JP4381950B2 - Nc加工システム、ncデータ作成装置、ncデータ作成システム、ncデータ作成方法及びncデータ作成プログラム - Google Patents

Nc加工システム、ncデータ作成装置、ncデータ作成システム、ncデータ作成方法及びncデータ作成プログラム Download PDF

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Description

本発明は、NC加工システム、NCデータ作成装置、NCデータ作成システム、NCデータ作成方法及びNCデータ作成プログラムに関し、特に、過去に加工済みの被加工物を用いて追加工を実施するNC加工システムと、前記追加工に用いるNCデータを作成するNCデータ作成装置、NCデータ作成システム、NCデータ作成方法及びNCデータ作成プログラムに関する。
従来、3次元CADデータを用いて立体形状を作成する方法は、ワックスやクレイ等の被加工物を切削して立体形状を作成する方法がある。設計形状の全体をワックス等の規定形状に表わす場合には、設計形状全体に対する所望の位置関係の設定が必要となる。
一方、設計形状の一部をワックス等の規定形状に表わす場合には、設計形状全体に対する所望部分の設定及びその所望部分に対する規定形状の位置関係の設定が必要になる。
従来、CADデータから所望の立体形状を成形したい設計者は、ワックスを加工するNC加工装置の切削方向等の性能を考慮して、加工形状やワックスの配置を決定する必要がある。このため、加工形状を決定は、設計者の経験や技量に依存していた。
又、NC加工装置を制御するためのNCデータを自動作成する方法が特開2002−116807号公報に開示されている。開示例では、CADデータから加工の対象物の形状を取得し、加工に用いるNCデータを作成している。又、形状加工対象となる型形状に対応した加工座標系データを加工座標系データ記憶手段から読み出し、読み出した加工座標系データを用いて、対象となる型形状を加工するための加工装置の工具位置の加工原点、工具移動開始位置、自由移動領域の少なくとも1つを特定する工具位置データを生成し、加工に用いている。このため、設計者は、決まった型形状しか加工することができず、CADデータから任意の部分の形状を抽出して加工することができない。
更に、一度加工に使用した被加工物であるワックスやクレイは、加工後、使用済みになると破棄されていた。
特開2002−116807号公報
本発明の目的は、CADデータを用いて簡易にNCデータを作成できるNC加工システム、NCデータ作成装置、NCデータ作成システム、NCデータ作成方法及びNCデータ作成プログラムを提供することにある。
又、他の目的は、NC加工に使用する被加工物を効率的に利用し、NC加工におけるコストと時間を削減できる。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を括弧付きで用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。この番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明によるNCデータ作成装置(20)は、NC加工装置(30)を制御して被加工物を加工して任意の形状にするために用いられるNCデータ(107)を作成する装置であって、物体の表面形状の情報であるサーフェイスデータ(102)を保持するCADデータバッファ(25)と、NC加工装置(30)に設置される被加工物の形状及び位置座標に対応するWAX形状データ(101)を保持するWAX形状データベース(26A)と、サーフェイスデータ(102)の位置座標をWAX形状データ(101)の位置座標に変換して第1の加工形状データ(104)として抽出するNC加工形状作成部(23A)と、WAX形状データ(101)と第1の加工形状データ(104)を基に、加工範囲を決定し、第1の加工形状データ(104)に対応する形状に被加工物を加工するためのNCデータ(107)を作成するNCデータ作成部(23B)と、NCデータ(107)を用いてNC加工装置(30)に加工された被加工物であるリサイクルWAXに対応する第1の加工形状データ(104)を、リサイクルWAXデータ(111)として保持するリサイクルWAXデータベース(26B)とを備え、加工形状作成部(23A)は、サーフェイスデータ(102)の位置座標をリサイクルWAX形状データ(111)の位置座標に変換して第2の加工形状データ(104)として抽出し、NCデータ作成部(23B)は、リサイクルWAX形状データ(111)と第2の加工形状データ(104)を基に、加工範囲を決定し、第2の加工形状データ(104)に対応する形状にリサイクルWAXを加工するためのNCデータ(107)を作成する。
又、サーフェイスデータ(102)とリサイクルWAXデータ(111)を3次元表示する表示装置(21)とを更に備え、リサイクルWAX形状データ(111)は、加工済みの被加工物であるリサイクルWAXの大きさに対応した相似形の形状で表示され、リサイクルWAX形状データ(111)中の1点を原点とした座標系を持つ3次元データであるワイヤーフレームデータであり、NC加工装置(30)中に配置されるリサイクルWAX中の各点の座標は、リイクルWAX形状データ(111)の各点の座標に対応し、サーフェイスデータ(102)は、表示装置上の1点を原点とする座標系を持つ3次元データであり、表示装置(21)の表示上において、リサイクルWAX形状データ(111)はサーフェース(102)に対して、任意の位置、任意の角度で重ねられ、加工形状作成部(23A)は、リサイクルWAX形状データ(111)に囲まれるサーフェイスデータ(102)の各点の座標をリサイクルWAX形状データ(111)の座標系に変換して加工領域データ(103)として抽出する加工領域抽出部(231)と、加工領域データ(103)を参照し、加工領域データ(103)に含まれるNC加工装置(30)で加工不能な領域を補正して第2の加工形状データ(104)を作成する加工制約処理部(232)とを備える。
作成された第2の加工形状データ(104)は、リサイクルWAXに対応するリサイクルWAX形状データ(111)として、NCデータ(107)と関連付けられてリサイクルWAXデータベース(26B)に記憶される。
加工制約処理部(232)は、加工不能な領域に接する加工可能な表面を任意の方向に延長し、サポート面を形成して加工領域データに付加し、第2の加工形状データ(104)を作成する。
又、NCデータ作成装置は、NC加工装置がリサイクルWAXの加工に用いる加工ツールの情報であるツールデータ(105)を保持するツールデータデータベース(27)を更に備え、NCデータ作成部(23B)は、リサイクルWAX形状データ(111)と第2の加工形状データ(104)からリサイクルWAXの加工における加工範囲を計算し、この加工範囲に基づいて使用ツールを決定し、ツールデータデータベース(27)から使用ツールに対応するツールデータ(105)を抽出する加工条件付加部(233)と、ツールデータ(105)から使用ツールとリサイクルWAXとの位置関係を計算し使用ツールの移動経路である工具経路データ(106)を算出する工具経路作成部(234)と、工具経路データ(106)を、NC加工装置が使用可能なコードに変換してNCデータ(107)を作成するポストプロセッサ(235)とを備える。
ポストプロセッサ(235)は、リサイクルWAX形状データ(111)及びツールデータ(105)をNCデータ(107)に付加し、NCデータファイル(108)を作成し、NCデータ作成装置(20)は、加工に用いる使用ツール毎のNCデータファイル(108)を関連付けて記憶するNCデータデータベース(28)を更に備える。
第2の加工形状データ(104)は、前記サーフェイスデータの全て又は一部である。
以上のように、加工済みのリサイクルWAXを再加工することで、WAX資源を有効的に活用することができる。
本発明による、NC加工システム、NCデータ作成装置、NCデータ作成システム、NCデータ作成方法及びNCデータ作成プログラムによれば、CADデータを用いて簡易にNCデータを作成できることにある。
又、NC加工に使用する被加工物を効率的に利用し、NC加工におけるコストと時間を削減できることにある。
以下、添付図面を参照して、本発明によるNCデータ作成システムの実施の形態を説明する。
本実施の形態では、新製品の開発等において、被加工物であるワックスやクレイを加工してモックアップを作成する際に、加工済みのワックスやクレイを再利用して新たな形状のモックアップを作成するNC加工システムについて説明する。本実施の形態では、CAD装置10によって作成されたCADデータからNC加工装置が使用するNCデータ107を作成し、加工済みのリサイクルWAXを再加工(リサイクル加工)するNC加工システムを一例に説明する。
図1に本実施の形態における、本発明によるNC加工システムの構成を示す。
本発明によるNCデータ作成システムは、CADデータを作成、表示及び加工可能なCAD装置10と、CAD装置10から送信されるCADデータを基にNCデータ107を作成するCAM装置20と、NCデータ107を基に各種ツールを使用してワックスやクレイ(以下、WAXと呼ぶ)を切削加工するNC加工装置30とを備える。
CAD装置10とCAM装置20とNC加工装置30とは相互にネットワーク40(又は単に通信回線)で接続され、互いに遠隔地又は、近傍に設置される。又、それぞれの装置は複数でもかまわない。このようにLAN等のネットワークで複数のCAD装置10とCAM装置20とNC加工装置30が接続されることで、遠隔地のCAD装置10で設計されたCADデータを用いて各種NCデータ107を作成でき、又、遠隔地のCAM装置20で作成されたNCデータ107を用いてNC加工装置30においてWAXを加工することができる。
図1を参照して、本発明によるCAM装置10は、CADデータ作成部11とCADデータデータベース12とI/Oインタフェース13を具備する3次元CAD装置である。各装置は通信バスで相互に接続され、I/Oインタフェース13はネットワークを介してCAM装置20やNC加工装置30に接続している。
CADデータ作成部11は、製品の形状設計や製品のモックアップからレーザスキャン等によって得られたデータを用いて、製品の3次元CADデータであるサーフェイスデータ102の作成を行なう。作成されたサーフェイスデータ102は、CADデータデータベース12に蓄積されるか、I/Oインタフェース13を介してCAM装置20へ送られ、NCデータ107作成に使用される。
CADデータデータべ−ス12は、メモリやハードディスク又は持ち運び可能な記録媒体でも良く、CAD装置10内部にあっても外部に設置されても構わない。CADデータデータベース12内のサーフェイスデータは、CAM装置20からの要求により抽出され、I/Oインタフェース13を介してCAM装置20に送信される。
図2は、本発明によるCAM装置20の構成図である。CAM装置20は、表示装置21、入力装置22、CPU23、メモリ24、CADデータバッファ25、抽出領域データベース26、ツールデータデータベース27、NCデータデータベース28、I/Oインターフェース29を具備している。各装置は、通信バスにより接続されている。又、CPU23が実行するプログラム又はプログラムと装置の組み合わせであるNCデータ作成モジュール230を含んでいる。
表示装置21は、CAD装置10から取得した3次元CADデータであるサーフェイスデータや、未加工のWAXの形状を表すワイヤーフレームデータを表示するモニタである。キーボードやマウス等を含む入力装置22はユーザによって操作され、WAXを加工する際の工具や加工の形態等の各種条件が入力される。入力された条件はCPU23に送られNCデータ作成モジュール230によってNCデータ107の作成処理が行なわれる。又、ユーザはマウス等の操作によって、表示装置21に表示されるサーフェイスデータ102及びワイヤーフレームデータを移動することができる。
CPU23は、入力装置22から入力する条件や、各種信号、データを利用してNCデータ作成モジュール230の処理を実行し、NCデータ107を作成する。NCデータ107の作成処理の際、必要な各種信号やデータはメモリ24に一時記憶される。
NCデータ作成モジュール230は、プログラム又はプログラムと装置の組合せであり、加工形状作成部23AとNCデータ作成部23Bとを含んでいる。加工形状作成部23Aは、CAM装置10から送信されるサーフェイスデータ102から、加工したい形状のデータである加工形状データ104を抽出する。NCデータ作成部23Bは加工形状作成部23Aによって作成された加工形状データ104と、ユーザによって入力される加工条件とからNC加工装置30がWAXを加工するために使用するNCデータ107を作成する。
CADデータバッファ25は、CAD装置10から受信するサーフェイスデータ102を保持する。CADデータバッファ内のサーフェイスデータ102は、NCデータ107の作成時にCPU23の制御を受けて抽出される。
抽出領域データベース26は、WAX形状データベース26AとリサイクルWAXデータベース26Bとを備えている。WAX形状データベース26Aは、未加工のWAXの形状に対応するWAX形状データ101を保持する。ここで、未加工のWAXの形状は、複数種類の規定形状(本実施の形態においては直方体)で決められている。リサイクルWAXデータベース26Bは、加工後のWAXの形状を示す加工形状データ104をリサイクルWAX形状データ111として、使用するNCデータ107と関連付けて保持する。この際、加工に使用され、形状の検証作業等が終了した加工済みのWAXに対応するリサイクルWAX形状データ111とNCデータ107のみが、ユーザの確認の下に記録され得る。このため、加工済みのWAXが存在しない段階におけるデータを記録せずに済む。
NCデータ107を作成する際、サーフェイスデータ102から加工に必要な加工形状を抽出するため、CPU23からの制御により、抽出領域データベース26からWAX形状データ101やリサイクルWAX形状データ111が抽出領域データ110として抽出される。本実施の形態における抽出領域データ110は、加工に用いるWAXの形状に対応した形状(相似形)のワイヤーフレームデータとして表示装置21に表示される。
(規定形状のWAX加工とリサイクルWAX形状データの作成)
先ず、未加工の規定形状のWAXを加工する場合の、NCデータ作成モジュール230における加工形状作成部23AとNCデータ作成部23Bの構成と動作を説明する。この際、加工形状を決定するために使用する抽出領域データ110は、WAX形状データ101が用いられる。
本実施の形態における未加工のWAXの規定形状は直方体である。この形状は、WAX形状データ101に対応していればどのような形状でも構わない。図3は、表示装置21に表示されるWAX形状データ101(図3(a))と、NC加工装置30に設置される未加工のWAX(図3(b))との対応図である。WAX形状データ101は直方体形状のフレームデータとして表示され、底面(xy平面)の中心Oを原点とするローカル軸上のローカルAXISデータで取扱われる。WAX形状データ101のxy平面上の角の2点である点A(a、b、c)と点B(a、b、c)は、NC加工装置30のWAX設置台31上にあるWAX固定ジグ32の2点である点A’(a’、b’、c’)と点B’(a’、b’、c’)に対応し、選択されたWAXをその2点に固定することで、WAX形状データ101のフレーム内の各点の座標と加工に使用するWAXの内部の位置座標は対応付けられる。尚、WAX形状データ101の座標とWAX設置台31上の座標が対応付けられれば、固定ジグのどの点に対応していても良い。ただし、この際、WAX固定ジグ32はWAXの大きさに対応した形状であり、設置するだけでWAXの大きさを決定するような形状であるのが好ましい。
このように、加工したいWAXをWAX固定ジグ32に固定するだけで、ユーザは専門的な知識を有することなく容易に、加工するための位置決めをすることができる。
加工形状作成部23Aは、加工領域抽出部231と加工制約処理部232とを含む。加工領域抽出部231は、CADデータバッファ25が記憶しているサーフェイスデータ102と、WAX形状データベース26Aが保持しているWAX形状データ101とを用いて、加工したい形状のサーフェイスデータ102である加工形状データ104を作成する。
加工領域抽出部231は、CAD装置10から送信されるサーフェイスデータ102を記憶しているCADデータバッファ25からサーフェイスデータ102を抽出し、表示画面に表示する。又、入力装置22によって選択されたWAXの形状を基にWAX形状データベース26Aからユーザが選択したWAX形状データ101を読み出し、表示装置21にフレームデータとして表示する。ユーザの入力装置22の操作により表示上でフレームデータとサーフェイスデータ102を重ね合わせられると、加工領域抽出部231は、フレームデータによって囲まれるサーフェイスデータ102を抽出する。この際、加工形態が全体加工の場合は、フレームデータで囲まれた全てのサーフェイスデータ102を抽出し、部分加工の場合はフレームデータによって囲まれるサーフェイスデータ102を抽出し、それ以外のデータはトリミングされる。
3次元CADデータであるサーフェイスデータ102は、ある1点を原点とするグローバル軸上のグローバルAXISデータである。加工領域抽出部231は、抽出したサーフェイスデータ102の各点の座標をフレームデータのローカル座標に変換して、NC加工装置30上の加工後におけるWAX内の位置座標に対応付ける。このようにして、加工領域抽出部231は、未加工のWAXのデータ(WAX形状データ101)によって、サーフェイスデータ102から抽出し、座標変換したサーフェイスデータを加工領域データ103として加工制約処理部232に送る。
図4は、サーフェイスデータ102から加工領域データ103を抽出する場合の概念図である。ユーザによる入力装置22ヘの操作により表示装置21に表示されるWAX形状データ101は任意の方向、任意の角度(3次元的に6軸方向に傾きを設定できる)でサーフェイスデータ102に重ねられ、加工領域抽出部231は、WAXデータに囲まれたサーフェイスデータ102の各点の座標を回転、移動、拡張してローカル座標に変換し、抽出する。サーフェイスデータ102の一部をWAX形状データ101で囲み、その囲まれたサーフェイスデータ102を抽出する部分選択について図4(a)を参照して説明する。サーフェイスデータ102は、グローバル座標系(P、u、v、n)、座標原点P(u、v、n)、直交基本単位ベクトル(u、v、n)であり、WAX形状データ101は、ローカル座標系(O、i、j、k)、座標原点O(x、y、z)、直交基本ベクトル(i、j、k)である。座標変換前のサーフェイスデータ102の座標(位置ベクトル)をP(x’、y’、z’、1)、変換後サーフェイスデータ102の座標(位置ベクトル)をR(x、y、z、1)とすると、WAXデータに囲まれたサーフェイスデータ102の点Pは以下の式により座標変換される。
Figure 0004381950
図4(b)にサーフェイスデータ102の全体を抽出する場合の概念図を示す。全体選択では、サーフェイスデータ102を全て囲むようにWAX形状データ101が自動配置され、全てのサーフェイスデータ102の座標がローカル座標に変換される。変換は上記と同じである。尚、サーフェイスデータ102抽出の際の座標変換は、WAX形状データ101の座標系に変換できれば上記の限りではない。
図5に加工領域抽出部231が抽出した加工領域データ103を示す。図5に示されるように、本実施の形態によるNC加工装置30の切削ツールは、3軸加工用のツールであるため、ツール可動方向のxy方向に窪んだ凹状の部分は切削不能領域となる。加工領域抽出部231によって抽出された加工領域が、このような切削不能領域を有している場合、加工制約処理部232は、その切削不能領域のZ方向上部にある切削可能面をz方向下に延長したサポート面を作成する。加工制約処理部232は、加工領域の切削不能領域にサポート面を付加して加工形状データ104を作成する。尚、切削可能面を延長してサポート面を作成できれば切削不能領域のX又はY方向にある切削可能面を延長して作成しても構わない。
図6を参照してNC加工装置30におけるWAX設置台31と、WAX形状データ101の対応を説明する。WAX設置台31上には、WAXを固定するためのWAX固定ジグ32があり、このWAX固定ジグ32によってツールの加工範囲は制限され、底面から高さlの領域は加工不能領域となる(図6(a)参照)。よって、WAX形状データ101にも予め、この加工不能領域に対応する部分が示されている(図6(b)参照)。加工制約処理部232は、この加工不能領域を加工領域データ103からトリミングし、加工形状データ104とする。尚、WAX固定ジグ32の形状は、WAXの底面側の側面を挟むようにして固定する形状でも、WAXの底面に固定用の窪みを付けてその窪みに合う大きさの凸上の固定具をつけて固定しても良い(図6(a)参照)。又、上記の加工不能領域を無くすようにWAXの底面に高さlの設置用の台を取り付けたWAXを規定WAXとして用い、WAX固定ジグでこの設置用の台を固定して加工を実施しても良い。この際、WAX形状データ101は、設置用の台を除くWAXのみに対応したデータであり、上記のようなトリミングをする必要がなくなる。
NCデータ作成部23Bは、加工条件付加部233、工具経路作成部234、ポストプロセッサ235を含み、加工形状作成部23Aで作成された加工形状データ104を基に、NC加工装置30でWAXを加工するためのNCデータ107を作成する。
加工条件付加部233は、加工形状データ104とWAX形状データ101の位置座標を参照してWAXの切削範囲と切削量を算出して加工に使用するツールを決定する。加工条件付加部233は、WAXのZ軸方向(ツールの主軸方向)の切削範囲が大きい場合、すなわち、加工開始当初では、加工時間を短縮するため、径の大きい切削ツールを使用して荒取り加工を実施し、加工表面近傍では精密に加工するため、径の小さいツールを使用して仕上げ加工を実施するような加工工程設計を行い、使用ツールを決定する。
加工に用いる切削ツールのボール径(切削精度)や、切削能力(切削量、切削速度)等のツールデータ105は、ツールデータデータベース27に蓄積されており、加工条件付加部233は、ここから切削範囲や切削量に見合ったツールデータ105を抽出し、荒取り加工や仕上げ加工の加工方式を決定する。尚、ユーザによってツールや加工方式を選択しても構わない。この際、ユーザは表示装置21を確認し、入力装置22を使用して希望のツールや加工方式を選択することで、ツールデータをツールデータデータベース27から抽出し、加工条件付加部233に送って使用ツールや加工方式を決定する。
工具経路作成部234は、加工条件付加部233で決定された切削範囲のベクトル、WAX形状データ101の座標(例えば原点座標)や形状(例えば高さ情報)、ツールデータ105より得られるWAXとツール先端との位置関係等を基に、加工の際にツール(ツール先端)がたどる移動経路(NC加工装置30上の座標)である工具経路データ106を作成する。
ポストプロセッサ235は、工具経路データ106をNC加工装置30に対応した形式に変換してNCデータ107を作成する。又、使用ツール毎のツールデータ105と、最適移動速度、最適スピンドル回転数を計算し、使用するWAX形状データ101とともにNCデータ107に付加してNCデータファイル108を作成する。この際、ポストプロセッサ235は、更に、工具経路、ツールの最適移動速度、最適スピンドル回転数を基に加工時間を計算し、ユーザの要請により表示装置21に表示することができる。
ポストプロセッサ235は、当該加工に使用される全てのNCデータファイル108を関連付けて、NCデータデータベース28に記録する。NCデータデータベース28は、メモリ又はディスクからなる記憶装置で、CDやMOのような持ち運び可能な記憶媒体でも構わない。このような記録媒体を用いることで、ネットワーク40に接続していないNC加工装置でもNCファイルを使用してWAXを加工することができる。
NCデータファイル108は、I/Oインタフェース29からネットワーク40を介してNC加工装置30に送信され、NC加工装置30は、このNCデータファイル108を使用してWAXの加工を実施する。又、CAD装置は、I/Oインタフェース29からネットワーク40を介して他のCAM装置20、CAD装置10、NC加工装置30に接続されているため、ユーザは、別のユーザが作成したNCデータファイル108を使用してWAXを加工したり、遠方の設計者がCAD装置20で設計したサーフェイスデータ102を用いてNCデータファイル108を作成し、WAXを加工することも可能である。
WAXの加工に使用されたNCデータファイル108中の加工形状データ104は、リサイクルWAX形状データ111として、NCデータ107と関連付けられてリサイクルWAXデータベースに記録される。この際、加工形状データ104とNCデータ107が使用されたかどうかの確認はCPU23によって行なわれ、使用された時点で自動的にリサイクルWAXデータベースに記録されても、ユーザがその使用を確認し、登録したいリサイクルWAXに対応する加工形状データ104とNCデータ107を関連付けて記録しても良い。この使用の有無の確認によって、加工済みのリサイクルWAXが、まだ存在しない段階のデータ、あるいは、(加工できる部分が少なく)リサイクル加工に使用できないようなリサイクルWAXに対応するデータを保存する事がなくなる。
(リサイクル加工)
抽出領域データ110としてリサイクルWAX形状データ111を使用し、サーフェイスデータ102から所望の加工形状を抽出して、WAX(ここでは、リサイクルWAX)をリサイクル加工する場合のNCデータ作成モジュール230の動作を説明する。
本実施の形態におけるリサイクルWAX形状データ111は、図7(a)に示されるように、加工に用いる加工済みのリサイクルWAXの形状に対応した形状(相似形)のワイヤーフレームデータとして表示装置21に表示される。
図7は、表示装置21に表示されるリサイクルWAX形状データ111(図7(a))と、NC加工装置30に設置される加工済みのリサイクルWAX(図7(b))との対応図である。リサイクルWAX形状データ111はフレームデータとして表示され、底面(xy平面)の中心Oを原点とするローカル軸上のローカルAXISデータで取扱われる。規定形状のWAXを加工すると、WAX固定ジグ32によって切削不能となる底面部が残る。このため、リサイクルWAXの底面部は、未加工のWAXの底面部の座標に一致する。すなわち、未加工の規定形状のWAXの底面内の座標原点O(x、y、z)と2点A(a1、b1、c1)、点BA(a2、b2、c2)に、リサイクルWAXの底面内の座標原点O(x、y、z)と2点A(a1、b1、c1)、点BA(a2、b2、c2)は一致する(図3(a)及び図7(a)参照)。
従がって、WAX形状データ101と同様に、リサイクルWAXデータ111のxy平面上の角の2点である点A(a、b、c)と点B(a、b、c)は、NC加工装置30のWAX設置台31上にあるWAX固定ジグ32の2点である点A’(a’、b’、c’)と点B’(a’、b’、c’)に対応し、選択されたリサイクルWAXをその2点に固定することで、リサイクルWAX形状データ111のフレーム内の各点の座標と、加工に使用するリサイクルWAXの内部の位置座標は対応付けられる。
このように、加工したいリサイクルWAXをWAX固定ジグ32に固定するだけで、ユーザは専門的な知識を有することなく容易に、加工するための位置決めをすることができる。
加工形状作成部23Aの加工領域抽出部231は、CADデータバッファ25が記憶しているサーフェイスデータ102と、リサイクルWAXデータベース26Aが保持しているリサイクルWAX形状データ111とを用いて、加工したい形状のサーフェイスデータ102である加工形状データ104を作成する。
加工領域抽出部231は、CADデータバッファ25からサーフェイスデータ102を抽出し、表示画面に表示する。又、入力装置22によって選択されたリサイクルWAXのファイル名を基にリサイクルWAXデータベース26Bからユーザが選択したリサイクルWAX形状データ111を読み出し、表示装置21にフレームデータとして表示する。ユーザの入力装置22の操作により表示上でフレームデータとサーフェイスデータ102を重ね合わせられると、加工領域抽出部231は、フレームデータによって囲まれるサーフェイスデータ102を抽出する。この際、加工形態が全体加工の場合は、フレームデータで囲まれた全てのサーフェイスデータ102を抽出し、部分加工の場合はフレームデータによって囲まれるサーフェイスデータ102を抽出し、それ以外のデータはトリミングされる。
加工領域抽出部231は、抽出したサーフェイスデータ102の各点の座標をフレームデータのローカル座標に変換して、NC加工装置30上の加工後のWAX内の位置座標に対応付ける。このようにして、加工領域抽出部231は、リサイクルWAXのリサイクル形状データ111によって、サーフェイスデータ102から抽出し、座標変換したサーフェイスデータを加工領域データ103として加工制約処理部232に送る。加工領域データ103の抽出の動作は、WAX形状データ101による抽出と同じであるので省略する。
加工領域抽出部231によって抽出された加工領域が、切削不能領域を有している場合、加工制約処理部232は、上述のように、加工領域の切削不能領域にサポート面を付加して加工形状データ104を作成する。又、加工制約処理部232は、上述のようにWAX固定ジグ32による加工不能領域を加工領域データ103からトリミングし、図8に示されるような加工形状データ104とする。
加工条件付加部233は、リサイクルWAX形状データ111と加工形状データ104を参照してWAXの切削範囲と切削量を算出して加工に使用するツールを決定する。規定形状のWAXから加工する時は、当初、ツール径の大きなツールを使用し、荒取り加工を実施し、加工表面近傍ではツール径の小さなツールで仕上げ加工を実施する(図9(a)参照)。しかし、リサイクル加工の場合、図9(b)に示すように、既に切削済みのリサイクルWAXの表面から加工後の加工表面までの切削量が少なく見積もれる。このため、加工条件付加部233は、荒取り加工をせずに、加工当初から仕上げ加工を実施する加工工程を設計し、ツール径の小さなツールのツールデータ105をツールデータデータベース27から抽出する。
この際、ユーザは表示装置21を確認し、入力装置22を使用して希望のツールや加工方式を選択することで、ツールデータをツールデータデータベース27から抽出し、加工条件付加部233に送って使用ツールや加工方式を決定しても良い。
工具経路作成部234、ポストプロセッサ235の動作は上述の通りであるので説明は省略する。
NCデータファイル108は、I/Oインタフェース29からネットワーク40を介してNC加工装置30に送信され、NC加工装置30は、このNCデータファイル108を使用してリサイクルWAXの加工を実施する。又、CAD装置は、I/Oインタフェース29からネットワーク40を介して他のCAM装置20、CAD装置10、NC加工装置30に接続されているため、ユーザは、別のユーザが作成したNCデータファイル108を使用してリサイクルWAXを加工したり、遠方の設計者がCAD装置20で設計したサーフェイスデータ102を用いてNCデータファイル108を作成し、リサイクルWAXを加工することも可能である。
又、本発明によるCAM装置20は、CAD装置10に含まれても構わない、この際、I/Oインタフェース13はI/Oインタフェース29の動作を含む。
更に、本実施の形態では、表示装置21、入力装置22、CPU23、加工形状作成部23A、メモリ24、CADデータバッファ25、WAX形状データベース26はCAM装置20内に含まれるが、本発明の動作を実現できればCAM装置20の外部やCAM装置10に構成されても構わない。この際、CPU23は加工形状作成部23Aの処理を実行するCPU23’として動作し、CAM装置20はNCデータ作成部23Bの処理を実行するCPU23”と、その処理のための信号やデータを一時記憶するメモリ24’を具備する。
以上のように、ユーザは、加工済みのリサイクルWAXを再加工し、所望の形状を得ることができる。このように、加工済みのWAXを再び使用することで、WAXの無駄を省き、コストの低減を図ることができる。又、WAXを最初から加工する時と比べ、荒取り加工の時間を省略することができるため、至短時間で所望の形状に加工することができる。
又、図10に示すように、リサイクルWAXにバーコードや、RFコード等の識別子を添付し、そのリサイクルWAXに対応するリサイクルWAXデータのファイル名と、保管場所を対応付けて、リサイクルWAXデータベース26Bに記録され得る。これにより、ユーザは使用するリサイクルWAXを選択するだけで、リサイクルWAXの状態や保管場所の所在を容易に知ることができ、作業効率が向上する。
図11を参照して本発明によるNC加工システムにおいて、リサイクルWAXを使用して加工を行なう動作を説明する。
ユーザは、CAM装置20の入力装置22を操作して、CAD装置10にから必要とする設計形状であるサーフェイスデータ102をネットワークを介して抽出し、表示装置21上に表示させる(ステップS2)。次に切削加工に用いるリサイクルWAXを選択し、リサイクルWAX形状データ111を抽出し、表示装置21に表示させる。この際、選択したリサイクルWAXの保管場所や状態が表示装置21に表示される。加工するWAX形状を選択する際、ユーザは加工形状が設計形状全体である全体加工か、設計形状の一部である部分加工かを選択する(ステップS4)。
設計形状の全体の形状に加工する全体加工を選択する場合、加工領域抽出部231は、その形状を加工可能な大きさのリサイクルWAXを自動的に選択する(ステップS6)。この際、最も切削量の少ないリサイクルWAXが選択される。又、リサイクルWAXデータベース26B内の全てのリサイクルWAX形状データ111の中から選択しても、ユーザが選択した複数のリサイクルWAX形状データから選択してもどちらでも構わない。
選択されたリサイクルWAX形状データ111は、図8に示されるようにフレームデータとしてサーフェイスデータ102を囲んで表示装置21に表示される。リサイクルWAX形状データ111に囲まれた領域は加工領域とされる。この際、サーフェイスデータ102に切削不能領域が存在する場合、サポート面を形成するため、切削可能面と切削不能領域との接辺と、サポート面を形成する方向を指定すると、加工制約処理部232は切削可能面を延長し、切削不能領域をカバーするサポート面を作成して加工形状が決定され(ステップS8)、加工形状データ104としてリサイクルWAX形状データ111とともにNCデータ作成部23Bに送られる。
設計形状の一部の形状に加工する部分加工を選択する場合、希望する加工形状を得るため、ユーザはマウス等の入力装置22を使用して表示装置21に表示させたリサイクルWAX形状データ111を移動し、サーフェイスデータ102に対し任意の角度、任意の位置で重ね合わせ、希望する加工形状をカバーできる最適なWAX形状を選択する(ステップS10)。この際、表示されるリサイクルWAX形状データ111は、固定ジグによる切削不能領域を色分けして表示され、ユーザは切削不能領域を考慮して加工形状を抽出することができる。又、サーフェイスデータ102がこの切削不能領域に重なると、アラート表示や警告音を発生することも可能である。WAX形状データ101が選択され、その位置が決定されると、リサイクルWAX形状データ111で囲まれたサーフェイスデータ102は座標変換され、加工領域として抽出される(ステップS12)。
加工領域外のリサイクルWAX形状データ111で囲まれていないサーフェイスデータ102は、トリミングされて加工形状が決定され(ステップS14)、加工形状データ104としてリサイクルWAX形状データ111とともにNCデータ作成部23Bに送られる。
ステップS8やステップS14において加工形状が決定されると、加工条件付加部233は、受信する加工形状データ104とリサイクルWAX形状データ111を基に切削量等を計算し、対応する切削ツールや加工方式(荒取り加工や仕上げ加工)を選択する(切削量が多い時は荒取り加工を選択しても良い)。この際、加工条件付加部233が選択した切削ツールや加工方式は表示装置21に表示され、ユーザはそれを確認することができる。又、入力装置22からの入力により、切削ツールや加工方式は変更され得る(ステップS16)。
切削ツールや加工方式が決定すると、工具経路作成部234によって、切削ツールの経路や加工速度を計算し工具経路データ106が決定され、この工具経路データ106に基づいて、ポストプロセッサ235によってNCデータファイル108が作成される。又、ポストプロセッサ235は、加工速度等に基づき各加工工程の加工時間を算出し、ユーザの要請により表示装置21に表示する。作成された当該加工に使用される全てのNCデータファイル108は、関連付けられて、NCデータデータベース28に記録される(ステップS20)。当該加工におけるNCデータファイル108の数は1つでも複数でも構わない。ユーザは、任意のファイル名を付けてNCデータファイル108を記録することができる。作成されたNCデータファイル108は、ネットワーク40に接続されるCAM装置20やNC加工装置30から任意に抽出でき、必要な加工に合わせて使用することができる。
作成された加工形状データ104に対し、リサイクル加工可能か否かの判定が行なわれる(ステップS22)。NCデータ作成部23Bは、加工形状データ104の加工可能領域を参照して切削量を計算し、その切削量が閾値を超えていない場合、又は、WAXの加工領域のX、Y、Z軸方向の長さがそれぞれの閾値を越えていない場合、リサイクル可能と判定される。これらの閾値は、ユーザによって変更し得る値である。
リサイクル不可能と判定される場合、加工形状データ104はリサイクルWAX形状データとして保存されない(ステップS24)。リサイクル可能と判定される場合、そのNCデータ107が使用されたか否かを判定し(ステップS26)、使用されたことを確認された加工形状データ104は、リサイクルWAX形状データ111として関連するNCデータ107とともにリサイクルWAXデータベース26Bに記録される(ステップS28)。この際、ユーザはリサイクルWAX形状データ111とNCデータ107にファイル名を付け、加工済みのリサイクルWAXに付されている識別子である識別番号、保管場所、状態(作成日時や使用可否等)を関連付けて登録する。
本実施の形態では、サーフェイスデータである加工形状データ104を抽出領域データ110であるリサイクルWAX形状データ111として用いたが、NCデータ107から、リサイクルWAX形状データ111を作成して使用しても良い。この際、NCデータは、NCデータ作成部23B’によって、加工形状データ104の形式に戻され、この加工形状データ104をリサイクルWAX形状データとして使用する。
以上のように、規定形状のWAXを加工した後のリサイクルWAXを使用してリサイクル加工を行なうことで、微小な変更をともなうWAXの加工に対し、無駄なWAXを使用することなく、至短時間で加工ができる。このためコストの大幅な削減が見込まれる。又、WAXの配置や加工形状を決定する際に必要であった専門知識や経験がなくても簡易にWAXの加工をすることが可能となる。更に、サーフェイスデータ102の一部の形状のみを抽出し加工できるため、全体を加工するよりも精度を向上させ、コストを削減することができる。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。
図1は、本発明によるNCデータ作成システムの構成図である。 図2は、本発明によるCAM装置の構成図である。 図3は、表示装置21に表示されるWAX形状データと、NC加工装置に設置される未加工のWAXとの対応図である 図4は、本発明に係るサーフェイスデータから加工領域データを抽出する場合の概念図である。 図5は、本発明に係る加工領域及びサポート面の概念図である。 図6は、本発明に係るNC加工装置におけるWAX設置台と、WAX形状データとの対応図である。 図7は、表示装置21に表示されるリサイクルWAX形状データと、NC加工装置に設置されるリサイクルWAXとの対応図である 図8は、表示装置に表示されるリサイクルWAX形状データと加工形状データである。 図9は、ツール径と加工方式の概念図である。 図10は、本発明によるリサイクルWAX形状データベースの一例である。 図11は、本発明によるNC加工システムの動作の流れ図である。
符号の説明
10: CAD装置
20: CAM装置
30: NC加工装置
40: ネットワーク
11: CADデータ作成部
12: CADデータデータベース
13: I/Oインタフェース
21: 表示装置
22: 入力装置
23: CPU
24: メモリ
230: NCデータ作成モジュール
23A: 加工形状作成部
23B: NCデータ作成部
231: 加工領域抽出部
232: 加工制約処理部
233: 加工条件付加部
234: 工具経路作成部
235: ポストプロセッサ
25: CADデータバッファ
26: 抽出領域データベース
26A: WAX形状データベース
26B: リサイクルWAXデータベース
27: ツールデータベース
28: NCデータデータベース
29: I/Oインタフェース
31: WAX設置台
32: WAX固定ジグ
101: WAX形状データ
102: サーフェイスデータ
103: 加工領域データ
104: 加工形状データ
105: ツールデータ
106: 工具経路データ
107: NCデータ
108: NCデータファイル
110: 抽出領域データ
111: リサイクルWAX形状データ

Claims (15)

  1. NC加工装置を制御して被加工物を加工して任意の形状にするために用いられるNCデータを作成する装置であって、
    物体の表面形状の情報であるサーフェイスデータを保持するCADデータバッファと、
    前記NC加工装置に設置される前記被加工物の形状及び位置座標に対応するWAX形状データを保持するWAX形状データベースと、
    第1のサーフェイスデータの位置座標を前記WAX形状データの位置座標に変換して第1の加工形状データとして抽出するNC加工形状作成部と、
    前記WAX形状データと前記第1の加工形状データを基に、加工範囲を決定し、前記第1の加工形状データに対応する形状に前記被加工物を加工するための前記NCデータを作成するNCデータ作成部と、
    前記NCデータを用いて前記NC加工装置に加工された被加工物であるリサイクルWAXに対応する前記第1の加工形状データを、リサイクルWAX形状データとして保持するリサイクルWAXデータベースとを備え、
    前記加工形状作成部は、第2のサーフェイスデータの位置座標を前記リサイクルWAX形状データの位置座標に変換して第2の加工形状データとして抽出し、
    前記NCデータ作成部は、前記リサイクルWAX形状データと前記第2の加工形状データを基に、加工範囲を決定し、前記第2の加工形状データに対応する形状に前記リサイクルWAXを加工するためのNCデータを作成する
    NCデータ作成装置。
  2. 請求項1に記載のNCデータ作成装置において、
    前記第2のサーフェイスデータと前記リサイクルWAX形状データを3次元表示する表示装置とを更に備え、
    前記リサイクルWAX形状データは、加工済みの被加工物であるリサイクルWAXの大きさに対応した相似形の形状で表示され、前記リサイクルWAX形状データ中の1点を原点とした座標系を持つ3次元データであるワイヤーフレームデータであり、
    前記NC加工装置中に配置される前記リサイクルWAX中の各点の座標は、前記リサイクルWAX形状データの各点の座標に対応し、
    前記第2のサーフェイスデータは、前記表示装置上の1点を原点とする座標系を持つ3次元データであり、
    前記表示装置の表示上において、前記リサイクルWAX形状データは前記第2のサーフェイスデータ対して、任意の位置、任意の角度で重ねられ、
    前記加工形状作成部は、前記リサイクルWAX形状データに囲まれる前記第2のサーフェイスデータの各点の座標を前記リサイクルWAX形状データの座標系に変換して加工領域データとして抽出する加工領域抽出部と、
    前記加工領域データを参照し、前記加工領域データに含まれるNC加工装置で加工不能な領域を切削しない領域として前記第2の加工形状データを作成する加工制約処理部とを備える
    NCデータ作成装置。
  3. 請求項1又は2に記載のNCデータ作成装置において、
    前記第2の加工形状データは、他のリサイクルWAX形状データとして前記リサイクルWAXデータベースに記録される
    NCデータ作成装置。
  4. 請求項1から3いずれか1項に記載のNCデータ作成装置において、
    前記加工制約処理部は、加工不能な領域に接する加工可能な表面を前記加工不能な領域方向に延長した面を形成して前記加工領域データに付加し、前記第2の加工形状データを作成する
    NCデータ作成装置。
  5. 請求項1から4いずれか1項に記載のNCデータ作成装置において、
    前記NC加工装置がリサイクルWAXの加工に用いる加工ツールの情報であるツールデータを保持するツールデータデータベースを更に備え、
    前記NCデータ作成部は、前記リサイクルWAX形状データと前記第2の加工形状データから前記リサイクルWAXの加工における前記加工範囲を計算し、前記加工範囲に基づいて使用ツールを決定し、前記ツールデータデータベースから使用ツールに対応するツールデータを抽出する加工条件付加部と、
    前記リサイクルWAX形状データと前記第2の加工形状データと前記ツールデータから前記使用ツールと前記リサイクルWAXとの位置関係を計算し前記使用ツールの移動経路である工具経路データを算出する工具経路作成部と、
    前記工具経路データを、前記NC加工装置が使用可能なコードに変換してNCデータを作成するポストプロセッサとを備える
    NCデータ作成装置。
  6. 請求項5に記載のNCデータ作成装置において、
    前記ポストプロセッサは、前記リサイクルWAX形状データ及び前記ツールデータを前記NCデータに付加し、NCデータファイルを作成し、
    前記NCデータ作成装置は、前記加工毎に、使用する前記NCデータファイルを対応付けて記憶するNCデータデータベースを更に備える
    NCデータ作成装置。
  7. 請求項1から6いずれか1項に記載のNCデータ作成装置において、
    前記第2の加工形状データは、前記第2のサーフェイスデータの全ての位置座標を前記リサイクルWAX形状データの座標系に変換して作成される
    NCデータ作成装置。
  8. 請求項1から6いずれか1項に記載のNCデータ作成装置において、
    前記第2の加工形状データは、前記第2のサーフェイスデータの一部の位置座標を前記リサイクルWAX形状データの座標系に変換して作成される
    NCデータ作成装置。
  9. 物体の表面形状のデータであるサーフェイスデータと、事前に加工された被加工物であるリサイクルWAXの形状を示すリサイクルWAX形状データを3次元表示する第1のステップと、
    表示上において、前記リサイクルWAX形状データに囲まれる前記サーフェイスデータを加工形状データとして抽出する第2のステップと、
    前記加工形状データを参照し、リサイクルWAXを加工するためのNCデータを作成する第3のステップとを備える
    NCデータ作成方法。
  10. 請求項9に記載のNCデータ作成方法において、
    第2のステップにおいて、
    前記リサイクルWAX形状データに囲まれる前記サーフェイスデータを前記リサイクルWAX形状データの座標系に変換して加工領域データとして抽出するステップと、
    前記加工領域データを参照し、前記加工領域データに含まれる加工不能な領域を切削しない領域として前記加工形状データを作成するステップとを更に含む
    NCデータ作成方法。
  11. 請求項10に記載のNCデータ作成方法であって、
    加工形状データを作成するステップは、前記加工不能な領域に接する加工可能な表面を前記加工不能な領域方向に延長した面を形成するステップと、
    前記面を前記加工領域データに付加し、前記加工形状データを作成するステップとを更に含む
    NCデータ作成方法。
  12. 請求項9から11いずれか1項に記載のNCデータ作成方法において、
    前記加工形状データは、他のリサイクルWAX形状データとして記録される
    NCデータ作成方法。
  13. 請求項9から12いずれか1項に記載のNCデータ作成方法をコンピュータに実行させる
    NCデータ作成プログラム。
  14. 請求項1から8いずれか1項に記載のNCデータ作成装置と、
    前記第2のサーフェイスデータを作成するCAD装置と、
    前記NCデータを用いて前記リサイクルWAXを加工するNC加工装置とを備え、
    前記NCデータ作成装置と前記CAD装置と前記NC加工装置は相互にネットワークで接続され、
    前記NCデータ作成装置は、前記ネットワークを介して前記CAD装置から前記第2のサーフェイスデータを取得し、前記第2のサーフェイスデータを用いて前記NCデータを作成し、前記ネットワークを介して前記NCデータ加工装置に送信し、
    前記NCデータ加工装置は、前記NCデータによって制御され、前記リサイクルWAXを加工する
    NC加工システム。
  15. 請求項1から8いずれか1項に記載のNCデータ作成装置と、前記サーフェイスデータを作成するCAD装置を備え、前記NCデータ作成装置は、前記CAD装置に含まれる
    NCデータ作成システム。
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