JP2021172460A

JP2021172460A - 画像形成装置

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Publication number: JP2021172460A
Application number: JP2020075357A
Authority: JP
Inventors: 雅則田口; Masanori Taguchi
Original assignee: Kyocera Document Solutions Inc
Current assignee: Kyocera Document Solutions Inc
Priority date: 2020-04-21
Filing date: 2020-04-21
Publication date: 2021-11-01

Abstract

【課題】ユーザーによる回転角度の設定操作を必要とすることなく、印刷キューにおける処理待ちの印刷ジョブの数に応じて記録紙が排出される回転テーブルの回転角度を、ユーザーが各印刷ジョブの印刷物を区別しやすい角度に設定する。【解決手段】画像形成装置１０において、制御部３１は、印刷ジョブの処理の順番を示す印刷キューを生成し、印刷キューにおける印刷ジョブの数に応じて回転テーブル１７の回転角度αを設定し、印刷キューにおける１つの印刷ジョブの処理が終了して、画像形成された記録紙が回転テーブル１に排出されると、回転駆動部１８を制御して、回転テーブル１７を回転角度αだけ回転させた後、印刷キューにおける次順の印刷ジョブの処理を開始する。【選択図】図２

Description

本発明は、原稿の画像を記録紙に形成して、記録紙を排出する画像形成装置に関し、特に、印刷ジョブ毎に、排出された記録紙を仕分けする技術に関する。

画像形成装置では、ＰＣなどの端末装置から送信された印刷ジョブをネットワークを通じて受信すると、その受信した印刷ジョブの順番を示す印刷キューを生成し、この印刷キューによって示される印刷ジョブを逐次選択して、この選択した印刷ジョブの画像を記録紙に記録し、この記録紙をトレイに排出する。従って、トレイに排出された記録紙を直ちに引き出さなければ、印刷ジョブが処理される度に、記録紙がトレイに排出されて重ねられる。この場合、トレイ上の各記録紙をそれぞれの印刷ジョブに仕分けする作業が必要となる。

このため、特許文献１に記載の排紙装置では、用紙が排出されて積み重ねられるテーブルを設け、印刷ジョブ毎に、テーブルを所定の角度ずつ回転させて、テーブル上で用紙の向きを変えている。これにより、テーブルに排出された用紙の仕分けが容易になる。

特開２０００−２６０１２号公報

しかしながら、特許文献１では、ユーザーがテーブルの回転角度を入力して設定するので、この回転角度を適確に設定するための操作が煩雑であった。例えば、少数の印刷ジョブを処理する場合は、回転角度を大きく設定して、印刷ジョブ毎に、テーブルを大きな回転角度で回転させ、テーブルに排出された用紙をそれぞれの印刷ジョブに容易に仕分けできるようにする。逆に、多数のジョブを処理する場合は、回転角度を小さく設定して、ジョブ毎に、テーブルを小さな回転角度で回転させる。ただし、回転角度を小さくし過ぎると、テーブルに排出された用紙の仕分けが困難になるので、回転角度の調節が難しい。

本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、ユーザーによる回転角度の設定操作を必要とすることなく、印刷キューにおける処理待ちの印刷ジョブの数に応じて記録紙が排出される回転テーブルの回転角度を、ユーザーが各印刷ジョブの印刷物を区別しやすい角度に設定可能にすることを目的とする。

本発明の一局面にかかる画像形成装置は、画像を記録紙に形成する画像形成部と、前記画像形成部によって画像形成された記録紙が排出される排出トレイと、前記画像形成された記録紙を前記排出トレイに搬送する搬送部と、前記画像形成された記録紙が排出される前記排出トレイに設けられて、当該排出された記録紙を載置して回転する回転テーブルと、前記回転テーブルを回転させる回転駆動部と、複数の印刷ジョブを受け付けて順次各印刷ジョブを実行し、各印刷ジョブで印刷対象となる画像を前記画像形成部に形成させ、前記画像形成された記録紙を前記搬送部により前記排出トレイに搬送させる制御部とを備え、前記制御部は、前記印刷ジョブの処理の順番を示す印刷キューを生成し、前記印刷キューにおける印刷ジョブの数に応じて前記回転テーブルの回転角度αを設定し、前記印刷キューにおける１つの印刷ジョブの処理が終了して、前記画像形成された記録紙が前記回転テーブルに排出されると、前記回転駆動部を制御して、前記回転テーブルを前記回転角度αだけ回転させた後、前記印刷キューにおける次順の印刷ジョブの処理を開始するものである。

本発明によれば、ユーザーによる回転角度の設定操作を必要とすることなく、印刷キューにおける処理待ちの印刷ジョブの数に応じて記録紙が排出される回転テーブルの回転角度を、ユーザーが各印刷ジョブの印刷物を区別しやすい角度に設定することができる。

本発明の一実施形態にかかる画像形成装置を示す断面図である。（Ａ）及び（Ｂ）は、回転テーブルの周辺の構成を示す概略断面図及び平面図である。画像形成装置の主要内部構成を示す機能ブロック図である。印刷キューにおける次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数に応じて回転テーブルの回転角度を適宜設定して、回転テーブルをその回転角度ずつ回転させるための処理を示すフローチャートである。印刷キューにおける次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数及び回転テーブル上の記録紙の有無に基づき回転テーブルの回転角度を設定するために用いられるデータテーブルを概念的に示す図である。（Ａ）は記録紙が空きの回転テーブルに排出されて載せられる状態を示す図であり、（Ｂ）は回転テーブル上の記録紙が９０°だけ回転されてから、記録紙が回転テーブルに排出されて載せられる状態を示す図であり、（Ｃ）は回転テーブル上の記録紙が４５°だけ回転されてから、記録紙が回転テーブルに排出されて載せられる状態を示す図である。（Ａ）は回転テーブルに排出された直後の記録紙の初期回転角度に対する当該記録紙のこの時点での回転角度を示す図であり、（Ｂ）は回転テーブル上の記録紙がその時点での回転角度だけ逆回転された状態を示す図であり、（Ｃ）は回転テーブル上の記録紙が順方向に更に回転された状態を示す図である。

以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図１は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置を示す断面図である。図１に示すように本実施形態の画像形成装置１０は、例えばコピー機能、プリンター機能、ファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えたＭＦＰ（複合機）である。この画像形成装置１０は、画像読取部１１と、画像形成部１２とを備えている。

画像読取部１１は、原稿の画像を光学的に読み取る撮像素子を有しており、この撮像素子のアナログ出力がデジタル信号に変換されて、原稿の画像を示す画像データが生成される。

画像形成部１２は、上記原稿の画像又は外部から受信した画像を記録紙に形成するものであり、マゼンタ用の画像形成ユニット３Ｍ、シアン用の画像形成ユニット３Ｃ、イエロー用の画像形成ユニット３Ｙ、及びブラック用の画像形成ユニット３Ｂｋを備えている。各画像形成ユニット３Ｍ、３Ｃ、３Ｙ、及び３Ｂｋのいずれにおいても、感光体ドラム４の表面を均一帯電させ、感光体ドラム４の表面を露光して、感光体ドラム４の表面に静電潜像を形成し、感光体ドラム４の表面の静電潜像をトナー像に現像して、感光体ドラム４の表面のトナー像を中間転写ベルト５に１次転写する。これにより、カラーのトナー像が中間転写ベルト５上に形成される。このカラーのトナー像は、中間転写ベルト５と２次転写ローラー６の間のニップ域Ｎにおいて給紙部１４から、搬送ローラー１９０及びその駆動機構により搬送部搬送路８を通じて搬送されてきた記録紙Ｐに２次転写される。

この後、定着装置１５で記録紙Ｐが加熱及び加圧されて、記録紙Ｐ上のトナー像が熱圧着により定着され、更に記録紙Ｐが排出ローラー１６を通じて、排出トレイ１２０に設けられた回転テーブル１７の上に排出されて載せられる。

図２（Ａ）及び（Ｂ）は、回転テーブル１７の周辺の構成を示す概略断面図及び平面図である。図２（Ａ）、（Ｂ）に示すように、回転テーブル１７は平面視で円形とされる。回転テーブル１７の回転中心には、下方に突設された軸１７ａが設けられ、この軸１７ａが回転駆動部１８により支持されている。回転駆動部１８は、ステッピングモーター、及びステッピングモーターの出力軸の回転による駆動力を回転テーブル１７の軸１７ａに伝達するギアユニットなどを備える。制御部３１（図３）による回転駆動部１８の制御の下、回転テーブル１７を回転させる。

また、回転テーブル１７の上方には、記録紙センサー１９が設けられている。この記録紙センサー１９は、例えば、回転テーブル１７の表面に向かって光を出射する発光素子と、回転テーブル１７の表面又は当該回転テーブル１７上の記録紙Ｐで反射された光を受光する受光素子とを備えている。発光素子の光が回転テーブル１７の表面及び記録紙Ｐのいずれで反射されたかにより、受光素子で受光される光強度が変化するので、後述する制御部３１が、受光素子の出力レベルに基づき回転テーブル１７上の記録紙Ｐの有無を判定する。例えば、回転テーブル１７の表面を黒又はグレイに着色しておけば、回転テーブル１７の表面の光の反射率と白色の記録紙Ｐの光の反射率との差が大きくなるので、受光素子の出力レベルに基づく記録紙Ｐの有無の判定が容易になる。

次に、図３は、本実施形態の画像形成装置の主要内部構成を示すブロック図である。図３に示すように本実施形態の画像形成装置１０は、画像読取部１１と、画像形成部１２と、回転駆動部１８と、記録紙センサー１９と、表示部２１と、操作部２２と、タッチパネル２３と、ファクシミリ通信部２４と、ネットワーク通信部２５と、記憶部２８と、制御ユニット２９とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。

表示部２１は、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ：Liquid Crystal Display）や有機ＥＬ（ＯＬＥＤ：Organic Light-Emitting Diode）ディスプレイなどから構成される。操作部２２は、テンキー、決定キー、スタートキーなどの物理キーを備えている。操作部２２は、ユーザーによる当該各キーの操作に基づいて各種を受け付ける。

表示部２１の画面には、タッチパネル２３が配置されている。タッチパネル２３は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパネルであって、タッチパネル２３に対するユーザーの指などの接触（タッチ）をその接触位置とともに検知して、その接触位置の座標を示す検知信号を制御ユニット２９の後述する制御部３１などに出力する。表示部２１の画面に表示されているＧＵＩ（Graphical User Interface）の操作に基づく指示は、タッチパネル２３を通じて入力され、制御部３１に受け付けられる。

ネットワーク通信部（ＮＷ通信部）２５は、不図示のＬＡＮチップなどの通信モジュールを備える通信インターフェイスであり、ネットワーク上の端末装置４０に接続され、端末装置４０との間で印刷ジョブなどの送受信を行う。

ファクシミリ通信部（ＦＡＸ通信部）２４は、画像を、ネットワークを通じて他の画像形成装置やファクシミリ装置（図示せず）などとの間で送受信する。

記憶部２８は、ＳＳＤ（Solid State Drive）、ＨＤＤ（Hard Disk Drive）などの大容量の記憶装置であって、各種のアプリケーションプログラムや種々のデータを記憶している。

搬送部１９１は、搬送ローラー１９０及びその駆動機構からなる。搬送部１９１は、制御部３１による制御の下、画像形成部１２により画像形成された記録紙Ｐを排出トレイ１２０及び回転テーブル１７まで搬送する。

制御ユニット２９は、プロセッサー、ＲＡＭ(Random Access Memory）、及びＲＯＭ（Read Only Memory）などから構成される。プロセッサーは、例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）、ＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）、又はＭＰＵ（Micro Processing Unit）等である。制御ユニット２９は、上記のＲＯＭ又は記憶部２８に記憶された制御プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部３１として機能する。

制御部３１は、画像形成装置１０を統括的に制御する。制御ユニット２９は、画像読取部１１、画像形成部１２、回転駆動部１８、記録紙センサー１９、表示部２１、操作部２２、タッチパネル２３、ファクシミリ通信部２４、ネットワーク通信部２５、及び記憶部２８などと接続されている。制御部３１は、これらの構成要素の動作制御や、当該各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。

制御部３１は、画像形成装置１０による画像形成に必要な各種の処理などを実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部３１は、タッチパネル２３から出力される検出信号あるいは操作部２２の物理キーの操作に基づき、ユーザーにより入力された操作指示を受け付ける。また、制御部３１は、表示部２１の表示動作を制御する機能、ファクシミリ通信部２４及びネットワーク通信部２５の通信動作を制御する機能を有する。

また、制御部３１は、記録紙センサー１９の受光素子の出力レベルに基づき回転テーブル１７上の記録紙Ｐの有無を判定する。

また、制御部３１は、回転駆動部１８のステッピングモーターを駆動制御して回転テーブル１７を回転させると共に、当該回転テーブル１７の回転角度を制御する。

このような構成の画像形成装置１０において、ユーザーが、原稿を画像読取部１１にセットし、ユーザーによる操作部２２のスタートキーの操作に基づくコピー動作指示が入力されると、当該コピー動作指示に従って、制御部３１は、画像読取部１１により原稿の画像を読取らせて、画像形成部１２により原稿の画像を記録紙Ｐに形成させるという印刷ジョブを行う。

また、ユーザーは、当該ユーザーの端末装置（ＰＣやモバイル）４０を操作して、印刷ジョブを、当該ユーザーの端末装置４０からネットワークを通じて画像形成装置１０に送信させる。画像形成装置１０では、印刷ジョブがネットワーク通信部２５で受信されると、制御部３１は、印刷ジョブを実行して、印刷ジョブで印刷対象となる画像を画像形成部１２により記録紙Ｐに形成させる。

一方、画像形成装置１０では、複数のユーザーにより画像形成装置１０が共用されるので、制御部３１は、複数の印刷ジョブを重複して受け付ける。このため、制御部３１は、その受け付けた各印刷ジョブの処理の順番を示す印刷キューを生成して、まず印刷キューにおける先頭の印刷ジョブを処理し、この先頭の印刷ジョブの処理を終了すると、その先頭の印刷ジョブを印刷キューから削除して印刷キューを更新し、印刷キューにおける次に先頭となった印刷ジョブの処理を実行する。

また、本実施形態では、制御部３１は、印刷キューにおける次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数に応じて回転テーブル１７の回転角度αを適宜設定する。そして、制御部３１は、印刷キューにおける各印刷ジョブが終了して、当該印刷ジョブの画像が形成された記録紙Ｐが回転テーブル１７に排出されると、次順以降の印刷ジョブがあることを条件として、次順以降の印刷ジョブの実行前に、回転駆動部１８を制御して回転テーブル１７を回転角度αだけ回転させる。これにより、印刷キューにおける次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数に応じた回転角度αだけ、各印刷ジョブを実行して得られる印刷物としての記録紙Ｐの向きを、印刷ジョブ毎に変えることができる。これにより、ユーザーは、回転テーブル１７に排出された記録紙Ｐを印刷ジョブ毎に仕分けることが容易になる。

次に、そのように印刷キューにおける次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数に応じて回転テーブル１７の回転角度αを適宜設定して、回転テーブル１７を回転角度αずつ回転させるための処理を、図４に示すフローチャートなどを参照して説明する。

制御部３１は、複数の印刷ジョブを受け付けた場合、先頭の印刷ジョブ及び次順以降の処理待ちの印刷ジョブの順番を示す印刷キューを生成しているものとする。ここで、制御部３１は、印刷キューにおける印刷ジョブの有無を判定する（Ｓ１０１）。制御部３１は、印刷ジョブが無いと判定すると（Ｓ１０１「無」）、Ｓ１０２以降の処理を行わず、Ｓ１０１を繰り返す。

また、制御部３１は、印刷キューにおける印刷ジョブが有ると判定すると（Ｓ１０１「有」）、よって少なくとも先頭の印刷ジョブが有る場合に、印刷キューにおける次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数Ｎをカウントすると共に（Ｓ１０２）、記録紙センサー１９の受光素子の出力レベルに基づき回転テーブル１７上の記録紙Ｐの有無を判定する（Ｓ１０３）。

そして、制御部３１は、図５に示すようなデータテーブルＤＴを参照して、Ｓ１０２で計数した処理待ちの印刷ジョブの数Ｎ又はＳ１０３で判定した記録紙Ｐの有無に基づき回転テーブル１７の回転角度αを設定する（Ｓ１０４）。データテーブルＤＴは記憶部２８に記憶されている。

例えば、図５に示すデータテーブルＤＴには、回転テーブル１７上の記録紙Ｐが無く、印刷ジョブが１つのみ、すなわち、次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数０の場合、回転テーブル１７の回転角度αは０°として設定されている。これは、図６（Ａ）に示すように、印刷ジョブの画像が形成された記録紙Ｐが空きの回転テーブル１７に排出されて載せられる状態にあって、回転テーブル１７を回転させなくても記録紙Ｐの取りやすさに影響しないためである。

また、回転テーブル１７上の記録紙Ｐが既にあり、印刷ジョブが１つのみ、すなわち、次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数０の場合、回転テーブル１７の回転角度αは予め定められた角度、例えば９０°として設定されている。これは、図６（Ｂ）に示すように、既に回転テーブル１７上に載置されている記録紙Ｐに対して、新たに排出する記録紙Ｐに角度を付けることにより、これら各記録紙Ｐを区別して回転テーブル１７から取り出しやすくするためである。

また、図５に示すデータテーブルＤＴでは、印刷キューに複数の印刷ジョブがあるとき、先頭の印刷ジョブがあり、次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数Ｎが１〜３、４〜６、７〜９、及び１０以上のいずれであるかに応じて回転テーブル１７の回転角度αが設定される。

例えば、次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数Ｎが１〜３の範囲に入る場合は、回転角度αが、回転テーブル１７の半回転の角度（１８０°）を印刷キューにおける先頭の印刷ジョブ及び次順以降の処理待ちの印刷ジョブの合計である最大数４で割った４５°に設定される。よって、図６（Ｃ）に示すように回転テーブル１７上に既に載せられている記録紙Ｐが４５°だけ回転されてから、各印刷ジョブの画像が形成された記録紙Ｐが回転テーブル１７に排出されて載せられる。

同様に、次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数Ｎが４〜６の範囲に入る場合は、回転角度αが、例えば、回転テーブル１７の半回転の角度（１８０°）を印刷キューにおける先頭の印刷ジョブ及び次順以降の処理待ちの印刷ジョブの最大数７で割った値（２５．７°）の近似値２５°に設定される。また次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数Ｎが７〜９の範囲に入る場合は、回転角度αが、半回転の角度（１８０°）を印刷キューにおける先頭の印刷ジョブ及び次順以降の処理待ちの印刷ジョブの最大数１０で割った１８°に設定される。これは、処理待ちの印刷ジョブの数Ｎが多くなるほど、回転テーブル１７上では各印刷ジョブの記録紙Ｐの間の角度を小さくしなければ、各印刷ジョブの記録紙Ｐを仕分けすることができなくなるためである。

また、次順以降の処理待ちの印刷ジョブの数Ｎが１０以上の場合は、回転角度αが、半回転の角度（１８０°）を印刷キューにおける先頭の印刷ジョブ及び次順以降の処理待ちの印刷ジョブの最大数１１よりも十分に大きな値１８で割った１０°に止めて設定される。回転テーブル１７上において各印刷ジョブの記録紙Ｐの間の角度を小さくしすぎると、却って各印刷ジョブの記録紙Ｐを仕分けすることが困難になるためである。

なお、(i)制御部３１は、上記のように印刷キューに複数の印刷ジョブがあって、回転角度αを設定した場合、先頭の印刷ジョブで印刷対象となる画像を形成した記録紙Ｐを排出する前に回転テーブル１７上の記録紙Ｐが既にあると検出されているときは、先頭の印刷ジョブで印刷対象となる画像を形成した記録紙Ｐを排出する前に回転角度αだけ回転テーブル１７を回転させてから、先頭の印刷ジョブで印刷対象となる画像を形成した記録紙Ｐを排出する。

一方、(ii)制御部３１は、上記のように印刷キューに複数の印刷ジョブがあって、回転角度αを設定した場合、先頭の印刷ジョブで印刷対象となる画像を形成した記録紙Ｐを排出する前に回転テーブル１７上に記録紙Ｐがないと検出されているときは、先頭の印刷ジョブで印刷対象となる画像を形成した記録紙Ｐを排出する前に回転テーブル１７を回転させることなく、先頭の印刷ジョブで印刷対象となる画像を形成した記録紙Ｐを排出する。(i)(ii)のルールに従って、Ｓ１０５以降の処理が行われる。

制御部３１は、回転テーブル１７の回転角度αを設定すると、回転駆動部１８を制御して、回転テーブル１７を上記回転角度αだけ回転させる（Ｓ１０５）。なお、回転テーブル１７上の記録紙Ｐが無く、印刷ジョブが１つのみの場合は回転角度αは０°とされる（回転テーブル１７を回転させない）。

続いて、制御部３１は、この時点での印刷キューにおける先頭の印刷ジョブを処理して、この印刷ジョブの画像を画像形成部１２により記録紙Ｐに形成させ、この記録紙Ｐを回転テーブル１７に排出させる（Ｓ１０６）。この結果、回転テーブル１７上に記録紙Ｐが無いときには、印刷ジョブの画像が形成された記録紙Ｐだけが回転テーブル１７に排出されて載せられる。また、回転テーブル１７上に記録紙Ｐが有るときには、回転テーブル１７上に既に存在する記録紙Ｐの向きが、回転テーブル１７に新たに排出されて載せられる記録紙Ｐの向きとは回転角度αだけずれる。

そして、制御部３１は、印刷キューにおける上記先頭の印刷ジョブを削除して、印刷キューを更新する（Ｓ１０７）。これに伴い、印刷キューにおける次の順番の印刷ジョブが先頭の印刷ジョブとなり、この先頭の印刷ジョブに続く印刷ジョブが次順以降の処理待ちの印刷ジョブとなる。

制御部３１は、更新したこの時点における印刷キューにおける印刷ジョブの有無を判定する（Ｓ１０８）。制御部３１は、印刷ジョブの有を判定すると（Ｓ１０８「有」）、Ｓ１０５からの処理を繰り返す。また、制御部３１が、印刷ジョブの無を判定した場合は（Ｓ１０８「無」）、図４に示す処理は終了する。

なお、制御部３１は、印刷キューにおける任意の印刷ジョブがキャンセルされると、随時、印刷キューにおける任意の印刷ジョブを削除して、印刷キューを更新するが、Ｓ１０５で設定した回転角度αは維持するものとする。

また、制御部３１は、印刷キューにおける全ての印刷ジョブの処理を終了する前に、新たな印刷ジョブを更に受け付けると、この新たな印刷ジョブの順番を示す別の印刷キューを生成する。そして、制御部３１は、先の印刷キューにおける全ての印刷ジョブの処理を終了してから、当該別の印刷キューについてＳ１０１からの処理を開始する。

あるいは、制御部３１は、印刷キューにおける全ての印刷ジョブの処理を終了する前に、新たな印刷ジョブを更に受け、この新たな印刷ジョブの順番を示す別の印刷キューを生成した場合、先の印刷キューにおける全ての印刷ジョブの処理を終了しかつ記録紙センサー１９の出力に基づき回転テーブル１７上の記録紙Ｐの無を判定したことを条件として、すなわち、先の印刷キューにおける全ての印刷ジョブの記録紙Ｐがユーザーにより回転テーブル１７から取り出された後にのみ、当該別の印刷キューについてＳ１０１からの処理を開始するようにしてもよい。

このように本実施形態では、印刷キューにおける印刷ジョブの数に応じて回転テーブル１７の回転角度αを適宜設定し、各印刷ジョブの実行前に回転角度αだけ回転テーブル１７を回転させてから、印刷ジョブを実行して記録紙Ｐを回転テーブル１７上に排出する。このため、印刷キューにおける各印刷ジョブが終了して、当該印刷ジョブの画像が形成された記録紙Ｐが回転テーブル１７に排出されると、実行された印刷ジョブの数にかかわらず、回転テーブル１７上の各印刷ジョブの記録紙Ｐが互いに適宜の回転角度αだけ向きが異なることになる。これにより、ユーザーは、回転テーブル１７に排出された記録紙Ｐを印刷ジョブ毎に仕分けることが容易になる。

ところで、上記実施形態では、回転テーブル１７の上方に、回転テーブル１７上の記録紙Ｐの有無を検出するための記録紙センサー１９を設けているが、この代わりに、回転テーブル１７上の記録紙Ｐの有無を検出すると共に記録紙Ｐのこの時点での回転角度βを検出するための撮像カメラを設けてもよい。この場合、制御部３１は、撮像カメラを制御し、撮像カメラにより撮像された画像に基づき回転テーブル１７上の記録紙Ｐの有無を検出する。そして、制御部３１は、当該画像から回転テーブル１７上の記録紙Ｐのエッジを既知の技術により判定して、この記録紙Ｐのエッジの向きに基づき、当該記録紙Ｐのこの時点での回転角度βを検出する。例えば、図７（Ａ）に示すように、記録紙Ｐのこの時点での回転角度βは、排出ローラー１６の駆動軸１６１が延びる方向に直交する直線ｄ、又は、画像形成装置１０の前面側に立つユーザーが平面視で見たときに真横（平行）に延びる予め定められた仮想の直線ｄに対する、記録紙Ｐのエッジの角度である。

制御部３１は、印刷キューの先頭の印刷ジョブの処理を開始する前に、撮像カメラにより撮像された画像に基づき回転テーブル１７上の記録紙Ｐの有を検出すると、当該画像に基づきこの時点での上記回転角度βを算出する。この記録紙Ｐは、例えば、当該印刷キューの印刷ジョブとは異なる以前の印刷ジョブの画像が形成されて排出されながらも、回転テーブル１７から取り出されずに放置されたものである。

そして、制御部３１は、回転駆動部１８を制御して、図７（Ｂ）に示すように、上記回転角度βの分だけ回転テーブル１７を逆回転させる。これにより、記録紙Ｐのエッジが上記直線ｄに平行になるようにする。

更に、制御部３１は、印刷キューにおける処理待ちの印刷ジョブの数Ｎをカウントし、図５に示すデータテーブルＤＴを参照して、印刷ジョブの数Ｎ及び記録紙Ｐの有無に基づき、上記と同様にして、回転テーブル１７の回転角度αを設定し、回転駆動部１８を制御する。これにより、図７（Ｃ）に示すように、制御部３１は、回転テーブル１７を順方向に回転角度αだけ回転させた後、先頭の印刷ジョブの処理を開始する。制御部３２１は、当該先頭の印刷ジョブの処理を実行して、当該印刷ジョブで印刷対象とされる画像が形成された記録紙Ｐを回転テーブル１７に排出させると、回転駆動部１８を制御して、回転テーブル１７を順方向に回転角度αだけ更に回転させ、印刷キューにおける次の処理待ちの印刷ジョブの処理を開始する。以降、制御部３１は、印刷ジョブが終了して、当該印刷ジョブの画像が形成された記録紙Ｐが回転テーブル１７に排出される度に、回転駆動部１８を制御して、回転テーブル１７を順方向に回転角度αだけ更に回転させる。

また、制御部３１は、印刷キューにおける最後の順番の印刷ジョブの処理を終了し、当該最後の順番の印刷ジョブの画像が形成された記録紙Ｐが回転テーブル１７に排出された後に、回転駆動部１８を制御して、回転テーブル１７上に最初に排出された記録紙Ｐの向きが、予め設定された向きとなるまで回転テーブル１７を回転させてもよい。

例えば、制御部３１は、記録紙Ｐがまだ排出されておらず回転テーブル１７上に記録紙Ｐが存在しないときの初期回転角度を基準角度として、ここから、各印刷ジョブが終了して、当該各印刷ジョブの画像が形成された記録紙Ｐが回転テーブル１７に排出される度に、回転駆動部１８を制御して回転テーブル１７を回転角度αだけ回転させたとき、終了した各印刷ジョブについて回転テーブル１７を回転させた回転量合計、すなわち、上記基準角度からの積算回転角度を算出する。そして、制御部３１は、印刷キューにおける最後の順番の印刷ジョブの処理を終了して、当該最後の順番の印刷ジョブの画像が形成された記録紙Ｐが回転テーブル１７に排出された後に、回転駆動部１８を制御して、回転テーブル１７をその積算回転角度だけ逆回転させる。これにより、回転テーブル１７上に最初に排出された記録紙Ｐを、記録紙Ｐの短縁部又は長縁部が画像形成装置１０の前面側に立つユーザーから見て真横（平行）に延びることになる姿勢（予め設定された向き）にする。これにより、ユーザーは、回転テーブル１７上から記録紙Ｐを取り出しやすくなる。

尚、図１乃至図７を用いて説明した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一例に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。

１０画像形成装置
１１画像読取部
１２画像形成部
１７回転テーブル
１８回転駆動部
１９記録紙センサー
２１表示部
２２操作部
２３タッチパネル
２４ファクシミリ通信部
２５ネットワーク通信部
２８記憶部
２９制御ユニット
３１制御部
４０端末装置

Claims

画像を記録紙に形成する画像形成部と、
前記画像形成部によって画像形成された記録紙が排出される排出トレイと、
前記画像形成された記録紙を前記排出トレイに搬送する搬送部と、
前記画像形成された記録紙が排出される前記排出トレイに設けられて、当該排出された記録紙を載置して回転する回転テーブルと、
前記回転テーブルを回転させる回転駆動部と、
複数の印刷ジョブを受け付けて順次各印刷ジョブを実行し、各印刷ジョブで印刷対象となる画像を前記画像形成部に形成させ、前記画像形成された記録紙を前記搬送部により前記排出トレイに搬送させる制御部とを備え、
前記制御部は、
前記印刷ジョブの処理の順番を示す印刷キューを生成し、前記印刷キューにおける印刷ジョブの数に応じて前記回転テーブルの回転角度αを設定し、
前記印刷キューにおける１つの印刷ジョブの処理が終了して、前記画像形成された記録紙が前記回転テーブルに排出されると、前記回転駆動部を制御して、前記回転テーブルを前記回転角度αだけ回転させた後、前記印刷キューにおける次順の印刷ジョブの処理を開始する画像形成装置。
前記回転テーブルに排出された前記記録紙の有無を検出する記録紙センサーを更に備え、
前記制御部は、
前記印刷キューにおける先頭の印刷ジョブの処理前に、前記記録紙センサーにより記録紙の無が検出されている場合は、前記回転テーブルを回転させずに、前記先頭の印刷ジョブの処理を開始し、当該先頭の印刷ジョブが終了して、前記画像形成された記録紙が前記回転テーブルに排出されると、前記回転駆動部を制御して、前記回転テーブルを前記回転角度αだけ回転させた後、前記印刷キューにおける次順の印刷ジョブの処理を開始し、
前記印刷キューにおける先頭の印刷ジョブの処理前に、前記記録紙センサーにより記録紙の有が検出されている場合には、前記回転テーブルを前記回転角度αだけ回転させてから、前記先頭の印刷ジョブの処理を開始し、当該先頭の印刷ジョブが終了して、前記画像形成された記録紙が前記回転テーブルに排出されると、前記回転駆動部を制御して、前記回転テーブルを前記回転角度αだけ回転させた後、前記印刷キューにおける次順の印刷ジョブの処理を開始する請求項１に記載の画像形成装置。
前記制御部は、
記録紙がまだ排出されておらず前記回転テーブル上に記録紙が存在しないときの初期回転角度を基準角度とし、前記印刷キューにおける各印刷ジョブが終了して、当該各印刷ジョブの画像が形成された記録紙が前記回転テーブルに排出される度に、前記回転駆動部を制御して前記回転テーブルを前記回転角度αだけ回転させたとき、終了した各印刷ジョブについて前記回転テーブルを回転させた回転量合計である積算回転角度を算出し、
前記印刷キューにおける最後の順番の印刷ジョブの処理を終了して、当該最後の順番の印刷ジョブの画像が形成された記録紙が前記回転テーブルに排出された後に、前記回転駆動部を制御して、前記回転テーブルを前記積算回転角度だけ逆回転させる請求項１又は請求項２に記載の画像形成装置。
前記記録紙センサーは、撮像カメラであり、
前記制御部は、印刷キューの先頭の印刷ジョブの処理を開始する前に、前記撮像カメラにより撮像された画像に基づき前記回転テーブル上の記録紙の有を検出すると、当該画像に基づきこの時点での前記回転テーブル上の記録紙の回転角度βを算出し、前記回転駆動部を制御して、当該回転角度βの分だけ前記回転テーブルを逆回転させる請求項２に記載の画像形成装置。
前記制御部は、前記印刷キューにおける次順以降の印刷ジョブの数が多くなるほど前記回転角度αを小さく設定する請求項１乃至請求項４のいずれか１つに記載の画像形成装置。