さらに誤動作を防止できる。
【0071】
回路基板70を覆うように絶縁被膜90を形成する工程を説明する。
【0072】
絶縁被膜90をホットメルトモールディング法により形成する場合、電気部品をセットした回路基板を金型内に装着する。そしてホットメルト処理装置を使用して金型内にホットメルト封止剤を低温、低圧力で金型に注入する。そしで、金型内で冷却させると回路基板の表面に絶縁被膜90が形成される。
【0073】
このように回路基板70を含む各部を絶縁体製の合成樹脂の絶縁被膜90で覆うことによりマイクロコンピュータ59等の電気部品への液体の浸入を防止できる。しかも、この実施形態では、発電された電力を蓄電素子57に蓄え、その電力で制御部55等を動作させているので、電源の交換が不要になる。このため、絶縁被膜90による封止を永続させることができ、絶縁不良によるトラブルをさらに低減できる。
【0074】
〔実釣時のリールの操作及び動作〕
このリールで釣りを行う際には、まず、蓄電素子57に電力を蓄えるためのキャスティングを行うのが望ましい。キャスティングを行うとコイル62で電力が発生して蓄電素子57に蓄えられる。この蓄電素子57に蓄えられた電力により回路が動作可能になる。
【0075】
釣り場でキャスティングを行うときには、クラッチレバー17を下方に押圧してクラッチ機構21をクラッチオフ状態にする。このクラッチオフ状態では、スプール12が自由回転状態になり、キャスティングを行うと仕掛けの重さにより釣り糸がスプール12から勢いよく繰り出される。このキャスティングによりスプール12が回転すると、磁石61がコイル62の内周側を回転して、スイッチ素子63をオンするとコイル62に電流が流れスプール12が制動される。キャスティング時にはスプール12の回転速度は徐々に速くなり、ピークを越えると徐々に減速する。
【0076】
ここでは、磁石61を軸受26bの近くに配置しても、その間に磁性体製のワッシャ部材66を配置しかつ軸受26bとの間隔を2.5mm以上離したので、軸受26bが磁化しにくくなりスプール12の自由回転性能が向上する。また、コイル62をコアレスコイルとしたので、コギングが生じにくくなり、さらに自由回転性能が向上する。
【0077】
仕掛けが着水すると、ハンドル2を糸巻取方向に回転させて図示しないクラッチ戻し機構によりクラッチ機構21をクラッチオン状態にし、リール本体1をパーミングしてアタリを待つ。
【0078】
〔制御部の制御動作〕
次に、キャスティング時の制御部55のブレーキ制御動作について、図9及び図10の制御フローチャート並びに図11及び図12のグラフを参照しながら説明する。
【0079】
キャスティングによりスプール12が回転して蓄電素子57に電力が蓄えられ制御部55に電源が投入されると、ステップS1で初期設定が行われる。ここでは、各種のフラグや変数がリセットされる。ステップS2では、外部機器100との入出力が指定されたか否かを判断する。この判断は、たとえば、外部機器接続部91に外部機器100のコネクタが接続されたい否かにより判断する。外部機器100が接続されたと判断すると、ステップS2からステップS25に移行するステップS25では、外部入出力処理を行う。ここでは、外部機器100からの命令によりマイクロコンピュータ59が動作して、PROM55cに格納された制御プログラムが更新されたり、格納された数値を外部機器100に出力したり、格納された制動力の設定値を変更したりする処理を行う。ここでは、外部機器接続部91を設けているので、外部機器100とアクセスすることができる。
【0080】
ステップS3では、ブレーキ切換つまみ43により何れの制動モードBMn(nは1〜8の整数)が選択されたか否かを判断する。ステップS4では、制動モードを選択された制動モードBMnに設定する。これにより、以降の制御で制御部55内のROMから制動モードBMnに応じたデューティ比Dが読み出される。ステップS5では、回転速度センサ41からのパルスによりキャスティング当初のスプール12の回転速度Vを検出する。ステップS7では、スプール12から繰り出される釣り糸に作用する張力Fを算出する。
【0081】
ここで、張力Fは、スプール12の回転速度の変化率(Δω/Δt)とスプール12の慣性モーメントJとで求めることができる。ある時点でスプール12の回転速度が変化すると、このとき、もしスプール12が釣り糸からの張力を受けずに単独で自由回転していた場合の回転速度との差は釣り糸からの張力により発生した回転駆動力(トルク)によるものである。このときの回転速度の変化率を(Δω/Δt)とすると、駆動トルクTは、下記(1)式で表すことができる。
【0082】
T=J×(Δω/Δt)・・・・・(1)
(1)式から駆動トルクTが求められれば、釣り糸の作用点の半径(通常は15〜20mm)から張力を求めることができる。この張力が所定以下になったときに大きな制動力を作用させると、回転速度のピークの手前で仕掛け(ルアー)の姿勢が反転して安定して飛行することを本発明者等は知見した。この回転速度のピークの手前で制動して安定した姿勢で仕掛けを飛行させるために以下の制御を行う。すなわち、キャスティング当初に短時間強い制動力を作用させて仕掛けを反転させ、その後徐々に弱くなりかつ途中で一定になる制動力で徐々に制動していく。最後に、所定回転数まで下がるまでさらに徐々に弱くなる制動力でスプール12を制動する。この3つの制動処理を制御部55は行う。
【0083】
ステップS8では、回転速度の変化率(Δω/Δt)と慣性モーメントJとにより算出された張力Fが所定値Fs(たとえば、0.5〜1.5Nの範囲のいずれかの値)以下か否か判断する。所定値Fsを超えている場合にはステップS9に移行してデューティ比Dを10に、つまり周期の10%だけスイッチ素子63をオンするように制御し、ステップS2に戻る。これにより、スプール制動ユニット40はスプール12を僅かに制動するが、スプール制動ユニット40が発電するため、スプール制御ユニット42が安定して動作する。
【0084】
張力Fが所定値Fs以下になるとステップS10に移行する。ステップS10では、タイマT1をスタートさせる。このタイマT1は、強い制動力で制動する第1制動処理の処理時間を定めるタイマである。ステップS11では、タイマT1がタイムアップしたか否かを判断する。タイムアップしていない場合には、ステップS13に移行し、タイマT1がアップするまで第1制動処理を行う。この第1制動処理では、図11に左下がりのハッチングで示すように、一定の第1デューティ比Dn1で時間T1だけスプール12を制動する。この第1デューティ比Dn1は、たとえば50〜100%デューティ(全体の周期の50%から100%がオン時間)、好ましくは70〜90%デューティの範囲であり、ステップS5で検出された回転速度Vによって変化する。すなわち、第1デューティ比Dn1は、たとえばキャスティング当初のスプール回転速度Vの関数f1(V)に制動モードに応じて所定のデューティ比DnSを掛けた値である。また、時間T1は、0.1〜0.3秒の範囲が好ましい。このような範囲で制動すると回転速度のピークの前にスプール12を制動しやすくなる。
【0085】
第1デューティ比Dn1は、制動モードBMnよって上下にシフトし、この実施形態では、制動モードが最大の時(n=1)、デューティ比D11が最も大きくそれから徐々に小さくなる。このように仕掛けに合わせて強い制動力を短時間作用させると仕掛けの姿勢が釣り糸係止部分から反転して釣り糸係止部分が手前になって仕掛けが飛行する。これにより仕掛けの姿勢が安定して仕掛けがより遠くに飛ぶようになる。
【0086】
一方、タイマT1がタイムアップしたときは、ステップS11からステップS12に移行する。ステップS12では、タイマT2がすでにスタートしているか否かを判断する。タイマT2がスタートしている場合にはステップS17に移行する。タイマT2スタートしていない場合はステップS14に移行してタイマT2をスタートさせる。このタイマT2は、第2制動処理の処理時間を定めるタイマである。
【0087】
ステップS17では、タイマT2がタイムアップしたか否かを判断する。タイムアップしていない場合には、ステップS18に移行し、タイマT2がアップするまで第2制動処理を行う。この第2制動処理では、図11に右下がりのハッチングで示すように、最初急激に下降しその後徐々に下降し最後に一定の値になる変化するデューティ比Dn2で第2所定時間T2の間スプール12を制動する。このデューティ比Dn2の最小値は、たとえば30〜70%の範囲が好ましい。また、第2所定時間T2は、0.3〜2秒の間が好ましい。この第2所定時間T2も第1デューティ比Dn1と同様にキャスティング当初のスプール回転速度Vに応じて変化する。たとえばキャスティング当初のスプール回転速度Vの関数f2(V)に所定時間TSを掛けた値である。
【0088】
また、第2及び第3制動処理では余分な制動力をカットすること目的とした図10に示すような制動補正処理も行われる。図10のステップS31では、補正張力Faが設定される。この補正張力Faは、図12に二点鎖線で示すように時間の関数であり、時間とともに徐々に減少するように設定されている。なお、図12では、第3制動処理における補正処理のグラフを示している。
【0089】
ステップS32では速度Vを読み込む。ステップS33では、ステップS7と同様な手順で張力Fを算出する。ステップS34では、得られた張力から下記(2)式に示す判定式を算出する。ステップS35では判定式から補正の要否を判断する。
【0090】
C=SSa×(F−SSd×回転速度)−(ΔF/Δt)・・・・(2)
ここで、SSa,SSdは、回転速度(rpm)に対する係数であり、たとえば、SSaは50である。また、SSdは、0.000005である。
【0091】
この(2)式の結果が正の時、つまり検出された張力Fが設定張力Faを大きく超えていると判断すると、ステップS35での判断がYesとなり、ステップS36に移行する。ステップS36では、予め設定された第2デューティ比Dn2から一定量Da減算したデューティ比(Dn2−Da)に次のサンプリング周期(通常は1回転毎)まで補正する。
【0092】
ステップS21では、速度Vが制動終了速度Ve以下になったか否かを判断する。速度Vが制動終了速度Veを超えている場合にはステップS22に移行する。ステップS22では第3制動処理を行う。
【0093】
第3制動処理では、図12に縦縞のハッチングで示すように徐々に下降割合が小さくなる第2制動処理と同様な時間とともに変化するデューティ比Dn3で制御する。そして、ステップS11に戻りステップS21で、速度Vが制動終了速度Ve以下となるまで処理を続けるまた、第3制動処理でも制動補正処理は実行される。
【0094】
速度Vが制動終了速度Ve以下となると、ステップS2に戻る。
【0095】
ここでは、回転速度のピーク前に強い制動力で制動すると、第1所定値Fs以下であった張力が急激に大きくなりバックラッシュを防止できるとともに、仕掛けが安定して飛行する。このため、バックラッシュを防止しつつ仕掛けの姿勢を安定させてより遠くに仕掛けをキャスティングできるようになる。
【0096】
また、キャスティング当初のスプールの回転速度に応じて3つの制動処理において異なるデューティ比及び制動時間で制御されるので、同じ設定であってもスプールの回転速度によって異なるデューティ比及び制動時間でスプールが制動される。このため、スプールの回転速度が異なるキャスティングを行っても制動力の調整操作が不要になり、制動力の調整操作にかかる釣り人の負担を軽減できる
【0097】
発明の効果】
本発明によれば、外部機器との接続のために絶縁できない外部機器接続部を除いて回路基板及びそれに配置された電気部品が絶縁被膜で覆われているので、絶縁性能を高く維持できる。また、回路基板を防水のためにケース内に収めることなく外部に装着可能であるので、釣り用品の大型化を防止できる。さらに、絶縁被膜で覆われていない外部機器接続部を設けたので、外部機器との接続が可能になり、外部からのアクセスが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を採用した両軸受リールの斜視図。
【図2】 その平面断面図。
【図3】 スプール制動機構の分解斜視図。
【図4】 スプール制動機構の断面拡大図。
【図5A】 回路基板における部品の配置を示す平面図。
【図5B】 回路基板における部品の配置を示す背面図。
【図6】 両軸受リールの右側面図。
【図7】 ブレーキ切換つまみの背面図。
【図8】 スプール制動機構の制御ブロック図。
【図9】 制御部の主制御処理を示すフローチャート。
【図10】 第2制動処理を示すフローチャート。
【図11】 各制動処理でのデューティ比の変化を模式的に示すグラフ。
【図12】 第3制動処理での補正処理を模式的に示すグラフ
符号の説明】
1 リール本体
12 スプール
12a フランジ部
12b 糸巻胴部
40 スプール制動ユニット
41 回転速度センサ
42 スプール制御ユニット
59 マイクロコンピュータ
60 回転子
61 磁石
62 コイル
63 スイッチ素子
70 回路基板
72 印刷回路
0 絶縁被膜
1 外部機器接続部
96 キャップ部材

Claims (11)

  1. 釣りに用いられる釣り用品の電子回路装置であって、
    少なくとも表面に印刷回路を有する回路基板と、
    釣り用品を制御プログラムにより制御するマイクロコンピュータを含み、前記印刷回路に電気的に接続されるように前記回路基板に配置された複数の電気部品と、
    前記印刷回路に電気的に接続されるように前記回路基板に配置され外部機器を接続するための外部機器接続部と、
    前記外部機器接続部を除いて前記回路基板の少なくとも一部を前記電気部品とともに覆う絶縁被膜と、を備え、
    前記釣り用品は、開閉自在な第1側カバー及び前記第1側カバーで覆われるスプール支持部を有するリール本体と、前記リール本体に回転自在に装着されたスプールと、を有する釣り用リールであり、
    前記回路基板は、前記スプール支持部の外壁面に前記スプールと対向して装着されており、
    前記外部機器接続部は、前記回路基板の前記スプールと対向しない面に前記スプール支持部を貫通して配置されており、前記第1側カバーを開くと外部に露出する、釣り用品の電子回路装置。
  2. 前記釣り用リールは、前記リール本体と、前記スプールと、前記スプールの回転軸に回転不能に装着され前記スプールに連動して回転し回転方向に複数の磁極を有する磁石とを有する両軸受リールであり、
    前記磁石の周囲に配置された複数のコイルをさらに備え、
    前記マイクロコンピュータは、前記制御プログラムにより前記コイルと磁石との相対回転により前記コイルに発生する電力をスイッチング制御して前記スプールを制動する、請求項に記載の釣り用品の電子回路装置。
  3. 前記スプールは、釣り糸が巻き付けられる筒状の糸巻胴部と、前記糸巻胴部の両端に前記糸巻胴部より大径に形成された1対のフランジ部を有し、
    前記回路基板は、前記スプールの回転軸と同芯にかつ前記フランジ部の一方に対向して配置されたワッシャ形状の基板である、請求項1又は2に記載の釣り用品の電子回路装置。
  4. 前記回路基板は、前記印刷回路を表裏両面に有している、請求項1からのいずれかに記載の釣り用品の電子回路装置。
  5. 前記外部機器接続部は、前記マイクロコンピュータと前記外部機器との間で情報を入力及び/又は出力可能である、請求項1からのいずれかに記載の釣り用品の電子回路装置。
  6. 前記外部機器から前記外部機器接続部を介して入力される情報は、前記スプールに作用する制動力を設定する制動力設定情報を含む、請求項からのいずれかに記載の釣り用品の電子回路装置。
  7. 前記外部機器から前記外部機器接続部を介して入力される情報は、前記制御プログラムを含む、請求項1からのいずれかに記載の釣り用品の電子回路装置。
  8. 前記外部機器接続部は、前記電気部品が搭載された電子回路を検査する外部機器を接続可能である、請求項1からのいずれかに記載の釣り用品の電子回路装置。
  9. 前記絶縁被膜は、前記電気部品が装着された前記回路基板をセットした金型に樹脂基材を注入するホットメルトモールディング法により形成されている、請求項1からのいずれかに記載の釣り用品の電子回路装置。
  10. 前記回路基板は、前記スプールと対向して配置されており、
    前記外部機器接続部は、前記リール本体の外方に露出可能に前記回路基板に配置されている、請求項1からのいずれかに記載の釣り用品の電子回路装置。
  11. 前記外部機器接続部を覆う着脱自在なキャップ部材をさらに備える、請求項1から1のいずれかに記載の釣り用品の電子回路装置。
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