JP4381995B2 - 管推進埋設装置 - Google Patents
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Description
この推進機1は、軸受2によって回転自在に支持されるとともに駆動モータ3および減速機4によって回転駆動される回転駆動部材5と、大径油圧シリンダ6によって図示左右方向に往復動される推進板7とを備えている。
また、軸受2、駆動モータ3,減速機4および回転駆動部材5と推進板7との間には小径油圧シリンダ8が介装され、回転駆動部材5に接続したパイロット管9等を一体に推進できるようになっている。
そして、埋設したパイロット管91の後端に次のパイロット管92を接続して回転駆動しつつ推進する作業を繰り返すことにより、発進坑Aから到達坑Bに向かってパイロット管9を埋設することができる。
パイロット管9の先端に位置ずれが生じた場合には、パイロット管9の先端傾斜面9bが位置ずれ方向を向くように、推進機1の回転駆動部材5を回動させてパイロット管9の回転位相を調整する。
そして、この状態でパイロット管9を推進すると、パイロット管9の先端傾斜面9bが地中に食い込むことにより半径方向の矯正力が先端傾斜面9bに作用するので、パイロット管9の先端の位置ずれを修正することができる。
そして、回転駆動部材5によってオーガヘッド10およびオーガスクリュ11を回転駆動しつつ、小径油圧シリンダ8によってパイロット管9、オーガヘッド10およびオーガスクリュ11を一体に推進し、先端カッタ10aによって地盤を掘削する。
同時に、オーガヘッド10の周囲に配置した先導管12、この先導管12に接続された掘削土を排出するためのケーシング13、および先導管12の後端に連続している埋設管14を、推進機1の推進板7および大径油圧シリンダ6によって一体に推進することにより、掘削土を排出しながら多数の埋設管14を順次埋設することができる。
このため、図5および図6中に矢印Cで示したように地盤の強い締め付け力がパイロット管9に作用し、かつ先端カッタ10aが硬質地盤を掘削するときに生じる大きな掘削反力がオーガヘッド10に作用すると、大きな推進反力が回転駆動部材5に負荷され、回転駆動部材5の強度の問題が生じる。
ところが、この小径油圧シリンダ8は、その機構上、推進板7を推進する大径油圧シリンダ6に較べると小さいものであり、パイロット管9やオーガヘッド10およびオーガスクリュ11を一体に推進するための推進力が不足する場合があった。
地表に掘設した立坑内から地中にパイロット管を推進して埋設する管推進埋設装置であって、
前記パイロット管を回転駆動するための回転駆動部および前記パイロット管を地中に推進するための推進部を有した、前記立坑内に設置される推進機と、
前記パイロット管の後端に接続されて前記パイロット管と一体に回転駆動されかつ推進される接続部材と、
前記接続部材の前記推進部に対する相対回転を許容しつつ前記推進部からの推進力を前記接続部材に伝達する、前記接続部材と前記推進部との間に介装されたスラスト軸受と、
前記回転駆動部からの回転駆動力を前記接続部材に伝達する回転駆動力伝達手段と、
を備えることを特徴とする。
このとき、パイロット管から接続部材に作用する推進反力は、接続部材およびスラスト軸受を介して推進機の推進部によって受け止められるから、推進機の回転駆動部に過大な推進反力が作用することを防止できる。
また、推進機の推進部は回転駆動部とは別個に構成できるから、充分な強度および推進力を確保することができ、パイロット管を推進するための推進力が不足することはない。
さらに、従来の推進機に接続部材、スラスト軸受および回転駆動力伝達手段を追加する構造であるから、従来の推進機を改造することなくそのまま使用することができる。
前記回転駆動力伝達手段は、その後端が前記回転駆動部に接続される出力軸であり、
前記接続部材はこの出力軸の前端に一体に固定されており、
前記スラスト軸受が前記接続部材に保持されていることを特徴とする。
このとき、この出力軸の後端を推進機の回転駆動部に係合させるとともに、スラスト軸受を推進機の推進板に取り付けることにより、この出力軸を推進機に容易に取り付けることができる。
そして、この出力軸の前端に、地中に推進する他のパイロット管の後端を接続する。
これにより、従来の推進機を改造することなく使用できるばかりでなく、パイロット管を順次地中に推進する作業を従来と同様に容易に行うことができる。
地表に掘設した立坑内から地中に管を推進して埋設する管推進埋設装置であって、
前記立坑内に設置される推進機と、
前記推進機により地中に推進して埋設したパイロット管の後端に接続され、かつ前記推進機の回転駆動部により一体に回転駆動される、その先端にオーガヘッドを有したオーガスクリュと、
前記オーガヘッドにより掘削された掘削土を排出するために前記オーガスクリュの周囲に同軸に配設され、かつ前記推進機の推進部によって推進される筒状のケーシングと、
このケーシングの先端に同軸に配置されるとともに、その後端に埋設管が連続する先導管と、
前記ケーシングあるいは前記先導管が前記推進機の推進部から受けた推進力を前記オーガヘッドに伝達しつつ、前記ケーシングおよび前記先導管に対する前記オーガヘッドの相対回転を許容する、前記ケーシングあるいは前記先導管と前記オーガヘッドとの間に介装されたスラスト軸受と、
を備えることを特徴としている。
そして、推進機の回転駆動部は、オーガヘッドおよびオーガスクリュを回転駆動する役割のみを果たす。
これにより、パイロット管やオーガヘッドおよびオーガスクリュを推進するときに生じる推進方向の過大な反力が推進機の回転駆動部に作用することはない。
また、推進機の推進部は回転駆動部とは別個に構成できるから、充分な強度および推進力を確保することができ、パイロット管、オーガヘッドおよびオーガスクリュを推進するための推進力が不足することはない。
前記スラスト軸受が、前記オーガヘッド、前記ケーシングおよび前記先導管のいずれかによって保持されており、
かつ前記推進機の推進部と前記回転駆動部との間には、前記オーガヘッドを前記ケーシングに対して推進方向前方に突出させるための押動手段が介装されていることを特徴とする。
そして、押動手段を用いてオーガヘッド先端を先導管内部に収納すれば、スラスト軸受を介してケーシングあるいは先導管からオーガヘッドに推進力を伝達する状態に戻すことができる。
また、推進機の推進部を構成する推進板や、接続部材、ケーシングの強度を高く取ることができ、さらには推進部を構成する油圧シリンダも強化できるから、その推進力を高く設定して長距離の推進を可能とすることができる。
また、既存の推進機にスラスト軸受、接続部材および回転駆動力伝達手段を追加し、またはオーガヘッド、ケーシングあるいは先導管を改造すれば良いから、既存の推進機を改造することなくそのまま活用することができる。
また、オーガヘッドの部分にスラスト軸受が設けられていても、地盤掘削時の必要に応じて従来装置と同様にオーガヘッドの先端を先導管の前端から突出させて、従来通りの推進作業を行うことができる。
なお、以下の説明においては、前述した従来技術を含めて同一の部分には同一の符号を用いて重複した説明を省略する。
まず最初に図1を参照し、前述した2工程方式管推進埋設工法の第1工程において用いる管推進埋設装置について説明する。
これにより、小径油圧シリンダ8の伸縮長を適切に設定した後、出力軸23の後端を推進機1の回転駆動部材5に取り付けるとともに、スラスト軸受22を推進板7に取り付けると、推進機1を用いてパイロット管9を推進する作業を開始できる状態となる。
そして、推進機1の駆動モータ3および減速機4によって回転駆動部材5を回転駆動し、1本目のパイロット管91を回転させる。
次いで、大径油圧シリンダ6を徐々に伸張させることにより、1本目のパイロット管91を地中に推進して埋設することができる。
そして、回転駆動部材5によりパイロット管91,92を一体に回転駆動しつつ、大径油圧シリンダ6を徐々に伸張させることにより、1本目および2本目のパイロット管91,92を一体に推進して地中に埋設する。
以下、この作業を繰り返すことにより、パイロット管93,94,95を順次地中に推進して埋設することができる。
そして、この状態で大径油圧シリンダ6を伸張させてパイロット管9を推進すると、パイロット管9の先端傾斜面9bが地中に食い込むことにより半径方向の矯正力が先端傾斜面9bに作用するので、パイロット管9の先端の位置ずれを修正することができる。
このとき、パイロット管9から出力軸23に作用する推進反力は、出力軸23に一体に溶接固定されている接続部材21およびスラスト軸受22を介して推進機1の推進板7によって受け止められるから、推進機1の回転駆動部材5に過大な推進反力が作用することはない。
これにより、パイロット管9を推進するための推進力が不足することはない。
また、出力軸23の後端を推進機1の回転駆動部材5に係合させるとともに、接続部材21に保持されているスラスト軸受22を推進機1の推進板7に取り付けることにより、推進機1に対して容易に着脱することができる。
さらに、地中にパイロット管9を推進するときには、出力軸23の前端にパイロット管9の後端を係合させれば良いから、パイロット管9を順次地中に推進する作業を従来と同様に容易に行うことができる。
また、出力軸23として一本のパイロット管9を用いることにより、既存の部品を流用して本装置を容易に構成することができる。
次に、図2〜図4を参照し、前述した2工程方式管推進埋設工事の第2工程において用いる管推進埋設装置について説明する。
そして、互いに直列に接続されたオーガスクリュ11の後端は、推進機1の回転駆動部材5に接続される。
これにより、推進機1の駆動モータ3,減速機4および回転駆動部材5によってオーガスクリュ11およびオーガヘッド31を一体に回転駆動することができるが、軸受9cが介装されていることによりパイロット管9は回転しない。
また、オーガスクリュ11の周囲にはオーガヘッド31の先端カッタ31aによって掘削された掘削土を排出するための円筒状の先端ケーシング33が同軸に配置されている。
さらに、先導管32と先端ケーシング33との間には図示されない方向修正シリンダが介装され、先導管32の推進方向を調整できるようになっている。
また、図4に示した推進埋設作業の途中の状態においては、先導管32の後端に連続する多数の埋設管14、および先端ケーシング33の後端に接続された多数のケーシング13の後端がそれぞれ推進機1の推進板7に当接し、大径油圧シリンダ6を伸張させることにより、先導管32、埋設管14,先端ケーシング33およびケーシング13を一体に推進するとができる。
これにより、先端ケーシング33が推進機1の推進板7から受けた推進力は、スラスト軸受34を介してオーガヘッド31に伝達される。
同時に、オーガヘッド31は、推進板7からの推進力を受けつつ、先導管32および先端ケーシング33に対して相対回転することができる。
これにより、推進機1の駆動モータ3,減速機4および回転駆動部材5により、オーガヘッド31およびオーガスクリュ11を一体に回転させることができる。
これにより、推進機1の大径油圧シリンダ6を伸張させて推進板7を押動すると、先導管32,先端ケーシング33、スラスト軸受34、オーガヘッド31およびオーガスクリュ11を一体に推進することができる。
そして、推進機1の回転駆動部材5によってオーガヘッド31およびオーガスクリュ11を一体に回転駆動しつつ、推進機1の推進板7によって先導管32,埋設管14,先端ケーシング33,ケーシング13,スラスト軸受34,オーガヘッド31およびオーガスクリュ11を一体に推進することにより、埋設管14を推進して埋設することができる。
埋設管14の推進埋設に伴って到達坑Bに押し出されたパイロット管9は、その先端部分91から順に分解して地上に取り出す。
これにより、パイロット管9をガイドとしつつ地盤を掘削し、埋設管14を精度良く順次埋設することができる。
このとき、スラスト軸受34は、先端ケーシング33の前端部分33aによって保持されているから、先導管32の内部に脱落することがない。
そして、小径油圧シリンダ8を伸張させて先端カッタ31aを再び先導管32の内部に収納すると、オーガヘッド31の支持部分31bがスラスト軸受34に再び密着するので、先端ケーシング33からオーガヘッド31への推進力の伝達が可能となる。
そして、推進機1の回転駆動部材5は、オーガヘッド31およびオーガスクリュ11を回転駆動する役割のみを果たす。
これにより、パイロット管9,オーガヘッド31,オーガスクリュ11を推進するときに生じる推進方向の過大な反力が、推進機1の回転駆動部材5に作用することはない。
これにより、パイロット管9やオーガヘッド31およびオーガスクリュ11を推進するための推進力が不足することはない。
これにより、小径油圧シリンダ8を伸張させて先端カッタ31aを先導管32の内部に収納すれば、スラスト軸受34を介して先端ケーシング33からオーガヘッド31に推進力を伝達可能な状態に戻すことができる。
例えば、上述した各実施形態においてはスラスト軸受22,34としてボールベアリングを用いているが、コロ軸受やテーパローラベアリングに加えて滑り軸受を用いることもできる。
2 軸受
3 駆動モータ(回転駆動部)
4 減速機(回転駆動部)
5 回転駆動部材(回転駆動部)
6 大径油圧シリンダ(推進部)
7 推進板(推進部)
8 小径油圧シリンダ(押動手段)
9 パイロット管
9a ターゲット
9b 先端傾斜面
9c 軸受
13 ケーシング
14 埋設管
15 従来の管推進埋設装置
20 第1実施形態の管推進埋設装置
21 接続部材
22 スラスト軸受
23 出力軸(回転駆動手段)
30 第2実施形態の管推進埋設装置
31 オーガヘッド
31a 先端カッタ
32 先導管
33 先端ケーシング
34 スラスト軸受
Claims (4)
- 地表に掘設した立坑内から地中にパイロット管を推進して埋設する管推進埋設装置であって、
前記パイロット管を回転駆動するための回転駆動部および前記パイロット管を地中に推進するための推進部を有した、前記立坑内に設置される推進機と、
前記パイロット管に接続されて前記パイロット管と一体に回転駆動されかつ推進される接続部材と、
前記接続部材の前記推進部に対する相対回転を許容しつつ前記推進部からの推進力を前記接続部材に伝達する、前記接続部材と前記推進部との間に介装されたスラスト軸受と、
前記回転駆動部からの回転駆動力を前記接続部材に伝達する回転駆動力伝達手段と、
を備えることを特徴とする管推進埋設装置。 - 前記回転駆動力伝達手段は、その後端が前記回転駆動部に接続される出力軸であり、
前記接続部材はこの出力軸の前端に一体に固定されており、
前記スラスト軸受が前記接続部材に保持されていることを特徴とする請求項1に記載した管推進埋設装置。 - 地表に掘設した立坑内から地中に管を推進して埋設する管推進埋設装置であって、
前記立坑内に設置される推進機と、
前記推進機により地中に推進して埋設したパイロット管の後端に接続され、かつ前記推進機の回転駆動部により一体に回転駆動される、その先端にオーガヘッドを有したオーガスクリュと、
前記オーガヘッドにより掘削された掘削土を排出するために前記オーガスクリュの周囲に同軸に配設され、かつ前記推進機の推進部によって推進される筒状のケーシングと、
このケーシングの先端に同軸に配置されるとともに、その後端に埋設管が連続する先導管と、
前記ケーシングあるいは前記先導管が前記推進機の推進部から受けた推進力を前記オーガヘッドに伝達しつつ、前記ケーシングおよび前記先導管に対する前記オーガヘッドの相対回転を許容する、前記ケーシングあるいは前記先導管と前記オーガヘッドとの間に介装されたスラスト軸受と、
を備えることを特徴とする管推進埋設装置。 - 前記スラスト軸受が、前記オーガヘッド、前記ケーシングおよび前記先導管のいずれかによって保持されており、
かつ前記推進機の推進部と前記回転駆動部との間には、前記オーガヘッドを前記ケーシングに対して推進方向前方に突出させるための押動手段が介装されていることを特徴とする請求項3に記載した管推進埋設装置。
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