JP4382574B2 - ハニカム構造体の圧力損失予測方法、及びハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

ハニカム構造体の圧力損失予測方法、及びハニカム構造体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハニカム構造体の圧力損失予測方法、及びハニカム構造体の製造方法に関する。さらに詳しくは、簡便かつ高精度にハニカム構造体の圧力損失を予測することができる予測式を導いて圧力損失を予測するハニカム構造体の圧力損失予測方法、また、その圧力損失が低減されたハニカム構造体の製造方法に関する。
ガソリンエンジン等の内燃機関から排出される排気ガスには、窒素酸化物(NOX)、炭化水素(Hydro Carbon)、或いは一酸化炭素等の有害成分が多量に含まれている。この有害成分がそのまま大気中に放出されると環境汚染を引き起こすため、内燃機関からの排気ガス流路には、排気ガス中の有害成分を浄化するための触媒担体が搭載されることが一般的である。
このような目的で使用される触媒担体としては、例えば、隔壁によって、ガスの流路となる多数のセルが区画形成されたハニカム構造体を挙げることができ、特に、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の内燃機関や燃焼装置の排気ガス浄化用又は排気ガス処理用の触媒担体として広く用いられている。
このハニカム構造体が自動車やトラック等の排気ガス浄化用触媒担体に用いられる場合、環境問題への配慮から排気ガス規制が年々強化される傾向があることから、これに対応すべく排気ガス浄化用触媒には浄化性能の向上が求められている。他方、エンジン開発の面からは、低燃費、高出力化の指向が顕著に示されており、このような状況に対応すべく、ハニカム構造体には圧力損失の低減が求められている。
上述したように、このハニカム構造体の圧力損失は、排気ガス浄化用触媒担体等としての仕様決めや設計を行う際の考慮すべき重要な要因であるが、従来、ハニカム構造体の圧力損失を得るためには、実際に所定の形状のハニカム構造体やその試作品を製造し、製造したハニカム構造体の圧力損失を測定することによって行われていた(例えば、特許文献1)。
特開平5−261300号公報
しかしながら、排気ガス浄化用触媒担体等に用いるハニカム構造体の仕様決めや設計を行う場合には、例えば、そのハニカム構造体やその試作品を製造し、実際に圧力損失を測定しなければならず、試作品等の製造に時間が掛かるという問題や、複数の試作品等を製造する場合にはコスト高になるという問題があった。また、一般的に、ハニカム構造体の圧力損失を、簡便かつ高精度に予測することは困難とされており、大きさや材質の異なる複数のハニカム構造体の圧力損失を、それぞれ簡便に予測することはできなかった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、簡便かつ高精度にハニカム構造体の圧力損失を予測することができる予測式を導いて圧力損失を予測するハニカム構造体の圧力損失予測方法、また、その圧力損失が低減されたハニカム構造体の製造方法を提供する。
本発明は、以下のハニカム構造体の圧力損失予測方法、及びハニカム構造体の製造方法を提供する。
[1]隔壁によって流体の流路となるセルが区画形成された筒状のハニカム構造体の入口側の端面から前記流体を流入させて出口側の端面から流出させた際の圧力損失を予測するハニカム構造体の圧力損失予測方法であって、前記ハニカム構造体の圧力損失を構成する要素を、数値流体解析法によって得られた内部圧力分布により、入口区間要素、中央助走区間要素、中央発達層流区間要素、及び出口区間要素の四つの要素に仮想的に分解し、前記入口区間要素における圧力損失の予測値ΔP1を、下記式(1)に示す第一の関数により得、前記中央助走区間要素における圧力損失の予測値ΔP2を、下記式(2)に示す第二の関数により得、前記中央発達層流区間要素における圧力損失の予測値ΔP3を、下記式(3)に示す第三の関数により得、前記出口区間要素における圧力損失の予測値ΔP4を、下記式(4)に示す第四の関数により得、得られたそれぞれの前記圧力損失の予測値を加算することによって、前記ハニカム構造体の圧力損失を予測するハニカム構造体の圧力損失予測方法(以下、「第一の発明」ということがある)。
ΔP1=f(OFA,ρ,V) …(1)
ΔP2=f(OFA,K,ρ,V) …(2)
ΔP3=f(OFA,k,Re,ρ,V,HD,L) …(3)
ΔP4=f(OFA,ρ,V) …(4)
(但し、OFAは前記ハニカム構造体の開口率、ρは前記流体の流体密度、Vは前記流体の前記入口側の端面における平均流速、kは前記ハニカム構造体の圧力損失係数、Reはレイノルズ数、HDは前記ハニカム構造体の等価円直径、Lは前記ハニカム構造体の軸方向の長さ、Kは付加的水頭降下係数を示す)
[2]前記ハニカム構造体の圧力損失係数kが、前記ハニカム構造体のセルピッチCpと、前記ハニカム構造体の前記隔壁の厚さWtと、前記セルの前記ハニカム構造体の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rとを変数とし、入口流速分布が均一になるように調整された実体品用流動抵抗計測装置を用いた実体計測実験による値との誤差が±5%となるように、数値流体解析法により無次元化処理した値である前記[1]に記載のハニカム構造体の圧力損失予測方法。
]隔壁によって流体の流路となるセルが区画形成された筒状のハニカム成形体を得、得られた前記ハニカム成形体を焼成してハニカム構造体を得るハニカム構造体の製造方法であって、前記ハニカム構造体の圧力損失係数kが、0.89〜0.96となるように、前記ハニカム構造体のセルピッチCpと、前記ハニカム構造体の前記隔壁の厚さWtと、前記セルの前記ハニカム構造体の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rとを変数とし、入口流速分布が均一になるように調整された実体品用流動抵抗計測装置を用いた実体計測実験による値との誤差が±5%となるように、数値流体解析法により無次元化処理して前記ハニカム成形体の形状を決定する工程を備え、前記ハニカム成形体の形状を決定する際に、前記ハニカム構造体の圧力損失を構成する要素を、数値流体解析法によって得られた内部圧力分布により、入口区間要素、中央助走区間要素、中央発達層流区間要素、及び出口区間要素の四つの要素に仮想的に分解し、前記入口区間要素における圧力損失の予測値ΔP1を、下記式(5)に示す第一の関数により得、前記中央助走区間要素における圧力損失の予測値ΔP2を、下記式(6)に示す第二の関数により得、前記中央発達層流区間要素における圧力損失の予測値ΔP3を、下記式(7)に示す第三の関数により得、前記出口区間要素における圧力損失の予測値ΔP4を、下記式(8)に示す第四の関数により得、得られたそれぞれの前記圧力損失の予測値を加算することによって、前記ハニカム構造体の圧力損失を予測するハニカム構造体の製造方法(以下、「第の発明」ということがある)。
ΔP1=f(OFA,ρ,V) …(5)
ΔP2=f(OFA,K,ρ,V) …(6)
ΔP3=f(OFA,k,Re,ρ,V,HD,L) …(7)
ΔP4=f(OFA,ρ,V) …(8)
(但し、OFAは前記ハニカム構造体の開口率、ρは前記流体の流体密度、Vは前記流体の前記入口側の端面における平均流速、kは前記ハニカム構造体の圧力損失係数、Reはレイノルズ数、HDは前記ハニカム構造体の等価円直径、Lは前記ハニカム構造体の軸方向の長さ、Kは付加的水頭降下係数を示す)
本発明のハニカム構造体の圧力損失予測方法によれば、簡便かつ高精度にハニカム構造体の圧力損失を予測することができる予測式を導いて圧力損失を予測することができる。また、本発明のハニカム構造体の製造方法によって得られたハニカム構造体は、その圧力損失が低減されたものであり、例えば、触媒担体として好適に用いることができる。また、本発明のハニカム構造体の製造方法は、上述したハニカム構造体を簡便かつ低コストに製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
本発明の発明者らは、さまざまな種類のハニカム構造体の圧力損失を測定したところ、数値流体解析による結果が、実際に風洞実験により測定した圧力損失の値と強い相関関係があることを確認した。図1は、ハニカム構造体の圧力損失を数値流体解析により解析した結果と、風洞実験により測定した圧力損失とを比較するグラフであり、横軸が風洞実験により測定した圧力損失(実測値)を示し、縦軸がハニカム構造体の圧力損失を数値流体解析により解析した圧力損失(解析値)を示す。図1に示すグラフより、数値流体解析の結果がハニカム構造体の内部で起こっている現象を高い精度で表現しているということに気が付いた。以上のようなことから、実際には計測不可能なハニカム構造体の内部圧力分布を数値流体解析により高精度に補足し、得られた内部圧力分布により、ハニカム構造体の圧力損失を構成する要素を、一般的に流体力学で用いられる関数によって示すことが可能な複数の要素に仮想的に分解し、それぞれの要素に起因する変数を設定することによって、それぞれの要素毎の圧力損失の予測値を算出し、得られた圧力損失の予測値を加算することによりハニカム構造体の圧力損失を簡便かつ高精度に予測することができるということを見出した。
以下、本発明(第一の発明)のハニカム構造体の圧力損失予測方法の一の実施の形態について説明する。本実施の形態のハニカム構造体の圧力損失予測方法は、図2に示すような、隔壁2によって流体の流路となるセル3が区画形成された筒状のハニカム構造体1の入口側の端面4aから流体を流入させて出口側の端面4bから流出させた際の圧力損失を予測するハニカム構造体の圧力損失予測方法であって、ハニカム構造体1の圧力損失を構成する要素を、数値流体解析法によって得られた内部圧力分布により、入口区間要素、中央助走区間要素、中央発達層流区間要素、及び出口区間要素の四つの要素に仮想的に分解し、入口区間要素における圧力損失の予測値ΔP1を、下記式(1)に示す第一の関数により得、中央助走区間要素における圧力損失の予測値ΔP2を、下記式(2)に示す第二の関数により得、中央発達層流区間要素における圧力損失の予測値ΔP3を、下記式(3)に示す第三の関数により得、出口区間要素における圧力損失の予測値ΔP4を、下記式(4)に示す第四の関数により得、得られたそれぞれの圧力損失の予測値を加算することによって、そのハニカム構造体の圧力損失を予測するものである。
ΔP1=f(OFA,ρ,V) …(1)
ΔP2=f(OFA,K,ρ,V) …(2)
ΔP3=f(OFA,k,Re,ρ,V,HD,L) …(3)
ΔP4=f(OFA,ρ,V) …(4)
(但し、OFAはハニカム構造体1の開口率、ρは流体の流体密度、Vは流体の入口側の端面4aにおける平均流速、kはハニカム構造体1の圧力損失係数、Reはレイノルズ数、HDはハニカム構造体1の等価円直径、Lはハニカム構造体1の軸方向の長さ、Kは付加的水頭降下係数を示す)
このように構成することによって、ハニカム構造体1の圧力損失の値を仮想的に分解した上記式(1)〜(4)を用いて、簡便かつ高精度にハニカム構造体1の圧力損失を予測することができる。このため、触媒担体等に用いられるハニカム構造体の仕様決めや設計を行う場合に、適切な判断を行うための材料として利用することができる。
ここで、図3(a)は、本実施の形態のハニカム構造体の圧力損失予測方法における予測対象となるハニカム構造体の入口側の端面の一部を拡大した拡大図であり、図3(b)は、図3(a)に示すハニカム構造体を、流体の流れ方向に切断した断面図であり、図3(c)は、図3(b)に示すハニカム構造体の内部圧力分布を示すグラフである。なお、図3(c)は数値流体解析法によって得られたグラフであり、横軸がハニカム構造体1の入口側の端面4aからの距離を示し、縦軸がハニカム構造体1の内部圧力、即ち、隔壁2によって区画形成されたセル3内部を通過する流体5の圧力を示す。
図3(a)〜図3(c)に示すように、ハニカム構造体1の内部圧力、即ち、ハニカム構造体1の入口側の端面4aからセル3に流入した流体5の圧力は、入口側の端面4aからの距離に比例して一定の割合で変化するのではなく、所定の領域毎に特徴的な変化をしていることが分かる。本実施の形態のハニカム構造体の圧力損失予測方法においては、この特徴的な圧力変化を構成する要素に分けてそれぞれ予測を行うことにより、さまざまな大きさや形状のハニカム構造体について、高精度にその圧力損失を予測することが可能となった。
具体的には、本実施の形態のハニカム構造体の圧力損失予測方法においては、特徴的な圧力変化を構成する要素(ハニカム構造体の圧力損失を構成する要素)を、入口区間要素A、中央助走区間要素B、中央発達層流区間要素C、及び出口区間要素Dの四つの要素に仮想的に分解し、それぞれの圧力損失について予測を行う。このハニカム構造体1の圧力損失を構成する四つの要素は、所定の変数を定義することにより、一般的に流体力学で用いられる関数を用いてそれぞれの圧力損失の予測値を算出することが可能なものである。
上述した入口区間要素Aは、ハニカム構造体1の入口側の端面4aから流体5が流入する際に、セル3の実質的な断面積が、セル3を区画する隔壁2に相当する分減少することにより生ずる圧力損失を構成する要素である。この入口区間要素Aにおける圧力損失の予測値ΔP1は、ハニカム構造体1の開口率OFAと、流体5の流体密度ρと、入口側の端面4aの流体5の平均流速Vとを変数として含む第一の関数(上記式(1))から圧力損失予測値を得ることができる。
ハニカム構造体1の流入側の端面4aからセル3に流入した流体5は、それぞれのセル3の内部を通過する際に、セル3内に層流を発達させる。中央発達層流区間要素Cは、この層流によって生ずる圧力損失を構成する要素である。この中央発達層流区間要素Cにおける圧力損失の予測値ΔP3は、ハニカム構造体1の開口率OFAと、ハニカム構造体の圧力損失係数kと、レイノルズ数Reと、流体5の流体密度ρと、入口側の端面4aの流体5の平均流速Vと、ハニカム構造体1の等価円直径HDと、ハニカム構造体1の軸方向の長さLとを変数として含む第三の関数(上記式(3))により得ることができる。
中央助走区間要素Bは、上述したように流体5が層流を形成する際に、過剰な圧力損失を生ずることがあり、その過剰に上昇する圧力損失を構成する要素である。この中央助走区間要素Bにおける圧力損失の予測値ΔP2は、ハニカム構造体1の開口率OFAと、付加的水頭降下係数Kと、流体5の流体密度ρと、入口側の端面4aの流体5の平均流速Vとを変数として含む第二の関数(上記式(2))により得ることができる。
また、出口区間要素Dは、隔壁2に区画されたセル3を通過していた流体5が、ハニカム構造体1の出口側の端面4bから流出する際に、セル3の実質的な断面積が、隔壁2に相当する分増大することにより生ずる圧力損失を構成する要素である。この出口区間要素Dにおける圧力損失の予測値ΔP4は、ハニカム構造体1の開口率OFAと、流体5の流体密度ρと、入口側の端面4aの流体5の平均流速Vとを変数として含む第四の関数(上記式(4))により得ることができる。なお、この出口区間要素Dにおいては、実際には圧力が増大しており、圧力損失予測値は負の値となる。
なお、中央助走区間要素Bと、中央発達層流区間要素Cとは、図4に示すように、層流が発達する区間での流体の圧力分布を示す曲線10に対して、直線性が2%以内の区間におけるデータに対する最小二乗法より得られる1次近似式で定義される接線11を引き、その接線11と曲線10との接点12よりハニカム構造体の入口側に相当する部分を中央助走区間要素Bとし、出口側に相当する部分を中央発達層流区間要素Cとすることによって分離することができる。
また、本実施の形態のハニカム構造体の圧力損失予測方法においては、第一〜第四の関数における変数のうち係数として扱われるもの、具体的には、ハニカム構造体の圧力損失係数k、付加的水頭降下係数K、ハニカム構造体の軸方向の長さL、及びハニカム構造体の開口率OFAは、実際の測定値から最適な数値を算出することができる。
例えば、ハニカム構造体の圧力損失係数kは、図3(a)及び図3(b)に示すように、ハニカム構造体1のセルピッチCpと、ハニカム構造体1の隔壁2の厚さWtと、セル3のハニカム構造体1の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rとを変数とし、入口流速分布が均一になるように調整された実体品用流動抵抗計測装置を用いた実体計測実験による値との誤差が±5%となるように、数値流体解析法により無次元化処理した値である。なお、本実施の形態におけるセルピッチCpとは、ある規則に従う形状パターンの最小繰り返し間隔のことをいう。
以上のようにして、図3(a)〜図3(c)に示すような入口区間要素A、中央助走区間要素B、中央発達層流区間要素C、及び出口区間要素Dの四つの要素についての圧力損失の予測値ΔP1,ΔP2,ΔP3,ΔP4を得、得られたそれぞれの圧力損失の予測値ΔP1,ΔP2,ΔP3,ΔP4を加算することにより、ハニカム構造体1の圧力損失を簡便かつ高精度に予測することができる。
また、図5に示すように、本実施の形態のハニカム構造体の圧力損失予測方法においては、隔壁2の表面に触媒6が担持されたハニカム構造体1の圧力損失を予測する場合においても、上述した方法により圧力損失を予測することができる。この場合には、圧力損失を予測するハニカム構造体1においては、触媒6が担持された状態における開口率OFAとする。同様に、無次元化処理して圧力損失係数kを得る場合に、変数とするハニカム構造体1の隔壁2の厚さWtとして、隔壁2単独の厚さWt´に触媒6の厚さtを含めた厚さ(Wt=Wt´+2t)を用いればよい。また、セル3のハニカム構造体1の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rは、触媒6が担持された状態のセル3の曲率半径Rを用いる。
このように、本実施の形態のハニカム構造体の圧力損失の予測方法においては、触媒6が担持されたハニカム構造体1の圧側損失を予測する際には、触媒6が担持された状態でのセル3の形状を考慮すればよいことから、別途、他の式を用いなくとも高精度な圧力損失の予測値を得ることができる。
次に、本発明のハニカム構造体の製造方法によって得られたハニカム構造体の一の実施の形態について説明する。本実施の形態のハニカム構造体は、図2に示すような、隔壁2を備え、隔壁2によって流体の流路となるセル3が区画形成された筒状のハニカム構造体1であって、ハニカム構造体1の圧力損失係数kが、0.89〜0.96であるものである。圧力損失係数kは、図3(a)及び図3(b)に示すような、ハニカム構造体1のセルピッチCpと、ハニカム構造体1の隔壁の厚さWtと、セルのハニカム構造体の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rとを変数とし、入口流速分布が均一になるように調整された実体品用流動抵抗計測装置を用いた実体計測実験による値との誤差が±5%となるように、数値流体解析法により無次元化処理することで得ることができ、当業者であれば、簡便に算出可能の値である。このように、圧力損失係数kが0.89〜0.96であると、ハニカム構造体1のセルピッチCpと、ハニカム構造体1の隔壁2の厚さWtと、セル3のハニカム構造体の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rとの関係が、ハニカム構造体1の圧力損失を軽減するように決定されており、従来のハニカム構造体と比較して圧力損失が低減されている。
本実施の形態のハニカム構造体1は、圧力損失係数kが、0.89〜0.96としているが、圧力損失をさらに低減するためには、0.91〜0.935であることが好ましい。圧力損失係数kが、0.91未満、又は0.935を超えた場合には、従来のハニカム構造体の圧力損失との差が小さく、圧力損失が低減される効果を十分に得ることができないことがある。
また、本実施の形態のハニカム構造体1においては、特に限定されることはないが、ハニカム構造体1のセルピッチCpは、0.6〜2.7mmであることが好ましく、0.73〜2.54mmであることがさらに好ましい。このように構成することによって、ハニカム構造体1の圧力損失が効果的に低減される。
また、ハニカム構造体1の隔壁2の厚さWtは、0.01〜0.5mmであることが好ましく、0.03〜0.43mmであることがさらに好ましい。ハニカム構造体1の隔壁2の厚さWtが0.01mm未満であると、ハニカム構造体1の機械的強度が低下して破損し易くなることがある。また、ハニカム構造体1の隔壁2の厚さWtが0.5mmを超えると、ハニカム構造体1の開口率が低下して圧力損失を低減させる効果が十分に得られないことがある。
また、セル3のハニカム構造体1の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rは、0.001〜1.2mmであることが好ましい。曲率半径Rが0.001mm未満であると、形状変化による圧損低減効果が十分でないことがあり、半径Rが1.2mmを超えると、流路面積が小さくなり圧力損失が大きくなることがある。
なお、本実施の形態のハニカム構造体1の形状を決定する際には、上述した第一の発明の実施の形態であるハニカム構造体の圧力損失の予測方法を用いることにより、より圧力損失が低減された形状とすることが可能となる。
本実施の形態のハニカム構造体1においては、隔壁2を構成する材料に特に制限はないが、強度、耐熱性、耐久性等の観点から、主成分は酸化物又は非酸化物の各種セラミックスや金属等が好ましく、具体的には、例えば、セラミックスとしてはコージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ジルコニア、リチウムアルミニウムシリケート及びチタン酸アルミニウム等を挙げることができ、金属としてはFe−Cr−Al系金属及び金属珪素等を挙げることができ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を主成分とすることが好ましい。また、活性炭、シリカゲル、ゼオライト等の吸着材料も隔壁2の好適な材料として挙げることができる。さらに高強度、高耐熱性等の観点からは、アルミナ、ムライト、ジルコニア、炭化珪素及び窒化珪素からなる群から選ばれた1種又は2種以上であることが好ましく、熱伝導率及び耐熱性の観点からは、炭化珪素又は珪素−炭化珪素複合材料が特に適している。ここで、「主成分」とは、隔壁2の50質量%以上、好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上を構成することを意味する。
また、隔壁2が多孔質体である場合の隔壁2の気孔径に特に制限はなく、当業者であれば用途に合わせて適宜選択することができる。一般に、気孔径は流体の粘度等によって選択することができる。
また、本実施の形態のハニカム構造体1においては、隔壁2の表面及び内部に触媒が担持されていてもよい。このような触媒としては、例えば、貴金属系のPt、Pd、Rh等、非金属系のペロブスカイト型触媒等を好適例として挙げることができる。なお、例えば、上述したように隔壁2の表面及び内部に触媒が担持されている場合には、図5に示すように、ハニカム構造体1の隔壁2の厚さWtとして、触媒6の厚さtを含めた厚さ(Wt=Wt´+2t)を用い、セル3のハニカム構造体1の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rを、触媒6が担持された状態の値を用いる。
また、図2に示すハニカム構造体1においては、セル3のハニカム構造体1の軸方向に垂直な断面の形状が四角形の場合を示しているが、セル3のハニカム構造体1の軸方向に垂直な断面の形状については四角形に限定されることはなく、例えば、三角形や六角形等の他の多角形であってもよい。また、セル3のハニカム構造体1の軸方向に垂直な断面の形状においては、四角形や三角形や六角形等の多角形の頂点が所定の曲率を有するように構成された形状であってもよい。
次に、本発明(第の発明)のハニカム構造体の製造方法の一の実施の形態について説明する。本実施の形態のハニカム構造体の製造方法は、隔壁によって流体の流路となるセルが区画形成された筒状のハニカム成形体を得、得られたハニカム成形体を焼成してハニカム構造体を得るハニカム構造体の製造方法であって、ハニカム構造体の圧力損失係数kが、0.89〜0.96となるように、ハニカム構造体のセルピッチCpと、ハニカム構造体の隔壁の厚さWtと、セルのハニカム構造体の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rとを変数とし、入口流速分布が均一になるように調整された実体品用流動抵抗計測装置を用いた実体計測実験による値との誤差が±5%となるように、数値流体解析法により無次元化処理してハニカム成形体の形状を決定するハニカム構造体の製造方法である。
以下、具体例に基づいて本実施の形態のハニカム構造体の製造方法をさらに詳細に説明する。まず、最終製品としてのハニカム構造体の仕様条件に応じて実現可能な、ハニカム構造体のセルピッチCp、ハニカム構造体の隔壁の厚さWt、及びセルのハニカム構造体の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rの範囲を決定する。
次に、上述した実現可能な範囲でのハニカム構造体のセルピッチCp、ハニカム構造体の隔壁の厚さWt、及びセルのハニカム構造体の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rを変数とし、入口流速分布が均一になるように調整された実体品用流動抵抗計測装置を用いた実体計測実験による値との誤差が±5%となるように、数値流体解析法により無次元化処理して、ハニカム構造体の圧力損失係数kが、0.89〜0.96となるように、ハニカム成形体の形状を決定し、ハニカム構造体のセルピッチCp、ハニカム構造体の隔壁の厚さWt、及びセルのハニカム構造体の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rのそれぞれの値を決定する。
次に、上記したハニカム構造体の説明において、隔壁を構成する好ましい材料として挙げたセラミックスや金属等の成分を含む坏土を調製し、無次元化処理して決定した形状に押出成形することが可能な口金を用いて、調製した坏土を押出成形して、隔壁によって流体の流路となるセルが区画形成された筒状のハニカム成形体を成形する。
次に、得られたハニカム成形体を焼成してハニカム構造体を製造する。なお、焼成を行う前に必要に応じてハニカム成形体を乾燥してもよい。また、得られたハニカム成形体に対して、さらに切断等の機械加工を行い所定の形状となるように調整してもよい。このハニカム成形体を焼成する工程については、従来公知のハニカム構造体の製造方法にて行われている焼成に準じて行うことができる。
このように構成することによって、圧力損失が低減されたハニカム構造体を、簡便かつ安価に製造することができる。また、本実施の形態のハニカム構造体の製造方法においては、焼成して得られたハニカム構造体の隔壁にさらに触媒を担持してもよい。触媒を担持する方法については特に限定されることはないが、例えば、ハニカム構造体の隔壁に対して、触媒成分を含む触媒液をウォッシュコートした後、高温で熱処理して焼き付ける方法等を挙げることができる。なお、例えば、隔壁に触媒を担持する場合には、圧力損失係数kが0.89〜0.96となるようにハニカム成形体の形状を決定する際に、図5に示すように、ハニカム構造体1の隔壁2の厚さWtとして、隔壁2単独の厚さWt´に触媒6の厚さtを含めた厚さ(Wt=Wt´+2t)を用いる。また、セル3のハニカム構造体1の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rは、触媒6が担持された状態のセル3の曲率半径Rを用いる。
また、本実施の形態のハニカム構造体の製造方法においては、ハニカム成形体の形状を決定する際に、圧力損失係数kが、0.89〜0.96とするものであるが、0.91〜0.935とすることが好ましい。圧力損失係数kが、0.91未満、又は0.935を超えた場合には、従来のハニカム構造体の圧力損失との差が小さく、圧力損失が低減される効果を十分に得ることができないことがある。
また、本実施の形態のハニカム構造体の製造方法においては、ハニカム成形体の形状を決定する際に、ハニカム構造体の圧力損失を構成する要素を、数値流体解析法によって得られた内部圧力分布により、入口区間要素、中央助走区間要素、中央発達層流区間要素、及び出口区間要素の四つの要素に仮想的に分解し、入口区間要素における圧力損失の予測値ΔP1を、下記式(5)に示す第一の関数により得、中央助走区間要素における圧力損失の予測値ΔP2を、下記式(6)に示す第二の関数により得、中央発達層流区間要素における圧力損失の予測値ΔP3を、下記式(7)に示す第三の関数により得、出口区間要素における圧力損失の予測値ΔP4を、下記式(8)に示す第四の関数により得、得られたそれぞれの圧力損失の予測値を加算することによって、ハニカム構造体の圧力損失を予測する。
ΔP1=f(OFA,ρ,V) …(5)
ΔP2=f(OFA,K,ρ,V) …(6)
ΔP3=f(OFA,k,Re,ρ,V,HD,L) …(7)
ΔP4=f(OFA,ρ,V) …(8)
(但し、OFAはハニカム構造体の開口率、ρは流体の流体密度、Vは流体の入口側の端面における平均流速、kはハニカム構造体の圧力損失係数、Reはレイノルズ数、HDはハニカム構造体の等価円直径、Lはハニカム構造体の軸方向の長さ、Kは付加的水頭降下係数を示す)
本実施の形態のハニカム構造体の製造方法における、得られるハニカム構造体の圧力損失を予測する具体的な方法としては、第一の発明のハニカム構造体の圧力損失の予測方法の実施の形態において説明した方法と同様の方法によって実現することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
それぞれ形状や材料、流量、温度の異なるハニカム設計に必要な条件を網羅する範囲のハニカム計測条件について、それぞれのハニカム構造体の圧力損失を構成する要素を、数値流体解析法によって得られた内部圧力分布により、入口区間要素、中央助走区間要素、中央発達層流区間要素、及び出口区間要素の四つの要素に仮想的に分解し、本発明(第一の発明)のハニカム構造体の圧力損失予測方法の一の実施の形態において説明した方法に従って、それぞれの圧力損失を予測した。圧力損失を予測したハニカム構造体の内訳は、四角セル、六角セル、三角セル、コルゲートハニカム、触媒担持用のハニカム構造体であり、計測条件は、室温〜1000℃、0〜10Nm3/minである。
一方、上述した範囲のハニカム構造体を実際に製造し、それぞれの圧力損失を風洞実験により測定した。図6は、上述したハニカム構造体の圧力損失予測方法によって予測した圧力損失と、風洞実験により測定した圧力損失と比較するグラフであり、横軸がハニカム構造体の圧力損失予測方法によって予測した圧力損失(予測値)を示し、縦軸が風洞実験により測定した圧力損失(実測値)を示す。
図6に示すように、ハニカム構造体の圧力損失予測方法によって予測した予測値は、風洞実験により測定した実測値と非常に近い値を示しており、図6における各点の近似直線の傾きは0.9377であり、多項式近似のR2値は0.9964であった。また、予測値の実測値とのズレは、大きく予測する方向に最大で13%、小さく予測する方向に最大で10.6%であった。
このように本発明のハニカム構造体の圧力損失予測方法によって、ハニカム構造体の圧力損失を簡便かつ高精度に予測することができる。
また、別途、上述の範囲における任意のハニカム解析条件について、本発明のハニカム構造体の圧力損失予測方法によって圧力損失を予測し、また、市販の数値圧力解析プログラムを用いて同様に圧力損失を解析した。図7は、上述したハニカム構造体の圧力損失予測方法によって予測した圧力損失と、数値圧力解析プログラムにより解析した圧力損失と比較するグラフであり、横軸がハニカム構造体の圧力損失予測方法によって予測した圧力損失(予測値)を示し、縦軸が数値圧力解析プログラムにより解析した圧力損失(解析値)を示す。
図7に示すように、ハニカム構造体の圧力損失予測方法によって予測した予測値は、縦軸が数値圧力解析プログラム(株式会社シーディー・アダプコ・ジャパン製:商品名(商標)「STAR−CD」)により解析した解析値と非常に近い値を示しており、図7における各点の近似直線の傾きは0.9896であり、多項式近似のR2値は0.9997であった。また、予測値の解析値とのズレは、大きく予測する方向に最大で9.8%、小さく予測する方向に最大で2.7%であった。
本発明のハニカム構造体の圧力損失予測方法は、簡便かつ高精度にハニカム構造体の圧力損失を予測することができる予測式を導いて圧力損失を予測することが可能であることから、触媒担体等に用いられるハニカム構造体の仕様決めや設計を行う場合に、適切な判断を行うための材料として利用することができる。また、本発明のハニカム構造体の製造方法によって得られたハニカム構造体は、圧力損失が低減されており、触媒担体等に好適に用いることができる。さらに、本発明のハニカム構造体の製造方法は、このようなハニカム構造体を簡便かつ低コストに製造することができる。
ハニカム構造体の圧力損失を数値流体解析により解析した結果と、風洞実験により測定した圧力損失とを比較するグラフであり、横軸が風洞実験により測定した圧力損失(実測値)を示し、縦軸がハニカム構造体の圧力損失を数値流体解析により解析した圧力損失(解析値)を示す。 本発明のハニカム構造体の圧力損失予測方法の一の実施の形態における予測対象となるハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。 図3(a)は、本発明のハニカム構造体の圧力損失予測方法の一の実施の形態における予測対象となるハニカム構造体の入口側の端面の一部を拡大した拡大図であり、図3(b)は、図3(a)に示すハニカム構造体を流体の流れ方向に切断した断面図であり、図3(c)は、図3(b)に示すハニカム構造体の内部圧力分布を示すグラフである。 図3(b)に示すハニカム構造体の内部圧力分布を示すグラフである。 隔壁の表面に触媒が担持されたハニカム構造体の中心軸に垂直な断面を模式的に示す断面図である。 本実施例のハニカム構造体の圧力損失予測方法によって予測した圧力損失と、風洞実験により測定した圧力損失と比較するグラフであり、横軸がハニカム構造体の圧力損失予測方法によって予測した圧力損失(予測値)を示し、縦軸が風洞実験により測定した圧力損失(実測値)を示す。 本実施例のハニカム構造体の圧力損失予測方法によって予測した圧力損失と、数値圧力解析プログラムにより解析した圧力損失と比較するグラフであり、横軸がハニカム構造体の圧力損失予測方法によって予測した圧力損失(予測値)を示し、縦軸が数値圧力解析プログラムにより解析した圧力損失(解析値)を示す。
符号の説明
1…ハニカム構造体、2…隔壁、3…セル、4a…入口側の端面、4b…出口側の端面、5…流体、6…触媒、10…層流が発達する区間での流体の圧力分布を示す曲線(曲線)、11…接線、12…接点、A…入口区間要素、B…中央助走区間要素、C…中央発達層流区間要素、D…出口区間要素。

Claims (3)

  1. 隔壁によって流体の流路となるセルが区画形成された筒状のハニカム構造体の入口側の端面から前記流体を流入させて出口側の端面から流出させた際の圧力損失を予測するハニカム構造体の圧力損失予測方法であって、
    前記ハニカム構造体の圧力損失を構成する要素を、数値流体解析法によって得られた内部圧力分布により、入口区間要素、中央助走区間要素、中央発達層流区間要素、及び出口区間要素の四つの要素に仮想的に分解し、
    前記入口区間要素における圧力損失の予測値ΔP1を、下記式(1)に示す第一の関数により得、前記中央助走区間要素における圧力損失の予測値ΔP2を、下記式(2)に示す第二の関数により得、前記中央発達層流区間要素における圧力損失の予測値ΔP3を、下記式(3)に示す第三の関数により得、前記出口区間要素における圧力損失の予測値ΔP4を、下記式(4)に示す第四の関数により得、
    得られたそれぞれの前記圧力損失の予測値を加算することによって、前記ハニカム構造体の圧力損失を予測するハニカム構造体の圧力損失予測方法。
    ΔP1=f(OFA,ρ,V) …(1)
    ΔP2=f(OFA,K,ρ,V) …(2)
    ΔP3=f(OFA,k,Re,ρ,V,HD,L) …(3)
    ΔP4=f(OFA,ρ,V) …(4)
    (但し、OFAは前記ハニカム構造体の開口率、ρは前記流体の流体密度、Vは前記流体の前記入口側の端面における平均流速、kは前記ハニカム構造体の圧力損失係数、Reはレイノルズ数、HDは前記ハニカム構造体の等価円直径、Lは前記ハニカム構造体の軸方向の長さ、Kは付加的水頭降下係数を示す)
  2. 前記ハニカム構造体の圧力損失係数kが、前記ハニカム構造体のセルピッチCpと、前記ハニカム構造体の前記隔壁の厚さWtと、前記セルの前記ハニカム構造体の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rとを変数とし、入口流速分布が均一になるように調整された実体品用流動抵抗計測装置を用いた実体計測実験による値との誤差が±5%となるように、数値流体解析法により無次元化処理した値である請求項1に記載のハニカム構造体の圧力損失予測方法。
  3. 隔壁によって流体の流路となるセルが区画形成された筒状のハニカム成形体を得、得られた前記ハニカム成形体を焼成してハニカム構造体を得るハニカム構造体の製造方法であって、
    前記ハニカム構造体の圧力損失係数kが、0.89〜0.96となるように、前記ハニカム構造体のセルピッチCpと、前記ハニカム構造体の前記隔壁の厚さWtと、前記セルの前記ハニカム構造体の軸方向に垂直な断面の形状における曲率半径Rとを変数とし、入口流速分布が均一になるように調整された実体品用流動抵抗計測装置を用いた実体計測実験による値との誤差が±5%となるように、数値流体解析法により無次元化処理して前記ハニカム成形体の形状を決定する工程を備え、
    前記ハニカム成形体の形状を決定する際に、前記ハニカム構造体の圧力損失を構成する要素を、数値流体解析法によって得られた内部圧力分布により、入口区間要素、中央助走区間要素、中央発達層流区間要素、及び出口区間要素の四つの要素に仮想的に分解し、
    前記入口区間要素における圧力損失の予測値ΔP1を、下記式(5)に示す第一の関数により得、前記中央助走区間要素における圧力損失の予測値ΔP2を、下記式(6)に示す第二の関数により得、前記中央発達層流区間要素における圧力損失の予測値ΔP3を、下記式(7)に示す第三の関数により得、前記出口区間要素における圧力損失の予測値ΔP4を、下記式(8)に示す第四の関数により得、
    得られたそれぞれの前記圧力損失の予測値を加算することによって、前記ハニカム構造体の圧力損失を予測するハニカム構造体の製造方法。
    ΔP1=f(OFA,ρ,V) …(5)
    ΔP2=f(OFA,K,ρ,V) …(6)
    ΔP3=f(OFA,k,Re,ρ,V,HD,L) …(7)
    ΔP4=f(OFA,ρ,V) …(8)
    (但し、OFAは前記ハニカム構造体の開口率、ρは前記流体の流体密度、Vは前記流体の前記入口側の端面における平均流速、kは前記ハニカム構造体の圧力損失係数、Reはレイノルズ数、HDは前記ハニカム構造体の等価円直径、Lは前記ハニカム構造体の軸方向の長さ、Kは付加的水頭降下係数を示す)
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