JP4381697B2 - 化粧用スポンジとその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリウレタン樹脂からなる化粧用スポンジとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファンデーションなどに使用されるパフやアイシャドーなどに使用されるチップなどの化粧用スポンジのうち、例えばパフの原料としては、従来、主に天然ゴムラテックスが使用されてきた。ところが、天然ゴムラテックスから得られる発泡体は、その感触(ソフト感)が良いという長所を有してはいるものの、耐候性が悪く使用期間が短い、ファンデーションなどに含まれている油に侵され膨潤する、天然ゴムラテックスに含まれている蛋白質および有機物のためにパフを使用している間にパフ中に微生物が繁殖しカビが発生する、などの問題があった。
【0003】
これらの問題点を解消するために、天然ゴムラテックスの代わりに、NBR(ニトリル−ブタジエン−ゴム)などの高粘度の合成ゴムラテックスエマルジョンに気泡を巻き込み、成形、加硫して得られたパフも使用されている。しかしながら、このように合成ゴムから製造されたパフであっても、耐候性や耐油性の改良は全く不十分であった。さらに合成ゴムラテックスを原料としたパフはゴム臭があるなどの理由から、使用者によってはこのようなゴム製のパフの使用を敬遠することもあった。
【0004】
一方、化粧用スポンジの材料としては、耐候性、耐油性、耐水性に優れたポリウレタン樹脂も使用されている。
ポリウレタン樹脂の発泡体を製造する方法としては、水に分散させた水系ポリウレタン樹脂を用いた方法が知られている。例えば、特許文献1には、ポリウレタンエマルジョンを機械的に気泡を含んだ状態として発泡体とする際に、水溶性または水分散性のエポキシ樹脂とその硬化剤を添加することが記載されている。また、ポリウレタン樹脂を水で凝固する、いわゆる湿式法によれば、多孔質体が形成されることは知られている。例えば、特許文献2には、ポリウレタン系のジメチルホルムアミド(DMF)溶液に、孔を形成するためのポリビニルアルコール、メチルセルロースおよび高分子多糖類を添加し、水中凝固させた後、ポリビニルアルコール、メチルセルロースおよび高分子多糖類を洗い流すことによってポリウレタン樹脂の多孔質体が得られることが記載されている。
【0005】
さらに、非特許文献1には、ポリウレタン樹脂として「膜なしフォーム」と呼ばれるものについての記載がある。具体的には、「PUフォームは、骨格と薄膜からなるセルで構成されているが、この膜が除去され、骨格のみで形成されているフォームが膜なしフォームと呼ばれるものである。」との記載がある。そして、このような「膜なしフォーム」の製造方法として例えば特許文献3には、細胞状のポリウレタン樹脂を熱処理することにより、細胞膜の少なくとも一部を揮発させる方法が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭52−119697号公報
【特許文献2】
特開昭58‐189242号公報
【特許文献3】
特公昭41‐000752号公報
【非特許文献1】
岩田 啓治編、「ポリウレタン樹脂ハンドブック」、昭和62年9月25日発行(初版1刷)、p.170、日刊工業新聞社刊
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら特許文献1ないし3に記載された技術は、ポリウレタン樹脂を、産業資材、寝具、衣料、フィルタなどに使用するために発泡させたり、多孔質化したりするものであって、化粧用スポンジとしての使用を想定したものではなかった。よって、これらの技術で製造された発泡体、多孔質体、膜なしフォームは、化粧用スポンジとしての使用には適さない構成、構造のものであった。
具体的には、特許文献1に記載された方法では、樹脂原料を溶融させて粘度が非常に低下した状態において、熱分解ガスや別途注入するガスの作用により発泡成形するようにしている。そのため、熱分解ガスや注入するガスのわずかな圧力変動などで気泡の状態が大きく変化し、ガスが外部に逃げ易く、気泡の大きさなどを制御することが非常に困難であった。よって、特許文献1に記載された方法では、化粧用スポンジとしての使用に適した構成、構造にすることは難しい。
【0008】
また、特許文献2に記載された方法で得られた多孔質体は、ポリビニルアルコール、メチルセルロースおよび高分子多糖類が抜けることにより孔が形成されるものであり、柔軟性や肌触りは比較的良好であるものの、化粧ノリ、すなわち、ファンデーションなどの化粧料を十分に含み(ケーキング)、かつ、力を加えた場合には含んだ化粧料が容易に出てきて肌の上でのびる性質がなく、良好なスポンジを得ることは困難である。
さらに、非特許文献1や特許文献3に記載された「膜なしフォーム」は、膜の少なくとも一部が除去されたものであるため、化粧ノリの観点からは一応のレベルの化粧用スポンジが得られる可能性はあるものの、骨格同士の間隔が適切に制御されていないために、柔軟性、肌触りの点から化粧用スポンジとして使用できるものではない。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、耐候性、耐油性、耐水性に優れ、ソフト感、ぬめり感(しっとりとした感触を含む)などの肌触り、柔軟性、化粧ノリが良好な含みのある化粧用スポンジおよびその製造方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の化粧用スポンジは、水を用いて凝固された3次元網目構造のポリウレタン樹脂からなり、前記ポリウレタン樹脂を構成するポリオール成分は、ポリエーテルポリオールであり、最大長さが300μm以上の網目と、300μm未満の網目とが混在していることを特徴とする。
本発明の化粧用スポンジは、最大長さが300μm未満の網目の数が、300μm以上の網目の数よりも多いことが好ましい。
前記3次元網目構造の前記ポリウレタン樹脂は、水溶解性の無機微粒子を含有するポリウレタン樹脂成形体から前記無機微粒子を水抽出して除去することにより形成され、前記無機微粒子は、70質量%以上の粒子径が100μm未満である微粒子と、70質量%以上の粒子径が100〜500μmである微粒子とを含有し、70質量%以上の粒子径が100〜500μmである前記微粒子は、ラグビーボール状の形状であることが好ましい。
本発明の化粧用スポンジの製造方法は、水溶解性の無機微粒子とポリウレタン樹脂と有機溶媒とを含有する分散液を調製し混練する工程と、混練された分散液を脱泡する工程と、脱泡された分散液を成形し、ポリウレタン樹脂成形体を製造する工程と、ポリウレタン樹脂成形体に含まれる溶媒を水中で脱溶媒、凝固する工程と、凝固されたポリウレタン樹脂成形体から無機微粒子を水抽出して除去する工程とを有する化粧用スポンジの製造方法であって、前記ポリウレタン樹脂を構成するポリオール成分は、ポリエーテルポリオールであり、前記無機微粒子は、粒子径の異なる少なくとも2種の微粒子の混合物であることを特徴とする。
前記無機微粒子は、70質量%以上の粒子径が100μm未満である微粒子と、70質量%以上の粒子径が100〜500μmである微粒子とを含有することが好ましい。
70質量%以上の粒子径が100〜500μmである前記微粒子は、ラグビーボール状の形状であることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の化粧用スポンジは、3次元網目構造のポリウレタン樹脂からなり、最大長さが300μm以上の網目と、300μm未満の網目とが混在しているものである。ここで網目の最大長さとは、図1に符号Lで示すように、各網目における最も長い部分の距離をいう。
【0012】
この化粧用スポンジは、ポリウレタン樹脂からなるため、耐候性、耐油性、耐水性に優れる。また、この化粧用スポンジは、ポリウレタン樹脂の構造が3次元網目構造であるので、例えばこの化粧用スポンジをファンデーション用のパフとしてファンデーションと接触させた場合、ファンデーションが十分にパフ中に進入する。そして、さらにこの化粧用スポンジは、最大長さが300μm以上の網目と、300μm未満の網目とが混在して構成されているため、パフとファンデーションと接触させた際に、直ちにファンデーションを十分に含み、ケーキングが良好であり、かつ、ケーキングしたパフを肌に接触させた場合には、パフ中に含まれたファンデーションが容易に出てきて肌の上で薄くのびる、化粧ノリに優れたものとなる。また、この場合、最大長さが300μm以上の網目の部分は、ファンデーションを十分に保持、格納する作用を奏し、最大長さが300μm未満の網目の部分は、保持、格納されたファンデーションを肌の上に薄く持続的に伸ばす作用を果たすため、このようなパフは、単に化粧ノリが良好なだけでなく、「含みのある」ものとなる。また、化粧用スポンジ自体の弾力が適度で、伸び、柔軟性、ぬめり感などの肌触りも良好なものとなる。
【0013】
ここで、ポリウレタン樹脂が3次元網目構造でない場合には、例えば、膜のある構造では、ファンデーションなどの化粧料を十分に含むことができない。そして、この化粧用スポンジをパフとして使用すると、肌にファンデーションを擦りつける状態となり、肌にダメージを与えてしまう場合がある。
また、この化粧用スポンジが3次元網目構造のポリウレタン樹脂からなっていても、最大長さが300μm以上の網目のみから構成されている場合には、ファンデーションなどの化粧料を十分に含むことができるものとはなるが、弾力がなく、化粧ノリが不十分なものとなる。一方、最大長さが300μm未満の網目のみから構成されている場合には、化粧料を含んだとしても、これを肌の上に持続的にのばすことはできず、含みがなく、肌触り(ぬめり感)や弾力にも劣り、化粧用スポンジとしては適さない。
より好ましい3次元網目構造は、最大長さが300〜500μmの網目と、300μm未満の網目とが混在した状態である。最大長さの上限が500μmである場合には、より化粧ノリに優れた化粧用スポンジが得られる。
【0014】
また、最大長さが300μm以上の網目と、300μm未満の網目とは、3次元網目構造中において、ランダムに混在していることが好ましい。さらに、最大長さが300μm未満の網目の数が、300μm以上の網目の数よりも多いことが好ましい。
大きな網目と小さな網目とがランダムに混在し、さらに、小さな網目の数の方が多いと、弾力が適度で化粧ノリが非常に優れるうえ、含みがあり、肌触り(ぬめり感)にも優れたものとなる。
【0015】
化粧用スポンジを構成するポリウレタン樹脂は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを主成分とし、詳しくは後述するが水中で脱溶媒、凝固されたもの(水凝固性)であれば制限はない。また、ポリオール成分としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールをそれぞれ単独で、あるいは同時に使用できるが、得られる化粧用スポンジのぬめり感が非常に優れ、良好な化粧用スポンジが得られることから、ポリオール成分としては、ポリエーテルポリオールを少なくとも使用することが好ましく、さらにはポリエーテルポリオールを単独で使用することが好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えばポリテトラメチレンエーテルグリコールを単独で使用してもよいが、ポリテトラメチレンエーテルグリコールとポリエチレングリコールとの共重合体を使用すると、ポリテトラメチレングリコールを単独で使用した場合よりも、耐光性、耐熱性が良好で、さらに、最近の化粧料に含まれることの多い紫外線吸収剤に対する耐膨潤性にも優れた化粧用スポンジが得られる。
【0016】
次に、本発明の化粧用スポンジの製造方法について具体的に説明する。
まず、水溶解性の無機微粒子とポリウレタン樹脂と溶媒とを含有する分散液を調製し混練する。
ここで、無機微粒子としては、粒子径の異なる少なくとも2種の微粒子の混合物を使用することが必要である。粒子径の異なる少なくとも2種の微粒子の混合物を使用すると、後の工程においてこれらの無機微粒子を水抽出することによって、最大長さが一定以上の大きな網目と、一定未満の小さな網目とが混在した3次元網目構造のポリウレタン樹脂を製造することができる。そして、この際、無機微粒子として、70質量%以上の粒子径が100μm未満である微粒子と、70質量%以上の粒子径が100〜500μm、好ましくは100〜250μmである微粒子とを少なくとも有する混合物を使用することによって、最大長さが300μm以上、好ましくは300〜500μmの網目と、300μm未満の網目とが混在した3次元網目構造であり、化粧用スポンジに適したポリウレタン樹脂を製造することができる。なお、ここで粒子径とは、篩分法で測定されたものである。
【0017】
無機微粒子としては、水溶解性であれば制限はなく、無水硫酸ナトリウム(無水亡硝)、硫酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが使用でき、これらを1種単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。
これらの水溶解性の無機微粒子を水抽出すると、得られたポリウレタン樹脂成形体には無機微粒子の粒子径よりも大きな空隙が形成され、その結果、3次元網目構造が形成されるが、ここで無機微粒子として、無水硫酸ナトリウムを使用することにより、単に3次元網目構造を形成できるだけでなく、無機微粒子抽出後の空隙の大きさが極度に膨張し、結果、弾力が適度で、肌触りが良好で、化粧ノリにも非常に優れた化粧用スポンジを得ることができる。
【0018】
また、無機微粒子の形状としては、球形には限定されず、篩分法で測定された粒子径が適切であるかぎりは、任意の形状のものを使用することができる。例えば、無水硫酸ナトリウムの粒子形状は、その製法により、ラグビーボール状のものと任意の形状(不定形)のものとが一般的に流通しているが、70質量%以上の粒子径が100〜500μm、好ましくは100〜250μmである微粒子など、粒子径の大きなものには、ラグビーボール状のものを使用することが好ましい。
また、70質量%以上の粒子径が100μm未満である微粒子など、粒子径の小さなものは、粒子径の大きなものを乾式粉砕したり、溶剤存在下でビーズミルなどにより湿式粉砕したりすることにより製造してもよい。
【0019】
分散液に使用する溶媒としては、通常、トルエン、ジメチルホルムアミド(DMF)、メチルエチルケトン、酢酸エチルなどの有機溶剤やこれらの混合物が挙げられるが、後の工程において、容易に水で脱溶媒できることからDMFが好ましく用いられる。
また、分散液は、必要に応じて着色剤やウレタン反応用触媒を含んでも良いし、さらに、劣化防止剤や公知の抗菌剤を含んだものが好ましい。
【0020】
水溶解性の無機微粒子とポリウレタン樹脂と溶媒とを含む分散液を調製する際には、固形分25〜35質量%程度の濃度で市販されているポリウレタン樹脂溶液に、溶媒と無機微粒子とを加えればよいが、固形分30質量%の濃度で市販されているポリウレタン樹脂溶液100質量部に対して、溶媒を5〜40質量部、無機微粒子を100〜1000質量部、好ましくは150〜800質量部の範囲で添加することが好ましい。また、ここで無機微粒子として、70質量%以上の粒子径が100μm未満である小さな微粒子と、70質量%以上の粒子径が100〜500μm、好ましくは100〜250μmである大きな微粒子との混合物を使用する場合、混合物中におけるこれらの質量割合は、大きな微粒子:小さな微粒子が5:1〜1:1であることが好ましい。
また、着色剤、ウレタン反応用触媒、劣化防止剤、公知の抗菌剤などについては、必要に応じて適量添加する。
【0021】
分散液の混練には、ニーダー、プロペラミキサー、リボンミキサー、一軸スクリュー押出機、ニ軸スクリュー押出機など、高粘度のものであっても容易に攪拌可能な装置を使用することが好ましい。
【0022】
このようにして分散液を調製し、混練した後、混練された分散液を脱泡する。
脱泡の具体的方法としては、分散液中の気泡を取り除ける方法であれば制限はなく、例えば、減圧条件下に放置する方法、遠心分離機などを使用して気泡を強制的に取り除く方法などが挙げられる。
【0023】
ついで、脱泡された分散液を成形しポリウレタン樹脂成形体を製造する。
成形の具体的方法としては、押出機を使用し、その成形ダイスより押し出し賦型する方法、型を使用して所定の形状に成型する方法がある。型としては、例えば5〜100mm程度の所定の深さの有底の金型や、分散液中のポリウレタン樹脂などが付着しないように表面処理された有底のプラスチック型を使用できる。
【0024】
こうして成形されたポリウレタン樹脂成形体を、ついで、5〜60℃程度の温度の水中に入れて、脱溶媒、凝固することによって、溶媒が水に抽出され凝固したポリウレタン樹脂成形体を得ることができる。
【0025】
その後、このポリウレタン樹脂成形体から無機微粒子を水抽出して除去することにより、最大長さが一定以上の大きな網目と、一定未満の小さな網目とが混在した3次元網目構造のポリウレタン樹脂を製造することができる。
無機微粒子を水抽出する具体的方法としては、例えば、常圧ワッシャー、液流染色機、洗濯機などにポリウレタン樹脂成形体を投入し、0〜50℃の水で数10分から3時間程度、攪拌、洗浄する方法が挙げられる。このような方法によれば、ポリウレタン樹脂成形体が、いわゆる揉み洗いされ、ほぼ完全に無機微粒子を水抽出して除去することができる。
【0026】
その後、無機微粒子が除去されたポリウレタン樹脂成形体を、テンター型、シュリンク型、タンブラー型などの公知の乾燥機で130℃以下で乾燥することにより化粧用スポンジが得られる。そして、この化粧用スポンジを、所定のサイズ、例えば幅50mm、長さ80mm、厚さ20mm程度とすることにより、ファンデーション用のパフが得られるし、チップ状に切り出すことによりアイシャドー用などのチップが得られる。
【0027】
以上説明したようにこのような化粧用スポンジは、3次元網目構造のポリウレタン樹脂からなり、最大長さが300μm以上の網目と、300μm未満の網目とが混在しているものであるので、耐候性、耐油性、耐水性に優れ、柔軟性、肌触り(ソフト感、ぬめり感)、化粧ノリが良好な含みのあるものとなる。よって、このような化粧用スポンジは、ファンデーション用のパフやアイシャドー用のチップなど、化粧料を含ませて肌に接触させる種々の用途に使用できる。
また、このような化粧用スポンジは、水溶解性の無機微粒子とポリウレタン樹脂と溶媒とを含有する分散液を調製し混練する工程と、混練された分散液を脱泡する工程と、脱泡された分散液を成形し、ポリウレタン樹脂成形体を製造する工程と、ポリウレタン樹脂成形体に含まれる溶媒を水中で脱溶媒、凝固する工程と、凝固されたポリウレタン樹脂成形体から無機微粒子を水抽出して除去する工程とを有する化粧用スポンジの製造方法であって、前記無機微粒子として、粒子径の異なる少なくとも2種の微粒子の混合物を使用する方法により製造できる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明する。
なお、各例中、「部」とは「質量部、「%」とは「質量%」のことである。
〔評価方法〕
各例で得られた化粧用スポンジの評価を以下の方法で行い、結果を表にまとめた。
密度の測定はJIS K 6301、引張強度はJIS K 6301 2号型、伸びはJIS K 6301、吸水試験は、JIS L 1907(滴下法)に従った。なお、吸水性は、「化粧ノリ」の指標となるものである。
化粧料吸着試験は、日常的にファンデーションを使用する20〜40代の女性20名をモニターとして選定し、このモニターに、各例で得られた50mm×50mm×20mmのパフに対して、日常的に行う操作でファンデーションを吸着させてもらい、吸着前後の質量測定をした。この前後の質量差を、吸着前のパフの質量で除した値により、化粧料吸着性を評価した。なお、化粧料吸着性は「含みのある」の指標となるものである。
ぬめり感については、感触を相対的に比較した。表中の略号は以下の内容を示す。
◎:ぬめり感があり非常にしっとりとしている
○:ぬめり感がありしっとりしている
△:ぬめり感あり
×:ぬめり感がなく、パサついた感触がある
××:硬くて、こりかたまった感触である
【0029】
[実施例1]
下記のポリウレタン樹脂、溶媒、無機微粒子を混合して、分散液を調製した。
クリスボン1836P
(大日本インキ化学工業(株)製ポリエーテル型ポリウレタン樹脂、固形分30%) 100部
ジメチルホルムアミド 20部
無水硫酸ナトリウム 200部
(80%以上の粒子径が100μm未満、比重2.7)
無水硫酸ナトリウム 300部
(80%以上の粒子径が100μm〜250μmの範囲、比重2.7)
なお、ここで使用されているポリエーテル型ポリウレタン樹脂とは、ポリオール成分として、ポリテトラメチレンエーテルグリコールとポリエチレングリコールとの共重合体が使用されたものである。
【0030】
ついで、この分散液をニーダーで20rpmの回転で10分攪拌、混練し、その後、真空脱泡することで、混入した気泡を取り除いた。
ついで、ポリウレタン樹脂などが付着しないように表面処理された有底の縦200mm×横200mm×高さ40mmプラスチック型に、脱泡された分散液を充填し、ポリウレタン樹脂成形体とし、その後、これを、25℃の温度で、24時間、水中凝固、脱溶媒し、凝固したポリウレタン樹脂成形体を得た。
ついで、このポリウレタン樹脂成形体を、恒温水槽中、30℃の温水にて、2時間、常圧ワッシャーによる揉み洗いをすることで、無水硫酸ナトリウムを抽出し、水中から取り出した後、乾燥機で110℃にて30分乾燥して化粧用スポンジを得た。
その後、化粧用スポンジをスライスして、50mm×50mm×20mmにカットし、ファンデーション用のパフとした。なお、この電子顕微鏡写真を図2(a)(b)に示す。
【0031】
[比較例1]
分散液に使用する無機微粒子として、80%以上の粒子径が100μm未満のの無水硫酸ナトリウムを200部と、80%以上の粒子径が100μm〜250μmの無水硫酸ナトリウム300部とを使用する代わりに、80%以上の粒子径が100μm未満である無水硫酸ナトリウム(比重2.7)のみを500部使用した以外は、実施例1と同様にして分散液を調製し、その後同様に各工程を行い、化粧用スポンジを得て、さらに50mm×50mm×20mmのファンデーション用のパフを得た。この電子顕微鏡写真を図3(a)(b)に示す。
【0032】
[比較例2]
無機微粒子の代わりに、ポリビニールアルコール(比重1.27〜1.31)250部を使用した以外は、実施例1と同様にして分散液を調製し、その後同様に各工程を行い、化粧用スポンジを得て、さらに50mm×50mm×20mmのファンデーション用のパフを得た。この電子顕微鏡写真を図4(a)(b)に示す。
【0033】
[比較例3]
無機微粒子を一切使用しない以外は実施例1と同様にして分散液を調製し、その後同様に各工程を行い、化粧用スポンジを得て、さらに50mm×50mm×20mmのファンデーション用のパフを得た。この電子顕微鏡写真を図5(a)(b)に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
図2〜5より明らかなように、実施例1で得られたパフは3次元網目構造であり、最大長さが300〜500μm以上の網目と、300μm未満の網目とが混在していた。また、最大長さが300μm未満の網目の数が、300μm以上の網目の数よりも多かった。一方、比較例1で得られたパフに認められる網目は、最大長さが100μm以下のものがほとんどであり、300μm以上のものは認められなかった。また、比較例2で得られたパフは3次元網目構造ではなく、膜に大きな孔が存在した構造のものであり、柔軟性はあるもののフワフワしたパサついたものであった。また、比較例3で得られたパフも3次元網目構造でなく、膜に小さな孔が存在した構造で、非常に硬いものであった。
また、表1に示したように実施例1のパフは、伸びがよく、吸水性、化粧料の吸着性、ぬめり感のいずれもが優れていた。一方、各比較例のものでは、これらの性質のいずれか少なくとも1つが劣っていて、パフとしての使用には適さないものであった。
【0036】
[実施例2]
ポリウレタン樹脂として、大日本インキ化学工業(株)製のクリスボン8006HV(ポリエステル型ポリウレタン樹脂、固形分30%)を100部使用した以外は、実施例1と同様にして分散液を調製し、その後同様に各工程を行い、化粧用スポンジを得て、さらに50mm×50mm×20mmのファンデーション用のパフを得た。これを電子顕微鏡で観察したところ、実施例1の場合と同様に、最大長さが300〜500μm以上の網目と、300μm未満の網目とが混在した3次元網目構造が認められた。また、最大長さが300μm未満の網目の数が、300μm以上の網目の数よりも多かった。
【0037】
[比較例4]
分散液に使用する無機微粒子として、80%以上の粒子径が100μm未満のの無水硫酸ナトリウムを200部と、80%以上の粒子径が100μm〜250μmの無水硫酸ナトリウム300部とを使用する代わりに、80%以上の粒子径が100μm未満の無水硫酸ナトリウム(比重2.7)のみを500部使用した以外は、実施例2と同様にして分散液を調製し、その後同様に各工程を行い、化粧用スポンジを得て、さらに50mm×50mm×20mmのファンデーション用のパフを得た。これを電子顕微鏡で観察したところ、比較例1の場合と同様に、最大長さが100μm以下の網目が主に確認でき、最大長さが300μm以上のものは認められなかった。
【0038】
[比較例5]
無機微粒子の代わりに、ポリビニールアルコール(比重1.27〜1.31)400部使用した以外は、実施例2と同様にして分散液を調製し、その後同様に各工程を行い、化粧用スポンジを得て、さらに50mm×50mm×20mmのファンデーション用のパフを得た。これを電子顕微鏡で観察したところ、比較例2の場合と同様に、このパフは3次元網目構造ではなく、膜に大きな孔が存在した構造のものであった。
【0039】
[比較例6]
無機微粒子を一切使用しない以外は実施例2と同様にして分散液を調製し、その後同様に各工程を行い、化粧用スポンジを得て、さらに50mm×50mm×20mmのファンデーション用のパフを得た。これを電子顕微鏡で観察したところ、比較例3の場合と同様に、このパフは3次元網目構造でなく、膜に小さな孔が存在した構造のもので、非常に硬いものであった。
【0040】
【表2】
【0041】
表2に示したように実施例2のパフは、伸びがよく、吸水性、化粧料の吸着性、ぬめり感のいずれもが優れていた。一方、各比較例のものでは、これらの性質の何れか少なくとも1つが劣っていて、パフとしての使用には適さないものであった。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の化粧用スポンジは、耐候性、耐油性および耐水性に優れたポリウレタン樹脂からなり、さらに、このポリウレタン樹脂が特定の3次元網目構造であるので、肌触り(ソフト感、ぬめり感)、柔軟性、化粧ノリが良好な含みのあるものとなる。また、本発明の製造方法によれは、このように優れた化粧用スポンジを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の化粧用スポンジにおける網目の最大長さを説明する模式図である。
【図2】 実施例1で得られた化粧用スポンジ(パフ)の電子顕微鏡写真である。
【図3】 比較例1で得られた化粧用スポンジ(パフ)の電子顕微鏡写真である。
【図4】 比較例2で得られた化粧用スポンジ(パフ)の電子顕微鏡写真である。
【図5】 比較例3で得られた化粧用スポンジ(パフ)の電子顕微鏡写真である。
Claims (6)
- 水を用いて凝固された3次元網目構造のポリウレタン樹脂からなり、
前記ポリウレタン樹脂を構成するポリオール成分は、ポリエーテルポリオールであり、
最大長さが300μm以上の網目と、300μm未満の網目とが混在していることを特徴とする化粧用スポンジ。 - 最大長さが300μm未満の網目の数が、300μm以上の網目の数よりも多いことを特徴とする請求項1に記載の化粧用スポンジ。
- 前記3次元網目構造の前記ポリウレタン樹脂は、水溶解性の無機微粒子を含有するポリウレタン樹脂成形体から前記無機微粒子を水抽出して除去することにより形成され、
前記無機微粒子は、70質量%以上の粒子径が100μm未満である微粒子と、70質量%以上の粒子径が100〜500μmである微粒子とを含有し、
70質量%以上の粒子径が100〜500μmである前記微粒子は、ラグビーボール状の形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧用スポンジ。 - 水溶解性の無機微粒子とポリウレタン樹脂と有機溶媒とを含有する分散液を調製し混練する工程と、
混練された分散液を脱泡する工程と、
脱泡された分散液を成形し、ポリウレタン樹脂成形体を製造する工程と、
ポリウレタン樹脂成形体に含まれる溶媒を水中で脱溶媒、凝固する工程と、
凝固されたポリウレタン樹脂成形体から無機微粒子を水抽出して除去する工程とを有する化粧用スポンジの製造方法であって、
前記ポリウレタン樹脂を構成するポリオール成分は、ポリエーテルポリオールであり、
前記無機微粒子は、粒子径の異なる少なくとも2種の微粒子の混合物であることを特徴とする化粧用スポンジの製造方法。 - 前記無機微粒子は、70質量%以上の粒子径が100μm未満である微粒子と、70質量%以上の粒子径が100〜500μmである微粒子とを含有することを特徴とする請求項4に記載の化粧用スポンジの製造方法。
- 70質量%以上の粒子径が100〜500μmである前記微粒子は、ラグビーボール状の形状であることを特徴とする請求項5に記載の化粧用スポンジの製造方法。
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