JP4383686B2 - 復水器の据付工法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば発電プラントに適用する復水器に係り、特に、輸送上、軽量、小形化し、発電所搬入後、組立作業の簡素化、省力化を図った復水器の据付工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、発電プラントに適用する復水器は、蒸気タービンで膨張仕事を終えたタービン排気を熱交換により凝縮し、凝縮後の復水を再生(予熱)して例えば原子炉等の蒸気発生器に戻すもので、この構成として図22および図23に示すものがある。
【0003】
復水器は、蒸気タービン1に接続する連絡胴体部2と、この連絡胴体部2に連通する本体胴体部3とを備えた構成になっている。
【0004】
連絡胴体部2は、蒸気タービン1から出るタービン排気の圧力を回復させ、かつその流れに偏流を発生させないように、流れ方向に向って徐々に拡がる拡開通路4になっている。
【0005】
また、連絡胴体部2は、設置面積の有効活用を図るために、給水加熱器5や抽気管、復水管等の配管(図示せず)等を載設している。
【0006】
一方、本体胴体部3は、両側に設けた入口水室6と出口水室7とで区画するとともに、複数の伝熱管(細管)8を支持する入口側管板9と出口側管板10とを備えている。
【0007】
また、本体胴体部3は、複数の伝熱管8の中間部分を複数の支え板11で支持させ、支え板11で支持させた伝熱管8を、例えば、断面をU字状に管配列して一つの群としてまとめて構成する管束12を収容するとともに、底部にタービン排気を凝縮後復水にして溜めるホットウェル13を備えている。
【0008】
このような構成を備えた復水器は、蒸気タービン1を出たタービン排気を連絡胴体部2で圧力を回復させた後、本体胴体部3の管束12で熱交換し、凝縮後、復水としてホットウェル13に集められる。なお、管束12を構成する伝熱管8は、管内に、例えば海水等の冷却水を入口水室6から出口水室7に向って流している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図22および図23に示す従来の復水器は、蒸気タービン1からのタービン排気を多量に処理する関係上、超大形の、超重量物の熱交換器になっている。
【0010】
このような超大形の、超重量物の復水器は、最近の製造技術や組立据付技術の進歩により、工場内で仮組立を行い、寸法調整等を行った後、発電所内に搬入して再組立・据付を行う、いわゆるブロック工法や、最小限のチェック作業を行った後、発電所内で組立・据付る、いわゆるパネル工法等が行われている。
【0011】
このように、技術の進歩に伴って、復水器の発電所内での組立・据付が大幅に簡素化されたといえども、運転中に発生する不測の事故に対する復旧工事に作業員をして多くの労力の負担を強いていた。
【0012】
例えば、運転中、冷却水に渦流が発生し、この渦流の影響を受けて伝熱管入口には、いわゆるインレットアクックが発生することがある。また、冷却水として海水を使用することが多いが、海水中に混入している海洋生物が生育し、伝熱管に損傷を与えることがある。
【0013】
このような不測の事故に対し、伝熱管が1本程度の損傷ならば、その両端に盲栓を設け、冷却水の流れを一時的に断つ応急手当ができるものの、例えば、既設の伝熱管の材質を設計変更して取り替える場合、伝熱管自体の本数が膨大量のために、取替工事期間の長期化と相俟って作業者に、より多くの労力を強いている。
【0014】
このため、従来から作業者の労力をより一層低減させ、かつ簡易・簡素にして短期に据付作業を行うことのできる復水器の据付工法の実現が望まれていた。
【0015】
本発明は、このような事情に照してなされたもので、伝熱管等を群として幾つかにまとめた管束構造体を発電所に搬入、据え付ける際、取替、組立の工事作業をより一層簡素化させるとともに、これに伴って作業員の労力のより一層の軽減化を図った復水器の据付工法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る復水器の据付工法は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根の開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して組立て据え付ける方法である。
【0017】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根の開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した一方の管束構造体の支え板にピン孔を備えた当て板を固設し、このピン孔と前記分割した他方の管束構造体の支え板に備えたピン孔との位置合わせを行ってピン接続する方法である。
【0018】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根の開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した一方の管束構造体の支え板を前記分割した他方の管束構造体の支え板に嵌め込んで接続する方法である。
【0019】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根の開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した他方の管束構造体の支え板に当て板を固設して嵌め込み部を形成し、この嵌め込み部に前記分割した一方の管束構造体の支え板を嵌め込んで接続する方法である。
【0020】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、嵌め込み部は、V字開口に形成する方法である。
【0021】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根の開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した一方の管束構造体の支え板に設けたフランジを前記分割した他方の管束構造体の支え板に設けたフランジに接続方法である。
【0022】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、上述の目的を達成するために、請求項7に記載したように、管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根を開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した一方の管束構造体の管板と前記分割した他方の管束構造体の管板との開先に耐食性被覆部を形成して溶接する接続方法である。
【0023】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、上述の目的を達成するために、請求項8に記載したように、管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根を開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した一方の管束構造体の管板を前記分割した他方の管束構造体の管板に嵌め込み接続させた後、耐食性被覆部を形成する方法である。
【0024】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、上述の目的を達成するために、請求項9に記載したように、耐食性被覆部は、チタン溶接部、ゴムライニング部、エポキシコーティング部のうち、いずれかを選択する方法である。
【0025】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、上述の目的を達成するために、請求項10に記載したように、管板は、チタンクラッド部を被着している方法である。
【0026】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、上述の目的を達成するために、請求項11に記載したように、分割する管束構造体は、角部に固定具を固設してモジュール化する方法である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る復水器の据付工法の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
【0029】
本発明に係る復水器の据付工法の説明に先立ち、先ず最初に復水器の構造を説明する。
【0030】
図1は、本発明に適用される復水器を、一部断面で表わした概略図である。
【0031】
本実施形態に適用される復水器は、タービン排気室15に接続する連絡口16を備えた連絡胴体部17と、この連絡胴体部17に連通する本体胴体部18とを備えた構成になっている。
【0032】
連絡胴体部17は、タービン排気室15からのタービン排気の圧力を回復させ、その流れに偏流が発生しないように、流れ方向に向って拡開通路19を形成するとともに、鋼板製の胴壁を強度的に補強するステー20を備えている。
【0033】
また、連絡胴体部17は、タービン排気の流れ方向に交差させて配置した、いわゆるネックヒータと称する低圧給水加熱器21を備え、設置面積の有効活用を図っている。
【0034】
一方、本体胴体部18は、両側に例えば海水等の冷却水を給排する入口水室22と出口水室23とを備えている。
【0035】
また、本体胴体部18は、入口水室22および出口水室23のそれぞれに設けた入口側管板24および出口側管板25で区画した中間胴体部26を形成し、中間胴体部26の管軸方向(タービン排気と交差する方向)に沿って伝熱管27,27,27と不凝縮ガス抽出管28とを収容している。
【0036】
また、本体胴体部18は、伝熱管27,27,27と不凝縮ガス抽出管28とのそれぞれの入口側管板24および出口側管板25で支持させるとともに、中間部分を支え板29,29で支持させている。
【0037】
また、本体胴体部18は、伝熱管27,27,27の管配列の断面を、例えばU字状に配置し、U字状に配置した伝熱管27,27,27の管配列を幾つかにまとめて群として構成する管束構造体30と、この群として構成する管束構造体30を数多く収容するようになっている。なお、ここでの管束構造体30は、伝熱管27を支持する支え板29、入口側管板24および出口側管板25のそれぞれを含むものである。
【0038】
このような構成を備えた復水器において、本実施形態にかかる復水器の据付工法では、図2に示すように、管束構造体30を、例えば、第1分割管束構造体31と第2分割管束構造体32とに水平面から少なくとも一つ以上の分割数で分割し、分割した第1分割管束構造体31および第2分割管束構造体32を、順次、例えば原子力発電プラントのタービン建屋33に搬入・据付を行うものである。
【0039】
本実施形態は、工場で作製し、発電所内に搬入した管束構造体30のうち、第1分割管束構造体31または第2分割管束構造体32のいずれかを揚重機34を利用してタービン建屋33の屋根35まで吊り上げ、ここから屋根35の開口36や床37の開口38を利用して屋内に吊り下げて据付工事を行う。なお、管束構造体30の据付後、屋根35の開口36および床37の開口38は、図3に示すように、手を加えて恒久的なハッチ36a,38aを配設して重量物の搬入出口にしてもよい。
【0040】
このように、本実施形態は、第1分割管束構造体31と第2分割管束構造体32との複数に分割した管束構造体30を屋根35や床37の開口36,38を利用して次々に搬入・据付を行う作業の簡素化を図っているので、搬入・据付の工期をより一層短縮させることができ、作業者の労力をより一層軽減させることができる。
【0041】
図4は、伝熱管を支持する支え板の接続方法の実施形態を説明するために用いた手順図である。
【0042】
本実施形態は、伝熱管27を幾つかにまとめて群として構成する管束構造体30を、例えば、第1分割管束構造体31と第2分割管束構造体32とに水平面から少なくとも一つ以上の分割数で分割した構造としている。そして、第1分割管束構造体31の支え板29にピン孔39を備えた当て板40を固設する。
【0043】
また、本実施形態は、第2分割管束構造体32の支え板29にピン穴39を設ける。
【0044】
このような構成を備えた管束構造体30において、本実施形態は、建屋内に搬入後、据え付ける際、第1分割管束構造体31の伝熱管27を支持する当て板40のピン穴39と第2分割管束構造体32の支え板29のピン穴39との位置合わせを行い、位置合わせ調整後、ピン41を挿通し、第1分割管束構造体31と第2分割管束構造体32とを接続させる。
【0045】
このように、本実施形態は、第1分割管束構造体31と第2分割管束構造体32とに分割する管束構造体30を接続させる際、ピン41を用いて支え板29を接続させるので、据付工期のより一層の短縮と相俟って作業のより一層の労力の軽減化を図ることができる。
【0046】
なお、本実施形態は、第1分割管束構造体31と第2分割管束構造体32とに分割する管束構造体30を接続させる際、ピン41を用いて接続させているが、この例に限らず、例えば、図5に示すように、第1分割管束構造体31の伝熱管27を支持する支え板29と第2分割管束構造体32の伝熱管27を支持する支え板29との間に当て板40を設けてはめ込みにしてもよく、また、はめ込みの際、例えば、図6に示すように、当て板40にV字開口42を形成してもよい。
【0047】
また、本実施形態は、例えば、図7に示すように、第1分割管束構造体31の伝熱管27を支持する支え板29および第2分割管束構造体32の伝熱管27を支持する支え板29のそれぞれにフランジ43,43を設け、ボルト44を用いて第1分割管束構造体31と第2分割管束構造体32とを接続させてもよく、また、例えば、図8に示すように、第1分割管束構造体31の伝熱管27を支持する支え板29に凹部46を設け、第2分割管束構造体32の伝熱管27を支持する支え板29に凸部46を設け、第1分割管束構造体31と第2分割管束構造体32とをはめ込みにしてもよい。
【0048】
また、本実施形態は、例えば、図9に示すように、第1分割管束構造体31の伝熱管27を支持する支え板29および第2分割管束構造体32の伝熱管27を支持する支え板29のそれぞれにフランジ43,43を設けるとともに、フランジ43,43のうち、一方のフランジ43に凹部45を設け、他方のフランジ43に凸部46を設け、第1分割管束構造体31と第2分割管束構造体32とを嵌め込みにしてもよく、また、例えば、図10に示すように、第2分割管束構造体32の伝熱管27を支持する支え板29および第2分割管束構造体32の伝熱管27を支持する支え板29のそれぞれに凸部46,46を設けるとともに、これら凸部46,46を当て板40に設けた穴47,47に嵌合させ、第1分割管束構造体31と第2分割管束構造体32とを接続させてもよい。
【0049】
図11は、分割した管束構造体をモジュール化して取り扱うことを説明するために用いた概念図である。
【0050】
本実施形態は、伝熱管27を幾つかにまとめて群として構成する管束構造体30を、例えば水平面から第1分割管束構造体31と第2分割管束構造体32とに分割するとともに、分割した第1分割管束構造体31および第2分割管束構造体32のそれぞれをモジュール化して独立に取り扱うことができるように、伝熱管27を支持する支え板29の角部に、例えば型鋼等の固定具47aで固設させたものである。
【0051】
このように、本実施形態は、分割した第1分割管束構造体31および第2分割管束構造体32のそれぞれをモジュール化しているので、管束構造体30の建屋への搬出入・据付等の作業をより一層簡素化させ、短時間で行うことができる。
【0052】
図13は、分割した管板の接続方法を説明するために用いた概念図である。
【0053】
本実施形態は、伝熱管27を支持する管板48を、例えば、第1分割管板49と第2分割管板50とに分割し、分割した第1分割管板49と第2分割管板50とを接続する際、第1分割管板49と第2分割管板50との開先52の間を溶接51し、その溶接51の上にチタン溶接53を行ったものである。
【0054】
従来、分割した第1分割管板49と第2分割管板50とは、接続する際、図12に示すように、例えばX形またはV形の開先52を設けるとともに、開先52間を溶接51し、この溶接51の上にゴムライニング部54を設けていた。
【0055】
しかし、最近では、伝熱管27を支持する第1分割管板49および第2分割管板50の耐食性を強化するために、材質としてチタンを用いるとともに、チタンクラッド部55を被着して用いることがある。
【0056】
本実施形態は、このような点を考慮したもので、第1分割管板49と第2分割管板50との開先52を溶接51した後にチタン溶接53を用い、溶接部の耐食性の強化を図ったものである。
【0057】
したがって、本実施形態によれば、第1分割管板49と第2分割管板50との溶接の耐食性を強化しているので、復水器をより長く安定運転させることができる。
【0058】
なお、本実施形態は、第1分割管板49と第2分割管板50との溶接51の上にチタン溶接53を用いた例を示したが、この例に限らず、例えば、図14に示すように、溶接部51の上にエポキシコーティング部56を設けてもよく、また、例えば図15に示すように、チタンクラッド部55を被着した第1分割管板49と第2分割管板50とを逆V字状の嵌合部57で嵌合させるとともに、溶接51を行ないこの溶接51の上にゴムライニング部54を設けてもよい。
【0059】
図16は、本体胴体部と伝熱管を支持する管板との接続方法を説明するために用いた概念図である。
【0060】
本実施形態は、伝熱管27と管板48とを幾つかにまとめて群として構成する管束構造体30を本体胴体部18に接続することにより、管束構造体30と本体胴体部18とのそれぞれにフランジ58a,58bを備え、フランジ58a,58bにボルト59を挿通し、管束構造体30と本体胴体部18とを接続させるものである。
【0061】
このように、本実施形態は、管束構造体30と本体胴体部18とをフランジ58a,58bを用いて接続させるので、管束構造体30の本体胴体部18への接続等の据付作業をより一層簡素化させ、短時間で行うことができる。
【0062】
なお、本実施形態は、管束構造体30と本体胴体部18とをフランジ58a,58bを用いて接続させているが、この例に限らず、例えば、図17に示すように、管束構造体30の伝熱管27を支持する管板48を本体胴体部18に溶接部60を用いて直接接続させてもよい。
【0063】
図18〜図21は、管束構造体の復水器の本体胴体部への搬入・据付手順を説明するために用いた概念図である。なお、図中、図18は、既設の復水器を示す概念図で、(a)は、既設の復水器の側面図、(b)は、既設の復水器の正面図であり、図19は、既設の復水器のうち、撤去する構成部分の範囲を説明するために用いた概念図であり、図20は、管束構造体の復水器の本体胴体部への曳き込みを説明するために用いた概念図であり、図21は、復水器の水室側から見た管束構造体の本体胴体部内への搬入・据付を説明するために用いた概念図である。
【0064】
管束構造体の復水器の本体胴体部への搬入・据付手順を説明するに先立ち、先ず、既設の復水器の構成を説明する。
【0065】
既設の復水器は、図18の(a),(b)に示すように、連絡口16を備えた連絡胴体部17と、外側に水室61a,61bを備えた本体胴体部18とを備えている。なお、符号61a1,61a2は、冷却水入口側の水室である。
【0066】
また、既設の復水器は、連絡胴体部17の内部に、胴体補強用のステー62を備えるとともに、本体胴体部18の内部に、伝熱管27を支持する支柱63、支え板29、管板48を幾つかにまとめて群として構成する管束構造体30を収容している。
【0067】
このような構成を備えた既設の復水器において、新設の管束構造体30を本体胴体部18に搬入する際、復水器は、図19に示すように、先ず、水室61a,61bおよび管板48を取り除く一方、支え板29を切断するとともに、支柱63を切断し足の短い支柱63aと足の長い支柱63bとに形成し、そのうち足の短い支柱63aを足の長い支柱63bに対して少なくとも1本以上の間隔にして配置する。
【0068】
次に、復水器は、足の短い支柱63aを利用して、伝熱管27の管軸方向に沿って配置する、例えば型鋼等の第1枠体64を固設するとともに、管軸に交差する方向に格子状に組み込む、例えば型鋼等の第2枠体65を第1枠体64に固設させて曳き込み架台66を構成させた後、曳き込み架台66に敷板67を載設する。
【0069】
このように、本体胴体部18内に曳き込み架台66が設置されると、復水器は、図20に示すように、本体胴部外に曳き込み構台68を曳き込み架台66の高さにレベル調整した後、敷板67を載設し、この敷板67を、例えば空気浮動搬送台車または小型電動輸送台車等の台車69に載設した管束構造体30を矢印の方向に移動させ、本体胴体部18に収容する。
【0070】
管束構造体30が本体胴体部18に収容されると、復水器は、図21に示すように、管束構造体30の位置決め、水平レベル調整を行なった後、曳き込み架台66に例えばオイルによるジャッキ70を設置して管束構造体30を浮上させ、管束構造体30の水平レベルの調整後、例えばパイプ等のスリーブ71を足の長い支柱63bに固設して管束構造体30を固定する。なお、符号72はホットウェル73を被う天板である。
【0071】
このように、本実施形態は、揚重機で吊り上げた管束構造体30を、曳き込み構台68上の台車69に載置して移動させ、本体胴体部18に搬入後、足の長い支柱63bに例えばパイプ等のスリーブ71および管束構造体30を固設させるので、管束構造体30の本体胴体部18への据付等の作業をより一層簡素化させて、短時間で行うことができる。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明のとおり、本発明に係る復水器の据付工法は、管束構造体を幾つかに分割し、分割した管束構造体を揚重機により建屋の屋根の開口および床の開口を利用して次々に搬入・据え付けるので、管束構造体の搬入・据付作業をより一層簡素化させて工期の短縮を図ることができ、作業者の労力を大幅に軽減させることができる。
【0073】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、管束構造体を幾つかに分割し、幾つかに分割した管束構造体の構成部品を簡易な手段を用いて接続させるので、管束構造体の組立・据付作業の工数をより一層少なくさせることができる。
【0074】
また、本発明に係る復水器の据付工法は、本体胴体部に設けた曳き込み架台を利用し、台車を用いて管束構造体を搬入・据え付けるので、管束構造体の搬入・据付作業をより一層簡素化させて工期の短縮化と相俟って作業者の労力を大幅に軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用される復水器を、一部断面で表わした概略図。
【図2】本発明に係る復水器の据付工法の実施形態を説明するために用いた概念図。
【図3】図2に示した開口を恒久的に利用することを説明するために用いた概念図。
【図4】本発明に係る復水器の据付工法において、伝熱管を支持する支え板の接続方法の実施形態を説明するために用いた手順図。
【図5】図4で示した伝熱管を支持する支え板の接続方法の第2実施形態を説明するために用いた概念図。
【図6】図4で示した伝熱管を支持する支え板の接続方法の第3実施形態を説明するために用いた概念図。
【図7】図4で示した伝熱管を支持する支え板の接続方法の第4実施形態を説明するために用いた概念図。
【図8】図4で示した伝熱管を支持する支え板の接続方法の第5実施形態を説明するために用いた概念図。
【図9】図4で示した伝熱管を支持する支え板の接続方法の第6実施形態を説明するために用いた概念図。
【図10】図4で示した伝熱管を支持する支え板の接続方法の第7実施形態を説明するために用いた概念図。
【図11】本発明に係る復水器の据付工法において、管束構造体をモジュール化して取り扱うことを説明するために用いた概念図。
【図12】従来の復水器の据付工法において、分割した管板の接続方法の実施形態を説明するために用いた概念図。
【図13】従来の復水器の据付工法において、分割管板の接続方法の実施形態を説明するために用いた概念図。
【図14】図13で示した分割管板の接続方法の第2実施形態を説明するために用いた概念図。
【図15】図13で示した分割管板の接続方法の第3実施形態を説明するために用いた概念図。
【図16】本発明に係る復水器の据付工法において、管束構造体の本体胴体部への接続方法の実施形態を説明するために用いた概念図。
【図17】図16で示した管束構造体の本体胴体部への接続方法の第2実施形態を説明するために用いた概念図。
【図18】既設の復水器を示す概念図で、(a)は、既設の復水器の側面図、(b)は、既設の復水器の正面図。
【図19】既設の復水器のうち、撤去する構成部分の範囲を説明するために用いた概念図。
【図20】本発明に係る復水器の据付工法において、管束構造体の復水器の本体胴体部への曳き込みを説明するために用いた概念図。
【図21】本発明に係る復水器の据付工法において、復水器の水室側から見た管束構造体の本体胴体部内への搬入・据付を説明するために用いた概念図。
【図22】従来の復水器を示す正面断面図。
【図23】図22で示した復水器のA−A矢視方向から切断した切断断面図。
【符号の説明】
1 蒸気タービン
2 連絡胴体部
3 本体胴体部
4 拡開通路
5 給水加熱器
6 入口水室
7 出口水室
8 伝熱管
9 入口側管板
10 出口側管板
11 支え板
12 管束
15 タービン排気室
16 連絡口
17 連絡胴体部
18 本体胴体部
19 拡開通路
20 ステー
21 低圧給水加熱器
22 入口水室
23 出口水室
24 出口側管板
25 出口側管板
26 中間胴体部
27 伝熱管
28 不凝縮ガス抽出管
29 支え板
30 管束構造体
31 第1分割管束構造体
32 第2分割管束構造体
33 タービン建屋
34 揚重機
35 屋根
36 開口
36a ハッチ
37 床
38 開口
38a ハッチ
39 ピン穴
40 当て板
41 ピン
42 V字開口
43 フランジ
44 ボルト
45 凹部
46 凸部
47 穴
47a 固定具
48 管板
49 第1分割板
50 第2分割板
51 溶接
52 開先
53 チタン溶接
54 ゴムライニング部
55 チタンクラッド部
56 エポキシコーティング部
57 嵌合部
58a,58b フランジ
59 ボルト
60 溶接部
61a,61a1,616a2,61b 水室
62 ステー
63 支柱
63a 足の短い支柱
63b 足の長い支柱
64 第1枠体
65 第2枠体
66 曳き込み架台
67 敷板
68 曳き込み構台
69 台車
70 ジャッキ
71 スリーブ
72 天板
73 ホットウェル

Claims (11)

  1. 管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根の開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付けることを特徴とする復水器の据付工法。
  2. 管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根の開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した一方の管束構造体の支え板にピン穴を備えた当て板を固設し、前記分割した他方の管束構造体の支え板に備えたピン穴との位置合わせを行ってピン接続することを特徴とする復水器の据付工法。
  3. 管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根の開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した一方の管束構造体の支え板を前記分割した他方の管束構造体の支え板に嵌め込んで接続することを特徴とする復水器の据付工法。
  4. 管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根の開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した他方の管束構造体の支え板に当て板を固設して嵌め込み部を形成し、この嵌め込み部に前記分割した一方の管束構造体の支え板を嵌め込んで接続することを特徴とする復水器の据付工法。
  5. 嵌め込み部は、V字開口に形成することを特徴とする請求項4記載の復水器の据付工法。
  6. 管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根の開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した一方の管束構造体の支え板に設けたフランジを前記分割した他方の管束構造体の支え板に設けたフランジに接続させることを特徴とする復水器の据付工法。
  7. 管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根を開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した一方の管束構造体の管板と前記分割した他方の管束構造体の管板との開先に耐食性被覆部を形成して溶接接続することを特徴とする復水器の据付工法。
  8. 管束構造体を予め複数に分割して作製し、分割した各管束構造体を建屋の屋根を開口を利用して順次、前記建屋内に搬入して据え付ける際、前記分割した一方の管束構造体の管板を前記分割した他方の管束構造体の管板に嵌め込み接続させた後、耐食性被覆部を形成することを特徴とする復水器の据付工法。
  9. 耐食性被覆部は、チタン溶接部、ゴムライニング部、エポキシコーティング部のうち、いずれかを選択することを特徴とする請求項7または8記載の復水器の据付工法。
  10. 管板は、チタンクラッド部を被着していることを特徴とする請求項7または8記載の復水器の据付工法。
  11. 分割する管束構造体は、角部に固定具を固設してモジュール化することを特徴とする請求項1〜8記載の復水器の据付工法。
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