JP4380520B2 - 固有情報読取装置及び方法 - Google Patents

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本発明は固有情報読取装置及び方法に係り、特に、未処理の用紙が集積される用紙トレイから最上層の用紙を引き出して所定の処理を行う用紙処理装置に取付けられる固有情報読取装置、及び、該固有情報読取装置に適用可能な固有情報読取方法に関する。
近年、複写機やプリンタの性能向上に伴い、紙幣や有価証券等を複写機やプリンタで複写した複写物が悪用される事例が増加してきているが、これに関連し、偽造や複写物の悪用抑止にも利用可能な技術として、紙を形成する繊維質材料の絡み具合のランダム性に起因して紙の透明度又は紙表面の凹凸がランダムに変化していることを利用して個々の紙を区別する技術が提案されている(例えば特許文献1を参照)。この技術は、各種の紙文書(上述した紙幣や有価証券以外に、例えば旅券、各種の権利書、住民票、出生証明書、保険証書、保証書、機密文書、書籍等)をその種類や内容等に拘らず識別できるので、紙文書の真偽判定や原本性の確認のみならず、紙文書(例えば書籍等)の管理等にも利用可能である。
ところで、上記技術を利用するためには文書が印刷された紙固有の透明度又は表面の凹凸の変化パターンを読み取り、読取結果を保存(データとして記憶する、或いは文書に印刷する等)しておく必要がある。上記の読み取りは例えばフラットベッドスキャナ等によって行えるものの、読取対象の文書が大量に存在している場合、文書をフラットベットスキャナにセットして読み取りを指示することを大量の読取対象文書に対して順次行う作業は、作業者にとって大きな負担となる。
上記に関連して特許文献2には、文書データベースに登録される文書に固有の文書番号を付加すると共に、付加した文書番号をプリンタによって文書上の所定位置に印刷しておくことにより、登録時に印刷しておいた文書の1ページ目等をスキャナにより読み取らせるだけで、読み取らせた文書上に印刷された文書番号に基づいて、文書データベースからの当該文書の取り出しの自動化を実現する技術が開示されている。
また特許文献3には、印刷装置の操作パネル又は印刷装置が接続されるホストコンピュータからの指令により、ホストコンピュータにより生成される印刷データに対してセキュリティをかけ、印刷装置内蔵のマイクロプロセッサの制御下で、印刷用紙の任意位置に印刷装置固有のIDを印刷するか、セキュリティIDが一致しなかったときに印刷用紙に指定されたパターンを印刷又はホストコンピュータにより生成された印刷データを破棄するか、セキュリティIDが一致したときにオペレータに対して更にセキュリティパターンの入力を促し、あらかじめ規定されたセキュリティパターンと一致したときのみホストコンピュータにより生成される印刷データを印刷する技術が開示されている。
このように、文書の印刷時に文書番号やIDを同時に印刷する技術が既に提案されていることから、前述した煩雑な読取作業を省略するために、用紙に対して印刷等の処理を行う際に、用紙固有の透明度又は表面の凹凸の変化パターンを同時に読み取ることが考えられる。
特公平6−16312号公報 特開平11−96148号公報 特開平11−175298号公報
上記のように、用紙に対して印刷等の処理を行う際に、用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを同時に読み取るためには、印刷等を行う既存の装置(例えば既存の複写装置やプリンタ、それらの複合機等)に上記の機能を搭載する必要があるが、既存の装置に上記機能を追加搭載することは、通常、装置本体の構成変更(設計変更)を伴うので、装置の大幅なコストアップに繋がるという問題がある。また現在、市場には複写装置やプリンタ、複合機として様々な機種が出回っており、各機種の装置に上記機能を各々追加搭載するためには各機種毎に構成変更(設計変更)が必要となるので、多大な手間がかかるという問題もある。
なお、用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを読み取る機能は、用紙への印刷を行う装置以外に、例えば用紙に印刷されている文書等の読み取りを行うスキャナ等に追加搭載することも可能であるが、上記機能をスキャナ等に追加搭載する場合にも、上記と同様の問題が生ずる。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを読み取る機能を既存の用紙処理装置に追加搭載することを低コストに実現できる固有情報読取装置及び固有情報読取方法を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る固有情報読取装置は、未処理の用紙が集積される用紙トレイと、該用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙を前記用紙トレイから引き出す引出手段を備え、前記引出手段によって前記用紙トレイから引き出された用紙に対して所定の処理を行う用紙処理装置に取付けられる固有情報読取装置であって、前記用紙トレイからの用紙の引き出しを検知する検知手段と、前記用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙の表面上に分布している前記用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを光学的に読み取る読取手段と、前記読取手段による読取結果を固有情報として保持する保持手段と、前記検知手段によって用紙の引き出しが検知されたことを契機として、前記用紙の引き出しに伴って前記用紙トレイに集積されている用紙のうち新たに最上層となった用紙に対して前記読取手段による読み取りが行われるように制御する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項1記載の発明に係る固有情報読取装置は、未処理の用紙が集積される用紙トレイと、該用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙を用紙トレイから引き出す引出手段を備え、引出手段によって用紙トレイから引き出された用紙に対して所定の処理を行う用紙処理装置に取付けられる。この用紙処理装置としては、例えば複写機、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ、これらの複合機等を適用することができる。ところで、用紙の表面上に分布している前記用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを光学的に読み取ることは、搬送されている状態の用紙に対して行うことも可能であるが、この場合、短時間での読み取り完了が要求されるので、読み取りのために高感度のセンサ及び高速で動作する周辺回路が必要となり、本発明に係る固有情報読取装置のコストアップを招く。
上記を考慮し、請求項1記載の発明では、用紙トレイからの用紙の引き出しを検知する検知手段と、用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙の表面上に分布している前記用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを光学的に読み取る読取手段と、読取手段による読取結果を固有情報として保持する保持手段が設けられており、制御手段は、検知手段によって用紙の引き出しが検知されたことを契機として、前記用紙の引き出しに伴って用紙トレイに集積されている用紙のうち新たに最上層となった用紙に対して読取手段による読み取りが行われるように制御する。
このように、請求項1記載の発明では、未処理の用紙が集積される用紙トレイから最上層の用紙が引き出されたときには、該引き出しに伴って新たに最上層となった用紙は静止状態となっていることに基づき、用紙の引き出しが検知されたことを契機として、新たに最上層となった静止状態の用紙に対して読み取りを行うので、用紙が確実に静止している状態で読み取りを行うことができ、用紙の表面上に分布している前記用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを光学的に読み取ることを、低コストの構成の読取手段によって実現することができる。また、静止状態の用紙に対して読み取りを行うことで読み取りの安定度も向上する。更に、用紙処理装置に設けられている用紙搬送路の途中で用紙の搬送を停止させて読み取りを行う場合と比較して、用紙処理装置の各部の動作タイミング等を変更する必要もないので、用紙処理装置本体の構成の変更を最小限に抑制することができる。従って、請求項1記載の発明によれば、用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを読み取る機能を既存の用紙処理装置に追加搭載することを低コストに実現することができる。
なお、請求項1記載の発明において、例えば請求項2に記載したように、固有情報を登録するためのデータベースを記憶する記憶手段と接続され、保持手段に保持された固有情報をデータベースに登録する登録手段を更に設けることが好ましい。これにより、読取手段による読取結果が保持手段を経由してデータベースに固有情報として自動的に登録されることになるので、データベースに登録された固有情報を用紙(に印刷された文書)の真偽判定や原本性の確認、管理等に直ちに利用することが可能となる。
また、請求項1記載の発明において、検知手段は、例えば請求項3に記載したように、用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙に接触すると共に、該最上層の用紙の引き出しに伴って回転する回転部材を備え、該回転部材の回転を検知することで前記最上層の用紙の引き出しを検知するように構成することが好ましい。検知手段として請求項3に記載の構成を採用した場合、用紙トレイからの用紙の引き出しを検知するために用紙処理装置本体の構成を変更する必要がなくなるので、更なる低コスト化を実現することができる。
また、請求項1記載の発明において、検知手段は、例えば請求項4に記載したように、用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙の表面状態を光学的に検出する光センサ(例えば光学マウス等で用いられているセンサ等)を備え、該光センサによる表面状態の検出結果の変化を検知することで、最上層の用紙の引き出しを検知するように構成してもよい。検知手段として請求項4に記載の構成を採用した場合にも、用紙トレイからの用紙の引き出しを検知するために用紙処理装置本体の構成を変更する必要がなくなるので、更なる低コスト化を実現することができる。
更に、請求項1記載の発明において、読取手段は、例えば請求項5に記載したように、用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙の表面に光を照射する発光部と、最上層の用紙の表面で反射された光を検出することで前記用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを光学的に読み取る光センサを備え、検知手段は、読取手段の光センサによる検出結果の変化を検知することで最上層の用紙の引き出しを検知するように構成してもよい。請求項5記載の発明では、読取手段の光センサによる検出結果を利用し、該検出結果の変化を検知することで用紙の引き出しを検知するので、本発明に係る検知手段として機能する特別なセンサ等を設ける必要がなくなり、更なる低コスト化を実現することができる。
また、請求項1記載の発明において、検知手段は、例えば請求項6に記載したように、引出手段を構成する機械部品の動き(例えば用紙トレイの最上層の用紙に接触して回転することで用紙を引き出す引出ローラの回転等)を検出することで最上層の用紙の引き出しを検知するように構成してもよい。この場合も、用紙トレイからの用紙の引き出しを検知するために用紙処理装置本体の構成を変更する必要がなくなるので、更なる低コスト化を実現することができる。
また、請求項1記載の発明において、検知手段は、例えば請求項7に記載したように、用紙処理装置のコントローラからの処理開始信号の出力を検出することで、最上層の用紙の引き出しを検知するように構成してもよい。検知手段として請求項7に記載の構成を採用した場合、用紙処理装置のコントローラに処理開始信号を出力するためのインタフェースを新たに設ける必要があるので、用紙処理装置本体の構成を若干変更する必要があるものの、本発明に係る検知手段として機能する特別なセンサ等を設ける必要がなくなるので、比較的低コストに構成することができる。
請求項8記載の発明に係る固有情報読取方法は、未処理の用紙が集積される用紙トレイと、該用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙を前記用紙トレイから引き出す引出手段を備え、前記引出手段によって前記用紙トレイから引き出された用紙に対して所定の処理を行う用紙処理装置において、前記用紙トレイからの用紙の引き出しを検知し、該用紙の引き出しを検知したことを契機として、前記用紙の引き出しに伴って前記用紙トレイに集積されている用紙のうち新たに最上層となった用紙に対し、該用紙の表面上に分布している前記用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを光学的に読み取り、読取結果を固有情報として保持することを特徴としているので、請求項1記載の発明と同様に、用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを読み取る機能を既存の用紙処理装置に追加搭載することを低コストに実現することができる。
以上説明したように本発明は、用紙トレイからの用紙の引き出しを検知する検知手段、用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙の表面上に分布している前記用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを光学的に読み取る読取手段、及び、読取手段による読取結果を固有情報として保持する保持手段を設け、用紙の引き出しが検知されたことを契機として、用紙トレイに集積されている用紙のうち新たに最上層となった用紙に対する読み取りが行われるように制御するので、用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを読み取る機能を既存の用紙処理装置に追加搭載することを低コストに実現できる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本実施形態に係る文書識別システム10が示されている。文書識別システム10は固有情報読取装置12、照合装置14及び固有情報データベース18を記憶する記憶装置16(本発明に係る記憶手段に相当)が通信回線20(例えばLAN等のネットワーク)を介して互いに接続されて構成されている。
詳細は後述するが、本実施形態に係る固有情報読取装置12は、本発明に係る用紙処理装置に対応するカラープリンタに内蔵されており、カラープリンタの用紙トレイからの用紙の引き出しを検知する用紙移動検知部12Aと、用紙トレイに集積されている用紙の表面上に分布しているランダム性を有し光学的に読取可能な用紙固有の特徴(用紙表面の凹凸の変化パターン)を固有情報として光学的に読み取る固有情報読取部12Bと、メモリ等から成り固有情報読取部12Bによる読み取りによって得られた固有情報を一時記憶する記憶部12Cと、固有情報読取装置12の各部の動作を制御する制御部12Dを含んで構成されている。
また、照合装置14は、照合対象の紙の表面上に分布しているランダム性を有し光学的に読取可能な照合対象の紙固有の特徴(用紙表面の凹凸の変化パターン)を固有情報として光学的に読み取る固有情報読取部14Aと、メモリ等から成り固有情報読取部14Aによる読み取りによって得られた画像データ(照合画像データ)等を記憶する記憶部14Bと、固有情報読取部14Aによる読み取りによって得られた固有情報を固有情報データベース18に登録されている固有情報と照合する照合制御部14Cを含んで構成されている。なお、照合装置14は、例えばパーソナル・コンピュータ(PC)及びスキャナによって実現することができる。PC及びスキャナを照合装置14として機能させることは、スキャナを固有情報読取部14Aとして用い、PCの内蔵メモリを記憶部14Bとしても用いると共に、PCを照合制御部14Cとして機能するように構成することで実現できる。
図2に示すように、前述した固有情報読取装置12を内蔵しているカラープリンタ24は、像担持体としての感光体ドラム26を備え、この感光体ドラム26は帯電器28によって帯電される。感光体ドラム26の上方には、形成すべき画像に応じて変調されると共に主走査方向(感光体ドラム26の軸線に平行な方向)に沿って偏向された光ビームを射出する光ビーム走査装置30が配置されている。光ビーム走査装置30から射出された光ビームは感光体ドラム26の周面上を主走査方向に走査し、同時に感光体ドラム26が回転されて副走査が成されることで、感光体ドラム26の周面上に静電潜像が形成される。光ビーム走査装置30にはプリンタコントローラ44が接続されている。このプリンタコントローラ44には、キーボード及びディスプレイを含んで構成された操作部(図示省略)と固有情報読取部12Bが接続されており、更に、記録用紙36に印刷すべきデータを入力するパーソナル・コンピュータ(図示省略)が、直接又はLAN等のネットワークを介して接続されている。プリンタコントローラ44はマイクロコンピュータを含んで構成されており、光ビーム走査装置30を含むカラープリンタ24の各部の動作を制御する。
また、図2における感光体ドラム26の右側方には多色現像器32が配置されている。多色現像器32はC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)及びK(ブラック)の何れかの色のトナーが装填された現像器32A〜32Dを備えており、感光体ドラム26に形成された静電潜像をC,M,Y,Kの何れかの色に現像する。なお、カラープリンタ24におけるフルカラー画像の形成は、感光体ドラム26上の同一の領域に対して静電潜像を形成して互いに異なる色に現像することが複数回繰り返され、前記領域上で各色のトナー像が順次重ね合わされることによって成される。感光体ドラム26の近傍には無端の転写ベルト34が配置されている。転写ベルト34の周面は、感光体ドラム26の回転方向に沿って多色現像器32による現像位置よりも下流側で感光体ドラム26の周面に接触しており、感光体ドラム26に形成されたトナー像は転写ベルト34の周面上に一次転写される。
また、転写ベルト34の配置位置の下方には、多数枚の記録用紙36を集積状態で収容可能な複数の用紙トレイ38A〜38Cが順に配置されている。用紙トレイ38A〜38Cはカラープリンタ24の筐体に対して図2の紙面手前側へ引き出し可能とされており、カラープリンタ24の筐体から上記のように引き出されることで内部が露出し、多数枚の記録用紙36を装填可能な状態となる。図3及び図4に示すように、用紙トレイ38A〜38Cの内部には、装填された記録用紙36の下面を支持する下面支持板40が設けられており、更に、装填された記録用紙36の2辺(短辺及び長辺)を一定位置に保持するガイド42、44が立設されている。カラープリンタ24には、個々の用紙トレイ38に対応して引き出しローラ46、搬送ローラ48及び搬送ガイド50が各々設けられており、引き出しローラ46及び搬送ローラ48の回転駆動はプリンタコントローラ44によって制御される。
用紙トレイ38の下面支持板40は、用紙トレイ38がカラープリンタ24の筐体から引き出されている状態では、図示しない移動機構によって略水平な状態に維持される(図4(A)参照)が、用紙トレイ38が筐体内へ収納されると、前述の移動機構によって最上層の記録用紙36が引き出しローラ46に接触する角度まで傾斜されるようになっている(図4(B)参照)。なお、用紙トレイ38に装填されている記録用紙36は、上記のように下面支持板40の角度が変化した場合にもガイド42、44によって集積状態が維持される。
特定の用紙トレイ38に収容されている記録用紙36に印刷(トナー像の転写)を行う場合、プリンタコントローラ44は特定の用紙トレイ38に対応する引き出しローラ46及び搬送ローラ48を回転駆動させる。これにより、特定の用紙トレイ38に集積されている多数枚の記録用紙36のうち引き出しローラ46に接触している最上層の記録用紙36は、引き出しローラ46の回転駆動に伴い、記録用紙36の長辺に平行な方向に沿って特定の用紙トレイ38から引き出される。用紙トレイ38から引き出された記録用紙36は、続いて搬送ローラ48によって搬送されると共に、搬送ガイド50に案内されて上方へ搬送され、更に図示しない複数の搬送ローラ及び搬送ガイドによって転写ベルト34の配設位置へ搬送され、転写ベルト34の周面上に転写されたトナー像が再転写(二次転写)される。カラープリンタ24への機体外へと向かう記録用紙36の搬送路の途中には定着器41が配置されており、トナー像が転写された記録用紙36は、定着器41によってトナー像が定着された後にカラープリンタ24への機体外へ排出される。
また、前述した固有情報読取装置12は、複数の用紙トレイ38A〜38Cのうち最上方に位置している用紙トレイ38Aに取付けられている。すなわち、図2〜図4に示すように、用紙トレイ38Aに立設されたガイド42、44のうち記録用紙36の短辺に接触するガイド42には底板52が取付けられている。底板52は、ガイド42に沿って上下方向にスライド移動可能で、かつ下面支持板40の角度変化に伴う記録用紙36の上面の角度変化に追随して回動可能なようにガイド42に支持されている。従って底板52は、図4(A)及び(B)に示す記録用紙36の上面の角度変化や、用紙トレイ38Aに集積されている記録用紙36の枚数の増減に拘らず、底板52(及び底板52に取付けられている用紙移動検知部12Aと固有情報読取部12B)の重量により、底面が全面に亘って最上層の記録用紙36に接触している状態に維持される。なお、用紙トレイ38Aに記録用紙36が装填される際には、装填者によって底板52が把持されて上方へスライド移動及び回動されることで、用紙トレイ38Aに装填される記録用紙36との干渉が回避される。
また底板52の上面には用紙移動検知部12A及び固有情報読取部12Bが取付けられている。固有情報読取部12Bは用紙移動検知部12Aよりもガイド42に近い位置に配置されており、底板52には固有情報読取部12Bの配置位置に読取用の孔52Aが穿設されている(図9参照)。図5(A)にも示すように、固有情報読取部12Bは、用紙トレイ38に集積されている記録用紙36のうち最上層の記録用紙36の表面に孔52Aを介して光を照射する照明装置54と、2次元に配列された多数個の受光素子を備え照明装置54から射出され最上層の記録用紙36を反射した光を孔52Aを介して受光するモノクロのエリアセンサ56を備えている。記録用紙36の表面の凹凸は、記録用紙36を形成する繊維質材料の絡み具合のランダム性に起因して、個々の記録用紙36毎に固有のランダムな変化パターンを示すが、照明装置54から射出され最上層の記録用紙36で反射されてエリアセンサ56の個々の受光素子で受光される光の光量も、最上層の記録用紙36における表面の凹凸の変化パターンに応じて変化する。従って、固有情報読取部12Bは、照明装置54から射出され最上層の記録用紙36で反射された光をエリアセンサ56で受光することで、最上層の記録用紙36固有の表面の凹凸の変化パターンを光学的に読み取り可能とされている。
用紙トレイ38Aの内部のうちガイド42が立設されている箇所の近傍には、固有情報読取装置12の制御部12Dとして機能するコントローラ64が設置されており、固有情報読取部12Bのエリアセンサ56はコントローラ64に接続されている。コントローラ64は、CPU,ROM,RAM及び入出力ポートがバスを介して互いに接続されて成るマイクロプロセッサ(このうちRAMは記憶部12Cとして機能する)と、エリアセンサ56から出力された信号をデジタルデータに変換する信号処理回路を備えており(何れも図示省略)、エリアセンサ56から入力された信号は、上記の信号処理回路により、最上層の記録用紙36固有の表面の凹凸の変化パターンを所定の解像度(例えば400dpi)かつ所定の階調(例えば8ビットグレイスケール)で表すデジタルの固有情報へ変換された後にマイクロプロセッサへ入力される。
なお、本実施形態では固有情報読取部12Bが記録用紙36を反射した光を検出する構成であるため、上記の固有情報は記録用紙36の表面の凹凸のランダムな変化パターンを表すデータとなるが、固有情報読取部12Bが記録用紙36を透過した光を検出する構成の場合、上記の固有情報は記録用紙36の透明度のランダムな変化パターンを表すデータとなる。また、図5(A)に示した構成ではエリアセンサ56が孔52Aの真上に配置されているが、これに限られるものではなく、特に固有情報読取部12Bの上下方向の寸法を小さくしたい等の場合には、例えば図5(B)に示すように、最上層の記録用紙36で反射された光を記録用紙36の紙面と略平行な方向へ反射するミラー58と、ミラー58から射出された光を集光するレンズ60を設け、レンズ60によって集光された光を受光する位置にエリアセンサ62を配置した構成を採用してもよい。この態様では固有情報読取部12Bの上下方向の寸法を小さくすることができる、という効果が得られる。
また、底板52には用紙移動検知部12Aの配置位置にも移動検知用の孔52Bが穿設されている(図9参照)。図6にも示すように、用紙移動検知部12Aは、回転軸66を中心として回転可能に支持された円板状の回転部材68と、回転部材68の外周に配置された反射型のフォトインタラプタ70を含んで構成されている。回転軸66は用紙トレイ38A内に集積されている状態の記録用紙36の短辺と平行に配置されており、回転部材68は、底板52の底面が全面に亘って最上層の記録用紙36に接触している状態で、孔52Bを介して周面が最上層の記録用紙36の表面に接触するように配置されている。従って、引き出しローラ46による最上層の記録用紙36の引き出し時には、回転部材68は最上層の記録用紙36の移動に伴って従動回転される。
また、回転部材68の外周には一定のピッチで切欠き68Aが設けられており、回転部材68の外周面のうち切欠き68Aが設けられていない部分の表面には光反射率の高い金属箔材が貼着されている。これにより、最上層の記録用紙36の移動に伴って回転部材68が回転されると、フォトインタラプタ70からは記録用紙36の移動速度(回転部材68の回転側道)に応じた周期のパルス信号が出力される。フォトインタラプタ70はコントローラ64に接続されており、記録用紙36の移動に伴って回転部材68が回転されると上記のパルス信号がコントローラ64に入力される。
なお、カラープリンタ24には、記録用紙36の補給等のために用紙トレイ38A〜38Cがカラープリンタ24の筐体から引き出されたことを検知するセンサが設けられており、これらのセンサはプリンタコントローラ44に接続されているが、このうち用紙トレイ38Aの引き出しを検知するセンサはコントローラ64にも接続されている。また、コントローラ64の不揮発性メモリ(例えばROM)には、コントローラ64のCPUが後述する固有情報読取処理を行うための固有情報読取プログラムが予め記憶されている。
次に本実施形態の作用として、図7を参照し、固有情報読取装置12のコントローラ64(制御部12D)で実行される固有情報読取処理を説明する。なお、この固有情報読取処理は、カラープリンタ24の電源が投入されるか、又は、カラープリンタ24の電源が投入されている状態で、引き出されていた用紙トレイ38Aがカラープリンタ24の筐体に再セットされると起動され、カラープリンタ24の電源が投入されており、かつ用紙トレイ38Aがカラープリンタ24の筐体にセットされている間実行される。
ステップ100では、用紙トレイ38Aに集積されている記録用紙36のうちの最上層の記録用紙36に対し、当該記録用紙36上の所定領域(底板52に穿設された孔52Aに対応する領域)内における前記記録用紙36固有の表面の凹凸の変化パターンを固有情報読取部12Bによって光学的に読み取らせる。この読み取りに伴ってエリアセンサ56から出力された信号に対してコントローラ64の信号処理回路により所定の信号処理が行われることで、最上層の記録用紙36上の所定領域内における最上層の記録用紙36固有の表面の凹凸の変化パターンを所定の解像度(例えば400dpi)かつ所定の階調(例えば8ビットグレイスケール)で表すデジタルの固有情報が得られる。なお、解像度を400dpi、階調を8ビットグレイスケール、読取対象の所定領域を32×32ドットとした場合、固有情報のデータ量は1024バイトとなり、個々の画素(ドット)の階調値(明度値)は0〜255の範囲内の整数値となる。上記の固有情報が表す画像を可視化(目視が容易なようにコントラスト補正)した画像の一例を図8に示す。
なお、本実施形態において、固有情報の読み取りを行った記録用紙36上の所定領域内に、その後の印刷によってトナー(或いはインク)が付着された場合、後述する照合処理で誤識別が発生する可能性が非常に高い。このため、所定領域の位置(読取用の孔52Aの位置)は記録用紙36のうちトナーが付着される可能性のない位置(例えばカラープリンタ24の印刷可能範囲外に相当する位置)とすることが望ましい。
ステップ102では、ステップ100の読み取りによって得られた固有情報をRAM等の揮発性の内蔵メモリ(記憶部12C)の固有情報記憶領域に一時記憶させる。また、次のステップ104では、用紙移動検知部12Aのフォトインタラプタ70からパルス信号が入力されたか否かに基づいて、用紙トレイ38Aからの記録用紙36の引き出しが用紙移動検知部12Aによって検知されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ106へ移行し、カラープリンタ24の筐体からの用紙トレイ38Aの引き出しを検知するセンサの出力をチェックすることで、用紙トレイ38Aがカラープリンタ24の筐体から引き出されたか否か判定する。ステップ106の判定も否定された場合はステップ104に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ104,106を繰り返す。
ここで、カラープリンタ24の筐体から用紙トレイ38Aが引き出された場合には、ステップ106の判定が肯定されることで固有情報読取処理は一旦終了され、用紙トレイ38Aへの記録用紙36の補給が完了することで、引き出されていた用紙トレイ38Aがカラープリンタ24の筐体に再セットされると固有情報読取処理が再度実行され、最上層の記録用紙36の固有情報の読み取りが再度行われる。カラープリンタ24の筐体から用紙トレイ38Aが引き出された後に再セットされた場合、最上層の記録用紙36は用紙トレイ38Aへの記録用紙36の補給に伴って用紙トレイ38Aの引き出し前と相違している可能性があるが、本実施形態では、内蔵メモリに設けられている固有情報記憶領域のサイズを単一の記録用紙36の固有情報のみ記憶可能なサイズとしており、固有情報読取処理が再度実行されることで得られた固有情報は、用紙トレイ38Aの引き出し直前に固有情報記憶領域に記憶されていた固有情報に上書きされる。また、本実施形態では固有情報記憶領域をRAM等の揮発性の内蔵メモリに設けているので、カラープリンタ24の電源が一旦切断されると、電源切断直前に固有情報記憶領域に記憶されていた固有情報は消去される。これにより、固有情報記憶領域には常に現在の最上層の記録用紙36の固有情報のみが記憶されることになり、後述する固有情報データベースへの固有情報の登録に際し、同一の記録用紙36の固有情報が重複記録されることが防止される。
ところで本実施形態に係るカラープリンタ24は、印刷に用いる記録用紙36として、用紙トレイ38A〜38Cのうちの何れの用紙トレイに収容されている記録用紙36を用いることも可能であるが、固有情報読取装置12が用紙トレイ38Aにのみ設けられていることからも明らかなように、印刷対象の文書が、固有情報データベースに記録用紙36の固有情報を登録して真偽判定や原本性の確認、管理等を行うべき文書である等の場合には、印刷に用いる用紙トレイとして用紙トレイ38Aが選択されて印刷が指示される。この場合、プリンタコントローラ44は、用紙トレイ38Aに対応する引き出しローラ46及び搬送ローラ48を回転駆動させ、用紙トレイ38Aからの最上層の記録用紙36の引き出しを行う。この用紙トレイ38Aからの最上層の記録用紙36の引き出し(移動)に伴い、用紙移動検知部12Aの回転部材68が従動回転することでフォトインタラプタ70からのパルス信号の出力が開始され、これにより、前述のステップ104の判定が肯定されてステップ108へ移行する。
用紙トレイ38Aから引き出された最上層の記録用紙36は文書の印刷に使用されると判断できるので、ステップ108では、内蔵メモリの固有情報記憶領域に記憶されている固有情報(今回引き出された最上層の記録用紙36の固有情報)を固有情報記憶領域から読み出し、通信回線20を介して記憶装置16へ転送することで、当該固有情報を今回引き出された記録用紙36を識別するための情報として固有情報データベース18に記憶・登録させる。なお、固有情報データベース18は固有情報のみを記憶・登録することに限られるものではなく、例えば固有情報を要約する分類情報(例えばハッシュ値、固有情報が表す画像を複数個の小領域に分割したときの個々の小領域毎の平均明度の大小関係を表す情報等)、カラープリンタ24が対応する記録用紙36に印刷した内容を表す情報、固有情報データベース18への登録日付や時刻、固有情報読取装置12(カラープリンタ24)の装置番号、文書の状態(例えば印刷完了状態)を表す状態情報等の少なくとも1つも固有情報データベース18に併せて記憶・登録するようにしてもよい。上記のステップ108は請求項2に記載の登録手段に対応している。
次のステップ110では、用紙移動検知部12Aのフォトインタラプタ70からのパルス信号の入力が続いているか否かに基づいて、用紙トレイ38Aからの最上層の記録用紙36の引き出しが検知されている状態が継続しているか否か判定する。このステップ110は判定が否定される迄繰り返される。用紙トレイ38Aに対応する引き出しローラ46及び搬送ローラ48の回転駆動に伴い、用紙トレイ38Aの最上層の記録用紙36が、図9(A)に「最上層の記録用紙36」と表記して示す位置から図9(B)に「引き出し中の記録用紙36」と表記して示す位置(後端が移動検知用の孔52Bを通過する位置)迄移動すると、用紙移動検知部12Aの回転部材68の従動回転が停止することでフォトインタラプタ70からのパルス信号の出力が停止され、ステップ110の判定が否定される。
本実施形態では、固有情報読取部12Bが用紙移動検知部12Aよりも用紙トレイ38Aからの記録用紙36の引き出し移動方向の上流側に位置しているので、引き出し中の記録用紙36の後端が移動検知用の孔52Bを通過することで用紙移動検知部12Aのフォトインタラプタ70からのパルス信号の出力が停止されたときには、固有情報読取部12Bの配置位置において、引き出し中の記録用紙36の次の記録用紙36が新たな最上層の記録用紙として静止状態で露出していると判断できる。このため、本実施形態に係る固有情報読取処理では、ステップ110の判定が否定されるとステップ100に戻り、新たに最上層となった記録用紙36の固有情報の読み取りを行う。
ステップ100における固有情報の読み取りは、用紙トレイ38Aからの最上層の記録用紙36の引き出しが用紙移動検知部12Aによって検知され(ステップ104の判定が肯定され)、その後引き出し中の記録用紙36の後端が用紙移動検知部12Aの配置位置を通過することで、最上層の記録用紙36の引き出しが用紙移動検知部12Aによって検知されなくなる(ステップ110の判定が否定される)毎に実行されるので、用紙トレイ38Aに集積されている全ての記録用紙36の固有情報が順に読み取られると共に、固有情報の読み取りを行った記録用紙36が用紙トレイ38Aから引き出される際に、読み取った固有情報が固有情報データベースに順に登録されることになる。なお、用紙トレイ38Aから引き出して印刷を完了した記録用紙36については、例えば固有情報が登録済みであることを表す帯などで括って出力するようにカラープリンタ24を構成してもよい。
このように、本実施形態では、用紙トレイ38Aから最上層の記録用紙36が引き出されたときには、該引き出しに伴って新たに最上層の記録用紙として露出する記録用紙36が静止状態となっていることに基づき、用紙トレイ38Aからの最上層の記録用紙36の引き出しが用紙移動検知部12Aによって検知され、その後引き出し中の記録用紙36の後端が用紙移動検知部12Aの配置位置を通過することで、最上層の記録用紙36の引き出しが用紙移動検知部12Aによって検知されなくなったことを契機として、新たに最上層の記録用紙として露出した静止状態の記録用紙36に対して固有情報の読み取りを行うので、用紙が確実に静止している状態で読み取りを行うことができ、固有情報読取部12Bを低コストに構成できると共に読み取りの安定度も向上する。また、本実施形態に係る固有情報読取装置12は用紙トレイ38Aに取付けることでカラープリンタ24に内蔵させることができ、カラープリンタ24本体の構成を殆ど変更する必要がないので、固有情報読取装置12を搭載することによるカラープリンタ24のコスト増大も抑制することができる。
続いて、照合装置14によって行われる照合処理について簡単に説明する。この照合処理は、例えば記録用紙36に印刷されている文書が原本であることを確認したい場合等の場合に実行が指示され、まず照合対象の文書をスキャナの原稿台上に載置させ、照合対象の文書がスキャナの原稿台上に載置されると、照合対象の文書が印刷されている紙上の所定領域の読み取りをスキャナによって行わせる。これにより、照合対象の文書が印刷されている紙(照合対象の紙)上の所定領域内における表面の凹凸のランダムな変化を表す固有情報(照合対象の固有情報と称する)が得られる。
続いて、照合対象の固有情報を固有情報データベース18に登録されている個々の固有情報と比較・照合することで、照合対象の固有情報と一致する固有情報が固有情報データベース18に登録されているか否かを探索する。照合対象の固有情報と一致する固有情報が固有情報データベース18に登録されていなかった場合、PCのディスプレイ等に所定のメッセージを表示させる等により、該当する固有情報が固有情報データベース18に登録されていないことを通知して照合処理を終了する。これにより、例えば照合処理の目的が照合対象の文書の原本性の確認であれば、上記の処理結果に基づき、照合対象の文書が原本でないと識別することができる。一方、照合対象の固有情報と一致する固有情報が固有情報データベース18に登録されていた場合には、PCのディスプレイに所定のメッセージを表示させる等により、該当する固有情報が固有情報データベース18に記憶・登録されていることを通知する。これにより、例えば照合処理の目的が照合対象の文書の原本性の確認であれば、上記の処理結果に基づき、照合対象の文書が原本であると識別することができる。
なお、固有情報データベース18に固有情報以外の情報も登録している場合には、照合対象の固有情報を固有情報データベース18に登録されている全ての固有情報と照合することに代えて、まず固有情報以外の情報(例えば前述の分類情報)を照合することで、固有情報データベース18に登録されている固有情報のうち照合対象の固有情報と一致している可能性が高い固有情報を絞り込んだ上で、固有情報同士の照合を行うようにしてもよい。これにより、照合処理に要する時間を短縮することができる。
なお、上記では用紙移動検知部12Aとして、回転部材68及びフォトインタラプタ70によって記録用紙36の移動(引き出し)を検知する構成を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば光学マウス等で用いられている光センサを用いて記録用紙36の表面状態を光学的に検出すると共に、表面状態の検出結果の変化を検知することで最上層の記録用紙36の引き出しを検知する構成を採用してもよいし(この態様は請求項4記載の発明に対応している)、固有情報読取部12Bのエリアセンサ56から出力される信号に基づいて最上層の記録用紙36の引き出しを検知する構成を採用してもよいし(この態様は請求項5記載の発明に対応している)、引き出しローラ46や搬送ローラ48が回転されたことを検知することで、最上層の記録用紙36の引き出しを検知する構成を採用してもよいし(この態様は請求項6記載の発明に対応している)、用紙トレイ38Aからの記録用紙36の引き出し時にプリンタコントローラ44から出力される所定の信号を検知することで、最上層の記録用紙36の引き出しを検知する構成を採用してもよい(この態様は請求項7記載の発明に対応している)。
また、上記ではカラープリンタ24に設けられている3個の用紙トレイ38A〜38Cのうちの1個の用紙トレイ38Aにのみ固有情報読取装置12を取付けた構成を説明したが、用紙トレイの総数及び固有情報読取装置12を取付ける用紙トレイの数は上記に限定されるものではなく、複数或いは全ての用紙トレイに固有情報読取装置12を取付けてもよいことは言うまでもない。
また、上記では固有情報データベース18を記憶する記憶装置16が、通信回線20を介して固有情報読取装置12及び照合装置14と接続された構成の文書識別システム10を例に説明したが、これに限定されるものではなく、記憶装置16が固有情報読取装置12又は照合装置14に内蔵されていてもよい。
更に、上記では本発明に係る用紙処理装置の一例としてカラープリンタ24を説明したが、用紙処理装置はこれに限定されるものではなく、モノクロのプリンタや複写機、スキャナ、ファクシミリ、複合機等の各種機器の何れでもよい。例えば用紙処理装置としてスキャナを適用する場合、本発明に係る固有情報読取装置は、自動原稿送給装置によって読取位置へ搬送される原稿(用紙)が集積される用紙トレイからの用紙の引き出しを検知して固有情報の読み取りを行うようにスキャナに取り付ければよい。
本実施形態に係る文書識別システムの概略構成を示すブロック図である。 固有情報読取装置を内蔵したカラープリンタの概略構成図である。 固有情報読取装置が取付けられた用紙トレイの平面図である。 固有情報読取装置が取付けられた用紙トレイの側面図である 固有情報読取部の一例を示す斜視図である。 用紙移動検知部の一例を示す側面図である。 固有情報読取処理の内容を示すフローチャートである 固有情報の一例を可視化したイメージ図である。 固有情報読取処理実行時の用紙の移動を示すイメージ図である。
符号の説明
10 文書識別システム
12 固有情報読取装置
18 固有情報データベース
38A 用紙トレイ
52 底板
54 照明装置
56 エリアセンサ
62 エリアセンサ
64 コントローラ
68 回転部材
70 フォトインタラプタ

Claims (8)

  1. 未処理の用紙が集積される用紙トレイと、該用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙を前記用紙トレイから引き出す引出手段を備え、前記引出手段によって前記用紙トレイから引き出された用紙に対して所定の処理を行う用紙処理装置に取付けられる固有情報読取装置であって、
    前記用紙トレイからの用紙の引き出しを検知する検知手段と、
    前記用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙の表面上に分布している前記用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを光学的に読み取る読取手段と、
    前記読取手段による読取結果を固有情報として保持する保持手段と、
    前記検知手段によって用紙の引き出しが検知されたことを契機として、前記用紙の引き出しに伴って前記用紙トレイに集積されている用紙のうち新たに最上層となった用紙に対して前記読取手段による読み取りが行われるように制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする固有情報読取装置。
  2. 固有情報を登録するためのデータベースを記憶する記憶手段と接続され、前記保持手段に保持された固有情報を前記データベースに登録する登録手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の固有情報読取装置。
  3. 前記検知手段は、前記用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙に接触すると共に、該最上層の用紙の引き出しに伴って回転する回転部材を備え、該回転部材の回転を検知することで前記最上層の用紙の引き出しを検知することを特徴とする請求項1記載の固有情報読取装置。
  4. 前記検知手段は、前記用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙の表面状態を光学的に検出する光センサを備え、該光センサによる表面状態の検出結果の変化を検知することで、前記最上層の用紙の引き出しを検知することを特徴とする請求項1記載の固有情報読取装置。
  5. 前記読取手段は、前記用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙の表面に光を照射する発光部と、前記最上層の用紙の表面で反射された光を検出することで前記用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを光学的に読み取る光センサを備え、前記検知手段は、前記読取手段の前記光センサによる検出結果の変化を検知することで前記最上層の用紙の引き出しを検知することを特徴とする請求項1記載の固有情報読取装置。
  6. 前記検知手段は、前記引出手段を構成する機械部品の動きを検出することで、前記最上層の用紙の引き出しを検知することを特徴とする請求項1記載の固有情報読取装置。
  7. 前記検知手段は、前記用紙処理装置のコントローラからの処理開始信号の出力を検出することで、前記最上層の用紙の引き出しを検知することを特徴とする請求項1記載の固有情報読取装置。
  8. 未処理の用紙が集積される用紙トレイと、該用紙トレイに集積されている用紙のうちの最上層の用紙を前記用紙トレイから引き出す引出手段を備え、前記引出手段によって前記用紙トレイから引き出された用紙に対して所定の処理を行う用紙処理装置において、
    前記用紙トレイからの用紙の引き出しを検知し、
    該用紙の引き出しを検知したことを契機として、前記用紙の引き出しに伴って前記用紙トレイに集積されている用紙のうち新たに最上層となった用紙に対し、該用紙の表面上に分布している前記用紙固有の透明度又は表面の凹凸のランダムな変化パターンを光学的に読み取り、
    読取結果を固有情報として保持することを特徴とする固有情報読取方法。
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